JP2001165200A - 一方向クラッチ - Google Patents

一方向クラッチ

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JP2001165200A
JP2001165200A JP35270599A JP35270599A JP2001165200A JP 2001165200 A JP2001165200 A JP 2001165200A JP 35270599 A JP35270599 A JP 35270599A JP 35270599 A JP35270599 A JP 35270599A JP 2001165200 A JP2001165200 A JP 2001165200A
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way clutch
state
free
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switching element
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JP35270599A
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Tadahiro Terada
忠弘 寺田
Yoshitaka Nakagawa
義崇 中川
Hajime Tazumi
一 田積
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2300/00Special features for couplings or clutches
    • F16D2300/10Surface characteristics; Details related to material surfaces

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Abstract

(57)【要約】 【課題】一方向クラッチにおいて、状態切り換え動作の
安定化と耐摩耗性を両立できるようにすること。 【解決手段】径方向内外に同心状に配設された2つの環
体11,12を同期回転させるロック状態と相対回転さ
せるフリー状態とに切り換える一方向クラッチ10であ
って、ころ13の動作部位にDLC膜20が形成され、
このDLC膜において、少なくとも、ころ13の動作領
域の表面粗さが、ロック、フリー動作させるのに十分な
摩擦抵抗を付与するため、十点平均粗さ〔Rz〕で1〜
10μmの範囲に仕上げられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向クラッチに
関する。この一方向クラッチは、例えば種々な機器の送
り機構、あるいは自動車のオルターネータ、エアコンデ
ィショナ用コンプレッサ、ウォーターポンプ、冷却ファ
ンなどの補機のプーリに用いられる。
【0002】
【従来の技術】一方向クラッチは、径方向内外に同心状
に配設される外輪と内輪とを同期回転させるロック状態
と、相対回転させるフリー状態とに切り換えるものであ
る。
【0003】このような一方向クラッチにおいて、例え
ば、ころを用いるタイプの場合、内・外輪間の径方向対
向空間の円周数カ所にくさび状空間が設けられ、このく
さび状空間にころが配置される。
【0004】このくさび状空間は、径方向外側に配設さ
れる外輪の円筒形の内周面と、例えば内輪の外周面の円
周数カ所に設けられる径方向内向きに凹む凹曲面からな
るカム面とで形成されることで、周方向一方に向けて径
方向隙間が狭くなり、周方向他方に向けて径方向隙間が
広くなる空間である。
【0005】このようなくさび状空間内において、ころ
がその径方向隙間の狭い空間側(ロック側)へ転動し外
輪の内周面と内輪のカム面とにかみ込むことで前記両輪
が同期回転して前記ロック状態となり、また、ころがそ
の径方向隙間の広い空間側(フリー側)へ転動し空転す
ることで外輪と内輪とが相対回転する前記フリー状態と
なるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記ロック
状態とするときのころのカム面上における転動位置(ロ
ック動作部位)はほぼ一定しており、したがって、ころ
によるカム面のロック動作部位における摩耗がより進行
してロック状態の不具合が比較的早期に発生する傾向と
なり、これが一方向クラッチの寿命に直接、影響するも
のとなる。
【0007】そこで、本願出願人は、このようなカム面
上の動作部位における摩耗の進行を抑制するため、摩擦
係数が小さいダイヤモンドライクカーボン膜(以下、D
iamond Like Carbon膜:以下、DL
C膜という)をカム面に形成することを考えた。
【0008】ところで、DLC膜は、それ自体が摩擦係
数の小さい特性を有していて、潤滑性に優れているの
で、カム面の摩耗を抑制できるが、ころがカム面にかみ
込みにくくなったり、かみ込んでロックしたときもフリ
ー側に外れやすいなど、ロック、フリー動作が不安定に
なる場合のあることが判明した。
【0009】したがって、本発明は、一方向クラッチに
おいて、ロックとフリーとに状態を切り換えるころなど
の状態切り換え要素の動作部位にDLC膜を形成して動
作部位の耐摩耗性を向上させる一方で、その動作部位に
対してころをかみ込みやすくするなどしてロック、フリ
ー動作の安定化と耐摩耗性を両立できるようにすること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)本発明第1の一方
向クラッチは、径方向内外に同心状に配設された2つの
環体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリ
ー状態とに切り換えるものであって、前記状態の切り換
え要素の動作部位にDLC膜が形成され、前記DLC膜
において、少なくとも、前記切り換え要素の動作領域の
表面粗さが、ロック、フリー動作させるのに十分な摩擦
抵抗を付与する状態に設定されているものである。
【0011】本発明第1によると、例えば、切り換え要
素がころであり、その動作部位がカム面である場合、ロ
ック状態とするときのころのカム面上における動作領域
はほぼ一定していても、DLC膜それ自体の表面硬度に
より動作領域における摩耗が抑制される。そしてまた、
DLC膜において、切り換え要素の動作領域の表面粗さ
が、ロック、フリー動作させるのに十分な摩擦抵抗を付
与する状態に設定されているので、ころがカム面にかみ
込んでロックすると同時にロック状態からではフリー側
に外れにくくなってロック動作が安定化し、また、ロッ
ク状態からフリー状態への切り換えもスムーズになるか
ら、結局、ロック、フリーの動作が安定化し、これによ
ってその動作領域での耐摩耗性の向上とロック、フリー
動作の安定化とが両立できる。
【0012】本発明第1の好ましい実施態様として、前
記DLC膜において、前記切り換え要素の動作領域の表
面粗さが、十点平均粗さ〔Rz〕で1〜10μmの範囲
に仕上げられているDLC膜の表面粗さが、十点平均粗
さ〔Rz〕で1μm以下であれば、粗さが細かすぎてこ
ろがカム面にかみ込みにくくなってロック動作が不安定
化し、また、十点平均粗さ〔Rz〕で10μm以上であ
れば、粗さが大きくなりすぎて、ころがカム面にかみ込
みやすくロック動作が安定化するが、フリー側へころが
外れにくくなりフリー動作が不安定化する。
【0013】(2)本発明第2の一方向クラッチは、径
方向内外に同心状に配設された2つの環体を同期回転さ
せるロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換
えるものであって、前記状態の切り換え要素の動作部位
にDLC膜が形成され、前記DLC膜の少なくとも表面
に、前記切り換え要素をロック、フリー動作させるのに
十分な摩擦抵抗を付与する潤滑剤が存在させられている
ものである。
【0014】本発明第2によると、例えば、切り換え要
素がころであり、その動作部位がカム面である場合、D
LC膜それ自体の表面硬度により動作領域における摩耗
が抑制される。そしてまた、DLC膜の少なくとも表面
に、前記切り換え要素をロック、フリー動作させるのに
十分な摩擦抵抗を付与する潤滑剤が存在させられている
ので、潤滑剤の摩擦抵抗によりころがカム面にかみ込み
やすくなってロック動作が安定化し、また、ロックした
ときもフリー側に外れるから、ロック、フリーの動作が
安定化し、これによってその動作領域での耐摩耗性の向
上とロック、フリー動作の安定化とが両立できる。
【0015】本発明第2の一方向クラッチの好ましい実
施態様として前記潤滑剤が、シリコン系グリースであ
る。この実施形態によると、ロックしたとき、ころとカ
ム面とが十分に接触するため、ロック動作を安定化する
効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示す実施形態に基
づいて詳細に説明する。
【0017】図1ないし図4に本発明の一実施形態を示
している。図1は、一方向クラッチの縦断正面図、図2
は、保持器とこれに収容されたころを示す展開平面図、
図3は、一方向クラッチの正面図、図4は、図1の要部
を拡大して示す図である。
【0018】図中、10は一方向クラッチの全体を示し
ている。この一方向クラッチ10は、外輪11と、内輪
12と、複数のころ13と、保持器14と、複数のコイ
ルバネ15とを備えている。
【0019】外輪11と内輪12は、径方向内外に同心
状に配設される一対の環体を構成する。このうち、内輪
12の外周面の円周数カ所には、外輪11との間で対向
間隔を周方向一方へ向けて狭くするくさび状空間を形成
するためのカム面12aが設けられている。このカム面
12aは、平坦な平面状に形成されており、それによっ
て内輪12の外形があたかも多角形のようになってい
る。
【0020】複数のころ13は、前述のカム面12aと
外輪11内周面との間に形成されるくさび状空間におい
て周方向に転動可能に配設されるものである。
【0021】保持器14は、内輪12の外周面において
周方向で部分的に残存する円筒部分に対して外嵌され、
内輪12の各カム面12aに対応する領域に径方向内外
に貫通したポケット14aを備え、この各ポケット14
aそれぞれにころ13が個別に収納されている。この保
持器14は、その軸方向一端に設けられる凸部14bが
内輪12に設けられるスリット状の凹部12bに対して
嵌合されることによって内輪12に固定されている。
【0022】複数のコイルバネ15は、上記保持器14
の各ポケット14a内にころ13と周方向で隣り合う状
態に圧縮状態で収納配設されている。これらの各コイル
バネ15は、その伸張復元力により各ころ13をくさび
状空間の狭い側へ押圧するようになっている。特に、こ
の実施形態では、前述のコイルバネ15として、ころ1
3のスキューを回避させるために、端面から見て楕円形
のものを用いることにより、ころ13の軸方向で可及的
に広い領域に当てるようにしている。
【0023】なお、ここで、上記一方向クラッチ10の
動作を説明する。
【0024】まず、外輪11を一方向のみに回転駆動さ
せて内輪12を従動させる形態で使用する場合には、外
輪11の回転速度を上昇させるとき、ころ13がくさび
状空間の狭い側へ転動させられて外輪11と内輪12と
の間にかみ込むので、内輪12が外輪11と一体化して
同期回転することになる。この状態がロック状態であ
る。
【0025】但し、外輪11の回転速度が下がるなどし
て内輪12の回転速度が外輪11よりも速くなると、こ
ろ13がコイルバネ14のばね力に抗してくさび状空間
の広い側へ転動させられて自転するようになるので、外
輪11と内輪12とが相対回転することになる。この状
態がフリー状態である。
【0026】そして、外輪11を両方向に任意に回転さ
せる形態で使用する場合には、外輪11が図1の時計方
向に回転すると、上述したようなロック状態になって、
内輪12が外輪11と同一方向に同期回転することにな
るが、外輪11が図1の反時計方向に回転すると、上述
したようなフリー状態になって、外輪11から内輪12
に対して回転動力が伝達されなくなり、外輪11のみが
回転し、内輪12が非回転となる。
【0027】次に、実施形態においては、ころ13の動
作部位であるカム面12aに、(a)例えば、化学蒸着
(CVD)法、プラズマCVD法、イオンビーム法など
により、DLーボン(Diamond Like Ca
rbon:略称はDLC)膜20を形成し、かつ、
(b)DLC膜20の表面粗さが、ころ13をロック、
フリー動作させるのに十分な摩擦抵抗を付与する状態に
設定したことに特徴を有している。
【0028】(a)DLC膜20の形成について:例え
ば、CVD法でDLC膜20を形成する場合、例えばC
4などの炭素源またはこれに水素などを混合した混合
ガスに、必要に応じて、キャリアガスとして適量の不活
性ガスを加え、これを1〜10Torr程度で、200
〜1100℃程度に加熱された対象部品に対して流通す
る。これにより、対象部品に炭素が付着されてDLC膜
20が生成されることになる。このとき、DLC膜20
の膜厚は、例えば0.1〜1μm程度に管理され、ま
た、その表面硬度は、Hv(ビッカース硬さ試験)で2
000以上に管理される。
【0029】このようなDLC膜20は、金属材である
カム面12aに含まれる炭素に対してDLC膜20の炭
素が結合してDLC膜20のカム面12aの金属材に対
する密着性が高くなる。そして、DLC膜20を構成す
る炭素原子相互の結合力が強いので、DLC膜20その
ものの摩耗や損傷が発生しにくくなる。また、DLC膜
20を上述したレベルに硬質にして表面を平滑にして、
ころ13の転がり抵抗が軽減されて転動動作が円滑にな
り、DLC膜20が摩耗しにくくなる。
【0030】(b)DLC膜20の表面粗さの設定につ
いて:実施形態ではDLC膜20において、前記設定の
ために、ころ13の動作領域の表面粗さが、十点平均粗
さ〔Rz〕で1〜10μmの範囲に仕上げられている。
実験で確かめたところ、この範囲は、DLC膜20の表
面粗さが、十点平均粗さ〔Rz〕で1μm以下であれ
ば、粗さが細かすぎてころ13がカム面12aにかみ込
みにくくなってロック動作が不安定化になる場合があ
り、また、十点平均粗さ〔Rz〕で10μm以上であれ
ば、粗さが大きくなりすぎて、ころ13がカム面12a
にかみ込みやすくロック動作が安定化するが、フリー側
へころ13が外れにくくなりフリー動作が不安定化にな
る場合があった。
【0031】DLC膜の形成する母材(カム面)の粗さ
がで調整して設定する。また、表面粗さは通常、Rzで
1〜6μm程度である。
【0032】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0033】(1)上記実施形態においては、内輪12
のカム面12aにDLC膜20を形成し、その表面粗さ
を上述のように設定したが、これに限定されるものでは
なく、例えば、DLC膜20の表面に、ころ13をロッ
ク、フリー動作させるのに十分な摩擦抵抗を付与する潤
滑剤が存在させられているものとしてもよい。
【0034】こうすると、DLC膜20それ自体の表面
硬度により動作領域における摩耗が抑制されるととも
に、上記潤滑剤の摩擦抵抗によりころ13がカム面12
aにかみ込みやすくなってロック動作が安定化し、ま
た、ロックしたときもフリー側に外れるから、ロック、
フリーの動作が安定化し、これによってその動作領域で
の耐摩耗性の向上とロック、フリー動作の安定化とが両
立できるものとなる。
【0035】この場合の好ましい潤滑剤としては使用雰
囲気温度(約100〜200℃)での動粘度が通常の鉱
油系グリースに比べて高いものがよく、例えば100℃
の動粘度が7.0cSt以下の基油をシリコン系オイル
としたシリコン系グリースが挙げられる。
【0036】(2)上記実施形態においては、ころ13
をスプラグなどとすることができ、また、コイルバネ1
4を板ばねや弾性片などとすることができる。これらこ
ろ13やスプラグは、この一方向クラッチ10をロック
とフリーとの2つの状態に切り換える切り換え要素を構
成する。
【0037】また、ころ13などの切り換え要素の動作
部位は、実施形態の場合、カム面12aとなるが、これ
に限定されない。
【0038】(3)上記実施形態においては、一方向ク
ラッチ10のカム面12aを内輪12側に形成した例を
挙げているが、外輪11側に設けたものにも本発明を適
用できる。但し、上記実施形態のように内輪12にカム
面12aを設けた構造は、高速回転域でも遠心力によっ
てころ13がロック位置から不必要に外れるのを防止で
きるなど、高速回転での使用に適している。
【0039】(4)上記実施形態においては、例えば自
動車などのエンジンに装着される各種の補機のプーリに
内蔵することができる。具体的に、上記一方向クラッチ
10を自動車の補機としてのオルタネータのプーリに組
み込んだ例を、図5に示す。図5は、一方向クラッチを
内蔵したプーリユニットの縦断側面図である。
【0040】図中、Aはプーリユニットの全体を示して
おり、1はプーリ、2は回転軸、3,3は転がり軸受で
ある。プーリ1は、その外周面に駆動ベルトBが巻き掛
けられるベルト溝1aが設けられている。回転軸2は、
オルタネータの入力軸となるものである。転がり軸受
3,3は、プーリ1と回転軸2との対向環状空間の軸方
向両側に配設されて主としてラジアル荷重を負担するも
ので、いずれも一般的な深溝玉軸受とされる。
【0041】図示例のプーリユニットAでは、2つの転
がり軸受3,3の内・外輪間の軸方向外端側にのみシー
ル部材5が装着されており、この2つのシール部材5に
より、一方向クラッチ10と転がり軸受3,3を密封
し、これら一方向クラッチ10と2つの転がり軸受3,
3とに対して、共通の潤滑剤をそれぞれ使用させるよう
になっている。
【0042】図示例のプーリユニットAでは、プーリ1
と回転軸2との対向環状空間に一方向クラッチ10を配
設している。この例では、プーリ1に一方向クラッチ1
0の外輪11が、また、回転軸2に一方向クラッチ10
の内輪12がそれぞれ圧入により嵌合されている。
【0043】このようなプーリユニットAでは、プーリ
1を一方向のみに回転させ、その回転速度を任意に変化
させるような形態で使用される。その動作としては、上
述した一方向クラッチ10の動作説明と同様である。
【0044】つまり、ベルトBによりプーリ1が所要方
向に回転されると、その回転上昇に伴い一方向クラッチ
10がロック状態になってプーリ1から内輪12および
回転軸2に対して回転動力をほぼ1:1の割合で伝達す
るようになる。
【0045】但し、仮に、プーリ1の回転上昇過程で、
プーリ1の回転速度が一時的に低下すると、内輪12お
よび回転軸2の回転速度が回転慣性力によりプーリ1の
回転速度よりも一瞬速くなるので、一方向クラッチ10
がフリー状態となってプーリ1から回転軸2に対する回
転動力の伝達が遮断されるようになる。
【0046】この後、再びプーリ1の回転速度が回転軸
2よりも速くなると、一方向クラッチ10が再びロック
状態となるので、プーリ1から回転軸2に対して回転動
力が伝達されることになる。
【0047】このように、プーリ1の回転速度が高低変
動(脈動)するようなことがあっても、一方向クラッチ
10がロック状態とフリー状態に適宜切り換わって、プ
ーリ1の回転速度の脈動を整流化して、回転軸2にリニ
アに伝達させるようになっている。また、プーリ1の回
転速度を減速するときにも、一方向クラッチ10がフリ
ー状態になって回転軸2を自身の回転慣性力でもって高
速回転させることができるので、オルタネータの発電効
率を高めることができる。
【0048】このようなプーリユニットAに内蔵されて
いる一方向クラッチ10は実施形態のものが使用されて
いてその寿命が長くなっており、したがって、プーリユ
ニットAとしての性能に寄与することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明第1および第2によると、ロック
とフリーとに状態を切り換えるころなどの状態切り換え
要素の動作部位にDLC膜を形成して動作部位の耐摩耗
性を向上させる一方で、その動作部位に対してころをか
み込みやすくしなどしてロック、フリー動作の安定化と
耐摩耗性を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の一方向クラッチの縦断正
面図
【図2】図1の一方向クラッチの一部を示す平面展開図
【図3】図1の一方向クラッチの正面図
【図4】図1の要部を拡大して示す図
【図5】実施形態の一方向クラッチを内蔵したプーリユ
ニットの縦断側面図
【符号の説明】
10 一方向クラッチ 11 外輪 12 内輪 12a カム面 13 ころ 14 保持器 14a ポケット 15 コイルバネ 20 DLC膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向内外に同心状に配設された2つの環
    体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー
    状態とに切り換える一方向クラッチであって、 前記状態の切り換え要素の動作部位にダイヤモンドライ
    クカーボン膜が形成され、 前記ダイヤモンドライクカーボン膜において、少なくと
    も、前記切り換え要素の動作領域の表面粗さが、ロッ
    ク、フリー動作させるのに十分な摩擦抵抗を付与する状
    態に設定されている、ことを特徴とする一方向クラッ
    チ。
  2. 【請求項2】請求項1の一方向クラッチにおいて、 前記ダイヤモンドライクカーボン膜において、前記切り
    換え要素の動作領域の表面粗さが、十点平均粗さ〔R
    z〕で1〜10μmの範囲に仕上げられている、ことを
    特徴とする一方向クラッチ。
  3. 【請求項3】径方向内外に同心状に配設された2つの環
    体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー
    状態とに切り換える一方向クラッチであって、 前記状態の切り換え要素の動作部位にダイヤモンドライ
    クカーボン膜が形成され、 前記ダイヤモンドライクカーボン膜の少なくとも表面
    に、前記切り換え要素をロック、フリー動作させるのに
    十分な摩擦抵抗を付与する潤滑剤が存在させられてい
    る、ことを特徴とする一方向クラッチ。
  4. 【請求項4】請求項3の一方向クラッチにおいて、 前記潤滑剤が、シリコン系グリースであることを特徴と
    する一方向クラッチ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4いずれかの一方向クラッ
    チにおいて、 前記切り換え要素が、前記両環体間に形成されるくさび
    状空間に転動可能に配設されるころとされる、ことを特
    徴とする一方向クラッチ。
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