JP2004162563A - 火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】センターインジェクション式の火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド1の冷却性能の向上を図る。
【解決手段】ペントルーフ型の燃焼室頂面2のほぼ中央に開口する燃料噴射弁取付孔11と、2つの排気ポート5の間で燃焼室頂面2に開口する点火栓取付孔13と、を有する。排気ポート上方のウォータジャケット22と、排気ポート下方のウォータジャケット24とを連通する冷却水通路25を有する。この冷却水通路25は、点火栓取付孔13の段差面である点火栓取付座面13aと、排気ポート5の開口縁部に取り付けられる排気バルブシート6との間を横切るようにドリル加工により直線状に形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】ペントルーフ型の燃焼室頂面2のほぼ中央に開口する燃料噴射弁取付孔11と、2つの排気ポート5の間で燃焼室頂面2に開口する点火栓取付孔13と、を有する。排気ポート上方のウォータジャケット22と、排気ポート下方のウォータジャケット24とを連通する冷却水通路25を有する。この冷却水通路25は、点火栓取付孔13の段差面である点火栓取付座面13aと、排気ポート5の開口縁部に取り付けられる排気バルブシート6との間を横切るようにドリル加工により直線状に形成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガソリンエンジンに代表される火花点火式エンジンに関し、特に、燃料噴射弁取付孔が燃焼室頂面のほぼ中央に開口するセンターインジェクション式の直噴エンジンのシリンダヘッドの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジンのような火花点火式エンジンにおいて、主としてシリンダ内に燃料を均一に噴霧して空気と良好に混合させるために、シリンダヘッドの燃焼室頂面のほぼ中央に開口する燃料噴射取付孔に燃料噴射弁を取り付けて、この燃料噴射弁から燃焼室へ燃料を直接噴射するセンターインジェクション式の直噴エンジンが、例えば特開2002−54497号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなセンターインジェクション式の火花点火式直噴エンジンでは、点火栓を燃料噴射弁と干渉することなく燃焼室の中央付近へ配置する必要がある。そこで、比較的スペースに余裕があり燃焼室の中央にも近い2つの排気ポートの間に点火栓の取付孔を設けると、点火栓や排気ポート周りの冷却が不十分となって、点火栓や排気ポートの開口縁部に取り付けられる排気バルブシートの耐久性の低下等を招くおそれがある。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、センターインジェクション方式の火花点火式直噴エンジンにおいて、2つの排気ポートの間に点火栓取付孔を配置しつつ、点火栓や排気ポート近傍の冷却性能を改善することを主たる目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシリンダヘッドは、ガソリンエンジンのような火花点火式のエンジンであって、かつ、燃焼室頂面のほぼ中央に開口する燃料噴射弁取付孔を有し、燃焼室に直接燃料を噴射する直噴エンジンに適用される。また、燃焼室頂面に開口する点火栓取付孔を、2つの排気ポートの間に配置したエンジンに適用される。そして本発明は、上記点火栓取付孔の途中に形成される段差面である点火栓取付座面と、上記排気ポートの開口縁部に取り付けられる排気バルブシートと、の間に冷却水通路を設けたことを主たる特徴としている。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却水通路を通流する冷却水によって、排気ポートの周囲及び点火栓の周囲を効果的に冷却することができ、その冷却性能を改善することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係る火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド1を示している。図1は図2のA−A線に沿う断面図であり、図2は図1の矢視Bに対応する下面図である。また、図3は図1のC−C線に沿う断面図である。なお、シリンダヘッド1以外の構成部品は図示省略している。
【0008】
シリンダヘッド1は、例えばアルミ合金等の金属材料により一体的に鋳造される。ガスケットを介してシリンダブロック上に取り付けられるシリンダヘッド1の下面には、シリンダブロックに形成されたシリンダボアの周壁面およびピストンの冠面と共同して燃焼室を画成するペントルーフ型の燃焼室頂面2が凹設されている。この燃焼室頂面2の一方(図1の右側)の吸気側傾斜面2aには2つの吸気ポート3が開口しており、各吸気ポート3の開口周縁部には環状の吸気バルブシート4が圧入により固定されている。ペントルーフの他方(図1の左側)の排気側傾斜面2bには2つの排気ポート5が開口しており、各排気ポート5の開口周縁部には環状の排気バルブシート6が圧入により固定されている。線mは、吸気ポート3を開閉する吸気バルブの往復軸線すなわち中心軸線を示している。吸気バルブ支持ボス7の内部には、吸気バルブのバルブステムを通す孔を有するバルブガイドが設けられている。線nは、排気バルブの往復軸線すなわち中心軸線を示している。排気バルブ支持ボス8の内部には、排気バルブのバルブステムを通す孔8a(図3参照)を有するバルブガイドが設けられている。
【0009】
シリンダボア中心軸線(ピストン往復軸線)o上には、燃料噴射弁取付ボス10が設けられ、その内部に燃料噴射弁(図示略)を収容するための燃料噴射弁取付孔11が形成されている。この燃料噴射弁取付孔11は、ほぼシリンダボア中心軸線oに沿って配置されていて、その下端に燃焼室頂面2のほぼ中央に開口する燃料噴射口11aを有している。また、燃料噴射弁取付孔11は、下方(燃焼室頂面2側、図1の下側)へ向かって縮径するように多段加工されているとともに、下方へ向かって縮径するほぼ円錐状のテーパ面11bを有している。燃料噴射弁は、上方から燃料噴射弁取付孔11へ挿入され、下方に押し付けられた状態で燃料噴射弁取付ボス10に固定される。
【0010】
2つの排気ポート5(および2つの排気バルブ支持ボス8)の間には、点火栓取付ボス12が設けられ、その内部に点火栓(図示略)を収容するための点火栓取付孔13が形成されている。点火栓取付ボス12は、排気バルブ支持ボス8との干渉を避けるように、この排気バルブ支持ボス8よりも外側へ傾斜している。詳しくは、点火栓取付孔13の中心軸線pは、シリンダボア中心軸線oに対し傾斜しており、その傾斜角度θ1は、排気バルブ中心軸線nの傾斜角度θ2の約2倍となっている。
【0011】
点火栓取付孔13は、燃焼室頂面2に開口する下段部13cと、この下段部13cよりも大径な上段部13dと、を有する2段加工孔となっている。下段部13cの上縁と上段部13dの下縁とを繋ぐ段差面が、適宜なガスケット等を介して点火栓の先端側段差面を受ける点火栓取付座面13aとなっている。点火栓は、シリンダヘッド1の側面又は上面に開口する点火栓取付孔13の上側開口部から挿入され、下段部13cに形成された雌ネジ13bに点火栓先端部の雄ネジを螺合させることで、先端部が燃焼室へ臨んだ状態でシリンダヘッド1へ固定される。図1及び図3に示すように、雌ネジ13bが形成された下段部13cは、その全てが2つの排気ポート5の間に位置している。
【0012】
図2及び図3に示すように、燃焼室頂面2に開口する点火栓取付孔13の開口円13fは、2つの排気バルブシート6の間に位置している。より詳細には、図2に示すように、燃料噴射口11aの中心と2つの排気ポート5の開口中心とを結んでできる三角形(図2の破線)30の内側に、点火栓取付孔13の開口円13fの大部分が含まれるように設定されている。言い換えると、開口円13fの中心が排気ポート5の開口中心よりもシリンダボア中心軸線o寄りに配置されている。このような配置を容易にするため、2つの排気バルブシート6間の距離Weを2つの吸気バルブシート4間の距離Wiよりも大きくしてある。別言すれば、一般的に、バルブ前後の圧力差の高い排気ポート5は吸気ポート3に比して小径に形成されており、このため、2つの排気ポート5間の距離Weは2つの吸気ポート3間の距離Wiよりも長くなっている。このように距離Weが長く、スペース的に余裕のある排気ポート5の間に点火栓取付ボス12を設けている。
【0013】
次に、本実施形態の要部をなすシリンダヘッド1の冷却構造について説明する。シリンダヘッド1の内部には、冷却水が通流する空間としてのウォータジャケットが、冷却要求部位に応じて様々な箇所に形成されている。例えば、吸気ポート上方ウォータジャケット20は、吸気ポート3の上方、より詳しくは吸気ポート3と燃料噴射弁取付ボス10との間に形成されている。吸気ポート下方ウォータジャケット21は、吸気ポート3の下方、より詳しくは吸気ポート3と燃焼室頂面2を含むシリンダヘッド1の下面との間に形成されている。排気ポート上方ウォータジャケット22,23は、排気ポート5の上方、詳しくは排気ポート5と燃料噴射弁取付ボス10との間に形成されている。特に、内側(シリンダボア中心軸線o寄り)の排気ポート上方ウォータジャケット22は、燃料噴射弁取付ボス10と点火栓取付ボス12との間に形成され、外側の排気ポート上方ウォータジャケット23は、点火栓取付ボス12と排気ポート5との間に形成されている。つまり、点火栓取付ボス12によって排気ポート上方ウォータジャケットが内側部分22と外側部分23とに分けられたかたちとなっている。排気ポート下方ウォータジャケット24は、排気ポート5の下方、詳しくは排気ポート5とシリンダヘッド1の下面との間に形成されている。
【0014】
図示していないが、2つの吸気ポート3の周囲を取り囲むように、吸気ポート上方ウォータジャケット20と吸気ポート下方ウォータジャケット21とは、吸気ポート3の側方で互いに連通している。同様に、2つの排気ポート5の周囲を取り囲むように、排気ポート上方ウォータジャケット22,23と排気ポート下方ウォータジャケット24とは、排気ポート5の側方で互いに連通している。燃料噴射弁取付ボス10の周囲を取り囲むように、吸気ポート上方ウォータジャケット20と排気ポート上方ウォータジャケット22とは燃料噴射弁取付ボス10の側方で互いに連通している。排気バルブ支持ボス8を取り囲むように、2つの排気ポート上方ウォータジャケット22,23は、排気バルブ支持ボス8の側方で互いに連通している。
【0015】
本実施形態の特徴として、シリンダヘッド1には内側の排気ポート上方ウォータジャケット22と排気ポート下方ウォータジャケット24とを連通する2つの冷却水通路25(図3参照)が形成されている。冷却水通路25は、加工の容易なドリル加工により穿設されるドリル孔であり、このドリル加工時のドリル位置25’を図1及び図2に2点鎖線で示している。
【0016】
図1に示すように、冷却水通路25(25’)は、排気ポート下方ウォータジャケット24から排気ポート上方ウォータジャケット22へ向けて斜め上向きに延びており、燃焼室頂面2の排気側傾斜面2bとほぼ平行に直線状に延びている。また、冷却水通路25は、排気バルブシート6と点火栓取付座面13aとの間に位置しており、これら排気バルブシート6と点火栓取付座面13aとの間を横切るように延びている。
【0017】
図2に示すように、冷却水通路25は、2つの排気ポート5の開口中心を結ぶ線Q(クランクシャフトの軸方向線)と直交する方向、つまりピストンピン方向(図2の左右方向)と平行に延びている。また、図2及び図3に示すように、シリンダ軸方向視(図2の紙面に垂直な方向、図3の上下方向)で、冷却水通路25は、排気バルブシート6の一部と重なり合っており、つまりラップしており、かつ、点火栓取付座面13aの一部ともラップしている。
【0018】
このように、冷却水通路25は、部分的に小径化された点火栓取付孔13の下段部13cの側方であって、かつ、点火栓取付座面13aと排気バルブシート6との間に形成される空きスペースを有効に利用して配置されている。従って、加工の容易なドリル加工により冷却水通路25を直線状に形成しつつ、この冷却水通路25を燃料噴射弁取付孔11や排気バルブシート6へ充分に近接させることができ、この冷却水通路25を通流する冷却水によって、排気バルブシート6と点火栓の周囲とを効率的に冷却することができる。従って、冷却不足による点火栓や排気バルブシート6の耐久性の低下を回避・抑制することができる。
【0019】
このように狭いスペースに冷却水通路25を形成している関係で、図3に示すように、冷却水通路25の周囲に形成される所定厚さのボス部の一部31が、実質的に排気ポート5の内側へ張り出す形状となっている。
【0020】
排気ポート上方ウォータジャケット22は、燃料噴射弁取付ボス10と点火栓取付ボス12との間の狭い空間に設けられているため、その底部22aつまり下端部に冷却水が滞留し易い形状となっている。本実施形態では、この排気ポート上方ウォータジャケット22の底部22aに、冷却水通路25のシリンダボア中心軸線o寄りの一端が接続・開口しているため、この底部22a近傍の冷却水の滞留を防止・抑制することができる。
【0021】
排気ポート5と冷却水との接触面積を増加して、排気ポート5の周囲を効果的に冷却するために、排気ポート下方ウォータジャケット24には、2つの排気ポート5の間へ向けて斜め上方に部分的に張り出した拡張部24aが設けられている。この拡張部24aでは、排気ポート下方ウォータジャケット24の上面が部分的に高くなっており、この拡張部24aの上面すなわち天井部24bに、冷却水通路25の外側の一端が開口・接続している。従って、拡張部24aに空気が溜まって冷却性能を阻害することがなく、所期の冷却性能を安定して得ることができる。
【0022】
以上のように本発明を具体的な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施形態では冷却水通路を製造の容易なドリル加工により形成しているが、可能であれば冷却水通路をウォータジャケットと同じようにシリンダヘッドの鋳造時に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に一実施形態に係るシリンダヘッドを示す図2のA−A線に沿う断面図。
【図2】図1の矢視Bに対応するシリンダヘッドの下面図。
【図3】図1のC−C線に沿うシリンダヘッドの断面図。
【符号の説明】
1…シリンダヘッド
2…燃焼室頂面
5…排気ポート
6…排気バルブシート
10…燃料噴射弁取付ボス
11…燃料噴射弁取付孔
12…点火栓取付ボス
13…点火栓取付孔
13a…点火栓取付座面
13c…下段部
13d…上段部
22…内側の排気ポート上方ウォータジャケット
24…排気ポート下方ウォータジャケット
24a…拡張部
25…冷却水通路
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガソリンエンジンに代表される火花点火式エンジンに関し、特に、燃料噴射弁取付孔が燃焼室頂面のほぼ中央に開口するセンターインジェクション式の直噴エンジンのシリンダヘッドの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジンのような火花点火式エンジンにおいて、主としてシリンダ内に燃料を均一に噴霧して空気と良好に混合させるために、シリンダヘッドの燃焼室頂面のほぼ中央に開口する燃料噴射取付孔に燃料噴射弁を取り付けて、この燃料噴射弁から燃焼室へ燃料を直接噴射するセンターインジェクション式の直噴エンジンが、例えば特開2002−54497号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなセンターインジェクション式の火花点火式直噴エンジンでは、点火栓を燃料噴射弁と干渉することなく燃焼室の中央付近へ配置する必要がある。そこで、比較的スペースに余裕があり燃焼室の中央にも近い2つの排気ポートの間に点火栓の取付孔を設けると、点火栓や排気ポート周りの冷却が不十分となって、点火栓や排気ポートの開口縁部に取り付けられる排気バルブシートの耐久性の低下等を招くおそれがある。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、センターインジェクション方式の火花点火式直噴エンジンにおいて、2つの排気ポートの間に点火栓取付孔を配置しつつ、点火栓や排気ポート近傍の冷却性能を改善することを主たる目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシリンダヘッドは、ガソリンエンジンのような火花点火式のエンジンであって、かつ、燃焼室頂面のほぼ中央に開口する燃料噴射弁取付孔を有し、燃焼室に直接燃料を噴射する直噴エンジンに適用される。また、燃焼室頂面に開口する点火栓取付孔を、2つの排気ポートの間に配置したエンジンに適用される。そして本発明は、上記点火栓取付孔の途中に形成される段差面である点火栓取付座面と、上記排気ポートの開口縁部に取り付けられる排気バルブシートと、の間に冷却水通路を設けたことを主たる特徴としている。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却水通路を通流する冷却水によって、排気ポートの周囲及び点火栓の周囲を効果的に冷却することができ、その冷却性能を改善することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係る火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド1を示している。図1は図2のA−A線に沿う断面図であり、図2は図1の矢視Bに対応する下面図である。また、図3は図1のC−C線に沿う断面図である。なお、シリンダヘッド1以外の構成部品は図示省略している。
【0008】
シリンダヘッド1は、例えばアルミ合金等の金属材料により一体的に鋳造される。ガスケットを介してシリンダブロック上に取り付けられるシリンダヘッド1の下面には、シリンダブロックに形成されたシリンダボアの周壁面およびピストンの冠面と共同して燃焼室を画成するペントルーフ型の燃焼室頂面2が凹設されている。この燃焼室頂面2の一方(図1の右側)の吸気側傾斜面2aには2つの吸気ポート3が開口しており、各吸気ポート3の開口周縁部には環状の吸気バルブシート4が圧入により固定されている。ペントルーフの他方(図1の左側)の排気側傾斜面2bには2つの排気ポート5が開口しており、各排気ポート5の開口周縁部には環状の排気バルブシート6が圧入により固定されている。線mは、吸気ポート3を開閉する吸気バルブの往復軸線すなわち中心軸線を示している。吸気バルブ支持ボス7の内部には、吸気バルブのバルブステムを通す孔を有するバルブガイドが設けられている。線nは、排気バルブの往復軸線すなわち中心軸線を示している。排気バルブ支持ボス8の内部には、排気バルブのバルブステムを通す孔8a(図3参照)を有するバルブガイドが設けられている。
【0009】
シリンダボア中心軸線(ピストン往復軸線)o上には、燃料噴射弁取付ボス10が設けられ、その内部に燃料噴射弁(図示略)を収容するための燃料噴射弁取付孔11が形成されている。この燃料噴射弁取付孔11は、ほぼシリンダボア中心軸線oに沿って配置されていて、その下端に燃焼室頂面2のほぼ中央に開口する燃料噴射口11aを有している。また、燃料噴射弁取付孔11は、下方(燃焼室頂面2側、図1の下側)へ向かって縮径するように多段加工されているとともに、下方へ向かって縮径するほぼ円錐状のテーパ面11bを有している。燃料噴射弁は、上方から燃料噴射弁取付孔11へ挿入され、下方に押し付けられた状態で燃料噴射弁取付ボス10に固定される。
【0010】
2つの排気ポート5(および2つの排気バルブ支持ボス8)の間には、点火栓取付ボス12が設けられ、その内部に点火栓(図示略)を収容するための点火栓取付孔13が形成されている。点火栓取付ボス12は、排気バルブ支持ボス8との干渉を避けるように、この排気バルブ支持ボス8よりも外側へ傾斜している。詳しくは、点火栓取付孔13の中心軸線pは、シリンダボア中心軸線oに対し傾斜しており、その傾斜角度θ1は、排気バルブ中心軸線nの傾斜角度θ2の約2倍となっている。
【0011】
点火栓取付孔13は、燃焼室頂面2に開口する下段部13cと、この下段部13cよりも大径な上段部13dと、を有する2段加工孔となっている。下段部13cの上縁と上段部13dの下縁とを繋ぐ段差面が、適宜なガスケット等を介して点火栓の先端側段差面を受ける点火栓取付座面13aとなっている。点火栓は、シリンダヘッド1の側面又は上面に開口する点火栓取付孔13の上側開口部から挿入され、下段部13cに形成された雌ネジ13bに点火栓先端部の雄ネジを螺合させることで、先端部が燃焼室へ臨んだ状態でシリンダヘッド1へ固定される。図1及び図3に示すように、雌ネジ13bが形成された下段部13cは、その全てが2つの排気ポート5の間に位置している。
【0012】
図2及び図3に示すように、燃焼室頂面2に開口する点火栓取付孔13の開口円13fは、2つの排気バルブシート6の間に位置している。より詳細には、図2に示すように、燃料噴射口11aの中心と2つの排気ポート5の開口中心とを結んでできる三角形(図2の破線)30の内側に、点火栓取付孔13の開口円13fの大部分が含まれるように設定されている。言い換えると、開口円13fの中心が排気ポート5の開口中心よりもシリンダボア中心軸線o寄りに配置されている。このような配置を容易にするため、2つの排気バルブシート6間の距離Weを2つの吸気バルブシート4間の距離Wiよりも大きくしてある。別言すれば、一般的に、バルブ前後の圧力差の高い排気ポート5は吸気ポート3に比して小径に形成されており、このため、2つの排気ポート5間の距離Weは2つの吸気ポート3間の距離Wiよりも長くなっている。このように距離Weが長く、スペース的に余裕のある排気ポート5の間に点火栓取付ボス12を設けている。
【0013】
次に、本実施形態の要部をなすシリンダヘッド1の冷却構造について説明する。シリンダヘッド1の内部には、冷却水が通流する空間としてのウォータジャケットが、冷却要求部位に応じて様々な箇所に形成されている。例えば、吸気ポート上方ウォータジャケット20は、吸気ポート3の上方、より詳しくは吸気ポート3と燃料噴射弁取付ボス10との間に形成されている。吸気ポート下方ウォータジャケット21は、吸気ポート3の下方、より詳しくは吸気ポート3と燃焼室頂面2を含むシリンダヘッド1の下面との間に形成されている。排気ポート上方ウォータジャケット22,23は、排気ポート5の上方、詳しくは排気ポート5と燃料噴射弁取付ボス10との間に形成されている。特に、内側(シリンダボア中心軸線o寄り)の排気ポート上方ウォータジャケット22は、燃料噴射弁取付ボス10と点火栓取付ボス12との間に形成され、外側の排気ポート上方ウォータジャケット23は、点火栓取付ボス12と排気ポート5との間に形成されている。つまり、点火栓取付ボス12によって排気ポート上方ウォータジャケットが内側部分22と外側部分23とに分けられたかたちとなっている。排気ポート下方ウォータジャケット24は、排気ポート5の下方、詳しくは排気ポート5とシリンダヘッド1の下面との間に形成されている。
【0014】
図示していないが、2つの吸気ポート3の周囲を取り囲むように、吸気ポート上方ウォータジャケット20と吸気ポート下方ウォータジャケット21とは、吸気ポート3の側方で互いに連通している。同様に、2つの排気ポート5の周囲を取り囲むように、排気ポート上方ウォータジャケット22,23と排気ポート下方ウォータジャケット24とは、排気ポート5の側方で互いに連通している。燃料噴射弁取付ボス10の周囲を取り囲むように、吸気ポート上方ウォータジャケット20と排気ポート上方ウォータジャケット22とは燃料噴射弁取付ボス10の側方で互いに連通している。排気バルブ支持ボス8を取り囲むように、2つの排気ポート上方ウォータジャケット22,23は、排気バルブ支持ボス8の側方で互いに連通している。
【0015】
本実施形態の特徴として、シリンダヘッド1には内側の排気ポート上方ウォータジャケット22と排気ポート下方ウォータジャケット24とを連通する2つの冷却水通路25(図3参照)が形成されている。冷却水通路25は、加工の容易なドリル加工により穿設されるドリル孔であり、このドリル加工時のドリル位置25’を図1及び図2に2点鎖線で示している。
【0016】
図1に示すように、冷却水通路25(25’)は、排気ポート下方ウォータジャケット24から排気ポート上方ウォータジャケット22へ向けて斜め上向きに延びており、燃焼室頂面2の排気側傾斜面2bとほぼ平行に直線状に延びている。また、冷却水通路25は、排気バルブシート6と点火栓取付座面13aとの間に位置しており、これら排気バルブシート6と点火栓取付座面13aとの間を横切るように延びている。
【0017】
図2に示すように、冷却水通路25は、2つの排気ポート5の開口中心を結ぶ線Q(クランクシャフトの軸方向線)と直交する方向、つまりピストンピン方向(図2の左右方向)と平行に延びている。また、図2及び図3に示すように、シリンダ軸方向視(図2の紙面に垂直な方向、図3の上下方向)で、冷却水通路25は、排気バルブシート6の一部と重なり合っており、つまりラップしており、かつ、点火栓取付座面13aの一部ともラップしている。
【0018】
このように、冷却水通路25は、部分的に小径化された点火栓取付孔13の下段部13cの側方であって、かつ、点火栓取付座面13aと排気バルブシート6との間に形成される空きスペースを有効に利用して配置されている。従って、加工の容易なドリル加工により冷却水通路25を直線状に形成しつつ、この冷却水通路25を燃料噴射弁取付孔11や排気バルブシート6へ充分に近接させることができ、この冷却水通路25を通流する冷却水によって、排気バルブシート6と点火栓の周囲とを効率的に冷却することができる。従って、冷却不足による点火栓や排気バルブシート6の耐久性の低下を回避・抑制することができる。
【0019】
このように狭いスペースに冷却水通路25を形成している関係で、図3に示すように、冷却水通路25の周囲に形成される所定厚さのボス部の一部31が、実質的に排気ポート5の内側へ張り出す形状となっている。
【0020】
排気ポート上方ウォータジャケット22は、燃料噴射弁取付ボス10と点火栓取付ボス12との間の狭い空間に設けられているため、その底部22aつまり下端部に冷却水が滞留し易い形状となっている。本実施形態では、この排気ポート上方ウォータジャケット22の底部22aに、冷却水通路25のシリンダボア中心軸線o寄りの一端が接続・開口しているため、この底部22a近傍の冷却水の滞留を防止・抑制することができる。
【0021】
排気ポート5と冷却水との接触面積を増加して、排気ポート5の周囲を効果的に冷却するために、排気ポート下方ウォータジャケット24には、2つの排気ポート5の間へ向けて斜め上方に部分的に張り出した拡張部24aが設けられている。この拡張部24aでは、排気ポート下方ウォータジャケット24の上面が部分的に高くなっており、この拡張部24aの上面すなわち天井部24bに、冷却水通路25の外側の一端が開口・接続している。従って、拡張部24aに空気が溜まって冷却性能を阻害することがなく、所期の冷却性能を安定して得ることができる。
【0022】
以上のように本発明を具体的な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施形態では冷却水通路を製造の容易なドリル加工により形成しているが、可能であれば冷却水通路をウォータジャケットと同じようにシリンダヘッドの鋳造時に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に一実施形態に係るシリンダヘッドを示す図2のA−A線に沿う断面図。
【図2】図1の矢視Bに対応するシリンダヘッドの下面図。
【図3】図1のC−C線に沿うシリンダヘッドの断面図。
【符号の説明】
1…シリンダヘッド
2…燃焼室頂面
5…排気ポート
6…排気バルブシート
10…燃料噴射弁取付ボス
11…燃料噴射弁取付孔
12…点火栓取付ボス
13…点火栓取付孔
13a…点火栓取付座面
13c…下段部
13d…上段部
22…内側の排気ポート上方ウォータジャケット
24…排気ポート下方ウォータジャケット
24a…拡張部
25…冷却水通路
Claims (6)
- 燃焼室頂面に開口する2つの排気ポートと、上記燃焼室頂面のほぼ中央に開口する燃料噴射弁取付孔と、上記2つの排気ポートの間で燃焼室頂面に開口する点火栓取付孔と、を有する火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッドにおいて、
上記点火栓取付孔の途中に形成される段差面である点火栓取付座面と、上記排気ポートの開口縁部に取り付けられる排気バルブシートと、の間に冷却水通路を設けたことを特徴とする火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド。 - ペントルーフ型をなす燃焼室頂面の一方の傾斜面に開口する2つの排気ポートと、
これら排気ポートの開口縁部にそれぞれ取り付けられる排気バルブシートと、
上記燃焼室頂面のほぼ中央に開口する燃料噴射弁取付孔と、
上記2つの排気ポートの間で燃焼室頂面に開口する点火栓取付孔と、
上記排気ポートの上方に形成される排気ポート上方ウォータジャケットと、
上記排気ポートの下方に形成される排気ポート下方ウォータジャケットと、
上記排気ポート上方ウォータジャケットと排気ポート下方ウォータジャケットとを連通する冷却水通路と、
を有し、
上記点火栓取付孔は、上記燃焼室頂面に開口する下段部と、この下段部より大径な上段部と、これら上段部の下縁と下段部の上縁とを繋ぐ段差面である点火栓取付座面と、を有し、
上記冷却水通路は、上記下段部の側方であって、かつ、上記点火栓取付座面と排気バルブシートとの間を横切るように延びている火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド。 - 上記冷却水通路の一端が、上記排気ポート上方ウォータジャケットの底部に接続している請求項2に記載の火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド。
- 上記排気ポート下方ウォータジャケットが、2つの排気ポートの間へ部分的に張り出した拡張部を有しており、
この拡張部に上記冷却水通路の一端が接続している請求項2又は3に記載の火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド。 - 上記冷却水通路は、ドリル加工により直線状に穿設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド。
- 上記冷却水通路は、シリンダ軸方向視で排気バルブシートの一部とラップするとともに、点火栓取付座面の一部とラップしていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の火花点火式直噴エンジンのシリンダヘッド。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101327800B1 (ko) | 2010-05-17 | 2013-11-11 | 지엠 글로벌 테크놀러지 오퍼레이션스 엘엘씨 | 내연기관용 실린더헤드 조립체, 및 그 내의 냉각 워터 코어 |
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-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002327759A patent/JP2004162563A/ja active Pending
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