JP2001163219A - 鉄道車両用空気ばね装置 - Google Patents

鉄道車両用空気ばね装置

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JP2001163219A
JP2001163219A JP35144599A JP35144599A JP2001163219A JP 2001163219 A JP2001163219 A JP 2001163219A JP 35144599 A JP35144599 A JP 35144599A JP 35144599 A JP35144599 A JP 35144599A JP 2001163219 A JP2001163219 A JP 2001163219A
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bogie
air spring
diaphragm
reduced
deformation
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Koichiro Ishihara
広一郎 石原
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム部品の長寿命化を図ると共に、曲線での
台車ボギー時の転回抵抗を小さくして曲線通過性能を向
上し、小曲線軌道を走行するのにも適するようにする。 【解決手段】 鉄道車両のボルスタレス台車用の空気ば
ね1を垂直軸回りに回転自在に構成する。曲線上での台
車ボギー時に、台車3と車体2間に生じる相対角を検知
し、空気ばね1の台車3に対する相対角度を補正する機
構を設ける。 【効果】 ダイヤフラムの変形を小さくできるので、疲
労寿命が延び、また、ダイヤフラムと外筒や内筒の接触
が緩和されて摩耗量が減少し、ダイヤフラムの摩耗寿命
が長くなる。また、同様の理由で変形抵抗も小さくな
り、台車ボギー回転抵抗が小さくなって、横圧の減少を
もたらし、車輪フランジの摩耗を少なくし、また、きし
り騒音も減少する。さらに、ダイヤフラムの変形や歪み
を一定に抑えられることから、ボギー角を一定にする設
計では、装置全体を小さくコンパクトできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両における
ボルスタレス台車の空気ばね装置に係り、空気ばねを構
成するゴム部品の変形量や摩耗量を低減することで、空
気ばねの長寿命化を図ると共に、曲線での台車のボギー
変位時の転回抵抗を小さくすることで、曲線通過性能を
向上し、さらに、小曲線軌道を走行するのにも適した空
気ばね装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両用の空気ばねは、振動絶縁性の
良さや、ばね係数の柔らかさに起因する乗り心地の良
さ、及び、レベリングバルブによる高さ調整機能によ
り、車両の高さを大きく変化させないで、柔らかいばね
係数を得ることができるという長所を有することから、
従来より良く活用されている。
【0003】このような空気ばねは、一般に、振動を吸
収し、その振動を上流側から下流側へ伝達するために、
空気を可変変位の下で密封できる構造を有しており、そ
の目的のためにゴム部品を構成部材として採用してい
る。
【0004】特に、鉄道のボルスタレス台車において
は、曲線を通過する際のボギー時、台車は、台車中心を
中心として車体に対して垂直軸回りに回転するので、台
車の左右両端に位置する空気ばねは、左右の空気ばねの
スパン及び回転角に比例した前後変位と、空気ばねの上
下方向中心軸回りの回転変位を許容する必要がある。
【0005】ところで、従来のボルスタレス台車では、
曲線部で台車がボギーした時、上部(車体側)と下部
(台車枠側)が水平方向に約100mm程度変位する。
この変位は、空気ばねのダイヤフラム部分の撓みによっ
て吸収しているが、ダイヤフラムはゴム材料からなり、
内圧で膨張した状態で外筒や内筒部分でゴム同士が接触
しているので、前記したように前後方向に約100mm
程度変形し、さらにボギー角度分だけ垂直軸回りに捩ら
れると、ダイヤフラムにしわが発生したり、接触部分の
接触圧が大きくなる場合があり、材料的に厳しい使用状
態になって、摩耗が激しくなる。
【0006】そして、このような接触(摩擦力)による
仕事により、発熱してゴムが昇温し、摩耗抵抗が減少し
たり、あるいはゴムが溶融しゴムの摩耗を加速すること
になる。これらは全て、ゴム部品であるダイヤフラムの
寿命を短くする。
【0007】すなわち、従来の空気ばねは、垂直軸回り
に車体側と台車側とが相対的に回転する特別な機構は有
していないので、ダイヤフラムは、前後変位やボギー角
の捩じれを過剰に負荷される過酷な場合が起こり得る。
【0008】このように、従来の空気ばねは、ダイヤフ
ラムの撓み変形が大きいので、材料の寿命を考慮した場
合、より改善すべき状況にある。また、同じ理由により
発生するダイヤフラムのしわは、接触部における接触状
況をより厳しくするので、前記しわの発生を抑えること
により、摩耗を減少させることができる。
【0009】また、ダイヤフラムの変形が大きいと当然
変形抵抗も大きくなるが、この反力は台車のボギー回転
抵抗の一部を担うことになるので、台車のボギー回転抵
抗が大きくなる。これは曲線軌道に沿って台車が方向転
回する際、進行方向を案内して行き難くなって、車輪と
レール間にアタック角を生じ易くし、横圧の増加をもた
らすことによる。そして、この横圧の増加は車輪フラン
ジの摩耗に繋がることがある。このように曲線通過性能
における影響を考慮しても、ダイヤフラムの変形は小さ
い方が良く、そのような空気ばねが望まれている。
【0010】さらに、最近、新線の軌道敷設において
は、地上、地下のいずれにおいても用地との関係から小
半径の急曲線路が増加している。このような小曲線軌道
を通過する車両にとっては、台車と車体間のボギー角や
水平変位は当然大きくなり、ダイヤフラムの変形が大き
くなる。そのような場合、従来の空気ばねでは変形が大
きい分、歪みを一定に抑えようとすると、必然的にダイ
ヤフラム径を大きくする必要があるが、車両のスペース
が限られている関係上、空気ばね径を少しでも小さくコ
ンパクトにできる方策が望まれている。
【0011】このような観点から、特開平04−276
59号では、空気ばねの左右方向外側にすべり性の低摩
耗性の被覆層の金属板を配置することで、ダイヤフラム
との摩擦を小さくするものが提案されている。これは、
ダイヤフラムと接触する材質に特徴を持たせたものであ
る。
【0012】また、特開昭54−155345号では、
ゴム膜(ダイヤフラム)の形状を山形に成形すること
で、ゴム膜の膨らみを小さくして、最大径を小さくし、
取り付けスペースを小さくするものが提案されている。
【0013】また、特開平04−228361号では、
ベローズ(ダイヤフラム)の形状とその取り付けを改良
することで、寿命を延長するものが提案されている。ま
た、実開昭63−48046号では、下段部の断面係数
を、車両進行方向と左右方向とで異ならせることで、進
行方向への水平変位が大きくなるようにしたものが提案
されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平04−27659号、特開昭54−155345
号、特開平04−228361号、実開昭63−480
46号で提案されたものは、何れも、ゴムの長寿命化、
曲線通過性能の向上(横圧の低下、車輪摩耗の減少)、
小曲線軌道台車用の空気ばねのコンパクト化といった課
題の何れか一つに着目し、それを対処的に解決しようと
するもので、これら全ての課題に対して根本的に対処
し、解決できるものではなかった。
【0015】本発明は、上記した課題に鑑みてなされた
ものであり、ゴム部品の変形や摩耗の発生原因の一つを
なくすることで、ゴム部品の長寿命化を図ると共に、曲
線での台車のボギー変位時の転回抵抗を小さくして曲線
通過性能を向上し、さらに、小曲線軌道を走行するのに
も適した空気ばね装置を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置は、空気
ばねを垂直軸まわりに回転自在に構成すると共に、曲線
上での台車ボギー時に、台車と車体間に生じる相対角を
検知し、空気ばねの台車に対する相対角度を補正する機
構を設けることとしている。そして、このようにするこ
とで、車体外側の変形量と車体内側の変形量を同等とな
るように平均化して分担でき、ダイヤフラムの変形や損
傷の程度を緩和する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者は、従来の空気ばね1の
ダイヤフラムにおいて、変形や接触の程度を計測したと
ころ、車体2の左右方向(枕木方向)の車体外側(図6
の点A)が、車体内側(図6の点B)よりも、常に大き
い事実を見出した。この現象は、以下に示すように、車
体外側の変形量が車体内側のそれよりも、幾何学的に必
然的に大きくなることが原因と考えられる。なお、図6
中の3は台車を示す。
【0018】曲線通過時の台車と車体間の相対的な幾何
学関係は、図7に示すように、左右に配置した空気ばね
1のスパン2Wにボギー回転角φを乗じた前後変位と、
さらに、空気ばね1の垂直中心軸回りのボギー回転角相
当のねじり角αとダイヤフラム半径rを乗じたものの和
が、ダイヤフラムに加わる変位量(撓み)である。
【0019】このときの様子を、図8にダイヤフラムの
変形の実際の模擬図として示す。図7におけるダイヤフ
ラム1a上のP点のボギー前とボギー後の移動量の差を
考える。簡単のため、ダイヤフラム1aの変形量を、鉛
直方向の変位量は小さいので省略して、平面図内で考え
ることにする。
【0020】図7における空気ばね1のダイヤフラム1
aの任意の位置P点(半径r、円周方向θ)の変位量
(△X、△Y)は下記の数式1及び数式2で表すことが
できる。
【0021】
【数1】△Y=W×sin(φ)+r×{sin(α+
θ)−sin(θ)}
【0022】
【数2】△X=W×cos(φ)+r×{cos(α+
θ)−cos(θ)}
【0023】次に、空気ばね1の中心点から見て、車体
2の左右方向の外側の点A(θ=0度)と、内側の点B
(θ=180度)との変位量を比較する。△Xは微少な
ので、△Yで比較すると、A点における△Yは下記の数
式3で、また、B点における△Yは下記の数式4で表す
ことができる。
【0024】
【数3】△Y=W×sin(φ)+r×sin(α)
【0025】
【数4】△Y=W×sin(φ)−r×sin(α)
【0026】ところが、従来の空気ばねは、空気ばねの
垂直中心軸の回りの回転を調整する機構がないので、φ
=α、または、α≠0 となる。簡単のため、φ=αを用
いると、上記した数式3、数式4式は、下記の数式5及
び数式6となる。
【0027】
【数5】△Y=(W+r)×sin(φ)
【0028】
【数6】△Y=(W−r)×sin(φ)
【0029】従って、前記した数式5と数式6の差、す
なわち、2 r×sin(φ)だけ、A点の変位が大きく
なってしわ寄せがきており、B点に比較して、変位が大
きいことが判る。このことは実車での経験例において
も、車体外側すなわちA点のダイヤフラム損傷が大きい
データとも一致している。
【0030】そこで、本発明に係る鉄道車両用空気ばね
装置では、鉄道車両のボルスタレス台車用の空気ばねに
おいて、空気ばねを垂直軸まわりに回転自在に構成する
と共に、曲線上での台車ボギー時に、台車と車体間に生
じる相対角を検知し、空気ばねの台車に対する相対角度
を補正する機構を設けることとしている。
【0031】本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置は、
空気ばねを垂直軸まわりに回転自在に構成すると共に、
曲線上での台車ボギー時に、台車と車体間に生じる相対
角を検知し、空気ばねの台車に対する相対角度を補正す
る機構を設けることにより、空気ばねの回転角を台車枠
(あるいは上下逆の構成にした場合は車体)に対して零
にする、すなわち、α=0 となるように制御することが
できる。
【0032】従って、上記した数式3は下記数式7に、
また数式4は下記数式8になって、両者の差は零とな
り、変位量は同じになる。すなわち、A点とB点に等分
に負担できることが判る。B点は従来の空気ばねよりも
厳しい変形量となるが、もともとB点は余裕があるので
許容範囲まで厳しくできる余地がある。一方、従来の空
気ばねで問題となっていたA点は緩和され、ダイヤフラ
ム全体としてバランス良く変形を負担できることにな
る。
【0033】
【数7】△Y=W×sin(φ)
【0034】
【数8】△Y=W×sin(φ)
【0035】すなわち、本発明に係る鉄道車両用空気ば
ね装置では、車体外側の変形量と車体内側の変形量を同
等となるように平均化して分担し、ダイヤフラムの変形
や損傷の程度を緩和することで、ゴム部品の長寿命化を
図ることができる。また、ダイヤフラムの変形や損傷の
程度を緩和できるので、曲線での台車のボギー変位時の
転回抵抗を小さくすることができて、曲線通過性能が向
上するのと共に、小曲線軌道を走行するのにも適したコ
ンパクトなものにできる。
【0036】
【実施例】以下、本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置
を図1〜図4に示す実施例に基づいて説明する。図1は
本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置の第1実施例を説
明する概略図、図2は本発明に係る鉄道車両用空気ばね
装置の第2実施例を説明する概略図、図3は本発明に係
る鉄道車両用空気ばね装置の第3実施例を説明する概略
図、図4は本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置を構成
する、台車と車体間に生じる相対角を検知し、空気ばね
の台車に対する相対角度を補正する機構の1実施例を説
明する図である。
【0037】図1において、11は空気ばね1を垂直軸
まわりに回転自在に構成する回転機構であり、例えば空
気ばね1を構成する外筒1bと車体2間に介設されてい
る。この図1に示した実施例では、空気ばね1は車体2
との間において垂直軸回りに回転する構成となる。
【0038】回転機構11としては、ローラ、ベアリン
グ、あるいは、摩擦係数の小さいすり板等の構造が考え
られるが、何れのものを採用しても良い。回転の作動角
度としては、台車3のボギー角φが空気ばね1の捩れ角
αとなるので、この角度を吸収できれば良く、通常、作
動角度としてはプラス、マイナス15度程度で十分と考
えられる。
【0039】12は曲線上での台車ボギー時に、台車3
と車体2間に生じる相対角を検知し、空気ばね1の台車
3に対する相対角度を補正する、ボギー角度補正機構で
あり、例えば図4に示す実施例では、特別に台車3と車
体2間に生じる相対角を検知する機構や、空気ばね1の
台車3に対する相対角度を補正する制御機構を必要とし
ない、機械的な平行リンク機構を示している。
【0040】この平行リンク機構は、隣合う対偶点12
aと12cを台車3に取り付け、残りの対偶点12bと
12dを車体2に取付けたもので、ボギー角度補正機構
12として、このような平行リンク機構を採用した場合
には、車体2と台車3枠間にボギー角φがついても、平
行四辺形を構成するリンク12eと12hは常に平行に
保たれるので、リンク12eを空気ばね1の垂直軸回り
の回転角へ接続伝達すれば、空気ばね1の捩れ角αを0
度に維持することができる。
【0041】なお、図4では、紙面右側の空気ばね1の
みにボギー角度補正機構12を取付けたものを示してい
るが、紙面左側の空気ばね1にもボギー角度補正機構1
2を取付けることは言うまでもない。また、ボギー角度
補正機構12としては、図4に示したような平行リンク
機構に限らず、別の角度センサを介した電気的な駆動機
構を用いたものでも良い。
【0042】また、回転機構11の設置場所としては、
図1に示した位置に限るものではなく、その他、(A)
図2に示したように、空気ばね1の内筒1cのゴム座と
シアーパック1dの間や、(B)シアーパック1dの中
間や、(C)図3に示したように、シアーパック1dと
台車3枠との間でも良い。これらの場合、ボギー角度補
正機構12の取付け位置は勿論異なるが、基本的には同
じ作動をして同じ効果が発揮できる。
【0043】但し、回転機構11を台車3枠よりも車体
2に近い上方に設置する方が、軌道から受ける振動が緩
和されるので、ベアリング等の回転機構11に与える損
傷は小さく、疲労寿命を考えると有利であり、かつ、寸
法的にもよりコンパクトなものが可能になる。
【0044】次に、台車へ本発明の空気ばね装置を適用
した場合の例について説明する。台車諸元及び空気ばね
の寸法は、左右の空気ばねのスパン2Wが2m、ボギー
角φが7度(軌道小曲線半径を80m、台車間の距離を
20mとすると幾何学的関係から、理想的には、車輪と
レール間のアタック角が0度の状態を考えると、必要な
ボギー角φは7度となる。)、空気ばねのダイヤフラム
半径rが0.25mの場合について考える。
【0045】従来の空気ばねでは、数式5及び数式6か
らA点及びB点の変位量は、それぞれA点では152m
m、B点では91mmとなる。これに対して、本発明の
空気ばね装置を適用した場合には、数式7及び数式8か
らA点及びB点の変位量は同じで、共に122mmとな
り、従来の空気ばねのA点よりも、20%も変位量が少
なく、緩和されている。
【0046】すなわち、図8は空気ばねのボギー時の状
態を示したものであるが、本発明の空気ばね装置を適用
した場合には、確実に空気ばねの捩れ角αを0度に制御
できるので、y方向にW×sin(7度)=122mm
ずれるだけであるが、従来の空気ばねではさらに垂直軸
回りにφ=7度、あるいは、7度未満のある量(0度で
はない)の捩れ変形が重畳されることは避けられない。
【0047】本実施例で、従来の空気ばねを適用した場
合と、本発明の空気ばね装置を適用した場合での、A点
とB点における変形量とボギー角の関係を図5に示し
た。図5より、本発明の空気ばね装置を適用した場合
(図5の実線)には、従来の空気ばねを適用した場合
(図5の破線)と比べて、変形量が均等化されているこ
とが判る。
【0048】つぎに、逆に、本発明により、空気ばねの
ダイヤフラムに生じる変形を一定以下に抑えるような設
計条件のもと、ダイヤフラム半径のコンパクト化をする
検討を行った場合、 r=0.25×(122/152)=0.201m と、ダイヤフラム半径は、0.25mから0.201m
まで小さく設計することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鉄道車両
用空気ばね装置を採用した場合には、以下のような効果
を奏することができる。 (1)ゴムの長寿命化 ダイヤフラムの変形を小さくできるので、疲労寿命が延
びる。また、ダイヤフラムと外筒や内筒の接触が緩和さ
れ、摩耗量が減少する。従って、ダイヤフラムの摩耗寿
命が長くなる。
【0050】(2)曲線通過性能の向上(横圧の低下、
車輪摩耗の減少) ダイヤフラムの変形を小さくできるので、変形抵抗も小
さくなって台車ボギー回転抵抗が小さくなる。これは、
横圧の減少をもたらし、車輪フランジの摩耗を少なく
し、また、きしり騒音を縮小する効果がある。
【0051】(3)小曲線軌道台車用の空気ばねのコン
パクト化 ダイヤフラムの変形や歪みを一定に抑えることができる
ことから、本発明の空気ばね装置を適用した場合には、
相対的に同じ空気ばね径で、従来の空気ばねを適用した
場合よりも大きな台車・車体間のボギー角が可能にな
る。逆に言えば、ボギー角を一定にする設計では、本発
明の空気ばね装置を適用した場合には、従来の空気ばね
を適用した場合より、小さくコンパクトにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置の第1実
施例を説明する概略図である。
【図2】本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置の第2実
施例を説明する概略図である。
【図3】本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置の第3実
施例を説明する概略図である。
【図4】本発明に係る鉄道車両用空気ばね装置を構成す
る、台車と車体間に生じる相対角を検知し、空気ばねの
台車に対する相対角度を補正する機構の1実施例を説明
する図である。
【図5】本発明の空気ばね装置と従来の空気ばねの変形
量とボギー角の関係を示す図である。
【図6】車体、台車、空気ばねの相対関係を示す図であ
る。
【図7】台車ボギー時における車体、台車、空気ばねの
幾何学的関係を示す図である。
【図8】空気ばねダイヤフイラムの変形の模擬図であ
る。
【符号の説明】
1 空気ばね 2 車体 3 台車 11 回転機構 12 ボギー角度補正機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両のボルスタレス台車用の空気ば
    ねにおいて、空気ばねを垂直軸まわりに回転自在に構成
    すると共に、曲線上での台車ボギー時に、台車と車体間
    に生じる相対角を検知し、空気ばねの台車に対する相対
    角度を補正する機構を設けたことを特徴とする鉄道車両
    用空気ばね装置。
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