JP2001171544A - 車載カメラの光軸ずれ検出装置 - Google Patents

車載カメラの光軸ずれ検出装置

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JP2001171544A
JP2001171544A JP36163699A JP36163699A JP2001171544A JP 2001171544 A JP2001171544 A JP 2001171544A JP 36163699 A JP36163699 A JP 36163699A JP 36163699 A JP36163699 A JP 36163699A JP 2001171544 A JP2001171544 A JP 2001171544A
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Mitsuhiko Kikuchi
光彦 菊池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラの光軸と車両の中心線とのずれを自動
的に検出する。 【解決手段】 車両前方の撮像画像を処理して道路の白
線m1,m2を検出し、道路の白線m1,m2に沿って
走行するための目標舵角θ*を演算する。そして、目標
舵角θ*が0でなく、且つ操舵角検出値θが0の走行状
態が所定時間続いたときに、目標舵角θ*と操舵角検出
値θとの差Δθを撮像手段の光軸ずれとして検出する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動操舵装
置や車線逸脱防止装置などに用いられる車載カメラの光
軸と車両の中心線とのずれを検出する車載カメラの光軸
ずれ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車載カメラで車両前方を撮像して車両前
方の画像からレーンマーカー(以下、白線と呼ぶ)を検
出するとともに、白線で区分された車線に沿って走行す
るための目標舵角を演算し、操舵角が目標舵角となるよ
うに操舵モーターによりステアリングシャフトを駆動す
るようにした車両用自動操舵装置が知られている(例え
ば、特開平10−308000号公報参照)。
【0003】また、カメラで車両前方を撮像して車両前
方の画像から白線を検出するとともに、白線で区分され
た車線内の自車の横ずれ量を検出し、自車両が走行車線
から逸脱するのを防止するために、横ずれ量に応じて逸
脱方向と逆の方向に運転者が容易に打ち勝てる程度の操
舵トルクをステアリングに加えるようにした車線逸脱防
止装置が知られている(例えば、特開平11−0735
96号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の車両用自動操舵装置および車線逸脱防止装置では、
車両前方を撮像するカメラの光軸と車両の中心線とがず
れていると、車両の進行方向が車線の方向と一致してい
る場合でも、車両の進行方向がカメラの光軸のずれ分だ
け車線の方向からずれていると誤認したり、車線内のほ
ぼ中央を走行している場合でも、車両の位置がカメラの
光軸のずれ分だけ車線中央から横にずれていると誤認
し、誤った目標舵角や横ずれ量を演算してステアリング
に余計な操舵トルクを加えてしまう。そのため、車両が
車線に沿って車線の中央を走行しているにもかかわら
ず、運転者はアクチュエーターから加えられた操舵トル
クに常に打ち勝ってステアリングを保持し続けなければ
ならないという問題がある。
【0005】本発明の目的は、カメラの光軸と車両の中
心線とのずれを自動的に検出することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】一実施の形態の構成を示
す図1に対応づけて本発明を説明すると、 (1) 請求項1の発明は、車両前方を撮像する撮像手
段8と、車両前方の撮像画像を処理して道路の白線を検
出する白線検出手段9と、道路の白線に沿って走行する
ための目標舵角θ*を演算する目標舵角演算手段10
と、車両の操舵角θを検出する操舵角検出手段6と、目
標舵角θ*が0でなく、且つ操舵角検出値θが0の走行
状態が所定時間続いたときに、目標舵角θ*と操舵角検
出値θとの差Δθを撮像手段8の光軸ずれとして検出す
る光軸ずれ検出手段10とを備え、これにより上記目的
を達成する。 (2) 請求項2の発明は、操舵角が目標舵角となるよ
うに車両の転舵機構を駆動制御する車両用自動操舵装置
に、請求項1に記載の車載カメラの光軸ずれ検出装置を
用い、目標舵角を光軸ずれΔθで補正する。 (3) 請求項3の発明は、道路白線からの横ずれ量を
検出し、車両の転舵機構に横ずれ量に応じた操舵トルク
を加える車線逸脱防止装置に、請求項1に記載の車載カ
メラの光軸ずれ検出装置を用い、横ずれ量を光軸ずれΔ
θにより補正する。
【0007】上述した課題を解決するための手段の項で
は、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を
用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定され
るものではない。
【0008】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、車両
前方の撮像画像を処理して道路の白線を検出し、道路の
白線に沿って走行するための目標舵角θ*を演算する。
そして、目標舵角θ*が0でなく、且つ操舵角検出値θ
が0の走行状態が所定時間続いたときに、目標舵角θ*
と操舵角検出値θとの差Δθを撮像手段の光軸ずれとし
て検出するようにしたので、撮像手段の光軸と車両の中
心線とのずれΔθを自動的に検出することができる。 (2) 請求項2の発明によれば、請求項1の車載カメ
ラの光軸ずれ検出装置を車両用自動操舵装置に用い、自
動操舵制御において演算した目標舵角を光軸ずれΔθに
より補正するようにしたので、正確な目標舵角を演算す
ることができ、従来のようにカメラの光軸ずれ分だけ車
両の進行方向が車線の方向からずれていると誤認し、誤
った目標舵角を演算してステアリングに余計な操舵トル
クを加えてしまう事態を防止できる。 (3) 請求項3の発明によれば、請求項1の車載カメ
ラの光軸ずれ検出装置を車線逸脱防止装置に用い、車線
逸脱防止制御において演算した横ずれ量を光軸ずれΔθ
により補正するようにしたので、正確な白線からの横ず
れ量を演算することができ、従来のようにカメラの光軸
ずれ分だけ車両の位置が車線中央から横にずれていると
誤認し、誤った横ずれ量を演算してステアリングに余計
な操舵トルクを加えてしまう事態を防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を車両用自動操舵装置に適
用した一実施の形態を説明する。
【0010】図1は一実施の形態の構成を示す図であ
る。ステアリングホイール1はステアリングシャフト
2、ラック・ピニオン式などの舵取り機構3を介して車
輪4に連結されている。ステアリングシャフト2には操
舵モーター5と舵角センサー6が連結されており、操舵
モーター5は駆動回路7により駆動されてステアリング
シャフト2に操舵トルクを加え、舵角センサー6は操舵
角θを検出する。
【0011】カメラ8は例えば車室内天井の前方中央に
設置され、車両の前方を撮像する。画像処理回路9はカ
メラ8で撮像した車両前方の画像を一時記憶するととも
に、画像を解析して道路の白線を検出し、自車との位置
関係を演算する。
【0012】コントローラー10はCPU10aとメモ
リ10bなどの周辺部品から構成され、舵角センサー6
により検出した操舵角θと、カメラ8および画像処理回
路9により検出した道路白線と自車との位置関係に基づ
いて、道路白線に沿って走行するための目標舵角θ*
演算する。さらに、目標舵角θ*と操舵角検出値θとに
基づいて、カメラ8の光軸と車両中心線とのずれΔθを
検出する。コントローラー10には、駆動回路7および
画像処理回路9の他に、車両のヨーレイトセンサー11
と横Gセンサー12が接続されている。
【0013】図2は白線m1とm2で囲まれた車線を走
行している車両を示し、図3はカメラ8で撮像した車両
前方の画像を示す。カメラ8の光軸が車両の中心線Pと
一致している場合は、カメラ8は車両前方の範囲a〜
a’を撮像し、図3に示すように両側の白線m1、m2
が画面の中央に映し出される。
【0014】ところが、カメラ8の光軸Qが車両の中心
線PからΔθだけ右にずれていると、カメラ8の撮像範
囲も右にずれたb〜b’範囲になり、図3に破線で示す
ように両側の白線が画面の左寄りのm1’、m2’の位
置に映し出される。
【0015】この結果、操舵角が目標舵角となるように
車両の転舵機構を駆動制御する従来の車両用自動操舵装
置や、道路白線からの横ずれ量を検出し、車両の転舵機
構に横ずれ量に応じた操舵トルクを加える従来の車線逸
脱防止装置では、車両が車線の方向よりΔθだけ右にず
れた方向に進行中であると判断し、左へ転舵するための
目標舵角や横ずれ量を演算する。
【0016】この実施の形態ではカメラの8の光軸と車
両の中心線とのずれΔθを自動的に検出する。まず、光
軸ずれΔθを演算するための目標舵角の演算方法を説明
する。車両前方の撮像画像の座標系x−yに対して等間
隔に複数の水平線を設定し、各水平線上の輝度変化が所
定のパターンで変化する点を白線候補点として抽出す
る。そして、これらの白線候補点の画像座標系x−yを
道路平面に沿った車両の固定座標系X−Yに変換する。
【数1】X=−f(H/y), Y=H(x/y) ここで、fはカメラ8の焦点距離、Hはカメラ8の道路
面からの高さである。
【0017】次に、車両固定座標系X−Yに変換した各
白線候補点が道路の左右のどちら側の白線であるかを識
別し、道路幅Wの補正を行う。
【数2】Yi←Yi+ΔY, ΔY=−W/2(道路左側の白線候補点に対して), ΔY=W/2(道路右側の白線候補点に対して) これらの補正した各白線候補点から、道路中心線を最小
二乗法を用いて一本の二次曲線、
【数3】Y=aX2+bX+c で同定し、係数a、b、cを求める。
【0018】さらに、車両前方の所定距離Lに設定した
注視点において、白線の横位置YLと方向φLと求める。
【数4】YL=aL2+bL+c, φL=tan-1(2aL+b) 画像処理の間も自車は移動しているので、その間の自車
の移動量を求める。自車の横移動量ΔYcは横Gセンサ
ー12の出力を積分して求め、自車のヨー角変化量Δφ
cはヨーレイトセンサー11の出力を積分して求める。
そして、現在の自車の白線からの位置Ycを、自車の横
移動量ΔYcと注視点における白線の位置YLとの差とし
て求めるとともに、現在の自車のヨー角φcを、自車の
ヨー角変化量Δφcと注視点における白線の方向φLの差
として求める。
【数5】Yc=ΔYc−YL, φc=Δφc−φL
【0019】車両を白線に沿って走行させるためには、
白線からの位置の目標値Yc*とヨー角の目標値φc*とを
ともに0にすればよいから、制御則としてPI制御を用
いれば目標舵角θ*は次式で表される。
【数6】θ*=−(KYP+KYI/s)Yc−(KφP+K
φI/s)φc ここで、KYPとKYIはそれぞれ横位置に対する比例ゲイ
ンと積分ゲインであり、KφPとKφIはそれぞれヨー角
に対する比例ゲインと積分ゲインである。また、sはラ
プラス演算子である。
【0020】なお、目標舵角の演算方法については、上
述した特開平10−308000号公報や特開平11−
73596号公報にも開示されており、種々の方法がす
でに公知であるから詳細な説明を省略する。
【0021】図4は光軸ずれ検出プログラムを示すフロ
ーチャートである。このフローチャートにより、カメラ
8の光軸と車両の中心線とのずれ角Δθを検出する動作
を説明する。コントローラー10のCPU10aは、所
定時間ごとにこのプログラムを実行する。ステップ1に
おいて、例えば上述した演算方法により目標舵角θ*
演算し、目標舵角θ*が、
【数7】|θ*|≦m(mは0近傍の所定値) つまり、目標舵角θ*がほぼ0かどうかを確認する。
【0022】目標舵角θ*がほぼ0でないときはステッ
プ2へ進み、舵角センサー6により操舵角θを検出し、
操舵角検出値θが、
【数8】|θ|≦n(nは0近傍の所定値) つまり、操舵角検出値θがほぼ0かどうかを確認し、操
舵角検出値θがほぼ0のときはステップ3へ進み、そう
でなければステップ1へ戻る。
【0023】目標舵角θ*がほぼ0でなく、且つ操舵角
検出値θがほぼ0のときは、ステップ3でその状態が所
定時間続いているかどうかを確認する。目標舵角θ*
ほぼ0でなく、且つ操舵角検出値θがほぼ0の状態が所
定時間続いているときはステップ4へ進み、そうでなけ
ればステップ1へ戻る。
【0024】操舵角検出値θがほぼ0の走行状態が所定
時間続いているということは、車両が直線路に沿って直
線走行しているときであり、しかもそのときの目標舵角
θ*がほぼ0でないということは、カメラ8の光軸が車
両の中心線からずれていることを示している。そこで、
ステップ4でカメラ8の光軸と車両の中心線とのずれ角
Δθを、
【数9】Δθ=θ*−θ として求める。
【0025】このように、車両前方の撮像画像を処理し
て道路の白線を検出し、道路の白線に沿って走行するた
めの目標舵角θ*を演算する。そして、目標舵角θ*が0
でなく、且つ操舵角検出値θが0の走行状態が所定時間
続いたときに、目標舵角θ*と操舵角検出値θとの差Δ
θを車載カメラ8の光軸ずれとして検出するようにした
ので、車載カメラの8の光軸と車両の中心線とのずれΔ
θを自動的に検出することができる。
【0026】操舵角が目標舵角θaとなるように車両の
転舵機構を駆動制御する車両用自動操舵装置に、上述し
た一実施の形態の光軸ずれ検出装置を用い、自動操舵制
御において演算した目標舵角θaを光軸ずれ角Δθで
(θa−Δθ)に補正し、操舵アクチュエーターにより
操舵角が目標舵角(θa−Δθ)となるようステアリン
グシャフトの位置制御を行う。これにより、道路の白線
に沿って車線内を自動的に走行させることができる。
【0027】また、道路白線からの横ずれ量ΔYを検出
し、車両の転舵機構に横ずれ量ΔYに応じた操舵トルク
を加える車線逸脱防止装置に、上述した一実施の形態の
光軸ずれ検出装置を用い、車線逸脱制御における横ずれ
量ΔYの演算過程で、カメラの光軸ずれ分Δθを補正し
て正確な白線からの横ずれ量ΔYを求め、操舵アクチュ
エーターにより横ずれ量ΔYに応じた操舵トルクをステ
アリングシャフトに加える。これにより、車線からの逸
脱を防止することができる。
【0028】なお、本発明の車載カメラの光軸ずれ検出
装置は、上述した車両用自動操舵装置や車線逸脱防止装
置の他に、車載カメラで撮像した画像に基づいて種々の
演算や制御を行うあらゆる装置に応用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】 白線m1とm2で囲まれた車線を走行してい
る車両を示す図である。
【図3】 カメラ8で撮像した車両前方の画像を示す図
である。
【図4】 一実施の形態の光軸ずれ検出プログラムを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 ステアリングシャフト 3 舵取り機構 4 車輪 5 操舵モーター 6 舵角センサー 7 駆動回路 8 カメラ 9 画像処理回路 10 コントローラー 10a CPU 10b メモリ 11 ヨーレイトセンサー 12 横Gセンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 15/00 G03B 15/00 V G08G 1/16 G08G 1/16 C // B62D 113:00 B62D 113:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 2F069 AA01 AA21 AA74 AA86 BB21 BB40 GG07 GG59 HH15 HH30 NN00 3D032 CC20 CC28 DA03 DA29 DA33 DA84 DC38 DD17 EB04 EC34 5H180 AA01 CC04 CC24 LL01 LL02 LL09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両前方を撮像する撮像手段と、 車両前方の撮像画像を処理して道路の白線を検出する白
    線検出手段と、 道路の白線に沿って走行するための目標舵角θ*を演算
    する目標舵角演算手段と、 車両の操舵角θを検出する操舵角検出手段と、 目標舵角θ*が0でなく、且つ操舵角検出値θが0の走
    行状態が所定時間続いたときに、目標舵角θ*と操舵角
    検出値θとの差Δθを前記撮像手段の光軸ずれとして検
    出する光軸ずれ検出手段とを備えることを特徴とする車
    載カメラの光軸ずれ検出装置。
  2. 【請求項2】操舵角が目標舵角となるように車両の転舵
    機構を駆動制御する車両用自動操舵装置において、 請求項1に記載の車載カメラの光軸ずれ検出装置を用
    い、目標舵角を前記光軸ずれΔθで補正することを特徴
    とする車両用自動操舵装置。
  3. 【請求項3】道路白線からの横ずれ量を検出し、車両の
    転舵機構に横ずれ量に応じた操舵トルクを加える車線逸
    脱防止装置において、 請求項1に記載の車載カメラの光軸ずれ検出装置を用
    い、横ずれ量を前記光軸ずれΔθにより補正することを
    特徴とする車線逸脱防止装置。
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