JP2001171047A - プラスチック製品およびその製造方法 - Google Patents
プラスチック製品およびその製造方法Info
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Abstract
防止性のプラスチック製品を提供する。 【解決手段】プラスチック基材の表面に、活性エネルギ
線硬化性組成物の硬化物層、ポリシラザンを含有する硬
化性組成物の硬化物である高屈折率層およびポリシラザ
ンを含有する硬化性組成物の硬化物である低屈折率層を
この順で形成する。
Description
反射防止性能に優れた、反射防止性のプラスチック製品
およびその製造方法に関する。
止性能を付与したプラスチック製品は、フィルム、シー
ト等の形態で、建築用または車両用の窓材、各種ディス
プレイ(ブラウン管、プラズマディスプレイ、液晶表示
装置等)またはその保護板、鏡、ゴーグル等として利用
されている。プラスチック基材の表面に反射防止性能を
付与する方法としては、基材の表面に、反射防止塗料を
塗布する方法、金属蒸着膜を形成する方法または活性エ
ネルギ線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂の硬化膜の表面に低
屈折率の反射防止膜を形成する方法等が挙げられる。
硬化性樹脂の硬化膜の表面に低屈折率の反射防止膜を形
成する方法は、プラスチック基材に反射防止性能ととも
に耐擦傷性を付与する場合に有効な方法である。耐久性
に優れた無機材料からなる低屈折率の反射防止膜を形成
する方法としては、スパッタリング、イオンプレーティ
ング、蒸着等の気相法やゾル−ゲル法等が採用される。
り生産性も充分ではない問題があり、またゾル−ゲル法
では硬化を高温で行うためプラスチック基材では耐熱性
に難点がある。
および反射防止性能に優れた、反射防止性のプラスチッ
ク製品およびその製造方法の提供を目的とする。
能および反射防止性能に優れた反射防止性のプラスチッ
ク製品を得る方法を鋭意検討した結果、プラスチック基
材の表面に活性エネルギ線硬化性組成物(a)の硬化物
と、ポリシラザンを含有する硬化性組成物からなる屈折
率が異なる2層の硬化物を形成することで、上記目的と
するプラスチック製品が得られることを見いだした。本
発明は、該プラスチック製品およびその製造方法にかか
わる下記発明である。
性エネルギ線硬化性組成物(a)の硬化物層(A)、ポ
リシラザンを含有する硬化性組成物の硬化物層(Z)が
この順に形成されてなるプラスチック製品であって、該
硬化物層(Z)が2層の硬化物層からなり、かつ、基材
側の層が高屈折率層(B)であり、最外層が低屈折率層
(C)であることを特徴とする反射防止性のプラスチッ
ク製品。
層(A)の屈折率nAおよび低屈折率層(C)の屈折率
nCのいずれよりも大きいことを特徴とする、上記のプ
ラスチック製品。高屈折率層(B)が屈折率1.5以上
の金属酸化物からなる高屈折率超微粒子を含む、上記の
プラスチック製品。
おいて、前記基材の表面に硬化性組成物(a)の未硬化
物、部分硬化物もしくは硬化物の層を形成し、その表面
にポリシラザンを含有し高屈折率層(B)を形成しうる
硬化性組成物(b)の未硬化物もしくは部分硬化物の層
を形成し、さらにその表面にポリシラザンを含有し低屈
折率層(C)を形成しうる硬化性組成物(c)の未硬化
物の層を形成して、次に活性エネルギ線の照射による前
記硬化性組成物(a)の硬化と、前記硬化性組成物
(b)および硬化性組成物(c)の硬化を任意の順でま
たは同時に行って、前記硬化物層(A)および前記硬化
物層(Z)を形成せしめることを特徴とする、プラスチ
ック製品の製造方法。
物(c)の硬化を、水または硬化触媒溶液の蒸気雰囲気
下に曝す、または常温に放置することで行う、プラスチ
ック製品の製造方法。
おいて、前記プラスチック基材の表面に硬化性組成物
(a)の未硬化物、部分硬化物もしくは硬化物の層を形
成し、その表面にポリシラザンと高屈折率超微粒子を含
有する硬化性組成物を塗工して高屈折率超微粒子を沈降
させた後、前記硬化性組成物(a)の未硬化物または部
分硬化物の硬化と、前記ポリシラザンと高屈折率超微粒
子とを含有する硬化性組成物の硬化を、任意の順でまた
は同時に行って、前記硬化物層(A)および前記硬化物
層(Z)を形成せしめることを特徴とする、プラスチッ
ク製品の製造方法。
物層(A)および硬化物層(Z)の2層からなる。さら
に該硬化物層(Z)は、高屈折率層(B)および低屈折
率層(C)からなる。硬化物層(A)は、高屈折率層
(B)と高い密着性を有し、基材とも高い密着性を有す
る。これら硬化物層は透明であることが好ましい。本明
細書においては、硬化物層を反射防止層とも記す。
性能に優れる。さらに該反射防止層はその耐久性にも優
れる。また、該反射防止層は流動性の硬化性組成物を用
いた塗布方法により形成できるため、硬化物層の形成が
容易である。
う)と硬化物層との間には他の合成樹脂等からなる層が
存在していてもよい。例えば、熱可塑性アクリル樹脂な
どの熱可塑性樹脂の層や、接着剤の層が存在していても
よい。これらの層が存在する場合、該層は両者に対し充
分な密着性を有することが好ましく、また該層は透明で
あることが好ましい。
化性の重合性官能基を2個以上有する多官能性化合物が
含まれることが好ましい。また、多官能性化合物ととも
に、活性エネルギ線によって重合しうる重合性官能基を
1個有する単官能性化合物および/または熱可塑性樹脂
が含まれていてもよい。硬化性組成物(a)には、ポリ
シラザンは含まれない。
は、特開平11−240103号公報[0015]〜
[0096]に記載の化合物が好ましい。多官能性化合
物は1種類の多官能性化合物であってもよく、また複数
の種類の化合物を用いてもよい。複数の場合、同一範疇
の異なる化合物であってもよく、範疇の異なる化合物で
あってもよい。
化性の重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル
基、ビニル基、アリル基などのα,β−不飽和基やそれ
を有する基であり、(メタ)アクリロイル基であること
が好ましい。すなわち、多官能性化合物としては、(メ
タ)アクリロイル基から選ばれる1種以上の重合性官能
基を2個以上有する化合物が好ましく、そのうちでも紫
外線によってより重合しやすいアクリロイル基を2個以
上有する化合物であることがさらに好ましい。
クリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート樹
脂等が好ましく挙げられる。
メタクリロイル基を総称して(メタ)アクリロイル基と
いう。(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリレート等の表現も同様とする。な
お、本発明においては、これらの基や化合物のうちでよ
り好ましいものはアクリロイル基を有するもの、例えば
アクリロイルオキシ基、アクリル酸、アクリレート等で
ある。
常、硬化性組成物(a)は光開始剤を含む。光開始剤と
しては公知のものを使用できる。特に入手容易な市販の
ものが好ましい。硬化物層において複数の光開始剤を使
用してもよい。
始剤(例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、
アルキルアミノベンゾフェノン類、ベンジル類、ベンゾ
イン類、ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタ
ール類、ベンゾイルベンゾエート類、α−アシロキシム
エステル類など)、含硫黄系光開始剤(例えば、スルフ
ィド類、チオキサントン類など)、アシルホスフィンオ
キシド系光開始剤、ジアシルホスフィンオキシド系光開
始剤、その他の光開始剤が使用できる。特に、アシルホ
スフィンオキシド系光開始剤およびジアシルホスフィン
オキシド系光開始剤の使用が好ましい。また、光開始剤
はアミン類などの光増感剤と組み合わせて使用すること
もできる。
ような化合物がある。2,2−ジクロロ−4’−フェノ
キシアセトフェノン、4’−t−ブチル−2,2−ジク
ロロアセトフェノン、4’−t−ブチル−2,2,2−
トリクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−メチルプロパ
ン−1−オン、1−{4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル}−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−
1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}
−2−モルホリノプロパン−1−オン。
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル
安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベ
ンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、アクリ
ル化ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキ
シベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス
(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
9,10−フェナントレンキノン、カンファーキノン、
ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、1,3
−フェニレンビス(4−エチルベンゾイル)、α−アシ
ロキシムエステル類(例えば、2−プロピオニルオキシ
イミノ−1−フェニルプロパン−1−オン)、フェニル
グリオキシル酸メチル。
スルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジ
クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン。
ニルホスフィンオキシド、ベンゾイルジフェニルホスフ
ィンオキシド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾ
イル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フ
ェニルホスフィンオキシド。
加量は、硬化性成分(多官能性化合物と単官能性化合物
の合計)100質量部に対して0.01〜20質量部、
特に0.1〜10質量部が好ましい。
に、溶剤や種々の機能性配合剤を含みうる。溶剤は通常
必須の成分であり、多官能性化合物が特に低粘度の液体
でないかぎり溶剤が使用される。溶剤としては、多官能
性化合物を硬化成分とする硬化性組成物に通常に使用さ
れる溶剤を使用できる。
とする硬化物層の厚さ、乾燥温度条件などにより適宜変
更できる。通常は組成物中の硬化性成分に対して質量で
100倍以下、好ましくは0.1〜50倍用いる。溶剤
としては例えば、低級アルコール類、ケトン類、エーテ
ル類、セロソルブ類などの溶剤が好ましい。そのほか、
酢酸n−ブチル、ジエチレングリコールモノアセテート
などのエステル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類
などが好ましく挙げられる。基材が耐溶剤性の低い芳香
族ポリカーボネート樹脂の場合には、低級アルコール
類、セロソルブ類、エステル類、それらの混合物などが
好ましい。
剤、光安定剤、酸化防止剤、熱重合防止剤、レベリング
剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、顔料(有機着色顔
料、無機顔料)、着色染料、赤外線吸収剤、蛍光増白
剤、分散剤、防汚性付与剤、防錆剤、導電性微粒子、帯
電防止剤、防曇剤、カップリング剤および硬化触媒から
なる群から選ばれる1種以上の機能性配合剤が挙げられ
る。
収剤や光安定剤を配合することが好ましい。紫外線吸収
剤は、合成樹脂用紫外線吸収剤として通常使用されてい
るような、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤な
どが好ましい。光安定剤は、合成樹脂用光安定剤として
通常使用されているような、ヒンダードアミン系光安定
剤(2,2,4,4−テトラアルキルピペリジン誘導体
など)が好ましい。
る活性エネルギ線としては、特に紫外線が好ましい。し
かし、紫外線に限定されず、電子線やその他の活性エネ
ルギ線を使用できる。紫外線源としては、キセノンラン
プ、パルスキセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク
灯、タングステンランプ等が使用できる。
化物層(A)の厚さは1〜50μmが好ましく、特に2
〜30μmが好ましい。この厚さが50μm超では、活
性エネルギ線による硬化が不充分になり基材との密着性
が損なわれやすい。また、1μm未満では、この層の耐
摩耗性が不充分となるおそれがあり、またこの層の表面
の層の耐摩耗性や耐擦傷性が充分発現できないおそれが
ある。
(c)に含まれるポリシラザンは、特開平11−240
103号公報[0097]〜[0114]に記載のポリ
シラザンが好ましい。特にペルヒドロポリシラザンは、
その焼成温度の低さ、および焼成後の硬化被膜の緻密さ
の点で好ましい。なお、ポリシラザンが充分に硬化した
硬化物は窒素原子をほとんど含まないシリカとなる。硬
化性組成物(b)および硬化性組成物(c)に用いるポ
リシラザンは、同じものを用いてもよく、異なるものを
用いてもよい。硬化性組成物(b)および硬化性組成物
(c)には、活性エネルギ線硬化性組成物(a)は含ま
れない。
(c)には、上記基本成分以外に溶剤や種々の機能性配
合剤を含みうる。ポリシラザンを溶解する溶剤として
は、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、
エステル類、ケトン類などがある。さらに具体的には以
下のものが挙げられる。
タン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロ
ペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン等の炭化水素類。塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、1,2−ジクロロ
エタン、1,1−ジクロロエタン、トリクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類。エチル
エーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテ
ル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメチルジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエー
テル類。酢酸n−ブチル、ジエチレングリコールモノア
セテート等のエステル類。
溶剤の蒸発速度を調節するために、複数の種類の溶剤を
混合して使用してもよい。溶剤の使用量は採用される塗
工方法およびポリシラザンの構造や平均分子量などによ
って異なるが、固形分濃度で0.5〜80質量%の範囲
で調製することが好ましい。機能性配合剤としては、前
記の機能性配合剤が好ましく挙げられる。
率nBは低屈折率層(C)の屈折率nCよりも大きい。さ
らに、屈折率nBが硬化物層(A)の屈折率nAおよび硬
化物層(C)の屈折率nCのいずれよりも大きいことが
好ましい。
しては、1)ポリシラザンに特定の化学修飾を施して屈
折率を変化させる方法、2)ポリシラザンに屈折率を変
えうる添加剤を添加して屈折率を変化させる方法があ
る。
素原子の一部を、ペルフルオロアルキル基等の含フッ素
アルキル基で置換する方法が挙げられる。この方法によ
り、ポリシラザンが硬化したシリカの屈折率(1.4
6)よりも低い屈折率(1.40以上1.46未満)に
できる。
方法としては、シリカより大きい屈折率を有する添加剤
を添加する方法が挙げられる。そのような添加剤として
は、金属酸化物からなる高屈折率超微粒子が好ましく挙
げられる。その屈折率は1.5以上が好ましく、特に
1.6以上が好ましい。高屈折率超微粒子の平均粒径
は、1〜100nmが好ましく、特に1〜50nmが好
ましい。硬化性組成物(b)には、屈折率1.5以上の
金属酸化物からなる超微粒子を含むのが好ましい。
金属酸化物からなる超微粒子が挙げられる。( )内の
数字は屈折率を示す。ZnO(1.90)、TiO
2(2.3〜2.7)、Sb2O5(1.71)、Y2O3
(1.87)、La2O3(1.95)、ZrO2(2.
05)、Al2O3(1.63)、InとSnの混合酸化
物であるITO(1.95)、In2O3、SnO2、C
eO2からなる群から選ばれる1種以上の金属酸化物か
らなる超微粒子など。これら高屈折率超微粒子は分散安
定性を向上させるために、表面がシランカップリング剤
等で修飾されたものでもよい。
させる方法としては、シリカより小さい屈折率を有する
添加剤を添加する方法が挙げられる。そのような添加剤
としては、フッ化マグネシウム(1.378)の金属微
粒子、含フッ素化合物またはラジカル反応性の官能基を
有する化合物(特開平11−181290号公報)が好
ましく挙げられる。ポリシラザンは、活性エネルギ線の
照射により、ラジカル反応性の官能基を有する化合物と
分子レベルで容易に反応する。ラジカル反応性の官能基
を有する含フッ素化合物としては、下記式1で表される
化合物(以下、化合物1とも記す。)が好ましく挙げら
れる。
NH−、−NHCO−および−OCO−からなる群より
選ばれる1種以上の基。 Rf:炭素数1〜40のポリフルオロアルキル基または
炭素数1〜40のポリフルオロアルケニル基。ただし、
基中の、水素原子の1個以上が水酸基またはハロゲン原
子に置換されていてもよく、炭素−炭素結合間にエーテ
ル性の酸素原子が挿入されていてもよい。
ましい。Rfとしては、炭素数4〜18のポリフルオロ
アルキル基が好ましく、特に炭素数6〜14のポリフル
オロアルキル基が好ましい。とりわけ、アルキル基の水
素原子のすべてがフッ素原子に置換された、炭素数6〜
14の直鎖のペルフルオロアルキル基が好ましい。
く挙げられる。 CH2=CH(CF2)8F、 CH2=CH-COOR1、 CH2=C(CH3)-COOR1、 CH2=CH-OR1、 CH2=CHCH2-OR1、 CH2=CH-OCOR1。
12の偶数。q:2〜6の整数。)。F(CF2)m−、
(CF3)2CF(CF2)m−、H(CF2)m−、F(C
F2)m(CH2)q−、(CF3)2CF(CF2)m(CH
2)q−、(CF3)2C(CH3)(CH2)q−、CF3C
HFCF2(CH2)q−、H(CF2)m(CH2)q−、
(CF3)2C=CF−、F(CF2)mCH=CH(CH
2)q−、F(CF2)mCH2CHI(CH2)q−、(C
F3)2CF(CF2)mCH2CHI(CH2) q−、F
(CF2)mCH2CH(OH)(CH2)q−、(CF3)
2CF(CF2)mCH2CH(OH)(CH2)q−、CF
3O[CF(CF3)CF2O]mCF(CF3)−、CF3
CHFO(CF2)3−、F(CF2)3OCF2(CF3)
(CH2)q−、(CF3)2CH−、F(CF2)m(CH
2)qO(CH2)q−。
化合物としては上記以外に、F(CF2)mCH2NHC
OCR’=CH2(R’は水素原子またはメチル基を示
す。)等の(メタ)アクリル酸アミドも好ましく挙げら
れる。
性単量体[イ]、[ロ]との共重合体で、かつ重合性単
量体[ロ]由来の側鎖にラジカル反応性官能基(例えば
(メタ)アクリル基、アリル基、ビニル基、ビニルオキ
シ基、ハロゲン原子、メルカプト基等)が導入された重
合体も、ポリシラザンの屈折率を下げることができるた
め好ましい。
ビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、
パーフルオロアルキルビニルエーテル、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、イソブチレン、シクロヘキセン、
アリルアルコール、メチルアリルエーテル、エチルアリ
ルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルア
リルエーテル等。酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪
酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、オクタン酸
ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ベオバ9および
ベオバ10(両方とも、シェル化学社製商品名、炭素数
9または炭素数10の分岐脂肪酸のビニルエステル)、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、クロトン酸メ
チル、クロトン酸エチル、クロトン酸ブチル、クロトン
酸シクロヘキシル等。
ロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルア
リルエーテル、アリルアルコール、ヒドロキシアルカン
カルボン酸ビニルエステル、N−ヒドロキシアルキルア
クリルアミド、グリシジルアリルエーテル、(メタ)ア
クリル酸等。具体的には、(メタ)アクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、N−メチロールアクリ
ルアミド、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル等。
が、配合する目的を充分達成するためには、ポリシラザ
ン100質量部に対して5〜500質量部が好ましく、
特に10〜250質量部が好ましい。配合量が多すぎる
と硬化物層にヘーズが発生するなどの問題を生じやすく
なる。
が好ましく、特に0.05以上が好ましい。屈折率nB
を屈折率nCより大きくする方法は以下の3つがある。 1)硬化性組成物(b)のみに屈折率を向上させる添加
剤を添加する場合。 2)硬化性組成物(c)のみに屈折率を低下させる添加
剤を添加するか、または屈折率を低下させる変性を施し
たポリシラザンを用いる場合。 3)硬化性組成物(b)に屈折率を向上させる添加剤を
添加し、硬化性組成物(c)に屈折率を低下させる添加
剤を添加するか、または屈折率を低下させる変性を施し
たポリシラザンを用いる場合。上記のうち1)の方法が
好ましい。
は、その積が対象光線(通常は可視光線)の波長の1/
4であることが好ましい。したがって、低屈折率層
(C)の厚さdCと屈折率nCの積の4倍、および高屈折
率層(B)の厚さdBと屈折率nBの積の4倍が、それぞ
れ独立に380〜780nmの範囲にあることが好まし
い。また、界面での反射を抑える意味から、屈折率nB
は屈折率nAより大きいことが好ましく、その差は、
0.02以上が好ましく、特に0.05以上が好まし
い。
めには、活性エネルギ線の照射または焼成を行う。ポリ
シラザンの焼成温度を低下させるためには、通常触媒が
使用される。触媒の種類や量によっては室温で硬化でき
る。硬化を行う雰囲気としては空気中などの酸素の存在
する雰囲気であることが好ましい。また、水または硬化
触媒溶液の蒸気雰囲気下に曝すことでも硬化できる。
硬化させうる触媒を用いることが好ましい。そのような
触媒としては、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニ
ッケルなどの金属の微粒子(特開平7−196986号
公報)、およびそれらのカルボン酸錯体(特開平5−9
3275号公報)がある。また、触媒をポリシラザン溶
液に添加するのではなく、ポリシラザンの塗膜をアミン
水溶液等に接触させる方法、またはその蒸気に一定時間
曝す方法(特開平9−31333号公報)もある。
(a)、(b)、(c)を用いて硬化物層を形成する方
法としては、通常の被覆手法を採用できる。目的とする
プラスチック製品を得る方法としては、例えば、基材の
表面に硬化性組成物(a)の未硬化物、部分硬化物もし
くは硬化物の層を形成し、その表面に硬化性組成物
(b)の未硬化物もしくは部分硬化物の層を形成し、さ
らにその表面に硬化性組成物(c)の未硬化物の層を形
成して、次に活性エネルギ線の照射による硬化性組成物
(a)の硬化と、硬化性組成物(b)および硬化性組成
物(c)の硬化を任意の順でまたは同時に行って、硬化
物層(A)および硬化物層(Z)を形成せしめる方法が
ある。
および硬化性組成物(c)の硬化は、水または硬化触媒
溶液の蒸気雰囲気下に曝す、または常温に放置すること
で行うのが好ましい。なお、上記における表面とは、上
側の方向を意味する。
方法としては、基材の表面に硬化性組成物(a)の未硬
化物、部分硬化物もしくは硬化物の層を形成し、その表
面にポリシラザンと高屈折率超微粒子とを含有する硬化
性組成物を塗工して高屈折率超微粒子を沈降させた後、
硬化性組成物(a)の未硬化物または部分硬化物の硬化
と、ポリシラザンと高屈折率超微粒子を含有する硬化性
組成物の硬化を、任意の順でまたは同時に行って、硬化
物層(A)および硬化物層(Z)を形成せしめる方法も
好ましい。
制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、ディッ
ピング法、フローコート法、スプレー法、バーコート
法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコー
ト法、エアーナイフコート法、スピンコート法、スリッ
トコート法、マイクログラビアコート法等の方法を採用
できる。塗工後の硬化性組成物が溶剤を含んでいる場合
は、乾燥して溶剤を除いた後に硬化させるのが好まし
い。
ては、熱曲げ加工が好ましく、例えば以下の方法が好ま
しい。プラスチック基材の表面に硬化性組成物(a)を
塗工して硬化させ、次に硬化性組成物(b)および硬化
性組成物(c)を塗工し、基材の熱軟化温度に5分間加
熱した後、曲げ加工を施す。その後、硬化性組成物
(b)および硬化性組成物(c)の硬化を行う。この方
法では、硬化性組成物(b)および硬化性組成物(c)
が架橋して硬化する前に基材が変形し、その後で硬いシ
リカを主とする硬化物層が形成されるため、硬化物層に
クラック等の不具合は生じない。
使用しうる。例えば、芳香族ポリカーボネート系樹脂、
ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、
ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロースト
リアセテート系樹脂などの合成樹脂をプラスチック基材
として使用しうる。特に芳香族ポリカーボネート系樹脂
またはポリアリレート系樹脂からなる基材が好ましい。
ト状基材、フィルム状基材、各種形状に成形された基
材、少なくとも表面層が各種合成樹脂からなる積層体等
が好ましい。該基材は透明であることが好ましい。また
基材の厚さは、0.1〜10mmが好ましい。
は、その優れた反射防止性能と耐擦傷性能を活かして、
建築用または車両用の窓材、各種ディスプレイ(ブラウ
ン管、プラズマディスプレイ、液晶表示装置等)または
その保護板、鏡、ゴーグル等に使用できる。
(例3〜14)、比較例(例15)に基づき説明する
が、本発明はこれらに限定されない。例3〜15(ただ
し例14は除く)についての各種物性の測定および評価
は以下に示す方法で行い、その結果を表1に示した。な
お、表1には通常の建築用ガラスの結果も示した。
2における耐磨耗試験法により、2つのCS−10F磨
耗輪にそれぞれ500gの重りを組み合わせて、500
回転させたときの曇価(ヘーズ)をヘーズメータにて測
定した。曇価の測定は磨耗サイクル軌道の4カ所で行
い、平均値を算出した。初期曇価は試験前の曇価の値
(%)を、耐擦傷性は(試験後の曇価)−(試験前の曇
価)の値(%)を示す。
スチック製品表面の視感平均反射率。 [密着性]クロスカットテスト(JIS K−197
9)。 [耐候性]サンシャインウエザーメータを用いて、ブラ
ックパネル温度63℃、降雨12分、乾燥48分のサイ
クルで3000時間暴露後、外観の評価を行った。
F2)tCH2CH2OCOCH=CH2[tの平均値は
9。]117.39g、n−ブチルアクリレート6.5
3gおよび2−ヒドロキシエチルアクリレート29.5
8gを入れ、メチルイソブチルケトン511gを加えて
溶解させ、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
3.07gを加えて、60℃にて20時間加熱重合させ
てポリマ(数平均分子量10,000)を含む反応溶液
を得た。
オキシエチルイソシアネートを上記ポリマの側鎖の水酸
基の95%当量加えて、触媒として2−エチルヘキサン
酸スズを80ppm加えて反応させ、メタクリロイル部
位の導入された重合体(数平均分子量11,000)を
得た。
し、内部を窒素置換した0.5Lのガラス製フラスコ
に、F(CF2)8(CH2)2OH100g、ε−カプロ
ラクトン(ダイセル化学社製)96g、ジラウリン酸ジ
ブチルスズ[(CH3(CH2)10COO)2Sn((C
H2)3CH3)2]0.6gを加え、120℃で8時間反
応させ、目的物であるポリエステル194gを得た。ε
−カプロラクトンの反応率は99.1%、平均連鎖数は
4であった。
装置、減圧装置を装備した0.5Lのガラス製フラスコ
に、得られたポリエステル100g、p−トルエンスル
ホン酸2.6g、ヒドロキノン0.1gを加えた。そし
て、フラスコ内部を温度80℃、圧力5.32kPaに
保ちながら、アクリル酸10.2gを6時間かけて滴下
し、滴下終了後さらに2時間反応を継続した。
メチレン100gによる洗浄を3回行った。塩化メチレ
ン層を集め、硫酸マグネシウム5gを加えて2時間乾燥
し、塩化メチレンを留去した後、目的とする含フッ素化
合物99.7gを得た。アクリル酸の転化率は99.6
%であった。
00mLの4つ口フラスコに、イソプロピルアルコール
15g、酢酸ブチル15g、1−メトキシ−2−プロパ
ノール7.5g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキシド150mg、2−[4−
[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オ
キシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス
(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン1000mgおよびビス(4−メタクリロイルオキ
シ)−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン2
00mgを加え溶解させ、続いてトリス(2−アクリロ
イルオキシエチル)イソシアヌレート5.0gと水酸基
を有するジペンタエリスリトールポリアクリレートと部
分ヌレート化ヘキサメチレンジイソシアネートの反応生
成物であるウレタンアクリレート(1分子あたり平均1
5個のアクリロイル基を含有)5.0gを加え、常温で
1時間撹拌して塗工液1を得た。
ト樹脂板(150mm×300mm)にバーコータを用
いて塗工液1を塗工(ウエット厚み30μm。以下同
じ。)して、80℃の熱風循環オーブン中で5分間保持
した。空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて3000mJ
/cm2(波長300〜390nm領域の紫外線積算エ
ネルギ量。以下同じ。)の紫外線を照射し、膜厚7μm
の硬化物層を形成した。
含有ペルヒドロポリシラザン[東燃社製、酸化チタン/
ポリシラザン=1/1(質量比)、酸化チタンの微粒子
の平均粒径50nm、Mn(ポリシラザンの数平均分子
量)≒700、nk(硬化後の屈折率)=1.65]の
20質量%キシレン溶液(以下、塗工液2という)を、
バーコータを用いて塗工(0.43μm)して、80℃
の熱風循環オーブン中で10分間保持し、溶媒を除去し
た後、さらにポリシラザン[東燃社製、商品名「N−3
10」、トリメチルシリル基変性ポリシラザン、Mn≒
700、nk=1.46]の20質量%キシレン溶液
(以下、塗工液3という)をバーコータを用いて塗工
(0.45μm)して、80℃の熱風循環オーブン中で
10分間保持して溶媒を除去し、23℃、相対湿度50
%の環境で1週間保持して、総膜厚7.2μmの硬化物
層を形成した。このサンプルを用いて前記測定を行っ
た。
以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の熱
風循環オーブン中で5分間保持し、空気雰囲気中、高圧
水銀灯を用いて150mJ/cm2の紫外線を照射し、
膜厚7μmの部分硬化物層を形成した。
液2をバーコータを用いて塗工(0.43μm)して、
80℃の熱風循環オーブン中で10分間保持した後、さ
らに塗工液3をバーコータを用いて塗工(0.45μ
m)して、80℃の熱風循環オーブン中で10分間保持
して溶媒を除去し、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて
3000mJ/cm2の紫外線を照射した。さらに、2
3℃、相対湿度50%の環境で1週間保持して、総膜厚
7.2μmの硬化物層を形成した。このサンプルを用い
て前記測定を行った。
以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の熱
風循環オーブン中で5分間保持し、空気雰囲気中、高圧
水銀灯を用いて150mJ/cm2の紫外線を照射し、
膜厚7μmの部分硬化物層を形成した。
液2をバーコータを用いて塗工(0.43μm)して、
80℃の熱風循環オーブン中で10分間保持した後、空
気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて3000mJ/cm2
の紫外線を照射した。
工(0.45μm)して、80℃の熱風循環オーブン中
で10分間保持して溶媒を除去し、さらに、25℃、3
%トリエチルアミン水溶液の浴の上に3分間保持して、
総膜厚7.2μmの硬化物層を形成した。このサンプル
を用いて前記測定を行った。
以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の熱
風循環オーブン中で5分間保持し、膜厚7μmの未硬化
物層を形成した。そして、この未硬化物層の表面に、塗
工液2をバーコータを用いて塗工(0.43μm)し
て、80℃の熱風循環オーブン中で10分間保持した
後、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて150mJ/c
m2の紫外線を照射した。
工(0.45μm)して、80℃の熱風循環オーブン中
で10分間保持し、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて
3000mJ/cm2の紫外線を照射した。その後、2
3℃、相対湿度50%の環境で1週間保持して、総膜厚
7.2μmの硬化物層を形成した。このサンプルを用い
て前記測定を行った。
以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の熱
風循環オーブン中で5分間保持し、膜厚7μmの未硬化
物層を形成した。そして、この未硬化物層の表面に、塗
工液2をバーコータを用いて塗工(0.43μm)し
て、80℃の熱風循環オーブン中で10分間保持した
後、続いて塗工液3をバーコータを用いて塗工(0.4
5μm)して、80℃の熱風循環オーブン中で10分間
保持し、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて3000m
J/cm2の紫外線を照射し、23℃、相対湿度50%
の環境で1週間保持して、総膜厚7.2μmの硬化物層
を形成した。このサンプルを用いて前記測定を行った。
以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の熱
風循環オーブン中で5分間保持し、膜厚7μmの未硬化
物層を形成した。そして、この未硬化物層の表面に、塗
工液2をバーコータを用いて塗工(0.43μm)し
て、80℃の熱風循環オーブン中で10分間保持した
後、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて3000mJ/
cm2の紫外線を照射した。
工(0.45μm)して、80℃の熱風循環オーブン中
で10分間保持し、その後、23℃、相対湿度50%の
環境で1週間保持して、総膜厚7.2μmの硬化物層を
形成した。このサンプルを用いて前記測定を行った。
うに変更した。塗工液3の代わりに、ケイ素原子に結合
した水素原子の一部が含フッ素アルキル基で置換された
ポリシラザンのキシレン溶液(東燃社製、商品名「FP
SZ」、固形分濃度20質量%、Mn≒900、nk=
1.44)(以下、塗工液4という)を用いる以外は、
例4と同じ方法でサンプルを調製した。このサンプルを
用いて前記測定を行った。
を以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の
熱風循環オーブン中で5分間保持し、空気雰囲気中、高
圧水銀灯を用いて150mJ/cm2の紫外線を照射
し、膜厚7μmの部分硬化物層を形成した。
液2と塗工液4を質量比1対1の割合で混合した塗工液
5をバーコータを用いて塗工(0.88μm)して、8
0℃の熱風循環オーブン中で10分間保持して溶媒を除
去し、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて3000mJ
/cm2の紫外線を照射した。さらに、23℃、相対湿
度50%の環境で1週間保持して、総膜厚7.2μmの
硬化物層を形成した。このサンプルを用いて前記測定を
行った。
ころ、シリカの層における下半分に酸化チタン由来の像
が観察され、2層であることが確認できた。
を以下のように変更した。塗工液4の代わりに、ペルヒ
ドロポリシラザン(東燃社製、商品名「V110」、M
n≒700、nk=1.46)の20質量%キシレン溶液
(以下、塗工液6という)に、2−ペルフルオロオクチ
ルエチルアクリレートを1質量%となるように加えた塗
工液7を用いた以外は、例9と同じ方法でサンプルを調
製した。このサンプルを用いて前記測定を行った。
を以下のように変更した。塗工液4の代わりに、塗工液
6に例1で合成した重合体を1質量%となるように加え
た塗工液8を用いた以外は、例9と同じ方法でサンプル
を調製した。このサンプルを用いて前記測定を行った。
を以下のように変更した。塗工液4の代わりに、塗工液
6に例2で合成した含フッ素化合物を1質量%となるよ
うに加えた塗工液9を用いた以外は、例9と同じ方法で
サンプルを調製した。このサンプルを用いて前記測定を
行った。
を以下のように変更した。塗工液4をバーコータを用い
て塗工(0.45μm)して、80℃の熱風循環オーブ
ン中で5分間保持し、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用い
て3000mJ/cm2の紫外線を照射し、続いて17
0℃の熱風循環オーブン中で5分間保持し、取り出し直
後に硬化物層の面が凸側になるように、64mmRの曲
率を持つ型に押しつけ、曲げ加工を施し、23℃、相対
湿度50%の環境で1週間保持して、総膜厚7.2μm
の硬化物層が64mmRの局面に形成されたサンプルを
得た。このサンプルの外観を観察した結果、クラックや
しわがない良好な硬化物層を有していた。
た層を有するサンプルを、170℃の熱風循環オーブン
中で5分間保持し、取り出し直後に硬化物層の面が凸側
になるように、64mmRの曲率を持つ型に押しつけ、
曲げ加工を施したサンプルは、硬化物層にクラックとし
わが発生していた。
を以下のように変更した。塗工液1を塗工後、80℃の
熱風循環オーブン中で5分間保持し、空気雰囲気中、高
圧水銀灯を用いて150mJ/cm2の紫外線を照射
し、膜厚7μmの部分硬化物層を形成した。
3をバーコータを用いて塗工(0.88μm)して、8
0℃の熱風循環オーブン中で10分間保持して溶媒を除
去し、空気雰囲気中、高圧水銀灯を用いて3000mJ
/cm2の紫外線を照射した。さらに、23℃、相対湿
度50%の環境で1週間保持して、総膜厚7.2μmの
硬化物層を形成した。このサンプルを用いて前記測定を
行った。
ガラスに匹敵する耐擦傷性を有し、かつ反射防止性能に
優れた反射防止性のプラスチック製品である。また、本
発明の製造方法を用いると、上記のような表面特性に優
れたプラスチック製品を、高い生産性で製造できる。
Claims (8)
- 【請求項1】プラスチック基材の表面に、基材側から活
性エネルギ線硬化性組成物(a)の硬化物層(A)、ポ
リシラザンを含有する硬化性組成物の硬化物層(Z)が
この順に形成されてなるプラスチック製品であって、該
硬化物層(Z)が2層の硬化物層からなり、かつ、基材
側の層が高屈折率層(B)であり、最外層が低屈折率層
(C)であることを特徴とする反射防止性のプラスチッ
ク製品。 - 【請求項2】高屈折率層(B)の屈折率nBが、硬化物
層(A)の屈折率nAおよび低屈折率層(C)の屈折率
nCのいずれよりも大きいことを特徴とする、請求項1
に記載のプラスチック製品。 - 【請求項3】高屈折率層(B)が屈折率1.5以上の金
属酸化物からなる高屈折率超微粒子を含む、請求項1ま
たは2に記載のプラスチック製品。 - 【請求項4】高屈折率超微粒子が、ZnO、TiO2、
Sb2O5、Y2O3、La2O3、ZrO2、Al2O3、I
TO、In2O3、SnO2およびCeO2から選ばれた1
種以上の金属酸化物からなる超微粒子である、請求項3
に記載のプラスチック製品。 - 【請求項5】高屈折率層(B)の厚さdBと屈折率nBの
積の4倍、および低屈折率層(C)の厚さdCと屈折率
nCの積の4倍が、それぞれ独立に380〜780nm
の範囲にあることを特徴とする、請求項1、2、3また
は4に記載のプラスチック製品。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチ
ック製品を製造する方法において、前記基材の表面に硬
化性組成物(a)の未硬化物、部分硬化物もしくは硬化
物の層を形成し、その表面にポリシラザンを含有し高屈
折率層(B)を形成しうる硬化性組成物(b)の未硬化
物もしくは部分硬化物の層を形成し、さらにその表面に
ポリシラザンを含有し低屈折率層(C)を形成しうる硬
化性組成物(c)の未硬化物の層を形成して、次に活性
エネルギ線の照射による前記硬化性組成物(a)の硬化
と、前記硬化性組成物(b)および硬化性組成物(c)
の硬化を任意の順でまたは同時に行って、前記硬化物層
(A)および前記硬化物層(Z)を形成せしめることを
特徴とする、プラスチック製品の製造方法。 - 【請求項7】硬化性組成物(b)および硬化性組成物
(c)の硬化を、水または硬化触媒溶液の蒸気雰囲気下
に曝す、または常温に放置することで行う、請求項6に
記載のプラスチック製品の製造方法。 - 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチ
ック製品を製造する方法において、前記基材の表面に硬
化性組成物(a)の未硬化物、部分硬化物もしくは硬化
物の層を形成し、その表面にポリシラザンと高屈折率超
微粒子を含有する硬化性組成物を塗工して高屈折率超微
粒子を沈降させた後、前記硬化性組成物(a)の未硬化
物または部分硬化物の硬化と、前記ポリシラザンと高屈
折率超微粒子とを含有する硬化性組成物の硬化を、任意
の順でまたは同時に行って、前記硬化物層(A)および
前記硬化物層(Z)を形成せしめることを特徴とする、
プラスチック製品の製造方法。
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