JP2001165280A - 歯車および歯車対 - Google Patents

歯車および歯車対

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JP2001165280A JP34871799A JP34871799A JP2001165280A JP 2001165280 A JP2001165280 A JP 2001165280A JP 34871799 A JP34871799 A JP 34871799A JP 34871799 A JP34871799 A JP 34871799A JP 2001165280 A JP2001165280 A JP 2001165280A
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gear
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pressure angle
teeth
tooth
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English (en)
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Tsutomu Nakanishi
勉 中西
鋼 ▲でん▼
Ko Den
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University of Miyazaki NUC
Original Assignee
University of Miyazaki NUC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯の曲げ強度を高めることができ、負荷能力
の向上等を図ることができる歯車を提供する。 【解決手段】 回転時に力が作用する歯20の前面21
の基準圧力角α1 と、その反対側の背面22の基準圧力
角α2 を互いに異ならせた左右非対称歯形の歯20を有
する歯車11であって、背面22の基準圧力角α2 を、
前面21の基準圧力角α1 よりも大きくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動力伝達機構を
有する各種機器に用いられる動力伝達用の歯車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車や産業用機械をはじめ
とするあらゆる分野の機器に、動力伝達用として歯車が
使われている。従来の歯車は、一例として図6に示すイ
ンボリュート円筒歯車のように、力を伝達する歯1の前
面1aの基準圧力角αと、その反対側に位置する背面1
bの基準圧力角αとが互いに等しい左右対称歯形となっ
ている。例えばJIS(日本工業規格)B1701など
では、インボリュート歯形を有する基準ラックに関し、
前面側と背面側のそれぞれの基準圧力角αがいずれも2
0°に設定されている。なお、この明細書では、歯車が
回転する際に伝達すべき力が作用する面を歯の前面と称
し、その反対側を背面と称する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】駆動歯車と従動歯車と
を有する歯車対において、その正転時に伝達すべき力は
これらの歯車の前面どうしが接することによって駆動歯
車から従動歯車に力が伝達される。しかし従来の歯車の
ように前面側と背面側の基準圧力角が等しい左右対称歯
形では、歯車の用途によっては歯の曲げ強度が不足する
ことがある。従って、歯の曲げ強度を高めるためには特
殊な歯車素材を用いたり、表面処理が必要となり、簡便
に歯の曲げ強度を高めることができなかった。また、伝
達すべき荷重に対して所定強度を確保するために歯幅を
大きくせざるを得ないこともあり、その場合に歯車が大
型化するという問題があった。
【0004】従って本発明の目的は、比較的簡便に歯の
曲げ強度を高めることができ、負荷能力の向上等を図る
ことができる歯車および歯車対を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、動力伝達用円
筒歯車の多くが主として歯の前面側において力の伝達に
寄与していることに着目してなされたもので、歯の反対
側(背面側)の形状を変更することにより、歯の曲げ疲
労に対する負荷能力の向上を図るようにした。すなわち
前記目的を果たすための本発明は、回転時に力が作用す
る歯の前面側の基準圧力角をα1 、背面側の基準圧力角
をα2 としたとき、α2 をα1 よりも大きくしたことを
特徴とする歯車である。この発明の歯車は、正転時に力
の伝達に寄与しない背面の基準圧力角α2 を従来の基準
圧力角(例えば20°)よりも大きくすることにより、
歯の曲げ強度を高めた。
【0006】また本発明は、互いに噛み合う駆動歯車と
従動歯車とを有する歯車対において駆動歯車の歯の背面
側の基準圧力角を前面側の基準圧力角よりも大とし、か
つ、従動歯車の歯の背面側の基準圧力角を前面側の基準
圧力角よりも大としたことを特徴とする。この発明の場
合、駆動歯車および従動歯車を有する歯車対において各
歯車は、その正転時に力の伝達に寄与しない背面側の基
準圧力角を従来の基準圧力角よりも大きくすることによ
り、駆動側および従動側双方の歯車の曲げ強度が向上
し、負荷能力が増加することになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て、図1から図5を参照して説明する。図1に示す歯車
対10は、互いに噛み合う駆動歯車11と、従動歯車1
2とを有している。これらの歯車11,12は、いずれ
もインボリュート円筒歯形である。ここで言う円筒歯車
とは、JISB0102などに準拠するピッチ面が円筒
の歯車である。なお、インボリュート歯形以外に、例え
ばサイクロイド歯形などの歯形曲線を有する円筒歯車を
採用できることもある。駆動歯車11は、図示しない駆
動源によって図1中の矢印R1方向に回転駆動される。
従動歯車12は、駆動歯車11の回転に伴ない、矢印R
2方向に回転する。
【0008】駆動歯車11の歯20は、正転時の回転方
向R1に関して、伝達すべき力が主として作用する前面
21と、その反対側の背面22とを有している。図2に
示すように、歯20の形状は、前面21の基準圧力角α
1 を従来の歯車と同じ(例えば20°)とし、力の伝達
に関して寄与度の少ない(正転時に力が作用しない)背
面22の基準圧力角α2 を、従来の歯車の基準圧力角よ
りも大きい値(例えば35°)とすることにより、歯2
0を側面方向から見て左右非対称歯形としている。
【0009】従動歯車12の歯30も、正転時の回転方
向R2に関して、伝達すべき力が作用する前面31と、
その反対側の背面32とを有している。従動歯車12の
前面31は、正転時に駆動歯車11の前面21と接する
ことになる。この従動側の歯30も、前面31の基準圧
力角を従来の歯車と同じ(例えば20°)とし、背面3
2の基準圧力角を20°よりも大きい値(例えば35
°)とすることにより、歯30を側面方向から見て左右
非対称歯形としている。
【0010】これら駆動歯車11と従動歯車12を円滑
に噛み合い運動させるため、各歯車11,12のモジュ
ールと、互いの噛合い面における基準圧力角を互いに等
しくしている。これらの歯車11,12が正転する際に
は、両者の前面21,31どうしの接触箇所を介して力
が伝達される。歯車11,12が逆転する際には背面2
2,32どうしの接触箇所を介して力を逆方向に伝達す
ることが可能である。すなわちこれらの歯車11,12
は、従来の歯車と同様に前面21,31は勿論のこと、
背面22,32も歯車としての力の伝達機能が保たれて
いる。
【0011】この実施形態の歯車11,12の歯形であ
る左右不等基準圧力角のインボリュート歯形は、図3と
図4に一方の歯車11を加工する場合を代表して示した
ような不等圧力角歯切りホブ40により、歯車素材から
創成歯切りすることによって製作することができる。す
なわちこの実施形態の左右非対称歯形の歯20,30を
有する歯車11,12の製作は、歯切り工具の圧力角を
変えるだけで実現することができ、現有の歯車製作機械
に実質的な変更を加える必要がない。また、現有の歯車
を用いた動力伝達装置において、前記実施形態で示した
ような左右非対称歯形の歯20,30を用いることも可
能である。
【0012】本発明者らは、モジュール(m)=2.
5,歯数(z)=45,歯幅(b)=8mmで、歯の前
面側の基準圧力角α1 を20°と一定にし、背面側の基
準圧力角α2 を20°,25°,30°,35°の4種
類に設定した歯車について有限要素法による解析を行っ
たところ、従来の歯車(α2 =20°)と比べて、α2
=35°の歯車の場合に、歯元応力が約17%下がって
いることがわかった。また、歯先近傍に繰返し負荷速度
35Hz 、荷重比(最小荷重と最大荷重との比)が0.
01のsin波形を加えて歯の曲げ疲労実験を行った。
その結果、図5に示すように、背面側の基準圧力角α2
を20°から35°に増大させることによって、歯の曲
げ疲労に対する負荷能力(最大荷重)が18.5%ほど
増加することがわかった。
【0013】なお、この発明を実施するに当たって、歯
車対を構成する駆動歯車や従動歯車の具体的形状、前面
側と背面側の基準圧力角の具体値や組合わせ等、この発
明の要旨を逸脱しない範囲で、この発明を構成する各要
素を適宜に変形して実施できることは言うまでもない。
【0014】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、歯の
背面側の基準圧力角を従来の歯車のそれよりも大きくす
ることによって、歯元表面等における応力が減少し、歯
の曲げ疲労に対する負荷能力を向上させることができ
る。さらに前面側と背面側の基準圧力角を適宜に組合わ
せることによって、歯車の噛み合い損失を減少させるこ
とも可能である。この発明の歯車は負荷能力が向上する
ため、たとえば伝達荷重が一定である場合には歯車の歯
幅を小さくすることができることになり、歯車を小型化
することが可能となる。
【0015】請求項2に記載した歯車対によれば、駆動
歯車と従動歯車のいずれも、歯の背面側の基準圧力角を
従来の基準圧力角よりも大きくすることにより、双方の
歯車の歯元表面等における応力が減少し、各歯車の歯の
曲げ疲労に対する負荷能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す歯車対の一部の側
面図。
【図2】 図1に示された歯車の一部の断面図。
【図3】 図2に示された歯車を加工する歯切りホブの
一部の正面図。
【図4】 歯切りホブの一部を示す正面図。
【図5】 背面側の基準圧力角と負荷能力との関係を示
す図。
【図6】 従来の歯車の一部を示す側面図。
【符号の説明】
10…歯車対 11…駆動歯車 12…従動歯車 20…歯 21…前面 22…背面 30…歯 31…前面 32…背面 α1 …前面側の基準圧力角 α2 …背面側の基準圧力角

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転時に力が作用する歯の前面側の基準圧
    力角をα1 、背面側の基準圧力角をα2 としたとき、α
    2 をα1 よりも大きくしたことを特徴とする歯車。
  2. 【請求項2】互いに噛み合う駆動歯車と従動歯車とを有
    する歯車対において、 前記駆動歯車の歯の背面側の基準圧力角を前面側の基準
    圧力角よりも大とし、かつ、前記従動歯車の歯の背面側
    の基準圧力角を前面側の基準圧力角よりも大としたこと
    を特徴とする歯車対。
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