JP2007034989A - 撮像装置のずれ検出方法、撮像装置のずれ補正方法及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】撮像装置のずれ検出方法では、白線交点算出手段28及び白線交点座標記憶手段30により、撮像装置により得た撮像画像内で特定の一対の左右白線について自車両から遠方で形成される交点を取得するとともに、当該交点を自車両が車線内で左右方向に移動した際に得た前記撮像画像それぞれから取得し、ロール角算出手段31により、前記取得した複数の交点の位置から直線近似式を算出し、前記撮像画像に対する当該直線近似式の傾きに基づいて、前記撮像装置のロール方向の傾き(ロール角)を検出する。
【選択図】図2
Description
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、車載カメラのロール方向のずれを検出する撮像装置及びその撮像装置のずれ検出方法、及びその撮像装置のずれ検出方法の検出結果に基づいて、撮像装置のロール方向のずれを補正する撮像装置のずれ補正方法の提供を目的とする。
この撮像装置のずれ検出方法は、前記撮像装置により得た撮像画像内で特定した一対の車線区分線について自車両から遠方で形成される交点を取得するとともに、当該交点を当該自車両が車線内で左右方向に移動した際に得た前記撮像画像それぞれについて取得し、前記取得した複数の交点の位置から直線近似式を算出し、前記撮像画像に対する当該直線近似式の傾きに基づいて、前記撮像装置のロール方向の傾きを検出する。
図1及び図2は、本発明に係る撮像装置のずれ検出方法及び撮像装置のずれ補正方法を適用した白線検出装置10の実施形態を示すブロック図であり、図3(a)、(b)、(c)は、自車両100におけるカメラ11の取付位置を示す側面図、平面図及び正面図であり、図4及び図5は、白線検出装置10の動作を説明するためのフローチャートであり、図6は、カメラ11の撮像画像の一例であり、その撮像画像について得られる左右白線遠方で形成される交点、白線モデル及び白線候補点検出領域を示す図であり、図7は、本発明の主要部の説明に使用した図である。
図3に示すように、カメラ11は、車室内のフロントウィンド上部に車幅方向中央近傍に取り付けられ、車両前方の道路風景を撮像する。なお、カメラ11は、レンズの光軸と前後方向における水平面(地面)とのなす角がピッチ角αとなり、レンズの光軸と左右方向における水平面(地面)とのなす角がロール角γとなり、水平面の同一面内においてレンズの光軸と車両中心線とのなす角がヨー角βとなるように取り付けられる。
マイクロコンピュータ13は、道路形状と車両挙動を示す複数のパラメータを用いて道路白線の形状を数式化モデルで表し、カメラ11の撮像画像から得た白線(車線区分線)の検出結果と道路モデルとが一致するようにパラメータを更新することにより、当該白線を検出して道路形状を認識する。また、撮像画像で得た左右の白線について、自車両から遠方で形成されるその交点(場合によっては消失点もある)の位置及び水平線モデルのパラメータを算出する。
先ずステップS1において、各種パラメータの初期設定を行う。
(1)先ず、道路形状や車両挙動を表すパラメータ(以下、単に道路パラメータとも言う。)を初期設定する。
ここで、図6に示すような画面座標系x−yを有する撮像画像内の白線43をモデル化して、そのモデル化した白線(白線モデル)41を、道路パラメータを用いて下記(1)式により画面座標系x−yにおける数式として表す。
x=(a+ie)(y−d)+b/(y−d)+c ・・・(1)
すなわち、aは走行車線内の自車両の横偏位、bは道路の曲率、cは自車両(カメラ11の光軸)の道路に対するヨー角、dは自車両(カメラ11の光軸)の走行路に対するピッチ角、eは車線幅をそれぞれ表す。
なお、センサ15で検出される車両の挙動を示す値に基づいて道路パラメータを初期設定しても良い。例えば、初期状態においてステアリングが右又は左に転舵されているような場合には、操舵角に応じた曲率の道路を走行していると判断してパラメータbに操舵角に応じた値を設定しても良い。
図7に示すように、直線モデル51は、撮像画像内において特定の一対の左右区分線(同図内に示す点線)について遠方で形成される交点52の集合の特性(例えば地平線に相当するもの)を示すモデルであり、下記(2)式により画面座標系x−yにおける直線近似式として示される。
y=gx+h ・・・(2)
ここで、パラメータgは、撮像画像の画面座標系x−yに対する直線モデル51の傾きを示し、すなわち道路に対する直線モデル15のロール角を表すものとなる。また、パラメータhは、画面座標系x−yにおいて直線モデル51の切片を示すものとなる。
続いてステップS3において、カメラ11により撮像され、画像処理装置12で処理された画像を入力する。そして、続くステップS4において、入力した道路画像上に白線候補点の検出領域を設定する。このとき、前記ステップS2又は後述するステップS25で設定した白線候補点検出領域と、前記ステップS1又は後述するステップS12、ステップS14及びステップS15で算出した道路パラメータによる白線モデルとに基づいて、前回の処理で求めた白線モデルが領域の中心になるように、白線候補点検出領域を設定する。
続いてステップS5において、前述のように設定された白線候補点検出領域において白線候補点の検出を行う。
この白線候補点の検出は、まず入力画像をソーベルフィルタなどを通すことで微分画像を生成する。
次に、白線候補点検出領域の上底の一点と下底の一点とを結んでできる全ての線分に対し、その線分上の画素の濃度が所定値以上の画素の数を計測する。さらに全ての線分の中で濃度が所定値以上の画素が最も多い線分を検出直線とし、その線分の始点(画像中において白線候補点検出領域の上底の1点)の座標値を白線候補点の出力値とする。
なお、前記ステップS2〜ステップS6の処理は、撮像手段で撮像した画像内から一対の車線区分線を検出する検出手段を実現している。
続いてステップS8では、各点のずれ量に基づいて道路パラメータの変動量Δa〜Δeを算出する。この変動量の算出方法は、例えば特開平8−5388号公報に開示された方法などを用いることができる。
a=a+Δa,b=b+Δb,c=c+Δc,d=d+Δd,e=e+Δe ・・・(3)
続いてステップS10において、道路パラメータの中で道路形状を表すパラメータが正常か否かを確認し、正常でない場合にはステップS14へ進んで道路形状を表すパラメータを初期化する。
前記(1)式で表される白線モデルにあっては、パラメータaが車線内の横偏位、パラメータcが路面に対するヨー角、パラメータdが路面に対するピッチ角をそれぞれ反映する。したがって、パラメータaから推定される横偏位が、道路曲率の推定値或いはセンサ15による車両挙動検出値から判断して、現在走行している道路ではあり得ない横偏位になった場合にはパラメータaを初期化する。同様に、パラメータcから推定されるヨー角が、道路曲率の推定値或いはセンサ15による車両挙動検出値から判断して、現在走行している道路ではあり得ない角度になった場合にはパラメータcを初期化する。また、パラメータdから推定されるピッチ角が、センサ15による車両挙動検出値から判断して、現在走行している道路ではあり得ない角度になった場合にはパラメータdを初期化する。
続いてステップS13において、新しい道路パラメータにより道路形状を推定し、車両制御装置1、警報装置2に出力する。
続いて図5に示すステップS16において、自車両にヨーレイトが発生しているか否かを判定する。具体的には、車線(特に現在走行位置の車線)の曲率が所定値(実験値や経験値等)以下であり、かつセンサ15により検出したヨーレートが所定値(実験値や経験値等)以下であるか否かを判定する。ここで、これを満たす場合、ステップS17に進み、それ以外の場合、ステップS24に進む。
ステップS18では、左右白線の交点の座標値の学習(取得)が可能か否かを判定する。具体的には、自車両が走行している道路が直線路で、かつ当該直線路内の中央付近の所定領域内を所定時間以上継続して走行しているかを判定する。ここで、これを満たす場合、ステップS19に進み、それ以外の場合、ステップS24に進む。
なお、前記ステップS16〜ステップS18の処理は、マイクロコンピュータ13の走行状態等検出手段29の機能により実現されている。
ここで、左右白線の交点は、図6に示すように、撮像画像内で左右の白線を結んで得られる交点(以下、白線交点という。)44である。この白線交点44は、例えば、車線内を自車両が左右方向に移動した場合、この自車両の移動に対応して撮像画像内を左右に移動するようになる。すなわち、自車両が車線内を右側に移動すれば、白線交点44は、撮像画像内を左側に移動し、自車両が車線内を左側に移動すれば、白線交点44は、撮像画像内を右側に移動する。
なお、ここでいう白線交点は、撮像画像から左右白線の交点として直接検出できるものの他に、自車両の近傍(例えば自車両の直前)の左右白線部分から推定して得ることができる交点も含めるものとする。すなわち、撮像画像中から交点を直接検出できない場合もあるから、このような場合には、自車両の近傍(例えば自車両の直前)の左右白線部分に基づいて遠方に延びる仮想線を想定し、その仮想線について交点を推定する。
また、このステップS19の処理は、交点算出手段、すなわちマイクロコンピュータ13の交点座標算出手段28の機能、及びメモリ14の白線交点座標記憶手段30の機能により実現されている。
具体的には、その算出には、前記(2)式の直線モデル(地平線モデル)を用いることとし、メモリ14に格納されている複数の白線交差点座標値(x1,y1),(x2,y2),・・・,(xn,yn)(ここで、nは前記所定値になる。)に基づいて(例えば最小二乗法を利用して)、下記(4)式により直線モデルのパラメータg、hを算出する。
なお、前記ステップS20〜ステップS22の処理は、マイクロコンピュータ13のロール角算出手段31の機能により実現されている。
このような画面座標系x−yの状態(ロール方向の傾き)の補正により、この補正以降の処理は、当該補正された画面座標系x−yを基準に白線候補点検出等の処理がなされるようになる。
なお、このステップS23の処理は、補正手段、すなわち、マイクロコンピュータ13の座標変換手段22の機能により実現されている。
前述したように、カメラ11により得た撮像画像内で左右白線について自車両から遠方で形成される白線交点を取得するとともに、その白線交点を自車両が車線内で左右方向に移動した際に得た撮像画像それぞれについて取得している(前記ステップS19)。そして、その取得した複数の白線交点の位置から、その白線交点の特性を示すものとして直線モデル(直線近似式)を算出し(前記ステップS20、ステップS21)、撮像画像に対する当該直線モデルのパラメータ(傾き)gに基づいて、カメラ11のロール方向の傾きを補正している(前記ステップS22、ステップS23)。
また、前述したように、自車両が走行する車線(特に現在走行位置の車線)の曲率が所定値以下で、かつ車両のヨーレイトが所定値以下の場合を、直線モデルの算出に用いる白線交点の学習(取得)条件としている(前記ステップS16参照)。
例えば、自車両が加減速している場合、自車両にピッチが発生してしまい、その結果、撮像画像中の白線交点の位置も当該自車両に発生しているピッチの影響を受けて、撮像画像中の白線交点が縦方向で移動してしまう。このようなことから、自車両が加減速している場合を白線交点の学習(取得)条件とすることで、精度よくカメラ11のロール方向のずれを検出するようにしている。
例えば、自車両が走行している道路が曲線路であったり、直線路であったとしてもその直線路内の端寄りを走行していたりすると、撮像画像に基づく白線の特定が困難になってしまい、その結果、白線交点を精度よく特定することが困難となる。このようなことから、自車両が走行している道路が直線路で、かつ当該直線路内の左右白線内の中央付近の所定領域内を所定時間以上継続して走行している場合を白線交点の学習(取得)条件とすることで、精度よくカメラ11のロール方向のずれを検出するようにしている。
すなわち、前記実施形態では、白線交点を学習(取得)する条件として、自車両が直線路を走行していることを条件としている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、直接的な条件として、自車両にロールが発生していないことを条件としても良い。この場合、自車両に設けたロール角センサにより車両に発生しているロールを検出する。
11 カメラ
13 マイクロコンピュータ
14 メモリ
21 撮像手段
22 座標変換手段
28 白線交点算出手段
29 走行状態等検出手段
30 白線交点座標記憶手段
31 ロール角算出手段
44 白線交点
51 直線モデル
Claims (9)
- 自車両前方を撮像するように取り付けられた車載の撮像装置のロール方向のずれを検出する撮像装置のずれ検出方法であって、
前記撮像装置により得た撮像画像内で特定した一対の車線区分線について自車両から遠方で形成される交点を取得するとともに、当該交点を当該自車両が車線内で左右方向に移動した際に得た前記撮像画像それぞれについて取得し、前記取得した複数の交点の位置から直線近似式を算出し、前記撮像画像に対する当該直線近似式の傾きに基づいて、前記撮像装置のロール方向の傾きを検出することを特徴とする撮像装置のずれ検出方法。 - 前記自車両にロール方向への傾きが生じていない場合に前記撮像装置により得た撮像画像から取得した前記交点に基づいて、前記直線近似式の算出を行うことを特徴とする請求項1記載の撮像装置のずれ検出方法。
- 前記自車両が直線路を走行中に前記撮像装置により得た撮像画像から取得した前記交点に基づいて、前記直線近似式の算出を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置のずれ検出方法。
- 前記自車両にヨーレイトが発生していない場合に前記撮像装置により得た撮像画像から取得した前記交点に基づいて、前記直線近似式の算出を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置のずれ検出方法。
- 前記自車両が加減速していない場合に前記撮像装置により得た撮像画像から取得した前記交点に基づいて、前記直線近似式の算出を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置のずれ検出方法。
- 所定数以上の前記交点に基づいて、前記直線近似式を算出していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の撮像装置のずれ検出方法。
- 前記請求項1乃至6の何れか1項に記載の撮像装置のずれ検出方法で検出したロール方向の傾きが水平になるように、前記撮像装置又はその撮像画像を調整することで、当該撮像装置のロール方向の傾きを補正することを特徴とする撮像装置のずれ補正方法。
- 自車両前方を撮像するように取り付けられた車載の撮像装置であって、
車両の進行方向を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で撮像した画像内から一対の車線区分線を検出する検出手段と、前記一対の車線区分線について自車両から遠方で形成される交点を算出する交点算出手段と、自車両の走行中に得られる複数の交点の位置情報に基づいて前記撮像手段のロール方向の傾きを算出するロール角算出手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記ロール角検出手段で得られたロール角に基づいて、前記撮像手段又は前記撮像手段で撮像した画像を調整することで前記ロール角が水平となるように補正する補正手段をさらに有することを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
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