JP2001089078A - クレーンの過負荷防止装置およびその調整方法 - Google Patents

クレーンの過負荷防止装置およびその調整方法

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JP2001089078A JP2000208123A JP2000208123A JP2001089078A JP 2001089078 A JP2001089078 A JP 2001089078A JP 2000208123 A JP2000208123 A JP 2000208123A JP 2000208123 A JP2000208123 A JP 2000208123A JP 2001089078 A JP2001089078 A JP 2001089078A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊荷の荷重を精度良く求めることができる、
信頼性に優れたクレーンの過負荷防止装置を提供する。 【解決手段】 過負荷防止装置20を、荷重計22で検
出されるブーム起伏力と、ブーム角度計21で検出され
るブーム角度θb と、ロープ張力計で検出される巻上げ
ロープ10のロープ張力を求める検出値とが入力される
コントローラ23とから構成し、先ずブーム起伏力から
ブーム3の自重成分を減算して吊荷の第1荷重を求め、
この第1荷重を前記ロープ張力計で検出された検出値か
ら求められるロープ張力Tで除算し、除算して得られた
整数値を巻上げロープ10の掛本数Nとすると共に、前
記ロープ張力Tと掛本数Nとを積算して吊荷の第2荷重
を求め、この吊荷の第2荷重と定格荷重とを比較する構
成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーンの破損や
転倒を防止する過負荷防止装置の改善に関し、より詳し
くは吊荷を吊持し、巻上げドラムにより巻取り、巻戻さ
れる巻上げロープの掛本数と巻上げロープのロープ張力
とを求め、これら巻上げロープの掛本数とロープ張力と
から吊荷の荷重をより正確に求めるようにしたクレーン
の過負荷防止装置およびクレーンの過負荷防止装置の調
整方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】クレーンには、その破損や転倒を防止す
ることを目的とした過負荷防止装置が取付けられてお
り、これには吊荷の荷重を演算する演算機能が備わって
いる。例えば、クローラ式のクレーンには、その側面図
の図1(a)と、過負荷防止装置のブロック図の図4と
に示すように、上部旋回体2に起伏可能に設けられたブ
ーム3の起伏角度を検出するブーム角度検出手段である
ブーム角度計21と、ブーム3を起伏させるブーム起伏
ロープ9の張力を検出してブーム起伏力を求める下部ス
プレッダ7に取付けられたブーム起伏力検出手段である
荷重計22と、これらブーム角度計21から入力される
ブーム角度と荷重計22から入力されるブーム起伏力と
から負荷率(荷重/定格荷重)等を演算する演算手段で
あるコントローラ23とを備えた過負荷防止装置20が
設けられている。
【0003】クレーンのこのような過負荷防止装置20
には、ブーム3の自重成分またはこのブーム3の自重成
分を求める演算式、ブーム角度およびブーム長さから求
められる作業半径に対する定格荷重WR が設定されてお
り、前記荷重計22から入力されるブーム起伏力からブ
ーム3の自重成分を減算して吊荷の第1荷重WA1を求
め、求めた吊荷の第1荷重WA1が吊荷の定格荷重WR
上になれば、クレーンが破損したり、また転倒する恐れ
があるという警報を発して、クレーンのオペレータに知
らせる働きをするものである。
【0004】勿論、クレーンの過負荷防止装置20の本
来の機能や目的からすると、クレーンの破損や転倒を防
止することができれば良いのであるから、フックに吊持
された吊荷の第1荷重WA1を算出し、算出した吊荷の第
1荷重WA1をオペレータに分かるように表示する必要は
ない。しかしながら、クレーン作業中において吊荷の第
1荷重WA1を知りたいというオペレータニーズがあるの
で、通常クレーンの過負荷防止装置20には、演算によ
り求めた吊荷の第1荷重WA1を表示する機能が設けられ
ている。
【0005】上記従来例1の場合には、上記のとおり、
荷重計22から入力されるブーム起伏力からブーム3の
自重成分を減算して第1荷重WA1を求めるようにしてい
るが、ブーム3の先端のポイントシーブ32とフック1
2とにはそれぞれ複数のシーブが設けられており、ポイ
ントシーブ32とフック12との複数のシーブ同志の間
には巻上げロープ10が掛け回されている。従って、吊
荷の荷重をより高精度で求めるためには、この巻上げロ
ープ10の張力を検出し、ポイントシーブ32とフック
12との複数のシーブ同志の間に掛け回された巻上げロ
ープ10の掛本数を正確に検出し、その入力ミスを防止
すると共に、この巻上げロープ10の張力を検出する必
要がある。
【0006】先ず、巻上げロープの掛本数を検出して自
動的に入力するようにしたものとしては、例えば特開平
10−7379号公報(クレーンのフックロープ掛本数
検出装置)に開示されてなるものが公知である。以下、
この従来例2に係るフックロープ掛本数検出装置の概要
を、ブーム先端の側面図の図5を参照しながら説明する
と、ブーム51の先端に設けられた同一軸で回転可能に
支持されてなる複数のヘッドシーブ(ポイントシーブに
相当する。)52a〜52e毎に、これらヘッドシーブ
に掛け回したフックロープ(以下、巻上げロープとい
う。)53の存在の有無を検出するセンサ54a〜54
eが設けられると共に、ブーム51の先端左右両側にロ
ープソケット56の存在の有無を検出するセンサ55
a,55bが設けられている。
【0007】従って、上記構成になるクレーンのフック
ロープ掛本数検出装置によれば、巻上げロープ53の掛
け回しの設定状態毎に、この巻上げロープ53が掛け回
されたヘッドシーブ52a〜52eの位置と、ロープソ
ケット56の位置とのデータを予め制御部のメモリに記
憶させると共に、各センサ54a〜44e,55a,5
5bの検出結果とメモリに記憶されたデータとを照合し
て、制御部で巻上げロープ53の掛本数が求められる。
【0008】次に、巻上げロープのロープ張力を直接検
出するようにしたロープ張力検出装置としては、例え
ば、その模式的構成説明図の図6に示すような構成にな
るものが知られている。この従来例3に係るロープ張力
検出装置は、巻上げウインチで巻上げ、巻下げられ、ク
レーンの下部ブーム近辺を通る巻上げロープ71に直接
設置され、稼働時は図示しないブーム基体より浮上して
使用されるものである。これは、3点シーブ機構と呼ば
れる構成で、フレーム61に支持された2個の固定シー
ブ62,63と、1個の可動シーブ64とからなり、固
定シーブ62,63と可動シーブ64とに挟まれた巻上
げロープ71に発生するロープ張力Tを、可動シーブ6
4によりその分力を検出し、同機構に組込まれたひずみ
ゲージ式荷重変換器65に伝達するように構成されてい
る。
【0009】ここで、このような構成になるロープ張力
検出装置による巻上げロープ71のロープ張力Tの求め
方を説明すると、いま可動シーブ64に掛けられた巻上
げロープ71のロープ角度がθであって、かつ前記可動
シーブ94に作用する分力がTp であるとすれば、これ
らロープ張力T、ロープ角度θ、および分力Tp の間に
は、Tp =2Tsinθの関係式が成立する。従って、
この関係式をTで整理したT=Tp /2・sinθの算
式から容易に巻上げロープ71のロープ張力Tを求める
ことができる。なお、巻上げロープ71のロープ張力T
を求める演算はコントローラにより行われるものであ
る。
【0010】ところで、予め設定されたブーム自重成分
0 および負荷感度δには、設定時点における精度の影
響、あるいはクレーン毎の固体差の影響によって誤差が
生じる。このような誤差があるのに加えて、ブーム自身
の重量変化あるいはブーム撓みの影響の他にロープ重量
が実荷重に負荷される。そのため、予め設定されたブー
ムの自重成分F0 および負荷感度δだけでは、正確な実
荷重を算出できないことが多いので、正確な実荷重を求
めることができない。そこで、正確な実荷重を求めるた
めに、過負荷防止装置のコントローラに記憶させてある
ブーム自重成分F0 および負荷感度δを、後述するよう
な合わせ込みにより変更して調整するようにしている。
【0011】先ず、無負荷状態でブームの自重成分F0
の調整が行われる。即ち、フックだけ(フックの重量を
荷重に含む場合には、フックを地上に下ろす。)でブー
ムの起伏角度を変化させ、各起伏角度で実荷重がフック
の重量(フックを地上に下ろした場合は0.0トン)に
なるようにブームの自重成分F0 を合わせ込む。より具
体的には、ブーム自重成分F0 はブームの起伏角度θb
の関数(K1 ・θb +K2 )で表されるから、全角度で
実荷重値がフックの重量(フックを地上に下ろした場合
は0.0トン)になるように係数K1 、K2 が決められ
る。次いで、有負荷状態で負荷感度δの調整が行われ
る。即ち、所定重量のウエイトを吊上げてブームの起伏
角度を変化させ、起伏角度の変化に応じて実荷重値が吊
上げたウエイトの重量値に一致するように負荷感度δを
合わせ込む。この負荷感度δの場合も、ブームの自重成
分F0 の場合と同様に、ブームの起伏角度θb の関数
(K3 ・θb +K4 )として表されるから、ブームの全
起伏角度で実荷重値がウエイトの重量値になるように係
数K3 、K4 が決められる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例2(特開平
10−7379号公報)に係るクレーンのフックロープ
掛本数検出装置によれば、検出された巻上げロープの掛
本数の検出値が過負荷防止装置のコントローラに自動的
に入力されるので人為的な掛本数の入力ミスがなくなる
ものの、下記に説明するような種々の解決すべき課題が
ある。 巻上げロープの掛本数に応じた数のセンサを設ける
必要があり、そして正確に反応するように、各センサと
巻上げロープとの間の間隔を調整する必要があるので取
り扱いが面倒である。 全てのセンサをブームの先端部に取付ける構成であ
るため、その配線を全てクレーン本体側に導いて配線す
る必要がある。つまり、ブームに沿わせる配線の本数が
膨大になり、実用的であるとはいえない。 吊荷中の振動、および巻上げロープの動き等の影響
により常に確実に巻上げロープの掛本数を検出し得ると
は限らない。 センサの取付け数が多い分、取付け不良あるいは故
障の可能性が増加するが、この技術の場合には異常の判
断が難しく、異常時での信号に応じた誤った巻上げロー
プの掛本数を算出する結果、却って危険になる恐れがあ
る。
【0013】また、従来例3に係る3点シーブ機構と呼
ばれるロープ張力検出装置の場合には、巻上げロープの
ロープ張力を直接検出することができるものの、下記の
ような解決すべき課題がある。 コンパクトにする目的で小径のシーブを使用してい
るため、巻上げロープの曲げ角度が大きくなる結果、こ
の巻上げロープの寿命が短命になる。 可動シーブの前後で巻上げロープの方向が変わっ
て、いわゆる「しごき」状態になり、この巻上げロープ
の寿命がさらに短命になる。 巻上げロープが摩耗すると、可動ローラに掛かる巻
上げロープの曲げ角度が大きくなり、ロープ張力が変化
する。
【0014】前記従来例2に係るフックロープ掛本数検
出装置および従来例3に係るロープ張力検出装置を採用
すれば吊荷の荷重を高精度で算出し得るにも係わらず、
これらにはそれぞれ上記のような問題があって、これら
両装置を実用に供することができないため、信頼性に関
しては必ずしも十分ではないが、クレーンの過負荷防止
に対しては、上記従来例1に係る吊荷の荷重を算出する
技術が用いられているのが現状である。
【0015】また、上記従来例に係る過負荷防止装置の
調整方法によれば、吊荷を吊持しない無負荷状態におい
ては特に問題はない。しかしながら、有負荷状態におい
ては正確な荷重が必要である。つまり、ブーム自重成分
0 および負荷感度δの調整に使用する荷重の正確な重
量値が分からないと合わせ込みによる調整は不可能であ
るから、高精度の基準ウエイトが必要である。従って、
基準ウエイトが管理されている所定の場所でないと、ブ
ーム自重成分F0 および負荷感度δの調整を行うことが
できないから、基準ウエイトの管理コストに関して不利
になるのに加えて、調整の煩わしさから実施されること
が少なく、安全上の観点から好ましくないという解決す
べき課題があった。
【0016】従って、本発明の目的は、巻上げロープの
掛本数を自動的に求めると共に、巻上げロープのロープ
張力を求め、巻上げロープの掛本数とロープ張力とから
吊荷の荷重をより正確に求めることができる信頼性に優
れたクレーンの過負荷防止装置、および基準ウエイトを
用いるまでもなく高精度で、かつ任意の場所で容易に調
整することを可能ならしめるクレーンの過負荷防止装置
の調整方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係るクレーンの過負荷防止装置
が採用した手段は、ブームの起伏力を検出するブーム起
伏力検出手段と、ブーム角度を検出するブーム角度検出
手段と、前記ブームの自重成分あるいはこのブームの自
重成分を求める演算式を記憶し、前記ブーム起伏力検出
手段により検出されたブーム起伏力と、前記ブーム角度
検出手段により検出されたブーム角度と、前記ブームの
自重成分から得られるブームの自重値とから吊荷の第1
荷重を求める演算手段を備えたクレーンの過負荷防止装
置において、前記ブームの先端部に吊荷を吊持する巻上
げロープのロープ張力を求めるのに必要な検出値を検出
するロープ張力検出手段を設け、前記演算手段に、前記
ロープ張力検出手段により検出された検出値から巻上げ
ロープのロープ張力を演算し、前記吊荷の第1荷重を前
記ロープ張力で除算し、除算により得られた整数値を前
記巻上げロープの掛本数とすると共に、この掛本数と前
記ロープ張力とから吊荷の第2荷重を演算する演算機能
を付加したことを特徴とする。
【0018】上記請求項1に係るクレーンの過負荷防止
装置によれば、ロープ張力検出手段により検出された検
出値が演算手段に入力されると、この演算手段により入
力された検出値から巻上げロープのロープ張力が演算さ
れ、吊荷の第1荷重が前記ロープ張力で除算され、除算
で得られた整数値が吊荷を吊持する巻上げロープの掛本
数とされると共に、この掛本数と前記ロープ張力とから
吊荷の第2荷重が演算される。また、上記のとおり、巻
上げロープの掛本数が前記演算手段により演算されるの
で人為的に入力する必要がないのに加えて、ロープ張力
検出手段により検出された検出値が自動的に前記演算手
段に入力されるので、人為的な入力ミスが回避される。
【0019】本発明の請求項2に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項1記載のクレーンの
過負荷防止装置において、前記演算手段に、演算により
得られる巻上げロープの掛本数が一定時間変化しないと
きには、この掛本数を記憶すると共に、この記憶した掛
本数を優先させる演算機能を付加したことを特徴とす
る。
【0020】上記請求項2に係るクレーンの過負荷防止
装置によれば、吊荷の揺れ等により演算値が頻繁に変化
することがあるが、吊荷作業中に巻上げロープの掛本数
が変化することがないので、演算値が一定時間変化しな
いときは、記憶した掛本数を吊荷の第2荷重の演算に用
いるものである。
【0021】本発明の請求項3に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項2記載のクレーンの
過負荷防止装置において、前記演算手段に、吊荷の第1
荷重が設定値以下のときには、記憶している巻上げロー
プの掛本数を優先させる演算機能を付加したことを特徴
とする。
【0022】上記請求項3に係るクレーンの過負荷防止
装置によれば、吊荷の重量が極端に軽荷重である場合に
は、特にブーム起伏力検出手段で検出されたブーム起伏
力と、ブームの自重値とから求められる吊荷の荷重は低
精度になるため巻上げロープの掛本数を正確に求めるこ
とが困難になるが、吊荷の荷重が設定値以下のときは、
記憶している掛本数を優先して用いるので、吊荷の第2
荷重を精度良く求めることができる。
【0023】本発明の請求項4に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項1に記載のクレーン
の過負荷防止装置において、前記ロープ張力検出手段
が、巻上げロープを巻上げ、巻下げる巻上げドラムとブ
ームの先端部に設けられたポイントシーブとの間に設け
られ、前記巻上げロープの方向を変えるガイドシーブ
と、これらポイントシーブとガイドシーブとの間に設け
られ、前記巻上げロープの方向を変える張力検出シーブ
と、この張力検出シーブを支持するシーブ支持部材に設
けられ、巻上げロープの張力を求めるのに必要な検出値
を検出する検出センサとからなることを特徴とする。
【0024】本発明の請求項5に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項1に記載のクレーン
の過負荷防止装置において、前記ロープ張力検出手段
が、ブームの先端部に設けられたポイントシーブよりも
巻上げロープを巻上げ、巻下げる巻上げドラム側に設け
られ、このポイントシーブを含む3つのシーブからなる
シーブ組と、3つのシーブのうちの中間の張力検出シー
ブのシーブ支持部材に設けられ、前記巻上げロープの張
力を求めるのに必要な検出値を検出する検出センサとか
らなることを特徴とする。
【0025】上記請求項4または5に係るクレーンの過
負荷防止装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張
力検出手段は、ガイドシーブとポイントシーブと、これ
らシーブとの間に設けられて張力検出シーブとからなっ
ていて、巻上げロープの曲げ角度が小さくなるので、従
来のロープ張力検出装置のように巻上げロープの寿命が
短命になるようなことがない。
【0026】本発明の請求項6に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項1に記載のクレーン
の過負荷防止装置において、前記ロープ張力検出手段
が、ブームの先端部に設けられたポイントシーブと、こ
のポイントシーブと巻上げドラムとの間に設けられた巻
上げドラムにより巻上げ、巻下げられる巻上げロープの
方向を変化させるガイドシーブとの間に設けられ、シー
ブに作用する力の反力を検出する検出センサを装着した
張力検出シーブからなることを特徴とする。
【0027】上記請求項6に係るクレーンの過負荷防止
装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張力検出手
段はクレーンのブームに元々設けられているガイドシー
ブとポイントシーブとを用い、設けるのは張力検出シー
ブだけであるため、ブームの先端部の重量の増加やコス
トの増加が少なくて済む。
【0028】本発明の請求項7に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項4,5または6のう
ちの何れか一つの項に記載のクレーンの過負荷防止装置
において、前記ブームに、前記張力検出シーブに掛けら
れた巻上げロープの前後のロープ角度が増加しないよう
に、この張力検出シーブの前記ポイントシーブ方向また
は前記ガイドシーブ方向への移動を規制する移動規制手
段を設けたことを特徴とする。
【0029】上記請求項7に係るクレーンの過負荷防止
装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張力検出手
段の張力検出シーブが移動規制手段で規制されてポイン
トシーブ方向またはガイドシーブ方向へ移動することが
なく、巻上げロープの曲げ角度が増加するようなことが
ないので、巻上げロープの寿命が短命になるようなこと
がない。
【0030】本発明の請求項8に係るクレーンの過負荷
防止装置が採用した手段は、請求項4,5,6または7
のうちの何れか一つの項に記載のクレーンの過負荷防止
装置において、前記巻上げドラムからガイドシーブの
間、このガイドシーブから張力検出シーブの間、この張
力検出シーブからポイントシーブの間で、巻上げロープ
の方向が全て同一方向に変化するように、前記ガイドシ
ーブ、張力検出シーブ、ポイントシーブが配設されてな
ることを特徴とする。
【0031】上記請求項8に係るクレーンの過負荷防止
装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張力検出手
段では、巻上げロープがしごかれる状態にならないので
この巻上げロープの寿命が短命になるようなことがな
く、また巻上げロープが摩耗したとしてもこの巻上げロ
ープのロープ角度が変化するようなことがないので高精
度で、しかも長期にわたり安定してロープ張力を求める
のに必要な検出値を検出し続けることができる。
【0032】本発明の請求項9に係るクレーンの過負荷
防止装置の調整方法が採用した手段は、クレーンの過負
荷防止装置を調整するクレーンの過負荷防止装置の調整
方法であって、吊荷を吊持しない無負荷状態においてロ
ープ張力検出手段により検出した巻上げロープのロープ
張力T0 にこの巻上げロープの掛本数Nを積算して荷重
0 を求め、ブーム起伏力検出手段により検出したブー
ム起伏力Fから予め記憶しているブーム自重成分F0
減算し、求めた減算値を予め記憶している負荷感度δで
除算して荷重W0 ′を求め、この荷重W0 ′が前記荷重
0 に一致するように調整すると共に、任意の重量の吊
荷を吊持した有負荷状態においてロープ張力検出手段に
より検出した巻上げロープのロープ張力Tにこの巻上げ
ロープの掛本数Nを積算して吊荷の荷重Wを求め、ブー
ム起伏力検出手段により検出したブーム起伏力Fから予
め記憶しているブーム自重成分F0 を減算し、求めた減
算値を予め記憶している負荷感度δで除算して吊荷の荷
重W′を求め、この荷重W′が前記荷重Wに一致するよ
うに調整することを特徴とする。
【0033】本発明の請求項10に係るクレーンの過負
荷防止装置の調整方法が採用した手段は、請求項9に記
載のクレーンの過負荷防止装置の調整方法において、前
記荷重W0 ′が前記荷重W0 に一致するように調整する
ときには前記ブーム自重成分F0 の係数を変更し、前記
荷重W′が前記荷重Wに一致するように調整するときに
は負荷感度δの係数を変更することを特徴とする。
【0034】上記請求項9または10に係るクレーンの
過負荷防止装置の調整方法によれば、ロープ張力検出手
段により検出した巻上げロープのロープ張力に、この巻
上げロープの掛本数Nを積算して得られる荷重は高精度
であるため、ブーム自重成分F0 および負荷感度δの調
整により、ブーム起伏力検出手段により検出したブーム
起伏力Fから予め記憶しているブーム自重成分F0 を減
算し、求めた減算値を予め記憶している負荷感度δで除
算して得られる荷重の精度は基準ウエイトを用いた場合
と同等である。さらに、上記のとおり、基準ウエイトを
用いる必要がないから、基準ウエイトの管理コストが不
要になり経済的に有利になるのに加えて、任意の場所で
調整作業を行うことができるという効果がある。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1に係
るクレーンの過負荷防止装置を、クレーンの模式的側面
図の図1(a)と、過負荷防止装置のブロック図の図1
(b)と、クレーンのブームの先端部の構成説明図の図
2(a)と、図2(a)のA−A線断面図の図2(b)
とを参照しながら説明する。
【0036】先ず、図1(a)を参照しながら、クロー
ラ走行式のクレーンを例として、その概要構成を説明す
ると、符号1はクローラ走行式の下部走行体であり、こ
の下部走行体1の上には、前部に起伏可能なラチス型の
ブーム3を備えた旋回自在な上部旋回体2が搭載されて
いる。前記ブーム3の上部付近に一端側が連結されたガ
イケーブル5の他端側に上部スプレッダ6が連結され、
そしてこの上部スプレッダ6と、前記上部旋回体2の後
部の上部に設けられてなる三角形状のガントリ4の頂部
に連結された下部スプレッダ7との図示しない複数のシ
ーブ同志の間に、上部旋回体2に設けられたブーム起伏
ドラム8で巻取り、巻戻されるブーム起伏ロープ9が掛
け回わされている。つまり、前記ブーム3は、ブーム起
伏ロープ9の巻取り、巻戻しにより間隔が拡縮する上・
下部スプレッダ6,7によってガイケーブル5を介して
起伏されるように構成されている。
【0037】前記ブーム3の先端部には、ガイドシーブ
31とポイントシーブ32とが設けられており、これら
シーブ31,32には上部旋回体2に設けられた巻上げ
ドラム11で巻取り、巻戻される巻上げロープ10が掛
け渡されている。そして、ポイントシーブ11の複数の
シーブのうちの一つに掛けられて下向きに方向変換され
た巻上げロープ10は前記ポイントシーブ32の複数の
シーブと、吊荷を吊持するフック12の複数のシーブと
の間に掛け回されと共に、このフック12の複数のシー
ブのうちの一つで上向きに方向変換された巻上げロープ
10の先端は前記ブーム3のポイントシーブ32の下側
位置に連結され、前記巻上げロープ10の巻取り、巻戻
しによりフック12が昇降されるように構成されてい
る。
【0038】このような構成になるクレーンには、後述
する過負荷防止装置20が取付けられている。この過負
荷防止装置20は、ブーム3に取付けられてこのブーム
3の起伏角度を検出するブーム角度検出手段であるブー
ム角度計21と、前記ガントリ4と下部スプレッダ7と
の連結部に介装されてブーム起伏張力検出値であるガイ
ケーブル5の張力を検出するブーム起伏力検出手段であ
る荷重計22と、巻上げロープ10のロープ張力を検出
する後述するロープ張力検出手段であるロープ張力計3
0と、これらブーム角度計21、荷重計22およびロー
プ張力計30で検出された検出信号が入力される演算手
段であるコントローラ23とからなる構成になってい
る。このコントローラ23には、ブーム角度θb とブー
ム長さとから求められる作業半径に対する定格荷重WR
が予め入力されている。そして、従来例1の場合と同様
に、このコントローラ23により、前記荷重計22から
入力されるブーム起伏力からブーム3の自重成分が減算
されて吊荷の第1荷重WA1が求められる。
【0039】ここで、図1(a)を参照しながら、この
過負荷防止装置20により吊荷の第1荷重WA1を求める
方法を説明すると、ガイケーブル5の張力値からブーム
自重成分F0 を減算して負荷感度δで除算するものであ
る。より詳しくは、吊荷を吊持したクレーンがバランス
を保つためには、ブーム3の基端部を回動可能に支持す
るフットピンP回りのモーメントが下記式を満足する必
要がある。 F・f+T・t=WA1・a+WB ・b‥‥‥‥‥‥‥‥(1) T=WA1/N(Nは巻上げロープの掛数である。)であ
るから、上記(1) 式をFについて整理すると下記(2) 式
が得られる。 F=WA1(a−t/T)/f+WB ・b/f‥‥‥‥‥(2) ここで、(a−t/T)/f=δとし、WB ・b/f=
0 であるとしてこれらを(2) 式に代入すると、(2a)式
が得られる。 F=WA1δ+F0 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2a) この(2a)式をWA1について整理すると下記(3) 式が得ら
れる。 WA1=(F−F0 )/δ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(3)
【0040】前記(3) 式において、F0 はブームの自重
成分であり、δは負荷感度(単位負荷当たりのガイケー
ブルの張力値)を示すものである。そして、これらF0
およびδはブームの起伏角度(あるいは作業半径)に応
じて変化する演算式としてコントローラ23に記憶させ
てある。なお、前記(1) ,(2) 式において、Fはブーム
起伏力、fはフットピンPと、このフットピンPを通り
ガイケーブルを通る直線との交点との間の距離、Tは巻
上げロープのロープ張力、tはフットピンPと、このフ
ットピンPを通り巻上げロープを通る直線との交点との
間の距離、aはフットピンPからブームの先端位置まで
の水平距離、WB はブームの自重、bはフットピンPか
らブームの重心位置までの水平距離であり、aおよびb
はブーム角度θb によって変化するものである。
【0041】この場合には、δについてはポイントシー
ブ32とフック12との複数のシーブ同志の間の巻上げ
ロープ10の掛数が必要である。そこで、後述する構成
になるロープ張力計30によって直接検出された検出値
を前記コントローラ23に入力して、このコントローラ
23により巻上げロープ10のロープ張力Tを演算す
る。そして、前記荷重計22から入力されるブーム起伏
力Fからブーム3の自重成分を減算して求められた吊荷
の第1荷重WA1を巻上げロープ10のロープ張力Tで除
算し、除算により得られた整数値をこの巻上げロープ1
0の掛本数Nとするものである。前記吊荷の第1荷重W
A1の場合には、演算する過程で巻上げロープ10の掛本
数Nが入力されないためこの吊荷の第1荷重WA1の精度
は良くないが、吊荷の実荷重相当であるためにこの吊荷
の第1荷重WA1をロープ張力Tで除算することによりほ
ぼ整数倍の商を得ることができ、巻上げロープ10の掛
本数Nを精度良く、しかも確実に求めることができる。
【0042】これにより、従来例2の場合と同様に、巻
上げロープ10の掛本数Nのコントローラ23への人為
的な入力ミスが回避されるが、従来例2のようにセンサ
を用いないから、取り扱いが容易であり、巻上げロープ
10の掛本数Nに応じた数のセンサや複数本の配線をブ
ーム3に沿わせる必要がないので極めて実用的であり、
そして上記のとおり、巻上げロープ10の掛本数Nを正
確に求めることができると共に、センサの取付け不良や
故障による異常を心配する必要がなくなるという効果が
ある。
【0043】前記ロープ張力計30は、図2(a),
(b)に示すように、前記ブーム3の先端に設けられた
前記ガイドシーブ31と、ポイントシーブ32と、これ
ら両シーブ31,32にの間に設けられた張力検出シー
ブ33とから構成されている。この張力検出シーブ33
は一端側がブーム2の先端部に設けられた取付軸37に
連結されてなる検出センサであるロードセル36が取付
けられたヨーク形状のシーブ支持部材35の他端側にシ
ーブ支持軸34を介して軸支されており、ガイドシーブ
31と張力検出シーブ33とポイントシーブ32とに方
向が全て同一方向に変化するように掛け渡された巻上げ
ロープ10による張力検出シーブ33の反力が検出値と
してロードセル36で検出されるようになっている。ま
た、前記シーブ支持軸34のシーブ支持部材35からの
突出端は、ブーム3に設けられた移動規制手段である長
穴状の規制穴38に嵌挿されており、張力検出シーブ3
3がポイントシーブ32の方向またはガイドシーブ31
の方向に移動することができないように構成されてい
る。
【0044】そして、前記コントローラ23に張力検出
シーブ33により検出された反力が入力されると、この
コントローラ23は段落番号〔0006〕で説明した従
来例に係るロープ張力検出装置の場合と同様の関係式に
より巻上げロープ10のロープ張力Tを演算すると共
に、このロープ張力Tと巻上げロープ10の掛本数Nと
の積を演算により算出し、得られた積を吊荷の第2荷重
A2とするものである。この吊荷の第2荷重WA2は、演
算過程において巻上げロープ10の掛本数Nが用いられ
るため前記吊荷の第1荷重WA1よりも精度が良く、実際
の吊荷の実荷重により近いものである。つまり、本実施
の形態に係るクレーンの過負荷防止装置20によれば、
吊荷の第2荷重WA2と定格荷重WR との大小が比較さ
れ、吊荷の第2荷重WA2が定格荷重WR 以上になると、
クレーンが破損、または転倒する恐れがあるという警報
を発することになるのであるが、上記のとおり実際の吊
荷の実荷重により近い吊荷の第2荷重WA2を用いるの
で、過負荷防止装置20の信頼性が大幅に向上する。
【0045】このロープ張力計30を上記構成にするこ
とにより、後述する効果を得ることができる。即ち、ガ
イドシーブ31とポイントシーブ32との間に張力検出
シーブ33が設けられていて、巻上げロープ10の曲げ
角度が小さく、巻上げロープ10の曲げ角度が増加する
ようなことがなく、巻上げロープ10がしごかれる状態
にならないのでその寿命が短命になるようなことがな
く、また摩耗したとしてもこの巻上げロープ10の曲げ
角度が変化するようなことがないので長期にわたり安定
して張力を検出することができる。さらに、ガイドシー
ブ31とポイントシーブ32とはクレーンのブーム3に
元々設けられており、設けるのは張力検出シーブ33だ
けであるため、ブーム3の先端部の重量やコストの増加
が少なくて済むという優れた効果がある。
【0046】過負荷防止装置20による吊荷の第2荷重
A2を求める演算は、荷重計22により検出されるブー
ム起伏力Fに変動がなく、吊荷の第1荷重WA1をある精
度で測定し得る場合に限って有効である。ところが、吊
荷作業中に吊荷が揺れたり、ブーム3のブーム角度θb
が設定範囲外であったり、また吊荷の実荷重が極端に軽
量であったりすると、吊荷の第2荷重A1の検出精度が悪
くなるために、巻上げロープ10の掛本数Nを正確に求
めることができなくり、結果的に過負荷防止装置20の
信頼性を低下させることになる。そこで、この実施の形
態1に係る過負荷防止装置20のコントローラ23の場
合には、上記のような不具合を防止し、そして種々の条
件下において過負荷防止装置20の信頼性を確保するた
めの後述するような種々の演算機能が付加されている。
【0047】即ち、前記コントローラ23に、荷重計2
2から入力されるブーム起伏力Fの変動により吊荷の第
1荷重WA1が変動する場合には、当然演算により得られ
る巻上げロープ10の掛本数Nも変動するため、正しい
巻上げロープ10の掛本数Nを選定することができなく
なる。そこで、これが一定時間変化しないときに、この
掛本数Nを記憶すると共に、吊荷の荷重WA2を求めるの
に、この記憶した掛本数Nを優先して用いる演算機能を
付加させたものである。コントローラ23にこのような
演算機能を付加することにより、吊荷の揺れ等により演
算される巻上げロープ10の掛本数Nが頻繁に変動した
としても、吊荷作業中に変化することがない巻上げロー
プ10の掛本数Nが吊荷の第2荷重WA2の演算に用いら
れるため、過負荷防止装置20の信頼性が損なわれるよ
うなことがなくなるという効果を発揮することができ
る。
【0048】また、前記コントローラ23に、吊荷の第
1荷重WA1が設定値以下であって荷重の測定精度が低く
なる場合は、当然演算により得られる巻上げロープ10
の掛本数も不正確になるので、吊荷の第2荷重WA2を求
めるのに、予め記憶している巻上げロープ10の掛本数
を優先させ用いる演算機能を付加させたものである。コ
ントローラ23にこのような演算機能を付加することに
より、吊荷の荷重が極端に軽荷重であることに起因する
不正確な巻上げロープ10の掛本数を用いず、吊荷作業
中に変化することがない巻上げロープ10の掛本数が吊
荷の第2荷重WA2の演算に用いられるため、過負荷防止
装置20の信頼性が損なわれるようなことがなくなると
いう効果を発揮することができる。
【0049】また、前記コントローラ23に、ブーム3
のブーム角度θb が設定範囲以外であって吊荷の第1荷
重WA1の測定精度が低くなると、当然演算により得られ
る巻上げロープ10の掛本数Nも不正確になってしまう
ので、吊荷の第2荷重WA2を求めるのに、予め記憶して
いる巻上げロープ10の掛本数Nを優先させ用いる演算
機能を付加させたものである。コントローラ23にこの
ような演算機能を付加することにより、ブーム3のブー
ム角度θb が設定範囲以外であることに起因する不正確
な巻上げロープ10の掛本数Nを用いず、吊荷作業中に
変化することがない巻上げロープ10の掛本数Nが吊荷
の第2荷重WA2の演算に用いられるため、過負荷防止装
置20の信頼性が損なわれるようなことがなくなるとい
う効果を発揮することができる。
【0050】また、前記コントローラ23に、このコン
トローラ23に設けられている設定手段により巻上げロ
ープ10の掛本数Nが設定されたときには、この設定手
段により設定された巻上げロープ10の掛本数Nを、記
憶している巻上げロープ10の掛本数Nに優先させる演
算機能を付加させたものである。この場合、コントロー
ラ23に巻上げロープ10の掛本数Nが自動的に入力さ
れないが、巻上げロープ10の掛本数Nを設定手段によ
り設定するということは、上記のような種々の条件のた
めに正確な巻上げロープ10の掛本数Nを演算で求める
ことができない場合であるから、この設定手段で設定さ
れた巻上げロープ10の掛本数Nを記憶している掛本数
Nに優先させることにより、吊荷の第2荷重WA2を精度
良く求めることができ、過負荷防止装置20の信頼性が
損なわれるようなことがなくなるという効果を発揮する
ことができる。
【0051】また、前記コントローラ23に、演算によ
り得られる巻上げロープ10の掛本数Nが整数値である
と判断できないときには、演算により得られた巻上げロ
ープ10の掛本数Nを使用しない演算機能を付加させた
ものである。このような演算機能の付加により、例えば
巻上げロープ10の掛本数Nが4.5と演算され、掛本
数Nが整数と判断できないときは、吊荷の第2荷重WA2
を求めるのに、演算により求められた巻上げロープ10
の掛本数Nが使用されないので、コントローラ23によ
り誤った処理が行われるようなことがなくなり、過負荷
防止装置20の信頼性が損なわれるようなことがなくな
るという効果を発揮することができる。
【0052】本発明の実施の形態2に係るクレーンの過
負荷防止装置を、クレーンがタワークレーンである場合
を例として、その模式的側面図の図3(a)と、過負荷
防止装置のブロック図の図3(b)とを参照しながら説
明すると、これはクローラ走行式の下部走行体41に旋
回自在に搭載された上部旋回体42の前部に倒伏可能に
立設されたタワーブーム43のタワーヘッド43aに起
伏可能に支持されてなるジブブーム44に本発明の技術
的思想を適用したものである。
【0053】即ち、タワークレーンには、後述する構成
になる過負荷防止装置20aが取付けられている。この
過負荷防止装置20aは、前記ジブブーム44に取付け
られて、このジブブーム44の起伏角度を検出するジブ
角度計21aと、このジブブーム44を、タワーブーム
43のタワーヘッド43aに回動可能に取付けられたス
トラット45を介して起伏させるジブ起伏ロープ46の
張力からジブブーム起伏力Fを検出する荷重計22a
と、補フック48を昇降させる補巻ロープ47のロープ
張力Tを求めるのに必要な検出値を検出する補巻ロープ
張力計30aと、これらジブ角度計21a、荷重計22
aおよび補巻ロープ張力計30aで検出された検出信号
が入力されるコントローラ23aとからなっている。
【0054】この実施の形態2に係るタワークレーンの
過負荷防止装置20aは、上記実施の形態1に係るクレ
ーンの過負荷防止装置20と全く同構成であるため、本
実施の形態2は上記実施の形態1と同等の効果がある。
【0055】本発明の実施の形態3に係るクレーンの過
負荷防止装置の調整方法を、図1および2を参照しなが
ら以下に説明する。本実施の形態3に係るクレーンの過
負荷防止装置の調整方法は、ロープ張力Tに掛本数Nを
積算して求める吊荷の荷重は高精度であって、調整が不
要であるということに着目してなしたものである。即
ち、予めK1 ・θb +K2 の関数として表されるブーム
3の自重成分F0 と、K3 ・θb +K4 の関数として表
される負荷感度δとを入力して記憶させてあるコントロ
ーラ23に、ブーム角度計21からブーム起伏角度
θb 、ロープ張力検出手段であるロープ張力計30から
巻上げロープ10のロープ張力T、およびブーム起伏力
検出手段である荷重計22からブーム起伏力Fがそれぞ
れ入力されるようになっている。
【0056】前記コントローラ23は、前記荷重計22
から入力されるブーム起伏力Fからブーム自重成分F0
を減算して求められた吊荷の荷重を巻上げロープ10の
ロープ張力Tで除算して、この巻上げロープ10の掛本
数Nを演算すると共に、巻上げロープ10のロープ張力
Tに掛本数Nを積算(T×N)して、吊荷を吊持しない
無負荷状態における荷重W0 と、任意の重量の吊荷を吊
持した有負荷状態における荷重Wとをそれぞれ求める。
また、ブーム起伏力Fからブーム3の自重成分F0 を減
算して、減算により求めた減算値を予め記憶している負
荷感度δで除算〔(F−F0 )/δ〕して、無負荷状態
における荷重W0 ′と、有負荷状態における荷重W′と
をそれぞれ求める。そして、無負荷状態においては荷重
0 ′が荷重W0 に一致するように、また有負荷状態に
おいては荷重W′が荷重Wに一致するように、前記ブー
ム自重成分F0 および負荷感度δを調整するものであ
る。
【0057】以下、具体的な調整の仕方について説明す
ると、先ず、無負荷状態(ロープ張力T0 )において、
2点の相違するブーム起伏角度で荷重W0 、W0 ′を読
み取る。この場合、フックを吊持した条件下では荷重値
は2点のブーム起伏角度の何れにあってもフック重量で
あり、フックを地上に下ろした条件下では荷重値は2点
のブーム起伏角度の何れにあっても0.0トンである。
そして、2点の相違するブーム起伏角度のそれぞれにお
いてW0 がW0 ′に一致するように、ブーム自重成分F
0 の係数K1 およびK2 の値の入力値を変更する。
【0058】次いで、任意の重量の吊荷を有負荷状態
(ロープ張力T)において、2点の相違するブーム起伏
角度で任意のウエイトの荷重W、W′を読み取る。この
場合、フックを吊持した条件下では荷重値は2点のブー
ム起伏角度の何れにあっても実荷重値(任意の重量の吊
荷+フック)である。そこで、2点の相違するブーム起
伏角度のそれぞれにおいてW′がWに一致するように、
負荷感度δの係数K3 およびK4 の値の入力値を変更す
るものである。なお、有負荷状態における2点の相違す
るブーム起伏角度は、前記無負荷状態における2点の相
違するブーム起伏角度と同角度である必要がなく、任意
である。なお、上記係数の変更は、過負荷防止装置にお
けるコントローラ23に設定手段として設けられたスイ
ッチ操作に応じて順次任意ブーム角度での荷重値が取込
まれて上述の演算が行われ、演算された係数が変更後の
係数値として、最終的にコントローラ23が記憶手段と
して備えているメモリに記憶されるプログラム構成にな
っている。
【0059】本実施の形態3に係る過負荷防止装置の調
整方法によれば、上記のとおり、有負荷状態において用
いる吊荷は任意の重量のものであるから、従来例のよう
に、高精度の基準ウエイトを用いる必要がない。つま
り、如何なる場所でも容易に調整作業を行うことがで
き、そして基準ウエイトの管理コストが不要であるか
ら、経済的に有利になるという優れた効果がある。勿
論、ロープ張力検出手段により検出した巻上げロープの
ロープ張力Tにこの巻上げロープの掛本数Nを積算して
得られる荷重は高精度であるから、基準ウエイトを用い
た場合と同等の精度にブーム自重成分F0 および負荷感
度δを調整することができる。
【0060】なお、本実施の形態3においては、上記の
とおり、2点の相違するブーム起伏角度で荷重を読み取
る例を説明したが、ブーム自重成分F0 および負荷感度
δの係数の数が増加する場合には係数の数に応じて、ブ
ーム起伏角度の点数を増加させれば良いものである。ま
た、過負荷防止装置が通常のクレーンのブームに対する
場合を例として説明したが、タワークレーンのジブブー
ムに対しても適用できるということは容易に理解し得る
ことである。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係るクレーンの過負荷防止装置によれば、ロープ張力検
出手段により検出された検出値が演算手段に入力される
と、この演算手段により入力された検出値から巻上げロ
ープのロープ張力が演算され、吊荷の第1荷重が前記ロ
ープ張力で除算され、除算で得られた整数値が吊荷を吊
持する巻上げロープの掛本数とされるので従来例2と同
様に巻上げロープの掛本数の人為的な入力ミスがなくな
り、また演算で得られた巻上げロープの掛本数と前記ロ
ープ張力とから吊荷の第1荷重よりも精度の良い吊荷の
第2荷重が演算されるので、従来例1よりも過負荷防止
装置の信頼性が向上するという効果に加えて、従来例2
のようにセンサを用いないから、取り扱いが容易であ
り、巻上げロープの掛本数に応じた数のセンサや複数本
の配線をブームに沿わせる必要がないので極めて実用的
であり、そして巻上げロープの掛本数を正確に求めるこ
とができると共に、センサの取付け不良や故障による異
常を心配する必要がなくなるという優れた効果がある。
【0062】本発明の請求項2に係るクレーンの過負荷
防止装置によれば、吊荷の揺れ等により演算値が頻繁に
変化することがあるが、吊荷作業中に巻上げロープの掛
本数が変化することがないので、演算値が一定時間変化
しないときは、記憶した掛本数を吊荷の第2荷重の演算
に用いるものである。従って、吊荷の揺れ等により演算
される巻上げロープの掛本数が頻繁に変動したとして
も、吊荷作業中に変化することがない巻上げロープの掛
本数が吊荷の第2荷重の演算に用いられるため、過負荷
防止装置の信頼性が損なわれるようなことがなくなると
いう効果を発揮することができる。
【0063】本発明の請求項3に係るクレーンの過負荷
防止装置によれば、吊荷の重量が極端に軽荷重である場
合には、特にブーム起伏力検出手段で検出されたブーム
起伏力と、ブームの自重値とから求められる吊荷の荷重
は低精度になるため巻上げロープの掛本数を正確に求め
ることが困難になるが、吊荷の荷重が設定値以下のとき
は、記憶している掛本数を優先して用いるので、吊荷の
第2荷重を精度良く求めることができ、過負荷防止装置
の信頼性が損なわれるようなことがなくなるという効果
を発揮することができる。
【0064】本発明の請求項4または5に係るクレーン
の過負荷防止装置によれば、この過負荷防止装置のロー
プ張力検出手段はガイドシーブとポイントシーブと、こ
れらの間に設けられる張力検出シーブとからなっていて
巻上げロープの曲げ角度が小さくなり、従来例3に係る
ロープ張力検出装置のように巻上げロープの寿命が短命
になるようなことがないので、ロープ張力検出手段によ
り検出された検出値から得られる巻上げロープのロープ
張力を用いることにより吊荷の第2荷重の精度向上に寄
与することができる。
【0065】本発明の請求項6に係るクレーンの過負荷
防止装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張力検
出手段は、クレーンのブームに元々設けられているガイ
ドシーブとポイントシーブとを用い、設けるのは張力検
出シーブだけであるため、ブームの先端部の重量増加が
少なくて済み、また従来例3に係るロープ張力検装置よ
りもコストに関して有利になるという効果がある。
【0066】本発明の請求項7に係るクレーンの過負荷
防止装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張力検
出手段の張力検出シーブが移動規制手段で規制されてポ
イントシーブ方向またはガイドシーブ方向へ移動するこ
とがなく、巻上げロープの曲げ角度が増加するようなこ
とがないので、巻上げロープの寿命が短命になるような
ことがないから、長期間安定した状態で巻上げロープの
ロープ張力を求めるのに必要な検出値を検出し続けるこ
とができる。
【0067】本発明の請求項8に係るクレーンの過負荷
防止装置によれば、この過負荷防止装置のロープ張力検
出手段では、従来例3に係るロープ張力検出装置のよう
に、巻上げロープがしごかれる状態にならないのでこの
巻上げロープの寿命が短命になるようなことがなく、ま
た巻上げロープが摩耗したとしてもこの巻上げロープの
ロープ角度が変化するようなことがないので高精度で、
しかも長期にわたり安定してロープ張力を求めるのに必
要な検出値を検出し続けることができる。
【0068】本発明の請求項9または10に係るクレー
ンの過負荷防止装置の調整方法によれば、ロープ張力検
出手段により検出した巻上げロープのロープ張力Tにこ
の巻上げロープの掛本数Nを積算して得られる荷重は高
精度であるため、ブーム自重成分F0 および負荷感度δ
の調整により、ブーム起伏力検出手段により検出したブ
ーム起伏力Fから予め記憶しているブーム自重成分F0
を減算し、求めた減算値を予め記憶している負荷感度δ
で除算して得られる荷重の精度は基準ウエイトを用いた
場合と同等である。さらに、上記のとおり、基準ウエイ
トを用いる必要がないから、基準ウエイトの管理コスト
が不要になり経済的に有利になるのに加えて、任意の場
所で調整作業を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はクレーンの模式的側面図、図1
(b)は本発明の実施の形態1に係るクレーンの過負荷
防止装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係り、図2(a)はク
レーンのブームの先端部の構成説明図、図2(b)は図
2(a)のA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係り、図3(a)はタ
ワークレーンの模式的側面図、図3(b)は過負荷防止
装置のブロック図である。
【図4】従来例1に係るクレーンの過負荷防止装置のブ
ロック図である。
【図5】従来例2に係るクレーンのフックロープ掛本数
検出装置を有するブーム先端の側面図である。
【図6】従来例3に係るクレーンのロープ張力検出装置
の模式的構成説明図である。
【符号の説明】
1…下部走行体,2…上部旋回体,3…ブーム,4…ガ
ントリ,5…ガイケーブル,6…上部スプレッダ,7…
下部スプレッダ,8…ブーム起伏ドラム,9…ブーム起
伏ロープ,10…巻上げロープ,11…巻上げドラム,
12…フック 20…過負荷防止装置,20a…過負荷防止装置(ジブ
ブーム用),21…ブーム角度計,21a…ジブ角度計
(ジブブーム用),22…荷重計,22a…荷重計(ジ
ブブーム用),23…コントローラ,23a…コントロ
ーラ(ジブブーム用) 30…ロープ張力計,30a…補巻ロープ張力計(ジブ
ブーム用),31…ガイドシーブ,32…ポイントシー
ブ,33…張力検出シーブ,34…シーブ支持軸,35
…シーブ支持部材,36…ロードセル,37…取付軸.
38…規制穴 41…下部走行体,42…上部旋回体,43…タワーブ
ーム,43a…タワーヘッド,44…ジブブーム,45
…ストラット,46…シーブ起伏ロープ,47…補巻ロ
ープ,48…補フック F…ブーム起伏力またはジブブーム起伏力 N…巻上げロープまたは補巻ロープの掛本数 T…巻上げロープまたは補巻ロープのロープ張力 θb …ブーム角度またはジブ角度

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブームの起伏力を検出するブーム起伏力
    検出手段と、ブーム角度を検出するブーム角度検出手段
    と、前記ブームの自重成分あるいはこのブームの自重成
    分を求める演算式を記憶し、前記ブーム起伏力検出手段
    により検出されたブーム起伏力と、前記ブーム角度検出
    手段により検出されたブーム角度と、前記ブームの自重
    成分から得られるブームの自重値とから吊荷の第1荷重
    を求める演算手段を備えたクレーンの過負荷防止装置に
    おいて、前記ブームの先端部に吊荷を吊持する巻上げロ
    ープのロープ張力を求めるのに必要な検出値を検出する
    ロープ張力検出手段を設け、前記演算手段に、前記ロー
    プ張力検出手段により検出された検出値から巻上げロー
    プのロープ張力を演算し、前記吊荷の第1荷重を前記ロ
    ープ張力で除算し、除算により得られた整数値を前記巻
    上げロープの掛本数とすると共に、この掛本数と前記ロ
    ープ張力とから吊荷の第2荷重を演算する演算機能を付
    加したことを特徴とするクレーンの過負荷防止装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段に、演算により得られる巻
    上げロープの掛本数が一定時間変化しないときには、こ
    の掛本数を記憶すると共に、この記憶した掛本数を優先
    させる演算機能を付加したことを特徴とする請求項1記
    載のクレーンの過負荷防止装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段に、吊荷の第1荷重が設定
    値以下のときには、記憶している巻上げロープの掛本数
    を優先させる演算機能を付加したことを特徴とする請求
    項2に記載のクレーンの過負荷防止装置。
  4. 【請求項4】 前記ロープ張力検出手段が、巻上げロー
    プを巻上げ、巻下げる巻上げドラムとブームの先端部に
    設けられたポイントシーブとの間に設けられ、前記巻上
    げロープの方向を変えるガイドシーブと、これらポイン
    トシーブとガイドシーブとの間に設けられ、前記巻上げ
    ロープの方向を変える張力検出シーブと、この張力検出
    シーブを支持するシーブ支持部材に設けられ、巻上げロ
    ープの張力を求めるのに必要な検出値を検出する検出セ
    ンサとからなることを特徴とする請求項1に記載のクレ
    ーンの過負荷防止装置。
  5. 【請求項5】 前記ロープ張力検出手段が、ブームの先
    端部に設けられたポイントシーブよりも巻上げロープを
    巻上げ、巻下げる巻上げドラム側に設けられ、このポイ
    ントシーブを含む3つのシーブからなるシーブ組と、3
    つのシーブのうちの中間の張力検出シーブのシーブ支持
    部材に設けられ、前記巻上げロープの張力を求めるのに
    必要な検出値を検出する検出センサとからなることを特
    徴とする請求項1に記載のクレーンの過負荷防止装置。
  6. 【請求項6】 前記ロープ張力検出手段が、ブームの先
    端部に設けられたポイントシーブと、このポイントシー
    ブと巻上げドラムとの間に設けられた巻上げドラムによ
    り巻上げ、巻下げられる巻上げロープの方向を変化させ
    るガイドシーブとの間に設けられ、シーブに作用する力
    の反力を検出する検出センサを装着した張力検出シーブ
    からなることを特徴とする請求項1に記載のクレーンの
    過負荷防止装置。
  7. 【請求項7】 前記ブームに、前記張力検出シーブに掛
    けられた巻上げロープの前後のロープ角度が増加しない
    ように、この張力検出シーブの前記ポイントシーブ方向
    または前記ガイドシーブ方向への移動を規制する移動規
    制手段を設けたことを特徴とする請求項4,5または6
    のうちの何れか一つの項に記載のクレーンの過負荷防止
    装置。
  8. 【請求項8】 前記巻上げドラムからガイドシーブの
    間、このガイドシーブから張力検出シーブの間、この張
    力検出シーブからポイントシーブの間で、巻上げロープ
    の方向が全て同一方向に変化するように、前記ガイドシ
    ーブ、張力検出シーブ、ポイントシーブが配設されてな
    ることを特徴とする請求項4,5,6または7のうちの
    何れか一つの項に記載のクレーンの過負荷防止装置。
  9. 【請求項9】 クレーンの過負荷防止装置を調整するク
    レーンの過負荷防止装置の調整方法であって、吊荷を吊
    持しない無負荷状態においてロープ張力検出手段により
    検出した巻上げロープのロープ張力T0 にこの巻上げロ
    ープの掛本数Nを積算して荷重W0 を求め、ブーム起伏
    力検出手段により検出したブーム起伏力Fから予め記憶
    しているブーム自重成分F0 を減算し、求めた減算値を
    予め記憶している負荷感度δで除算して荷重W0 ′を求
    め、この荷重W0 ′が前記荷重W0 に一致するように調
    整すると共に、任意の重量の吊荷を吊持した有負荷状態
    においてロープ張力検出手段により検出した巻上げロー
    プのロープ張力Tにこの巻上げロープの掛本数Nを積算
    して吊荷の荷重Wを求め、ブーム起伏力検出手段により
    検出したブーム起伏力Fから予め記憶しているブーム自
    重成分F0 を減算し、求めた減算値を予め記憶している
    負荷感度δで除算して吊荷の荷重W′を求め、この荷重
    W′が前記荷重Wに一致するように調整することを特徴
    とするクレーンの過負荷防止装置の調整方法。
  10. 【請求項10】 前記荷重W0 ′が前記荷重W0 に一致
    するように調整するときには前記ブーム自重成分F0
    係数を変更し、前記荷重W′が前記荷重Wに一致するよ
    うに調整するときには負荷感度δの係数を変更すること
    を特徴とする請求項9に記載のクレーンの過負荷防止装
    置の調整方法。
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