JP2001158804A - 重合触媒 - Google Patents

重合触媒

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JP2001158804A
JP2001158804A JP36388399A JP36388399A JP2001158804A JP 2001158804 A JP2001158804 A JP 2001158804A JP 36388399 A JP36388399 A JP 36388399A JP 36388399 A JP36388399 A JP 36388399A JP 2001158804 A JP2001158804 A JP 2001158804A
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meth
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Mikio Kimura
幹雄 木村
Masayuki Aizawa
將之 相澤
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分の存在下、常温においても高い重合活性
を有し、さらにコラーゲンに対してグラフト重合を進行
させることが可能な重合触媒を提供する。 【解決手段】 例えば有機過酸化物とアミン化合物との
組み合わせからなるレドックス重合触媒と、2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)のような
アゾ化合物、及び塩化鉄(III)のような鉄化合物と
を組み合わせて重合触媒として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用重合触媒と
して好適に使用される重合触媒、及び該重合触媒を含有
する歯科用重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ラジカルを発生し、重合性の不飽和化合
物を重合硬化させる常温化学重合触媒に関しては、これ
まで種々の提案がなされている。中でも有機過酸化物に
代表される酸化剤とアミン化合物に代表される還元剤の
組み合わせから成るレドックス重合触媒は広く検討さ
れ、一般的に使用されている。
【0003】歯科材料分野においても、常温化学重合触
媒が使用されており、例えば、重合硬化性の歯科用接着
材中に含有される重合触媒としては、有機過酸化物であ
るベンゾイルパーオキサイドとアミン化合物であるN,
N−ジメチル−p−トルイジンとの組み合わせから成る
レドックス重合触媒が広く使用されている。
【0004】しかし、上記レドックス重合触媒の重合活
性は低く、該重合触媒を用いた歯科用接着材の歯質、特
に水分を含有する生体組織である象牙質に対する接着性
は、可視光によって重合硬化させる歯科用接着材の接着
性に比べて劣っている。
【0005】一方、歯科用接着剤に用いられるレドック
ス重合触媒以外の化学重合触媒としてはトリ−n−ブチ
ルホウ素があり、この触媒を用いた歯科用接着材は、象
牙質に対して優れた接着性を示すことが知られている。
トリ−n−ブチルホウ素は、水分の存在下においても優
れた重合活性を示すばかりでなく、歯科用接着材中に含
まれる(メタ)アクリレート系単量体を象牙質成分の1
つであるコラーゲンにグラフト重合させることができる
(歯科材料・器機,第7巻,No.5,817〜823
頁,1988年)ことから、象牙質に対する高い接着力
を発現させることが可能になっているものと考えられ
る。しかしながら、トリ−n−ブチルホウ素は空気中で
は非常に不安定で発火等の危険性があり、その取扱い性
には問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、取扱いが容
易で、常温において水分存在下でも高い重合活性を示
し、しかも重合性単量体をコラーゲンにグラフト重合さ
せ得る重合触媒を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記技術
課題を克服すべく鋭意研究を重ねた結果、取扱いが容易
なレドックス重合触媒とアゾ化合物とを組み合わせた重
合触媒が、常温において水分存在下でも高い重合触媒活
性を示すこと、及び該重合触媒を更に遷移金属を含む化
合物と組み合わせた重合触媒は、上記のような性質に加
えて重合性単量体をコラーゲンにグラフト重合させ得る
ことを見い出し、本発明を提案するに至った。
【0008】即ち、第一の本発明は、レドックス重合触
媒とアゾ化合物との組み合わせからなることを特徴とす
る重合触媒である。
【0009】また、第二の本発明は、レドックス重合触
媒、特に遷移金属塩以外の還元剤と酸化剤との組み合わ
せからなるレドックス重合触媒、アゾ化合物、及び遷移
金属を含む化合物の組み合わせからなることを特徴とす
る重合触媒である。
【0010】上記第一及び第二の本発明の重合触媒にお
いては、レドックス重合触媒の構成成分である酸化剤及
び還元剤から形成される複合体がアゾ化合物の分解を促
進するか、もしくは該複合体から発生するラジカルがア
ゾ化合物の分解を促進することによって重合活性が高く
なっているものと思われる。また、第二の本発明の重合
触媒では、さらにアゾ化合物の分解によって生じたラジ
カルと遷移金属を含む化合物(以下、遷移金属化合物と
もいう。)の作用により(メタ)アクリレート系重合性
単量体のような重合性単量体がコラーゲンへグラフト重
合できるようになるものと考えられる。
【0011】上記何れの本発明の重合触媒においても、
レドックス重合触媒が有機過酸化物とアミン化合物との
組み合わせからなる場合には、該重合触媒の活性が特に
高く、また取り扱い易いという特徴がある。また、アゾ
化合物が、その10時間半減期分解温度が110℃以下
であるアゾ化合物である場合には、レドックス重合触媒
と組み合わせたときの重合活性が特に高く、特に第二の
本発明の重合触媒においてはコラーゲンに対するグラフ
ト重合性も優れるという特徴がある。また、第二の本発
明の重合触媒において遷移金属化合物が、鉄化合物、銅
化合物、コバルト化合物よりなる群から選ばれる遷移金
属化合物である場合には、コラーゲンに対するグラフト
重合性が優れるという特徴がある。なお、本発明の重合
触媒の構成成分として、上記のような特徴を有する各化
合物を選択してそれらを組み合わせた態様は、効果の点
で特に好ましい態様であるといえる。
【0012】また、第三の本発明は、上記第一又は第二
の本発明の重合触媒からなる歯科用重合触媒であり、第
四の本発明は、(メタ)アクリレート系重合性単量体、
及び上記本発明の歯科用重合触媒を含んでなることを特
徴とする歯科用重合性組成物である。
【0013】上記本発明の歯科用重合性組成物の中で
も、(メタ)アクリレート系重合性単量体が酸性基含有
(メタ)アクリレート系重合性単量体を3質量%以上含
む(メタ)アクリレート系重合性単量体である場合に
は、歯質あるいは卑金属製補綴物に対する接着性に優れ
るという特徴がある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の重合触媒に使用するレド
ックス重合触媒としては、公知の酸化剤と還元剤の組み
合わせよりなるレドックス重合触媒が特に限定されず用
いられる。
【0015】好適に使用できる代表的な酸化剤を例示す
ると、過硫酸塩、過酸化水素、金属過酸化物等の無機系
酸化剤;及びケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキ
サイド、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキ
サイド、パーオキシケタール、パーオキシエステル、パ
ーオキシジカーボネート等の有機過酸化物等が挙げられ
る。
【0016】上記無機系酸化剤について、好適に使用で
きる具体的化合物を例示すれば、過硫酸塩としては、過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム
等が挙げられ、過酸化水素としては、通常市販されてい
る水溶液品があげられ、金属過酸化物としては、過酸化
ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化リチウム、過酸化
バリウム、過酸化ニッケル、過酸化亜鉛等が挙げられ
る。
【0017】また、上記有機系酸化剤について、好適に
使用できる具体的化合物を各有機系酸化剤毎に例示する
と、次のようになる。
【0018】すなわち、ケトンパーオキサイドとして
は、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブ
チルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパ
ーオキサイド及びシクロヘキサノンパーオキサイド等が
挙げられる。
【0019】ハイドロパーオキサイドとしては、2,5
−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド及びt−ブチルハイドロ
パーオキサイド等が挙げられる。
【0020】ジアシルパーオキサイドとしては、アセチ
ルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド及びラウロ
イルパーオキサイド等が挙げられる。
【0021】ジアルキルパーオキサイドとしては、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3
−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン
及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3等が挙げられる。
【0022】パーオキシケタールとしては、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)
オクタン及び4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レリックアシッド−n−ブチルエステル等が挙げられ
る。
【0023】パーオキシエステルとしては、α−クミル
パーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネ
オデカノエート及びt−ブチルパーオキシピバレート、
2,2,4−トリメチルペンチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタラ
ート、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート及びt−ブチルパーオ
キシマレリックアシッド等が挙げられる。
【0024】パーオキシジカーボネートとしては、ジ−
3−メトキシパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチ
ルヘキシルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−
ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチ
ルパーオキシジカーボネート及びジアリルパーオキシジ
カーボネート等が挙げられる。
【0025】一方、酸化剤と組み合わせて使用する還元
剤としては、低原子価の遷移金属の塩、低原子価のイオ
ウ酸化物、アミン化合物等が使用できる。
【0026】以下、各還元剤について詳しく説明する。
【0027】低原子価の遷移金属の塩としては、鉄(2
価)、銅(1価)、コバルト(2、3価)、マンガン
(2価)等の水溶性塩が好適に使用できる。これら水溶
性塩を具体的に例示すれば、硫酸第一鉄アンモニウム、
塩化第一銅、塩化コバルト(2価)等が挙げられる。な
お、還元剤として低原子価の遷移金属の塩を用いる場
合、該塩を過剰量用いることにより、前記第二の本発明
の重合触媒と同様の効果を得ることができる。
【0028】低原子価のイオウ酸化物としては、亜硫酸
塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩、スルホキシル酸塩等
が使用できる。中でも溶解性の点から、それらのナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属塩、又はアンモニウム
塩がより好適に使用できる。
【0029】アミン化合物としては、アミノ基がアリー
ル基に結合した第二級又は第三級アミンが硬化の加速性
の点で好ましく用いられる。好適に使用できる第二級ア
ミンとしては、N−メチルアニリン、N−(2−ヒドロ
キシエチル)アニリン、N−メチル−p−トルイジン等
が挙げられる。また、好適に使用できる第三級アミンと
しては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチル
アニリン、N,N−ジ−n−ブチルアニリン、N,N−
ジベンジルアニリン、N−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)アニリン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチ
ル)アニリン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリ
ン、p−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−ト
ルイジン、p−トリルジエタノールアミン、N−メチル
−N−(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、p
−ジメチルアミノベンズアルデヒド、p−ジメチルアミ
ノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−
ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチル
アミノ安息香酸アミルエステル、N,N−ジメチルアン
スラニリックアシッドメチルエステル、p−ジメチルア
ミノフェネチルアルコール、p−ジメチルアミノスチル
ベン、N,N−ジメチル−3,5−キシリジン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチル−α−ナフチ
ルアミン、N,N−ジメチル−β−ナフチルアミン等が
挙げられる。なお、これらのアミンは、塩酸、酢酸、リ
ン酸、有機酸などと塩を形成していてもよい。
【0030】本発明の重合触媒においては、特に歯科用
重合性組成物の重合触媒として使用する場合には、その
重合活性、取り扱い易さの点から、上記の酸化剤と還元
剤との組み合わせからなるレドックス重合触媒の中でも
有機過酸化物とアミン化合物との組み合わせによるレド
ックス重合触媒を使用するのが好適である。
【0031】これらの有機過酸化物とアミン化合物との
組み合わせのうち好適なものを具体的に例示すると、ベ
ンゾイルパーオキサイド/N,N−ジメチル−p−トル
イジン、ベンゾイルパーオキサイド/p−トリルジエタ
ノールアミンの組み合わせ等が挙げられる。
【0032】本発明で使用するレドックス重合触媒にお
いて、酸化剤と還元剤の配合割合は、従来のレドックス
重合触媒における配合割合と特に変わるところはない。
例えば、有機過酸化物とアミンとの組み合わせからなる
レドックス重合触媒における両者の配合割合は、モル比
で有機過酸化物:アミン=1:4〜4:1、特に1:3
〜3:1の範囲である。
【0033】本発明で使用するアゾ化合物としては、分
子中に−N=N−基を有する化合物であれば、公知のア
ゾ化合物が特に限定されず使用できる。
【0034】本発明で好適に使用できるアゾ化合物を具
体的に例示すると2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイル
アゾ)イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス{2−
メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2
−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−
アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブ
チル)]−プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス
[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピ
オンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペ
ニル)−2−メチルプロピオアミド]、2,2’−アゾ
ビス(N−ブチル−2−メチルプロピオアミド)、2,
2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロ
ピオアミド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−
2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロク
ロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリ
ン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,
2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン]ジスルフェートジハイドレート、2,2’−
アゾビス[2−(3,4,5,6,−テトラヒドロピリ
ミジン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、
2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジハイ
ドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス
(2−メチルプロピオアミジン)ジハイドロクロライ
ド、2,2’−アゾビス[N−2−(5−メチル−2−
イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロラ
イド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチ
ル)−2−メチル−プロピオアミジン]、2,2’−ア
ゾビス(2−メチルプロピオアミドオキシム)、ジメチ
ル2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾ
ビス(4−シアノバレリックアシッド)、2,2’−ア
ゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’
−アゾビス(2−メチル−プロピオナミド)ジハイドレ
ート、アゾジ−t−オクタン及び2−シアノ−2−プロ
ピルアゾホルムアミド等が挙げられる。これらアゾ化合
物は、1種又は必要に応じて2種以上を組合せて使用す
ることができる。
【0035】上記のようなアゾ化合物の中でも、レドッ
クス重合触媒と組み合わせたときの重合活性及びコラー
ゲンに対するグラフト重合性の観点から、その10時間
半減期分解温度が110℃以下であるアゾ化合物を用い
るのが好適である。ここで、10時間半減期分解温度と
は、アゾ化合物が分解してその濃度が半減するに要する
時間が10時間である温度を意味する。アゾ化合物のよ
り好ましい10時間半減期分解温度は90℃以下、特に
70℃以下である。
【0036】本発明の重合触媒における、アゾ化合物の
配合量は特に限定されないが、重合活性及びコラーゲン
に対するグラフト重合性の観点から、レドックス重合触
媒(酸化剤と還元剤の合計質量として)とアゾ化合物の
総質量を100質量%として、5〜70質量%、特に1
0〜60質量%であるのが好適である。
【0037】レドックス重合触媒とアゾ化合物の組み合
わせからなる本発明の重合触媒は、後述するように高い
重合活性を有するものであるが、用途に応じて、他の重
合開始剤と併用することも可能である。併用可能な他の
重合開始剤は、公知の熱重合触媒および光重合触媒が何
ら制限無く使用できる。好適に使用できるこれら他の重
合開始剤を以下に例示する。
【0038】熱重合開始剤としてはトリブチルボラン、
トリブチルボラン部分酸化物、テトラフェニルホウ酸ナ
トリウム、テトラキス(p−フロロフェニル)ホウ酸ナ
トリウム、テトラキス(p−クロロフェニル)ホウ酸カ
リウム等のホウ素化合物が挙げられる。
【0039】また、紫外線または可視光線重合開始剤と
しては、ジアセチル、アセチルベンゾイル、ベンジル、
2,3−ペンタジオン、2,3−オクタジオン、4,
4’−ジメトキシベンジル、4,4’−オキシベンジ
ル、カンファーキノン、α−ナフチル、アセトナフテ
ン、ナフトキノン、p,p’−ジメトキシベンジル、
p,p’−ジクロロベンジルアセチル、1,2−フェナ
ントレンキノン、1,4−フェナントレンキノン、3,
4−フェナントレンキノン、9,10−フェナントレン
キノン等のα−ジケトン類;ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエ
ーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;2,4−ジ
エチルチオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、メ
チルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導体;ベンゾ
フェノン、p,p’−ジメチルアミノベンゾフェノン、
p,p’−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン
誘導体;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベ
ンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフ
ィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド誘導
体が挙げられる。
【0040】上記他の重合開始剤はそれぞれ単独で用い
られるだけでなく、必要に応じて複数の種類を組み合わ
せて用いることもできる。また、その添加量も目的に応
じて適宜決定すればよい。
【0041】上記他の重合開始剤の中でも、本発明の重
合触媒を歯科用重合性組成物に用いる場合に併用可能な
もので、特に好ましいものとしては、α−ジケトン/第
三級アミン系系光重合開始剤、およびアシルフォスフィ
ンオキサイド系光重合開始剤を挙げることが出来る。中
でもα−ジケトン/第三級アミン系光重合開始剤として
は、α−ジケトンとしてカンファーキノンまたはベンジ
ル、第三級アミンとしてジアルキルアミノ安息香酸誘導
体またはN,N−ジアルキルアミノエチルメタクリレー
ト等を用いたものが好ましく、また、アシルフォスフィ
ンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
またはビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドを
用いるのが好ましい。
【0042】レドックス重合触媒とアゾ化合物の組み合
わせからなる本発明の重合触媒は、ラジカル重合性を有
する重合性単量体と混合することにより、重合性単量体
を重合させる。しかもその重合活性は、レドックス重合
触媒やアゾ化合物をそれぞれ単独で使用したとの重合活
性から予想される重合活性より遥かに高い。このため、
該本発明の重合触媒は、歯科用接着剤のような歯科用重
合性組成物における触媒成分として好適に使用すること
が出来る。
【0043】上記本発明の重合触媒を歯科用材料の重合
触媒として用いる場合には、口腔内の使用で有効な重合
活性を示すと言う観点から、レドックス重合触媒として
有機過酸化物とアミン化合物からなる組み合わせからな
るレドックス触媒を使用し、これにアゾ化合物として1
0時間半減期分解温度が110℃以下、特に90℃以下
のアゾ化合物を両者(レドックス触媒とアゾ化合物)の
合計質量を基準として5〜70質量%、特に10〜60
質量%となるように配合するのが好適である。
【0044】レドックス重合触媒とアゾ化合物の組み合
わせからなる本発明の重合触媒、特に遷移金属塩以外の
還元剤と酸化剤との組み合わせからなるレドックス重合
触媒とアゾ化合物との組み合わせからなる本発明の重合
触媒は、さらに遷移金属化合物と組み合わせて使用する
ことにより、水分が共存する場合においても高い重合活
性を維持し、さらにコラーゲンに重合性単量体をグラフ
ト重合させることもできる。そのため、該本発明の重合
触媒は、歯科用接着剤等の触媒成分として特に好適に使
用できる。この場合において、レドックス重合触媒とア
ゾ化合物の組み合わせからなる本発明の重合触媒として
は、上記好適な配合の重合触媒を用いるのが好適であ
る。
【0045】このとき遷移金属化合物としては、公知の
遷移金属化合物が特に限定されず使用できる。使用可能
な遷移金属化合物を具体的に例示すると、塩化物、臭化
物、フッ化物などの遷移金属のハロゲン化物;硝酸塩お
よび硫酸塩などの遷移金属の無機酸塩;酢酸塩、アクリ
ル酸塩、メタクリル酸塩などの遷移金属の有機酸塩;ア
セチルアセトンとの錯体のような遷移金属の有機錯体等
が挙げられる。なお、これら遷移金属化合物において遷
移金属の価数は特に限定されない。
【0046】上記の遷移金属化合物の中でも、化合物自
体の毒性の低さ、および遷移金属化合物を含む重合触媒
のグラフト重合性の観点から、鉄化合物、銅化合物、コ
バルト化合物よりなる群から選ばれる遷移金属化合物を
使用するのが好適である。
【0047】本発明で好適に使用できる鉄化合物を具体
的に例示すると、塩化鉄、臭化鉄、硝酸鉄、硫酸鉄及び
硫酸アンモニウム鉄のような無機酸の塩、酢酸鉄、メタ
クリル酸鉄およびクエン酸鉄のような有機酸の塩、なら
びにアセチルアセトン鉄のような錯塩を挙げることがで
きる。
【0048】銅化合物を具体的に例示すると、塩化銅、
フッ化銅、硝酸銅および硫酸銅のような無機酸の塩、酢
酸銅、メタクリル酸銅およびクエン酸銅のような有機酸
の塩、ならびにアセチルアセトン銅のような錯塩を挙げ
ることができる。
【0049】コバルト化合物を具体的に例示すると、塩
化コバルト、硝酸コバルトおよび硫酸コバルトのような
無機酸の塩、酢酸コバルト、メタクリル酸コバルトおよ
びアクリル酸コバルトのような有機酸の塩、ならびにア
セチルアセトンコバルトのような錯塩を挙げることがで
きる。
【0050】これらの中でも塩化鉄(III)、硫酸鉄
(III)およびアセチルアセトン鉄(III)を使用
するのがグラフト重合性の観点から特に好ましい。
【0051】本発明のレドックス重合触媒、アゾ化合
物、及び遷移金属化合物の組み合わせからなる重合触媒
における遷移金属化合物の使用量は、その組み合わせの
形態によって異なる。組み合わせの形態は、レドックス
重合触媒とアゾ化合物の組み合わせからなる本発明の重
合触媒(特に遷移金属塩以外の還元剤と酸化剤との組み
合わせからなるレドックス重合触媒とアゾ化合物との組
み合わせからなる本発明の重合触媒)が、使用時におい
て遷移金属化合物と共存する形態であれば特に限定され
ず、例えば、歯科接着剤の重合触媒として用いる場合に
は、遷移金属化合物で予め象牙質(すなわちコラーゲ
ン)を処理し、その後、レドックス重合触媒とアゾ化合
物とを組み合わせた重合触媒を含む歯科用接着剤を該象
牙質に塗布して接着させてもよく、またレドックス重合
触媒、アゾ化合物、及び遷移金属化合物を使用前に予め
混合してもよい。
【0052】前者の場合には、例えば歯科で一般的に使
用されている象牙質前処理剤である10%クエン酸−3
%塩化鉄(III)水溶液で象牙質を前処理し、その後
水洗し、乾燥させ、レドックス重合触媒とアゾ化合物か
らなる重合触媒を含む歯科用接着剤を、上記前処理を施
した象牙質に接着させる方法も含まれる。このような場
合において、上記前処理、水洗、乾燥処理後に遷移金属
化合物がレドックス重合触媒(酸化剤と還元剤の合計質
量として)とアゾ化合物の合計質量を基準として0.0
01〜0.1%程度残存していれば、十分な効果が得ら
れる。
【0053】また、レドックス重合触媒、アゾ化合物、
及び遷移金属化合物を予め混合する場合には、コラーゲ
ンに対するグラフト重合性の観点から、レドックス重合
触媒(酸化剤と還元剤の合計質量として)とアゾ化合物
の総質量100質量部に対して、1〜50質量部、特に
3〜30質量部であるのが好適である。
【0054】前記したように、本発明の重合触媒は、歯
科用接着剤等の歯科用重合性組成物の硬化触媒として好
適に使用できる。以下、本発明の重合触媒を用いた歯科
用重合性組成物(本発明の歯科用重合性組成物)を例
に、その使用方法等について更に詳しく説明する。
【0055】本発明の歯科用重合性組成物は、基本的に
本発明の重合触媒(前記第一の本発明の重合触媒、又は
第二の本発明の重合触媒)と重合性単量体成分とを含ん
でなるが、該重合性単量体成分としては、硬化速度の点
から(メタ)アクリレート系重合性単量体が好適に使用
される。
【0056】上記(メタ)アクリレート系重合性単量体
としては、従来の歯科用重合性組成物で使用されている
(メタ)アクリレート系重合性単量体が何ら制限なく使
用できる。
【0057】本発明の歯科用重合性組成物で好適に使用
される(メタ)アクリレート系単量体を具体的に例示す
れば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−シ
アノメチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、グリセリルモノ(メタ)アクリレート等のモノ
(メタ)アクリレート系単量体;エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
2,2’−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエト
キシフェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシエトキシフェニル]プ
ロパン、2,2’−ビス[4−(メタ)アクリロイルオ
キシエトキシエトキシエトキシエトキシエトキシエトキ
シエトキシフェニル]プロパン、2,2’−ビス{4−
[3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロポキシ]フェニル}プロパン、1,4−ブタンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート、等の多官能(メタ)アク
リレート系単量体等を挙げることができる。
【0058】これらのアクリレート系単量体は単独でま
たは二種以上を混合して用いることができる。
【0059】なお、本発明の歯科用重合性組成物を歯科
用接着材として用いる場合には、(メタ)アクリレート
系重合性単量体として、分子中に酸性基を含有する(メ
タ)アクリレート系重合性単量体(以下、酸性基含有重
合性単量体)を含有するものを使用することが好まし
い。この場合における(メタ)アクリレート系重合性単
量体中の酸性基含有重合性単量体の配合量は、歯質ある
いは卑金属製補綴物に対する接着性の点から、全(メ
タ)アクリレート系単量体重量を基準にして3質量%以
上、特に5〜80質量%配合するのが好適である。
【0060】酸性基含有重合性単量体としては、1分子
中に少なくとも1つの酸性基と少なくとも1つの重合性
不飽和基を持つ重合性単量体であれば特に限定されず、
公知の化合物を用いることができる。ここで、酸性基と
は、ホスフィニコ基{=P(=O)OH}、ホスホノ基
{−P(=O)(OH)2}、カルボキシル基{−C
(=O)OH}、スルホ基(−SO3H)、及び酸無水
物骨格{−C(=O)−O−C(=O)−}を有する有
機基等の水溶液中で酸性を示す基を意味する。
【0061】酸性基含有重合性単量体としては、歯質、
あるいは卑金属に対する接着強度の観点から、下記一般
式(1)又は(2)で示される化合物が好適に使用でき
る。
【0062】
【化1】
【0063】{式中、R1及びR’1はそれぞれ独立に水
素原子又はメチル基を表し、W及びW’はそれぞれ独立
にオキシカルボニル基(−COO−)、イミノカルボニ
ル基(−CONH−)、またはフェニレン基(−C64
−)を表し、R2及びR’2はそれぞれ独立に結合手、ま
たはエーテル結合及び/或いはエステル結合を有してい
てもよい炭素数1〜30の2〜6価の有機残基を表し、
W、W’がオキシカルボニル基又はイミノカルボニル基
の場合にはR2は結合手にならず、Xは1価又は2価の
酸性基を表し、m及びm’はそれぞれ独立に1〜4の整
数を表し、m+nはR2の価数を表し、m’+n’は
R’2の価数を表す。} 上記一般式(1)及び(2)中、Xは前記定義に従う酸
性基であれば、その構造は特に限定されることはない
が、好ましい具体例は次の通りである。
【0064】
【化2】
【0065】前記一般式(1)及び(2)中、R2の構
造は特に制限されることはなく、結合基、または公知の
エーテル結合及び/或いはエステル結合を有してもよい
炭素数1〜30の2〜6価の有機残基が採用され得る
が、具体的に例示すると次の通りである。尚、R2が結
合手の場合とは基Wと基Xが直接結合した状態をいい、
Wがオキシカルボニル基またはイミノカルボニル基の場
合には、R2は結合手とはならない。
【0066】
【化3】
【0067】(式中、m1、m2、及びm3はそれぞれ
独立に0〜10の整数であり、かつm1+m2+m3は
1以上である。) 一般式(1)及び(2)で表される酸性基含有重合性単
量体の好ましい具体例を挙げると次の通りである。
【0068】
【化4】
【0069】
【化5】
【0070】(式中、l、m、及びnはそれぞれ独立に
0〜2の整数である。なお、式中、最下段の化合物は、
l、m、及びnがそれぞれ異なる化合物として得られる
ことが多く、該混合物におけるl、m、及びnの和の平
均は3.5である。)
【0071】
【化6】
【0072】
【化7】
【0073】(但し、R1は水素原子またはメチル基で
ある。) その他、ビニルホスホン酸類や、アクリル酸、メタクリ
ル酸、ビニルスルホン酸等も酸性基含有重合性単量体に
含まれる。
【0074】上記の酸性基含有重合性単量体は1種又は
2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0075】上記に具体的に例示した酸性基含有重合性
単量体の中でも、歯質接着性の点からは、酸性基として
ホスフィニコ基{=P(=O)OH}、ホスホノ基{−
P(=O)(OH)2}、カルボキシル基{−C(=
O)OH}を有するものを使用するのが特に好適であ
る。
【0076】本発明の歯科用重合性組成物においては、
該組成物の重合の容易さ、粘度の調節、あるいはその他
の物性調節のために、(メタ)アクリレート系単量体以
外の重合性単量体(他の重合性単量体ともいう)を混合
して重合することも可能である。
【0077】使用可能な他の重合性単量体を例示する
と、フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸
ジフェニル等のフマル酸エステル化合物;スチレン、ジ
ビニルベンゼン、α−メチルスチレン、α−メチルスチ
レンダイマー等のスチレン、α−メチルスチレン誘導
体;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジ
アリルカーボネート、アリルジグリコールカーボネート
等のアリル化合物等を挙げることができる。これらの他
の重合性単量体は単独でまたは二種以上を混合して用い
ることができる。
【0078】上記他の重合性単量体の配合量は目的に応
じて選択すればよいが、(メタ)アクリレート系単量体
100質量部に対して0〜200質量部の範囲で用いる
ことが好ましい。
【0079】本発明の歯科用重合性組成物における本発
明の重合触媒の配合量は特に限定されず、(メタ)アク
リレート系重合性単量体及び必要に応じて用いられる他
の重合性単量体の種類や組成に応じて適宜決定すればよ
いが、重合活性や得られる硬化体の硬度や耐久性の観点
から、好ましい配合割合は、該組成物中に含まれる全重
合性単量体100質量部に対して0.5〜30質量部で
あり、より好ましくは1〜20質量部である。
【0080】また、本発明の歯科用重合性組成物には、
その性能を低下させない範囲で、有機溶媒、水および増
粘剤等を添加することも可能である。当該有機溶媒とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢
酸エチル、酢酸プロピル、ジメチルスルホキシド等があ
り、増粘剤としてはポリビニルピロリドン、カルボキシ
メチルセルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化
合物や高分散性シリカが例示される。
【0081】さらに、本発明の歯科用重合性組成物に
は、フィラー、紫外線吸収剤、染料、帯電防止剤、顔
料、香料等の各種添加剤が必要に応じて選択して使用す
ることができる。特に、本発明の歯科用重合性組成物を
齲蝕窩洞の修復用充填材料等の用途に用いる時はフィラ
ーを添加することが好適である。
【0082】このとき用いられるフィラーとしては、歯
科用に一般に用いられる無機フィラー、有機フィラーが
何ら制限なく用いられる。
【0083】無機フィラーを具体的に例示すると、石
英、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、シ
リカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア、シリカ−カル
シア、シリカ−バリウムオキサイド、シリカ−ストロン
チウムオキサイド、シリカ−チタニア−ナトリウムオキ
サイド、シリカ−チタニア−カリウムオキサイド、シリ
カ−アルミナ−ナトリウムオキサイド、シリカ−アルミ
ナ−カリウムオキサイド、チタニア、ジルコニア、アル
ミナ等が挙げられる。
【0084】また、無機フィラーとしては、酸性溶液下
で陽イオンを溶出するイオン溶出性フィラーも好適に用
いられる。該イオン溶出性フィラーを具体的に例示する
と、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム等の水酸
化物、酸化亜鉛、ケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノシ
リケートガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラ
ス等が挙げられる。これらの中でも、硬化体の耐着色性
の点でフルオロアルミノシリケートガラスが最も優れて
おり、これを使用するのが好適である。該フルオロアル
ミノシリケートガラスは歯科用セメントとして使用され
る公知の物が使用できる。一般的に知られているフルオ
ロアルミノシリケートガラスの組成は、イオン重量パー
セントで、珪素、10〜33;アルミニウム、4〜3
0;アルカリ土類金属、5〜36;アルカリ金属、0〜
10;リン、0.2〜16;フッ素、2〜40及び残量
酸素である。この様な組成のものの他、上記アルカリ土
類金属の一部または全部をマグネシウム、ストロンチウ
ム、またはバリウムで置換したものも使用できる。特に
ストロンチウムで置換したものは硬化体にX線不透過性
と高い強度を与えるためしばしば好適に使用される。
【0085】これら無機フィラーは、シランカップリン
グ剤に代表される表面処理剤で処理して使用することも
できる。表面処理の方法は公知の方法が制限なく使用で
きる。シランカップリング剤としては、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、ε−メタクリロキシ
オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン等が好適に用いられる。
【0086】本発明の歯科用重合性組成物に炭化可能な
有機フィラーとしては、ポリメチルメタクリレート、ポ
リエチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチ
ルメタクリレート共重合体、エチルメタクリレート−ブ
チルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート−
トリメチロールプロパントリメタクリレート共重合体、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、塩素化ポリエチレン、
ナイロン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリ
カーボネート等が挙げられる。
【0087】さらに、フィラーとしては、無機酸化物と
ポリマーの複合体を粉砕したような無機有機複合フィラ
ーも使用可能である。
【0088】これらフィラーの形状は特に限定されず、
通常の粉砕により得られる様な粉砕形粒子、あるいは球
状粒子でもよい。フィラーの粒子径は、特に限定される
ものではないが、補綴物の良好な適合性を得るための被
膜厚さの点で100μm以下のものが好適に、より好ま
しくは30μm以下のものが使用される。
【0089】これらフィラーの添加量は全重合性単量体
量100質量部に対して、50〜900質量部の範囲が
好ましい。より好ましくは100〜800質量部であ
る。50質量部未満では材料の物理的強度が低下し、9
00質量部より多い場合は材料の流動性が減少し、操作
性が低下する傾向がある。
【0090】本発明の歯科用重合性組成物は最終的には
全成分を混合して使用されるが、保存中における劣化を
防止するため必要に応じて安定な2包に分けて包装する
こともできる。基本的にレドックス触媒の成分である酸
化剤および還元剤、並びに重合性単量体が共存すると重
合が開始されるので、2包に分包する際には、これら3
成分が共存しないようにすればよい。
【0091】例えば、酸性基含有重合性単量体を含めた
(メタ)アクリレート系重合性単量体の一部および重合
触媒の成分の一部(例えば酸化剤)を主成分とする包装
と、(メタ)アクリレート系単量体の残部および重合触
媒の残成分(例えば還元剤、アゾ化合物、及び必要に応
じて遷移金属化合物)を主成分とする包装の組み合わ
せ、また、酸性基含有重合性単量体を含めた(メタ)ア
クリレート系重合性単量体、本発明の重合触媒の成分の
1部(例えば還元剤、及び必要に応じて遷移金属化合
物)を主成分とする包装と、該重合触媒の残成分(例え
ば酸化剤とアゾ化合物)とフィラーを主成分とする包装
の組み合わせ等が可能である。
【0092】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明はこの実施例によって何等限定されるもので
はない。尚、実施例中に使用した化合物とその略称を下
に示す。
【0093】[略称または構造] (1) 酸化剤(有機過酸化物) BPO:ベンゾイルパーオキサイド MEKPO:メチルエチルケトンパーオキサイド CHPO:クメンハイドロパーオキサイド LPO:ラウロイルパーオキサイド APO:アセチルパーオキサイド DCPO:ジクミルパーオキサイド DtBPO:ジt−ブチルパーオキサイド tBPOMC:1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン tBPOB:t−ブチルパーオキシベンゾエート tBPOP:t−ブチルパーオキシピバレート tBCPODC:ビス(4−t−ブチルシクロヘキシ
ル)パーオキシジカーボネート。
【0094】(2) 還元剤(アミン化合物) DMA:N,N−ジメチルアニリン DEA:N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アニリン DMPT:ジメチル−p−トルイジン DEPT:p−トリルジエタノールアミン MEPT:N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)
−p−トルイジン。
【0095】(3) アゾ化合物 V−70:2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル);10時間半減期分解温度
(T10)=30℃(トルエン中で) V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル);T10=51℃(トルエン中) V−60:2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニ
トリル);T10=65℃(トルエン中) V−59:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニト
リル);T10=67℃(トルエン中) V−40:1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル);T10=88℃(トルエン中) VF−096:2,2’−アゾビス[N−(2−プロペ
ニル)−2−メチルプロピオアミド];T10=96℃
(メチルセルソルブ中) VAm−110:2,2’−アゾビス(N−ブチル−2
−メチルプロピオアミド);T10=110℃(エチルベ
ンゼン中) VAm−111:2,2’−アゾビス(N−シクロヘキ
シル−2−メチルプロピオアミド);T10=111℃
(エチルベンゼン中) V−601:ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチラ
ート;T10=66℃(トルエン中) VR−110:2,2’−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン);T10=110℃(ジフェニルエーテ
ル中)。
【0096】(4) 遷移金属化合物 FeC:塩化鉄(III) FeB:臭化鉄(III) FeNS:硫酸アンモニウム鉄(III) FeS:硫酸鉄(III) FeAc:アセチルアセトン鉄(III) CoC:塩化コバルト(III) CoAc:アセチルアセトンコバルト(II) CuC:塩化銅(II) CuAc:アセチルアセトン銅(II)。
【0097】また、各実施例および比較例における触媒
性能の評価は、各触媒を用いて水分およびコラーゲンの
存在下にメチルメタクリレート(MMA)の重合を行
い、得られたポリマーの質量および分子量により重合活
性を、また、コラーゲンのグラフト率(単にグラフト率
ともいう。)からコラーゲンに対するグラフト重合性を
評価した。なお、重合、ポリマーの収量及び分子量測
定、並びにグラフト率の測定は次の様にして行った。
【0098】[重合方法:実施例1〜26]20ml
サンプル管瓶中に、所定量の重合触媒を含むMMA溶液
からなる重合性組成物1.5gを入れた。該サンプル管
瓶を37℃・RH100%の恒温槽に1時間放置し、重
合させた。
【0099】[重合方法:実施例27〜76]コラー
ゲンType I(SIGMA社製)50〜60mgを
水中に浸漬し、膨潤させた。引き続き、これを10%ク
エン酸−3%塩化鉄水溶液に30秒間浸漬させた(以
下、この処理を10−3処理ともいう。)後取り出し、
余剰の水分を除去した(コラーゲンの質量が乾燥時の約
2倍程度になるまで)。20mlサンプル管瓶中に、上
記コラーゲン、および所定量の重合触媒を含むMMA溶
液からなる重合性組成物1.5gを入れた。該サンプル
管瓶を37℃・RH100%の恒温槽に1時間放置し、
重合させた。
【0100】なお、上記の10−3処理は、歯科用接着
剤を歯質に塗布する際に行う一般的な前処理である。
【0101】[重合方法:実施例77〜101]コラ
ーゲンType I(SIGMA社製)50〜60mg
を水中に浸漬し、膨潤させた。引き続き、余剰の水分を
除去した(コラーゲンの質量が乾燥時の約2倍程度にな
るまで)。20mlサンプル管瓶中に、上記コラーゲ
ン、および所定量の重合触媒を含むMMA溶液からなる
重合性組成物1.5gを入れた。該サンプル管瓶を37
℃・RH100%の恒温槽に1時間放置し、重合させ
た。
【0102】[生成ポリマー量および分子量測定方法]
重合終了後、反応系にアセトン10gを添加し、得られ
たポリマーであるポリメチルメタクリレート(PMM
A)及び未重合モノマーを溶解し、上記重合方法又は
を採用した場合には、アセトン溶液と不溶成分である
コラーゲン及びコラーゲングラフトポリマーから分離し
た。得られたアセトン溶液を300mlのメタノール溶
液に滴下し、PMMAを析出させた。得られたPMMA
(生成ポリマー)を恒量にし、その質量を測定した。さ
らに、該PMMAの分子量(重量平均分子量Mw、数平
均分子量Mn)を高速液体クロマトグラフ(日本分光社
製)を用いて測定した。なお、測定条件は、移動相:T
HF、流量:1.0ml/min、カラム:昭和電工社
製GPC KF−805L、カラム温度:40℃、試料
濃度:0.3wt%、注入量:25μL、検出器:示差
屈折率計である。また、各分子量の決定は、分子量既知
のポリスチレン(東ソー社製、GPC用標準ポリスチレ
ン;分子量:2,800、10,300、102,00
0、1,090,000)を用いて検量線を作成し、こ
の検量線により日本分光社製インテリジェントインテグ
レーター807−ITを用いて算出した。
【0103】[グラフト率の測定方法]上記重合方法
又はにより重合終了後、上記の操作で分離したアセト
ン不溶成分を取り出し、該不溶成分に付着した微量のM
MAやPMMAを除去する目的で、アセトンによるソッ
クスレー抽出を48時間行った。抽出後、上記アセトン
不溶分を恒量にし、質量を測定した(測定された質量を
重合後コラーゲン質量ともいう。)。グラフト重合が起
こっている場合には、重合開始時に仕込んだコラーゲン
質量(該質量を重合前コラーゲン質量ともいう。)に比
べて質量が増加することから、下記式に基づきグラフト
率を算出した。
【0104】
【数1】
【0105】実施例1 100質量部(1.5g)のMMA溶液に対して、BP
Oを6質量部(0.09g)、DMPTを3質量部
(0.045g)、V−65を6質量部(0.09g)
加えて調製した重合性組成物を用いて、上記重合方法
に従い重合を行った。このときの生成ポリマー量(単に
ポリマー量ともいう。)は0.85gであり、分子量
は、Mn=17,100、Mw=207,000であっ
た。
【0106】実施例2〜26 100質量部のMMAに重合触媒として表1に示す種類
及び量(質量部)の有機過酸化物、アミン化合物および
アゾ化合物を添加した各種重合性組成物を調製し、得ら
れた重合性組成物についてそれぞれ実施例1と同様にし
て重合を行った。そのときのポリマー量及び分子量を表
1に示した。
【0107】
【表1】
【0108】全ての実施例において、ポリマー量は多
く、また分子量も高くなっており、高い重合活性が確認
された。
【0109】実施例27 100質量部(1.5g)のMMA溶液に対して、BP
Oを6質量部(0.09g)、DMPTを3質量部
(0.045g)、V−65を6質量部(0.09g)
加えて調製した重合性組成物を用いて、上記重合方法
に従い重合を行った。このときの生成ポリマー量(単に
ポリマー量ともいう。)は0.85gであり、分子量
は、Mn=17,000、Mw=210,000であっ
た。また、グラフト率は16.3%であった。
【0110】実施例28〜76 100質量部のMMAに重合触媒として表2及び表3に
示す種類及び量(質量部)の有機過酸化物、アミン化合
物およびアゾ化合物を添加した各種重合性組成物を調製
し、得られた重合性組成物についてそれぞれ実施例27
と同様にして重合を行った。そのときのポリマー量、分
子量、及びグラフト率を表2及び表3に示した。
【0111】
【表2】
【0112】
【表3】
【0113】全ての実施例において、ポリマー量は多
く、また分子量も高くなっており、高い重合活性が確認
された。また、コラーゲンへのグラフト重合が起こって
いることも確認された。
【0114】実施例77 100質量部(1.5g)のMMA溶液に対して、BP
Oを6質量部(0.09g)、DMPTを3質量部
(0.045g)、V−65を6質量部(0.09
g)、FeCを2質量部(0.03g)加えて調製した
重合性組成物を用いて、上記重合方法に従い重合を行
った。このときの生成ポリマー量(単にポリマー量とも
いう。)は0.87gであり、分子量は、Mn=17,
200、Mw=200,000であった。また、グラフ
ト率は10.9%であった。
【0115】実施例78〜101 100質量部のMMAに重合触媒として表4に示す種類
及び量(質量部)の有機過酸化物、アミン化合物、アゾ
化合物及び遷移金属化合物を添加した各種重合性組成物
を調製し、得られた重合性組成物についてそれぞれ実施
例77と同様にして重合を行った。そのときのポリマー
量、分子量、及びグラフト率を表4に示した。
【0116】
【表4】
【0117】全ての実施例において、ポリマー量は多
く、また分子量も高くなっており、高い重合活性が確認
された。また、コラーゲンへのグラフト重合が起こって
いることも確認された。
【0118】比較例1〜8 重合触媒として表5に示す組成の触媒を用いた他は実施
例1と同様にして重合を行った。その時の結果を表5に
示した。
【0119】
【表5】
【0120】比較例1および2は、重合触媒としてレド
ックス触媒を単独で使用した(アゾ化合物を併用しな
い)例であり、いずれの場合ともポリマー量は少なく分
子量も小さくなっており、重合活性は非常に低くかっ
た。
【0121】比較例3および4は、重合触媒としてアゾ
化合物を単独で使用した(レドックス触媒を併用しな
い)例であり、いずれの場合にも重合は進行しなかっ
た。
【0122】比較例5〜8は、それぞれ、レドックス重
合触媒の酸化剤もしくは還元剤のいずれか一方を添加し
ない場合であり、いずれの比較例においても重合は進行
しなかった。
【0123】比較例9〜12 重合触媒として表5に示す組成の触媒を用いた他は実施
例27と同様にして重合を行った。その時の結果を表5
に示した。
【0124】比較例9は、重合触媒としてレドックス触
媒を単独で使用した(アゾ化合物を併用しない)例であ
り、ポリマー量は少なく分子量も小さくなっており、重
合活性は非常に低くかった。また、コラーゲンへのグラ
フト重合も進行しなかった。
【0125】比較例10は、重合触媒としてアゾ化合物
を単独で使用した(レドックス触媒を併用しない)例で
あり、重合は進行しなかった。
【0126】比較例11、12は、それぞれ、レドック
ス重合触媒の酸化剤もしくは還元剤のいずれか一方を添
加しない場合であり、いずれの比較例においても重合は
進行しなかった。
【0127】比較例13〜16 重合触媒として表5に示す組成の触媒を用いた他は実施
例77と同様にして重合を行った。その時の結果を表5
に示した。
【0128】比較例13は、重合触媒としてレドックス
触媒と遷移金属化合物を使用した(アゾ化合物を併用し
ない)例であり、ポリマー量は少なく分子量も小さくな
っており、重合活性は非常に低くかった。また、コラー
ゲンへのグラフト重合も進行しなかった。
【0129】比較例14は、重合触媒としてアゾ化合物
と遷移金属化合物を使用した(レドックス触媒を併用し
ない)例であり、重合は進行しなかった。
【0130】比較例15、16は、それぞれ、レドック
ス重合触媒の酸化剤もしくは還元剤のいずれか一方を添
加しない場合であり、いずれの比較例においても重合は
進行しなかった。
【0131】
【発明の効果】本発明の重合触媒は、水分の存在下であ
っても常温において高い重合活性を示し、また、コラー
ゲンに対してグラフト重合を進行させることが可能であ
る。このため、当該重合触媒及び(メタ)アクリレート
系重合性単量体を含む重合性組成物は、歯科用の重合性
組成物として特に好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C089 AA10 BC02 BC06 BC07 BC10 BD01 BD09 BD11 CA09 CA10 4J015 AA03 AA04 AA05 BA02 BA04 BA05 BA06 BA07 BA08 CA02 CA03 CA05 CA06 CA07 CA08 CA09 CA14 CA15 4J100 AL03P AL08P AL09P AL10P AL62P AL63P AL65P BA02P BA03P BA06P BA16P BA56P BA64P BA65P BC43P CA01 FA03 FA08 JA52

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レドックス重合触媒とアゾ化合物との組
    み合わせからなることを特徴とする重合触媒。
  2. 【請求項2】 レドックス重合触媒、アゾ化合物、及び
    遷移金属を含む化合物の組み合わせからなることを特徴
    とする重合触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の重合触媒
    からなる歯科用重合触媒。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリレート系重合性単量体、
    及び請求項3記載の歯科用重合触媒を含んでなることを
    特徴とする歯科用重合性組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003231875A (ja) * 2001-11-15 2003-08-19 Sekisui Chem Co Ltd 接着性物質、接着性物質の剥離方法及び粘着テープ
JP2009292890A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Showa Highpolymer Co Ltd 低温硬化性樹脂組成物、それを用いた塗膜形成方法、樹脂モルタル及び繊維強化樹脂
JP2018090533A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 クラレノリタケデンタル株式会社 歯科用硬化性組成物
WO2024075641A1 (ja) * 2022-10-03 2024-04-11 サンメディカル株式会社 歯科用重合材料

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