JP2001164612A - ３階建て住宅のヘッダー式給水・給湯配管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管総延長の短縮と、安定した給水・給湯を
実現できる３階建て住宅のヘッダー式給水・給湯配管を
提供する。 【解決手段】 量水器(１)からの屋外給水管(２)を３本
の主給水管(３)(３)…に分岐して各階毎に別々に配管
し、これら主給水管(３)(３)…を各階毎に夫々設置した
給水用ヘッダー(５)(５)…を介して複数の枝給水管(６)
(６)…に分岐し、これら各枝給水管(６)(６)…を夫々対
応する各階の水廻り設備に接続するようにした

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、３階建て住宅に
適したヘッダー式給水・給湯配管に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、主給水管や主給湯管から継手
を介して順次枝状に分岐させた枝管を、各水廻り設備の
水栓につなげるようにした先分岐工法を採用した住宅の
給水・給湯配管が知られている。しかし、このような先
分岐工法においては、接続箇所が多くて施工不良による
水漏れの発生が高く、しかも水廻り設備の同時使用時に
おける流量変化が大きいといった不都合が生じていた。

【０００３】そこで、主にマンション等の集合住宅を対
象として、主給水管や主給湯管からヘッダーを介してた
こ足状に分岐させた枝管を、各水廻り設備の水栓へ１対
１でつなげるヘッダー工法を採用した給水・給湯配管が
普及している。このようなヘッダー工法においては、先
分岐工法に比べて、接続箇所が少なくて施工不良による
漏水を格段に抑えることができ、また水廻り設備の同時
使用時において流量変化が少なく、安定した給水、給湯
が可能である。

【０００４】上記のヘッダー工法を採用した給水・給湯
配管を、例えば２階建て住宅において施工する場合に
は、水廻り設備の多い１階にヘッダーを設置して、この
ヘッダーを介して主管を複数の枝管に分岐し、これら枝
管の一部を２階へ立ち上げて、２階の夫々対応する水廻
り設備に接続するようにしている。

【０００５】また、２階に複数の水廻り設備が設けられ
ているときには、２階に副ヘッダーを設置して、１階の
主ヘッダーから２階へ立ち上げた枝管を副ヘッダーを介
してさらに複数の枝管に分岐し、これら枝管を２階の夫
々対応する水廻り設備に接続するようにしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】近年、各階に水廻り設
備が設置された３階建て住宅が普及してきているが、こ
のような３階建て住宅に対して、ヘッダー式の給水・給
湯配管を採用した例は殆ど無く、設計基準も定まってい
ないのが現状である。

【０００７】かといって、３階建て住宅に対して、上記
のような２階建て住宅用の配管をそのまま適用しただけ
では、種々の不都合が生じる。すなわち、上記のように
１階に設置した主ヘッダーからの枝管を、２階、３階の
水廻り設備に接続したり、また、１階に設置した主ヘッ
ダーからの枝管を、２階、３階に設置した副ヘッダーに
よってさらに複数の枝管に分散して、これらの枝管を２
階、３階の水廻り設備に接続すると、枝管の本数が増え
たり、引き回しが長くなって、配管の総延長が長くなっ
たり、圧力損失が大きくなって適正な水量を確保できな
いことがある。

【０００８】そこで、本発明は、上記の不具合を解消し
て、配管総延長を短く抑えることができ、しかも各階毎
に安定した給水・給湯が可能な３階建て住宅のヘッダー
式給水・給湯配管を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のヘッダー式給水・給湯配管は、各階毎に水
廻り設備が設けられた３階建て住宅において、量水器か
らの屋外給水管を３本の主給水管に分岐して各階毎に別
々に配管し、これら主給水管を各階毎に夫々設置した給
水用ヘッダーを介して複数の枝給水管に分岐し、これら
各枝給水管を夫々対応する各階の水廻り設備に接続する
ようにしたことを特徴とする。

【００１０】そして、各階毎に給湯器を夫々設置して、
これら給湯器からの主給湯管を、各階毎に夫々設置した
給湯用ヘッダーを介して複数の枝給湯管に分岐し、これ
ら各枝給湯管を夫々対応する各階の水廻り設備に接続す
るようにしている。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、本発明の一実施形
態に係る３階建て住宅のヘッダー式給水・給湯配管を示
す概略図、図２は、１階における配管を示す斜視図であ
る。

【００１２】本発明の一実施形態に係る３階住宅のヘッ
ダー式給水・給湯配管は、図１に示すように、各階毎に
分かれて夫々別系統とされている。

【００１３】１階においては、図１及び図２に示すよう
に、量水器(１)からの屋外給水管(２)が分岐してなる３
本の主給水管(３)(３)(３)のうちの１本が１階の床下空
間に導かれ、１階の床下空間に設置された給水用ヘッダ
ー(５)に接続されている。

【００１４】給水用ヘッダー(５)からは、複数の枝給水
管(６)(６)…がたこ足状に分岐しており、これら枝給水
管(６)(６)…は、床下空間にて引き廻されて、建物外壁
(９)の外面に取り付けられた給湯器(10)、洗面(11)、キ
ッチン(12)、ユニットバス(13)、洗濯機(14)、トイレ(1
5)といった夫々対応する１階の水廻り設備の水栓へ接続
されている。

【００１５】また、給湯器(10)から１階の床下空間に導
かれた主給湯管(20)は、１階の床下空間に設置された給
湯用ヘッダー(21)に接続されている。給湯用ヘッダー(2
1)からは、複数の枝給湯管(22)(22)…がたこ足状に分岐
しており、これら枝給湯管(22)(22)…は、枝給水管(６)
(６)…と同様に床下空間にて引き回しされ、洗面(11)、
キッチン(12)、ユニットバス(13)といった夫々対応する
水廻り設備の水栓に接続されている。

【００１６】なお、各ヘッダー(５)(21)に接続されてい
る主管(３)(20)及び各枝管(６)(22)…は、いずれも架橋
ポリエチレン製やポリブテン製の内管に、保温機能を有
する発泡ポリエチレン製の外管を被覆してなる可撓性を
有する樹脂管とされている。

【００１７】さらに、２階及び３階においても、屋外給
水管(２)から分岐した主給水管(３)(３)が、２階及び３
階の床下空間に夫々導かれ、それら床下空間に設置され
た給水用ヘッダー(５)(５)に接続されている。また、給
湯器(10)(10)も、各階に夫々設置されており、それら給
湯器(10)(10)からの主給湯管(20)(20)が、２階及び３階
の床下空間に夫々設置された給湯用ヘッダー(21)(21)へ
接続されている。そして、各階のヘッダー(５)(21)…か
らは枝管(６)(22)…が分岐し、夫々の階の水廻り設備の
水栓に接続され、各階毎に１階とほぼ同様な配管構造と
されている。

【００１８】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で、上記実施形態に多
くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。

【００１９】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のヘッダー式給水・給湯配管は、各階毎に別々に配管し
た主給水管を、各階毎に設置した給水用ヘッダーを介し
て複数の枝給水管に分岐し、これら枝給水管を各階の水
廻り設備に接続するといったように各階毎に夫々別系統
としているので、各階毎に適正な水量を確保して、安定
した給水を実現することができ、複数本の枝管を各階に
わたって引き回すこともないので、配管総延長を短く抑
えることもできる。

【００２０】また、給湯に関しても同様に、各階毎に給
湯器と給湯用ヘッダーを設置し、各階毎に別系統にして
いるので、配管の総延長が長くならないとともに、安定
した給湯を実現することが出来る。

【００２１】さらに、各階毎に安定した給水・給湯を実
現出来るので、各階毎に世帯分離して、３階建て住宅を
多世帯住宅として利用するのにも適している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る３階建て住宅のヘッ
ダー式給水・給湯配管の給水・給湯配管を示す概略図で
ある。

【図２】１階における配管を示す斜視図である。

【符号の説明】

(１) 量水器 (２) 屋外給水管 (３) 主給水管 (５) 給水用ヘッダー (６) 枝給水管 (10) 給湯器 (20) 主給湯管 (21) 給湯用ヘッダー (22) 枝給湯管

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各階毎に水廻り設備が設けられた３階建
   て住宅において、量水器からの屋外給水管を３本の主給
   水管に分岐して各階毎に別々に配管し、これら主給水管
   を各階毎に夫々設置した給水用ヘッダーを介して複数の
   枝給水管に分岐し、これら各枝給水管を夫々対応する各
   階の水廻り設備に接続するようにしたことを特徴とする
   ３階建て住宅のヘッダー式給水・給湯配管。
2. 【請求項２】 各階毎に給湯器を夫々設置して、これら
   給湯器からの主給湯管を、各階毎に夫々設置した給湯用
   ヘッダーを介して複数の枝給湯管に分岐し、これら各枝
   給湯管を夫々対応する各階の水廻り設備に接続するよう
   にした請求項１記載の３階建て住宅のヘッダー式給水・
   給湯配管。