JP2947926B2 - 鉄道車両用振子台車 - Google Patents
鉄道車両用振子台車Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、レール(軌道)の曲線走行路を高速安定走
行する鉄道車両用振子台車に関する。
行する鉄道車両用振子台車に関する。
(従来の技術) 一般に、通常のレール(軌道)上を走行する鉄道車両
が曲線走行路を走行する速度は、その鉄道車両の遠心力
によって生じる左右方向の加速度を一定値以下にするた
めに、上記曲線走行路の曲率半径の大きさやカントに応
じた制限速度が決められている。
が曲線走行路を走行する速度は、その鉄道車両の遠心力
によって生じる左右方向の加速度を一定値以下にするた
めに、上記曲線走行路の曲率半径の大きさやカントに応
じた制限速度が決められている。
一方、鉄道車両用振子台車は、レールの曲線走行路を
高速安定走行するために提案されており、この鉄道車両
用振子台車は、レールの曲線走行路で台車に対して車体
を振子のように内側へ傾斜させることにより、車体の左
右方向の加速度を互いに打消して曲線走行速度の高速化
を図っている。
高速安定走行するために提案されており、この鉄道車両
用振子台車は、レールの曲線走行路で台車に対して車体
を振子のように内側へ傾斜させることにより、車体の左
右方向の加速度を互いに打消して曲線走行速度の高速化
を図っている。
特に、上述した鉄道車両用振子台車は、曲線走行路で
車体を振子のように内側へ傾斜させることにより、車体
及びその乗客に対する左右方向の加速度を低減しても、
車両全体の遠心力は低減されないので、曲線走行路の走
行速度の高速化に伴う脱線に対する安定性や安全性及び
乗り心地の確保のためには、上記車両全体の重心を低く
することが重要視されている。
車体を振子のように内側へ傾斜させることにより、車体
及びその乗客に対する左右方向の加速度を低減しても、
車両全体の遠心力は低減されないので、曲線走行路の走
行速度の高速化に伴う脱線に対する安定性や安全性及び
乗り心地の確保のためには、上記車両全体の重心を低く
することが重要視されている。
又一方、上述した鉄道車両用振子台車の振子手段に
は、1.コロ手段、2.リンク手段、3.空気ばね手段等が既
に提案されているけれども、車体の復元力による安定性
や安全性等の見地から、コロ手段が実際に多く採用され
ている。又、上述した鉄道車両用振子台車における車体
の傾斜の制御手段としては、a.自然振子式のものと、b.
強制振子式のものとがあり、さらに、上記両者の欠点を
互いに補う手段して制御装置付き自然振子式のものがあ
る。
は、1.コロ手段、2.リンク手段、3.空気ばね手段等が既
に提案されているけれども、車体の復元力による安定性
や安全性等の見地から、コロ手段が実際に多く採用され
ている。又、上述した鉄道車両用振子台車における車体
の傾斜の制御手段としては、a.自然振子式のものと、b.
強制振子式のものとがあり、さらに、上記両者の欠点を
互いに補う手段して制御装置付き自然振子式のものがあ
る。
即ち、この制御装置付き自然振子式のものは、曲線走
行路で車体を自然振子式に傾斜する時に、例えば、エア
シリダー装置のようにアクチュエータで傾斜動作を強制
的に幇助して、制御が誤動作した場合でも、自然振子の
作動力を利用すると共に自然振子の場合の動作の遅れを
解消して、曲線走行路の走行速度の向上に伴う脱線に対
する安定性や安全性及び乗り心地の向上を確保するよう
にしている。
行路で車体を自然振子式に傾斜する時に、例えば、エア
シリダー装置のようにアクチュエータで傾斜動作を強制
的に幇助して、制御が誤動作した場合でも、自然振子の
作動力を利用すると共に自然振子の場合の動作の遅れを
解消して、曲線走行路の走行速度の向上に伴う脱線に対
する安定性や安全性及び乗り心地の向上を確保するよう
にしている。
既に提案されているこの種の鉄道車両用振子台車は、
第3図に示されるように構成されている(特開平2−38
177号参照)。
第3図に示されるように構成されている(特開平2−38
177号参照)。
即ち、第3図において、レール1の曲線走行路1aを高
速走行する台車2の下部には、車軸3aと一体の車輪3が
各軸ばね4を介して設けられており、上記台車2の上面
を両側には、各ブラケット5が付設されている。又、こ
の各ブラケット5には、各コロ(ローラ)6が各支軸7
で回転自在に軸装されており、この各コロ(ローラ)6
上には、凸面の円弧状をなす振子梁8の振子円弧部8aが
接触して設けられている。さらに、この振子梁8の中程
には、軸受9が垂直にして設けられており、この軸受9
には、車体10の下部中央部に垂設された芯軸11が軸装さ
れている。さらに又、上記振子梁8の両側上部には、上
記車体10と一体をなす積層した弾性体12及び各空気ばね
13が介装されており、上記車体10の重心Gは上記芯軸11
の軸心の仮想軸心上にあって、上記車体10の振子回転中
心Oは、重心Gの位置する上記芯軸11の軸芯の仮想軸心
上と上記車体10が傾斜角度θだけ傾斜したときの交点上
にある。
速走行する台車2の下部には、車軸3aと一体の車輪3が
各軸ばね4を介して設けられており、上記台車2の上面
を両側には、各ブラケット5が付設されている。又、こ
の各ブラケット5には、各コロ(ローラ)6が各支軸7
で回転自在に軸装されており、この各コロ(ローラ)6
上には、凸面の円弧状をなす振子梁8の振子円弧部8aが
接触して設けられている。さらに、この振子梁8の中程
には、軸受9が垂直にして設けられており、この軸受9
には、車体10の下部中央部に垂設された芯軸11が軸装さ
れている。さらに又、上記振子梁8の両側上部には、上
記車体10と一体をなす積層した弾性体12及び各空気ばね
13が介装されており、上記車体10の重心Gは上記芯軸11
の軸心の仮想軸心上にあって、上記車体10の振子回転中
心Oは、重心Gの位置する上記芯軸11の軸芯の仮想軸心
上と上記車体10が傾斜角度θだけ傾斜したときの交点上
にある。
従って、上述した鉄道車両用振子台車は、レール1の
曲線走行路1aを高速走行するとき、カントを形成した曲
線走行路1a上の台車2は車輪3と共に傾斜するけれど
も、この台車2の各コロ6に当接している上記車体10と
実質的に一体の振子梁8はその振子円弧部8aに倣って左
右に転動する。
曲線走行路1aを高速走行するとき、カントを形成した曲
線走行路1a上の台車2は車輪3と共に傾斜するけれど
も、この台車2の各コロ6に当接している上記車体10と
実質的に一体の振子梁8はその振子円弧部8aに倣って左
右に転動する。
即ち、上記車体10の遠心力Fによってこれと実質的に
一体の振子梁8が、振子回転中心Oを中心にして振子円
弧部8aに倣って内側に転動して傾斜し、これによって、
上記曲線走行路1aで上記車体10を振子のように内側へ傾
斜させることにより、速度向上時の上記車体10及びその
乗客に対する左右方向の加速度の増加を乗客に許される
許容値まで低減し、車体全体の遠心力Fは低減されなく
ても、曲線走行路1aの走行速度の向上に伴う脱線に対す
る安定性や安全性の保たれる速度範囲において乗り心地
を確保するようになっている。
一体の振子梁8が、振子回転中心Oを中心にして振子円
弧部8aに倣って内側に転動して傾斜し、これによって、
上記曲線走行路1aで上記車体10を振子のように内側へ傾
斜させることにより、速度向上時の上記車体10及びその
乗客に対する左右方向の加速度の増加を乗客に許される
許容値まで低減し、車体全体の遠心力Fは低減されなく
ても、曲線走行路1aの走行速度の向上に伴う脱線に対す
る安定性や安全性の保たれる速度範囲において乗り心地
を確保するようになっている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した鉄道車両用振子台車は、上記
車体10に遠心力Fが作用すると、自然に振子動作を行
い、レール1の直線走行路に戻ったとき、自然に復元力
により、上記車体10は中立の位置に復動するけれども、
第3図からも明らかなように、上記台車2の上面の両側
に各コロ(ローラ)6を各支軸7で回転自在に軸装した
り、この各コロ6上に凸面の円弧状をなす振子梁8の振
子円弧部8aが接触して設けている関係上、上記車体10の
重心Gが高くなり、曲線走行路1aの走行速度の高速化に
伴う脱線に対する安全性や安全性及び乗り心地の向上に
限度がある。
車体10に遠心力Fが作用すると、自然に振子動作を行
い、レール1の直線走行路に戻ったとき、自然に復元力
により、上記車体10は中立の位置に復動するけれども、
第3図からも明らかなように、上記台車2の上面の両側
に各コロ(ローラ)6を各支軸7で回転自在に軸装した
り、この各コロ6上に凸面の円弧状をなす振子梁8の振
子円弧部8aが接触して設けている関係上、上記車体10の
重心Gが高くなり、曲線走行路1aの走行速度の高速化に
伴う脱線に対する安全性や安全性及び乗り心地の向上に
限度がある。
他方、上述した鉄道車両用振子台車の問題点を解消す
る手段として、車体の下部両側の各空気ばねをあらかじ
め通常の高さよりカント不足を補う分だけ高くしてお
り、曲線走行路1aの走行する際に一方の空気ばねの空気
を排気し、上記曲線走行路1aの通過と共に、他方の空気
ばねに空気を排気するようにしたものも提案されている
(特開昭58−76360号参照)けれども、傾斜した車体の
復元力がないばかりでなく、各空気ばねの空気圧を変え
てしまうので、乗り心地を阻害すると共に、左右の空気
ばねの各圧力差が大きいために、車輪の輪重差を大きく
して安定走行に悪影響を及ぼし、さらに、短時間に高い
圧力の空気を各空気ばねへ供給するには大容量の空気源
を設置しなければならない等の問題がある。
る手段として、車体の下部両側の各空気ばねをあらかじ
め通常の高さよりカント不足を補う分だけ高くしてお
り、曲線走行路1aの走行する際に一方の空気ばねの空気
を排気し、上記曲線走行路1aの通過と共に、他方の空気
ばねに空気を排気するようにしたものも提案されている
(特開昭58−76360号参照)けれども、傾斜した車体の
復元力がないばかりでなく、各空気ばねの空気圧を変え
てしまうので、乗り心地を阻害すると共に、左右の空気
ばねの各圧力差が大きいために、車輪の輪重差を大きく
して安定走行に悪影響を及ぼし、さらに、短時間に高い
圧力の空気を各空気ばねへ供給するには大容量の空気源
を設置しなければならない等の問題がある。
又一方、上述した他の鉄道車両用振子台車には、第4
図に示されるように、上記台車2と凸面の円弧状をなす
振子梁8とをエアシリンダー装置14で連結した構成のも
のもある(特開昭61−85262号参照)。
図に示されるように、上記台車2と凸面の円弧状をなす
振子梁8とをエアシリンダー装置14で連結した構成のも
のもある(特開昭61−85262号参照)。
即ち、このエアシリンダー装置14を備えた鉄道車両用
振子台車は、曲線走行路1aで車体10を自然振子式に傾斜
する時に、エアシリンダー装置14で傾斜動作を強制的に
幇助して、制御が誤動作した場合でも、自然振子の作動
力を利用すると共に、自然振子の動作の遅れを解消し
て、曲線走行路の走行速度の向上に伴う脱線に対する安
定性や安全性の確保をするようにしているけれども、こ
れも前述した鉄道車両用振子台車と同じように、上記台
車2の上面の両側に各コロ6を各支軸7で回転自在に軸
装したり、この各コロ6上に凸面の円弧状をなす振子梁
8の振子円弧部8aが接触して設けている関係上、上記車
体10の重心Gが高くなり、曲線走行路1aの走行速度の高
速化に伴う脱線に対する安定性や安全性及び乗り心地の
向上に問題がある。
振子台車は、曲線走行路1aで車体10を自然振子式に傾斜
する時に、エアシリンダー装置14で傾斜動作を強制的に
幇助して、制御が誤動作した場合でも、自然振子の作動
力を利用すると共に、自然振子の動作の遅れを解消し
て、曲線走行路の走行速度の向上に伴う脱線に対する安
定性や安全性の確保をするようにしているけれども、こ
れも前述した鉄道車両用振子台車と同じように、上記台
車2の上面の両側に各コロ6を各支軸7で回転自在に軸
装したり、この各コロ6上に凸面の円弧状をなす振子梁
8の振子円弧部8aが接触して設けている関係上、上記車
体10の重心Gが高くなり、曲線走行路1aの走行速度の高
速化に伴う脱線に対する安定性や安全性及び乗り心地の
向上に問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、台車の上面の面側に各コロを設けることなく、凸面
の円弧状をなす振子梁を省略して、車体の下部の両側に
設けられた各空気ばねの横移動(横変位)により、車体
の振子運動をするようにすると共に、車体の重心を大幅
に低くして、曲線走行路の走行速度の高速化に伴う脱線
に対する安定性や安全性及び乗り心地の向上を図るよう
にした鉄道車両用振子台車を提供することを目的とす
る。
て、台車の上面の面側に各コロを設けることなく、凸面
の円弧状をなす振子梁を省略して、車体の下部の両側に
設けられた各空気ばねの横移動(横変位)により、車体
の振子運動をするようにすると共に、車体の重心を大幅
に低くして、曲線走行路の走行速度の高速化に伴う脱線
に対する安定性や安全性及び乗り心地の向上を図るよう
にした鉄道車両用振子台車を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、車体が車体の振子回転中心を中心に台車に
対して振子運動をする鉄道車両用振子台車において、上
記台車の上面の両側に各台車円弧面を振子回転中心を中
心にして形成し、この各円弧面上に各下空気ばね、各弾
性体、各中間リング部材及び各上空気ばねを積層して設
け、この各中間リング部材を連結梁で互いに連結し、上
記各上空気ばねの上面に位置した上記車体の下面両側に
各車体円弧面を上記振子回転中心を中心にして形成した
ものである。
対して振子運動をする鉄道車両用振子台車において、上
記台車の上面の両側に各台車円弧面を振子回転中心を中
心にして形成し、この各円弧面上に各下空気ばね、各弾
性体、各中間リング部材及び各上空気ばねを積層して設
け、この各中間リング部材を連結梁で互いに連結し、上
記各上空気ばねの上面に位置した上記車体の下面両側に
各車体円弧面を上記振子回転中心を中心にして形成した
ものである。
(作 用) 本発明は、レールの曲線走行路を高速走行するとき、
カントを形成した曲線走行路上の台車が車輪と共に傾斜
するけれども、車体の下部の両側に設けられた各空気ば
ねの横変位により、車体が振子運動をするようにすると
共に、台車の上面の両側に各コロを設けることなく、凸
面の円弧状をなす振子梁を省略して、車体の重心を大幅
に低くして、曲線走行路の走行速度の高速化に伴う脱線
に対する安定性や安全性及び乗り心地の向上を図るよう
にし、併せて、構成部品を低減してメンテナンスの向上
を図るようにしたものである。
カントを形成した曲線走行路上の台車が車輪と共に傾斜
するけれども、車体の下部の両側に設けられた各空気ば
ねの横変位により、車体が振子運動をするようにすると
共に、台車の上面の両側に各コロを設けることなく、凸
面の円弧状をなす振子梁を省略して、車体の重心を大幅
に低くして、曲線走行路の走行速度の高速化に伴う脱線
に対する安定性や安全性及び乗り心地の向上を図るよう
にし、併せて、構成部品を低減してメンテナンスの向上
を図るようにしたものである。
(実施例) 以下、本発明を図示の一実施例について説明する。
なお、本発明は、上述した具体例と同一構成部材に
は、同じ符号を付して説明する。
は、同じ符号を付して説明する。
第1図及び第2図において、符号1は、レール(軌
条)であって、このレール1の曲線走行路1aを高速走行
する台車枠20の下部には、車軸3aと一体の車輪3が各軸
ばね4を介して設けられており、上記台車枠20の上面の
両側には、凹面形をなす各台車円弧面21が車体22の振子
回転中心Oを中心にして形成されている。又、この凹面
形をなす各台車円弧面21上には、各空気ばね装置29が設
けられており、この各空気ばね装置29は、例えば、ベロ
ーズのような各下空気ばね23、積層した各弾性体24a、
各中間リング部材25、積層した各弾性体24b及びベロー
ズのような各上空気ばね26が下から順に積層して設けて
構成されている。さらに、この各中間リング部材25の各
内端部は連結梁27で左右の間隔を一定に保持するように
互に連結されており、上記各上空気ばね26の上面に位置
した上記車体22の下面両側には、凸面形をなす各車体円
弧面28が上記振子回転中心Oを中心にして形成されてい
る。
条)であって、このレール1の曲線走行路1aを高速走行
する台車枠20の下部には、車軸3aと一体の車輪3が各軸
ばね4を介して設けられており、上記台車枠20の上面の
両側には、凹面形をなす各台車円弧面21が車体22の振子
回転中心Oを中心にして形成されている。又、この凹面
形をなす各台車円弧面21上には、各空気ばね装置29が設
けられており、この各空気ばね装置29は、例えば、ベロ
ーズのような各下空気ばね23、積層した各弾性体24a、
各中間リング部材25、積層した各弾性体24b及びベロー
ズのような各上空気ばね26が下から順に積層して設けて
構成されている。さらに、この各中間リング部材25の各
内端部は連結梁27で左右の間隔を一定に保持するように
互に連結されており、上記各上空気ばね26の上面に位置
した上記車体22の下面両側には、凸面形をなす各車体円
弧面28が上記振子回転中心Oを中心にして形成されてい
る。
なお、上記各空気ばね装置29には、圧縮空気の各吸気
口29a、排気口29bが穿設されており、この各吸気口29
a、排気口29bは、図示されない高さ調整弁を介して圧縮
空気源へ接続されており、上記各空気ばね装置29は、圧
縮空気源からの圧縮空気で各空気ばね23、26の高さを高
さ調整弁を介して一定の高さを保持するようになってい
る。
口29a、排気口29bが穿設されており、この各吸気口29
a、排気口29bは、図示されない高さ調整弁を介して圧縮
空気源へ接続されており、上記各空気ばね装置29は、圧
縮空気源からの圧縮空気で各空気ばね23、26の高さを高
さ調整弁を介して一定の高さを保持するようになってい
る。
一方、上記車体22の重心Gは車体22の中心の仮想軸心
上にあって、上記車体22の振子回転中心Oは上記重心G
の位置する車体22の中心の仮想軸心上と上記車体22が傾
斜角度θ(第3図参照)だけ傾斜したときの交点上にあ
る。
上にあって、上記車体22の振子回転中心Oは上記重心G
の位置する車体22の中心の仮想軸心上と上記車体22が傾
斜角度θ(第3図参照)だけ傾斜したときの交点上にあ
る。
以下、本発明の作用について説明する。
従って、今、車両がレール1の曲線走行路1aを高速走
行するとき、カントを形成した曲線走行路1a上の台車枠
20は車輪3と共に傾斜するけれども、上記車体22の重心
Gには遠心力Fに基づく横力が生じて、上記各下空気ば
ね23、各弾性体24a、各中間リング部材25、各弾性体24b
及び各上空気ばね26で構成された上記各空気ばね装置29
の横剛性に逆らって、この各空気ばね装置29を横変位さ
せ、この各空気ばね装置29はその上記各下空気ばね23と
各上空気ばね26との各円弧面(支持面)に案内されて横
変位し、しかも、上記車体22の重心Gは、振子回転中心
Oを中心にして台車円弧部21、車体円弧部28に倣って外
側に横動し、これによって、上記曲線走行路1aで上記車
体22を振子のように内側へ傾斜させることにより、この
車体22及びその乗客に対する左右方向の加速度を低減
し、車両全体の遠心力Fは低減されなくても、重心Gの
低下に基づいて上記曲線走行路1aの走行速度の高速化に
伴う脱線に対する安定性や安全性を確保すると同時に、
上記各中間リング部材25及び連結梁27が上記積層した各
弾性体24a、24bを妄りに移動しないように位置規制する
と共に、上記各空気ばね装置29が圧縮空気源からの圧縮
空気で高さ調整弁を介して一定の高さを保持し、上記車
両が曲線走行路1aの走行速度の向上に伴う乗り心地の向
上を図っている。
行するとき、カントを形成した曲線走行路1a上の台車枠
20は車輪3と共に傾斜するけれども、上記車体22の重心
Gには遠心力Fに基づく横力が生じて、上記各下空気ば
ね23、各弾性体24a、各中間リング部材25、各弾性体24b
及び各上空気ばね26で構成された上記各空気ばね装置29
の横剛性に逆らって、この各空気ばね装置29を横変位さ
せ、この各空気ばね装置29はその上記各下空気ばね23と
各上空気ばね26との各円弧面(支持面)に案内されて横
変位し、しかも、上記車体22の重心Gは、振子回転中心
Oを中心にして台車円弧部21、車体円弧部28に倣って外
側に横動し、これによって、上記曲線走行路1aで上記車
体22を振子のように内側へ傾斜させることにより、この
車体22及びその乗客に対する左右方向の加速度を低減
し、車両全体の遠心力Fは低減されなくても、重心Gの
低下に基づいて上記曲線走行路1aの走行速度の高速化に
伴う脱線に対する安定性や安全性を確保すると同時に、
上記各中間リング部材25及び連結梁27が上記積層した各
弾性体24a、24bを妄りに移動しないように位置規制する
と共に、上記各空気ばね装置29が圧縮空気源からの圧縮
空気で高さ調整弁を介して一定の高さを保持し、上記車
両が曲線走行路1aの走行速度の向上に伴う乗り心地の向
上を図っている。
以上述べたように本発明によれば、上記台車の上面の
両側に各台車円弧面を振子回転中心を中心にして形成
し、この各円弧面上に各下空気ばね、各弾性体、各中間
リング部材及び各上空気ばねを積層して設け、この各中
間リング部材を連結梁で互いに連結し、上記各上空気ば
ねの上面に位置した上記車体の下面両側に各車体円弧面
を上記振子回転中心を中心にして形成してあるので、台
車の上面の両側に各コロを設けることなく、凸面の円弧
状をなす振子梁を省略することにより、車体の重心を大
幅に低くして、曲線走行路の走行速度の高速化に伴う脱
線に対する安定性や安全性及び乗り心地の向上を図るこ
とができるばかりでなく、構成部品を少なくして組立
て、調整を容易にしてメンテナンスの向上を図ることが
できる等の優れた効果を有する。
両側に各台車円弧面を振子回転中心を中心にして形成
し、この各円弧面上に各下空気ばね、各弾性体、各中間
リング部材及び各上空気ばねを積層して設け、この各中
間リング部材を連結梁で互いに連結し、上記各上空気ば
ねの上面に位置した上記車体の下面両側に各車体円弧面
を上記振子回転中心を中心にして形成してあるので、台
車の上面の両側に各コロを設けることなく、凸面の円弧
状をなす振子梁を省略することにより、車体の重心を大
幅に低くして、曲線走行路の走行速度の高速化に伴う脱
線に対する安定性や安全性及び乗り心地の向上を図るこ
とができるばかりでなく、構成部品を少なくして組立
て、調整を容易にしてメンテナンスの向上を図ることが
できる等の優れた効果を有する。
第1図は、本発明の鉄道車両用振子台車を線図的に示す
断面図、第2図は、本発明の要部を取出して示す拡大断
面図、第3図及び第4図は、従来の鉄道車両用振子台車
を線図的に示す各断面図である。 1……レール、3……車輪、20……台車枠、21……台車
円弧面、22……車体、23……下空気ばね、24a、24b……
弾性体、25……中間リング部材、26……上空気ばね、27
……連結梁、28……車体円弧面、29……空気ばね装置。
断面図、第2図は、本発明の要部を取出して示す拡大断
面図、第3図及び第4図は、従来の鉄道車両用振子台車
を線図的に示す各断面図である。 1……レール、3……車輪、20……台車枠、21……台車
円弧面、22……車体、23……下空気ばね、24a、24b……
弾性体、25……中間リング部材、26……上空気ばね、27
……連結梁、28……車体円弧面、29……空気ばね装置。
Claims (1)
- 【請求項1】車体が車体の振子回転中心を中心に台車に
対して振子運動をする鉄道車両用振子台車において、上
記台車の上面の両側に振子回転中心を中心にして形成さ
れた各台車円弧面と、この各円弧面上に積層して設けら
れた各下空気ばね、各弾性体、各中間リング部材及び各
上空気ばねと、この各中間リング部材を互いに連結した
連結梁と、上記各上空気ばねの上面に位置した上記車体
の下面両側に上記振子回転中心を中心にして形成された
各車体円弧面とを具備したことを特徴とする鉄道車両用
振子台車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32355190A JP2947926B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 鉄道車両用振子台車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32355190A JP2947926B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 鉄道車両用振子台車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04191170A JPH04191170A (ja) | 1992-07-09 |
JP2947926B2 true JP2947926B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=18155964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32355190A Expired - Fee Related JP2947926B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 鉄道車両用振子台車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2947926B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3286568B2 (ja) * | 1997-07-31 | 2002-05-27 | 一一 伊藤 | 直線運動機構 |
DE20018121U1 (de) * | 2000-10-24 | 2001-02-22 | Raidt, Peter, 72108 Rottenburg | Bob-Bahn |
JP5105069B2 (ja) * | 2008-02-01 | 2012-12-19 | 株式会社エクォス・リサーチ | 走行車両 |
JP5675405B2 (ja) * | 2011-02-08 | 2015-02-25 | 三菱重工業株式会社 | 軌道系交通車両及びその車体姿勢制御装置 |
-
1990
- 1990-11-27 JP JP32355190A patent/JP2947926B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04191170A (ja) | 1992-07-09 |
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