JP2001162553A - 装着治具 - Google Patents

装着治具

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JP2001162553A
JP2001162553A JP34415499A JP34415499A JP2001162553A JP 2001162553 A JP2001162553 A JP 2001162553A JP 34415499 A JP34415499 A JP 34415499A JP 34415499 A JP34415499 A JP 34415499A JP 2001162553 A JP2001162553 A JP 2001162553A
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jig
mounting
pushing
guide
seal ring
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JP34415499A
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Hidekazu Tanaka
秀和 田中
Hideya Watanabe
英也 渡辺
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストン等の装着体21の周面に設けられた
装着溝22にシールリング等の被装着体23を正しくか
つ確実に装着することができる装着治具1を提供する。 【解決手段】 ピストン等の装着体21の周面に設けら
れた装着溝22にシールリング等の被装着体23を装着
するための装着治具1であって、被装着体23をそのス
ライドに伴って徐々に拡径させるテーパ状の案内面4を
設けた案内治具2と、被装着体23を案内面4に沿って
スライドさせる押込み片13を設けた押込み治具11と
を有する装着治具1において、案内治具2を装着体21
に取り付けた状態における案内治具2の先端部2aから
装着溝22までの長さLと、押込み治具11の深さH
とを等しく設定することにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストン等の装着
体の周面に設けられた装着溝にシールリング等の被装着
体を装着するために用いられる装着治具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、図7に示す装着治具51が知
られており、以下のように構成されている。
【0003】すなわち、この装着治具51は、装着体と
してのピストン21の外周面に設けられた環状の装着溝
22に、被装着体として樹脂製のシールリング23を装
着するために用いられるものであって、シールリング2
3をそのスライドに伴って徐々に拡径させるテーパ状の
案内面53を設けた案内治具52と、シールリング23
を案内面53に沿ってスライドさせる押込み片55を設
けた押込み治具54とを有している。したがって、この
装着治具51によると、図示した状態から押込み治具5
4を矢印方向に移動させてシールリング23を同方向に
押し込んでゆくと、シールリング23が案内治具52の
案内面53に沿ってスライドしつつ拡径し、案内治具5
2の円筒面56を経て、ピストン21の装着溝22に落
とし込まれて装着される。
【0004】しかしながら、この装着治具51には、以
下のような不都合がある。
【0005】すなわち先ず、上記従来の装着治具51に
おいては、図示したように案内治具52をピストン21
に取り付けた状態における案内治具52の先端部52a
から装着溝22までの長さLよりも押込み治具54の深
さH の方が大きく設定されているために(L<H
)、押込み時に押込み治具54によってシールリン
グ23を押し込み過ぎることがあり、このようなことが
あると、図8に示すようにシールリング23が倒れた状
態で装着溝22に装着されてしまうことになる。この現
象は、特にシールリング23の断面における縦横比(軸
方向高さと径方向幅との比率)が1に近い場合に多く発
生する。
【0006】また、上記従来の装着治具51によると、
案内治具52の先端52aから装着溝22までの長さL
が比較的大きく設定されている場合、図9に示すよう
に、押込み治具54の押込み片55の内周面が案内治具
52に干渉して押込み片55が外側に向けてラッパ状に
開いてしまうことがあり、このようなことがあると、シ
ールリング23を装着溝22まで押し込むことができ
ず、装着が困難ないし不可能なものとなる。
【0007】尚、この後者の不都合は、図10に示すよ
うに、押込み治具54の押込み片55の内周面を逆テー
パ状を形成することによって解決することが可能である
が、この図10の装着治具には、押込み治具54の押込
み片55の内周面全体を逆テーパ状に形成するために、
加工費が高騰すると云う不都合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、ピストン等の装着体の周面に設けられた装着溝に
シールリング等の被装着体を正しくかつ確実に装着する
ことができる装着治具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1による装着治具は、ピストン等の
装着体の周面に設けられた装着溝にシールリング等の被
装着体を装着するための装着治具であって、前記被装着
体をそのスライドに伴って徐々に拡径させるテーパ状の
案内面を設けた案内治具と、前記被装着体を前記案内面
に沿ってスライドさせる押込み片を設けた押込み治具と
を有する装着治具において、前記案内治具を前記装着体
に取り付けた状態における前記案内治具の先端部から前
記装着溝までの長さと、前記押込み治具の深さとを等し
く設定したことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項2による装着治具
は、ピストン等の装着体の周面に設けられた装着溝にシ
ールリング等の被装着体を装着するための装着治具であ
って、前記被装着体をそのスライドに伴って徐々に拡径
させるテーパ状の案内面を設けた案内治具と、前記被装
着体を前記案内面に沿ってスライドさせる押込み片を設
けた押込み治具とを有する装着治具において、前記押込
み片の先端部内周面に内向きの突起を設け、前記突起の
内周面にその内径寸法を先端に向けて徐々に縮小するテ
ーパ面を設けたことを特徴とするものである。
【0011】上記構成を備えた本発明の請求項1による
装着治具のように、案内治具をピストン等の装着体に取
り付けた状態における案内治具の先端部から装着溝まで
の長さと、押込み治具の深さとを等しく設定すると、押
込み時に押込み治具が案内治具の先端部に当接して停止
したときに丁度、押込み治具の押込み片が装着溝に到達
することになる。したがって、この押込み片によって押
されるシールリング等の被装着体も丁度、装着溝に達す
ることになり、よって上記従来技術のように押込み治具
によって被装着体を押し込み過ぎるのを未然に防止する
ことが可能となる。
【0012】また、上記構成を備えた本発明の請求項2
による装着治具のように、押込み治具の押込み片の先端
部内周面に内向きの突起を設けると、この突起が案内治
具の周面に接触した状態で押込み作業が行なわれるため
に、押込み片の内周面が案内治具と直接干渉するのを防
止することが可能となる。シールリング等の被装着体
は、この突起に押されてスライドする。
【0013】また、この突起の内周面に、内径寸法を先
端に向けて徐々に縮小するテーパ面が設けられているた
めに、この突起の案内治具に対する接触が突起の軸方向
最先端部で行なわれる。したがって、突起が案内治具に
接触した状態において、押込み片が外側に向けてラッパ
状に開くのを極力抑えることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にし
たがって説明する。
【0015】第一実施例・・・図1は、本発明の第一実
施例に係る装着治具1の一部切欠した正面を示してお
り、この図1の状態から押込み治具11によってシール
リング23を押し込んだ状態が図2に示されている。
【0016】この装着治具1は、装着体としてのピスト
ン21の外周面に設けられた環状の装着溝22に、被装
着体として樹脂製のシールリング23を装着するために
用いられるものであって、シールリング23をそのスラ
イドに伴って徐々に拡径させるテーパ状の案内面(テー
パ部とも称する)4を設けた案内治具(テーパ治具また
はスライド治具とも称する)2と、この案内治具2にセ
ットされたシールリング23をテーパ状の案内面4に沿
ってスライドさせる押込み片13を設けた押込み治具
(押し治具とも称する)11とを有しており、更に、以
下のように構成されている。尚、シールリング23は所
謂エンドレスシールリングであって断面矩形状に成形さ
れており、その断面における縦横比(軸方向高さと径方
向幅との比率)が1に近い値に設定されている。
【0017】すなわち先ず、案内治具2は、ピストン2
1の端面21aに被せられる円盤状の頭部3を有してお
り、この頭部3の外周面が上記したテーパ状の案内面4
とされている。このテーパ状の案内面4は、案内治具2
の先端部2aに向けて径寸法が徐々に縮小するように形
成されており、その先端における最小外径寸法をピスト
ン21の外径寸法および自由状態におけるシールリング
23の内径寸法よりも小さく設定されるとともに、その
後端における最大外径寸法をピストン21の外径寸法お
よび自由状態におけるシールリング23の内径寸法より
も大きく設定されている。
【0018】また、頭部3の後端側に筒状部5が一体成
形されており、その外周面である円筒面5aの径寸法が
上記テーパ状の案内面4の最大外径寸法と等しく設定さ
れるとともに、その内周面5bの径寸法が、この筒状部
5をピストン21の外周にガタなく装着できるように、
ピストン21の外径寸法とほぼ等しく設定されている。
また、この内周面5bの軸方向長さは、ピストン21の
端面21aから装着溝22までの長さと等しく設定され
ており、よって全体にキャップ状を呈するこの案内治具
2をピストン21の先端部21aに被せて、その内部端
面2cをピストン21の端面21aに突き当てると、案
内治具2の後端部2b(筒状部5の端面または円筒面5
aの端部でもある)が丁度、装着溝22の一方の側壁2
2aと軸方向の位置を一致させる。この案内治具2は、
所定の金属または樹脂等により成形されている。
【0019】押込み治具11は先ず、円盤状の天板部1
2を有しており、この天板部12の周縁から軸方向一方
に向けて円筒状の押込み片13が一体成形されており、
この押込み片13の周方向所定位置に軸方向に延びるス
リット14が一本設けられてこの押込み片13が弾性的
に拡開可能とされている。また、この押込み片13の先
端部内周面には、シールリング23を一時的に保持する
凹段部15が全周に亙って設けられている。押込み片1
3の内周面は、全面に亙って円筒状に形成されており、
その内径寸法を自由状態におけるシールリング23の内
径寸法よりも大きく外径寸法よりも小さく、かつ案内治
具2の筒状部5の外径寸法と同じか、またはこの外径寸
法よりも大きくもしくは小さく設定されている。この押
込み治具11は、所定の金属または樹脂等により成形さ
れている。
【0020】そして、この装着治具1においては、案内
治具2をピストン21に取り付けた状態における案内治
具2の先端部2aから装着溝22までの軸方向長さL
と、押込み治具の軸方向深さH とが互いに等しく設
定されている(L=H )。前者の長さLは換言する
と案内治具2の長さと云うことになり、後者の深さH
は換言すると押込み治具11の内側端面11aから凹段
部15の内側端面15aまでの長さと云うことになる。
【0021】上記構成の装着治具1は、以下のように用
いられる。
【0022】すなわち、図1に示した状態から押込み治
具11を矢印方向に移動させて、案内治具2のテーパ状
の案内面4上であってかつ押込み片13先端の凹段部1
5にセットしたシールリング23を同方向に押し込んで
ゆくと、シールリング23が案内治具2の案内面4に沿
ってスライドしつつ弾性的に拡径し、案内治具2の円筒
面5aを経て、ピストン21の装着溝22に落とし込ま
れて装着される。したがって、作業としては押込み治具
11によってシールリング23を軸方向に押圧するだけ
で、これを弾性的に拡径させて装着溝22に装着するこ
とができる。
【0023】また、この装着治具1は、上記構成により
以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
【0024】すなわち、上記したように案内治具2をピ
ストン21に取り付けた状態における案内治具2の先端
部2aから装着溝22までの長さLと、押込み治具11
の深さH とが互いに等しく設定されているために、
図2に示すように、押込み作業時に押込み治具11が案
内治具2の先端部2aに当接して停止したときに丁度、
押込み治具11の押込み片13が装着溝22に到達す
る。したがって、この押込み片13によって押されるシ
ールリング23も丁度、装着溝22に達することにな
り、よって上記従来技術のように押込み治具11によっ
てシールリング23を押し込み過ぎるのを未然に防止す
ることが可能となる。したがって、シールリング23が
軸方向に押されながら装着溝22に落とし込まれるので
はなく、押込みが丁度完了した時点で装着溝22に落と
し込まれるために、シールリング23が倒れた状態で装
着溝22に装着されるのを防止することができ、シール
リング23を正しい姿勢で正確にかつ確実に装着溝22
に装着することができる。
【0025】また、押込み作業時に押込み治具11が案
内治具2の先端部2aに当接して停止した時点で作業が
完了するために、押込み治具11のストロークを管理す
る必要がなく、押込み作業の最後に力を抜く等の人的な
配慮をする必要がない。したがって、作業として従来よ
りも容易にシールリング23を装着溝22に装着するこ
とができる。
【0026】また、押込み治具11における押込み片1
3の内周面全体を逆テーパ状に形成する必要がないため
に、加工費が高騰するのを抑えることもできる。
【0027】また、上記構成の装着治具1は、その構成
を以下のように付加または変更することが可能である。
【0028】すなわち、例えば図3に示すように、押込
み治具11の押込み片13に複数のスリット14を設
け、かつ上記したように案内治具2をピストン21に取
り付けた状態における案内治具2の先端部2aから装着
溝22までの長さLと、押込み治具11の深さH
を互いに等しく設定する。このようにすると、よりシー
ルリング23全周を均一に押すことができ、組込みがよ
り確実なものとなる。尚、この図3の装着治具1には、
次の第二実施例に係る突起16およびテーパ面17も併
せて設けられている。
【0029】第二実施例・・・図4は、本発明の第二実
施例に係る装着治具1の一部切欠した正面を示してお
り、この図4の状態から押込み治具11によってシール
リング23を押し込む途中の状態が図5に示されてい
る。また、図6(A)は押込み治具11の拡大図、同図
(B)は同図(A)と同縮尺のシールリング23の断面
図である。
【0030】この装着治具1は、装着体としてのピスト
ン21の外周面に設けられた環状の装着溝22に、被装
着体として樹脂製のシールリング23を装着するために
用いられるものであって、シールリング23をそのスラ
イドに伴って徐々に拡径させるテーパ状の案内面(テー
パ部とも称する)4を設けた案内治具(テーパ治具また
はスライド治具とも称する)2と、この案内治具2にセ
ットされたシールリング23をテーパ状の案内面4に沿
ってスライドさせる押込み片13を設けた押込み治具
(押し治具とも称する)11とを有しており、更に、以
下のように構成されている。尚、シールリング23は、
所謂エンドレスシールリングであって断面矩形状に成形
されている。
【0031】すなわち先ず、案内治具2は、ピストン2
1の端面21aに被せられる円盤状の頭部3を有してお
り、この頭部3の外周面が上記したテーパ状の案内面4
とされている。このテーパ状の案内面4は、案内治具2
の先端部2aに向けて径寸法が徐々に縮小するように形
成されており、その先端における最小外径寸法をピスト
ン21の外径寸法および自由状態におけるシールリング
23の内径寸法よりも小さく設定されるとともに、その
後端における最大外径寸法をピストン21の外径寸法お
よび自由状態におけるシールリング23の内径寸法より
も大きく設定されている。テーパ状の案内面4の傾斜角
度θ は、3〜10°程度の範囲が好適である。
【0032】また、頭部3の後端側に筒状部5が一体成
形されており、その外周面である円筒面5aの径寸法が
上記テーパ状の案内面4の最大外径寸法と等しく設定さ
れるとともに、その内周面5bの径寸法が、この筒状部
5をピストン21の外周にガタなく装着できるように、
ピストン21の外径寸法とほぼ等しく設定されている。
また、この内周面5bの軸方向長さは、ピストン21の
端面21aから装着溝22までの長さと等しく設定され
ており、よって全体にキャップ状を呈するこの案内治具
2をピストン21の先端部21aに被せて、その内部端
面2cをピストン21の端面21aに突き当てると、案
内治具2の後端部2b(筒状部5の端面または円筒面5
aの端部でもある)が丁度、装着溝22の一方の側壁2
2aと軸方向の位置を一致させる。この案内治具2は、
所定の金属または樹脂等により成形されている。
【0033】押込み治具11は先ず、円盤状の天板部1
2を有しており、この天板部12の周縁から軸方向一方
に向けて円筒状の押込み片13が一体成形されており、
この押込み片13の周方向所定位置に軸方向に延びるス
リット14が複数等配状に設けられて、この押込み片1
3が弾性的に拡開可能とされている。また、この押込み
片13の先端部内周面には、径方向内方に向けて内向き
の突起16が全周に亙って設けられており、更にこの突
起16の内周面に、その内径寸法を先端に向けて徐々に
縮小するテーパ面17がやはり全周に亙って設けられて
いる。押込み片13の内周面は全面に亙って円筒状に形
成されており、その内径寸法を自由状態におけるシール
リング23の内径寸法よりも大きく外径寸法よりも小さ
く、かつ案内治具2の筒状部5の外径寸法と同じか、ま
たはこの外径寸法よりも大きくもしくは小さく設定され
ている。突起16内面のテーパ面17の傾斜角度θ
は、15〜20°程度の範囲が好適であり、押込み片1
3および突起16よりなる押込み部の最小内径寸法d
は、テーパ状の案内面4の最小外径寸法よりも大きく
最大外径寸法よりも小さく、かつ自由状態におけるシー
ルリング23の内径寸法d とほぼ等しく設定されて
いる(d ≒d )。またこの押込み治具11は、所
定の金属または樹脂等により成形されている。
【0034】上記構成の装着治具1は、以下のように用
いられる。
【0035】すなわち、図4に示した状態から押込み治
具11を矢印方向に移動させて、案内治具2のテーパ状
の案内面4上にセットしたシールリング23を同方向に
押し込んでゆくと、シールリング23が案内治具2の案
内面4に沿ってスライドしつつ弾性的に拡径し、案内治
具2の円筒面5aを経て、ピストン21の装着溝22に
落とし込まれて装着される。したがって、作業としては
押込み治具11によってシールリング23を軸方向に押
圧するだけで、これを弾性的に拡径させて装着溝22に
装着することができる。
【0036】また、この装着治具1は、上記構成により
以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
【0037】すなわち、上記したように押込み治具11
の押込み片13の先端部内周面に内向きの突起16が設
けられているために、押込み作業の全ストロークに亙っ
てこの突起16が案内治具2の周面すなわちテーパ状の
案内面4および円筒面5aに接触した状態で押込み作業
が行なわれることになり、これにより押込み片13の内
周面が案内治具2と直接干渉するのを防止することがで
きる。また、押込み片13および突起16よりなる押込
み部の最小内径寸法d が自由状態におけるシールリ
ング23の内径寸法d とほぼ等しく設定されている
ために、シールリング23を拡張していない状態から押
し込むことができる。また、突起16の内周面に、内径
寸法を先端に向けて徐々に縮小するテーパ面17が設け
られているために、突起16の案内治具2に対する接触
が突起16の軸方向最先端部で行なわれることになり、
これにより突起16が案内治具2に接触した状態におい
て、押込み片13が外側に向けてラッパ状に開くのを極
力抑えることができる。したがって、これらのことか
ら、シールリング23を正しくかつ確実に装着溝22に
装着することができる。
【0038】また、押込み治具11における押込み片1
3の内周面全体を逆テーパ状に形成する必要がないため
に、加工費が高騰するのを抑えることもできる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0040】すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の
請求項1による装着治具においては、案内治具をピスト
ン等の装着体に取り付けた状態における案内治具の先端
部から装着溝までの長さと、押込み治具の深さとが互い
に等しく設定されているために、押込み作業時に押込み
治具が案内治具の先端部に当接して停止したときに丁
度、押込み治具の押込み片が装着溝に到達する。したが
って、この押込み片によって押されるシールリング等の
被装着体も丁度、装着溝に達することになり、よって上
記従来技術のように押込み治具によって被装着体を押し
込み過ぎるのを未然に防止することが可能となる。した
がって、被装着体が軸方向に押されながら装着溝に落と
し込まれるのではなく、押込みが丁度完了した時点で装
着溝に落とし込まれるために、被装着体が倒れた状態で
装着溝に装着されるのを防止することができ、被装着体
を正しい姿勢で正確にかつ確実に装着溝に装着すること
ができる。
【0041】また、押込み作業時に押込み治具が案内治
具の先端部に当接して停止した時点で作業が完了するた
めに、押込み治具のストロークを管理する必要がなく、
押込み作業の最後に力を抜く等の人的な配慮をする必要
がない。したがって、作業として従来よりも容易に被装
着体を装着溝に装着することができる。
【0042】また、押込み治具における押込み片の内周
面全体を逆テーパ状に形成する必要がないために、加工
費が高騰するのを抑えることもできる。
【0043】また、上記構成を備えた本発明の請求項2
による装着治具においては、押込み治具の押込み片の先
端部内周面に内向きの突起が設けられているために、押
込み作業の全ストロークに亙ってこの突起が案内治具の
周面に接触した状態で押込み作業が行なわれることにな
り、これにより押込み片の内周面が案内治具と直接干渉
するのを防止することができる。また、この突起の内周
面に、内径寸法を先端に向けて徐々に縮小するテーパ面
が設けられているために、突起の案内治具に対する接触
が突起の軸方向最先端部で行なわれることになり、これ
により突起が案内治具に接触した状態において、押込み
片が外側に向けてラッパ状に開くのを極力抑えることが
できる。したがって、これらのことから、シールリング
等の被装着体を正しくかつ確実に装着溝に装着すること
ができる。
【0044】また、押込み治具における押込み片の内周
面全体を逆テーパ状に形成する必要がないために、加工
費が高騰するのを抑えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る装着治具の一部切欠
した正面図
【図2】同装着治具の作動状態説明図
【図3】同装着治具の変形例を示す一部切欠した正面図
【図4】本発明の第二実施例に係る装着治具の一部切欠
した正面図
【図5】同装着治具の作動状態説明図
【図6】(A)は同装着治具における押込み治具の一部
切欠した正面図、(B)はシールリングの断面図
【図7】従来例に係る装着治具の一部切欠した正面図
【図8】同装着治具の作動状態説明図
【図9】他の従来例に係る装着治具の一部切欠した正面
【図10】他の従来例における押込み治具の一部切欠し
た正面図
【符号の説明】 1 装着治具 2 案内治具 2a 先端部 2b 後端部 2c,15a 内部端面 3 頭部 4 案内面 5 筒状部 5a 円筒面 5b 内周面 11 押込み治具 12 天板部 13 押込み片 14 スリット 15 凹段部 16 突起 17 テーパ面 21 ピストン(装着体) 21a 端面 22 装着溝 22a 側壁 23 シールリング(被装着体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン等の装着体(21)の周面に設
    けられた装着溝(22)にシールリング等の被装着体
    (23)を装着するための装着治具(1)であって、前
    記被装着体(23)をそのスライドに伴って徐々に拡径
    させるテーパ状の案内面(4)を設けた案内治具(2)
    と、前記被装着体(23)を前記案内面(4)に沿って
    スライドさせる押込み片(13)を設けた押込み治具
    (11)とを有する装着治具(1)において、 前記案内治具(2)を前記装着体(21)に取り付けた
    状態における前記案内治具(2)の先端部(2a)から
    前記装着溝(22)までの長さ(L)と、前記押込み治
    具(11)の深さ(H )とを等しく設定したことを
    特徴とする装着治具。
  2. 【請求項2】 ピストン等の装着体(21)の周面に設
    けられた装着溝(22)にシールリング等の被装着体
    (23)を装着するための装着治具(1)であって、前
    記被装着体(23)をそのスライドに伴って徐々に拡径
    させるテーパ状の案内面(4)を設けた案内治具(2)
    と、前記被装着体(23)を前記案内面(4)に沿って
    スライドさせる押込み片(13)を設けた押込み治具
    (11)とを有する装着治具(1)において、 前記押込み片(13)の先端部内周面に内向きの突起
    (16)を設け、前記突起(16)の内周面にその内径
    寸法を先端に向けて徐々に縮小するテーパ面(17)を
    設けたことを特徴とする装着治具。
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