JP2001164502A - プレキャストコンクリート舗装版 - Google Patents

プレキャストコンクリート舗装版

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JP2001164502A
JP2001164502A JP35027599A JP35027599A JP2001164502A JP 2001164502 A JP2001164502 A JP 2001164502A JP 35027599 A JP35027599 A JP 35027599A JP 35027599 A JP35027599 A JP 35027599A JP 2001164502 A JP2001164502 A JP 2001164502A
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Japan
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concrete
water
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layer
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JP35027599A
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English (en)
Inventor
Teruaki Kobayashi
映章 小林
Yoshiharu Matsunaga
凱晴 松永
Hiroyuki Ogawa
洋征 小河
Mitsuhiro Kono
光廣 河野
Tsuneharu Komiyama
恒春 小宮山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RYUOU SANGYO Inc
Seltec Corp
Original Assignee
RYUOU SANGYO Inc
Seltec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】降雨時の湛水防止と車騒音の低減を可能にする
高機能プレキャストコンクリート舗装版を提供する。 【解決手段】透水性コンクリート多孔質層1と非透水性
コンクリート基層2とよりなる2層構造プレキャストコ
ンクリート舗装版であって、コンクリート多孔質層1
は、ポルトランドセメント100重量部に、400〜600重量
部の粒径3〜12mmの小粒径粗骨材、0〜100重量部の粒径
1mm以下の細骨材又は該細骨材と粉体との混合物又は粉
体、0.1〜1重量部の増粘剤、0.3〜15重量部の有機ポリ
マー、0〜2重量部の減水剤、および20〜50重量部の水を
少なくとも混合することによって構成され、多孔質コン
クリート層1の空隙率、透水係数、曲げ強度が、それぞ
れ、10〜25%、10-2cm/s以上、3N/mm2以上であること
を特徴とするプレキャストコンクリート舗装版を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレキャストコンク
リート舗装版に関し、特に、車走行時の騒音低減性能お
よび降雨時のすべり止め性能に優れた高機能コンクリー
ト舗装に用いる高機能プレキャストコンクリート舗装版
に関する。
【0002】
【従来の技術】車道の著しい騒音や降雨時の路面湛水に
よるすべり性を防止しようという努力は古くより建設関
係者により続けられ、透水性アスファルト舗装(粗粒ア
スコン)や透水性コンクリート舗装が吸音性とすべり止
めに効果があることが見出されてきた(例えば、特公昭
52-13970号公報、特公昭53-15291号公報参照)。また近
年、小粒径の骨材を表面に露出させたコンクリート舗装
が車騒音の低減に効果があることが報告されている(例
えば、World Highways/Routes du Monde January/Febru
ary 1994、P. 39参照)。
【0003】透水性アスファルト舗装は、アスファルト
バインダーの改良により透水性や強度が改良されてきた
が、その改良はいまだ不十分で、夏期の高温による軟化
や溶融による目詰まりにより透水性が時間と共に劣化
し、また、わだち掘れ、磨耗などの耐久性の点で劣ると
いう問題を抱えている。
【0004】一方透水性コンクリート舗装は、アスファ
ルト舗装に比して高価であるが、比較的耐久性に優れて
いる。しかしながら、透水性コンクリートの性能も年々
改良が施されてはいるが、強度的にはいまだ十分ではな
い。さらに、コンクリート舗装は、アスファルト舗装に
比べて養生に時間がかかり長時間道路封鎖を行わなけれ
ばならないという問題がある。
【0005】この問題を解決するために、予めプレキャ
スト舗装版を製造してそれを所定の道路に敷き詰める方
法が考案されている(例えば、特開昭56-167005号公
報、特開昭61-169504号公報参照)。また、高価なプレ
キャスト舗装版を有効に活用するために、舗装版の両面
を車走行用に加工した両面使用可能なプレキャストコン
クリート舗装版も提案されている(例えば、特公平7-65
282号公報参照)。透水性コンクリート平板を舗装版と
して用いたとき、車道用舗装版としては強度が十分でな
いため、表層部と基層部とからなる2層型平板とし、基
層部で必要な強度を保持させようとする試みもある(例
えば、特開平11-49556号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の技術では、頻繁な車の走行に耐えるだけの
十分な強度を有し、且つ湛水を防止するに十分な透水性
能があり、また車騒音の低減に適した小粒径の骨材を表
面に露出させた多孔質舗装版を製造することは極めて困
難である。すなわち、透水性多孔質層と補強層の2層よ
りなる2層構造舗装版であっても現状では透水性多孔質
層の強度が不十分なため、車道用多機能舗装版として使
用するのは難しい。また多孔質層表面の小粒径骨材を洗
い出し等により簡単に露出させる技術も未完成である。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決して、降雨
時の湛水を防止することができる十分な透水性と車騒音
の低減に効果的な小粒径骨材を表面に露出させた多孔質
層を備えた、高強度の高機能プレキャストコンクリート
舗装版を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的を
達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載のよう
な構成とするものである。すなわち、本発明は、請求項
1に記載したように、透水性多孔質コンクリート層と非
透水性コンクリート基層とからなる2層構造プレキャス
トコンクリート舗装版であって、該多孔質コンクリート
層は、ポルトランドセメント100重量部に、400〜600重
量部の粒径3〜12mmの小粒径粗骨材(本発明では、便宜
上、粒径3〜12mmの範囲の骨材を「小粒径粗骨材」と呼
ぶことにする)、0.1〜1重量部の増粘剤、0.3〜15重量
部の有機ポリマー、および20〜50重量部の水を少なくと
も混合することによって構成され、該多孔質コンクリー
ト層の空隙率、透水係数、曲げ強度が、それぞれ、10〜
25%、10-2cm/s以上、3N/mm2以上であることを特徴と
するプレキャストコンクリート舗装版を構成する。
【0009】また、本発明は、請求項2に記載したよう
に、少なくとも一部の上記小粒径粗骨材が上記多孔質コ
ンクリート層の表面に露出していることを特徴とする請
求項1に記載のプレキャストコンクリート舗装版を構成
する。
【0010】また、本発明は、請求項3に記載したよう
に、上記コンクリート基層が、該コンクリート基層を貫
通して上記多孔質コンクリート層に達する導水路を有す
ることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレキャス
トコンクリート舗装版を構成する。
【0011】本発明の内容についてさらに詳しく説明す
る。
【0012】上記の小粒径粗骨材の量は、透水性の多孔
質コンクリート層を形成するためにポルトランドセメン
ト100重量部当たり400〜600重量部が適当である。小粒
径粗骨材の量が400重量部以下になると、連続した空隙
の形成が阻害されて透水係数10-2cm/s以上の透水性が得
られない。また600重量部以上になると、連続した空隙
の形成は容易になるが、多孔質層の強度が低下し、3N/
mm2以上の曲げ強度を達成することが困難になる。小粒
径粗骨材の粒径は、透水性で車騒音の低減効果がある高
強度多孔質層を形成するためには3〜12mmの範囲がよ
く、さらに車騒音低減効果の一層の向上や、表面骨材の
洗い出し等による露出仕上げを考慮すると5〜10mmがよ
り好ましい。
【0013】高強度の多孔質コンクリート層を造るため
には、小粒径粗骨材の保持力を高めると共に10〜25%の
空隙、それも連続した空隙を形成させなければならな
い。高い空隙率を保ちながら小粒径粗骨材の保持力を高
めるためには、粒径1mm以下の細骨材又は該細骨材と粉
体との混合物又は粉体を添加すると効果的である。実験
によると、小粒径粗骨材の粒径や量により違いがあり、
粒径3mm程度の小粒径粗骨材を使用するときには添加し
なくてもよいが、小粒径粗骨材の粒径が大きくなるに従
って添加効果が現れてくる。許容される最大添加量は、
上記細骨材と粉体を合わせて、ポルトランドセメント10
0重量部当たり100重量部である。この量を超えると空隙
率が低下して目標とする透水性が得られない。細骨材と
しては川砂、砕石等が用いられる。また、粉体としては
炭酸カルシウム粉末、高炉スラッグ粉末等が用いられ
る。
【0014】高強度多孔質コンクリート層を製造するに
は、有機ポリマーからなるバインダーの添加が重要であ
る。現在セメントコンクリートやセメントモルタルの補
強のための混和剤として各種有機ポリマーが開発されて
いる。このようなコンクリートの補強に有効な有機ポリ
マーは水に溶解しないものが多く、それらは水中にポリ
マーが分散したポリマーディスパージョンの形で用いら
れる。このような有機ポリマーとして、クロロプレンゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴム、ポリアクリル酸エステ
ル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂等がある。
また低分子量の液状ポリマーを硬化剤と共に直接添加す
るものもある。この種のポリマーとして、不飽和ポリエ
ステル樹脂やエポキシ樹脂がある。これらの添加量はポ
ルトランドセメント100重量部当たり0.3〜15重量部が適
当である。0.3重量部よりも少ないと補強効果が現れな
いし、逆に多すぎるとコンクリートのワーカビリティー
を低下させたり、透水性能を損なうなどの問題が生じ
る。
【0015】透水性多孔質コンクリート層を形成させる
には、セメント等の粉体や細骨材からなる微粒子が十分
ペースト状になり、このペースト、すなわちセメントペ
ーストが骨材を濡らし、その周りに付着するのに必要な
最低量の水を使用するのがよい。過剰量の水を使用する
と打設したコンクリートを締め固める際に、骨材の周り
に付着していたセメントペーストが分離して下方で緻密
なモルタル層を形成して透水性が著しく低下する。増粘
剤の添加はこのセメントペーストの骨材からの分離を防
止し、またコンクリートのワーカビリティーの低下を防
止する効果がある。また表面の小粒径粗骨材の洗い出し
を行うときに硬化遅延剤が空隙内に浸透するのを防止す
る等の効果もある。増粘剤の添加量はポルトランドセメ
ント100重量部当たり0.1〜1重量部が適当である。水溶
性セルロースエーテル、水溶性多糖類、水溶性ポリアク
リル酸樹脂等から選ばれた増粘剤、又はこれらの2種類
以上の混合増粘剤が有効である。
【0016】多孔質コンクリート層を製造するには、上
記の材料に、ポルトランドセメント100重量部当たり20
〜50重量部の水を加えて練り混ぜる。水の量は上記の範
囲で適当なところを選べばよい。上記のように、透水性
多孔質コンクリート層の強度を大きくするために有機ポ
リマーや増粘剤を用いているが、この場合でも低い水セ
メント比とすることが要求され、その要求に応えるため
に、ポルトランドセメント100重量部当たり0〜2重量部
の減水剤の添加が有効である。減水剤としては一般にコ
ンクリートやモルタルに使用されている高性能減水剤等
が有効である。
【0017】小粒径粗骨材の露出はショットブラスト、
洗い出し等の方法で行うことができる。骨材の保持性、
露出骨材による車騒音防止、仕上がりの美しさ等を満足
させるためには洗い出し法が優れている。多孔質コンク
リート平板のような内部に多数の連続空隙があり、また
表面の凹凸が著しい平板の洗い出しを行うには、該表面
の凹凸に容易に追従する遅延剤担体シートを用いるとよ
い。遅延剤としては、リグニンスルホン酸塩、グルコン
酸塩、オキシカルボン酸塩、ポリオール高分子複合体、
ケイフッ化物、リン酸塩等がある。これらを適宜選択し
て使用することができる。遅延剤担体シートへの遅延剤
溶液の適正な含浸量は、遅延剤の種類や遅延剤溶液の濃
度等によって異なるので一概には言えないが、0.5〜1k
g/m2程度がよい。透水性多孔質コンクリート層表面の小
粒径粗骨材を露出させるには、多孔質コンクリート層の
内部が硬化した後、多孔質コンクリート層の表面に水を
吹き付けて未硬化のセメント分又はモルタル分や遅延剤
を洗い流せばよい。
【0018】また、透水性多孔質コンクリート層は、上
述のように、種々の方法により高強度化が為されている
が、重い車両の頻繁な走行により端欠け等の破損を生じ
る恐れが存在する。このような損傷に対処して、舗装版
の周辺、少なくとも車両走行方向の両端を非透水性の普
通コンクリートで補強することも有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態を説明
する模式図である。
【0020】〈実施の形態1〉図1の(a)は本発明の
実施の形態の1つを説明する模式図である。図中、1は
透水性多孔質コンクリート層であり、2は非透水性コン
クリート基層であり、多孔質コンクリート層1とコンク
リート基層2とは一体化してプレキャストコンクリート
舗装版を構成している。
【0021】多孔質コンクリート層1は、ポルトランド
セメント100重量部に、400〜600重量部の粒径3〜12mm
(より好ましくは5〜10mm)の小粒径粗骨材、0〜100重
量部の粒径1mm以下の細骨材又は該細骨材と粉体との混
合物又は粉体、0.1〜1重量部の増粘剤、0.3〜15重量部
の有機ポリマー、0〜2重量部の減水剤、および20〜50重
量部の水とを少なくとも混合することによって構成さ
れ、その空隙率、透水係数、曲げ強度は、それぞれ、10
〜25%、10-2cm/s以上、3N/mm2以上である。
【0022】図1の(a)に模式的に示したプレキャス
トコンクリート舗装版の製造方法の一例を以下に示す。
【0023】普通ポルトランドセメント100重量部、細
骨材として粒径1mm以下の川砂60重量部、小粒径粗骨材
として粒径5〜7mmの砕石550重量部、メラミン系減水剤
0.4重量部、有機ポリマーとして30%スチレン・ブタジ
エンゴムエマルション30重量部、増粘剤としてウエラン
ガム(ケルコ社製、水溶性多糖類よりなる増粘剤)0.3
重量部、水セメント比35%を基本配合とする混合物をミ
キサーでよく練り混ぜ、この練り混ぜ物を1000mm×1000
mm×150mmの型枠に流し込んでよくつき固め、厚さ50mm
の多孔質コンクリート層1を作製した。
【0024】次いで、普通ポルトランドセメント100重
量部、5号砕石290重量部、川砂230重量部、メラミン系
減水剤0.5重量部、ウエランガム0.2重量部、水セメント
比48%を基本配合とする混合物をミキサーでよく練り混
ぜ、この練り混ぜ物を上記型枠内に流し込み、振動を与
えて締め固め、上記多孔質コンクリート層1と一体化し
た100mmの厚さの非透水性コンクリート基層2とし、全
体を最高温度65℃で蒸気養生した後、型枠より取り出す
ことによってプレキャストコンクリート舗装版を製造し
た。
【0025】このようにして製造した、図1の(a)に
示したプレキャストコンクリート舗装版は降雨時の湛水
を防止することができる十分な透水性を備え、車道路舗
装用舗装版として十分な強度を有している。また、この
プレキャストコンクリート舗装版は、その多孔質コンク
リート層1が連続した空隙を有するので、この舗装版
を、その多孔質コンクリート層1を上面として車道路に
敷設すれば、車騒音低減効果が現れる。
【0026】〈実施の形態2〉図1の(b)は本発明の
実施の形態の他の1つを説明する模式図である。図中、
1は透水性多孔質コンクリート層であり、2は非透水性
コンクリート基層であり、3は多孔質コンクリート層1
の表面に露出した小粒径粗骨材であり、多孔質コンクリ
ート層1とコンクリート基層2とは一体化してプレキャ
ストコンクリート舗装版を構成している。
【0027】図1の(b)に模式的に示した高機能プレ
キャストコンクリート舗装版の製造方法の一例を以下に
示す。
【0028】1000mm×1000mm×150mmの型枠の底に坪量6
0g/m2の親水性処理を施した1000mm×1000mmのポリエス
テル不織布を置き、該不織布にオキシカルボン酸塩系遅
延剤の5%水溶液500mlを含浸させた。
【0029】次いで、普通ポルトランドセメント100重
量部、細骨材として粒径1mm以下の川砂60重量部、小粒
径粗骨材として粒径5〜7mmの砕石550重量部、メラミン
系減水剤0.4重量部、有機ポリマーとして30%スチレン
・ブタジエンゴムエマルション30重量部、増粘剤として
ウエランガム(ケルコ社製、水溶性多糖類よりなる増粘
剤)0.3重量部、水セメント比35%を基本配合とする混
合物をミキサーでよく練り混ぜ、この練り混ぜ物を1000
mm×1000mm×150mmの型枠に流し込んでよくつき固め、
厚さ50mmの多孔質コンクリート層1を作製した。
【0030】次いで、普通ポルトランドセメント100重
量部、5号砕石290重量部、川砂230重量部、メラミン系
減水剤0.5重量部、ウエランガム0.2重量部、水セメント
比48%を基本配合とする混合物をミキサーでよく練り混
ぜ、この練り混ぜ物を上記型枠内に流し込み、振動を与
えて締め固め、上記多孔質コンクリート層1と一体化し
た100mmの厚さの非透水性コンクリート基層2とし、全
体を最高温度65℃で蒸気養生した後、型枠より取り出
し、多孔質コンクリート層1に付着していた不織布を取
り除き、多孔質コンクリート層1の表面に水を吹き付け
て未硬化のモルタル分を洗い流し、多孔質コンクリート
層1の表面直下の小粒径粗骨材3の粒子それぞれの上部
をほぼ1/3〜1/2露出させて高機能プレキャストコンクリ
ート舗装版を製造した。
【0031】上記舗装版を室外に2週間放置した後、多
孔質コンクリート層1から40mm×40mm×120mmの大きさ
の物性測定用の試験片を切り出した。この試験片を用い
て多孔質コンクリート層1の曲げ強度と透水係数とを、
それぞれ、JIS規格のJIS-A-1106とJIS-A-1218に準じ
て測定した。測定された曲げ強度は4.6N/mm2であり、透
水係数は4.1×10-1cm/sであった。
【0032】このようにして製造した、図1の(b)に
示したプレキャストコンクリート舗装版は降雨時の湛水
を防止することができる十分な透水性を備え、車道路舗
装用舗装版として十分な強度を有している。また、この
プレキャストコンクリート舗装版は、多孔質コンクリー
ト層1の表面に露出した小粒径粗骨材3を有するので、
この舗装版を、その多孔質コンクリート層1を上面とし
て車道路に敷設すれば、車騒音低減効果が現れる。
【0033】〈実施の形態3〉図1の(c)は本発明の
実施の形態の他の1つを説明する模式図である。図中、
1は透水性多孔質コンクリート層であり、2は非透水性
コンクリート基層であり、3は多孔質コンクリート層1
の表面に露出した小粒径粗骨材であり、4はコンクリー
ト基層2を貫通して多孔質コンクリート層1に達する導
水路(図においては、その縦断面を示す)であり、多孔
質コンクリート層1とコンクリート基層2とは一体化し
てプレキャストコンクリート舗装版を構成している。
【0034】図1の(c)に模式的に示した高機能プレ
キャストコンクリート舗装版の製造方法の一例を以下に
示す。
【0035】1000mm×1000mm×150mmの型枠の底に坪量6
0g/m2の親水性処理を施した1000mm×1000mmのポリエス
テル不織布を置き、該不織布にオキシカルボン酸塩系遅
延剤の5%水溶液500mlを含浸させた。
【0036】次いで、普通ポルトランドセメント100重
量部、細骨材として粒径1mm以下の川砂60重量部、小粒
径粗骨材として粒径5〜7mmの砕石550重量部、メラミン
系減水剤0.4重量部、有機ポリマーとして30%スチレン
・ブタジエンゴムエマルション30重量部、増粘剤として
ウエランガム(ケルコ社製、水溶性多糖類よりなる増粘
剤)0.3重量部、水セメント比35%を基本配合とする混
合物をミキサーでよく練り混ぜ、この練り混ぜ物を1000
mm×1000mm×150mmの型枠に流し込んでよくつき固め、
厚さ50mmの多孔質コンクリート層1を作製した。
【0037】次いで、普通ポルトランドセメント100重
量部、5号砕石290重量部、川砂230重量部、メラミン系
減水剤0.5重量部、ウエランガム0.2重量部、水セメント
比48%を基本配合とする混合物をミキサーでよく練り混
ぜ、この練り混ぜ物を上記型枠内に流し込み、導水路形
成用棒状体を未硬化の練り混ぜ物中に押し込んだ後に、
振動を与えて練り混ぜ物を締め固め、上記多孔質コンク
リート層1と一体化した100mmの厚さの非透水性コンク
リート基層2とし、全体を最高温度65℃で蒸気養生した
後、型枠より取り出し、多孔質コンクリート層に付着し
ていた不織布を取り除き、多孔質コンクリート層1の表
面に水を吹き付けて未硬化のモルタル分を洗い流し、多
孔質コンクリート層1の表面直下の小粒径粗骨材3の粒
子それぞれの上部をほぼ1/3〜1/2露出させて高機能プレ
キャストコンクリート舗装版を製造した。上記の導水路
形成用棒状体として中空の棒状体を用いれば、それが水
流の障害にならないので、その棒状体をコンクリート基
層2から引き抜かなくてもよい。
【0038】このようにして製造した、図1の(c)に
示したプレキャストコンクリート舗装版は降雨時の湛水
を防止することができる十分な透水性を備え、車道路舗
装用舗装版として十分な強度を有している。また、この
プレキャストコンクリート舗装版は、多孔質コンクリー
ト層1の表面に露出した小粒径粗骨材3を有するので、
この舗装版を、その多孔質コンクリート層1を上面とし
て車道路に敷設すれば、車騒音低減効果が現れる。さら
に、この舗装版は導水路4によって水を地中にも排出す
る機能も有するので、この舗装版を用いることにより、
湛水を防止する効果がさらに高めらる。
【0039】なお、図1の(a)に示したプレキャスト
コンクリート舗装版の多孔質コンクリート層1が、図1
の(c)に示した導水路4と同様の導水路を有している
場合にも、上記と同様に、湛水を防止する効果がさらに
高められる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の実施によ
り、透水性能と車騒音の低減性能を備えた高機能コンク
リート舗装に供し得る高機能プレキャストコンクリート
舗装版を容易に製造し、提供することができ、環境保全
と安全に留意した耐久性舗装を広めることが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する模式図である。
【符号の説明】
1…多孔質コンクリート層、2…コンクリート基層、3
…小粒径粗骨材、4…導水路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 凱晴 東京都府中市寿町1−4−3 セルテック 株式会社内 (72)発明者 小河 洋征 東京都府中市寿町1−4−3 セルテック 株式会社内 (72)発明者 河野 光廣 山梨県中巨摩郡竜王町竜王2111 龍王産業 株式会社内 (72)発明者 小宮山 恒春 山梨県中巨摩郡竜王町竜王2111 龍王産業 株式会社内 Fターム(参考) 2D051 AA02 AA06 AA08 AF02 DA11 DB02 DB03 4G019 AA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透水性多孔質コンクリート層と非透水性コ
    ンクリート基層とからなる2層構造プレキャストコンク
    リート舗装版であって、 該多孔質コンクリート層は、ポルトランドセメント100
    重量部に、400〜600重量部の粒径3〜12mmの小粒径粗骨
    材、0.1〜1重量部の増粘剤、0.3〜15重量部の有機ポリ
    マー、および20〜50重量部の水を少なくとも混合するこ
    とによって構成され、 該多孔質コンクリート層の空隙率、透水係数、曲げ強度
    が、それぞれ、10〜25%、10-2cm/s以上、3N/mm2以上
    であることを特徴とするプレキャストコンクリート舗装
    版。
  2. 【請求項2】少なくとも一部の上記小粒径粗骨材が上記
    多孔質コンクリート層の表面に露出していることを特徴
    とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート舗装
    版。
  3. 【請求項3】上記コンクリート基層が、該コンクリート
    基層を貫通して上記多孔質コンクリート層に達する導水
    路を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のプ
    レキャストコンクリート舗装版。
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