JP2001167621A - 照明用反射鏡およびそれを用いた照明装置 - Google Patents

照明用反射鏡およびそれを用いた照明装置

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JP2001167621A JP35284599A JP35284599A JP2001167621A JP 2001167621 A JP2001167621 A JP 2001167621A JP 35284599 A JP35284599 A JP 35284599A JP 35284599 A JP35284599 A JP 35284599A JP 2001167621 A JP2001167621 A JP 2001167621A
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neck
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時変化による反射鏡ネック部とランプバル
ブとの接着強度低下を防止する。 【解決手段】 ガラス製凹面反射鏡の外凸側に一体的に
形成されたネック部を備えた照明用反射鏡において、前
記ネック部の内面に誘電体薄膜が被着されており、その
膜厚はネック部の反射鏡側が厚く、ネック部末端側が薄
くなるような膜厚分布を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、店舗照明やプロジ
ェクタの光源に使用されるハロゲンランプ等の照明装置
およびその反射鏡に関する。
【従来の技術】従来から、スポット的に使用される店舗
照明やオーバーヘッドプロジェクタなどの投光照明の光
源として、ガラス製などの凹面反射鏡内にハロゲン電球
などを配設した照明装置が用いられている。このような
照明装置の反射鏡は、光線の照射を受ける商品やフィル
ムの熱損を防止するため、反射鏡内面に熱線を透過し可
視光線のみを反射させる誘電体多層膜からなる反射膜が
被着されている。この誘電体多層膜は真空蒸着などの方
法によって成膜される高屈折率物質と低屈折率物質との
20ないし30層程度の交互層からなる。また、反射鏡
の外凸側中央部には反射鏡と一体に突出して成形された
ネック部が設けられ、この反射鏡の凹面側からネック部
に連通する孔内に電球バルブを挿入して無機セメントな
どの耐熱性接着剤によって接着固定した反射鏡付き電球
が使用されている。このような反射鏡付き電球におい
て、比較的弱い力が加わっただけで電球バルブが反射鏡
から離脱してしまうという問題が指摘され、その対策と
して実公平5-31805号公報記載の反射鏡付き電球が考案
された。実公平5-31805号公報によれば、上記したよう
な構造の反射鏡付き電球では、反射鏡内面の反射膜が蒸
着時にネック部内側にまで被着し、この反射膜の上にセ
メントによって電球が接着されるため、反射膜の介在に
よって反射鏡ネック部と電球バルブとの接着強度が弱く
なりやすいことが指摘されている。また、ガラス製反射
鏡を形成しているガラス中の水分が電球の点灯に伴う温
度上昇によりガラス中から放出され、この水分がセメン
トに伝播するとセメントが劣化することが示唆されてい
る。このため実公平5-31805号公報記載の反射鏡付き電
球では、反射鏡ネック部の内面に膜厚0.6μm以下の反
射膜を形成することによって、ランプ点灯時反射鏡ガラ
スから放出される水分が反射膜の存在によりセメントに
伝播するのを抑制でき、セメントの反射鏡ネック部内面
からの剥離を防止するとともにネック部内面膜厚が厚く
なると生じる接着強度の低下、剥離不良の発生を抑えら
れるようにしている。そして、反射鏡ネック部の内面膜
厚を0.6μm以下にする方法として、ネック部内面に金
属などの遮蔽体を設けて反射膜を蒸着する方法、蒸着源
のネック部内面に該当する部分に遮蔽体を設ける方法が
記載されている。
【発明が解決しようとする課題】通常、本発明に係るよ
うな反射鏡は、凹面ガラス基板に真空蒸着またはスパッ
タリングによって誘電体多層膜が成膜されるため、反射
面部とネック部には同時に成膜され、反射面部からネッ
ク部内面まで反射膜は連続的に形成されている。一方、
この種の多層膜反射鏡の耐久性評価として、400℃か
ら600℃の耐熱試験、沸騰水中への浸漬試験、ランプ
実装による連続点灯または点消灯サイクル試験などが行
われている。これらの試験の結果、上記のように反射面
部とネック部内面の膜厚差が大きいものは、反射面側の
ネック部入口にあたる角部から反射膜に微小クラックが
発生しやすいことがわかってきた。微小クラックが発生
したものを詳細に観察すると、ガラス基板の反射面とネ
ック部との境界となるエッジ部からその上に被着された
反射膜のエッジ方向またはガラス基板のエッジ部からガ
ラス基板の反射面を延長したネック部内表面に向けて膜
クラックが発生しているものが多い。この微小クラック
の発生は、冷熱サイクル等で膜が膨張収縮を繰り返すう
ちに応力集中が起こりやすい角部に負荷がかかり、その
応力を緩和するためにクラックが発生すると考えられ、
膜の弱い方向に向かって伸長したものと思われる。この
ネック部入口にあたる部分は、実際の点灯時にも熱源と
なる光源バルブに最も近い位置にあり、熱的負荷が大き
いことから、長期間使用した場合、点消灯による熱サイ
クル、環境水分等の影響で微小クラックは拡大し、反射
面部への膜クラックの拡大、膜の剥離等の問題に発展す
る場合がある。また、ネック部側においても膜クラッ
ク、膜の剥離が進展すれば、反射鏡ネック部と電球バル
ブとの接着強度低下の原因となる。上述のとおり、本発
明に係るような反射鏡は、凹面ガラス基板に真空蒸着ま
たはスパッタリング等の方法によって誘電体多層膜が成
膜されるため、特に何の手段も講じないで成膜を行った
場合には実公平5-31805号公報記載のように反射鏡ネッ
ク部内面にも比較的厚く反射膜が成膜される。このた
め、実公平5-31805号公報においては遮蔽体を用いた上
記の方法によって反射鏡ネック部内面への膜被着を制限
して膜厚が0.6μm以下になるように制御している。し
かし、真空蒸着やスパッタリング等の真空成膜法では反
射鏡基板を真空槽内に収容し、100〜300℃程度に
加熱して成膜が行われるため、使用できる遮蔽体材料
は、この加熱温度で変形・変質を起こさず、かつ真空槽
内の減圧下において揮発・昇華・ガス放出などのないもの
である必要があり、繰り返し使用を前提とすると金属な
どの固体材料に限定されてしまう。したがって、反射鏡
ネック部内面に金属などの遮蔽体を設ける方法では、成
膜後に遮蔽体を取り外す際に反射膜に傷を付けやすく、
膜クラックの原因になるうえ、反射鏡基板1個ごとに遮
蔽体の取り付け、取り外しが必要になり、作業効率が極
めて低く製品コストの上昇を招く。また、蒸着源のネッ
ク部内面に該当する部分に遮蔽体を設ける方法は、多数
の反射鏡基板を真空槽内のベルジャに取り付けて行う量
産規模の成膜装置には適用し難い問題がある。本発明は
以上のような事情を考慮してなされたもので、ランプの
点消灯を繰り返す経時変化によっても膜クラックおよび
それに起因する膜剥離を生じにくく、反射鏡ネック部と
ランプバルブとの耐熱性接着剤による接着強度を強く保
つことができ、しかもその加工が容易で低コストでの量
産化が可能な照明用反射鏡及び照明装置を提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明は、内面に誘電体
多層膜が形成されたガラス製凹面反射鏡と、このガラス
製凹面反射鏡の外凸側に一体的に形成されたネック部と
を備えた照明用反射鏡において、前記ネック部の内面に
誘電体薄膜が被着されており、その膜厚はネック部の反
射鏡側が厚く、ネック部末端側が薄くなるように被着さ
れていることを特徴とする照明用反射鏡である。また、
前記ネック部の内面に被着された誘電体薄膜の膜厚が、
ネック部横断面周方向に交互に凹凸を繰り返す膜厚分布
を有することを特徴とする照明用反射鏡である。また、
前記ネック部の内面に被着された誘電体薄膜の膜厚分布
を等厚線で表わした場合に、その等厚線がネック部の深
さ方向に振幅を有する波状分布となっていることを特徴
とする照明用反射鏡である。本発明の照明用反射鏡にお
いては、前記ネック部の内面に被着された誘電体薄膜の
膜厚が反射鏡内面の基準膜厚に対して、ネック部の反射
鏡側入口付近で25%以上50%以下であり、ネック部
末端側で25%未満であることが好ましい。このように
構成された反射鏡においては、従来のものに比較してネ
ック部入口角部からの微小クラック、特に反射鏡基板の
エッジ部からガラス基板の反射面を内周方向に延長した
ネック部内表面側に環状に生じる膜クラックの発生が抑
えられる。このように生じる膜クラックは、熱的負荷に
よって膜にかかる応力の大きさと方向に関係する。膜応
力を緩和させるには、相対的に膜厚は薄い方が望ましい
が、反射面部の膜厚は所望の分光反射特性を得るために
必要な積層数、つまり膜厚が定められてしまうため、多
層膜を構成する高屈折率物質及び低屈折率物質を特定物
質に固定した場合には分光特性を犠牲にすることなしに
膜厚を薄くすることはできない。本発明において、この
ようなエッジ部の膜クラック発生が抑えられる理由は明
確ではないが、エッジ部付近のネック内膜厚を比較的厚
くしたことで物理的に膜が補強され、また反射面部とネ
ック部との膜厚差が縮小されて膜強度の弱い部分への応
力集中が緩和されるためと考えられる。また、本発明者
らの調査によると、反射鏡から光源バルブが容易に抜け
落ちる原因の一つに、ガラス製反射鏡に対する誘電体多
層膜の付着力よりも膜とセメント等の接着剤との付着力
が大きいため、セメントの収縮などにより膜がセメント
に付いて反射鏡から剥れてしまう現象も観察された。こ
の現象は膜厚が厚いほど顕著であり、多層膜の層間剥離
によるものも観察されている。この原因に対しては、接
着剤の改良、選択によりある程度回避することが可能と
なっている。本発明ではネック部の反射面側で相対的に
膜厚が厚く形成されていることから、この部分での上記
現象の発生が予想されるが、実際には光源バルブの接着
に使用する接着剤は、反射面部への付着を嫌ってネック
部の反射面側数分の一を残して充填されるため、ネック
部内で相対的に膜厚が厚い部分では接着剤と膜とは接し
ないので問題にはならない。さらに、本発明の反射鏡で
は一定期間使用後においても従来の反射鏡より反射鏡と
光源バルブとのより強い接着強度を得ることができる。
この理由として以下のことが考えられる。ひとつは、上
記のようにエッジ部での膜クラック発生の減少により、
この部位から生ずる環境水分の浸入や膜剥離が減少する
ことである。他の理由としては、ネック部内面の膜厚が
反射面側からネック部末端側に向かって薄くなるように
形成されていることである。ネック部内面に被着した多
層膜が反射面部と同様均一に規則正しく成膜されている
と、たとえば、上記エッジ部に生じた微小クラックに起
因して最も弱い層間に剥離を引き起こし、それが層間に
沿って進展する場合がある。ところが、膜厚が均一でな
い場合には、膜厚が薄くなるにしたがって層間が明確で
なくなってくるため、層間を伝わってきた剥離現象は途
中で膜外へ到達するか進展が止まり、そこより先に剥離
の影響が及ばない。このため、ネック部奥側の部分では
初期の接着状態が維持される。しかも本発明に係る反射
鏡のネック部内面ではネック部の反射面側から末端まで
各層が均一に膜厚を漸減させているわけではなく、膜の
被着状態に上述のような不均一性を持たせているため、
ネック部内全体にわたる膜剥離が進展しにくいものと考
えられる。特にネック部断面形状が四角形などのコーナ
ーを有するものでは、コーナー部分で蒸着物質が被着し
難く、平面部分の方が成膜し易い特性を利用して、膜厚
分布を等厚線で表わした場合、図5に示すように各平面
部中央でよりネック部末端側にまで成膜が進んだ波状分
布とすることができる。このため仮にネック部入口方向
から層間剥離が生じても、剥離の到達位置がネック部の
深さ方向に対して一定でなく、各コーナー部における接
着状態は比較的強固なまま維持されるので、長期間にわ
たって反射鏡ネック部と接着剤及び光源バルブ間の剥離
を防止することができる。なお、本発明においてネック
部の内面に被着された誘電体薄膜の膜厚を反射鏡内面の
基準膜厚に対して、ネック部の反射鏡側入口付近で25
%以上50%以下、ネック部末端側で25%未満とした
理由は次のとおりである。誘電体多層膜反射鏡において
は使用する高屈折率物質と低屈折率物質との屈折率差に
より所望の分光反射特性を得るために必要な積層数が異
なり、これに伴って膜厚も異なるため、ネック部内面の
膜厚を反射鏡内面の基準膜厚に対する相対値として表わ
した。ネック部の反射鏡側入口付近の膜厚が反射鏡内面
基準膜厚の25%未満では両者の相対的膜厚比が大きくな
りすぎて上述したエッジ部の膜クラック抑制効果がな
く、50%を越えて成膜しようとすると反射鏡内面の成
膜状態に悪影響を与え、所望の光学特性を損なう。好ま
しくは30%以上45%以下である。またネック部末端
側で25%以上になると上述した膜剥離の抑制作用が弱
く、長期間安定した接着状態を維持できないためであ
る。好ましくは20%以下である。また、ここで言うネ
ック部内膜厚の相対値は、上述のようにネック部横断面
方向に膜厚分布を有するものにおいては、横断面内の再
厚部での膜厚とを対比している。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る反射鏡
の断面図、図2は同反射鏡のネック部を拡大して模式的
に表わした断面図である。ガラス製の反射鏡1は前方に
拡開した反射面部2とその外凸側に一体に形成されたネ
ック部3とを有している。この反射鏡1の内面には、Zn
S,TiOなどの高屈折率物質とMgF,SiO
などの低屈折率物質とを交互に積層した誘電体多層膜4
が被着され、前記反射面部2からネック部3内面にまで成
膜されている。反射面部2における誘電体多層膜4は、反
射鏡1の内面に設けられる光源からの光に対し、赤外線
を透過し可視光線を反射するようその各層が所定波長の
1/4λとなるようにたとえば合計20〜30層積層さ
れ、その結果反射面部2の膜厚は1.5〜2.4μm程度とな
っている。またネック部3内面では、反射面部2に近い部
位たとえばネック部3開口端31から光軸方向に2mmの
位置で0.4〜0.85μm、ただし、反射面部2の膜厚に影響
されるため、前記反射面部2膜厚の25〜45%、ネッ
ク部3末端側たとえばネック部3内面終端32から光軸方向
に2mmの位置で0.25〜0.6μm、すなわち前記反射面
部2膜厚の10〜25%となっている。図3に図1の反
射鏡1のA−A断面図を示す。図3において、断面がお
よそ四角形のネック部3内面の各頂点を順にa,b,
c,dとしたときの前記A-A断面に沿った膜厚変化の
イメージを示したものが図4である。図4に示すように
本発明に係る反射鏡1では、各頂点近傍で膜厚が薄く、
各頂点間で膜厚が厚くなっており、つまりネック部3横
断面周方向に交互に凹凸を繰り返す膜厚分布を有してい
る。また、図5にネック部3の展開図を示す。ネック部3
内面に被着した誘電体膜は、その膜厚分布により膜厚の
変化が干渉縞となって現れるが、この干渉縞を模式的に
表わしたものが図5である。図5に示すように本発明に
係る反射鏡1では、ネック部の内面に被着された誘電体
薄膜の膜厚分布を等厚線で表わした場合に、その等厚線
がネック部の深さ方向に振幅を有する波状分布となって
いる。本発明に係る反射鏡は、次のような方法で作成す
ることができる。まず、反射鏡基板を真空装置内におい
て傾斜状に支持され自転と公転とを同時に行えるプラネ
タリ方式のドーム形状のベルジャ上に配置して蒸発する
物質がネック部内面に蒸着できるように設定する。この
ときベルジャ面の支持角度を通常より若干立ち気味に設
定する。反射面部2に対してネック部は開口が狭いた
め、ベルジャの自公転に伴う蒸着源に対する角度変化に
より、ネック部3の反射面側が蒸着源に対向する時間が
長く、ネック部3末端側はネック部3対向面に遮られて短
くなる。これによりネック部3反射面側の膜厚を厚く、
末端側の膜厚を薄く成膜することができる。また、同時
に真空装置内にアルゴンまたはヘリウムなどの不活性ガ
スを導入して蒸発物質を拡散させ、ネック部3への付着
を妨害し反射面部2に対してネック部3膜厚を相対的に薄
くすることができる。このとき蒸着源とベルジャつまり
反射鏡基板との間の空間に適切な形状の補正板を配設す
ることも有効な手段である。他の方法として、特開平10
-287976号公報記載の装置を使用することも可能であ
る。すなわち、真空装置内に設けられワークを公転させ
るためのリングギヤと、このリングギヤに取り付けられ
一端側にワーク保持部、他端側に摩擦車を備えた上下方
向に揺動可能に支持される回転軸を有するワーク保持機
構と、真空装置内に固定された凹凸状の連続曲面からな
る高低差をもつ環状走路とを備え、リングギヤの回転に
ともなって前記摩擦車を環状走路上で走行させることに
よりワークを上下に揺動させつつ自公転可能とした真空
成膜装置のワークとして反射鏡基板を保持させる。この
とき、反射鏡基板はその光軸と前記回転軸の回転中心と
を一致させて保持し、前記回転軸は蒸着源と回転軸の支
点とを結ぶ直線より常にワークが上方かつ水平以下とな
るように角度設定する。そして、上記と同様反射鏡1ネ
ック部3が水平方向に近くなる保持時間を長くするよう
に前記環状走路を設定することにより、ネック部3の反
射面側が蒸着源に対向する時間が長くなりネック部3内
に上記のような膜厚分布を形成することが可能となる。
この方法においても必要に応じて不活性ガス導入、補正
板使用を行うことができる。このような成膜方法を行う
と、ネック部と同様、反射面部においてもネック部側に
対してフランジ側の膜厚を厚く被着し易い利点がある。
通常の成膜法では、内面が曲率を有する反射鏡に均一な
光学膜厚を得ることが困難であり、ネック部側が厚く、
フランジ側が薄く成膜される。しかも誘電体多層膜反射
鏡では光線の入射角が大となるにしたがって入射光に対
し反射光が短波長側にずれる欠点がある。つまり従来の
反射鏡では光源との位置関係から、反射面ネック部側か
らの反射光に比較してフランジ側からの反射光の波長が
短波長側にずれて、投射面の中心と外側では色調が異な
ることになる。これに対し、反射面ネック部側に対して
フランジ側の膜厚を厚くすると、反射波長がほぼ等しく
なって照射光の色調バラツキが解消され均一な照明とす
ることができる。なお、このように反射面部に膜厚差が
あるものにおいて、本発明における反射鏡内面の基準膜
厚は、所定の光学膜厚となっている反射面部ネック部側
の膜厚とする。以上のように構成された反射鏡1は、図
6に示すように、そのネック部3にハロゲン電球5など
の光源バルブを挿入固定して照明装置として使用され
る。前記ハロゲン電球5は、ガラスバルブ51内にフィラ
メント52を保持したリード53が気密に封止されたガラス
バルブ51後端の圧潰封止部54を介して端子ピン55に接続
されており、この端子ピン55を反射鏡1ネック部3の終端
32から突出させるようにハロゲン電球5をネック部3に挿
入し、セメントなどの耐熱性接着剤6によって接着固定
される。本発明に係る反射鏡1を電気炉内に収容し500℃
の温度で5分間保持した後、電気炉から取出して室温で
自然放冷させるサイクルを5回繰り返す耐熱試験を実施
した。この結果、従来品では反射面部2とネック部3との
境界付近に膜クラックが発生したのに対し、本発明に係
る反射鏡1では膜クラックが発生したものもあったが、
その発生率は従来品の半数以下であった。??また、上
記のように反射鏡1にハロゲン電球5を接着固定した照明
装置について、その接着強度を測定した。測定は圧縮試
験機を用い、反射鏡1を伏せてネック部3後端から突出し
た端子ピン55に圧縮力を加えハロゲン電球5が外れた強
度を測定した。この結果、本発明に係る反射鏡を用いた
照明装置は、500N以上の接着強度を有していた。次い
でこの照明装置を16時間点灯、8時間消灯のサイクル
を125回繰り返す点消灯試験を実施した後、上記と同
様に接着強度を測定した。この結果、従来品では接着強
度が急激に低下していたのに対し、本発明に係る反射鏡
を用いた照明装置でも接着強度は低下していたが300N
以上であり、ランプ寿命に対して実用上充分な強度が維
持されていた。
【実施例】上記したプラネタリ方式の成膜方法を適用し
てガラス製反射鏡基板に高屈折率物質としてZnS、低
屈折率物質としてMgFを交互に22層真空蒸着によ
り積層した本発明の実施例に係る反射鏡1を作成した。
このとき反射鏡基板の保持角度等を変えてネック部3内
面膜付着状態の異なるものも作成した。作成した反射鏡
1の反射面部2膜厚はほぼ2μmであった。また、比較の
ため蒸着物質、積層数(反射面部2膜厚)を前記実施例
と同じにした次のような反射鏡を真空蒸着により作成し
た。 比較例:従来方法によって成膜したもので、ネック部
3内面にほぼ一様に比較的厚い膜が成膜されたもの。 比較例:蒸着時に反射鏡ネック部3にアルミニウム製
遮蔽体を嵌挿して蒸着を行い、ネック部3内面にほぼ一
様に薄い膜が成膜されたもの。 比較例:実施例の成膜方法において、反射鏡基板の基
準保持角度をより水平方向に近づけて設定し、ネック部
3反射面側での膜厚を厚く成膜したもの。 作成した反射鏡についてネック部3内面の膜厚を測定し
た。測定した箇所はネック部3内面後端から2mm,5m
m,8mmの3点で、この結果を表1に示す。なお、反射
鏡1のネック部3内面後端から反射面側ネック部3開口端
までの長さは10mmであった。また、以上の実施例及
び比較例について上述した耐熱試験を行うとともにハロ
ゲン電球を反射鏡1ネック部に接着固定して反射鏡付き
ハロゲンランプを作成し点消灯試験前後での接着強度を
測定した。この結果も合わせて表1に示す。なお、表中
の値は各サンプル20個の平均値である。
【表1】 表1の結果から明らかなように実施例の反射鏡および同
反射鏡を使用した反射鏡付きハロゲン電球は、接着強度
が従来品よりも強く、点灯試験後の強度低下も小さくな
っており、耐熱試験での膜クラック発生率が低い。これ
に対し比較例は接着強度が弱く、点灯試験後では100
N以下に低下しているものもあった。また比較例は接
着強度が本実施例と同等であったが、点灯試験後の低下
幅が大きく、耐熱試験での膜クラック発生も多かった。
比較例は接着強度において実施例と遜色ない結果であ
ったが、反射面膜厚に不要な変化を生じ照射光に色ムラ
を生じていた。また上記実施例の反射鏡を用いたランプ
では比較例,と比べて投射光の中心と外縁部との色
調バラツキがなく反射光色が均一であった。なお、上記
実施例の他に誘電体多層膜の積層数を変えて同様に比較
した結果、また誘電体多層膜の構成を高屈折率物質とし
てTiO、低屈折率物質としてSiOとして同様に
試験した結果においても本発明の要件を満たしているも
のは、上記実施例と同様膜クラックが発生しにくく点灯
試験後の接着強度低下も小さかった。
【発明の効果】以上のように本発明によれば、経時変化
によって生ずる膜クラック及びそれに起因する膜剥離を
生じにくく、反射鏡ネック部とランプバルブとの接着強
度を長期間にわたり強く維持することができる。また、
本発明の反射鏡は従来から使用されている成膜装置を利
用して量産規模での生産が可能なため、低コストで特性
の改善された製品を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス製反射鏡の断面図。
【図2】図1の反射鏡ネック部の模式的拡大断面図。
【図3】図1の反射鏡におけるA−A断面図。
【図4】ネック部内面の膜厚分布を示す説明図。
【図5】ネック部内表面における膜厚分布を示すネック
部の展開説明図。
【図6】本発明に係るガラス製反射鏡を用いた照明装置
の断面図。
【符号の説明】
1…反射鏡、2…反射面部、3…ネック部、4…誘電体
多層膜、5…ハロゲン電球、51…ガラスバルブ、52…フ
ィラメント、53…リード、54…圧潰封止部、55…端子ピ
ン、6…接着剤
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月14日(1999.12.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 照明用反射鏡およびそれを用いた照明
装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、店舗照明やプロジ
ェクタの光源に使用されるハロゲンランプ等の照明装置
およびその反射鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スポット的に使用される店舗
照明やオーバーヘッドプロジェクタなどの投光照明の光
源として、ガラス製などの凹面反射鏡内にハロゲン電球
などを配設した照明装置が用いられている。このような
照明装置の反射鏡は、光線の照射を受ける商品やフィル
ムの熱損を防止するため、反射鏡内面に熱線を透過し可
視光線のみを反射させる誘電体多層膜からなる反射膜が
被着されている。この誘電体多層膜は真空蒸着などの方
法によって成膜される高屈折率物質と低屈折率物質との
20ないし30層程度の交互層からなる。また、反射鏡
の外凸側中央部には反射鏡と一体に突出して成形された
ネック部が設けられ、この反射鏡の凹面側からネック部
に連通する孔内に電球バルブを挿入して無機セメントな
どの耐熱性接着剤によって接着固定した反射鏡付き電球
が使用されている。
【0003】このような反射鏡付き電球において、比較
的弱い力が加わっただけで電球バルブが反射鏡から離脱
してしまうという問題が指摘され、その対策として実公
平5-31805号公報記載の反射鏡付き電球が考案された。
実公平5-31805号公報によれば、上記したような構造の
反射鏡付き電球では、反射鏡内面の反射膜が蒸着時にネ
ック部内側にまで被着し、この反射膜の上にセメントに
よって電球が接着されるため、反射膜の介在によって反
射鏡ネック部と電球バルブとの接着強度が弱くなりやす
いことが指摘されている。また、ガラス製反射鏡を形成
しているガラス中の水分が電球の点灯に伴う温度上昇に
よりガラス中から放出され、この水分がセメントに伝播
するとセメントが劣化することが示唆されている。
【0004】このため実公平5-31805号公報記載の反射
鏡付き電球では、反射鏡ネック部の内面に膜厚0.6μm
以下の反射膜を形成することによって、ランプ点灯時反
射鏡ガラスから放出される水分が反射膜の存在によりセ
メントに伝播するのを抑制でき、セメントの反射鏡ネッ
ク部内面からの剥離を防止するとともにネック部内面膜
厚が厚くなると生じる接着強度の低下、剥離不良の発生
を抑えられるようにしている。そして、反射鏡ネック部
の内面膜厚を0.6μm以下にする方法として、ネック部
内面に金属などの遮蔽体を設けて反射膜を蒸着する方
法、蒸着源のネック部内面に該当する部分に遮蔽体を設
ける方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常、本発明に係るよ
うな反射鏡は、凹面ガラス基板に真空蒸着またはスパッ
タリングによって誘電体多層膜が成膜されるため、反射
面部とネック部には同時に成膜され、反射面部からネッ
ク部内面まで反射膜は連続的に形成されている。
【0006】一方、この種の多層膜反射鏡の耐久性評価
として、400℃から600℃の耐熱試験、沸騰水中へ
の浸漬試験、ランプ実装による連続点灯または点消灯サ
イクル試験などが行われている。これらの試験の結果、
上記のように反射面部とネック部内面の膜厚差が大きい
ものは、反射面側のネック部入口にあたる角部から反射
膜に微小クラックが発生しやすいことがわかってきた。
微小クラックが発生したものを詳細に観察すると、ガラ
ス基板の反射面とネック部との境界となるエッジ部から
その上に被着された反射膜のエッジ方向またはガラス基
板のエッジ部からガラス基板の反射面を延長したネック
部内表面に向けて膜クラックが発生しているものが多
い。この微小クラックの発生は、冷熱サイクル等で膜が
膨張収縮を繰り返すうちに応力集中が起こりやすい角部
に負荷がかかり、その応力を緩和するためにクラックが
発生すると考えられ、膜の弱い方向に向かって伸長した
ものと思われる。
【0007】このネック部入口にあたる部分は、実際の
点灯時にも熱源となる光源バルブに最も近い位置にあ
り、熱的負荷が大きいことから、長期間使用した場合、
点消灯による熱サイクル、環境水分等の影響で微小クラ
ックは拡大し、反射面部への膜クラックの拡大、膜の剥
離等の問題に発展する場合がある。また、ネック部側に
おいても膜クラック、膜の剥離が進展すれば、反射鏡ネ
ック部と電球バルブとの接着強度低下の原因となる。
【0008】上述のとおり、本発明に係るような反射鏡
は、凹面ガラス基板に真空蒸着またはスパッタリング等
の方法によって誘電体多層膜が成膜されるため、特に何
の手段も講じないで成膜を行った場合には実公平5-3180
5号公報記載のように反射鏡ネック部内面にも比較的厚
く反射膜が成膜される。このため、実公平5-31805号公
報においては遮蔽体を用いた上記の方法によって反射鏡
ネック部内面への膜被着を制限して膜厚が0.6μm以下
になるように制御している。しかし、真空蒸着やスパッ
タリング等の真空成膜法では反射鏡基板を真空槽内に収
容し、100〜300℃程度に加熱して成膜が行われる
ため、使用できる遮蔽体材料は、この加熱温度で変形・
変質を起こさず、かつ真空槽内の減圧下において揮発・
昇華・ガス放出などのないものである必要があり、繰り
返し使用を前提とすると金属などの固体材料に限定され
てしまう。したがって、反射鏡ネック部内面に金属など
の遮蔽体を設ける方法では、成膜後に遮蔽体を取り外す
際に反射膜に傷を付けやすく、膜クラックの原因になる
うえ、反射鏡基板1個ごとに遮蔽体の取り付け、取り外
しが必要になり、作業効率が極めて低く製品コストの上
昇を招く。また、蒸着源のネック部内面に該当する部分
に遮蔽体を設ける方法は、多数の反射鏡基板を真空槽内
のベルジャに取り付けて行う量産規模の成膜装置には適
用し難い問題がある。
【0009】本発明は以上のような事情を考慮してなさ
れたもので、ランプの点消灯を繰り返す経時変化によっ
ても膜クラックおよびそれに起因する膜剥離を生じにく
く、反射鏡ネック部とランプバルブとの耐熱性接着剤に
よる接着強度を強く保つことができ、しかもその加工が
容易で低コストでの量産化が可能な照明用反射鏡及び照
明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、内面に誘電体
多層膜が形成されたガラス製凹面反射鏡と、このガラス
製凹面反射鏡の外凸側に一体的に形成されたネック部と
を備えた照明用反射鏡において、前記ネック部の内面に
誘電体薄膜が被着されており、その膜厚はネック部の反
射鏡側が厚く、ネック部末端側が薄くなるように被着さ
れていることを特徴とする照明用反射鏡である。
【0011】また、前記ネック部の内面に被着された誘
電体薄膜の膜厚が、ネック部横断面周方向に交互に凹凸
を繰り返す膜厚分布を有することを特徴とする照明用反
射鏡である。
【0012】また、前記ネック部の内面に被着された誘
電体薄膜の膜厚分布を等厚線で表わした場合に、その等
厚線がネック部の深さ方向に振幅を有する波状分布とな
っていることを特徴とする照明用反射鏡である。
【0013】本発明の照明用反射鏡においては、前記ネ
ック部の内面に被着された誘電体薄膜の膜厚が反射鏡内
面の基準膜厚に対して、ネック部の反射鏡側入口付近で
25%以上50%以下であり、ネック部末端側で25%
未満であることが好ましい。
【0014】このように構成された反射鏡においては、
従来のものに比較してネック部入口角部からの微小クラ
ック、特に反射鏡基板のエッジ部からガラス基板の反射
面を内周方向に延長したネック部内表面側に環状に生じ
る膜クラックの発生が抑えられる。このように生じる膜
クラックは、熱的負荷によって膜にかかる応力の大きさ
と方向に関係する。膜応力を緩和させるには、相対的に
膜厚は薄い方が望ましいが、反射面部の膜厚は所望の分
光反射特性を得るために必要な積層数、つまり膜厚が定
められてしまうため、多層膜を構成する高屈折率物質及
び低屈折率物質を特定物質に固定した場合には分光特性
を犠牲にすることなしに膜厚を薄くすることはできな
い。
【0015】本発明において、このようなエッジ部の膜
クラック発生が抑えられる理由は明確ではないが、エッ
ジ部付近のネック内膜厚を比較的厚くしたことで物理的
に膜が補強され、また反射面部とネック部との膜厚差が
縮小されて膜強度の弱い部分への応力集中が緩和される
ためと考えられる。
【0016】また、本発明者らの調査によると、反射鏡
から光源バルブが容易に抜け落ちる原因の一つに、ガラ
ス製反射鏡に対する誘電体多層膜の付着力よりも膜とセ
メント等の接着剤との付着力が大きいため、セメントの
収縮などにより膜がセメントに付いて反射鏡から剥れて
しまう現象も観察された。この現象は膜厚が厚いほど顕
著であり、多層膜の層間剥離によるものも観察されてい
る。この原因に対しては、接着剤の改良、選択によりあ
る程度回避することが可能となっている。本発明ではネ
ック部の反射面側で相対的に膜厚が厚く形成されている
ことから、この部分での上記現象の発生が予想される
が、実際には光源バルブの接着に使用する接着剤は、反
射面部への付着を嫌ってネック部の反射面側数分の一を
残して充填されるため、ネック部内で相対的に膜厚が厚
い部分では接着剤と膜とは接しないので問題にはならな
い。
【0017】さらに、本発明の反射鏡では一定期間使用
後においても従来の反射鏡より反射鏡と光源バルブとの
より強い接着強度を得ることができる。この理由として
以下のことが考えられる。ひとつは、上記のようにエッ
ジ部での膜クラック発生の減少により、この部位から生
ずる環境水分の浸入や膜剥離が減少することである。他
の理由としては、ネック部内面の膜厚が反射面側からネ
ック部末端側に向かって薄くなるように形成されている
ことである。ネック部内面に被着した多層膜が反射面部
と同様均一に規則正しく成膜されていると、たとえば、
上記エッジ部に生じた微小クラックに起因して最も弱い
層間に剥離を引き起こし、それが層間に沿って進展する
場合がある。ところが、膜厚が均一でない場合には、膜
厚が薄くなるにしたがって層間が明確でなくなってくる
ため、層間を伝わってきた剥離現象は途中で膜外へ到達
するか進展が止まり、そこより先に剥離の影響が及ばな
い。このため、ネック部奥側の部分では初期の接着状態
が維持される。
【0018】しかも本発明に係る反射鏡のネック部内面
ではネック部の反射面側から末端まで各層が均一に膜厚
を漸減させているわけではなく、膜の被着状態に上述の
ような不均一性を持たせているため、ネック部内全体に
わたる膜剥離が進展しにくいものと考えられる。
【0019】特にネック部断面形状が四角形などのコー
ナーを有するものでは、コーナー部分で蒸着物質が被着
し難く、平面部分の方が成膜し易い特性を利用して、膜
厚分布を等厚線で表わした場合、図5に示すように各平
面部中央でよりネック部末端側にまで成膜が進んだ波状
分布とすることができる。このため仮にネック部入口方
向から層間剥離が生じても、剥離の到達位置がネック部
の深さ方向に対して一定でなく、各コーナー部における
接着状態は比較的強固なまま維持されるので、長期間に
わたって反射鏡ネック部と接着剤及び光源バルブ間の剥
離を防止することができる。
【0020】なお、本発明においてネック部の内面に被
着された誘電体薄膜の膜厚を反射鏡内面の基準膜厚に対
して、ネック部の反射鏡側入口付近で25%以上50%
以下、ネック部末端側で25%未満とした理由は次のと
おりである。誘電体多層膜反射鏡においては使用する高
屈折率物質と低屈折率物質との屈折率差により所望の分
光反射特性を得るために必要な積層数が異なり、これに
伴って膜厚も異なるため、ネック部内面の膜厚を反射鏡
内面の基準膜厚に対する相対値として表わした。ネック
部の反射鏡側入口付近の膜厚が反射鏡内面基準膜厚の25
%未満では両者の相対的膜厚比が大きくなりすぎて上述
したエッジ部の膜クラック抑制効果がなく、50%を越
えて成膜しようとすると反射鏡内面の成膜状態に悪影響
を与え、所望の光学特性を損なう。好ましくは30%以
上45%以下である。またネック部末端側で25%以上
になると上述した膜剥離の抑制作用が弱く、長期間安定
した接着状態を維持できないためである。好ましくは2
0%以下である。また、ここで言うネック部内膜厚の相
対値は、上述のようにネック部横断面方向に膜厚分布を
有するものにおいては、横断面内の再厚部での膜厚とを
対比している。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る反射鏡
の断面図、図2は同反射鏡のネック部を拡大して模式的
に表わした断面図である。ガラス製の反射鏡1は前方に
拡開した反射面部2とその外凸側に一体に形成されたネ
ック部3とを有している。この反射鏡1の内面には、Zn
S,TiOなどの高屈折率物質とMgF,SiO
などの低屈折率物質とを交互に積層した誘電体多層膜4
が被着され、前記反射面部2からネック部3内面にまで成
膜されている。反射面部2における誘電体多層膜4は、反
射鏡1の内面に設けられる光源からの光に対し、赤外線
を透過し可視光線を反射するようその各層が所定波長の
1/4λとなるようにたとえば合計20〜30層積層さ
れ、その結果反射面部2の膜厚は1.5〜2.4μm程度とな
っている。またネック部3内面では、反射面部2に近い部
位たとえばネック部3開口端31から光軸方向に2mmの
位置で0.4〜0.85μm、ただし、反射面部2の膜厚に影響
されるため、前記反射面部2膜厚の25〜45%、ネッ
ク部3末端側たとえばネック部3内面終端32から光軸方向
に2mmの位置で0.25〜0.6μm、すなわち前記反射面
部2膜厚の10〜25%となっている。
【0022】図3に図1の反射鏡1のA−A断面図を示
す。図3において、断面がおよそ四角形のネック部3内
面の各頂点を順にa,b,c,dとしたときの前記A-
A断面に沿った膜厚変化のイメージを示したものが図4
である。図4に示すように本発明に係る反射鏡1では、
各頂点近傍で膜厚が薄く、各頂点間で膜厚が厚くなって
おり、つまりネック部3横断面周方向に交互に凹凸を繰
り返す膜厚分布を有している。
【0023】また、図5にネック部3の展開図を示す。
ネック部3内面に被着した誘電体膜は、その膜厚分布に
より膜厚の変化が干渉縞となって現れるが、この干渉縞
を模式的に表わしたものが図5である。図5に示すよう
に本発明に係る反射鏡1では、ネック部の内面に被着さ
れた誘電体薄膜の膜厚分布を等厚線で表わした場合に、
その等厚線がネック部の深さ方向に振幅を有する波状分
布となっている。
【0024】本発明に係る反射鏡は、次のような方法で
作成することができる。まず、反射鏡基板を真空装置内
において傾斜状に支持され自転と公転とを同時に行える
プラネタリ方式のドーム形状のベルジャ上に配置して蒸
発する物質がネック部内面に蒸着できるように設定す
る。このときベルジャ面の支持角度を通常より若干立ち
気味に設定する。反射面部2に対してネック部は開口が
狭いため、ベルジャの自公転に伴う蒸着源に対する角度
変化により、ネック部3の反射面側が蒸着源に対向する
時間が長く、ネック部3末端側はネック部3対向面に遮ら
れて短くなる。これによりネック部3反射面側の膜厚を
厚く、末端側の膜厚を薄く成膜することができる。ま
た、同時に真空装置内にアルゴンまたはヘリウムなどの
不活性ガスを導入して蒸発物質を拡散させ、ネック部3
への付着を妨害し反射面部2に対してネック部3膜厚を相
対的に薄くすることができる。このとき蒸着源とベルジ
ャつまり反射鏡基板との間の空間に適切な形状の補正板
を配設することも有効な手段である。
【0025】他の方法として、特開平10-287976号公報
記載の装置を使用することも可能である。すなわち、真
空装置内に設けられワークを公転させるためのリングギ
ヤと、このリングギヤに取り付けられ一端側にワーク保
持部、他端側に摩擦車を備えた上下方向に揺動可能に支
持される回転軸を有するワーク保持機構と、真空装置内
に固定された凹凸状の連続曲面からなる高低差をもつ環
状走路とを備え、リングギヤの回転にともなって前記摩
擦車を環状走路上で走行させることによりワークを上下
に揺動させつつ自公転可能とした真空成膜装置のワーク
として反射鏡基板を保持させる。このとき、反射鏡基板
はその光軸と前記回転軸の回転中心とを一致させて保持
し、前記回転軸は蒸着源と回転軸の支点とを結ぶ直線よ
り常にワークが上方かつ水平以下となるように角度設定
する。そして、上記と同様反射鏡1ネック部3が水平方向
に近くなる保持時間を長くするように前記環状走路を設
定することにより、ネック部3の反射面側が蒸着源に対
向する時間が長くなりネック部3内に上記のような膜厚
分布を形成することが可能となる。この方法においても
必要に応じて不活性ガス導入、補正板使用を行うことが
できる。
【0026】このような成膜方法を行うと、ネック部と
同様、反射面部においてもネック部側に対してフランジ
側の膜厚を厚く被着し易い利点がある。通常の成膜法で
は、内面が曲率を有する反射鏡に均一な光学膜厚を得る
ことが困難であり、ネック部側が厚く、フランジ側が薄
く成膜される。しかも誘電体多層膜反射鏡では光線の入
射角が大となるにしたがって入射光に対し反射光が短波
長側にずれる欠点がある。つまり従来の反射鏡では光源
との位置関係から、反射面ネック部側からの反射光に比
較してフランジ側からの反射光の波長が短波長側にずれ
て、投射面の中心と外側では色調が異なることになる。
これに対し、反射面ネック部側に対してフランジ側の膜
厚を厚くすると、反射波長がほぼ等しくなって照射光の
色調バラツキが解消され均一な照明とすることができ
る。なお、このように反射面部に膜厚差があるものにお
いて、本発明における反射鏡内面の基準膜厚は、所定の
光学膜厚となっている反射面部ネック部側の膜厚とす
る。
【0027】以上のように構成された反射鏡1は、図6
に示すように、そのネック部3にハロゲン電球5などの
光源バルブを挿入固定して照明装置として使用される。
前記ハロゲン電球5は、ガラスバルブ51内にフィラメン
ト52を保持したリード53が気密に封止されたガラスバル
ブ51後端の圧潰封止部54を介して端子ピン55に接続され
ており、この端子ピン55を反射鏡1ネック部3の終端32か
ら突出させるようにハロゲン電球5をネック部3に挿入
し、セメントなどの耐熱性接着剤6によって接着固定さ
れる。
【0028】本発明に係る反射鏡1を電気炉内に収容し5
00℃の温度で5分間保持した後、電気炉から取出して室
温で自然放冷させるサイクルを5回繰り返す耐熱試験を
実施した。この結果、従来品では反射面部2とネック部3
との境界付近に膜クラックが発生したのに対し、本発明
に係る反射鏡1では膜クラックが発生したものもあった
が、その発生率は従来品の半数以下であった。
【0029】また、上記のように反射鏡1にハロゲン電
球5を接着固定した照明装置について、その接着強度を
測定した。測定は圧縮試験機を用い、反射鏡1を伏せて
ネック部3後端から突出した端子ピン55に圧縮力を加え
ハロゲン電球5が外れた強度を測定した。この結果、本
発明に係る反射鏡を用いた照明装置は、500N以上の接
着強度を有していた。
【0030】次いでこの照明装置を16時間点灯、8時
間消灯のサイクルを125回繰り返す点消灯試験を実施
した後、上記と同様に接着強度を測定した。この結果、
従来品では接着強度が急激に低下していたのに対し、本
発明に係る反射鏡を用いた照明装置でも接着強度は低下
していたが300N以上であり、ランプ寿命に対して実用
上充分な強度が維持されていた。
【0031】
【実施例】上記したプラネタリ方式の成膜方法を適用し
てガラス製反射鏡基板に高屈折率物質としてZnS、低
屈折率物質としてMgFを交互に22層真空蒸着によ
り積層した本発明の実施例に係る反射鏡1を作成した。
このとき反射鏡基板の保持角度等を変えてネック部3内
面膜付着状態の異なるものも作成した。作成した反射鏡
1の反射面部2膜厚はほぼ2μmであった。また、比較の
ため蒸着物質、積層数(反射面部2膜厚)を前記実施例
と同じにした次のような反射鏡を真空蒸着により作成し
た。 比較例:従来方法によって成膜したもので、ネック部
3内面にほぼ一様に比較的厚い膜が成膜されたもの。 比較例:蒸着時に反射鏡ネック部3にアルミニウム製
遮蔽体を嵌挿して蒸着を行い、ネック部3内面にほぼ一
様に薄い膜が成膜されたもの。 比較例:実施例の成膜方法において、反射鏡基板の基
準保持角度をより水平方向に近づけて設定し、ネック部
3反射面側での膜厚を厚く成膜したもの。
【0032】作成した反射鏡についてネック部3内面の
膜厚を測定した。測定した箇所はネック部3内面後端か
ら2mm,5mm,8mmの3点で、この結果を表1に示
す。なお、反射鏡1のネック部3内面後端から反射面側ネ
ック部3開口端までの長さは10mmであった。また、
以上の実施例及び比較例について上述した耐熱試験を行
うとともにハロゲン電球を反射鏡1ネック部に接着固定
して反射鏡付きハロゲンランプを作成し点消灯試験前後
での接着強度を測定した。この結果も合わせて表1に示
す。なお、表中の値は各サンプル20個の平均値である。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果から明らかなように実施例の反
射鏡および同反射鏡を使用した反射鏡付きハロゲン電球
は、接着強度が従来品よりも強く、点灯試験後の強度低
下も小さくなっており、耐熱試験での膜クラック発生率
が低い。これに対し比較例は接着強度が弱く、点灯試
験後では100N以下に低下しているものもあった。また
比較例は接着強度が本実施例と同等であったが、点灯
試験後の低下幅が大きく、耐熱試験での膜クラック発生
も多かった。比較例は接着強度において実施例と遜色
ない結果であったが、反射面膜厚に不要な変化を生じ照
射光に色ムラを生じていた。また上記実施例の反射鏡を
用いたランプでは比較例,と比べて投射光の中心と
外縁部との色調バラツキがなく反射光色が均一であっ
た。
【0035】なお、上記実施例の他に誘電体多層膜の積
層数を変えて同様に比較した結果、また誘電体多層膜の
構成を高屈折率物質としてTiO、低屈折率物質とし
てSiOとして同様に試験した結果においても本発明
の要件を満たしているものは、上記実施例と同様膜クラ
ックが発生しにくく点灯試験後の接着強度低下も小さか
った。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、経時変化
によって生ずる膜クラック及びそれに起因する膜剥離を
生じにくく、反射鏡ネック部とランプバルブとの接着強
度を長期間にわたり強く維持することができる。また、
本発明の反射鏡は従来から使用されている成膜装置を利
用して量産規模での生産が可能なため、低コストで特性
の改善された製品を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス製反射鏡の断面図。
【図2】図1の反射鏡ネック部の模式的拡大断面図。
【図3】図1の反射鏡におけるA−A断面図。
【図4】ネック部内面の膜厚分布を示す説明図。
【図5】ネック部内表面における膜厚分布を示すネック
部の展開説明図。
【図6】本発明に係るガラス製反射鏡を用いた照明装置
の断面図。
【符号の説明】 1…反射鏡、2…反射面部、3…ネック部、4…誘電体
多層膜、5…ハロゲン電球、51…ガラスバルブ、52…フ
ィラメント、53…リード、54…圧潰封止部、55…端子ピ
ン、6…接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F21W 131:405 F21M 1/00 K F21Y 101:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に誘電体多層膜が形成されたガラス
    製凹面反射鏡と、このガラス製凹面反射鏡の外凸側に一
    体的に形成されたネック部とを備えた照明用反射鏡にお
    いて、前記ネック部の内面に誘電体薄膜が被着されてお
    り、その膜厚はネック部の反射鏡側が厚く、ネック部末
    端側が薄くなるように被着されていることを特徴とする
    照明用反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記ネック部の内面に被着された誘電体
    薄膜の膜厚が反射鏡内面の基準膜厚に対して、ネック部
    の反射鏡側入口付近で25%以上50%以下であり、ネ
    ック部末端側で25%未満であることを特徴とする請求
    項1記載の照明用反射鏡。
  3. 【請求項3】 前記ネック部の内面に被着された誘電体
    薄膜の膜厚が、ネック部横断面周方向に交互に凹凸を繰
    り返す膜厚分布を有することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の照明用反射鏡。
  4. 【請求項4】 前記ネック部の内面に被着された誘電体
    薄膜の膜厚分布を等厚線で表わした場合に、その等厚線
    がネック部の深さ方向に振幅を有する波状分布となって
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の照明用
    反射鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の照明用反射鏡
    のネック部に光源バルブを接着固定してなる照明装置。
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