JP2001159341A - 可変動弁エンジンの制御装置 - Google Patents
可変動弁エンジンの制御装置Info
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Abstract
入空気量の制御によって吸気弁の開期間が短くなること
から燃焼状態が悪化する特定運転条件にて、スロットル
弁を用いて、燃焼状態を改善する。 【解決手段】 吸気弁による吸入空気量の制御によって
燃焼状態が悪化する特定運転条件(アイドル運転時、及
び/又は、冷機状態での低負荷運転時)か、それ以外の
通常運転条件かを判定する(S2)。通常運転条件の場
合は、スロットル開度TVOを全開近傍に固定し(S
3)、目標空気量Qtを得るように、吸気弁の閉時期I
VCを制御する(S4)。特定運転条件の場合は、吸気
弁の閉時期IVCを下死点近傍に固定し(S5)、目標
空気量Qtを得るように、スロットル開度TVOを制御
する(S6)。
Description
を任意に制御可能な可変動弁装置を備え、吸気弁の閉時
期を制御して吸入空気量を制御可能な可変動弁エンジン
において、特定運転条件での吸気弁による吸入空気量の
制御による燃焼状態の悪化を防止するための制御装置に
関する。
動装置を用いて、吸気弁及び排気弁を駆動し、これらの
開閉動作を任意に制御するものがある(特開平10−3
7727号公報参照)。
費向上を目的として、吸気弁の閉時期を制御(早閉じ制
御)することにより、吸入空気量を制御して、ノンスロ
ットル運転を行うものが注目され、その開発が進められ
ている。この場合、スロットル弁は無いか、吸気通路内
に微少な負圧を得る目的で補助的に装着される。
弁装置を用いて、吸入空気量を吸気弁の閉時期で制御す
る場合、低負荷運転時には、吸入空気量を小さくすべ
く、吸気弁の閉時期が早くなって、吸気弁の開時間が短
くなるため、以下のような現象を生じる。 (1)吸気弁の開時間が短いため、ポート流速が発達せ
ず、シリンダ内のガス流動の弱化を生じる。 (2)同様の理由で、吸気ポートへ付着した燃料(壁
流)の気化が鈍化する。 (3)吸気弁の早閉じ後の断熱膨張等により、シリンダ
内混合気の温度低下を生じる。
機状態において影響が大きくなり、燃焼の悪化を招き、
運転性、燃費等に影響を与える。本発明は、このような
点に鑑み、可変動弁エンジンにおける特定運転条件での
燃焼状態の悪化を防止することを目的とする。
る発明では、吸気弁の開閉動作を任意に制御可能な可変
動弁装置を備え、吸気弁の閉時期を制御して吸入空気量
を制御可能な可変動弁エンジンの制御装置において、図
1に示すように、吸気弁による吸入空気量の制御によっ
て燃焼状態が悪化する特定運転条件かそれ以外の通常運
転条件かを判定する運転条件判定手段と、前記通常運転
条件にて、吸気弁の閉時期を制御して吸入空気量を制御
する第1の吸入空気量制御手段と、前記特定運転条件に
て、吸気弁の閉時期を固定し、吸気通路に設けたスロッ
トル弁の開度を制御して吸入空気量を制御する第2の吸
入空気量制御手段と、を設けたことを特徴とする。
件を、アイドル運転時とすることを特徴とする。請求項
3に係る発明では、前記特定運転条件を、冷機状態での
低負荷運転時とすることを特徴とする。
空気量制御手段は、吸気弁による吸入空気量の制御中、
スロットル弁を全開近傍に固定することを特徴とする。
請求項5に係る発明では、前記第2の吸入空気量制御手
段は、吸気弁の閉時期を下死点近傍に固定することを特
徴とする。
条件では、吸気弁の閉時期を制御して吸入空気量を制御
する一方、吸気弁による吸入空気量の制御によって燃焼
状態が悪化する特定運転条件では、吸気弁の閉時期を固
定して、吸気弁の開時間を長くとり、そのままでは増加
してしまう吸入空気量については、スロットル弁の開度
により制御(絞り制御)することで、吸気弁の開時間を
確保してポート流速を十分に発達させる等により、シリ
ンダ内のガス流動向上、壁流の霧化促進、シリンダ内混
合気の温度上昇を図り、燃焼状態を改善することができ
る。
転時に、スロットル弁による吸入空気量の制御を行うこ
とで、吸気弁による吸入空気量の制御で燃焼状態の悪化
が顕著となるアイドルでの燃焼を改善し、アイドル安定
性等を向上できる。
の低負荷運転時に、スロットル弁による吸入空気量の制
御を行うことで、吸気弁による吸入空気量の制御で燃焼
状態の悪化が顕著となる冷機状態での燃焼を改善し、運
転性等を向上できる他、冷機状態では可変動弁装置の制
御性の悪化により微細な空気量制御が困難となるという
問題も解決できる。
る吸入空気量の制御中、スロットル弁を全開近傍に固定
することで、ポンプロス低減効果を十分に発揮させるこ
とができる。
弁による吸入空気量の制御中、吸気弁の閉時期を下死点
近傍に固定することで、吸気弁の開時間を十分に確保し
て、ガス流動の強化等を図ることができる。
する。図2は本発明の一実施形態を示す可変動弁エンジ
ンのシステム図である。
成される燃焼室3には、点火栓4を囲むように、電磁駆
動式の吸気弁5及び排気弁6を備えている。7は吸気通
路、8は排気通路である。
変動弁装置)の基本構造を図3に示す。弁体20の弁軸
21にプレート状の可動子22が取付けられており、こ
の可動子22はスプリング23,24により中立位置に
付勢されている。そして、この可動子22の下側に開弁
用電磁コイル25が配置され、上側に閉弁用電磁コイル
26が配置されている。
磁コイル26への通電を停止した後、下側の開弁用電磁
コイル25に通電して、可動子22を下側へ吸着するこ
とにより、弁体20をリフトさせて開弁させる。逆に、
閉弁させる際は、下側の開弁用電磁コイル25への通電
を停止した後、上側の閉弁用電磁コイル26に通電し
て、可動子22を上側へ吸着することにより、弁体20
をシート部に着座させて閉弁させる。
通の集合部に、電制スロットル弁9が設けられている。
吸気通路7にはまた、各気筒毎の吸気ポート部分に、電
磁式の燃料噴射弁10が設けられている。
スロットル弁9、燃料噴射弁10及び点火栓4の作動
は、コントロールユニット11により制御され、このコ
ントロールユニット11には、エンジン回転に同期して
クランク角信号を出力しこれによりクランク角位置と共
にエンジン回転数Neを検出可能なクランク角センサ1
2、アクセル開度(アクセルペダル踏込み量)APOを
検出するアクセルペダルセンサ(アクセル全閉でONと
なるアイドルスイッチを含む)13、吸気通路7のスロ
ットル弁9上流にて吸入空気量Qaを計測するエアフロ
ーメータ14、エンジン冷却水温Twを検出する水温セ
ンサ15等から、信号が入力されている。
の低減による燃費向上を目的として、電磁駆動式の吸気
弁5及び排気弁6の開閉動作を制御、特に吸気弁5の開
時期IVOを上死点近傍に設定して、吸気弁5の閉時期
IVCを可変制御することにより吸入空気量を制御し
て、実質的にノンスロットル運転を行う。この場合、電
制スロットル弁9は、全開、又は吸気通路7内に微少な
負圧を得る程度の開度に設定する。
空気量の制御によって燃焼状態が悪化する特定運転条
件、具体的には、アイドル運転時、及び/又は、冷機状
態(水温Twが所定値以下)での低負荷運転時には、吸
気弁5の閉時期IVCを下死点近傍に固定し、電制スロ
ットル弁9の開度TVOを可変制御することにより吸入
空気量を制御する。
射量は、エンジン運転条件に基づいて制御するが、燃料
噴射量は、基本的には、エアフローメータ14により計
測される吸入空気量Qaに基づいて、所望の空燃比とな
るように制御する。
条件に基づいて、MBT(トルク上の最適点火時期)又
はノック限界に制御する。次に、吸気弁5(吸気弁開時
期IVO、閉時期IVC)及び電制スロットル弁9(ス
ロットル開度TVO)の制御について、更に詳細に、図
4のフローチャートにより説明する。
様)では、アクセル開度APOとエンジン回転数Neと
に基づいて、マップを参照して、要求トルク相当の目標
空気量Qtを演算する。但し、アイドル運転時(アイド
ルスイッチON)の場合は、エンジン回転数Neと目標
アイドル回転数Nidleとの偏差ΔNe=Ne−Nidleに
基づいて、該偏差がマイナス側のときは、増量方向、プ
ラス側のときは、減量方向に、目標空気量Qtを補正す
る。
なわち、吸気弁5による吸入空気量の制御によって燃焼
状態が悪化する特定運転条件かそれ以外の通常運転条件
かを判定する。ここで、前記特定運転条件は、アイドル
運転時(アイドルスイッチON)、及び/又は、冷機状
態(水温Twが所定値以下)での低負荷運転時(目標空
気量Qtが所定値以下)とする。この部分が運転条件判
定手段に相当する。
み、スロットル開度TVOを全開近傍(全開又は微少な
負圧を得る程度の開度)に固定する。そして、ステップ
4へ進み、ステップ3でのスロットル開度条件下で、目
標空気量Qtを得るように、バルブタイミングを演算す
る。すなわち、吸気弁開時期IVOを上死点近傍に固定
する一方、目標空気量Qtを得るように、目標空気量Q
tから、吸気弁閉時期IVCを演算し、制御する。ここ
で、目標空気量Qtが小さい程、吸気弁閉時期IVCを
上死点側に設定し、目標空気量Qtが大きい程、吸気弁
閉時期IVCを下死点側に設定する。このステップ3,
4の部分が第1の吸入空気量制御手段に相当する。
み、バルブタイミングを固定する。すなわち、吸気弁開
時期IVOを上死点近傍に固定し、吸気弁閉時期IVC
を下死点近傍に固定する。
のバルブタイミング条件下で、目標空気量Qtを得るよ
うに、スロットル開度TVOを演算する。すなわち、目
標空気量Qtとエンジン回転数Neとから、マップを参
照して、スロットル開度TVOを演算し、制御する。具
体的には、Qt/Neに対し比例的にスロットル開度T
VOを設定する。このステップ5,6の部分が第2の吸
入空気量制御手段に相当する。
入空気量を吸気弁5の閉時期IVCで制御する場合、低
負荷運転時には、吸入空気量を小さくすべく、吸気弁5
の閉時期IVCが早くなって、吸気弁の開時間(IVO
〜IVC)が短くなるため、図5のAに示すように、ポ
ート流速が発達せず、シリンダ内のガス流動の弱化や、
壁流の気化の鈍化等を生じるが、本発明では、このとき
に、吸気弁5の閉時期IVCを下死点近傍に固定して、
吸気弁5の開時間を長くとることで、図5のBに示すよ
うに、ポート流速を十分に発達させて、シリンダ内のガ
ス流動向上、壁流の霧化促進等を図る。そして、そのま
までは増加してしまう吸入空気量については、電制スロ
ットル弁9で空気量を絞り制御することで、同一の吸入
空気量を得るのである。
よる制御に切換える特定運転条件としては、アイドル運
転時や、冷機状態での低負荷運転時の他、減速運転時
(燃料カット前)を挙げることができる。
て、電磁駆動式のものを用いたが、油圧駆動式のもの等
を用いることもできる。
のシステム図
す図
Claims (5)
- 【請求項1】吸気弁の開閉動作を任意に制御可能な可変
動弁装置を備え、吸気弁の閉時期を制御して吸入空気量
を制御可能な可変動弁エンジンの制御装置において、 吸気弁による吸入空気量の制御によって燃焼状態が悪化
する特定運転条件かそれ以外の通常運転条件かを判定す
る運転条件判定手段と、 前記通常運転条件にて、吸気弁の閉時期を制御して吸入
空気量を制御する第1の吸入空気量制御手段と、 前記特定運転条件にて、吸気弁の閉時期を固定し、吸気
通路に設けたスロットル弁の開度を制御して吸入空気量
を制御する第2の吸入空気量制御手段と、 を設けたことを特徴とする可変動弁エンジンの制御装
置。 - 【請求項2】前記特定運転条件を、アイドル運転時とす
ることを特徴とする請求項1記載の可変動弁エンジンの
制御装置。 - 【請求項3】前記特定運転条件を、冷機状態での低負荷
運転時とすることを特徴とする請求項1記載の可変動弁
エンジンの制御装置。 - 【請求項4】前記第1の吸入空気量制御手段は、吸気弁
による吸入空気量の制御中、スロットル弁を全開近傍に
固定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれ
か1つに記載の可変動弁エンジンの制御装置。 - 【請求項5】前記第2の吸入空気量制御手段は、吸気弁
の閉時期を下死点近傍に固定することを特徴とする請求
項1〜請求項3のいずれか1つに記載の可変動弁エンジ
ンの制御装置。
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1999
- 1999-12-01 JP JP34249999A patent/JP3791267B2/ja not_active Expired - Lifetime
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