JP2001171974A - 移動式クレーンの安全装置 - Google Patents

移動式クレーンの安全装置

Info

Publication number
JP2001171974A
JP2001171974A JP35878699A JP35878699A JP2001171974A JP 2001171974 A JP2001171974 A JP 2001171974A JP 35878699 A JP35878699 A JP 35878699A JP 35878699 A JP35878699 A JP 35878699A JP 2001171974 A JP2001171974 A JP 2001171974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
boom
undulation
safety device
mobile crane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35878699A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Ishihara
英明 石原
Nobuhiro Koga
信洋 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Construction Machinery Co Ltd filed Critical Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP35878699A priority Critical patent/JP2001171974A/ja
Publication of JP2001171974A publication Critical patent/JP2001171974A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動式クレーンのブームの起伏角度を連続的
に検出するブーム角度検出器から出力される起伏角度信
号の異常を検知し得る安全装置を提供する。 【解決手段】 ブームのクレーン本体に対する予め設定
した所定角度を検出するブーム角度検出リミットスイッ
チ24を設け、安全装置20の演算装置21に、このブ
ーム角度検出リミットスイッチ24で検出される所定角
度を記憶し、記憶している所定角度と、前記ブーム角度
検出リミットスイッチ24で所定角度が検出された時点
におけるブーム角度検出器22から出力される起伏角度
信号から得られる起伏角度とを比較し、この起伏角度と
前記所定角度とが一致しないときには前記起伏角度信号
が異常であると判断して、ブザー25に警報指令信号を
出力する角度記憶・比較手段21aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、角度検出器
から出力される角度信号の異常を検知することを可能な
らしめるようにした移動式クレーンの安全装置の技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、起伏されるブームまたは
ジブブームを有する移動式クレーンには、それらの起伏
角度に応じて移動式クレーンの転倒に対する安全度が変
化するため、それらの起伏角度を検出してその時の起伏
角度に応じて吊荷の実荷重を制限する安全装置である過
負荷防止装置が設けられている。このような過負荷防止
装置は、ブームの起伏角度を検出する角度検出器から入
力される角度信号から得られるブームの起伏角度、ブー
ムを起伏させるブーム起伏力およびブーム長からブーム
による吊荷の実荷重を求め、この実荷重と予め記憶して
いるブームの起伏角度に応じた定格総荷重とを比較して
移動式クレーンが転倒するか否かを演算する演算装置を
備えている。
【0003】また、前記過負荷防止装置の演算装置に
は、ブームの起伏角度が上限角度に達すると、吊荷を吊
持している吊荷ロープの巻上げを停止させる過巻防止機
能も付加されている。なお、ブームの起伏角度を検出す
る角度検出器には、ブームの起伏角度の変化を連続的に
検出するポテンショメータ等が内蔵されてなる構成のも
のが一般的に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ラチス型のブームまた
はジブブームを有する移動式クレーンでは、輸送に際し
てブームまたはジブブームをクレーン本体から取外す必
要があるために、これらブームの起伏角度を検出する角
度検出器についても取外しできるように構成されている
が、そのコネクタや中継ボックス等への水等の侵入によ
り角度検出器から出力される角度信号に狂いが生じるこ
とがある。また、角度検出器から出力される角度信号は
連続的に変化するアナログ式の信号であり、電波等の外
乱による影響を受け易い構成となっている。従って、こ
のような原因により、角度検出器から出力される角度信
号に狂いが生じると、過負荷防止装置が正常に機能しな
くなり、クレーン作業中において過負荷によるクレーン
の転倒事故や過巻による破損事故が生じる恐れがあり、
極めて危険である。
【0005】そのため、ブームを有する移動式クレーン
の場合には、ブームに重錘式の角度表示盤を取付けて目
視で実際のブームの起伏角度を確認するようにしている
が、コスト増になるのに加えて、目安程度の精度が得ら
れるに過ぎず実用性に乏しいものであった。また、ジブ
ブームを有するタワークレーンの場合には、運転席から
オペレータが目視でジブブームの起伏角度を確認するこ
とは不可能に近く、ジブブームの起伏角度を検出する角
度検出器が正常に機能していないということに気付くこ
とができないということが十分考えられる。
【0006】従って、本発明の目的は、ブームの起伏角
度を連続的に計測する角度検出器から入力される角度信
号の異常を検知することを可能ならしめる移動式クレー
ンの安全装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであって、従って本発明の請求
項1に係る移動式クレーンの安全装置が採用した手段
は、ブームの起伏角度を連続的に検出する角度検出器か
ら入力される起伏角度信号から得られるブームの起伏角
度、ブームを起伏させるブーム起伏力およびブーム長か
らブームによる吊荷の実荷重を求め、この実荷重と予め
記憶しているブームの起伏角度に応じた定格総荷重とを
比較して移動式クレーンが転倒する危険性を判断する演
算装置を備えた移動式クレーンの安全装置において、前
記ブームがクレーン本体に対して所定角度になったこと
を検出する角度検出手段を設け、前記演算装置で前記所
定角度を記憶し、この記憶している所定角度と、前記ブ
ームが所定角度になったことが検出された時点における
前記起伏角度信号から得られる起伏角度とを比較して、
この起伏角度と前記所定角度とが一致しないときには前
記起伏角度信号が異常であると判断し、警報手段に対し
て警報指令信号を出力する角度記憶・比較手段を設けた
ことを特徴とする。
【0008】本発明の請求項1に係る移動式クレーンの
安全装置によれば、ブームが予め設定した所定角度にな
って角度検出手段からブームの所定角度信号が演算装置
に入力されると、角度記憶・比較手段は所定角度信号が
入力された時点における角度検出器から入力されたブー
ムの起伏角度信号から起伏角度を演算すると共に、予め
記憶している所定角度と演算で求めた起伏角度とを比較
して、この起伏角度と所定角度とが一致しないときには
前記起伏角度信号が異常であると判断し、警報手段に対
して警報指令信号を出力する。角度記憶・比較手段から
出力された警報指令信号を受けた警報手段は、起伏角度
信号が異常で角度検出器が正常に機能していないという
警報を発し、安全装置が正常に機能しておらず、クレー
ン作業中において過負荷によるクレーンの転倒事故や過
巻による破損事故が生じる恐れがあるということを知ら
せる。
【0009】本発明の請求項2に係る移動式クレーンの
安全装置が採用した手段は、請求項1に記載の移動式ク
レーンの安全装置において、前記起伏角度が前記所定角
度を中心とするある角度範囲を超えたときに、前記起伏
角度と前記所定角度とが一致しないと判断するように構
成されてなることを特徴とする。
【0010】ところで、角度検出器がブームの起伏角度
を対地角度として検出するのに対して、角度検出手段は
ブームのクレーン本体に対する予め設定した所定角度を
対機角度として検出するものであるため、角度検出器か
ら出力される起伏角度信号と角度検出手段から出力され
る所定角度信号とが正常であるにもかかわらず、得られ
る起伏角度と所定角度が不一致であると判断される恐れ
がある。
【0011】しかしながら、本発明の請求項2に係る移
動式クレーンの安全装置によれば、起伏角度が所定角度
を中心とするある角度範囲を超えたときに前記起伏角度
と所定角度とが一致しないと判断することになるので、
起伏角度信号から得られる起伏角度と所定角度信号から
得られる所定角度が正常であるにもかかわらず不一致で
あると判断されるような恐れが防止される。
【0012】本発明の請求項3に係る移動式クレーンの
安全装置が採用した手段は、請求項1または2のうちの
何れか一つの項に記載の移動式クレーンの安全装置にお
いて、前記角度記憶・比較手段からの警報出力指令に基
づいて、移動式クレーンの作動を自動停止させるように
構成されてなることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項3に係る移動式クレーンの
安全装置によれば、角度記憶・比較手段からの警報出力
指令に基づいて、移動式クレーンの作動が自動停止され
るので、より確実にクレーン作業中における過負荷によ
るクレーンの転倒事故や過巻による破損事故を防止する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1に係
る移動式クレーンの安全装置の構成を、この安全装置を
備えた移動式クレーンの側面図の図1(a)と、ブーム
のクレーン本体に対する予め設定した所定角度を検出す
る角度検出手段である角度検出リミットスイッチの取付
状態説明図の図1(b)と、そのブロック図の図2とを
参照しながら説明する。
【0015】先ず、移動式クレーンの概要構成を図1
(a)を参照しながら説明すると、符号1は、履帯走行
式の移動式クレーンである。この移動式クレーン1は、
履帯走行式の下部走行体2aの上に、運転室2cを備え
た上部旋回体2bが旋回可能に搭載されてなるクレーン
本体2と、前記上部旋回体2bの運転室2cの一側に、
図1(b)に示すように、角度検出手段であるブーム角
度検出リミットスイッチ24により予め定められた所定
角度が検出される起伏自在なラチス型のブーム3とから
なる構成になっている。このブーム3の先端に設けられ
たトップシーブ4には、上部旋回体3に搭載されてなる
図示しないウインチによる巻上げ、巻下げられる吊荷用
ロープ5が掛装されており、この吊荷用ロープ5により
フック6を介して吊荷が吊持されるように構成されてい
る。
【0016】また、前記ブーム3の上部付近にはガイケ
ーブル8の一端側が連結され、その他端側は複数の図示
しないシーブを備えた上部スプレッダ9に連結されてい
る。さらに、この移動式クレーン1の上部旋回体2bの
後部の上部に突設されてなる三角形状のガントリ7の上
部に張力検出器23の一端側が取付けられ、この張力検
出器23の他端側には複数の図示しないシーブを備えた
下部スプレッダ10が取付けられている。そして、前記
上部スプレッダ9と下部スプレッダ10の複数のシーブ
同志の間に掛け回されたブーム起伏ロープ11がブーム
起伏ウインチ12により巻取り、巻戻されるようになっ
ている。つまり、前記ブーム3は、ブーム起伏ロープ1
1の巻取り、巻戻しによりこれら上部スプレッダ9と下
部スプレッダ10との間隔が広げられ、また間隔が狭め
られるので起伏され、そして張力検出器23により連続
的に検出されるガイケーブル8の張力がブーム起伏力と
なるように構成されている。
【0017】このような移動式クレーン1には、後述す
る安全装置20が設けられている。前記安全装置20は
メモリからなる角度記憶・比較手段21aが設けられた
演算装置21を備えており、この角度記憶・比較手段2
1aは、前記演算装置21に連続的に入力され続けるブ
ーム3の1側に設けられたブーム角度検出器22からの
起伏角度信号を取込むことができるように構成されてい
る。また、この演算装置21には移動式クレーン1の上
部旋回体2bの後部の上部に突設されたガントリ7の上
部に一端側が取付けられてなる張力検出器23から、一
端側が前記ブーム3の上部付近に連結されたガイケーブ
ル8の張力信号が入力されるようになっている。なお、
張力検出器23からのガイケーブル8の張力信号はブー
ム角度検出器22から入力される起伏角度信号の異常を
検知するために活用されるものではなく、過負荷防止の
ために活用されるものである。
【0018】さらに、前記角度記憶・比較手段21a
は、ブーム角度検出リミットスイッチ24で検出される
ブーム3の所定角度を記憶し、そしてこのブーム角度検
出リミットスイッチ24からブーム3の予め定められた
所定角度度信号が入力された時点におけるブーム角度検
出器22から入力された起伏角度信号から所定角度に対
応するクレーン作業時におけるブーム3の起伏角度を演
算すると共に、記憶している所定角度と前記起伏角度と
を比較し、この起伏角度が所定角度を中心とするある角
度範囲から外れたときに、これら起伏角度と所定角度と
が一致せず、ブーム角度検出器22から入力される起伏
角度信号に異常があると判断するように構成されてい
る。
【0019】このように、起伏角度と所定角度とが一致
しないと判断するのに角度範囲を設けたのは、ブーム角
度検出器22がブーム3の起伏角度を対地角度として検
出するのに対して、ブーム角度検出リミットスイッチ2
4はブーム3のクレーン本体2に対する予め設定した所
定角度を対機角度として検出するものであるため、クレ
ーン本体2を支える地盤が傾斜している場合には、ブー
ム角度検出器22から出力される起伏角度信号とブーム
角度検出リミットスイッチ24から出力される所定角度
信号とが正常であるにもかかわらず、起伏角度と所定角
度とが不一致であると判断されることになるからであ
る。さらに、ブーム角度検出リミットスイッチ24の取
付誤差、ブーム角度検出器22の検出誤差の影響を考慮
し、このような角度範囲を持たせることが実用的である
からである。
【0020】そして、前記角度記憶・比較手段21aに
より起伏角度と所定角度とが不一致であると判断される
と、この角度記憶・比較手段21aから警報手段25に
対して警報指令信号が出力される。角度記憶・比較手段
21aから出力された警報指令信号を受けた警報手段で
あるブザー25は、ブーム角度検出器22から出力され
る起伏角度信号が異常でブーム角度検出器22が正常に
機能していないという警報音を発して、安全装置20が
正常に機能しておらず、クレーン作業中において過負荷
による移動式クレーン1の転倒事故や過巻による破損事
故が生じる恐れがあるということをオペレータに知らせ
るようになっている。ところで、この実施の形態1にお
いては、上記のとおり、警報音を発するブザー25を採
用しているが、警告を表示する警告表示装置であっても
良く、またこれらを併用する構成であっても良い。
【0021】なお、移動式クレーン1では、ブーム起伏
ロープ11の巻取り過ぎによるブーム3の後方転倒を防
止するために、通常ブーム起伏ロープ11の巻取りを停
止することによりブーム3の後方転倒を防止する上限角
度リミットスイッチが設けられているので、この上限角
度リミットスイッチをブーム角度検出リミットスイッチ
として流用することが可能である。
【0022】以下、上記構成になる安全装置の作用態様
を説明すると、ブーム3が予め設定した所定角度になっ
てブーム角度検出リミットスイッチ24からブーム3の
所定角度信号が演算装置21に入力されると、角度記憶
・比較手段21aは所定角度信号が入力された時点にお
けるブーム角度検出器22から入力されたブーム3の起
伏角度信号から起伏角度を演算する。そして、予め記憶
している所定角度と演算で求めた起伏角度とを比較し、
この起伏角度が所定角度を中心とするある角度範囲から
外れていてこれら起伏角度と所定角度とが一致しないと
きには前記起伏角度信号が異常であると判断し、ブザー
25に対して警報指令信号を出力する。
【0023】角度記憶・比較手段21aから出力された
警報指令信号を受取ったブザー25は、ブーム角度検出
器22から出力された起伏角度信号が異常であって、こ
のブーム角度検出器22が正常に機能していないという
警報音を発する。移動式クレーン1のオペレータは、ブ
ザー25から発せられる警報音により、従来例のように
ブーム3に取付けられている重錘式の角度表示盤を目視
で確認するまでもなく、そのコネクタや中継ボックス等
への水等の侵入や電波等の外乱による影響を受けてブー
ム角度検出器22から出力される角度信号に狂いが生
じ、安全装置20が正常に機能していないということを
容易に、しかも確実に知ることができる。そして、クレ
ーン作業を停止することにより、過負荷による移動式ク
レーン1の転倒事故や過巻による破損事故を未然に防止
することができる。勿論、これにより補修することにな
るので、安全装置20が異常であるまま移動式クレーン
1を操作し続けるという恐れがなくなる。
【0024】なお、以上では、ブーム角度検出器22か
ら出力された起伏角度信号が異常である場合には、移動
式クレーン1の作動を人為的に停止させる場合を例とし
て説明したが、例えば吊荷を地面に下ろす、ブームを地
面に倒す以外の操作を行えないようにするか、あるいは
全ての操作を行えないようにして、停止解除スイッチ等
の手段により、安全上問題のない操作を行うことができ
る構成にすることができる。このような構成にすること
により、さらに確実に過負荷による移動式クレーン1の
転倒事故や過巻による破損事故の発生を回避することが
できる。
【0025】次に、本発明の実施の形態2に係る移動式
クレーンの安全装置の構成を、この安全装置を備えた移
動式クレーンであるタワークレーンの側面図の図3と、
そのブロック図の図4とを参照しながら、上記実施の形
態1と同一のものならびに同一機能を有するものには同
一符号を付して説明する。
【0026】先ず、タワークレーンの概要構成を説明す
ると、図3に示す符号1は、履帯走行式のタワークレー
ンである。このタワークレーン1は、クレーン本体2の
上部旋回体2bの運転室2c一側に、倒伏自在なラチス
型のタワー13が立設されている。このタワー13の頂
部には、ストラット15の回動により起伏されるラチス
型のジブブーム14が取付けられている。前記ストラッ
ト15には、下端に張力検出器33を介して上部スプレ
ッダ17が連結されてなるガイケーブル16の上端が連
結されている。また、上部旋回体2b側には下部スプレ
ッダ18が取り付けられており、これら上部スプレッダ
17と下部スプレッダ18とに掛け回されてなるジブブ
ーム起伏ロープ19が図示しないジブブーム起伏ウイン
チにより巻取り、巻戻されるようになっている。
【0027】このようなタワークレーン1には、後述す
る安全装置20が設けられている。前記安全装置20は
角度記憶・比較手段21aが設けられた演算装置21を
備えており、この角度記憶・比較手段21aは、前記演
算装置21に連続的に入力され続けるジブブーム13の
1側面に設けられたジブブーム角度検出器22からの起
伏角度信号を取込み得るように構成されている。また、
この演算装置21には前記張力検出器23からガイケー
ブル16の張力信号が入力されるようになっている。な
お、張力検出器23からのガイケーブル16の張力信号
は過負荷防止のために活用されるものである。
【0028】さらに、前記角度記憶・比較手段21a
は、ジブブーム角度検出リミットスイッチ24で検出さ
れるジブブーム13の所定角度を記憶し、そしてこのジ
ブブーム角度検出リミットスイッチ24からジブブーム
13の予め定められた所定角度度信号が入力された時点
におけるジブブーム角度検出器22から入力された起伏
角度信号から所定角度に対応するクレーン作業時におけ
るジブブーム13の起伏角度を演算すると共に、記憶し
ている所定角度と前記起伏角度とを比較し、この起伏角
度が所定角度を中心とするある角度範囲から外れたとき
に、これら起伏角度と所定角度とが一致せず、ジブブー
ム角度検出器32から入力される起伏角度信号に異常が
あると判断するように構成されている。
【0029】そして、前記角度記憶・比較手段21aに
より起伏角度と所定角度とが不一致であると判断される
と、この角度記憶・比較手段21aから警報手段25に
対して警報指令信号が出力される。角度記憶・比較手段
21aから出力された警報指令信号を受けた警報手段で
あるブザー25は、ジブブーム角度検出器22から出力
される起伏角度信号が異常でジブブーム角度検出器22
が正常に機能していないという警報音を発して、安全装
置20が正常に機能しておらず、クレーン作業中におい
て過負荷によるタワークレーン1の転倒事故や過巻によ
る破損事故が生じる恐れがあるということをオペレータ
に知らせるようになっている。
【0030】従って、本実施の形態2は、上記実施の形
態1と同様に、ブザー25から発せられる警報音によ
り、オペレータは、安全装置20が正常に機能していな
いということを知ることができ、そしてクレーン作業を
停止することにより、過負荷による移動式クレーンの転
倒事故や過巻による破損事故を未然に防止することがで
きるので、本実施の形態2は上記実施の形態1と同効で
ある。
【0031】ところで、本実施の形態2に係るタワーク
レーン1の場合におけるタワー13の姿勢は90°であ
るが、タワー13を傾斜させてクレーン作業を行うこと
ができるタワークレーンの場合には、ジブブーム角度検
出リミットスイッチ34が作動する対地角度がタワー1
3の傾斜角度によって変化するため、ジブブーム角度検
出リミットスイッチ34が作動するジブブーム14の所
定角度としての記憶角度は、ジブブーム14と水平線と
のなす対地角度θjaでなく、ジブブーム14と垂直線と
のなすオフセット角度θjoとするのが好ましい。
【0032】以上では、移動式クレーンとタワークレー
ンとにより安全装置がそれぞれ個別である場合を例とし
て説明した。しかしながら、本実施の形態1,2で述べ
たような構成のクレーン本体1の場合には、クレーン本
体1にブームを取付けて移動式クレーン仕様として使用
したり、またクレーン本体1にタワーを取付けてタワー
クレーン仕様として使用するのが一般的であるから、安
全装置の演算装置にブーム角度検出器、ジブブーム角度
検出器で検出される起伏角度信号を入力すると共に、ブ
ーム角度検出リミットスイッチ、ジブブーム角度検出リ
ミットスイッチで検出される所定角度信号を同時に入力
し得る構成とし、そして仕様の相違によって入力信号を
切換える構成にすることもできるので、上記実施の形態
1または2によって本発明の技術的思想の範囲が限定さ
れるものではない。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係る移動式クレーンの安全装置によれば、ブームが予め
設定した所定角度になって角度検出手段からブームの所
定角度信号が演算装置に入力されると、角度記憶・比較
手段は所定角度信号が入力された時点における角度検出
器から入力されたブームの起伏角度信号から起伏角度が
演算されると共に、予め記憶している所定角度と演算で
求めた起伏角度とが比較されて、この起伏角度と所定角
度とが一致しないときに、また本発明の請求項2に係る
移動式クレーンの安全装置によれば、起伏角度が所定角
度を中心とするある角度範囲を超えたときに前記起伏角
度信号が異常であると判断され、警報手段に対して警報
指令信号が出力される。
【0034】そして、角度記憶・比較手段から出力され
た警報指令信号を受けた警報手段から、起伏角度信号が
異常で角度検出器が正常に機能していないという警報が
発せられるので、従来例のようにブームに取付けられて
いる重錘式の角度表示盤を目視で確認するまでもなく、
そのコネクタや中継ボックス等への水等の侵入や電波等
の外乱による影響を受けてブーム角度検出器から出力さ
れる角度信号に狂いが生じており、安全装置が正常に機
能していないということを知ることができる。そして、
移動式クレーンの作動を停止させることにより、過負荷
によるクレーンの転倒事故や過巻による破損事故を未然
に防止することができるという優れた効果がある。
【0035】さらに、本発明の請求項2に係る移動式ク
レーンの安全装置によれば、上記のとおり、起伏角度が
所定角度を中心とするある角度範囲を超えたときに前記
起伏角度と所定角度とが一致しないと判断される。従っ
て、角度検出器がブームの起伏角度を対地角度として検
出するのに対して、角度検出手段はブームのクレーン本
体に対する予め設定した所定角度を対機角度として検出
するものであるということに起因して起伏角度信号から
得られる起伏角度と所定角度信号から得られる所定角度
とが相違していても、これらが正常である場合には不一
致であると判断されるような恐れがなくなるという効果
がある。
【0036】また、本発明の請求項3に係る移動式クレ
ーンの安全装置によれば、角度記憶・比較手段からの警
報出力指令に基づいて、移動式クレーンの作動が自動停
止されるので、より確実にクレーン作業中における過負
荷によるクレーンの転倒事故や過巻による破損事故を防
止することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、図1(a)は安
全装置を備えた移動式クレーンの側面図であり、図1
(b)はブームのクレーン本体に対する予め設定した所
定角度を検出する角度検出手段である角度検出リミット
スイッチの取付状態説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る安全装置のブロッ
ク図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係り、安全装置を備え
た移動式クレーンであるタワークレーンの側面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態2に係る安全装置のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1…移動式クレーン 2…クレーン本体,2a…下部走行体,2b…上部旋回
体,2c…運転室 3…ブーム,4…トップシーブ,5…吊荷用ロープ,6
…フック,7…ガントリ,8…ガイケーブル,9…上部
スプレッダ,10…下部スプレッダ,11…ブーム起伏
ロープ,12…ブーム起伏ウインチ,13…タワー,1
4…ジブブーム,15…ストラット,16…ガイケーブ
ル,17…上部スプレッダ,18…下部スプレッダ,1
9…ジブブーム起伏ロープ 20…安全装置,21…演算装置,22…ブーム角度検
出器,23…張力検出器,24…ブーム角度検出リミッ
トスイッチ,25…ブザー 30…安全装置,31…演算装置,32…ジブブーム角
度検出器,33…張力検出器,34…ジブブーム角度検
出リミットスイッチ,35…ブザー
フロントページの続き Fターム(参考) 3F204 AA04 BA02 CA05 FA02 FB12 FB19 FC01 FC05 FD06 FD09 3F205 AA07 CA02 CA07 HA02 HA06 HB01 HB02 HB04 HC01 HC04 KA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブームの起伏角度を連続的に検出する角
    度検出器から入力される起伏角度信号から得られるブー
    ムの起伏角度、ブームを起伏させるブーム起伏力および
    ブーム長からブームによる吊荷の実荷重を求め、この実
    荷重と予め記憶しているブームの起伏角度に応じた定格
    総荷重とを比較して移動式クレーンが転倒する危険性を
    判断する演算装置を備えた移動式クレーンの安全装置に
    おいて、前記ブームがクレーン本体に対して所定角度に
    なったことを検出する角度検出手段を設け、前記演算装
    置で前記所定角度を記憶し、この記憶している所定角度
    と、前記ブームが所定角度になったことが検出された時
    点における前記起伏角度信号から得られる起伏角度とを
    比較して、この起伏角度と前記所定角度とが一致しない
    ときには前記起伏角度信号が異常であると判断し、警報
    手段に対して警報指令信号を出力する角度記憶・比較手
    段を設けたことを特徴とする移動式クレーンの安全装
    置。
  2. 【請求項2】 前記起伏角度が前記所定角度を中心とす
    るある角度範囲を超えたときに、前記起伏角度と前記所
    定角度とが一致しないと判断するように構成されてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動式クレーンの安
    全装置。
  3. 【請求項3】 前記角度記憶・比較手段からの警報出力
    指令に基づいて、移動式クレーンの作動を自動停止させ
    るように構成されてなることを特徴とする請求項1また
    は2のうちの何れか一つの項に記載の移動式クレーンの
    安全装置。
JP35878699A 1999-12-17 1999-12-17 移動式クレーンの安全装置 Pending JP2001171974A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35878699A JP2001171974A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 移動式クレーンの安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35878699A JP2001171974A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 移動式クレーンの安全装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001171974A true JP2001171974A (ja) 2001-06-26

Family

ID=18461109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35878699A Pending JP2001171974A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 移動式クレーンの安全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001171974A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103359622A (zh) * 2013-07-19 2013-10-23 中联重科股份有限公司 起重机及其吊臂的安全控制系统、吊臂旁弯量的检测方法、控制装置及系统
JP2014015310A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Tadano Ltd 作業車両

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014015310A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Tadano Ltd 作業車両
CN103359622A (zh) * 2013-07-19 2013-10-23 中联重科股份有限公司 起重机及其吊臂的安全控制系统、吊臂旁弯量的检测方法、控制装置及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10472214B2 (en) Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane
US10597266B2 (en) Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane
JP5136633B2 (ja) クレーン
JP2008037535A (ja) 移動式クレーンの過巻防止装置
JP2001171974A (ja) 移動式クレーンの安全装置
JP3351662B2 (ja) カウンタウエイト装着状態検出方法,装置および過負荷防止装置
JP2004043087A (ja) クローラクレーンの安全装置
JP3433667B2 (ja) クレーンの過負荷防止方法およびその過負荷防止装置
JP2007204236A (ja) 移動式クレーンの安全装置
JP5169087B2 (ja) 移動式クレーンの安全装置
JPH0873189A (ja) トラック搭載型クレーンの安全装置
JP2001089078A (ja) クレーンの過負荷防止装置およびその調整方法
JP3257508B2 (ja) ラフィングジブ付クレ−ンの安全装置
JPH08268685A (ja) クレーンの模擬運転装置
JPS59128194A (ja) クレ−ン
JP2000219489A (ja) 移動式クレーンの安全装置
JPH0710468A (ja) 物体移動装置
JP2507247Y2 (ja) 移動式クレ―ンの過負荷防止装置における限界値選択安全装置
CN212953963U (zh) 起重机起吊报警装置
JP7120906B2 (ja) クレーン
JP2020001883A (ja) クレーンおよびクレーンの姿勢変更方法
JP2873498B2 (ja) ブーム式作業車の安全装置
JP3252019B2 (ja) 伸縮ブームを有する作業機の安全装置
CN213416060U (zh) 一种回转吊机用安全监控系统和回转吊机
JP2011105510A (ja) クレーンの安全装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030603