JP2001158784A - ナトリウム−水素交換1型阻害物質を調製する方法 - Google Patents

ナトリウム−水素交換1型阻害物質を調製する方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】組織虚血に起因する組織損傷の軽減に有用なN
HE−1阻害物質及びその中間体の製法を提供する。 【解決手段】下記反応式によるNHE−1阻害物質(I
X及びI)並びにその中間体(VI)の製造で、カルボ
ニルグアニジンが含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナトリウム−水素
交換1型(NHE−1)阻害物質及びこのような阻害物
質の製法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】心筋虚
血損傷は、外来患者および手術時の環境において起こり
得、突然死、心筋梗塞またはうっ血性心不全の発症をも
たらしかねない。心筋虚血損傷、特に手術時の心筋梗塞
を防止する又は最小にする満たされない医学的要求があ
る。このような治療は、命を救い入院期間を減少させ、
生活の質を高め、ハイリスクの患者の保健医療コスト全
体を減少させると予想される。
【0003】薬理学的心臓保護は、これらの手術の環境
(手術時による)で起こる心筋梗塞および機能不全の発
生および進行を減少させる。虚血性心疾患の患者におけ
る心筋損傷の減少および虚血後の心筋機能の改善に加
え、心臓保護は、心臓以外の手術を必要とする゛危険の
ある゛患者(例えば、65歳を超える、運動に耐えられ
ない、冠状動脈疾患、糖尿病、高血圧)における心臓罹
患率ならびに心筋梗塞および機能不全による死亡率も減
少させる。
【0004】虚血および再灌流後に観察される心筋損傷
に関与するメカニズムは、完全には分かっていない。
【0005】種々の公開物が、例えば、不整脈の治療に
有用であるとしてグアニジン誘導体の使用法を開示し
た。
【0006】最近公開された特許出願、参照によりその
開示物を本明細書に含めるものとする1999年9月2
日にWO 99/43663として公開されたPCT/
IB99/00206は、[5−シクロプロピル−1−
(キノリン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−カル
ボニル]グアニジンを含む種々のNHE−1阻害物質を
開示している。
【0007】J. Med. Chem. 1997, 40, 2017 − 2034 ゛
(2−メチル−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル)
グアニジンNa+/H+対向輸送体阻害物質゛および Ar
zneim. ?Forsch. (Drug Res.) 25. Nr. 10 (1975)゛置換
されたフェニルアセチルグアニジン類:新しい系の抗高
血圧薬゛は、基質が芳香族単環式構造である酸塩化物お
よびグアニジンに加えエステルおよびグアニジンのカッ
プリングを通じたアシルグアニジンの合成を開示してい
る。
【0008】更に、J. Heterocyclic Chem., 24, 1669
(1987)゛2−ジメチルアミノメチレン−1,3−ジオン
類と二求核剤との反応。VI. 1,5−二置換した1
H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルもしくはメチル
の合成゛は、5−置換した1−フェニル−1H−ピラゾ
ール−4−カルボン酸のエステルの調製を開示してい
る。
【0009】従って、手術時の心筋虚血の治療のための
化合物および、従ってこのような化合物の製法に対する
この分野の業界における明白な必要性および継続した調
査がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様は、
N−(5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−
1H−ピラゾール−4−カルボニル)−グアニジンとメ
タンスルホン酸とを化合させることを含む、N−(5−
シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラ
ゾール−4−カルボニル)−グアニジン モノメシラー
ト塩の製法に関する。
【0011】好ましくは、化合を、約40℃から約80
℃の温度で極性非プロトン性溶媒中で行う。また、溶媒
が、アセトンと1−メチル−2−ピロリジノンの混合物
であることも好ましい。
【0012】本発明の別の態様は、 a. トルエン中で5−シクロプロピル−1−キノリン
−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸と塩化
チオニルとを化合して5−シクロプロピル−1−キノリ
ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化
物を生成し;そして b. 約−10℃から約10℃の温度で約1時間から約
3時間、グアニジン塩酸塩および水酸化ナトリウムとテ
トラヒドロフラン中の5−シクロプロピル−1−キノリ
ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化
物の懸濁液とを合わせることを含む、N−(5−シクロ
プロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾール
−4−カルボニル)−グアニジンの製法に関する。
【0013】好ましくは、5−シクロプロピル−1−キ
ノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
および塩化チオニルを、約60℃から約90℃の温度で
約1時間から約3時間化合させる。また、5−シクロプ
ロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−
4−カルボン酸を、還流で水酸化ナトリウムの存在下で
メタノールと共に加水分解により調製することも好まし
い。
【0014】本発明の別の態様は、アミン塩基の存在
下、反応に不活性な溶媒中でキノリン−5−イル−ヒド
ラジンとメチル−3−シクロプロピル−2−ジメチルエ
ナミノ−3−オキソプロパノエートとを化合させること
を含む、5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル
−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルエステルの
製法に関する。
【0015】好ましくは、溶媒はエタノールであり、ア
ミン塩基はトリエチルアミンであり、化合は、約50℃
から約還流温度で起こる。
【0016】本発明の別の態様は、ニートの条件下、約
50℃から約110℃の温度で約1時間から約5時間、
メチル−3−シクロプロピル−3−オキソプロパノエー
トとN,N−ジメチルホルムアミド ジメチルアセター
ルとを化合させることを含む、メチル−3−シクロプロ
ピル−2−ジメチルエナミノ−3−オキソプロパノエー
トの製法に関する。
【0017】本発明の別の態様は、N−(5−シクロプ
ロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−
4−カルボニル)−グアニジン モノメシラート塩の製
法であって、 a. ニートの条件下、約50℃から約110℃の温度
で約1時間から約5時間、メチル−3−シクロプロピル
−3−オキソプロパノエートとN,N−ジメチルホルム
アミド ジメチルアセタールとを化合させ; b.アミン塩基の存在下、反応に不活性な溶媒中でキノ
リン−5−イル−ヒドラジンとメチル−3−シクロプロ
ピル−2−ジメチルエナミノ−3−オキソプロパノエー
トとを化合させて5−シクロプロピル−1−キノリン−
5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルエ
ステルを生成し; c. 還流で水酸化ナトリウムの存在下でメタノールと
共に5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−1
H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルエステルを加水
分解して5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル
−1H−ピラゾール−4−カルボン酸を生成し; d. 5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−
1H−ピラゾール−4−カルボン酸と塩化チオニルとを
化合して5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル
−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化物を生成し; e. 約−10℃から約10℃の温度で約1時間から約
3時間、グアニジン塩酸塩および水酸化ナトリウムとテ
トラヒドロフラン中の5−シクロプロピル−1−キノリ
ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化
物の懸濁液を合わせてN−(5−シクロプロピル−1−
キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニ
ル)−グアニジンを生成し;そしてf.N−(5−シク
ロプロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾー
ル−4−カルボニル)−グアニジンとメタンスルホン酸
とを化合して、N−(5−シクロプロピル−1−キノリ
ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−
グアニジン モノメシラート塩を生成することを含む、
前記方法に関する。
【0018】1999年9月2日に公開されたWO 9
9/43663に開示された手法と比較して、本発明
は、種々の有利性を提供する。例えば、トルエン中で塩
化チオニルを用いた酸塩化物の生成は、HCl塩の酸塩
化物が反応物から直接固形物として単離されることか
ら、好ましい。低温でテトラヒドロフラン(THF)中
の酸塩化物のグアニジンHClおよび水性水酸化ナトリ
ウムでの処理は、増加した純度及びより高い収率に帰す
る。より高い温度は、酸塩化物の進行した加水分解およ
び他の副産物の形成に帰する。
【0019】゛薬学的に許容することのできる゛とは、担
体、希釈剤、医薬品添加物および/または塩が、処方物
の他の成分と適合しなければならないこと、その受領者
に有害ではないことを意味する。
【0020】本明細書で用いる場合、゛反応に不活性な
溶媒゛および゛不活性な溶媒゛という表現は、所望の生成
物の収率に不利に影響する様式で出発物質、試薬、中間
体または生成物と相互作用しない溶媒または溶媒の混合
物を指す。
【0021】普通の技術を有する化学者は、本発明の特
定の化合物が、立体異性体および配置異性体を生じさせ
る特定の立体化学または幾何配置であってもよい1個以
上の原子を有することを認めるはずである。このような
異性体およびその混合物の全てが、本発明に含まれる。
また、本発明の化合物の水和物および溶媒和物も含まれ
る。
【0022】他の特徴および有利性は、本発明を述べる
説明および特許請求の範囲から明白である。
【0023】通常、本発明の化合物[5−シクロプロピ
ル−1−(キノリン−5−イル)−1H−ピラゾール−
4−カルボニル]−グアニジン及びその塩(モノメシラ
ート塩を含む)は、特に本明細書に含めた説明に照らし
て、化学業界で公知の方法を含む方法により製造するこ
とができる。本発明の化合物の特定の製造法を、本発明
の更なる特徴として提供し、以下の反応模式図により具
体的に説明する。他の方法は、実験のセクションで説明
する。
【化1】
【0024】模式図Iに従い、一般式IIの化合物を、
任意にp−トルエンスルホン酸のような酸触媒の存在下
でもよいが、ニートの条件下、約50℃から約110℃
の温度で約1時間から約5時間、好ましくは約70℃か
ら約80℃の温度で約1時間から約2時間、過剰の一般
式IIIの化合物N,N−ジメチル アミド ジメチルア
セタールと化合させて一般式IVの化合物を調製する。
この反応は、同様に、酢酸エチル中で行うことができ
る。
【0025】一般式IVの化合物を、好ましくはトリエ
チルアミンのようなアミン塩基の存在下、エタノールの
ような不活性な溶媒中で、約50℃から約還流温度(7
8℃)で約1時間から約4時間、一般式Vの化合物で環
化して一般式VIのピラゾール化合物を生成する。この
反応は、酢酸エチルおよびメタノール中で実施すること
もできる。
【0026】一般式VIのピラゾールを、便宜上室温
で、または好ましくは高温(例えば還流)で約1時間か
ら約5時間メタノールのような溶媒中で水酸化ナトリウ
ムのような塩基で加水分解して一般式VIIの酸を調製
する。
【0027】通常、一般式VIIの酸を、適切なカップ
リング試薬の存在下でグアニジンと結合させる。適切な
カップリング試薬は、アミンとの反応によりアミド結合
を形成する反応性化学種へとカルボン酸を変えるもので
ある。
【0028】カップリング試薬は、カルボン酸とグアニ
ジンを共に混合する場合、ワンポットプロセス(one pot
process)でこの縮合を達成する試薬であっても良い。
代表的カップリング試薬は、1−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール(EDC/HOBT)、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール(HOBT)、2−エトキシ−1−エトキシカルボ
ニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、および
ジエチルホスホリルシアニドである。カップリングは、
不活性な溶媒、好ましくは非プロトン性溶媒中で、約−
20℃から約50℃の温度で約1時間から約48時間、
塩基として過剰のグアニジンの存在下で行う。代表的溶
媒としては、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチ
ルホルムアミドおよびクロロホルムまたはその混合物が
挙げられる。
【0029】好ましくは、カップリング試薬は、第一工
程で単離および/または形成され第二工程でグアニジン
と反応する活性な中間体へとカルボン酸を変える試薬で
もある。このようなカップリング試薬および活性化中間
体の例は、酸塩化物を形成する塩化チオニルもしくは塩
化オキサリル、酸フッ化物を形成するフッ化シアヌル、
またはカルボン酸の混合無水物を形成するクロロ蟻酸イ
ソブチルもしくはイソプロペニルのようなクロロ蟻酸ア
ルキルまたは無水プロパンホスホン酸(プロパンホスホ
ン酸無水物PPA)(三級アミン塩基と)、またはアシ
ルイミダゾールを形成するカルボニルジイミダゾールで
ある。カップリング試薬が、塩化オキサリルであれば、
酸塩化物の形成を触媒するのに別の溶媒(例えば、ジク
ロロメタン)との共溶媒として少量のジメチルホルムア
ミドを用いるのが有利である。この活性化酸誘導体は、
適切な塩基と共に適切な溶媒中で中間体と混合すること
により結合することができる。適切な溶媒/塩基の組み
合わせは、例えば、塩基としての過剰のグアニジンの存
在下のジクロロメタン、ジメチルホルムアミドもしくは
アセトニトリル又はその混合物である。他の適切な溶媒
/塩基の組み合わせとしては、ジクロロメタン、テトラ
ヒドロフランまたはジオキサンのような共溶媒と合わせ
た水もしくは(C−C)アルコール又はその混合物
および、反応で遊離した酸を消費するのに十分な量の水
酸化ナトリウム、カリウムもしくはリチウムのような塩
基が挙げられる。これらのカップリング試薬の使用法な
らびに溶媒および温度の適切な選択は、当業者等に公知
であるか、またはこの説明に照らして文献から容易に決
定することができる。カルボン酸を結合するのに有用な
これら及び他の代表的条件は、ホウベン−ウェイル(Hou
ben-Weyl), Vol. XV, パート II, E.ウンシュ(E. Wu
nsch)編,. G.スイーム バーラグ(G. TheimeVerla
g), 1974、 スタットガルト(Stuttgart);M.ボー
ダンスキー(M. Bodansky), Principles of Peptide S
ynthesis, Springer-Verlag, ベルリン1984;ならびにT
he Peptide: Analysis, Synthesis and Biology (E.
グロス(E. Gross)およびJ.マイエンホファー(J. M
eienhofer)編, Vols 1-5 (Academic Press, NY 1979-19
83)に述べられている。
【0030】好ましい態様において、一般式VIIの酸
を、トルエンのような非プロトン性溶媒中で過剰の塩化
チオニル(例えば、3から6当量)で約60℃から約9
0℃の温度で約15分から約2時間、好ましくは約75
℃の温度で約1から約2時間活性化させる。
【0031】その結果できた無水テトラヒドロフラン中
の一般式VIII活性化酸塩化物を、約−20℃から約
10℃の温度で約1時間から約3時間、最後の1時間に
わたり室温に温めながら、テトラヒドロフラン中で過剰
のグアニジン塩酸塩および無機塩基(例えば、水酸化ナ
トリウム)の水溶液と混合して一般式IXの化合物を調
製する。
【0032】一般式IXの化合物を、非プロトン性溶
媒、好ましくはアセトンと1−メチル−2−ピロリジノ
ンの混合物、好ましくは約90%から60%のアセトン
で残りが1−メチル−2−ピロリジノン中で、約40℃
から約80℃の温度で約10分から約1時間、メタンス
ルホン酸と混合し、続いて光の非存在下で約20℃から
約30℃の温度で約3時間から約6時間、好ましくは約
室温で約5時間攪拌する。好ましくは、固形物を、約6
から約17時間アセトン中で再スラリー化する。塩形成
は、テトラヒドロフラン中で行うこともできる。この溶
媒選択では、95%のエタノールでの再スラリー化が好
ましい。
【0033】上述の化合物のための出発物質および試薬
は、やはり、容易に入手可能であるか、または当業者等
により有機合成の従来法を用いて容易に合成することが
できる。例えば、本明細書で用いるいくつかの化合物
は、多大な科学的興味および商業的要求がある天然に見
られる化合物と関係があるか又はそれから誘導され、従
って、このような化合物は、商業的に入手可能である
か、または文献に報告されているか、または文献に報告
されている方法により他の普通に入手可能な物質から容
易に調製される。
【0034】当業者等は、本明細書の方法に用いる多数
の化合物が、いくつかの互変異性形態で存在することが
できることを認めるはずである。このような互変異性形
態の全てが、本発明の一部であると考えられる。例え
ば、本化合物のカルボニルグアニジン部分の全ての互変
異性形態が、本発明に含まれる。
【0035】本発明の化合物[5−シクロプロピル−1
−(キノリン−5−イル)−1H−ピラゾール−4−カ
ルボニル]−グアニジンは、塩基性であり、薬学的に許
容することのできるアニオンと塩を形成する。二−塩を
含むこのような塩の全てが、本発明の範囲内にあり、従
来法により調製することができる。例えば、水性、非水
性または部分的に水性のいずれかの媒体中で、単純に酸
性および塩基性物質を接触させることにより調製するこ
とができる。塩は、濾過、非溶媒での析出に続く濾過、
溶媒の蒸発、または水溶液の場合、適切ならば凍結乾燥
のいずれかにより回収する。
【0036】更に、本発明の化合物が、代謝物、水和物
または溶媒和物を形成する場合、やはり本発明の範囲内
にはいる。
【0037】当業者等は、他の心血管薬、例えば、β−
遮断薬(例えば、アセブトロール、アテノロール、ボピ
ンドロール、ラベトロール、メピンドロール、ナドロー
ル、オクスプレノール、ピンドロール、プロプラノロー
ル、ソタロール)、カルシウムチャンネル遮断薬(例え
ば、アムロジピン、ニフェジピン、ニソルジピン、ニト
レンジピン、ベラパミル)、ACE阻害物質(例えば、
カプトプリル、エナラプリル)、硝酸塩類(例えば、硝
酸イソソルビド、5−モノ硝酸イソソルビド、トリ硝酸
グリセリル)、利尿薬(例えば、ヒドロクロロチアジ
ド、インダパミド、ピレタニド、キシパミド)、グリコ
シド類(例えば、ジゴキシン、メチルジゴキシン)、血
栓溶解薬(例えば、tPA)、血小板阻害剤(例えば、
レオプロ)、アスピリン、ジピリダモール、塩化カリウ
ム、クロニジン、プラゾシン、アルドースレダクターゼ
阻害物質(例えば、ゾポルレスタット)およびアデノシ
ンA 受容体アゴニストを、本発明の化合物と合わせて
用いることができることが分かるはずである。
【0038】本発明の化合物は、ナトリウム/プロトン
(Na+/H+)交換輸送系を阻害し、従って、ナトリ
ウム/プロトン(Na+/H+)交換輸送系の促進によ
り引き起こされる疾患、例えば、心血管疾患[例えば、
動脈硬化症、高血圧、不整脈(例えば、虚血性不整脈、
心筋梗塞による不整脈、PTCA後もしくは血栓崩壊後
の不整脈等)、狭心症、心臓肥大、心筋梗塞、心不全
(例えば、うっ血性心不全、急性心不全、心臓肥大
等)、PTCA後の再狭窄、ショック(例えば、出血性
ショック、エンドトキシンショック等)]、腎臓疾患
(例えば、糖尿病、糖尿病性腎症、虚血性急性腎不全
等)、虚血または虚血性再灌流と関係した器官障害
[(例えば、心筋虚血再灌流と関係した障害、急性腎不
全、または冠状動脈バイパス移植(CABG)手術、血
管手術、器官移植、心臓以外の手術もしくは経皮経管的
冠動脈形成術(PTCA)のような手術治療により誘導
される障害)]、脳血管疾患(例えば、虚血性卒中、出
血性卒中等)、脳虚血性疾患(例えば、脳梗塞と関係し
た障害、後遺症のような脳卒中後に起こる障害、または
脳水腫)の治療または予防薬として有用である。
【0039】本発明の化合物は、進行中の心臓病(急性
冠動脈症候群、例えば、心筋梗塞もしくは不安定狭心
症)または脳虚血性事象(例えば、卒中)を有する患者
の心筋保護のための薬物として用いることができる。ま
た、本発明の化合物は、診断された冠状動脈心疾患(例
えば、以前の心筋梗塞もしくは不安定狭心症)を有する
患者または心筋梗塞の危険が大きい患者(例えば、65
歳を超える年齢および冠状動脈心疾患の2つ以上の危険
因子)における長期心筋保護のための薬物として用いる
こともできる。
【0040】本発明の化合物は、虚血に起因する組織損
傷を軽減する(例えば、実質的に組織損傷を防止し、組
織保護を誘導する)のに効果的である。
【0041】個別または群とみなされる好ましい虚血性
組織は、心臓、脳、肝臓、腎臓、肺、腸、骨格筋、脾
臓、膵臓、神経、脊髄、網膜組織、血管系、または腸組
織である。特に好ましい虚血性組織は、心組織である。
虚血性損傷は、器官移植中に起こり得る。
【0042】これに加え、本発明の化合物は、細胞の増
殖、例えば、線維芽細胞の増殖および血管の平滑筋の細
胞の増殖に対する強力な阻害作用が顕著である。この理
由により、本発明の化合物は、細胞増殖が一次的または
二次的原因を示す疾患に用いる治療薬として価値があ
り、従って、抗アテローム性動脈硬化症薬として、およ
び糖尿病の後期の合併症、癌性疾患、肺線維症、肝線維
症もしくは腎線維症のような線維症性疾患、糸球体腎硬
化症、器官肥大もしくは過形成、特に前立腺の過形成も
しくは肥大、肺線維症、糖尿病の合併症もしくはPTC
A後の再発性狭窄、または内皮細胞損傷により引き起こ
される疾患に対する薬物として用いることができる。
【0043】哺乳類(例えば、ヒト)における本明細書
で詳細に述べたような疾患の治療、例えば、手術中の心
筋保護または進行中の心臓もしくは脳虚血性事象を有す
る患者の心筋保護または診断された冠状動脈心疾患を有
する患者の長期心臓保護における医薬としての本発明の
化合物の有用性は、従来の臨床前心臓保護測定[クレイ
ンH.(Klein,H.)等, Circulation 92:912-917 (1995)
のインビボ測定法;シュオルツW.(Scholz, W.)等, Ca
rdiovascular Research 29: 260 − 268 (1995)の分離
した心臓測定法;ヤスタケM.等, Am. J. Physiol., 3
6: H2430 −H2440 (1994)の抗不整脈測定;コルケ(Kolk
e)等, J. Thorac. Cardiovasc. Surg. 112: 765 − 775
(1996)のNMR測定法参照]における本発明の化合物
の活性により示される。また、このような測定法は、本
発明の化合物の活性を他の公知の化合物の活性と比較す
ることのできる手段も提供する。これらの比較の結果
は、ヒトを含む哺乳類におけるこのような疾患の治療の
ための用量水準を決定するのに有用である。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の化合物の投与は、本発明
の化合物を所望の組織(例えば、肝臓および/または心
臓組織)に優先的に送達するいずれの方法を通じても良
い。これらの方法としては、経口経路、非経口、十二指
腸内経路等が挙げられる。通常、本発明の化合物は、1
回(例えば、1日に1回)もしくは複数回量で又は恒常
的輸液を通じて投与することができる。
【0045】本発明の化合物は、例えば、虚血性事象
(例えば、心筋梗塞)の結果として虚血/再灌流障害に
なりやすいかも知れないいずれかの組織(例えば、心
臓、脳、肺、腎臓、肝臓、腸、骨格筋、網膜)に直接も
たらされる損傷を軽減または最小にするのに有用であ
る。従って、本活性化合物は、虚血(例えば、心筋虚
血)の危険のある患者の組織損傷(例えば、心筋組織)
を防止する、即ち(将来的に又は予防的に)軽減または
阻止するよう予防的に有用に用いられる。
【0046】通常、本発明の化合物は、経口的または非
経口的に(例えば、静脈、筋肉内、皮下もしくは髄内)
投与することができる。また、例えば、患者が胃腸障害
に罹患している場合、または医薬が、世話をする医師に
より決められた通りに組織もしくは器官の表面に最善に
供される場合はいつも、局所的投与を適用することもで
きる。
【0047】投与される化合物の量およびタイミング
は、当然のことながら、治療される対象者、疾患の重篤
度、投与様式および処方する医師の判断に依存する。従
って、患者間の変動のため、下記に示す用量は、指針で
あり、医師が患者にとって適切であると考える治療を達
成するように、医師が薬物の量を斟酌することができ
る。所望の治療の程度を考えるに当たり、患者の年齢、
以前かかった疾患の存在、および他の疾患(例えば、心
血管疾患)の存在のような種々の因子の均衡を取る必要
がある。
【0048】従って、例えば、一つの投与様式におい
て、本発明の化合物は、心筋虚血の危険がある場合、心
臓手術の直前(例えば、手術前24時間以内)および/
または心臓手術中および/または後(例えば、手術後2
4時間以内)に投与することができる。特に好ましい様
式において、輸液を、手術前に約1分から約1時間約1
mgから約300mgの初回飽和投与量で投与し、続い
て残りの手術前、手術中および、例えば手術治療後約2
から約7日間を含む手術後の期間の間、約1mg/kg
/日から約100mg/kg/日の恒常的輸液を投与す
る。また、本発明の化合物は、長期にわたり毎日の様式
で投与することができる。
【0049】虚血保護に効果的である量の本発明の化合
物を用いる。好ましい用量は、本発明の化合物約0.0
01から約100mg/kg/日である。特に好ましい
用量は、本発明の化合物約0.01から約50mg/k
g/日である。
【0050】本発明の化合物は、通常、薬学的に許容す
ることのできる担体、賦形剤または希釈剤と共に本発明
の化合物を含む医薬組成物の形態で投与する。従って、
本発明の化合物は、個別に又は他の薬物と共に、いずれ
かの従来の経口、非経口、経直腸または経皮剤形で投与
することができる。
【0051】経口投与には、医薬組成物を、液剤、懸濁
剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤等の形態でとること
ができる。デンプン、好ましくはバレイショまたはタピ
オカデンプンおよび特定の複合珪酸塩類のような種々の
崩壊剤、ならびにポリビニルピロリドン、ショ糖、ゼラ
チンおよびアラビアゴムのような化結合剤と共にクエン
酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよび燐酸カルシウムの
ような種々の医薬品添加物を含有する錠剤を用いる。更
に、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ムおよびタルクのような滑沢剤は、錠剤化目的にはしば
しば非常に有用である。同様の型の固形組成物を、軟お
よび硬ゼラチンカプセル剤に充填する賦形剤として用い
ることもでき、これに関連する好ましい材料としては、
やはり、ラクトース即ち乳糖ならびに高分子量ポリエチ
レングリコール類が挙げられる。経口投与用に水性懸濁
剤および/またはエリキシル剤を所望である場合、本発
明の化合物を、種々の保存料、バッファー、甘味料、着
香剤、着色剤、乳化剤および/または懸濁化剤、ならび
に水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン
及びそれらの種々の組み合わせのような希釈剤と組み合
わせることができる。
【0052】非経口投与の目的には、例えば、ゴマもし
くは落花生油、または水性プロピレングリコールの液剤
および相当する水溶性塩の滅菌水性液剤を用いることが
できる。このような水性液剤は、必要であれば適切に緩
衝化することができ、液体希釈剤は、十分な生理食塩水
またはグルコース等で初めに等張にすることができる。
これらの水性液剤は、静脈、筋肉内、皮下および腹腔内
注射目的に特に好適である。これに関連して、用いる滅
菌水性媒体は、当業者等に周知の標準技法により全て容
易に得ることができる。
【0053】経皮(例えば、局所的)投与の目的には、
他の点では上記の非経口液剤に類似した、希釈滅菌水性
または部分的に水性の液剤(通常、約0.1%から約5
%濃度で)、非水性液剤を調製する。
【0054】特定の量の有効成分を有する種々の医薬組
成物を調製する方法は、当業者等に公知であるか、また
は本開示物に照らして明白である。医薬組成物の調製法
の例は、レミングトンズ ファーマシューティカル サイ
エンス(Remington’s Pharmaceutical Sciences),マッ
ク(Mack)出版会社,イースター, Pa,第15版(1975)参
照。
【0055】本発明による医薬組成物は、例えば、0.
0001%−95%の本発明の化合物を含有することが
できる。いずれにしろ、投与しようとする組成物または
処方物は、治療される対象者の疾患/症状を治療するの
に効果的な量の本発明による化合物を含有する。
【0056】本発明の化合物は、通常、都合の良い処方
物として投与する。以下の処方物例は、単に具体的に説
明するものであり、本発明の範囲を限定するものではな
い。
【0057】以下の処方物において、゛有効成分゛は、本
発明の化合物を意味する。
【0058】静脈処方物は、次の通りに調製する:
【0059】上記成分の液剤は、患者に静脈により投与
する。
【0060】また、上記有効成分は、薬物の組み合わせ
であってもよい。
【一般的実施手順】
【0061】
【実施例】実施例1 メチル−3−シクロプロピル−3−オキソプロパノエー
ト(15g、106ミリモル、1当量)およびN,N−
ジメチルホルムアミド ジメチルアセタール(14.7
mL、111ミリモル、1.05当量)を、N下、7
5℃で1.5時間加熱した。その結果できたオレンジ色
の油状物質を、次いで、室温に冷ました。TLC分析
(1:1のEtOAc/ヘキサン類)は、出発物質の消
失並びにより極性の小さい少量のスポット及びより極性
の大部分のスポット(メチル−3−シクロプロピル−2
−ジメチルエナミノ−3−オキソプロパノエート)の出
現を示した。粗製混合物を、そのままで次の工程に用い
た。
【0062】実施例2 粗製メチル−3−シクロプロピル−2−ジメチルエナミ
ノ−3−オキソプロパノエート(20.9g、106ミ
リモル、1.07当量)を、エタノール(250mL)
で希釈した。トリエチルアミン(34.4mL、247
ミリモル、2.5当量)に続いてキノリン−5−イル−
ヒドラジン(22.9g、98.6ミリモル、1当量)
を、連続して加えた。キノリン−5−イル−ヒドラジン
の添加により僅かなガスの発生を観察した。その結果で
きた不均質な混合物を、N下で2時間加熱還流(78
℃)した。約3分の加熱後、混合物は、均質で非常に暗
い色になった。次いで、混合物を室温に冷ました。TL
C分析(1:1のEtOAc/ヘキサン類)は、僅かに
より極性の小さいスポット(5−シクロプロピル−1−
キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン
酸メチルエステル)を示した。APCI質量スペクトル
は、同様に所望の生成物を示した。次いで、反応混合物
を濃縮した。残分に、EtOAc(300mL)および
0.1NのHCl(400mL)を加えた。このエマル
ジョンを、室温で10分間攪拌し、次いで、セライト(C
elite)(登録商標)のパッドを介して濾過して固形物を
除去した。その結果できた二相混合物を分離した。水層
を、EtOAcで抽出した(2X300mL)。合わせ
た有機層を、0.1NのHClで洗浄し(2X300m
L)、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。
残分に、熱イソプロピルエーテル(80mL)を加え
た。その結果できた濁った溶液を、2分間攪拌した。次
いで、ヘキサン(125mL)を加えた。固形物を、一
晩顆粒化した。固形物を、濾過により集めて5−シクロ
プロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾール
−4−カルボン酸メチルエステルを黄色からオレンジ色
の粉末(20.8g、2工程にわたり72%)として得
た。
【0063】実施例3 MeOH(120mL)中の5−シクロプロピル−1−
キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン
酸メチルエステル(20g、68.2ミリモル、1当
量)の溶液に、2NのNaOH(54.5mL、109
ミリモル、1.6当量)を加えた。その結果できた溶液
を、N下で1.5時間加熱還流(65℃)し、次い
で、室温に冷ました。TLC分析(1:1のEtOAc
/ヘキサン類)は、出発物質の消失を示した。メタノー
ルを、ロトバプ(rotovap)により穏やかに加熱(35
℃)しながら、真空下で除去した。塩基性水層を、次い
で、EtOAcで洗浄した(2X100mL)。その結
果できた塩基性水層を、濃HClでpH1から2に徐々
に酸性にした。生成物が、酸性化中に析出した。スラリ
ーを、室温で0.5時間攪拌し、次いで、固形物を濾過
により集めた。固形物を1NのHClで洗浄し(2X2
5mL)、乾燥して酸を淡い褐色の固形物(18.8
g、99%)として得た。
【0064】実施例4 トルエン(250mL)中の5−シクロプロピル−1−
キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン
酸(25g、89.5ミリモル、1当量)の攪拌懸濁液
に、塩化チオニル(32.6mL、448ミリモル、5
当量)を加えた。その結果できた懸濁液を、N下で
1.5時間75℃で加熱した。反応混合物は、初めから
終わりまで不均質のままであった。固形物の酸塩化物
を、濾過により集めた。黄褐色固形物を、トルエンで洗
浄し(3X50mL)、真空下で乾燥した。THF(2
50mL)中の酸塩化物の懸濁液を0℃に冷却した。グ
アニジン塩酸塩(17.1g、179ミリモル、2当
量)および2NのNaOH(224mL、448ミリモ
ル、5当量)の水溶液を、N下で5−10分にわたり
滴下漏斗を介して加えた。反応物は、塩基性水溶液のグ
アニジンの添加により均質で二相になった。0℃の混合
液を、1時間にわたり徐々に室温に温めながら、次い
で、室温で更に1時間攪拌した。TLC分析(4:1の
ジクロロメタン/メタノール)は、より極性のスポット
(N−(5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル
−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−グアニジン)
および痕跡の出発物質の酸の出現を示した。THFを、
穏やかに加熱(35℃)しながら真空下で除去した処、
生成物の沈殿に帰した。水層を、室温で1時間攪拌して
生成物を顆粒化した。固形物を濾過により集め、水で洗
浄し(2X50mL)、乾燥した。生成物の色は、オフ
ホワイトから中程度の褐色にわたった。このバッチは、
中程度の褐色であった。MeOH(125mL)中で3
0分間の再スラリー化により、所望の生成物(N−(5
−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピ
ラゾール−4−カルボニル)−グアニジン)(22.6
g、79%収率)を淡い黄褐色固形物として得た。
【0065】実施例5 N−(5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−
1H−ピラゾール−4−カルボニル)−グアニジン
(3.08kg、9.61ミリモル、1当量)を、アセ
トン(30.8kg)に懸濁した。1−メチル−2−ピ
ロリジノン(12.3kg)を加えて均質な溶液を得
た。更に4.8kgのアセトンを用いて充分すすいだ
(スペックフリー濾過(spec. free fil
tration))。反応溶液を50℃に温めた。温度
を55℃未満に維持しながら、アセトン(8.3kg)
中のメタンスルホン酸(0.83kg、8.65モル、
0.9当量)の溶液を加えた。得られたスラリーを、5
0℃で1から2時間攪拌し、次いで、冷まし、濾過し
た。濾過ケーキを、アセトンですすぎ、次いで、乾燥し
てN−(5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル
−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−グアニジン
モノメシラート塩(3.24kg、81%)をオフホワ
イトの固形物として得た。
【0066】実施例6 3.165kgの実施例5の生成物に、123リットル
(3.8容量)のアセトンを加えた。スラリーを、室温
で20時間攪拌した。スラリーを濾過し、固形物を50
℃で乾燥した。生成物は、エクアント(equant)型−融点
(開始)228℃を有する無水結晶(3.145kg、
99%)であった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−(5−シクロプロピル−1−キノリ
    ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−
    グアニジンとメタンスルホン酸とを化合させることを含
    む、N−(5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イ
    ル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−グアニジン
    モノメシラート塩の製法。
  2. 【請求項2】 それらの化合物を、約40℃から約80
    ℃の温度で極性非プロトン性溶媒中で化合させる、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 溶媒が、アセトンと1−メチル−2−ピ
    ロリジノンの混合物である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 N−(5−シクロプロピル−1−キノリ
    ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−
    グアニジンの製法であって、 a. トルエン中で5−シクロプロピル−1−キノリン
    −5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸と塩化
    チオニルとを化合して5−シクロプロピル−1−キノリ
    ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化
    物を生成し;そして b. 約−10℃から約10℃の温度で約1時間から約
    3時間、テトラヒドロフラン中の5−シクロプロピル−
    1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カル
    ボン酸塩化物の懸濁液にグアニジン塩酸塩および水酸化
    ナトリウムを混合することを含む、前記方法。
  5. 【請求項5】 5−シクロプロピル−1−キノリン−5
    −イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸および塩化
    チオニルを、約60℃から約90℃の温度で約1時間か
    ら約3時間化合する、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 5−シクロプロピル−1−キノリン−5
    −イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸を、還流で
    水酸化ナトリウムの存在下でメタノールと共に加水分解
    により調製する、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 5−シクロプロピル−1−キノリン−5
    −イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルエス
    テルの製法であって、アミン塩基の存在下、反応に不活
    性な溶媒中でキノリン−5−イル−ヒドラジンとメチル
    −3−シクロプロピル−2−ジメチルエナミノ−3−オ
    キソプロパノエートとを化合させることを含む、前記方
    法。
  8. 【請求項8】 溶媒がエタノールであり、アミン塩基が
    トリエチルアミンであり、化合が、約50℃から約還流
    温度で起こる、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 メチル−3−シクロプロピル−2−ジメ
    チルエナミノ−3−オキソプロパノエートの製法であっ
    て、ニートの条件下、約50℃から約110℃の温度で
    約1時間から約5時間、メチル−3−シクロプロピル−
    3−オキソプロパノエートとN,N−ジメチルホルムア
    ミド ジメチルアセタールとを化合させることを含む、
    前記方法。
  10. 【請求項10】 N−(5−シクロプロピル−1−キノ
    リン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)
    −グアニジン モノメシラート塩の製法であって、 a. ニートの条件下、約50℃から約110℃の温度
    で約1時間から約5時間、メチル−3−シクロプロピル
    −3−オキソプロパノエートとN,N−ジメチルホルム
    アミド ジメチルアセタールとを化合させ; b.アミン塩基の存在下、反応に不活性な溶媒中でキノ
    リン−5−イル−ヒドラジンとメチル−3−シクロプロ
    ピル−2−ジメチルエナミノ−3−オキソプロパノエー
    トとを化合させて5−シクロプロピル−1−キノリン−
    5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸メチルエ
    ステルを生成し; c. 還流で水酸化ナトリウムの存在下でメタノール中
    で5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−1H
    −ピラゾール−4−カルボン酸メチルエステルを加水分
    解して5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−
    1H−ピラゾール−4−カルボン酸を生成し; d. 5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル−
    1H−ピラゾール−4−カルボン酸と塩化チオニルとを
    化合して5−シクロプロピル−1−キノリン−5−イル
    −1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化物を生成し; e. 約−10℃から約10℃の温度で約1時間から約
    3時間、テトラヒドロフラン中の5−シクロプロピル−
    1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カル
    ボン酸塩化物の懸濁液にグアニジン塩酸塩および水酸化
    ナトリウムを混合してN−(5−シクロプロピル−1−
    キノリン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニ
    ル)−グアニジンを生成し;そしてf.N−(5−シク
    ロプロピル−1−キノリン−5−イル−1H−ピラゾー
    ル−4−カルボニル)−グアニジンとメタンスルホン酸
    とを化合して、N−(5−シクロプロピル−1−キノリ
    ン−5−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−
    グアニジン モノメシラート塩を生成することを含む、
    前記製法。
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