JP2010523526A - 新規の使用 - Google Patents

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Abstract

歯の侵食および/または歯の摩耗を防ぐための、微粒子酸化亜鉛(好ましくはナノ粒子の形である)および場合によりフッ素イオンの供給源を含む口腔ケア組成物の使用について記載する。前記組成物はう蝕を防ぐためにも有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯のエナメル質を強化することにより酸の攻撃からの保護を提供するための、微粒子酸化亜鉛および場合によりフッ素イオンの供給源を含む口腔ケア組成物の使用に関する。前記組成物は歯の侵食および/または歯の摩耗を防ぐ(すなわち、防止、阻害および/または治療を促す)ために有用である。前記組成物はう蝕を防ぐために有用である。さらに、前記組成物は、歯垢、結石、歯肉炎、歯周病および口臭を含む、亜鉛塩による処理により効果を得ることができる口腔衛生上の状態を防ぐために使用し得る。
歯の無機質は、主にカルシウムヒドロキシアパタイト、Ca10(PO4)6(OH)2から構成され、これは部分的に炭酸またはフッ素などのアニオン、および亜鉛またはマグネシウムなどのカチオンにより置換され得る。また、歯の無機質は、リン酸八カルシウムおよび炭酸カルシウムなどの非アパタイト無機相をも含む。
う蝕の結果として歯を失うことがある。う蝕は、乳酸などの細菌の酸が表面下の脱灰を引き起こし、これが完全には再石灰化されない結果として、進行性の組織の喪失、および最終的に空洞の形成に至る多因子疾患である。歯垢生物膜の存在はう蝕の必要条件であり、スクロースなどの容易に発酵する炭水化物の濃度が長時間にわたって高くなった場合に、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)などの酸産生菌が病原となり得る。
病気が存在しない場合にさえも、酸による侵食および/または物理的な歯の摩耗の結果として歯の硬組織の喪失が起こり得る。これらのプロセスは相乗的に作用すると考えられる。歯の硬組織を酸に曝すと脱灰が起こり、表面の軟化および無機質濃度の低下をもたらす。正常な生理的条件下では、脱灰した組織は、唾液の再石灰化作用により自己修復する。唾液はカルシウムおよびリン酸に関して過飽和であり、健康な個体において、唾液の分泌は酸の攻撃を洗い流す作用をしており、pHを上げて無機質の析出に適した平衡に変える。
歯の侵食(すなわち、酸による腐食または酸による摩耗)は、脱灰、および最終的には細菌由来ではない酸による歯の表面の完全な溶解を伴う表面の現象である。最も一般的には、酸は、果物または炭酸飲料のクエン酸、コーラ飲料のリン酸およびビネグレットの酢酸などの食物由来のものである。歯の侵食は、胃食道逆流などの不随意反応により、または過食症の患者において見られるような誘導された反応により口腔に入る、胃で生産された塩酸(HCl)に繰り返し接触することによっても起こり得る。
歯の摩耗(すなわち物理的な歯の摩耗)は、摩滅および/または研磨により引き起こされる。摩滅は歯の表面が互いにこすれあった時に、二体摩耗の形で起こる。しばしば見られる劇的な例は、大きい力が加わる擦り合わせの習慣である歯ぎしりを持つ患者に観察されるものであり、特に咬合面における急速に進行する摩耗を特徴とする。研磨は、典型的には三体摩耗の結果として起こり、最も一般的な例は練り歯磨きを用いたブラッシングに関連するものである。完全に石灰化されたエナメル質の場合には、市販の練り歯磨きにより引き起こされる摩耗の程度は最小であり、臨床的結果をほとんどまたは全く引き起こさない。しかしながら、エナメル質が侵食性の攻撃に曝されることにより脱灰し、軟化している場合には、エナメル質は歯の摩耗をより受けやすくなる。象牙質はエナメル質よりもはるかに柔らかいので、より摩耗を受けやすい。象牙質が曝されている患者は、アルミナをベースとするものなどの高い研磨作用を有する練り歯磨きの使用を避けなければならない。ここでも、侵食性の攻撃による象牙質の軟化は組織の摩耗の受けやすさを増大させる。
象牙質は、in vivoでは、正常には、場所に応じて、すなわちそれぞれ頂部か歯根かに応じて、エナメル質またはセメント質により覆われた生体組織である。象牙質はエナメル質よりもはるかに高い有機物含有量を有し、その構造は、象牙質-エナメル質または象牙質-セメント質接合の表面から象牙芽細胞/歯髄界面まで伸びる液体の満たされた細管の存在を特徴とする。象牙質過敏症の原因は、曝露された細管の中の液体の流れが変化し(流体力学理論)、その結果、象牙芽細胞/歯髄界面の近くに位置すると考えられている機械的受容器が刺激されることと関連することが広く認められている。象牙質は一般にスメア層により覆われているので、すべての曝露された象牙質が感受性であるわけではない。スメア層は主に象牙質そのものに由来する無機質およびタンパク質を含むが、さらに唾液からの有機成分をも含む閉塞性の混合物である。時間と共に、細管の内腔は石灰化された組織により徐々に閉塞され得る。歯髄の外傷または化学的刺激に応答した修復象牙質の形成もまた十分に立証されている。それにも関わらず、侵食性の攻撃はスメア層および細管の「栓」を除去して、外への歯液の流れを起こし、熱い、冷たいおよび圧力などの外部の刺激に対する象牙質の感受性を大きく増大させる可能性がある。先に示した通り、侵食性の攻撃は象牙質表面の摩耗の受けやすさも大きく増大させ得る。さらに、象牙質過敏症は曝露される細管の直径が増大すると悪化し、細管の直径は象牙芽細胞/歯髄界面の方向に進むにつれて増大するので、進行性の象牙質の摩耗は、特に象牙質の摩耗が迅速である場合に、過敏症の増大をもたらし得る。
侵食および/または酸による摩耗による保護的エナメル層の喪失は下層の象牙質を露出させ、そのため象牙質過敏症の発達における主要な病因である。
食物中の酸の摂取量の増大、および正式な食事時間からの逸脱は歯の侵食および歯の摩耗の発生を増大させていると主張されてきた。この見地から、歯の侵食および歯の摩耗の防止に役立つ口腔ケア組成物は有利であろう。
WO 94/26245 (Church & Dwight)には、サブミクロンまたは凝集したサブミクロン酸化亜鉛粒子を含む口腔用組成物が記載されている。前記粒子は、1ミクロン未満の一次粒径、および50ミクロン以下の凝集した二次粒径を有し、前記組成物は増大した歯垢防止特性を示すと言われている。歯垢細菌が糖を代謝して酸を放出した時に、歯垢の中に捕捉された凝集した酸化亜鉛粒子から亜鉛イオンが放出されることが示唆されている。これらの亜鉛イオンがリン酸カルシウム結晶の核生成を阻害し、それにより歯石の形成を防止すると考えられている。口腔衛生組成物はさらにフッ素イオンの供給源を含むことが記載されている。
EP-A-737470 (Quest)には、細菌付着因子により特異的に認識される炭水化物またはペプチド構造を含むポリマーによりコーティングされていてもよいコロイド酸化亜鉛などの歯垢防止剤を含む口腔用組成物が記載されている。前記薬剤はヒトの口腔内の特定の部位を標的とすることができ、次に、そこで酸性のpHにおいて歯垢防止剤が放出される。フッ化物塩などの抗う蝕剤を含んでもよいことが示唆されている。
WO 99/59539 (Boots)には、高表面積酸化亜鉛を含み、直径0.1〜200μm、好ましくは0.1〜20.5μmの粒径を有する口腔衛生組成物を含む臭気吸収組成物が記載されている。口腔衛生組成物はさらにフッ素イオンの供給源を含むことが記載されている。
WO 2007/013937 (Colgate)には、酸化亜鉛などの亜鉛イオン供給源を、1〜250 nmの平均粒径を有し得る非凝集ナノ粒子の形で含む口腔用組成物が記載されている。標準的な亜鉛イオン供給源と比べて少ない量の非凝集亜鉛ナノ粒子を用いて、歯垢防止、歯石防止および防臭特性を有すると言われている亜鉛の有益な効果を維持または増強することができることが示唆されている。口腔衛生組成物はさらにフッ素イオンの供給源を含むことが記載されている。
う蝕に対する保護における亜鉛塩の役割ははっきりとはわかっていない。二つのin vitroの研究が、亜鉛がフッ素イオンの供給源を含む口腔用組成物の抗う蝕特性を増強することを示唆している一方で、他の二つのin vitroの研究は反対の結果を報告している。
亜鉛塩の有益な抗う蝕効果は、米国特許第6120754号(Chesebrough Pond)に記載されており、ここではカルシウム、リン酸およびフッ素イオンの供給源を提供する、場合により亜鉛塩を含んでもよい二相口腔ケア製品により歯を再石灰化する方法が特許請求されている。脱灰および再石灰化のサイクルの研究に基づくin vitroのう蝕モデルにおいて、クエン酸亜鉛を含有すると前記二相口腔ケア製品の再石灰化の程度(歯の硬度の増加により測定した)を増大することができることを示唆するデータが実施例8B)に提供されている。
別の肯定的な研究は、米国特許第6471946号(Sunstar)に報告されており、ここには、フッ化物、亜鉛、リンもしくはカルシウム化合物またはそれらの混合物であると記載されている再石灰化増強成分と組み合わせてイソマルト二糖(パラチニット)を含む口腔用組成物を用いて表面う蝕病変を有する歯を再石灰化する方法が記載されている。表4には、脱灰および再石灰化のサイクルの研究に基づくin vitroのう蝕モデルにおいて、パラチニットまたはフッ素化合物が存在しない場合には酸化亜鉛の再石灰化特性はごく小さいが、より多い量の酸化亜鉛が、フッ素化合物と組み合わせたパラチニットの再石灰化能力を増強し得ることを示唆するデータが提供されている。表5には、フッ化ナトリウムおよび0.04μm〜0.5μmの範囲の平均粒子直径を有する粒径の小さい酸化亜鉛を含む歯磨剤が記載されている。亜鉛化合物により引き起こされる渋みを軽減するために粒子直径は0.3μm未満でなければならないことが記載されている。
これらの肯定的なin vitroの結果とは対照的に、Mellbergら(J Dent Res 62(2): 145-147, 1983)は、先に、クエン酸亜鉛が人工的なう蝕病変によるフッ化物の取り込みを阻害することを報告した。そこでは、亜鉛塩が不溶性のリン酸亜鉛を形成することによりヒドロキシアパタイト表面を覆い、フッ化物の取り込みを遮断すると主張されている。
さらに、Whiteら(Caries Res 1987: 21:40-47)らは、in vitroのう蝕の研究において、脱灰したエナメル質へのフッ化物の取り込みが、塩化亜鉛またはクエン酸亜鉛の存在下で減少することを示唆している。
これらのin vitroの研究が、亜鉛塩がフッ化物の抗う蝕効果に対して正または負の効果を有することを示唆している一方で、二つのin vivoの研究は、現実の世界では亜鉛はフッ化物の活性に対してほとんど影響を与えないことを示唆している。
これは、Ingramら(Adv Dent Res 8(2);158-165, 1994)により総説として記載されたが、そこで、亜鉛はアパタイト材料上に吸収され、その後の結晶の成長を制限することが示されているが、それは再石灰化を含むフッ化物の作用に悪影響を与えないように見えることが記載されている。これは亜鉛の取り込みが可逆的であるという事実のためであろうと示唆されている。
この総説において、Ingramらは、ヒドロキシアパタイトの亜鉛塩による処理が酸への無機質の溶解性を減少させることができるという事実にもかかわらず、亜鉛がう蝕のプロセスにおいて役割を果たしているという証拠はないことに注目している。ラットにおいて、Ingramら(J Dent Res 63: 491 1984)が報告するように、フッ化物の抗う蝕活性は亜鉛の含有により影響を受けなかったが、これは、Stephenら(Community Dent Oral Epidemiol 16: 321 -325, 1988)によりヒトにおいても確認された。
Takatsukaら(Dental Materials 2005, 21, 1170-1177)は、酸化亜鉛が象牙質の脱灰を阻害することができるので、根面う蝕の予防に有効であり得ることを報告している。
歯の侵食に対する保護における亜鉛塩の役割は、WO 2004/054529 (Procter & Gamble)に記載されており、ここでは、高分子無機質表面活性剤(例えば、ポリリン酸塩)および/またはスズ、亜鉛および銅より選択される金属イオンの供給源を含む口腔ケア組成物を投与することを含む歯の侵食に対する保護の方法が特許請求されている。前記金属イオンが不溶性の化合物または錯体を形成し、それが歯の表面に析出することにより、被膜またはコーティングを形成して、使用の直後および少なくともその後1時間の間、歯を侵食性の損傷から保護することが記載されている。酸化亜鉛を含む多くの好適な亜鉛塩の例が挙げられているが、クエン酸亜鉛および乳酸亜鉛が特に好ましいと記載されている。前記口腔用組成物は場合によりフッ素イオンの供給源を含んでもよいことも示唆されている。
このP&Gの特許出願において、特許請求された前記亜鉛塩の歯の侵食に対する保護における使用は、表3にデータを記載しているin vitro侵食サイクルプロトコールに基づいており、これは、酸による腐食性の攻撃を繰り返した後の歯の表面からの完全なミネラル喪失を最小化することに関して、クエン酸亜鉛がプラシーボよりも少し優れていることを示唆している(完全なミネラル喪失の深さ、クエン酸亜鉛の10.7μmに対してプラシーボの13.9μm)。
また、in vitroにおける酸による腐食性の攻撃に対する亜鉛塩の有益な効果は、Brudevoldら(Arch. oral Biol., 8: 135-144, 1963)により報告されており、141ページの表5において、酢酸亜鉛が、pH4.5の酸性の酢酸緩衝液により攻撃した場合にヒドロキシアパタイトの酸への溶解を減少させる効果においてフッ化ナトリウムとほぼ同等であることを示すデータを提供している。
本発明は、微粒子酸化亜鉛が歯の侵食を防ぐことができ、また、歯のエナメル質へのフッ化物の送達に悪影響を与えることなくフッ素イオンの供給源と組み合わせることができるという発見に基づいている。
WO 2004/054529に示唆された亜鉛塩の酸に対する保護効果に関する作用のメカニズム、すなわち、Mellbergらによればフッ化物のエナメル質への取り込みを妨げることが予想され得る歯の表面への実質的なコーティングまたは被膜の形成を伴うメカニズムを考えると、これは驚くべきことである。
微粒子酸化亜鉛は、エナメル質に食物中の酸に対する防護壁を提供することができ、これはフッ化物(歯のエナメル質の再石灰化を増大させ、脱灰を減少させることが知られている)の侵食防止効果と相加的に作用し得ると思われる。歯は微粒子酸化亜鉛およびフッ素イオンの供給源の二つの作用により強化される。
さらに、WO 2004/054529は、侵食に対して歯を保護するためにすべての水溶性または水難溶性の亜鉛塩を使用することができることを示唆しているものの、その表3に示されたデータは、特に好ましい亜鉛塩であると記載されたクエン酸亜鉛が、実際には、上記の通り、効果的な保護を提供することに関してプラシーボよりも少し優れているのみの、かなり弱い効果を有することを示している。したがって、この先行文献を読んだ当業者は、酸化亜鉛を含む、それより好ましくない亜鉛塩は、酸による腐食性の攻撃に対して歯を保護する効果がさらに低いと予想するであろう。
それに加えて、今回、微粒子酸化亜鉛がパラチニットの非存在下でう蝕を防ぐことができ、フッ素イオンの供給源と有利に組み合わせることができることが発見された。微粒子酸化亜鉛は、エナメル質に細菌の酸に対する防護壁を提供することができ、これはフッ化物の公知のう蝕予防効果と相加的に作用し得ると思われる。歯は微粒子酸化亜鉛およびフッ素イオンの供給源の二つの作用により強化される。
したがって、第1の態様において、本発明は、歯の侵食および/または歯の摩耗を防ぐための、微粒子酸化亜鉛を含む口腔ケア組成物を提供する。
第2の態様において、本発明はう蝕を防ぐための、パラチニットの非存在下で微粒子酸化亜鉛を含む口腔ケア組成物を提供する。
微粒子酸化亜鉛とは、5μm未満、好ましくは 1 nm〜2μmの範囲の平均粒子直径を有する酸化亜鉛の粒子を意味する。
好ましくは、酸化亜鉛は、1μm未満、例えば1〜750nm、2nm〜500nm、5nm〜250nmおよび10〜100nmの範囲の平均粒子直径を有するナノ粒子の形である。
酸化亜鉛は、組成物の総量の0.001〜10.0重量%、好ましくは0.01〜5重量%、例えば組成物の総量の0.1〜3.0重量%の量で存在し得る。
好ましくは、酸化亜鉛は、酸化亜鉛粒子の表面上に吸着して立体的またはイオン的障壁を提供することにより粒子の集塊または凝集を防止することができる分散剤と共に製剤する。好適な分散剤は、可溶化剤もしくは湿潤剤を含む界面活性剤または高分子電解質などの水溶性ポリマーである。
好ましくは、分散剤は、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ソルビトール、マンニトール、またはキシリトール)、ポリビニルピロリドン(PVP)またはその誘導体(例えば、ビニルピロリドン酢酸ビニルコポリマーまたはビニルピロリドンビニルアルコールコポリマー)、ポリリン酸塩(例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどの環状リン酸塩)または酸化亜鉛粒子を引きつけるポリマーセグメントおよびそれらを水溶性にするポリマーセグメントを有する水溶性コポリマー(例えば、WO 2004/000916 (Nanophase)に記載されるタイプの水溶性コポリマー)より選択される。好適な分散剤の例には、プロピレングリコール、PVPまたはヘキサメタリン酸ナトリウムが含まれる。
市販のナノ粒子酸化亜鉛水性懸濁液は、Nanophase Technologies, 1319 Marquette Drive, Romeoville, IL 60446. USAより入手可能であり、その例は、Nanoshield ZN-3008CおよびNanoshield ZN-3014Aであり、それぞれカチオン性またはアニオン性分散剤により安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液である。
好ましくは、口腔ケア組成物はさらにフッ素イオンの供給源を含む。
酸化亜鉛とフッ素イオンの供給源の組合せは、歯を強化することにより酸による侵食性の攻撃またはう蝕の攻撃から歯を保護することができるのみでなく、酸による侵食性の攻撃またはう蝕の攻撃により軟化したエナメル質を再硬化させることができる。
本発明に使用するフッ素イオンの供給源の例には、25〜3500pm、好ましくは、100〜1500ppmのフッ素イオンを提供する量の、フッ化ナトリウムなどのアルカリ金属フッ化物、モノフルオロリン酸ナトリウムなどのアルカリ金属モノフルオロリン酸塩、フッ化スズ、またはフッ化アミンが含まれる。好適なフッ化物供給源はフッ化ナトリウムなどのアルカリ金属フッ化物であり、例えば、組成物は、0.1〜0.5重量%のフッ化ナトリウム、例えば、0.205重量%(927ppmのフッ素イオンと一致する)、0.2542重量%(1150ppmのフッ素イオンと一致する)または0.315重量%(1426ppmのフッ素イオンと一致する)のフッ化ナトリウムを含有する。
好ましくは、本発明に使用する組成物は、上記のSunstarの米国特許においてパラチニットと呼ばれるイソマルト二糖を含まない。
本発明に使用する組成物は、さらに、象牙質知覚過敏症を防ぐための知覚過敏抑制剤を含んでもよい。知覚過敏抑制剤の例には、例えばWO 02/15809に記載されるような細管遮断剤または神経脱感作剤およびそれらの混合物が含まれる。好適な知覚過敏抑制剤には、塩化ストロンチウム、酢酸ストロンチウムもしくは硝酸ストロンチウムなどのストロンチウム塩またはクエン酸カリウム、塩化カリウム、重炭酸カリウム、グルコン酸カリウムおよび特に硝酸カリウムなどのカリウム塩が含まれる。
知覚過敏抑制量のカリウム塩は、一般的に組成物の総量の2〜8重量%であり、例えば5重量%の硝酸カリウムを使用することができる。
本発明に使用する組成物は、研磨剤、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、香味剤、甘味料、乳白剤または着色剤、保存剤および水などの、口腔ケア組成物技術において製剤添加物として通常使用されるものより選択される適切な製剤添加物を含有する。前記の薬剤の例はEP 929287に記載される通りである。
本発明に使用する組成物は、典型的には、練り歯磨き、スプレー、口腔洗浄液、ゲル、トローチ、チューインガム、錠剤、パステル剤(pastille)、インスタント粉末、オーラルストリップおよび口腔パッチの形に製剤される。
本発明に使用する組成物は、材料を適切な相対量で、任意の都合のよい順番で混合し、必要に応じてpHを所望の値、例えば5.5〜9.0に調節することにより調製することができる。
別の態様において、酸化亜鉛はWO2006/100071(この文献の内容を参照により本明細書に組み入れる)に記載されているタイプの歯磨剤組成物に組み入れてもよい。
したがって、本発明はさらに、前記の通りの微粒子酸化亜鉛、前記の通りのフッ素イオン供給源およびシリカ歯科用研磨剤を含む第1の歯磨剤組成物を提供する。前記歯磨剤は20〜60の相対的象牙質損耗値(Relative Dentine Abrasivity (RDA))および5.5〜9.0のpHを有し、オルトリン酸塩緩衝剤および水溶性C10-18アルキル硫酸塩を含まない。
参照されるpHは、歯磨剤組成物を水により、組成物:水の重量比が1:3となるようにスラリー化して測定したものである。
好ましくは、微粒子酸化亜鉛は、前記の通りの分散剤と共に製剤する。
好ましくは、本発明の第1の歯磨剤組成物は、遊離のフッ素イオンのアベイラビリティーを減少させる可能性のあるカルシウム塩を含まない。
好適なシリカ歯科用研磨剤の例には、下記の商品名:Zeodent、Sident、SorbosilまたはTixosil(それぞれHuber、Degussa、IneosおよびRhodia製)で市販されているものが含まれる。シリカ研磨剤は、歯の摩耗、特に侵食を起こしている歯または酸の攻撃により軟化している歯の摩耗を促進せず、一方では歯磨剤による歯の十分な清浄化を確実にするために、歯磨剤のRDAを確実に20〜60、例えば25〜50または25〜40の間にするのに十分な量で存在しなければならない。
シリカ研磨剤は一般に組成物の総量の15重量%以下、例えば、2〜10重量%、一般に5重量%以上、例えば5〜7重量%、好ましくは組成物の総量の6重量%の量で存在する。シリカ研磨剤の量を減少させることは、歯磨剤の摩耗性を低下させるのみでなく、研磨剤(または研磨剤中の微量の不純物)とフッ素イオンとの何らかの相互作用を最小化することにより遊離のフッ素イオンのアベイラビリティーを増大するという利点を有する。
本発明の第1の歯磨剤組成物に使用するのに好適な界面活性剤には、両性界面活性剤、例えばAlbright & Wilsonより「Empigen BB」の商品名で市販されている製品などの長鎖アルキルベタイン、および好ましくはコカミドプロピルベタインなどの長鎖アルキルアミドアルキルベタイン、またはCrodaより商品名Adinol CTとして市販されているココイルメチルタウリンナトリウム(sodium methyl cocoyl taurate)などの低イオン性界面活性剤(low ionic surfactants)、またはそれらの混合物が含まれる。両性界面活性剤は、唯一の界面活性剤として単独で使用しても、また低イオン性界面活性剤と組み合わせて使用してもよい。
好ましくは、界面活性剤は、組成物の総量の0.1〜10重量%、例として0.1〜5重量%、例えば0.5〜1.5重量%の範囲で存在する。
好適な増粘剤には、例えば、非イオン性増粘剤、例えば、(C1〜6)アルキルセルロースエーテル、例えばメチルセルロース;ヒドロキシ(C1〜6)アルキルセルロースエーテル、例えばヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース;(C2〜6)アルキレンオキシド修飾(C1〜6)アルキルセルロースエーテル、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース;およびそれらの混合物が含まれる。天然および合成ゴムまたはゴム様物質、例えばアイリッシュモス、キサンタンガム、トラガカント、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ポリマー(カルボマー)、デンプンおよび増粘シリカなどの他の増粘剤も使用することができる。好ましくは、増粘剤は、増粘シリカとキサンタンガムの混合物であり、場合によりカラギーナンおよび/またはカルボマーを加えてもよい。
好ましくは、増粘剤は、組成物の総量の0.1〜30重量%、例として1〜20重量%、例えば5〜15重量%の範囲で存在する。
好適な保湿剤には、例えば、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール、またはそれらの混合物が含まれる。前記保湿剤は、組成物の総量の10〜80重量%、例として20〜60重量%、例えば25〜50重量%の範囲で存在し得る。
象牙質知覚過敏症を防ぐために、本発明の第1の歯磨剤組成物は、さらに前記の通りの知覚過敏抑制剤、特に硝酸カリウムを含んでもよい。硝酸カリウムが存在すると、有利なことに、汚れ除去効果を増大することができ、これは、それがない場合には比較的低い清浄化性能を有することが予想される摩耗性の低い製剤において特に利益がある。
本発明の第1の歯磨剤組成物のpHは、6.0〜8.0、好ましくは6.5〜7.5の範囲であり、水酸化ナトリウムなどの塩基を配合することにより調節することができる。
別の態様において、本発明は、前記の通りの微粒子酸化亜鉛、前記の通りのフッ素イオン供給源(例えば、アルカリ金属フッ化物)、キサンタンガムおよび場合によりカラギーナンおよび/またはカルボマーと組み合わせた増粘シリカを含む増粘系、アニオン性界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなどの水溶性C10-18アルキル硫酸塩)および組成物の総量の20重量%以下(好ましくは5〜20%、例えば10〜16%)の量のシリカ歯科用研磨剤を含む第2の歯磨剤組成物を提供する。前記歯磨剤は、5.5〜9.0(好ましくは6.0〜8.5、例えば6.5〜7.5)の範囲のpHを有し、オルトリン酸緩衝液またはカルシウム塩を含まない。所望の場合には、前記歯磨剤組成物は前記の通りの知覚過敏抑制剤を含んでもよい。
本発明はまた、歯の侵食および/または歯の摩耗を防ぐ方法であって、それを必要とする個体に、有効量の上で定義した通りの組成物を適用することを含む前記方法を提供する。
本発明はまた、歯の侵食および/または歯の摩耗を防ぐための上で定義した通りの口腔ケア組成物の製造における微粒子酸化亜鉛の使用を提供する。
本発明はまた、う蝕を防ぐ方法であって、それを必要とする個体に、有効量の上で定義した通りの組成物を適用することを含む前記方法を提供する。
本発明はまた、う蝕を防ぐための上で定義した通りの口腔ケア組成物の製造における微粒子酸化亜鉛の使用を提供する。
本発明を下記の実施例によりさらに説明する。
Figure 2010523526
実施例1および2は、ナノ粒子酸化亜鉛(50〜70 nmの範囲の平均粒子直径を有する)を含む本発明の歯磨剤であり、後者の実施例はさらにフッ素イオンの供給源をも含む。歯磨剤AおよびBは、ナノ粒子酸化亜鉛を含まない比較例であり、後者の例はフッ素イオンの供給源も含まない。
実施例3
フッ化物の存在下または非存在下における、侵食防止剤としてのナノ粒子酸化亜鉛の有効性を評価するためのエナメル質表面軟化微小硬度試験
実施した試験において、ヒトエナメル質を上に挙げた4種の歯磨剤組成物、実施例1(ナノZnO)、実施例2(ナノZnO + フッ素)、比較例A(フッ化物を含む正の対照)および比較例B(ナノZnOおよびフッ化物を含まない負の対照)のうちの一つにより2分間処理した後、1%クエン酸(pH 3.8)中でインキュベートした。試料を処理と侵食処理の間に水により洗浄した。試験した酸への曝露時間は、10、20および30分であり、それぞれの時点で、試料を蒸留水により完全に洗浄した後、微小硬度測定を実施した。ベースラインを含むすべての時点でそれぞれのエナメル質試料について、6個のインデントを得た。それぞれの処理を6個の別個の試料について実施した(n=6)。
軟化試験の結果をグラフ1および表1にまとめる。エナメル質の硬度の値は個々のベースライン微小硬度値に対して正規化してあるので、その後の時点におけるデータはエナメル質の軟化を反映している。グラフ1におけるエラーバーは標準偏差を表す。
ナノ酸化亜鉛および/またはフッ化物を含む歯磨剤処理(実施例1、2およびA)は、前記実験の20および30分の時点において、クエン酸に誘導されるエナメル表面の軟化の防止に関して、いずれの活性成分も含まないプラシーボ歯磨剤(実施例B)よりも統計的に優れていた。酸に20分間曝露した後、実施例1、2およびAの歯磨剤により提供される保護は統計的に同等であった。酸に30分間曝露した後、実施例Aの歯磨剤による処理は、実施例1および2の歯磨剤のいずれかによる処理に比べて、順番では優れていたが(directionally superior)、統計的には優れたものではなかった。実施例1および2の歯磨剤による処理は、このin vitroモデルにおいて、この時点で、それらの保護に関して互いに統計的に同等であった。10分間の酸処理の後、実施例2およびAのフッ化物を含む歯磨剤により処理されたエナメル質では、実施例Bのプラシーボ歯磨剤により処理したエナメル質と比較して統計的に有意な差が存在した。実施例2およびAは互いに統計的に同等であり、実施例1の歯磨剤よりも順番で優れていた。
総合すると、これらのデータは、フッ化物を含まずナノ粒子酸化亜鉛を含む歯磨剤が、酸による侵食性の攻撃に対してフッ化物を含む歯磨剤と同様の保護を提供することを示唆している。さらに、フッ化物を含む歯磨剤の歯の侵食に対する有効性はナノ粒子酸化亜鉛の含有により有意に損なわれることはないと思われ、そのため、ナノ粒子酸化亜鉛は歯のエナメル質へのフッ化物の取り込みに悪影響を与えることなく、エナメル質に食物の酸に対する防護壁を提供することができる。
グラフ1. 実施例1、2、AまたはBの歯磨剤製剤による処理の後にクエン酸に曝したヒトエナメル質の相対微小硬度値
Figure 2010523526
Figure 2010523526
実施例4
フッ化物の存在下または非存在下における、安定化されたナノ粒子酸化亜鉛、Nanoshield ZN-3008CおよびNanoshield ZN-3014A懸濁液の侵食防止剤としての効果を比較するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート法
96ウェル200μlマイクロプレートのウェルに、高分解能(high resolution)ヒドロキシアパタイト(HA)粉末の濃縮懸濁液(200 mlのアセトン中に20 gのHA)を満たした。プレートを撹拌(オービタルシェーカー上で50 rpm)しながら乾燥させた後、脱イオン水により十分に洗浄して遊離したHAを完全に除去した。侵食実験のために、HAをコーティングしたマイクロプレートのウェルに脱イオン水を満たし、60分間水和させた。次に、水を除去して、マイクロプレートの1列の8個のウェルのそれぞれに試験する薬剤の一つを200μl入れた。それぞれのプレートは12列あるので、それぞれのマイクロプレートで6種の薬剤を2回ずつ(n=8で)試験することができた。活性物質を撹拌しながら30分間ウェルに入れておいた後、プレートを再度脱イオン水で完全に洗浄した。試験に使用した侵食性の攻撃は擬似オレンジジュースである1%クエン酸、pH3.8であった。プレートのウェルを、撹拌しながら30分間、200μlのクエン酸溶液に曝した。酸による攻撃の後、それぞれのウェルから50μlのクエン酸を取り出して、新しい96ウェルマイクロプレートの対応するウェルに入れた。次に、それぞれのウェルに50μlのバナドモリブデン酸塩試薬を加えて、5分後に、マイクロプレートプレートリーダーを用いて、それぞれのウェルの溶液の450 nmの吸光度を測定した。この技術を用いて評価した試験薬剤は、ナノ粒子酸化亜鉛水性懸濁液、水中0.5重量%、アニオン性およびカチオン性分散剤の両方により安定化したもの(それぞれ、Nanoshield ZN-3008CおよびNanoshield ZN-3014Aであり、どちらも70 nmの平均粒径を有し、Nanophase Technologies, 1319 Marquette Drive, Romeoville, IL 60446. USAより入手した)であった。
グラフ2は、マイクロプレート侵食試験のデータを示す。チャートは一つのマイクロプレートから得られたデータを含み、そこにおいて、処理を上記の通りそれぞれn=8で2回ずつ実施した。カチオンおよびアニオンにより安定化したナノ粒子ZnOの効果を、フッ化物の存在下または非存在下で試験した。フッ化物が存在する場合、300 ppmフッ化物溶液(フッ化ナトリウムを使用した)中に0.5%懸濁液を調製した。使用した正の対照は300ppmのフッ化物であり、負の対照は脱イオン水であった。
結果は、カチオン性またはイオン性分散剤により安定化されたナノ粒子酸化亜鉛が、このin vitroモデルにおけるヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関して、300ppmのフッ化物とおよそ同等の効果を有することを明白に示している。さらに、ナノ粒子酸化亜鉛が溶液中にフッ化物と共に存在する場合、2種の侵食防止活性物質の効果は相加的であり、酸化亜鉛がフッ化物のヒドロキシアパタイトへの取り込みを妨害しないことを示している。
グラフ2. フッ化物の存在下または非存在下における、安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の侵食防止効果を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート侵食データ
Figure 2010523526
実施例5
フッ化物の存在下または非存在下における、HMPにより安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の侵食防止剤としての有効性を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート法
実施例4に記載した方法で、ナノ粒子酸化亜鉛(0.5重量%の水懸濁液)の安定化剤として酸化亜鉛に対して2重量%の量で存在する(すなわち0.01重量%の量で存在する)ヘキサメタリン酸ナトリウム(HMP)を用いて追加実験を実施した。得られたデータをグラフ3に示す。ナノ粒子酸化亜鉛を、ここでもフッ化物の存在下または非存在下で、および2種の異なるpH値(pH7およびpH9)で試験した。データは、pH 7または9においてナノ粒子酸化亜鉛単独のものが、ヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関して水よりも統計的に優れている(また、225 ppmのフッ化物単独よりも統計的に劣っている)一方で、酸化亜鉛と225 ppmのフッ化物の組合せが、225 ppmのフッ化物単独よりもこの点で統計的に優れていることを示している。pH 7における組合せは、pH 9における組合せよりも順番で優れている。
グラフ3. フッ化物の存在下または非存在下における、HMPにより安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の侵食防止効果を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート侵食データ
Figure 2010523526
実施例6
20日間のin vitro侵食サイクル試験
ヒトエナメル質試料(3×3 mm)を研磨し、炭化ケイ素紙を用いて磨いた。試料の上側を1200グリットの炭化ケイ素紙を用いて研磨した後、4000グリットの炭化ケイ素紙を用いて、次いで1 mmダイヤモンド研磨用懸濁液により順に研磨した。それぞれの試料を、強力瞬間接着剤を用いてアクリル製の棒(1/4” 直径×2” 長さ)の末端に取り付けた。それぞれの試料の側面をエポキシ樹脂により覆って、エナメル質表面のみが曝されるようにした。群あたり18個の試料を試験に使用した。それぞれの群は6個の試料の3サブグループから構成された。正常な試料の最初の硬度を、ビッカーズ硬度圧子を用いて200 gの荷重を15秒間かけることにより測定した。試料の平均微小硬度をそれぞれの試料の表面の4つの圧入から測定した。300〜350の間の正常な表面硬度を有する試料のみを採用した。すべての処理レジメンにおいて、プールしたヒト唾液および無機質溶液の50:50混合物を再石灰化培地として使用し、脱灰溶液は、1%クエン酸、pH3.8であった。検討した4つの処理は、群A) 脱イオン水、群B) 300 ppmフッ化物、群C) 脱イオン水中0.50重量%ZnO、群D) 300 ppmフッ化物中0.50重量%ZnOであった。使用したフッ化物供給源はフッ化ナトリウムであり、酸化亜鉛は上の実施例4において記載した通りのNanoshield ZN-3008Cであった。サイクル処理レジメンは、5回の2分間の脱灰溶液中の酸による攻撃および3回の2分間の処理期間(350 rpmで撹拌しながら)から構成された。それぞれの処理の後、試料を脱イオン水の流水で洗浄した後、唾液再石灰化系に戻した。このレジメンを10日間繰り返した後、試料を、それらの微小硬度を再測定することにより分析した。次に、さらに10日間のサイクルをおこない、20日目の微小硬度値を測定した。この実験の処理スケジュールを表2に示し、得られたデータを下のグラフ4および表3に示す。
Figure 2010523526
グラフ4. フッ化物の存在下または非存在下における、安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の侵食防止効果を評価するための20日間のin vitroサイクル侵食データ
Figure 2010523526
上記のグラフ4のデータの統計的分析を、Sigma Stat (3.0)ソフトウェアを用いて一元配置分散分析により実施した。ANOVAが有意の差異を示したので、群の間のペアワイズ比較を実施した(Student Newman Keuls試験)。統計的分析により、ナノ粒子酸化亜鉛とフッ化物の組合せが、ヒトエナメル質の人工的侵食性病変の脱灰の防止/再石灰化の促進に関して、フッ化物単独(または酸化亜鉛単独)よりも優れていることが示された。
Figure 2010523526
実施例7
フッ化物の存在下または非存在下における、種々の亜鉛化合物の侵食防止剤としての効果を比較するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート法
上記の実施例4に記載した方法により、ヒドロキシアパタイトマイクロプレートの一つの側を使用して(n=8)、実験をおこなった。この試験において評価した試験薬剤は、a) 水中0.5重量%のNanoshield ZN-3008C、b) 0.5重量%の酢酸亜鉛、c) 0.5重量%のクエン酸亜鉛およびd) 0.5重量%の酸化亜鉛(バルク材料)であった。第1の実験では、これらの亜鉛化合物を脱イオン水中に調製し、第2の実験では、それらを225 ppmフッ化物溶液(フッ化ナトリウムを使用した)中に調製した。使用した正および負の対照は、それぞれ225 ppmフッ化物および脱イオン水であった。
グラフ5. 種々の亜鉛化合物の侵食防止効果を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート侵食データ
Figure 2010523526
グラフ5および6には、亜鉛化合物単独(グラフ5)、および225 ppmフッ化物との組合せ(グラフ6)で実施した実験から得られたデータを示す。データは、カチオン性分散剤により安定化されたナノ粒子酸化亜鉛が、このin vitroモデルにおけるヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関して、225 ppmフッ化物と統計的に同等であることを明白に示している。さらに、ナノ粒子酸化亜鉛が225 ppmフッ化物溶液と共に存在する場合には、二つの薬剤の効果は、グラフ6に示す通り相加的である。上記のグラフ5から、試験した他の亜鉛化合物の中で水よりも有効であるものは酢酸亜鉛のみであるように見える。酢酸亜鉛は、ヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関して、安定化されたナノ粒子酸化亜鉛および225 ppmフッ化物のいずれにも統計的に劣っているが、水よりも統計的に優れている。グラフ6は、酢酸亜鉛と225 ppmフッ化物の組合せは、225 ppmフッ化物単独よりも順番では優れているが統計的には同等であることを示している。フッ化物と組み合わせたクエン酸亜鉛および酸化亜鉛(バルク材料)は、ヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関して、水よりも統計的に優れているが、フッ化物単独よりも統計的に劣っており、これらの2種の亜鉛塩のフッ化物の活性に対する有害な効果を示唆している。
グラフ6. フッ化物の存在下における、種々の亜鉛化合物の侵食防止効果を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート侵食データ
Figure 2010523526
実施例8
フッ化物の存在下における、PVPおよびプロピレングリコールにより安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の侵食防止剤としての有効性を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート法
最後のヒドロキシアパタイトマイクロプレート実験は、ナノ粒子酸化亜鉛の安定化剤としてポリビニルピロリドン(PVP)またはプロピレングリコールのいずれかを用いて、実施例4および5に記載した通りに実施した。得られたデータをグラフ7に示す。それぞれの場合にナノ粒子酸化亜鉛をフッ化物の存在下で試験した。データは、PVPにより安定化されたナノ粒子酸化亜鉛が、フッ化物と組み合わせて用いた場合、ヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関してフッ化物単独または水のいずれよりも統計的に優れていることを示している。しかしながら、ナノ粒子酸化亜鉛をプロピレングリコールにより安定化した場合、酸化亜鉛とフッ化物の組合せは、この点で水よりも統計的に優れているものの、フッ化物単独に対しては順番で優れているのみである。フッ化物と組み合わせたポリビニルピロリドン(ナノ粒子酸化亜鉛を含まない)は、脱灰の防止に関してフッ化物単独よりも統計的に劣っているが、水とは統計的に同等である。フッ化物と組み合わせたZN-3008C材料について、比較のためにこの試験をおこなったが、他のすべての試験薬剤/組合せよりも優れていた。
グラフ7. フッ化物の存在下における、PVPおよびプロピレングリコールにより安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の侵食防止効果を評価するためのヒドロキシアパタイトマイクロプレート侵食データ
Figure 2010523526
実施例9
フッ化物の存在下および非存在下における、安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の抗う蝕剤としての効果を比較するためのヒドロキシアパタイト溶解性減少法(HASR)
50 mgの量の「高分解能」ヒドロキシアパタイト(HA)を、5 mlのpH 7に調節した試験薬剤の懸濁液により2分間処理した。懸濁液を濾過して、5 mlの脱イオン水により2回洗浄した。HAをさらに0.1 M乳酸、pH 4.5により2分間攻撃した。サンプルを濾過して、濾液を集めて脱イオン水により1:10に希釈した。生成したo-リン酸塩の量をイオンクロマトグラフィーにより測定した。
HASR抗う蝕試験により得られたデータをグラフ8および表4に示す。カチオンおよびアニオンにより安定化されたナノ粒子ZnO(実施例4に記載した通りの)の効果を、300 ppmのフッ化物の存在下および非存在下において試験した。使用した正の対照は300 ppmのフッ化物であり、負の対照は脱イオン水であった。
グラフ8. フッ化物の存在下および非存在下における、安定化されたナノ粒子酸化亜鉛懸濁液の抗う蝕効果を評価するためのヒドロキシアパタイト溶解性減少データ
Figure 2010523526
Figure 2010523526
結果は、カチオン性またはアニオン性分散剤のいずれかにより安定されたナノ粒子酸化亜鉛が、このin vitroモデルにおけるヒドロキシアパタイトの脱灰の防止に関して、負の対照よりも統計的に優れており、さらにカチオンにより安定化されたナノ粒子酸化亜鉛もフッ化物よりも統計的に優れていることを明白に示している。ナノ粒子酸化亜鉛が溶液中にフッ化物と共に存在する場合、2種の抗う蝕活性物質の効果は相加的であり、酸化亜鉛がフッ化物のヒドロキシアパタイトへの取り込みに悪影響を与えないことを示している。
実施例10
フッ化物の存在下および非存在下における、ナノ粒子酸化亜鉛の抗う蝕原性薬剤としての有効性を評価するためのエナメル質抗う蝕軟化微小硬度試験
実施した試験において、ヒトエナメル質を、次の4種の製剤:(A) ナノZnOの0.5%懸濁液、(B) 300ppmフッ化物(フッ化ナトリウム)により作ったナノZnOの0.5%懸濁液、(C) 300ppmフッ化物(フッ化ナトリウム)溶液、(D)脱イオン水のうちの一つにより2分間処理した後、0.1 M乳酸緩衝液(pH 4.5)中でインキュベートした。使用した酸化亜鉛は、上記の実施例4に記載した通りのNanoshield ZN-3008Cであった。試料を処理と侵食過程の間に水により洗浄した。酸への曝露時間は2時間であり、その後に試料を脱イオン水中で洗浄し、適切な製剤により2分間再度処理した。次に、試料をさらに2時間乳酸の中に置いた。酸による攻撃の後、それらを脱イオン水により完全に洗浄し、微小硬度を測定した。それぞれのエナメル質試料について6個のインデントを得た。また、それぞれの処理を6個の別個の試料について実施した(n=6)。
軟化試験の結果をグラフ9および表5にまとめる。エナメル質の硬度の値は個々のベースライン微小硬度値に対して正規化してあるので、それ以後の時点におけるデータはエナメル質の軟化を反映している。グラフ9におけるエラーバーは標準偏差を表す。
グラフ9. ナノ酸化亜鉛懸濁液、フッ化物溶液中のナノ酸化亜鉛懸濁液、フッ化物溶液および水により処理した後に、う蝕原性の乳酸緩衝液に曝露したヒトエナメル質の相対微小硬度値
Figure 2010523526
結果は、0.5%ナノ酸化亜鉛懸濁液が300 ppmフッ化物溶液と同様の保護を与え、どちらも乳酸緩衝液による攻撃に対しておよそ70%の保護を提供することを示している。これに対して、300 ppmフッ化物溶液と組み合わせた0.5%ナノ酸化亜鉛懸濁液は、乳酸緩衝液による攻撃に対して約84%の保護を提供し、顕著な保護効果を与える。
これらのデータを総合すると、フッ化物を含まずにナノ粒子酸化亜鉛を含む製剤は、う蝕原性の攻撃に対して、フッ化物を含む溶液と同様の保護を提供することが示唆される。さらに、フッ化物を加えたナノ粒子酸化亜鉛製剤の有効性は、う蝕原性の酸による攻撃に対する保護において、フッ化物溶液と比較して顕著に増大している。
Figure 2010523526

Claims (11)

  1. 微粒子酸化亜鉛を含む、歯の侵食および/または歯の摩耗を防ぐための口腔ケア組成物。
  2. パラチニットの非存在下で微粒子酸化亜鉛を含む、う蝕を防ぐための口腔ケア組成物。
  3. 酸化亜鉛がナノ粒子の形である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 酸化亜鉛が、組成物の総量の0.001〜10.0重量%の量で存在する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 分散剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. フッ素イオンの供給源を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. フッ素イオン供給源が、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属モノフルオロリン酸塩、フッ化スズ、またはフッ化アミンである、請求項6に記載の組成物。
  8. 知覚過敏抑制剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 知覚過敏抑制剤が、ストロンチウム塩またはカリウム塩である、請求項8に記載の組成物。
  10. 微粒子酸化亜鉛、フッ素イオン供給源およびシリカ歯科用研磨剤を含む歯磨剤組成物であって、20〜60の相対的象牙質損耗値(RDA)および5.5〜9.0の範囲のpHを有し、オルトリン酸緩衝液または水溶性C10-18アルキル硫酸塩を含まない、前記歯磨剤組成物。
  11. 微粒子酸化亜鉛、フッ素イオン供給源、増粘シリカをキサンタンガムおよび場合によりカラギーナンおよび/またはカルボマーと組み合わせて含む増粘系、アニオン性界面活性剤、ならびに組成物の総量の20重量%以下の量のシリカ歯科用研磨剤を含む歯磨剤組成物であって、5.5〜9.0の範囲のpHを有し、オルトリン酸緩衝液またはカルシウム塩を含まない、前記歯磨剤組成物。
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