JP2001164988A - シリンダヘッド - Google Patents
シリンダヘッドInfo
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- JP2001164988A JP2001164988A JP34781499A JP34781499A JP2001164988A JP 2001164988 A JP2001164988 A JP 2001164988A JP 34781499 A JP34781499 A JP 34781499A JP 34781499 A JP34781499 A JP 34781499A JP 2001164988 A JP2001164988 A JP 2001164988A
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- JP
- Japan
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- combustion chamber
- cylinder head
- water jacket
- chamber wall
- wall piece
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃焼室壁および点火プラグ周りを効果的に冷
却することが可能で、かつ、燃焼室の壁温制御にも適す
るシリンダヘッドを提供すること。 【解決手段】 シリンダヘッド本体10と、シリンダヘ
ッド本体10とは別体に形成され燃焼室17の上部壁を
形成する燃焼室壁ピース20とからなり、燃焼室壁ピー
ス20はシリンダヘッド本体10に形成された凹部に嵌
合されてシリンダヘッド本体10とシリンダブロックと
の間に介在されており、燃焼室壁ピース20の側面21
および/または燃焼室壁ピース20の燃焼室17と反対
側の面22にはウォータジャケット13d、13cが形
成されているシリンダヘッド1。
却することが可能で、かつ、燃焼室の壁温制御にも適す
るシリンダヘッドを提供すること。 【解決手段】 シリンダヘッド本体10と、シリンダヘ
ッド本体10とは別体に形成され燃焼室17の上部壁を
形成する燃焼室壁ピース20とからなり、燃焼室壁ピー
ス20はシリンダヘッド本体10に形成された凹部に嵌
合されてシリンダヘッド本体10とシリンダブロックと
の間に介在されており、燃焼室壁ピース20の側面21
および/または燃焼室壁ピース20の燃焼室17と反対
側の面22にはウォータジャケット13d、13cが形
成されているシリンダヘッド1。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(たとえ
ば、自動車用内燃機関)のシリンダヘッドに関し、とく
に分割型のシリンダヘッドに関する。
ば、自動車用内燃機関)のシリンダヘッドに関し、とく
に分割型のシリンダヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】分割型シリンダヘッドは、たとえば特開
平04−308345号等により知られている。そこで
は、燃焼室壁がシリンダヘッド本体と別体に形成され、
燃焼室壁がシリンダヘッド本体の凹部に着脱可能に装着
されている。この構造によって、燃焼室壁にピンホール
が発生した時には、燃焼室壁だけを交換して対応するこ
とができる。
平04−308345号等により知られている。そこで
は、燃焼室壁がシリンダヘッド本体と別体に形成され、
燃焼室壁がシリンダヘッド本体の凹部に着脱可能に装着
されている。この構造によって、燃焼室壁にピンホール
が発生した時には、燃焼室壁だけを交換して対応するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の分割型シリンダ
ヘッドには、つぎの問題がある。燃焼室壁自体にはウォ
ータジャケットが形成されていないので、燃焼室上壁の
肉厚および点火プラグ装着穴まわりの肉厚が大となって
おり、冷却したい燃焼室壁および点火プラグ周りを効果
的に冷却することが難しい。また、壁厚大により燃焼室
壁自体の熱容量が大となって、燃焼室の壁温制御を効果
的に行うことができず、燃費の低減を効果的にはかるこ
とができない。本発明の目的は、燃焼室上壁および点火
プラグ周りを効果的に冷却でき、かつ、燃焼室の壁温制
御にも適するシリンダヘッドを提供することにある。
ヘッドには、つぎの問題がある。燃焼室壁自体にはウォ
ータジャケットが形成されていないので、燃焼室上壁の
肉厚および点火プラグ装着穴まわりの肉厚が大となって
おり、冷却したい燃焼室壁および点火プラグ周りを効果
的に冷却することが難しい。また、壁厚大により燃焼室
壁自体の熱容量が大となって、燃焼室の壁温制御を効果
的に行うことができず、燃費の低減を効果的にはかるこ
とができない。本発明の目的は、燃焼室上壁および点火
プラグ周りを効果的に冷却でき、かつ、燃焼室の壁温制
御にも適するシリンダヘッドを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のシリンダヘッドはつぎの通りである。 (1) シリンダヘッド本体と該シリンダヘッド本体と
は別体に形成され燃焼室の上部壁を形成する燃焼室壁ピ
ースとからなり、前記燃焼室壁ピースは前記シリンダヘ
ッド本体に形成された凹部に嵌合されて前記シリンダヘ
ッド本体とシリンダブロックとの間に介在されており、
前記燃焼室壁ピースの側面および/または前記燃焼室壁
ピースの燃焼室と反対側の面にウォータジャケットが形
成されている、シリンダヘッド。 (2) 前記ウォータジャケットのうち前記燃焼室壁ピ
ースの側面に形成されたウォータジャケットは吸・排気
ポートのうち燃焼室壁ピースに形成された部分を外側か
ら取り巻いている(1)記載のシリンダヘッド。 (3) 前記ウォータジャケットのうち前記燃焼室壁ピ
ースの燃焼室と反対側の面に形成されたウォータジャケ
ットは、吸気ポートと排気ポート間を延び、プラグ穴ま
わりに延び、排気ポート間に延びている(1)記載のシ
リンダヘッド。 (4) 前記燃焼室壁ピースが前記シリンダヘッド本体
に接合されている(1)記載のシリンダヘッド。 (5) 前記燃焼室壁ピースと前記シリンダヘッド本体
との接合が摩擦溶接である(4)記載のシリンダヘッ
ド。 (6) 前記燃焼室壁ピースの材料と前記シリンダヘッ
ド本体の材料とが互いに異なる(1)記載のシリンダヘ
ッド。 (7) 前記燃焼室壁ピースが鍛造品である(1)記載
のシリンダヘッド。 (8) 前記シリンダヘッドはウォータジャケットを有
し、前記燃焼室ピースのウォータジャケットは前記シリ
ンダヘッドのウォータジャケットの一部を構成してお
り、前記シリンダヘッドのウォータジャケットは吸気ポ
ート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ周り
ウォータジャケットを有し、全負荷時は低温の冷却水が
吸気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラ
グ周りウォータジャケットに流され、部分負荷時は比較
的高温の冷却水が排気ポート側・プラグ周りウォータジ
ャケットのみに流される(1)記載のシリンダヘッド。
明のシリンダヘッドはつぎの通りである。 (1) シリンダヘッド本体と該シリンダヘッド本体と
は別体に形成され燃焼室の上部壁を形成する燃焼室壁ピ
ースとからなり、前記燃焼室壁ピースは前記シリンダヘ
ッド本体に形成された凹部に嵌合されて前記シリンダヘ
ッド本体とシリンダブロックとの間に介在されており、
前記燃焼室壁ピースの側面および/または前記燃焼室壁
ピースの燃焼室と反対側の面にウォータジャケットが形
成されている、シリンダヘッド。 (2) 前記ウォータジャケットのうち前記燃焼室壁ピ
ースの側面に形成されたウォータジャケットは吸・排気
ポートのうち燃焼室壁ピースに形成された部分を外側か
ら取り巻いている(1)記載のシリンダヘッド。 (3) 前記ウォータジャケットのうち前記燃焼室壁ピ
ースの燃焼室と反対側の面に形成されたウォータジャケ
ットは、吸気ポートと排気ポート間を延び、プラグ穴ま
わりに延び、排気ポート間に延びている(1)記載のシ
リンダヘッド。 (4) 前記燃焼室壁ピースが前記シリンダヘッド本体
に接合されている(1)記載のシリンダヘッド。 (5) 前記燃焼室壁ピースと前記シリンダヘッド本体
との接合が摩擦溶接である(4)記載のシリンダヘッ
ド。 (6) 前記燃焼室壁ピースの材料と前記シリンダヘッ
ド本体の材料とが互いに異なる(1)記載のシリンダヘ
ッド。 (7) 前記燃焼室壁ピースが鍛造品である(1)記載
のシリンダヘッド。 (8) 前記シリンダヘッドはウォータジャケットを有
し、前記燃焼室ピースのウォータジャケットは前記シリ
ンダヘッドのウォータジャケットの一部を構成してお
り、前記シリンダヘッドのウォータジャケットは吸気ポ
ート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ周り
ウォータジャケットを有し、全負荷時は低温の冷却水が
吸気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラ
グ周りウォータジャケットに流され、部分負荷時は比較
的高温の冷却水が排気ポート側・プラグ周りウォータジ
ャケットのみに流される(1)記載のシリンダヘッド。
【0005】上記(1)のシリンダヘッドでは、シリン
ダヘッドをシリンダヘッド本体と燃焼室壁ピースとの分
割構成とし、燃焼室壁ピース自体にウォータジャケット
を形成したので、燃焼室上壁および点火プラグ周りを効
果的に冷却することができる。また、燃焼室壁ピースへ
のウォータジャケットの形成は機械加工で行うことがで
き、従来中子を用いて形成していた燃焼室上壁および点
火プラグ周りのウォータジャケットの形成が容易とな
り、かつ設計自由度が大となる。また、燃焼室壁ピース
をシリンダヘッド本体と別体形成したので、燃焼室壁ピ
ースの熱容量が小さくなり、燃焼室壁ピースの温度制御
が容易となり、燃焼室の壁温制御とそれによる燃費の向
上に寄与できる。上記(2)のシリンダヘッドでは、燃
焼室壁ピースの側面のウォータジャケットは吸・排気ポ
ートを囲んでいるので、燃焼室上壁のみならず吸・排気
ポート周りまで壁温制御でき、燃費向上に寄与できる。
上記(3)のシリンダヘッドでは、燃焼室壁ピースの燃
焼室と反対側の面に形成されたウォータジャケットが、
吸気ポートと排気ポート間を延び、プラグ穴まわりに延
び、排気ポート間に延びているので、最も高温となりや
すかった排気ポート間、プラグ穴まわりも効果的に冷却
することができる。上記(4)のシリンダヘッドでは、
燃焼室壁ピースがシリンダヘッド本体に接合された場
合、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体との間のシー
ルを不要とすることができるかまたは少なくすることが
できる。上記(5)のシリンダヘッドでは、燃焼室壁ピ
ースとシリンダヘッド本体との接合が摩擦溶接である場
合、接合が容易となる。ただし、この場合は燃焼室壁ピ
ースの外形は円形である必要がある。上記(6)のシリ
ンダヘッドでは、燃焼室壁ピースの材料とシリンダヘッ
ド本体の材料とが互いに異なる場合、燃焼室壁ピースと
シリンダヘッド本体のそれぞれに要求される条件を満足
させるに最適な材料を選択することができる。上記
(7)のシリンダヘッドでは、燃焼室壁ピースが鍛造品
である場合、鋳造に比べて強度アップ、耐熱性アップを
はかることができ、高負荷域での耐久性が増す。上記
(8)のシリンダヘッドでは、ウォータジャケットが吸
気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ
周りウォータジャケットを有し、全負荷時は低温の冷却
水を吸気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・
プラグ周りウォータジャケットに流し、部分負荷時は比
較的高温の冷却水を排気ポート側・プラグ周りウォータ
ジャケットのみに流すので、エンジン運転条件に応じて
最適な壁温制御が行われ、燃費を向上させることができ
る。
ダヘッドをシリンダヘッド本体と燃焼室壁ピースとの分
割構成とし、燃焼室壁ピース自体にウォータジャケット
を形成したので、燃焼室上壁および点火プラグ周りを効
果的に冷却することができる。また、燃焼室壁ピースへ
のウォータジャケットの形成は機械加工で行うことがで
き、従来中子を用いて形成していた燃焼室上壁および点
火プラグ周りのウォータジャケットの形成が容易とな
り、かつ設計自由度が大となる。また、燃焼室壁ピース
をシリンダヘッド本体と別体形成したので、燃焼室壁ピ
ースの熱容量が小さくなり、燃焼室壁ピースの温度制御
が容易となり、燃焼室の壁温制御とそれによる燃費の向
上に寄与できる。上記(2)のシリンダヘッドでは、燃
焼室壁ピースの側面のウォータジャケットは吸・排気ポ
ートを囲んでいるので、燃焼室上壁のみならず吸・排気
ポート周りまで壁温制御でき、燃費向上に寄与できる。
上記(3)のシリンダヘッドでは、燃焼室壁ピースの燃
焼室と反対側の面に形成されたウォータジャケットが、
吸気ポートと排気ポート間を延び、プラグ穴まわりに延
び、排気ポート間に延びているので、最も高温となりや
すかった排気ポート間、プラグ穴まわりも効果的に冷却
することができる。上記(4)のシリンダヘッドでは、
燃焼室壁ピースがシリンダヘッド本体に接合された場
合、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体との間のシー
ルを不要とすることができるかまたは少なくすることが
できる。上記(5)のシリンダヘッドでは、燃焼室壁ピ
ースとシリンダヘッド本体との接合が摩擦溶接である場
合、接合が容易となる。ただし、この場合は燃焼室壁ピ
ースの外形は円形である必要がある。上記(6)のシリ
ンダヘッドでは、燃焼室壁ピースの材料とシリンダヘッ
ド本体の材料とが互いに異なる場合、燃焼室壁ピースと
シリンダヘッド本体のそれぞれに要求される条件を満足
させるに最適な材料を選択することができる。上記
(7)のシリンダヘッドでは、燃焼室壁ピースが鍛造品
である場合、鋳造に比べて強度アップ、耐熱性アップを
はかることができ、高負荷域での耐久性が増す。上記
(8)のシリンダヘッドでは、ウォータジャケットが吸
気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ
周りウォータジャケットを有し、全負荷時は低温の冷却
水を吸気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・
プラグ周りウォータジャケットに流し、部分負荷時は比
較的高温の冷却水を排気ポート側・プラグ周りウォータ
ジャケットのみに流すので、エンジン運転条件に応じて
最適な壁温制御が行われ、燃費を向上させることができ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明実施例のシリンダヘッド
を、図1〜図8を参照して説明する。図1〜図6に示す
ように、本発明実施例のシリンダヘッド1は、分割型シ
リンダヘッドで、シリンダヘッド本体10とシリンダヘ
ッド本体10とは別体に形成された燃焼室壁ピース20
とからなる。シリンダヘッド本体10は1つであるが、
燃焼室壁ピース20は、気筒数だけあり、各気筒に対し
1つずつ設けられる。燃焼室壁ピース20は、偏平な円
柱状、または偏平な円柱状の外周を平行2面で切断した
外形を有する。燃焼室壁ピース20の上下面は燃焼室壁
ピース20の軸芯と直交する平面とされている。
を、図1〜図8を参照して説明する。図1〜図6に示す
ように、本発明実施例のシリンダヘッド1は、分割型シ
リンダヘッドで、シリンダヘッド本体10とシリンダヘ
ッド本体10とは別体に形成された燃焼室壁ピース20
とからなる。シリンダヘッド本体10は1つであるが、
燃焼室壁ピース20は、気筒数だけあり、各気筒に対し
1つずつ設けられる。燃焼室壁ピース20は、偏平な円
柱状、または偏平な円柱状の外周を平行2面で切断した
外形を有する。燃焼室壁ピース20の上下面は燃焼室壁
ピース20の軸芯と直交する平面とされている。
【0007】燃焼室壁ピース20は、シリンダヘッド本
体10に形成された凹部に嵌合されて、シリンダヘッド
本体10とシリンダブロックとの間に介在される。燃焼
室壁ピース20は、シリンダヘッド本体10に形成され
た凹部の底面とシリンダブロックのボア部周囲部の上面
とで挟まれる。シリンダヘッド本体10に形成された凹
部は燃焼室壁ピース20の上面と密着して接触する平面
からなり、凹部の側面は燃焼室壁ピース20の側面と嵌
合する孤面からなる。燃焼室壁ピース20は、燃焼室1
7の上部壁を形成する。燃焼室壁ピース20の下面の一
部は、燃焼室17の上面を構成し、吸気ポート11、排
気ポート12の軸芯に直交する面(吸気ポート11、排
気ポート12の軸芯が平行でない時はこの面はテーパ面
となる)を有する。
体10に形成された凹部に嵌合されて、シリンダヘッド
本体10とシリンダブロックとの間に介在される。燃焼
室壁ピース20は、シリンダヘッド本体10に形成され
た凹部の底面とシリンダブロックのボア部周囲部の上面
とで挟まれる。シリンダヘッド本体10に形成された凹
部は燃焼室壁ピース20の上面と密着して接触する平面
からなり、凹部の側面は燃焼室壁ピース20の側面と嵌
合する孤面からなる。燃焼室壁ピース20は、燃焼室1
7の上部壁を形成する。燃焼室壁ピース20の下面の一
部は、燃焼室17の上面を構成し、吸気ポート11、排
気ポート12の軸芯に直交する面(吸気ポート11、排
気ポート12の軸芯が平行でない時はこの面はテーパ面
となる)を有する。
【0008】シリンダヘッド本体10と燃焼室壁ピース
20との分割面16は、燃焼室壁ピース20の側面がシ
リンダボアより外側にあり、燃焼室壁ピース20の上面
が燃焼室壁面の吸・排気バルブの弁間部より上で点火プ
ラグ穴14の最上段の段付き部かそれより下にある。燃
焼室壁ピース20とシリンダヘッド本体10とは、接着
剤、ロー付け、ガスケット、溶接(摩擦溶接を含む)、
ボルト等の何れかによってシールし、固定される。
20との分割面16は、燃焼室壁ピース20の側面がシ
リンダボアより外側にあり、燃焼室壁ピース20の上面
が燃焼室壁面の吸・排気バルブの弁間部より上で点火プ
ラグ穴14の最上段の段付き部かそれより下にある。燃
焼室壁ピース20とシリンダヘッド本体10とは、接着
剤、ロー付け、ガスケット、溶接(摩擦溶接を含む)、
ボルト等の何れかによってシールし、固定される。
【0009】シリンダヘッド本体10は、吸・排気ポー
ト11、12、ウォータジャケット13、点火プラグ穴
14を有し、動弁系など機能部品を有する。燃焼室壁ピ
ース20には、吸気ポート11、排気ポート12、ウォ
ータジャケット13、点火プラグ穴14が形成される。
ト11、12、ウォータジャケット13、点火プラグ穴
14を有し、動弁系など機能部品を有する。燃焼室壁ピ
ース20には、吸気ポート11、排気ポート12、ウォ
ータジャケット13、点火プラグ穴14が形成される。
【0010】燃焼室壁ピース20の側面21にはウォー
タジャケット13dが形成されており、燃焼室壁ピース
の燃焼室17と反対側の面22にはウォータジャケット
13cが形成されている。ウォータジャケット13d、
13cは燃焼室壁ピース20の外面に開放しているの
で、中子を用いずに金型によるダイキャスト鋳造で、あ
るいは燃焼室壁ピース20を鍛造した後機械加工で、容
易に形成できる。
タジャケット13dが形成されており、燃焼室壁ピース
の燃焼室17と反対側の面22にはウォータジャケット
13cが形成されている。ウォータジャケット13d、
13cは燃焼室壁ピース20の外面に開放しているの
で、中子を用いずに金型によるダイキャスト鋳造で、あ
るいは燃焼室壁ピース20を鍛造した後機械加工で、容
易に形成できる。
【0011】燃焼室壁ピース20の側面21のウォータ
ジャケット13dは、吸・排気ポート11、12のうち
燃焼室壁ピース20に形成された部分を外側から取り巻
いている。このため、ウォータジャケット13cは、燃
焼室17の上壁を冷却、温度分布制御する他、吸・排気
ポート11、12周りを冷却、温度分布制御する。
ジャケット13dは、吸・排気ポート11、12のうち
燃焼室壁ピース20に形成された部分を外側から取り巻
いている。このため、ウォータジャケット13cは、燃
焼室17の上壁を冷却、温度分布制御する他、吸・排気
ポート11、12周りを冷却、温度分布制御する。
【0012】また、燃焼室壁ピース20の燃焼室17と
反対側の面22のウォータジャケット13cは、吸気ポ
ートと排気ポート間を延びる部分13c−1、プラグ穴
14周りに延びる部分13c−2、排気ポート間に延び
る部分13c−3を有する。ウォータジャケット13c
は、従来冷却の困難であった排気ポート間、プラグ穴1
4周りを、効果的に冷却する。排気ポート間に延びる部
分13c−3を、図2に示す冷却水穴13c−4によっ
て、その上のシリンダヘッド本体10のウォータジャケ
ット13に連通させると、排気ポート間に延びる部分1
3c−3に十分に水を流すことができる。
反対側の面22のウォータジャケット13cは、吸気ポ
ートと排気ポート間を延びる部分13c−1、プラグ穴
14周りに延びる部分13c−2、排気ポート間に延び
る部分13c−3を有する。ウォータジャケット13c
は、従来冷却の困難であった排気ポート間、プラグ穴1
4周りを、効果的に冷却する。排気ポート間に延びる部
分13c−3を、図2に示す冷却水穴13c−4によっ
て、その上のシリンダヘッド本体10のウォータジャケ
ット13に連通させると、排気ポート間に延びる部分1
3c−3に十分に水を流すことができる。
【0013】燃焼室壁ピース20に形成されるウォータ
ジャケット13と、シリンダヘッド本体10に形成され
るウォータジャケットとは、シリンダヘッド1のウォー
タジャケット13を構成する。シリンダヘッド本体10
に形成されるウォータジャケットの一部は、図1に示す
ように、燃焼室壁ピース20を装着する凹部に開放して
おり、シリンダヘッド本体10に形成されるウォータジ
ャケットの設計自由度が向上している。
ジャケット13と、シリンダヘッド本体10に形成され
るウォータジャケットとは、シリンダヘッド1のウォー
タジャケット13を構成する。シリンダヘッド本体10
に形成されるウォータジャケットの一部は、図1に示す
ように、燃焼室壁ピース20を装着する凹部に開放して
おり、シリンダヘッド本体10に形成されるウォータジ
ャケットの設計自由度が向上している。
【0014】燃焼室壁ピース20とシリンダヘッド本体
10とは、材料または製造方法が、互いに異なってもよ
い。たとえば、燃焼室壁ピース20がステンレスでシリ
ンダヘッド本体10がアルミであってもよい。また、燃
焼室壁ピース20がアルミ鍛造品またはアルミダイキャ
ストで、シリンダヘッド本体10がアルミの低圧鋳造品
であってもよい。
10とは、材料または製造方法が、互いに異なってもよ
い。たとえば、燃焼室壁ピース20がステンレスでシリ
ンダヘッド本体10がアルミであってもよい。また、燃
焼室壁ピース20がアルミ鍛造品またはアルミダイキャ
ストで、シリンダヘッド本体10がアルミの低圧鋳造品
であってもよい。
【0015】図7、図8に示すように、シリンダヘッド
1のウォータジャケット13は、吸気ポート側ウォータ
ジャケット13aと排気ポート側ウォータジャケット1
3b、プラグ周りウォータジャケット13cを有する。
このシリンダヘッド1に2冷却系を適用し、全負荷時は
低温(約60℃〜80℃)の冷却水を吸気ポート側ウォ
ータジャケット13aと排気ポート側・プラグ周りウォ
ータジャケット13b、13cに流し、部分負荷時は比
較的高温(約80℃〜120℃)の冷却水を排気ポート
側・プラグ周りウォータジャケット13b、13cのみ
に流す(吸気ポート側ウォータジャケット13aの流れ
は止めるか低減する)ようにする。吸気ポート側ウォー
タジャケット13aと排気ポート側・プラグ周りウォー
タジャケット13b、13cとは、吸気ポート側ウォー
タジャケット13aの両端近傍で、互いに遮断されてい
る。15はその冷却水路遮断部を示す。これによって、
図8に示すように、エンジン運転条件に応じた適正な燃
焼室壁温制御が行われ、全負荷時(WOT時、Wide Ope
n Throttle時) に約3.7%の燃費の改善が得られ、部
分負荷時に約6.4%の燃費の改善が得られ、平均的に
約5%の燃費の改善が得られる。
1のウォータジャケット13は、吸気ポート側ウォータ
ジャケット13aと排気ポート側ウォータジャケット1
3b、プラグ周りウォータジャケット13cを有する。
このシリンダヘッド1に2冷却系を適用し、全負荷時は
低温(約60℃〜80℃)の冷却水を吸気ポート側ウォ
ータジャケット13aと排気ポート側・プラグ周りウォ
ータジャケット13b、13cに流し、部分負荷時は比
較的高温(約80℃〜120℃)の冷却水を排気ポート
側・プラグ周りウォータジャケット13b、13cのみ
に流す(吸気ポート側ウォータジャケット13aの流れ
は止めるか低減する)ようにする。吸気ポート側ウォー
タジャケット13aと排気ポート側・プラグ周りウォー
タジャケット13b、13cとは、吸気ポート側ウォー
タジャケット13aの両端近傍で、互いに遮断されてい
る。15はその冷却水路遮断部を示す。これによって、
図8に示すように、エンジン運転条件に応じた適正な燃
焼室壁温制御が行われ、全負荷時(WOT時、Wide Ope
n Throttle時) に約3.7%の燃費の改善が得られ、部
分負荷時に約6.4%の燃費の改善が得られ、平均的に
約5%の燃費の改善が得られる。
【0016】つぎに、上記構成による作用、効果を説明
する。表1は結果を表示したもので、以下の説明におけ
る、a、b、・・・の符号は、表1の符号a、b、・・
・と対応する。 a)シリンダヘッド1をシリンダヘッド本体10と燃焼
室壁ピース20との分割構成とし、燃焼室壁ピース20
自体にウォータジャケット(W/J)13c、13dを
形成したので、燃焼室上面および点火プラグ周りにウォ
ータジャケット13を配置できかつ燃焼室上面および点
火プラグ周りとウォータジャケット13との距離(壁
厚)を小にでき、燃焼室上壁および点火プラグ周りを効
果的に冷却することができる。 b)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド本体10と別
体に形成したので、燃焼室壁ピース20の熱容量が小さ
くなり、燃焼室壁ピース20の温度制御が容易となり、
燃焼室の壁温制御を敏感に(応答性良く)行うことがで
き、燃費の向上に寄与できる。 c)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド本体10と別
体に形成したので、燃焼室壁ピース20へのウォータジ
ャケット13c、13dの形成は機械加工で行うことが
でき、従来中子を用いて形成していた燃焼室上壁および
点火プラグ周りのウォータジャケットの形成が容易とな
り、かつウォータジャケット13の設計自由度、および
吸・排気バルブ周りの設計自由度が大となる。
する。表1は結果を表示したもので、以下の説明におけ
る、a、b、・・・の符号は、表1の符号a、b、・・
・と対応する。 a)シリンダヘッド1をシリンダヘッド本体10と燃焼
室壁ピース20との分割構成とし、燃焼室壁ピース20
自体にウォータジャケット(W/J)13c、13dを
形成したので、燃焼室上面および点火プラグ周りにウォ
ータジャケット13を配置できかつ燃焼室上面および点
火プラグ周りとウォータジャケット13との距離(壁
厚)を小にでき、燃焼室上壁および点火プラグ周りを効
果的に冷却することができる。 b)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド本体10と別
体に形成したので、燃焼室壁ピース20の熱容量が小さ
くなり、燃焼室壁ピース20の温度制御が容易となり、
燃焼室の壁温制御を敏感に(応答性良く)行うことがで
き、燃費の向上に寄与できる。 c)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド本体10と別
体に形成したので、燃焼室壁ピース20へのウォータジ
ャケット13c、13dの形成は機械加工で行うことが
でき、従来中子を用いて形成していた燃焼室上壁および
点火プラグ周りのウォータジャケットの形成が容易とな
り、かつウォータジャケット13の設計自由度、および
吸・排気バルブ周りの設計自由度が大となる。
【0017】d)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド
本体10と別体に形成したので、シリンダヘッド本体1
0のウォータジャケット13(W/J)の一部は燃焼室
壁ピース装着用凹部に開放され、シリンダヘッド本体1
0のウォータジャケット13の中子設計が容易になり、
設計自由度が大きくなる。 e)上記によって、シリンダヘッド本体10の形状が単
純になり、エンジン全体のコスト低減になる。
本体10と別体に形成したので、シリンダヘッド本体1
0のウォータジャケット13(W/J)の一部は燃焼室
壁ピース装着用凹部に開放され、シリンダヘッド本体1
0のウォータジャケット13の中子設計が容易になり、
設計自由度が大きくなる。 e)上記によって、シリンダヘッド本体10の形状が単
純になり、エンジン全体のコスト低減になる。
【0018】f)燃焼室壁ピース20の側面のウォータ
ジャケット13dは吸・排気ポート11、12を囲んで
いるので、燃焼室上壁のみならず吸・排気ポート周りま
で壁温制御でき、燃費向上に寄与できる。 g)燃焼室壁ピース20の燃焼室17と反対側の面に形
成されたウォータジャケット13cが、吸気ポート11
と排気ポート12間を延び、プラグ穴14まわりに延
び、排気ポート12間に延びているので、最も高温とな
りやすかった排気ポート間、プラグ穴まわりも効果的に
冷却することができる。
ジャケット13dは吸・排気ポート11、12を囲んで
いるので、燃焼室上壁のみならず吸・排気ポート周りま
で壁温制御でき、燃費向上に寄与できる。 g)燃焼室壁ピース20の燃焼室17と反対側の面に形
成されたウォータジャケット13cが、吸気ポート11
と排気ポート12間を延び、プラグ穴14まわりに延
び、排気ポート12間に延びているので、最も高温とな
りやすかった排気ポート間、プラグ穴まわりも効果的に
冷却することができる。
【0019】h)燃焼室壁ピース20がシリンダヘッド
本体10に接合されさらにこれがシリンダブロック本体
に接合された場合は、燃焼室壁ピース20とシリンダブ
ロック本体との間のシールが前記接合によって自動的に
達成されるので、別にガスケットを設けることが不要と
なる。 i)燃焼室壁ピース20とシリンダヘッド本体10との
接合が摩擦溶接である場合、燃焼室壁ピース20を回転
させてシリンダヘッド本体10に押し付けるだけで接合
させることができ、接合が容易である。ただし、この場
合は燃焼室壁ピース20の外形は円形で、隣りの燃焼室
壁ピース20と干渉しない形状であることが必要であ
る。すなわち、図3、図4の燃焼室壁ピース20のよう
に平行2面がない、円形のものである必要がある。
本体10に接合されさらにこれがシリンダブロック本体
に接合された場合は、燃焼室壁ピース20とシリンダブ
ロック本体との間のシールが前記接合によって自動的に
達成されるので、別にガスケットを設けることが不要と
なる。 i)燃焼室壁ピース20とシリンダヘッド本体10との
接合が摩擦溶接である場合、燃焼室壁ピース20を回転
させてシリンダヘッド本体10に押し付けるだけで接合
させることができ、接合が容易である。ただし、この場
合は燃焼室壁ピース20の外形は円形で、隣りの燃焼室
壁ピース20と干渉しない形状であることが必要であ
る。すなわち、図3、図4の燃焼室壁ピース20のよう
に平行2面がない、円形のものである必要がある。
【0020】j)燃焼室壁ピース20の材料とシリンダ
ヘッド本体10の材料とが互いに異なる場合は、燃焼室
壁ピース20とシリンダヘッド本体10のそれぞれに要
求される条件を満足させるに最適な材料を選択すること
ができる。たとえば、燃焼室壁ピース20に耐熱性材料
を用い、シリンダヘッド本体10には材料のグレードを
落としたものを用いることにより、高負荷域での耐久性
を増し、コストダウンをはかることができる。 k)燃焼室壁ピース20が鍛造品である場合、鋳造品で
ある場合に比べて強度アップ、耐熱性アップをはかるこ
とができ、高負荷域での耐久性が増す。 l)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド本体10に着
脱可能に装着すれば、燃焼室壁ピース20に耐久上の損
傷が生じても、燃焼室壁ピース20だけの交換で済む。
ヘッド本体10の材料とが互いに異なる場合は、燃焼室
壁ピース20とシリンダヘッド本体10のそれぞれに要
求される条件を満足させるに最適な材料を選択すること
ができる。たとえば、燃焼室壁ピース20に耐熱性材料
を用い、シリンダヘッド本体10には材料のグレードを
落としたものを用いることにより、高負荷域での耐久性
を増し、コストダウンをはかることができる。 k)燃焼室壁ピース20が鍛造品である場合、鋳造品で
ある場合に比べて強度アップ、耐熱性アップをはかるこ
とができ、高負荷域での耐久性が増す。 l)燃焼室壁ピース20をシリンダヘッド本体10に着
脱可能に装着すれば、燃焼室壁ピース20に耐久上の損
傷が生じても、燃焼室壁ピース20だけの交換で済む。
【0021】m)ウォータジャケット13が吸気ポート
側ウォータジャケット13aと排気ポート側・プラグ周
りウォータジャケット13b、13cを有し、全負荷時
は低温の冷却水を吸気ポート側ウォータジャケット13
aと排気ポート側・プラグ周りウォータジャケット13
b、13cに流し、部分負荷時は比較的高温の冷却水を
排気ポート側・プラグ周りウォータジャケット13b、
13cのみに流でば、エンジン運転条件に応じて最適な
壁温分布制御が行われ、燃費を向上させることができ
る。表1に上記の作用、効果を本発明と従来(特願平0
4−308345号での予想)とで比較して示す。表
中、〇は良好、△は良好と非良好との中間、×は非良好
またはその作用効果が得られないことを示す。
側ウォータジャケット13aと排気ポート側・プラグ周
りウォータジャケット13b、13cを有し、全負荷時
は低温の冷却水を吸気ポート側ウォータジャケット13
aと排気ポート側・プラグ周りウォータジャケット13
b、13cに流し、部分負荷時は比較的高温の冷却水を
排気ポート側・プラグ周りウォータジャケット13b、
13cのみに流でば、エンジン運転条件に応じて最適な
壁温分布制御が行われ、燃費を向上させることができ
る。表1に上記の作用、効果を本発明と従来(特願平0
4−308345号での予想)とで比較して示す。表
中、〇は良好、△は良好と非良好との中間、×は非良好
またはその作用効果が得られないことを示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】請求項1のシリンダヘッドによれば、シ
リンダヘッドをシリンダヘッド本体と燃焼室壁ピースと
の分割構成とし、燃焼室壁ピース自体にウォータジャケ
ットを形成したので、燃焼室上壁および点火プラグ周り
を効果的に冷却することができる。また、燃焼室壁ピー
スへのウォータジャケットの形成は機械加工で行うこと
ができ、従来中子を用いて形成していた燃焼室上壁およ
び点火プラグ周りのウォータジャケットの形成が容易と
なり、かつ設計自由度が大となる。また、燃焼室壁ピー
スをシリンダヘッド本体と別体形成したので、燃焼室壁
ピースの熱容量が小さくなり、燃焼室壁ピースの温度制
御が容易となり、燃焼室の壁温制御とそれによる燃費の
向上に寄与できる。請求項2のシリンダヘッドによれ
ば、燃焼室壁ピースの側面のウォータジャケットが吸・
排気ポートを囲んでいるので、燃焼室上壁のみならず吸
・排気ポート周りまで壁温制御でき、燃費向上に寄与で
きる。請求項3のシリンダヘッドによれば、燃焼室壁ピ
ースの燃焼室と反対側の面に形成されたウォータジャケ
ットが、吸気ポートと排気ポート間を延び、プラグ穴ま
わりに延び、排気ポート間に延びているので、最も高温
となりやすかった排気ポート間、プラグ穴まわりも効果
的に冷却することができる。請求項4のシリンダヘッド
によれば、燃焼室壁ピースをシリンダヘッド本体に接合
することにより、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体
との間のシールを不要とすることができるかまたは少な
くすることができる。請求項5のシリンダヘッドによれ
ば、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体との接合を摩
擦溶接とすることにより、接合が容易となる。請求項6
のシリンダヘッドによれば、燃焼室壁ピースの材料とシ
リンダヘッド本体の材料とを互いに異ならせることによ
り、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体のそれぞれに
要求される条件を満足させるに最適な材料を選択するこ
とができる。請求項7のシリンダヘッドによれば、燃焼
室壁ピースを鍛造品とすることにより、鋳造に比べて強
度アップ、耐熱性アップをはかることができ、高負荷域
での耐久性を増すことができる。請求項8のシリンダヘ
ッドによれば、ウォータジャケットが吸気ポート側ウォ
ータジャケットと排気ポート側・プラグ周りウォータジ
ャケットを有し、全負荷時は低温の冷却水を吸気ポート
側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ周りウォ
ータジャケットに流し、部分負荷時は比較的高温の冷却
水を排気ポート側・プラグ周りウォータジャケットのみ
に流すので、エンジン運転条件に応じて最適な壁温制御
が行われ、燃費を向上させることができる。
リンダヘッドをシリンダヘッド本体と燃焼室壁ピースと
の分割構成とし、燃焼室壁ピース自体にウォータジャケ
ットを形成したので、燃焼室上壁および点火プラグ周り
を効果的に冷却することができる。また、燃焼室壁ピー
スへのウォータジャケットの形成は機械加工で行うこと
ができ、従来中子を用いて形成していた燃焼室上壁およ
び点火プラグ周りのウォータジャケットの形成が容易と
なり、かつ設計自由度が大となる。また、燃焼室壁ピー
スをシリンダヘッド本体と別体形成したので、燃焼室壁
ピースの熱容量が小さくなり、燃焼室壁ピースの温度制
御が容易となり、燃焼室の壁温制御とそれによる燃費の
向上に寄与できる。請求項2のシリンダヘッドによれ
ば、燃焼室壁ピースの側面のウォータジャケットが吸・
排気ポートを囲んでいるので、燃焼室上壁のみならず吸
・排気ポート周りまで壁温制御でき、燃費向上に寄与で
きる。請求項3のシリンダヘッドによれば、燃焼室壁ピ
ースの燃焼室と反対側の面に形成されたウォータジャケ
ットが、吸気ポートと排気ポート間を延び、プラグ穴ま
わりに延び、排気ポート間に延びているので、最も高温
となりやすかった排気ポート間、プラグ穴まわりも効果
的に冷却することができる。請求項4のシリンダヘッド
によれば、燃焼室壁ピースをシリンダヘッド本体に接合
することにより、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体
との間のシールを不要とすることができるかまたは少な
くすることができる。請求項5のシリンダヘッドによれ
ば、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体との接合を摩
擦溶接とすることにより、接合が容易となる。請求項6
のシリンダヘッドによれば、燃焼室壁ピースの材料とシ
リンダヘッド本体の材料とを互いに異ならせることによ
り、燃焼室壁ピースとシリンダヘッド本体のそれぞれに
要求される条件を満足させるに最適な材料を選択するこ
とができる。請求項7のシリンダヘッドによれば、燃焼
室壁ピースを鍛造品とすることにより、鋳造に比べて強
度アップ、耐熱性アップをはかることができ、高負荷域
での耐久性を増すことができる。請求項8のシリンダヘ
ッドによれば、ウォータジャケットが吸気ポート側ウォ
ータジャケットと排気ポート側・プラグ周りウォータジ
ャケットを有し、全負荷時は低温の冷却水を吸気ポート
側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ周りウォ
ータジャケットに流し、部分負荷時は比較的高温の冷却
水を排気ポート側・プラグ周りウォータジャケットのみ
に流すので、エンジン運転条件に応じて最適な壁温制御
が行われ、燃費を向上させることができる。
【図1】本発明実施例のシリンダヘッドの吸・排気バル
ブセンタで切断して見た断面図である。
ブセンタで切断して見た断面図である。
【図2】本発明実施例のシリンダヘッドの点火プラグセ
ンタで切断して見た断面図である。
ンタで切断して見た断面図である。
【図3】本発明実施例のシリンダヘッドの燃焼室壁ピー
スをウォータジャケット側から見た平面図(燃焼室壁ピ
ースの上面視)である。
スをウォータジャケット側から見た平面図(燃焼室壁ピ
ースの上面視)である。
【図4】本発明実施例のシリンダヘッドの燃焼室壁ピー
スを燃焼室側から見た平面図(燃焼室壁ピースの下面
視)である。
スを燃焼室側から見た平面図(燃焼室壁ピースの下面
視)である。
【図5】本発明実施例のシリンダヘッドの燃焼室壁ピー
スの側面視である(図3のA視図である)。
スの側面視である(図3のA視図である)。
【図6】本発明実施例のシリンダヘッド本体の、燃焼室
壁ピース嵌め込み前の、下面視である。
壁ピース嵌め込み前の、下面視である。
【図7】本発明実施例のシリンダヘッドのウォータジャ
ケット形状の斜視図である。
ケット形状の斜視図である。
【図8】本発明実施例のシリンダヘッドの燃焼室壁温制
御と燃費の向上との関係を示す図である。
御と燃費の向上との関係を示す図である。
1 シリンダヘッド 10 シリンダヘッド本体 11、12 吸・排気ポート 13 ウォータジャケット 13a 吸気ポート側の燃焼室上壁を冷却するウォータ
ジャケット 13b 排気ポート側の燃焼室上壁を冷却するウォータ
ジャケット 13c 燃焼室壁ピースの燃焼室側と反対側の面に形成
された点火プラグ周りを冷却するウォータジャケット 13c−1 ウォータジャケット13cの吸気ポートと
排気ポートとの間に延びる部分 13c−2 ウォータジャケット13cのプラグ周りに
延びる部分 13c−3 ウォータジャケット13cの排気ポート間
に延びる部分 13d 燃焼室壁ピース外周面に形成されたウォータジ
ャケット 14 点火プラグ穴 15 冷却水路遮断部 16 分割面 17 燃焼室 20 燃焼室壁ピース 21 燃焼室壁ピース外周面 22 燃焼室壁ピースの燃焼室側と反対側の面
ジャケット 13b 排気ポート側の燃焼室上壁を冷却するウォータ
ジャケット 13c 燃焼室壁ピースの燃焼室側と反対側の面に形成
された点火プラグ周りを冷却するウォータジャケット 13c−1 ウォータジャケット13cの吸気ポートと
排気ポートとの間に延びる部分 13c−2 ウォータジャケット13cのプラグ周りに
延びる部分 13c−3 ウォータジャケット13cの排気ポート間
に延びる部分 13d 燃焼室壁ピース外周面に形成されたウォータジ
ャケット 14 点火プラグ穴 15 冷却水路遮断部 16 分割面 17 燃焼室 20 燃焼室壁ピース 21 燃焼室壁ピース外周面 22 燃焼室壁ピースの燃焼室側と反対側の面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 1/00 F02F 1/00 D 1/38 1/38 B Fターム(参考) 3G023 AA19 AB03 AD10 AE02 AE07 AF01 3G024 AA04 AA05 AA06 AA10 AA12 CA05 DA17 FA14 GA06 GA07 GA26 GA32 HA05 HA07 4E067 AA03 AA05 BG00 EB00
Claims (8)
- 【請求項1】 シリンダヘッド本体と該シリンダヘッド
本体とは別体に形成され燃焼室の上部壁を形成する燃焼
室壁ピースとからなり、前記燃焼室壁ピースは前記シリ
ンダヘッド本体に形成された凹部に嵌合されて前記シリ
ンダヘッド本体とシリンダブロックとの間に介在されて
おり、前記燃焼室壁ピースの側面および/または前記燃
焼室壁ピースの燃焼室と反対側の面にウォータジャケッ
トが形成されている、シリンダヘッド。 - 【請求項2】 前記ウォータジャケットのうち前記燃焼
室壁ピースの側面に形成されたウォータジャケットは吸
・排気ポートのうち燃焼室壁ピースに形成された部分を
外側から取り巻いている請求項1記載のシリンダヘッ
ド。 - 【請求項3】 前記ウォータジャケットのうち前記燃焼
室壁ピースの燃焼室と反対側の面に形成されたウォータ
ジャケットは、吸気ポートと排気ポート間を延び、プラ
グ穴まわりに延び、排気ポート間に延びている請求項1
記載のシリンダヘッド。 - 【請求項4】 前記燃焼室壁ピースが前記シリンダヘッ
ド本体に接合されている請求項1記載のシリンダヘッ
ド。 - 【請求項5】 前記燃焼室壁ピースと前記シリンダヘッ
ド本体との接合が摩擦溶接である請求項4記載のシリン
ダヘッド。 - 【請求項6】 前記燃焼室壁ピースの材料と前記シリン
ダヘッド本体の材料とが互いに異なる請求項1記載のシ
リンダヘッド。 - 【請求項7】 前記燃焼室壁ピースが鍛造品である請求
項1記載のシリンダヘッド。 - 【請求項8】 前記シリンダヘッドはウォータジャケッ
トを有し、前記燃焼室ピースのウォータジャケットは前
記シリンダヘッドのウォータジャケットの一部を構成し
ており、前記シリンダヘッドのウォータジャケットは吸
気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・プラグ
周りウォータジャケットを有し、全負荷時は低温の冷却
水が吸気ポート側ウォータジャケットと排気ポート側・
プラグ周りウォータジャケットに流され、部分負荷時は
比較的高温の冷却水が排気ポート側・プラグ周りウォー
タジャケットのみに流される請求項1記載のシリンダヘ
ッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34781499A JP2001164988A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | シリンダヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34781499A JP2001164988A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | シリンダヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001164988A true JP2001164988A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18392778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34781499A Pending JP2001164988A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | シリンダヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001164988A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005036668A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Mitsubishi Motors Corp | シリンダヘッド先行冷却式のエンジン |
JP2007207033A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Mazda Motor Corp | 設計支援方法、設計支援プログラム及び設計支援装置。 |
WO2012081081A1 (ja) * | 2010-12-13 | 2012-06-21 | トヨタ自動車株式会社 | エンジンの冷却装置 |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34781499A patent/JP2001164988A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005036668A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Mitsubishi Motors Corp | シリンダヘッド先行冷却式のエンジン |
JP2007207033A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Mazda Motor Corp | 設計支援方法、設計支援プログラム及び設計支援装置。 |
WO2012081081A1 (ja) * | 2010-12-13 | 2012-06-21 | トヨタ自動車株式会社 | エンジンの冷却装置 |
CN103261616A (zh) * | 2010-12-13 | 2013-08-21 | 丰田自动车株式会社 | 发动机的冷却装置 |
JP5541371B2 (ja) * | 2010-12-13 | 2014-07-09 | トヨタ自動車株式会社 | エンジンの冷却装置 |
CN103261616B (zh) * | 2010-12-13 | 2015-04-01 | 丰田自动车株式会社 | 发动机的冷却装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040720 |