JP2001158918A - めっき密着性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

めっき密着性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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JP2001158918A
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Yoshitsugu Suzuki
善継 鈴木
Chiaki Kato
千昭 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SiやMn等の強化元素を添加した高強度鋼板を
素材とする場合であっても、溶融亜鉛めっき時に不めっ
きを生じることがなく、従ってめっき密着性やプレス加
工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶
融亜鉛めっき鋼板を提供する。 【解決手段】 C:0.0001〜0.30wt%を含み、かつSi:
3.0 wt%以下、Mn:0.1〜3.0 wt%、Cr:2.0 wt%以下
およびP:0.10wt%以下のうちから選んだ1種または2
種以上を含有する組成になる鋼スラブを、熱間圧延、あ
るいはさらに冷間圧延したのち、750 ℃以上の温度に加
熱後、冷却し、ついでアルカリ性溶融塩浴に浸漬したの
ち、必要に応じて酸洗し、その後還元性雰囲気中にて 6
50℃以上の温度で加熱還元したのち、溶融亜鉛めっきを
施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体用など
の用途に用いて好適な、めっき密着性に優れた高強度溶
融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、排気ガス規制の観点などから自動
車車体の軽量化が求められている。車体を軽量化する有
効な手段の一つとして、車体用鋼板の板厚を薄くすると
いう方法があるが、安全性確保のため板厚を薄くする
分、板の強度を向上させる必要がある。そのため、鋼中
にSi, Mn, Cr, C, Pなどの強化元素を複合添加して鋼
板の高強度化が図られている。
【0003】ところで、上記したような高強度鋼板は、
通常、熱間圧延で生じた酸化皮膜(通称、黒皮と呼ばれ
る)を酸洗によって除去したのち、耐食性を付与するた
めにめっき処理とくに溶融亜鉛めっき処理がよく施され
る。しかしながら、これら高強度鋼板が含有するSi, M
n, Cr等は、多量に含有されていると、焼鈍時に鋼板表
面に濃化し、易酸化性元素であるため酸化物を形成して
溶融亜鉛との濡れ性を劣化させるため、連続式溶融亜鉛
めっきラインにて焼鈍に引き続き行われる溶融亜鉛めっ
き処理時に、不めっき欠陥が発生する。
【0004】上記した不めっきの改善策として、特開平
7−70723 号公報および特開平8−85858 号公報には、
焼鈍後、塩酸や硫酸で表面を酸洗した後に溶融亜鉛めっ
きを施す方法が開示されている。しかしながら、このよ
うな酸洗条件では、焼鈍時に生成したSi, Mn, Cr等の酸
化物を完全に除去することは困難である。この理由は、
特にSiやCrの酸化物が酸に対して難溶性であることか
ら、酸洗で完全に除去されないためであり、その結果、
酸洗後および引き続き行われる溶融亜鉛めっき工程にお
いてもこれら酸化物が鋼板表層に残存する。そのため多
量のSi, Mn, Cr等を含有する鋼板に対してのめっき性改
善効果が不充分であったり、まためっきはできても合金
化反応が進行し難く、難合金化性であったりするという
問題が生じる。
【0005】このため、自動車用高強度材料として魅力
のある高強度鋼板であっても、これに適切な溶融亜鉛め
っきを施す実際的な手段を欠いているのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実状
に鑑み開発されたもので、SiやMn等の強化元素を添加し
た高強度鋼板を素材とする場合であっても、溶融亜鉛め
っき時に不めっきを生じることがなく、しかもめっき密
着性やプレス加工性を格段に向上させることができる、
高強度溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき
鋼板の有利な製造方法を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
構成は次のとおりである。 1.C:0.0001〜0.30wt% を含み、かつ Si:3.0 wt%以下、 Mn:0.1 〜3.0 wt%、 Cr:2.0 wt%以下および P:0.10wt%以下 のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成に
なる鋼スラブを、熱間圧延、あるいはさらに冷間圧延し
たのち、750 ℃以上の温度に加熱後、冷却し、ついでア
ルカリ性溶融塩浴に浸漬したのち、必要に応じて酸洗
し、その後還元性雰囲気中にて 650℃以上の温度で加熱
還元したのち、溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とす
る、めっき密着性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の
製造方法。
【0008】2.C:0.0001〜0.30wt% を含み、かつ Si:3.0 wt%以下、 Mn:0.1 〜3.0 wt%、 Cr:2.0 wt%以下および P:0.10wt%以下 のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成に
なる鋼スラブを、熱間圧延、あるいはさらに冷間圧延し
たのち、750 ℃以上の温度に加熱後、冷却し、ついでNa
OHまたはKOH を5wt%以上含む溶融塩浴に2s以上浸漬
したのち、必要に応じて酸洗し、その後再度上記鋼板を
露点:0〜−50℃、水素濃度:1〜100vol%の還元性雰
囲気中にて 650℃以上の温度で加熱還元したのち、溶融
亜鉛めっきを施すことを特徴とする、めっき密着性に優
れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【0009】3.上記1または2の溶融亜鉛めっき処理
後、さらに加熱合金化処理を施すことを特徴とする、め
っき密着性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の
製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基になった実験結
果について説明する C:0.15wt%, Si:1.0 wt%, Mn:1.5 wt%, Cr:0.3
wt%, P:0.01wt%,S:0.003 wt%, Al:0.04wt%,
N:0.002 wt%およびO:0.002 wt%を含有し、残部は
実質的にFeの組成になる厚さ:30mmのシートバーを、12
00℃に加熱後、5パスで厚さ:2.0 mmの熱延板とし、50
0 ℃で巻き取った。ついで、酸洗により黒皮を除去した
のち、加熱炉で 900℃, 80秒間の加熱処理後、室温まで
冷却してから、各種溶融塩浴中に浸漬して表面濃化物を
除去した後、竪型めっき装置にて5vol%H2,露点:−30
℃の雰囲気下で 750℃, 20秒間の加熱還元後、浴中Al濃
度:0.15wt%、浴温:465 ℃の溶融亜鉛浴中にて1秒間
のめっき処理を施した。
【0011】かくして得られた溶融亜鉛めっき鋼板のめ
っき性について調べた結果を、溶融塩浴中のNaOH濃度と
浸漬時間との関係で図1に示す。同図に示したように、
アルカリ性溶融塩浴による処理を施すとめっき性が良好
もしくは概ね良好になることが判明した。一方、アルカ
リ性溶融塩による処理を施さない場合(NaOH濃度:0wt
%)には、めっき性は不良であった。
【0012】ここに、アルカリ性溶融塩浴で処理するこ
とによる効果は、次のとおりと考えられる。すなわち、
SiやCr等の酸化物は塩酸や硫酸などの酸には極めて難溶
性であるため、一次加熱で生成した酸化物を主体とする
濃化層をこれらの酸で完全に除去することは困難である
が、強アルカリ性の溶融塩浴においてはこれらを容易に
溶解することができる。特にSiには極めて効果的で、Si
系酸化物は HClやH2SO4 等には溶けないけれども、強ア
ルカリ性の溶融塩浴では容易に溶解除去することができ
る。そのため、溶融塩浴処理を施すことによって一次加
熱で生成した酸化物を主体とする濃化層を完全に除去す
ることが可能になり、その結果、引き続き行われる溶融
亜鉛めっきのめっき性が改善されるものと考えられる。
【0013】次に、本発明において素材の成分組成を前
記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.0001〜0.30wt% Cは、必要な強度と加工性を得るため必須の元素である
が、含有量が0.0001wt%に満たないとその添加効果に乏
しく、一方0.30wt%を超えると溶接性が悪化するだけで
なく、セメンタイトなどの析出物がめっき性を劣化させ
る原因となるので、C量は0.0001〜0.30wt%の範囲に限
定した。
【0014】Si:3.0 wt%以下 Siは、固溶強化を助長して強度−伸びバランスを有利に
改善する作用があり、3.0 wt%以下の範囲で使用すれば
加工性が改善される。しかしながら、3.0 wt%を超えて
使用した場合にはめっき性の改善が困難になるので、Si
は 3.0wt%以下で含有させるものとした。
【0015】Mn:0.1 〜3.0 wt% Mnは、強度を得るために有用な元素であり、少なくとも
0.1wt%を必要とするが、3.0 wt%を超えると溶接性が
劣化し、まためっき性の改善も困難になるので、Si量は
0.1〜3.0 wt%の範囲に限定した。
【0016】Cr:2.0 wt%以下 Crは、強度を得るために有効な元素であり、必要に応じ
て添加することができる。その際、含有量が 2.0wt%を
超えるとめっき性が劣化するので、Crは 2.0wt%以下の
範囲で含有させることが好ましい。
【0017】P:0.10wt%以下 Pは、高強度鋼板を得るには安価で有効な元素である
が、0.10wt%を超えて含有させるとスポット溶接性が著
しく損なわれるだけでなく、酸洗後にP系酸化物が生成
しめっき性が阻害されることから、Pは0.10wt%以下で
含有させるものとした。
【0018】以上、主要成分について説明したが、本発
明ではその他必要に応じて以下の元素を適宜添加するこ
とができる。 Nb:0.005 〜0.10wt%、Ti:0.01〜0.20wt% Nb,Tiはいずれも、析出強化元素であり、適量で使用す
れば溶接性を劣化させることなしに、強度の向上を図る
ことができる。ここに適量とは、Nbは 0.005〜0.10wt
%、Tiは0.01〜0.20wt%の範囲であり、用途に応じて上
記の範囲で含有させることが好ましい。
【0019】Ni:0.001 〜1.0 wt%,Mo:0.001 〜1.0
wt% Ni,Moはいずれも、強度等の機械的性質を向上させる元
素であり、適量で使用すれば良好な材質を得ることがで
きる。しかしながら、いずれも上記の下限に満たないと
その添加効果に乏しく、一方上限を超えるとコストアッ
プにつながるので、それぞれ上記の範囲で含有させるも
のとした。
【0020】次に、本発明に従う各製造工程について説
明する。 熱間圧延工程 この熱間圧延工程は特に限定されるものではなく、常法
に従って行えばよい。
【0021】冷間圧延工程 溶融塩浴処理によるめっき性の改善効果は、熱延、冷延
を問わず得られるため、母材は熱延板・冷延板の種類を
問わない。従って、最終用途に応じた板厚とするため、
必要に応じて冷間圧延を行っても良い。なお、冷間圧延
における圧下率は特に限定するものではない。
【0022】連続焼鈍工程 上記の鋼板を連続焼鈍炉(CAL)で加熱する場合、加
熱温度は 750℃以上とする必要がある。というのは、加
熱温度が 750℃に満たないと、鋼板中に含有されるSi,
Mn, Cr等の易酸化性元素のCAL加熱時における表面濃
化量が少ないため、その後のめっき直前における加熱還
元時にSi, Mn, Crが再度表面に濃化するおそれがあるか
らである。従って、 750℃以上で加熱し、鋼板地鉄表層
部におけるSi, Mn, Cr等の易酸化性元素を充分に表面濃
化させてやる必要がある。この一次加熱工程の雰囲気は
特に限定されるものではなく、水素を1〜100 %含有す
るいわゆる還元性雰囲気でも、またNOF(無酸化炉)
等の酸化性雰囲気でも構わない。なお、後者の場合、鉄
表面は酸化され鉄酸化膜が生成するが、その後の溶融塩
浴処理によって、この鉄酸化膜については勿論、鉄酸化
膜と地鉄の間に生成するSi, Mn, Cr等の濃化層も併せて
除去することができるので、先に述べたところと同様な
めっき性改善効果を得ることができる。
【0023】溶融塩浴処理工程 上記の加熱処理後、冷却したのち、鋼板表面における鋼
中成分の濃化層を溶融塩浴により除去する。ここに、溶
融塩は、NaOH, KOH 等単独だけでなく、必要に応じてNa
NO3, KNO3 等を加えても良く、溶融塩浴が強アルカリ性
になるものであれば、特に他の含有成分が限定されるこ
とはない。その他、LiOH, Be(OH)2, Mg(OH)2, Ca(OH)2,
RbOH, Sr(OH)2, CsOH, Ba(OH)2 等を含有してもいっこ
うに構わないが、融点、取り扱い易さ等を考慮するとNa
OHやKOH が最も好適である
【0024】アルカリ含有量は、5wt%以上であれば十
分があるが、これ以下でも効果が見られる。しかしなが
ら、5wt%未満では処理に必要な時間が長くなるため、
アルカリ含有量は5wt%以上とすることが好ましい。ま
た、浸漬時間は2s未満でも濃化層除去効果は見られる
が、2s以上でないとかような濃化層除去効果があまり
良好でないため、2s以上とすることが好ましい。一
方、上限値については特に制限はないが、60sを超える
と効果が飽和に達するため、浸漬時間の上限は60s程度
とすることが好ましい。浴温は、浴組成が充分溶解し、
かつ十分な反応性を得るために、400 ℃以上とすること
が好ましいが、これ以下でも浴が溶解していればなんら
問題はない。なお、溶融塩浴処理の後に薄い酸化皮膜が
生成する場合がある。かかる酸化皮膜量は鋼種により異
なり、皮膜量が少ない場合は溶融亜鉛めっき直前の加熱
還元時に還元されるため、めっき性になんら悪影響を及
ぼすことはないが、酸化皮膜が厚い場合には、HCl, H2S
O4, HF, HNO3, H2O2等の酸またはそれらの組み合わせに
より得られる混合酸によって、かかる酸化皮膜を酸洗除
去または低減してから、連続溶融亜鉛めっきライン(C
GL)に供することが好ましい。
【0025】溶融亜鉛めっき工程 上記の溶融塩浴処理後、連続溶融亜鉛めっきライン(C
GL)にて、上記鋼板を再度加熱還元したのち、溶融亜
鉛めっき処理を施すが、この還元工程では、酸洗後に生
成する鋼板表面の酸化皮膜を還元するために、650 ℃以
上の温度で還元する必要がある。加熱温度が 650℃未満
では酸化皮膜の還元が不充分であるため、その後の溶融
亜鉛めっき処理において不めっきや合金化遅延が生じる
おそれがある。なお、加熱温度の上限は特に限定される
ものではないが、あまり高いとSi, Mn, Crが再度濃化し
てめっき性が劣化するおそれがあるため、900 ℃以下程
度が好適である。
【0026】また、加熱還元雰囲気は、酸化皮膜を還元
する必要があることから、還元性であれば良く、その組
成が特に限定されることはない。しかしながら、実際上
は露点:0〜−50℃、水素濃度:1〜100vol%の雰囲気
が好適である。また、露点が0℃より高いと酸化皮膜が
還元されにくく、長時間の加熱還元が必要となるため好
ましくなく、一方−50℃より低い露点は工業的に実現が
困難であるため、露点は0〜−50℃の範囲が好ましい。
さらに、水素濃度が1 vol%より低いと、同様の理由か
らやや酸化皮膜が還元しにくく、長時間の加熱還元が必
要となるため、水素濃度は1〜100vol%の範囲が好まし
い。
【0027】合金化工程 また、得られた溶融亜鉛めっき鋼板は、用途に応じて加
熱合金化処理を施すことも可能である。ここに、合金化
処理は、 450〜550 ℃程度、特に好ましくは 480〜520
℃の温度で行うことが望ましい。というのは、 450℃を
下回ると合金化が殆ど進行せず、一方 550℃を超えると
過度の合金化によってめっき密着性の劣化を招くからで
ある。また、合金化後のめっき層中のFe拡散量は、7〜
13wt%の範囲に収めることが望ましい。というのは、7
wt%未満では焼けムラなどが発生するだけでなく、不充
分な合金化のために摺動性が劣化し、一方13wt%を超え
ると過合金によりめっき密着性が劣化するからである。
特に好ましくは8〜11wt%である。なお、加熱合金化手
段としては、従来から公知のガス加熱炉、誘導加熱炉な
どを使用することができ、この点特に限定されるもので
はない。
【0028】
【実施例】表1に示す種々の成分組成になる厚さ:300
mmの連続鋳造スラブを、1200℃に加熱し、3パスの粗圧
延後、7スタンドの仕上げ圧延機により厚さ:2.3 mmの
熱延板としたのち、 450〜580 ℃の温度で巻き取った。
ついで、酸洗後、一部については板厚:1.0 mmまで冷延
後、一方その他については熱延板のままで連続焼鈍ライ
ン(CAL)に通板し、表2に示す条件で加熱処理を施
したのち、同じく表2に示す条件で溶融塩浴処理を行っ
た。ついで連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)に導
き、表3に示す条件で溶融亜鉛めっき処理を施した。こ
こに、溶融亜鉛めっき浴は、アルミを0.15wt%添加した
浴を用い、めっき温度は 465℃、まためっき付着量は両
面:40g/m2とした。その後、さらに、合金化処理を 470
〜520 ℃の温度で行った。なお、特にNo.43 について
は、合金化処理を 570℃の温度で行った。
【0029】かくして得られた溶融亜鉛めっき鋼板およ
び合金化溶融亜鉛めっき鋼板の、めっき性、めっき密着
性および合金化性等について調査した結果を、表3に併
記する。なお、めっき外観については、目視で観察した
上で良好か否か、不めっき発生があるか否かを判断し
た。また、合金化状態については合金化後、目視で合金
化ムラ、合金化遅延などが起こっていないかどうか確認
したうえで評価した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表3に示したとおり、本発明に従って製造
された適合例はいずれも、不めっき欠陥が発生せず、め
っき性、めっき密着性および合金化後の外観について何
ら問題がなかったのに対し、比較例は、鋼組成、溶融塩
浴条件、CGL加熱還元温度、合金化温度または合金化
度等が本発明条件とは異なるために、不めっき欠陥が発
生し、めっき品質は不良であった。
【0034】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、めっき密着
性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を得ることができ、従ってかかる鋼板を
適用することにより、自動車の軽量化、低燃費化が可能
となり、ひいては地球環境の改善に大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 溶融亜鉛めっき鋼板のめっき性に及ぼす溶融
塩浴中のNaOH濃度および浸漬時間の影響を示したグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 2/28 C23C 2/28 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA23 AB07 AB28 AB42 AC02 AC12 AC73 AE12 AE18 AE33 AE34 4K037 EA04 EA05 EA06 EA11 EA15 EA16 EA23 EA27 EA28 EB06 EB09 FJ05 FJ06 FJ07 GA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.0001〜0.30wt% を含み、かつ Si:3.0 wt%以下、 Mn:0.1 〜3.0 wt%、 Cr:2.0 wt%以下および P:0.10wt%以下 のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成に
    なる鋼スラブを、熱間圧延、あるいはさらに冷間圧延し
    たのち、750 ℃以上の温度に加熱後、冷却し、ついでア
    ルカリ性溶融塩浴に浸漬したのち、必要に応じて酸洗
    し、その後還元性雰囲気中にて 650℃以上の温度で加熱
    還元したのち、溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とす
    る、めっき密着性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】C:0.0001〜0.30wt% を含み、かつ Si:3.0 wt%以下、 Mn:0.1 〜3.0 wt%、 Cr:2.0 wt%以下および P:0.10wt%以下 のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成に
    なる鋼スラブを、熱間圧延、あるいはさらに冷間圧延し
    たのち、750 ℃以上の温度に加熱後、冷却し、ついでNa
    OHまたはKOH を5wt%以上含む溶融塩浴に2s以上浸漬
    したのち、必要に応じて酸洗し、その後再度上記鋼板を
    露点:0〜−50℃、水素濃度:1〜100vol%の還元性雰
    囲気中にて 650℃以上の温度で加熱還元したのち、溶融
    亜鉛めっきを施すことを特徴とする、めっき密着性に優
    れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の溶融亜鉛めっき処理
    後、さらに加熱合金化処理を施すことを特徴とする、め
    っき密着性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の
    製造方法。
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KR101796403B1 (ko) * 2013-08-12 2017-11-10 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고강도 용융 아연도금 강판의 제조 방법 및 고강도 합금화 용융 아연도금 강판의 제조 방법

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