JPH09295924A - 歯垢の酸中和剤及び口腔用組成物 - Google Patents

歯垢の酸中和剤及び口腔用組成物

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JPH09295924A
JPH09295924A JP13286096A JP13286096A JPH09295924A JP H09295924 A JPH09295924 A JP H09295924A JP 13286096 A JP13286096 A JP 13286096A JP 13286096 A JP13286096 A JP 13286096A JP H09295924 A JPH09295924 A JP H09295924A
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calcium carbonate
acid
caries
calcium
particle diameter
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JP13286096A
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Seiji Nakajima
省志 中嶋
Kazumasa Matsuyama
和正 松山
Yasuko Takino
康子 滝野
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 50重量%以上の粒子が一次粒子の大き
さとして粒子径0.04〜3μmの範囲にある微細炭酸
カルシウムからなることを特徴とする歯垢の酸中和剤。 【効果】 本発明によれば、歯垢で産生する酸を確実に
中和して、高いう蝕予防効果を与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯垢で産生された
酸を中和することによりう蝕を予防する歯垢の酸中和剤
及びこの中和剤を配合した口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】う蝕は
歯垢(プラーク)で産生された酸が歯質を脱灰すること
によって引き起こされる。従って、この酸を中和するこ
とは確実なう蝕予防手段となり得る。
【0003】ところで、一般に、リン酸塩や重曹には優
れたpH緩衝作用、酸中和作用、洗浄作用などの様々な
作用が知られており、歯磨剤や洗口剤などの口腔用組成
物に広く利用されている。しかしながら、この配合目的
は、殆どが組成物の安定性の向上や使用感の向上のため
であり、歯垢中の酸の中和のため意図的に配合したもの
ではなく、従って歯磨剤や洗口剤にリン酸塩や重曹を配
合することにより歯垢中の酸を中和し、これによってう
蝕予防効果を与えるという報告はない。
【0004】また、このような酸の中和に、尿素(Ca
ries Res.16:460−471,1982、
Caries Res.18:108−110,198
4)やある種のアミノ酸(Archs Oral Bi
ol.26:693−696,1981、Caries
Res.26:142−145,1992)など、加
水分解後に塩基を産生する物質を利用する技術が知られ
ている。しかし、その場合において得られた酸中和効果
は、同成分を含む剤の使用後、口を濯がない、或いは唾
液と接触させないなど、歯磨剤や洗口剤の使用条件とは
ややかけ離れた条件下のものである。上記のいずれの場
合も、歯磨剤や洗口剤などの口腔用組成物に応用した場
合、その酸中和効果が十分でないのは、酸中和に寄与す
る中心物質がもともと水に可溶性であるため、唾液によ
って簡単に洗い流されてしまい、口腔内での滞留性が短
いことによると推察される。
【0005】更に、唾液の緩衝能を引き出すため、非発
酵性のソルビトールやキシリトールなどを配合したチュ
ーインガムを利用する方法(Acta Odont.S
cand.32:79−82,1974、Caries
Res.20:503−509,1986)が知られ
ているが、酸中和効果が非発酵性のソルビトールやキシ
リトールに因るものか、或いはチューインガムを噛むこ
とによって分泌された唾液の緩衝能によるものか、不明
な点が残されている。
【0006】一方、炭酸カルシウムに酸中和作用がある
ことは、胃酸過多症の制酸剤にも応用されてきたよう
に、古くから知られている。このことに注目して、最
近、研磨剤として歯磨剤に利用されている炭酸カルシウ
ムにもプラークの酸を中和する作用があることが見い出
された(Caries Research 1986
年,20:278−283)。その中で、炭酸カルシウ
ムの場合の方がアルミナを研磨剤とした場合より、酸中
和効果が優れていることが報告されている。しかしこの
場合、炭酸カルシウムによる酸中和作用は、あくまでも
研磨剤として配合され、それに付随した炭酸カルシウム
の副次的な効果を検討したにとどまっている。本発明者
らの検討によれば、後述する実験例で示したように、か
かる研磨剤用の炭酸カルシウムには、動物実験でう蝕を
抑制する効果は全く認められず、また中和作用も不十分
なものである。
【0007】なお、炭酸カルシウムについて開示された
技術には様々なものが見られる。例えば、炭酸カルシウ
ムをマイクロカプセル化し、口腔粘膜などへの吸着性を
向上させる技術を開発し、う蝕予防の効果を唱えた技術
(米国特許5,077,051)、或いは特定の添加剤
を配合して、水溶性フッ化物(フッ化ナトリウム、モノ
フルオロリン酸ナトリウムなど)と研磨剤用の炭酸カル
シウムとの反応を抑制し、水溶性フッ化物の活性を維持
する(安定化)技術がある。なお、これらの添加剤の例
として、エチレンジアミン四酢酸塩(特開昭58−26
814号公報)、炭酸アルカリ金属塩(特開昭58−1
89107号公報)、特定のpHにあるリン酸塩(特開
昭60−11412号公報)などが知られている。更
に、研磨剤用の炭酸カルシウムから溶出する微量のカル
シウムイオンによって歯周予防の目的で配合したアラン
トインの活性が阻害されるのを、モノフルオロリン酸ナ
トリウムの添加で抑制する技術(特開昭53−1336
42号公報)なども知られている。
【0008】しかしながら、上記技術は、炭酸カルシウ
ムの粒子径の特定化と歯垢の酸中和能或いはう蝕予防効
果との関連性、即ち、粒子径を一定以下の大きさに限定
した微細炭酸カルシウムによって、その酸中和効果或い
はう蝕予防効果が向上できる点には全く言及していな
い。
【0009】その中にあって、特開昭62−93219
号公報には、炭酸カルシウムの持つ苦みを改善するた
め、及びフッ素や殺菌剤など予防有効成分の安全性を確
保するために炭酸カルシウムの表面を改質させる技術、
具体的には、粒子径が0.2〜30μmの研磨剤用の炭
酸カルシウムをピロリン酸塩で表面処理した技術が開示
されている。
【0010】しかし、本発明者らが平均一次粒子径が
0.15μm(90%以上の粒子が0.15μm付近に
ある)の炭酸カルシウムをピロリン酸ナトリウムで表面
処理したものの酸中和能を評価した結果、その効果は著
しく損なわれており、この技術による酸中和効果或いは
う蝕予防効果は期待し得ないものであった。
【0011】本発明の目的は、歯垢で産生される酸を確
実に中和し、う蝕を効果的に予防し得る歯垢の酸中和剤
及びこの中和剤を配合した口腔用組成物を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、炭酸カルシウム
の酸中和作用を活用し、う蝕予防効果を最大限に引き出
すには、口腔内でのプラークへの付着性(滞留性)が高
いこと、次に付着した炭酸カルシウムが10数分という
短時間で速やかに酸中和反応が起こるなどの特性が要求
されることに鑑み、炭酸カルシウムの粒子径とう蝕予防
効果との相関性、及びう蝕予防効果の代用特性値として
重要と考えられるプラークへの付着能や酸中和能との相
関性について検討を行った結果、歯垢の酸中和能或いは
う蝕予防効果を発揮できる炭酸カルシウムの条件とし
て、従来から使用されている平均一次粒子径5〜8μm
の研磨剤用の炭酸カルシウムでは不十分であること、ま
た仮に粒子径が小さくとも酸に溶けにくい物質で表面処
理した炭酸カルシウムでは酸中和能が消失してしまうの
に対し、50重量%以上、好ましくは90重量%以上の
粒子が一次粒子径0.04〜3μmの範囲にある微細炭
酸カルシウムが、優れた歯垢の酸中和剤として作用し、
う蝕を確実に予防し得ることを知見し、本発明をなすに
至ったものである。
【0013】従って、本発明は、50重量%以上の粒子
が一次粒子の大きさとして粒子径0.04〜3μmの範
囲にある微細炭酸カルシウムからなることを特徴とする
歯垢の酸中和剤及び該酸中和剤を配合した口腔用組成物
を提供する。
【0014】以下、本発明につき更に詳述する。本発明
の歯垢の酸中和剤は50%(重量%、以下同様)以上、
好ましくは90%以上の粒子が一次粒子径0.04〜3
μm、好ましくは、0.04〜1μmの範囲にある微細
炭酸カルシウムからなるものである。ここで、本発明に
おいて用いる微細炭酸カルシウムの平均一次粒子径は、
電子顕微鏡で粒子の大きさを測定し、その平均値を平均
粒子径としたものであり、50%以上、好ましくは90
%以上の粒子が一次粒子径0.04〜3μm、好ましく
は0.04〜1μmということは、電子顕微鏡によって
粒子の大きさを測定し、その量を求めた結果である。こ
のように、一次粒子径が小さいものは、通常の空気分級
機法によっては測定できないものであり、またレーザー
回折散乱法によっても測定できない。
【0015】かかる特定粒子径の微細炭酸カルシウム
は、う蝕のできやすい狭い部位にも到達できる特徴を持
つと共に、水に殆ど溶解しないので、水に可溶性の物質
に比べて口腔内に残留しやすい性質を有するものであ
り、これによりプラークに滞留した微細炭酸カルシウム
は、プラークで酸が産生された時のみ酸と作用し、その
酸を中和して、歯を脱灰から防ぐ作用を有する。また、
上記微細炭酸カルシウムは、溶解して遊離のカルシウム
イオンを放出するものであり、質量作用の法則によりミ
ネラル(カルシウムアパタイト)の溶解を抑制し、また
同時に再石灰化(ミネラルの再沈着)を促進することが
できるものである。これに対し、上記一次粒子径範囲を
超えるものでは、かかる作用効果が劣る。即ち、通常研
磨剤として使用される炭酸カルシウムの平均一次粒子径
は3μmを超え、多くは5〜8μmである。この場合、
かかる研磨剤用の炭酸カルシウムは一次粒子径3μm以
下の粒子を累積値として20〜30%含むものもある
が、このような研磨剤用の炭酸カルシウムではう蝕予防
効果がなく、従って一次粒子径3μm以下の粒子が20
〜30%存在していても、う蝕予防効果は得られないも
のである。
【0016】なお、上記微細炭酸カルシウムは、軽質、
重質を問わず用いることができる。一般には、粒子径分
布を制御し易い等の製法上の理由により、軽質の合成炭
酸カルシウムを使用することが好ましいが、重質炭酸カ
ルシウムを粉砕して所定の粒子径を有するように微細に
して使用することもできる。
【0017】上記微細炭酸カルシウムは、歯垢の酸中和
剤として、歯磨剤、洗口剤、塗布剤(ペースト)、デン
タルフロス、錠剤、砂糖を含まないチューインガムなど
のう蝕予防剤乃至口腔用組成物や砂糖を多量に含む菓子
・食品類(例えばチョコレート、キャンディ、チューイ
ンガム、トローチなど)にう蝕誘因作用を低減させるた
めに配合して使用することができる。この場合、これら
口腔用組成物や食品は公知の組成に調製することがで
き、上記微細炭酸カルシウムの配合量は、口腔用組成
物、食品の種類、形態などによって適宜選定されるが、
通常製品全体の0.1〜50%、特に1〜30%が好ま
しい。製品が練状、液状の場合は、微細炭酸カルシウム
の配合量が多すぎると高い粘度特性を示すため、30%
以下が好ましい。
【0018】上記微細炭酸カルシウムを歯磨剤に配合す
る場合、この微細炭酸カルシウムは研磨剤としての機能
は殆どないため、別途研磨剤を配合する必要がある。使
用できる研磨剤としては、従来使用される研磨剤用炭酸
カルシウムをはじめ、第二リン酸カルシウム、シリカ、
水酸化アルミニウム、アルミナ、ピロリン酸カルシウ
ム、不溶性メタリン酸ナトリウム、ハイドロキシアパタ
イト、プラステック粒子など特に制限はなく、これらの
1種を単独で又は2種以上を併用して常用量で用いるこ
とができる。
【0019】また、歯磨剤や洗口剤などを調製する場
合、微細炭酸カルシウムの保存安定性や剤のpHコント
ロールのため、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、
炭酸水素アンモニウム、炭酸カリウムナトリウム、炭酸
リチウム、尿素、アミノ酸オリゴマーなどを配合するこ
とができる。同様に、塩化カルシウム、硝酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、水酸
化カルシウムなどの無機性カルシウム化合物や乳酸カル
シウム、酢酸カルシウム、マロン酸カルシウム、クエン
酸カルシウム、グリコン酸カルシウム、グリセリン酸カ
ルシウム、酒石酸カルシウム、フィチン酸カルシウムな
どの有機酸カルシウムを配合でき、これらは1種を単独
で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
その配合量は、0.1〜10%であることが好ましい。
【0020】更に、種々の薬効成分も微細炭酸カルシウ
ムと併用できる。例えば、フッ化ナトリウム、モノフル
オロリン酸ナトリウム、フッ化スズなどのフッ化物、ク
ロルヘキシジン、トリクロサン、塩化セチルピリジニウ
ム、塩化ベンゼトニウムなどの抗菌/殺菌剤、クエン酸
亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸銅、塩化銅などの金属化合
物、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、エタンヒドロキシフ
ォスフォネートなどの歯石予防剤、トラネキサム酸、グ
リチルリチン2カリウムなどの抗炎症剤、デキストラナ
ーゼ、ムタナーゼ、リゾチームなどの酵素剤、ビタミン
A、C、E、B6、パントテン酸塩などのビタミン類、
グリシン、リジン、ヒスチジンなどのアミノ酸類、塩化
ナトリウム、重曹などの収斂剤、乳酸アルミニウム、硝
酸カリウムなどの知覚過敏防止剤、ザルコシネート、タ
ンニン様物質などの抗酵素剤等と併用することもでき
る。また、これらの薬効成分、特にフッ化物との併用の
場合、その相溶性を高めるためには、リン酸ナトリウ
ム、縮合リン酸塩、或いはフィチン酸などのリン酸化合
物を添加することが好ましい。
【0021】本発明を歯磨剤、洗口剤として用いる場合
には、上記成分以外にも下記に示した基剤を配合して調
製することができる。
【0022】即ち、バインダー又は有機性増粘剤とし
て、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、ハ
イドロキシエチルセルロース、グアーガム、アルギン酸
ナトリウム、プルロニック(商品名)、ガントレッツ
(商品名)(ポリビニルメチルエーテル/マレイン酸の
共重合体)、ポリアクリル酸、ポリビニールアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、シクロデキストリン、リン
酸化デンプン、キチン・キトサン及びその硫酸化/リン
酸化誘導体、カゼイン、ゼラチンなどが挙げられる。
【0023】界面活性剤として、陽イオン系、陰イオン
系、非イオン系、或いは両性系のいずれの活性剤も使用
できる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイル
ジエタノールアミド、ラウロイルザルコシネート、N−
アシルグルタミン酸ナトリウム、モノステアリン酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、モノオレイン酸ソルビタン、CAE(商品
名)(味の素社製)、アミオープLL(商品名)(味の
素社製)などが挙げられる。
【0024】保湿剤として、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ソルビトール、グリセリン、キ
シリトールなどが挙げられる。
【0025】その他の成分として、歯磨剤、洗口剤、塗
布剤などには、アルコール、ジメチルシロキサンなどの
シリコーン性物質、防腐剤、着色剤、香料なども添加す
ることができる。
【0026】
【実施例】以下、実験例及び実施例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定される
ものではない。なお、以下の例について、部は重量部で
あり、粘度は25℃における測定値を示す。また、下記
の例で、平均一次粒子径は、3μm以下のものについて
は電子顕微鏡で粒子の大きさを測定し、その平均値を平
均粒子径としたものであり、平均一次粒子径が3μmを
超えるものについては空気分級機法にて計測した値であ
る。
【0027】[実験例1]動物でのう蝕予防効果の検討 5週令の動物(ハムスター)に、う蝕誘発性の細菌(ス
トレプトコッカス・ミュータンス)を接種した。1週間
後、動物をコントロール(水投与)群、歯磨剤用炭酸カ
ルシウム投与群(5%水スラリー;平均一次粒子径5.
6μm、粒子径の分布1.4〜31μm、2.8μm以
下の粒子の含有率29%)、微細炭酸カルシウム投与群
(5%水スラリー;白石工業(株)製Brillian
t1500,90%以上の粒子が一次粒子径0.15μ
m付近にある)の3群に分けた。なお、動物は一群10
匹をあてた。動物を各群に分けた後、砂糖を56%含む
エサで飼育しながら、午前と午後の1日2回、水又は水
スラリーを動物の口腔に投与(0.2mL)した。4週
間の飼育後、動物を屠殺し、顎を摘出した。う蝕染色剤
で染色後、う蝕のスコアリングを行なった。
【0028】実験の結果を表1に示した。この結果よ
り、各群の平均う蝕スコアは、コントロール群で19.
0、歯磨剤用炭酸カルシウム群で20.7、微細炭酸カ
ルシウム群で13.1であった。即ち、従来の歯磨剤用
炭酸カルシウムでは、う蝕予防効果は認められなかった
が、本発明の微細炭酸カルシウムでは、31%の予防効
果が認められた。
【0029】
【表1】
【0030】[実験例2]人工(モデル)プラークへの付着性(滞留性) 実験の再現性と客観性を考え、以下のモデル実験法で炭
酸カルシウムの付着性を評価した。即ち、う蝕関連細菌
であるストレプトコッカス・ミュータンス由来の人工プ
ラークを作製し、これを一次粒子径の異なる炭酸カルシ
ウムの水スラリー(1%)で1分間処理し、続いて余剰
のスラリーを生理的食塩水で洗浄し、人工プラークに残
った炭酸カルシウムを塩酸で溶かし、これを分析定量し
た。評価した炭酸カルシウムは、平均一次粒子径が、そ
れぞれ0.15μm(粒子の90%以上が0.15μm
付近にある)、0.5μm(粒子の90%以上が0.5
μm付近にある)、3.0μm(粒子の90%以上が
3.0μm付近にある)、8.2μm(粒子径の分布が
1〜40μmにあり、2.8μm以下の粒子の含有率が
6.7%である)、5.6μm(粒子径の分布が1.4
〜31μmにあり、2.8μm以下の粒子の含有率が2
9%である。これは従来の研磨剤用の炭酸カルシウムに
相当する。)及び18.6μm(粒子径の分布が4〜4
0μmにあり、2.8μm以下の粒子の含有率が0.8
%である)の6種類である。この時、残存炭酸カルシウ
ム量に及ぼす洗浄回数の影響も検討した。その結果を図
1に示す(図1は9回洗浄後の値を示す)。
【0031】この結果、いずれの炭酸カルシウムにおい
ても、洗浄による残存量の大きな減少は殆ど認められ
ず、また動物実験で予防効果を認めた微細炭酸カルシウ
ムでは、付着量は必ずしも多くはなく、平均粒子径の大
きい炭酸カルシウム程、多く付着する傾向を認めた。
【0032】[実験例3]ストレプトコッカス・ミュータンス産生の酸中和反応速
度の評価 一般に、プラークでの酸産生は、砂糖などの基質が与え
られた直後から観測され、数分後にpH4付近にまで低
下し、約10〜20分間、pHの低い状態が続き、その
後もとのpH(約7)に戻る。この様な条件を実験室で
モデル的に再現させる方法として、以下の方法を採っ
た。
【0033】即ち、う蝕関連細菌であるストレプトコッ
カス・ミュータンスを高濃度に含む懸濁液(240μ
L)に、砂糖液(最終濃度1%)を適下し、懸濁液のp
Hを経時的に(15分間)測定した。その際、平均粒子
径の異なる炭酸カルシウムを一定量投与し、pH低下の
抑制能(酸中和能)を評価した。評価した炭酸カルシウ
ムは、上述した平均一次粒子径が0.15μm、0.5
μm、3.0μm、8.2μm、5.6μm及び18.
6μmの6種類である。その結果を図2に示す。
【0034】この結果、炭酸カルシウムを投与しない場
合は、5〜6分後に最低pH(約3.9)にまで低下し
たのに対し、炭酸カルシウムを投与した場合は、平均一
次粒子径が小さい程、pH低下を抑制する作用が強い傾
向にあった。その中にあって、平均一次粒子径が0.5
μmと3.0μmのものは、動物実験でう蝕予防効果を
示した微細炭酸カルシウム(平均一次粒子径が0.15
μm)と同等の酸中和能を発揮した。このことから、う
蝕予防効果が得られるためには平均一次粒子径を3μm
以下にすることが有効であることが見い出された。
【0035】一方、疫学調査によると、プラーク中のカ
ルシウム量の多いヒトほどう蝕罹患度が小さいことが知
られている。そこで、15分間中和反応後に炭酸カルシ
ウムから遊離したカルシウムイオンを定量した。その結
果を図3に示す。この結果より、カルシウムイオン供給
能についても、粒子径の小さい程、カルシウムイオンが
多く遊離される傾向が認められ、特に酸中和能と同様、
平均一次粒子径が0.5μmと3.0μmのものは動物
実験でう蝕予防効果を示した微細炭酸カルシウム(平均
一次粒子径が0.15μm)と同等のカルシウムイオン
供給能を発揮した。このことから、う蝕予防効果が得ら
れるためには平均一次粒子径を3μm以下にすることが
必要であることが見い出された。
【0036】以上の3つの検討結果から、う蝕予防効果
に強く関与しているのは、必ずしも炭酸カルシウムのプ
ラークへの付着性ではなく、むしろ酸中和能であること
が認められ、たとえ多くの炭酸カルシウムが付着して
も、酸中和能が早く、その結果としてカルシウムイオン
供給能が十分でなければう蝕予防効果が得られないこ
と、そして、平均一次粒子径が3μm以下のものがう蝕
予防に有効であることが判明した。
【0037】 [実施例1] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム 5.0重量% (Brilliant1500*、白石工業(株)製) シリカ 15.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 ポリエチレングリコール 3.0 ソルビトール 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.8 精製水 残量 合 計 100.0重量% *平均一次粒子径:0.15μm(電子顕微鏡観察) 分布:90%以上の粒子が0.15μm付近にある
【0038】 [実施例2] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム 10.0重量% (ツネックスE*、白石工業(株)製) 第二リン酸カルシウム 25.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 ポリエチレングリコール 3.0 グリセリン 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 塩化セチルピリジニウム 0.3 精製水 残量 合 計 100.0重量% *平均一次粒子径:0.5μm(電子顕微鏡観察) 分布:90%以上の粒子が0.5μm付近にある
【0039】 [実施例3] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム 15.0重量% (白艶華PZ*、白石工業(株)製) 水酸化アルミニウム 20.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 ポリエチレングリコール 3.0 キシリトール 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 ラウロイルザルコシネート 0.3 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 フッ化ナトリウム 0.8 精製水 残量 合 計 100.0重量% *平均一次粒子径:0.2μm(電子顕微鏡観察) 分布:90%以上の粒子が0.2μm付近にある
【0040】 [実施例4] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム 10.0重量% (PC*、白石工業(株)製) 歯磨剤用炭酸カルシウム 25.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 ポリエチレングリコール 3.0 グリセリン 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.8 トリクロサン 0.3 重曹 5.0 精製水 残量 合 計 100.0重量% *平均一次粒子径:3.0μm(電子顕微鏡観察) 分布:90%以上の粒子が3.0μm付近にある
【0041】 [実施例5] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム 5.0重量% (IK−100*、白石工業(株)製) シリカ 15.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 ハイドロキシアパタイト 5.0 ポリエチレングリコール 3.0 ソルビトール 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.8 ピロリン酸ナトリウム 5.0 精製水 残量 合 計 100.0重量% *平均一次粒子径:0.04μm(電子顕微鏡観察) 分布:90%以上の粒子が0.02〜0.05μmにある
【0042】 [実施例6] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム 10.0重量% (IK−103*、白石工業(株)製) 第二リン酸カルシウム 25.0 塩化カルシウム 5.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 ポリエチレングリコール 3.0 グリセリン 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.8 重曹 5.0 塩化セチルピリジニウム 0.3 精製水 残量 合 計 100.0重量% *平均一次粒子径:0.04μm(電子顕微鏡観察) 分布:90%以上の粒子が0.02〜0.05μmにある
【0043】 [実施例7] 歯磨剤 微細炭酸カルシウム(実施例6と同じ) 15.0重量% 水酸化アルミニウム 20.0 カルボキシルメチルセルロース 1.5 ポリエチレングリコール 3.0 キシリトール 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 デキストラナーゼ 0.3 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 フッ化ナトリウム 0.8 精製水 残量 合 計 100.0重量%
【0044】 [実施例8] 液状歯磨剤 微細炭酸カルシウム(実施例5と同じ) 10.0重量% 塩化カルシウム 5.0 カルボキシルメチルセルロース 2.5 ポリエチレングリコール 3.0 グリセリン 20.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 防腐剤 微量 香料 1.0 サッカリン 微量 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.8 グリセロリン酸ナトリウム 2.0 重曹 5.0 精製水 残量 合 計 100.0重量%
【0045】 [実施例9] チューイングガム 微細炭酸カルシウム(実施例5と同じ) 3.0重量% ガムベース 20.0 香料 0.5 ソルビトール 残量 合 計 100.0重量%
【0046】 [実施例10] チューイングガム 微細炭酸カルシウム(実施例5と同じ) 3.0重量% ガムベース 20.0 香料 0.5 キシリトール 20.0 ソルビトール 残量 合 計 100.0重量%
【0047】 [実施例11] キャンディー 微細炭酸カルシウム(実施例5と同じ) 3.0重量% 水飴 30.0 砂糖 50.0 香料 0.3 有機酸 2.0 水 残量 合 計 100.0重量%
【0048】 [実施例12] トローチ 微細炭酸カルシウム(実施例5と同じ) 2.0重量% ブドウ糖 35.0 パラチノース 35.0 香料 0.5 アラビアゴム 6.0 水 残量 合 計 100.0重量%
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、歯垢で産生する酸を確
実に中和して、高いう蝕予防効果を与えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭酸カルシウムの平均一次粒子径と人工プラー
クへの炭酸カルシウム付着量との関係を示すグラフであ
る。
【図2】炭酸カルシウムの平均一次粒子径によるpH低
下への影響を示すグラフである。
【図3】炭酸カルシウムの平均一次粒子径とカルシウム
イオン溶出量との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50重量%以上の粒子が一次粒子の大き
    さとして粒子径0.04〜3μmの範囲にある微細炭酸
    カルシウムからなることを特徴とする歯垢の酸中和剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歯垢の酸中和剤を含有す
    る口腔用組成物。
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