JP2004155731A - 循環障害による疾病の治療剤 - Google Patents

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Kimihisa Ueno
公久 上野
Daisuke Machii
大祐 町井
Haruki Takai
春樹 高井
Chihiro Nosaka
千裕 野坂
Hiroshi Kase
広 加瀬
Tetsuji Ono
哲司 大野
Koji Yamada
耕二 山田
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】インデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する循環障害による疾病の治療剤を提供すること。
【解決手段】式(I)
【化19】
Figure 2004155731

{式中、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシなどを表し、
はシアノ、カルボキシまたは低級アルコキシカルボニルを表し、
はホルミル、カルボキシ、式(a)[式中、XはCHまたはNを表し、Rは水素などを表し、R10およびR11は水素を表すか、R10とR11が一緒になって、式(b)(式中、R12およびR13は同一または異なって、水素または低級アルキルを表し、WおよびWは同一または異なって、CR14(式中、R14は水素または低級アルキルを表す)またはNを表す)で表される基を表す]で表される基などを表す}
で表されるインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する循環障害による疾病の治療剤を提供する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インデノン誘導体を有効成分として含有する、高血圧症、鬱血性心不全、腎不全、脳血管疾患、心筋虚血、狭心症、心不全、アテローム性動脈硬化または緑内障などの循環障害による疾病の治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
アンジオテンシンII (以下、AIIという)はペプチド系昇圧ホルモンの一種であり、AII受容体拮抗剤として種々の化合物が開示されており、それらの化合物は降圧作用を有することが報告されている[特開昭63−23868号公報、特開平3−223281号公報、特開平3−271288号公報、EP−0450566A、EP−0468372A、ジャーナル・オブ・メディシナルケミストリー(J. Med. Chem.)、34巻、2525頁(1991年)、同34巻、3105頁(1991年)、バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ(Bioorg. Med. Chem. Lett.)、1巻、711頁(1991年)など]。
【0003】
一方、同じくペプチド系昇圧ホルモンの一種であるエンドセリン(以下、ETという)は血管内皮由来の持続的血管平滑筋収縮活性を有する血管収縮ペプチドである。ETは構造と薬理活性が異なる3種類のイソフォーム(ET−1、ET−2、ET−3)として存在する(以後、特に断らない限りETなる用語はETのイソフォームのいずれか、または全てを意味する)。ETは心血管系において比較的長期的な血管緊張の調節、心機能の調節、血管細胞増殖の調節などを行っていると予想されており、心臓血管、脳血管、呼吸器および腎臓における疾患の病因の一つとしてETの高い放出による異常な平滑筋の収縮の関与が示されている。高レベルのETの存在が、本態性高血圧、急性心筋梗塞、クモ膜下出血またはアテローム性動脈硬化の患者や透析を受けている尿毒症患者の血漿中で報告されている。また、ETは心筋虚血、冠血管痙攣、心不全、血管平滑筋細胞の増殖およびアテローム性動脈硬化にも関与していることが報告されている。
【0004】
従ってAII受容体またはET受容体に対し拮抗作用を示す本特許記載の化合物は、高血圧、腎不全、脳血管疾患、心筋虚血、狭心症、心不全、アテローム性動脈硬化または緑内障などの循環障害による各種疾患の治療に有用である。
フェニルインデノン誘導体としては以下のものが知られている。
式(e)で表される化合物が細胞接着阻害剤として有用であることが示されている(特許文献1参照)。
【0005】
【化7】
Figure 2004155731
【0006】
(式中、R15およびR16はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンを表し、R17は水素、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換された低級アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルを表し、R18は水素または低級アルキルを表す)
式(f)で表される化合物が電子写真感光体として有用であることが示されている(特許文献2参照)。
【0007】
【化8】
Figure 2004155731
【0008】
(式中、R19とR20およびR21とR22は各々、それぞれが隣接する2つの炭素原子と一緒になって芳香環を形成してもよく、またはR19〜R22はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン、シアノ、置換ビニル基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の複素環基を表す。ここにおいてアリールの置換基はアルコキシ、ビニル、フェニル、アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アシル、スチリル、アルキルカルバミド、アルキルスルホンアミドまたはカルバモイルの各基である)
式(g)で表される化合物が電子写真感光体として有用であることが示されている(特許文献3参照)。
【0009】
【化9】
Figure 2004155731
【0010】
(式中、R23は水素、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールを表す)
【0011】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第882706号明細書
【0012】
【特許文献2】
欧州特許出願公開第821278号明細書
【0013】
【特許文献3】
特開平9−319110号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、循環障害による疾病の治療剤を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の(1)〜(10)項に関する。
(1)式(I)
【0016】
【化10】
Figure 2004155731
【0017】
{式中、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンを表し、
はシアノ、カルボキシまたは低級アルコキシカルボニルを表し、
はホルミル、カルボキシ、CONR(式中、Rは置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、Rは水素、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)、CHNR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換の複素環基を表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)または式(a)
【0018】
【化11】
Figure 2004155731
【0019】
[式中、XはCHまたはNを表し、Rは水素、低級アルキル、シクロアルキルまたは低級アルコキシカルボニルを表し、R10およびR11は水素を表すか、R10とR11が一緒になって、式(b)
【0020】
【化12】
Figure 2004155731
【0021】
(式中、R12およびR13は同一または異なって、水素または低級アルキルを表し、WおよびWは同一または異なって、CR14(式中、R14は水素または低級アルキルを表す)またはNを表す)で表される基を表す]で表される基を表す}で表されるインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する循環障害による疾病の治療剤。
(2)(1)項に記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するアンジオテンシンII受容体拮抗剤。
(3)(1)項に記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するエンドセリン受容体拮抗剤。
(4)式(IA)
【0022】
【化13】
Figure 2004155731
【0023】
{式中、R1AおよびR2Aはそれぞれ前記RおよびRと同義であり、
3Aはシアノまたはカルボキシを表し、
4Aはホルミル、カルボキシ、CONR5A6A(式中、R5AおよびR6Aはそれぞれ前記RおよびRと同義である)、CHNR7A8A(式中、R7AおよびR8Aはそれぞれ前記RおよびRと同義である)または式(c)
【0024】
【化14】
Figure 2004155731
【0025】
[式中、Xは前記Xと同義であり、R9Aは前記Rと同義であり、R10AおよびR11Aは水素を表すか、R10AとR11Aが一緒になって、式(d)
【0026】
【化15】
Figure 2004155731
【0027】
(式中、R12A、R13A、W1AおよびW2Aは、それぞれ前記R12、R13、WおよびWと同義である)で表される基を表す]で表される基を表し、R4AがホルミルまたはCONR5A6A(式中、R5AおよびR6Aはそれぞれ前記と同義である)である場合には、R3Aはさらに低級アルコキシカルボニルであってもよい}で表されるインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(5)R4Aが式(c)で表される基である(4)項記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(6)R4AがCHNR7A8A(式中、R7AおよびR8Aはそれぞれ前記と同義である)である(4)項記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(7)(4)〜(6)項記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するアンジオテンシンII受容体拮抗剤。
(8)(4)〜(6)項記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するエンドセリン受容体拮抗剤。
(9)(4)〜(6)項記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する循環障害による疾病の治療剤。
(10)(4)〜(6)項記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を含有する医薬。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、式(I)で表される化合物を化合物(I)という。他の式番号の化合物についても同様である。
式(I)、式(IA)、式(a)、式(b)、式(c)、および式(d)の各基の定義において、低級アルコキシおよび低級アルコキシカルボニルのアルキル部分ならびに低級アルキルとしては、例えば直鎖状または分枝鎖状の炭素数1〜8のアルキル、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられる。アラルキルのアルキレン部分は前記低級アルキルから水素一つを除去したアルキレン基を表す。
【0029】
シクロアルキルとしては、例えば炭素数3〜8のシクロアルキル、より具体的にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の各原子が挙げられる。
アラルキルのアリール部分およびアリールとしては、例えばフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
【0030】
複素環基としては、例えばピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル、ピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリノ、モルホリニル、チオモルホリノ、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、オクタヒドロキノリル、ジヒドロインドリル、ピロリニル、チアゾリニル、オキサゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニルなどが挙げられる。
【0031】
隣接する窒素原子と一緒になって形成される複素環基としては、例えばピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、オクタヒドロキノリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、ジヒドロインドリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリルなどが挙げられる。
【0032】
置換低級アルキルにおける置換基としては、例えば置換数1〜3の同一または異なって低級アルコキシ、ヒドロキシ、低級アルコキシカルボニル、アリール、アラルキル、カルボキシ、モノまたはジ低級アルキルアミノ、置換もしくは非置換の複素環基(該置換複素環基における置換基としては、後記の置換複素環基における置換基と同じものが挙げられる)などが挙げられる。ここで低級アルコキシおよび低級アルコキシカルボニルはそれぞれ前記と同義であり、モノまたはジ低級アルキルアミノの低級アルキル部分は前記低級アルキルと同義であり、ジ低級アルキルアミノの2つの低級アルキルは同一であっても異なってもよい。アリール、アラルキルおよび複素環基はそれぞれ前記と同義である。
【0033】
置換アラルキル、置換アリール、および置換複素環基における置換基としては、例えば置換数1〜3の同一または異なって低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、モノまたはジ低級アルキルアミノ、アリール、アラルキル、複素環基などが挙げられ、低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、モノまたはジ低級アルキルアミノ、アリール、アラルキルおよび複素環基は、それぞれ前記と同義である。
【0034】
隣接する窒素原子と一緒になって形成される置換複素環基における置換基としては、例えば置換数1〜3の同一または異なって低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、モノまたはジ低級アルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリール(該置換アリールにおける置換基としては前記置換アリールにおける置換基と同様のものが挙げられる)、アラルキル、複素環基などが挙げられる。ここで低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、低級アルコキシカルボニル、モノまたはジ低級アルキルアミノ、アリール、アラルキルおよび複素環基はそれぞれ前記と同義である。
【0035】
化合物(I)の薬理学的に許容される塩としては、毒性のない、水溶性のものが好ましく、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩などの酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどのアンモニウム塩、モルホリン付加塩、ピペリジン付加塩などの有機アミン付加塩などが挙げられる。
【0036】
循環障害による疾病としては、例えば高血圧症、鬱血性心不全、腎不全、脳血管疾患、心筋虚血、狭心症、心不全、アテローム性動脈硬化症、緑内障などが挙げられる。
次に、化合物(I)の製造法について説明するが、製造法はこれに限定されるものではない。
【0037】
なお、以下に示した製造法において、定義した基が反応条件下変化するか、または方法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される方法、例えば官能基の保護、脱保護などの手段[例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons, Inc.)(1981年)など参照]を用いることにより容易に製造を実施することができる。
【0038】
化合物(I)の合成中間体は、例えば文献記載の方法[ブレタン・デ・ラ・ソサイエテ・キミーク・デ・フランス(Bulletin de la Societe Chimique de France)、1巻、263頁(1972年)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J. Heterocycl. Chem.)、21巻(2)、267頁(1975年)、バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ(Bioorg. Med. Chem. Lett.)、7巻(22)、2903頁(1997年)、エジプティアン・ジャーナル・オブ・ケミストリー(Egypt. J. Chem.)、36巻(5)、363頁(1995年)、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.)、25巻(39)、4389頁(1984年)など参照]などによって合成できる。
【0039】
化合物(I)の合成中間体である化合物(IV)および化合物(VII)は、以下に示す反応工程により製造することができる(経路1)。
【0040】
【化16】
Figure 2004155731
【0041】
(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義であり、RおよびR24は同一または異なって低級アルキルを示す。ここで低級アルキルは前記と同義である)
例えば、2−(メチルベンゾイル)安息香酸エステル誘導体(化合物(II))に、テトラヒドロフランなどの不活性溶媒中、−78〜0℃の間の温度で、好ましくは−78℃で、1〜3当量のアセトニトリルと1〜2当量の塩基、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムから調製される塩を作用させ、室温に徐々に昇温し、室温で1〜6時間、好ましくは3時間反応させることより、化合物(III)を製造することができる。
【0042】
化合物(III)をテトラヒドロフランなどの不活性溶媒中、−78℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、好ましくは−78℃〜室温の間の温度で、より好ましくは−78℃から室温に徐々に昇温させながら、1〜8時間、好ましくは2〜4時間、1〜2当量の塩基、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムヘキサジシラジドなどの有機金属試薬、好ましくはリチウムジイソプロピルアミドで処理することにより、化合物(IV)を得ることができる。
【0043】
化合物(I)においてRが低級アルコキシカルボニルである化合物の中間体(VII)は、例えば次のようにして製造することができる。
化合物(III)をアルカリ水溶液中、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液中で、室温から100℃の間の温度で、好ましくは100℃で、1〜12時間好ましくは2〜4時間加水分解することにより化合物(V)を得ることができる。
【0044】
化合物(V)をテトラヒドロフランなどの不活性溶媒中、−78℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、好ましくは−78℃〜室温の間の温度で、より好ましくは−78℃から室温に徐々に昇温させながら、1〜6時間、好ましくは2〜3時間、3〜5当量の塩基、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムヘキサジシラジドなどの有機金属試薬、好ましくはリチウムジイソプロピルアミドで処理することにより、化合物(VI)を得ることができる。
【0045】
化合物(VI)を無溶媒またはジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフランなどの溶媒中、1当量〜溶媒量の塩化チオニルなどのハロゲン化剤で、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で1〜24時間、好ましくは1〜10時間処理することにより対応する酸塩化物に導き、ついで1〜2当量のトリエチルアミン、ピリジンなどの適当な塩基の存在下、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムなどの溶媒中、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で1〜10当量、好ましくは1〜2当量のR24OHで表されるアルコールと、1〜24時間反応させることにより化合物(VII)を得ることができる。
【0046】
化合物(VII)は以下の方法でも製造することができる。
文献[オーガニック・シンセシーズ・コレクティブ・ボリューム(Organic syntheses collective Vol.)、3巻、353頁(1955年)]記載の方法を参考に、無水フタル酸誘導体(VIII)をテトラヒドロフランなどの不活性溶媒中、1〜5当量、好ましくは1〜2当量のアルコキシカルボニルメチレントリフェニルホスホラン((CP=CHCO24)と、室温から用いる溶媒の沸点の間の温度で、1〜24時間、好ましくは2〜12時間、反応させることにより化合物(IX)を得ることができる。
【0047】
化合物(IX)をテトラヒドロフランなどの不活性溶媒中、−78℃〜室温の間の温度で0.5〜24時間、好ましくは2〜12時間、2〜5当量のトリルマグネシウムブロミドなどと反応させることによっても化合物(VII)を得ることができる。
上記製造法によって得られた化合物(IV)および化合物(VII)を原料として用い、化合物(I−i)および化合物(I−ii)を製造することができる(経路2)。
【0048】
【化17】
Figure 2004155731
【0049】
(式中、R、R、R、R、R、R10およびR11はそれぞれ前記と同義であり、R3aはシアノまたは低級アルコキシカルボニルを表し、ここで低級アルコキシカルボニルは前記と同義であり、Yはハロゲンを示し、ここでハロゲンは前記と同義である)
化合物(IV)または化合物(VII)をラジカル的ハロゲン化反応に供することにより、即ち、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロメタン系溶媒、芳香族炭化水素などの溶媒中、1〜2当量のN−ブロモコハク酸イミドなどのハロゲン化剤と使用する溶媒の沸点以下で、必要によりアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイルなどのラジカル開始剤を加えながら、1〜10時間、好ましくは5時間反応させることにより、それぞれ対応するモノハロゲン化物(化合物(X))を製造することができる。
【0050】
化合物(X)を、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、低級アルコールなどの溶媒中で、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下、アゾール誘導体(化合物(XI))と室温から用いる溶媒の沸点の間で、1〜10時間、好ましくは2〜5時間反応させることにより、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド中、炭酸ナトリウム存在下、60〜80℃の間の温度で、1〜4時間、好ましくは2〜3時間反応させることにより化合物(I−i)を得ることができる。またはアゾール誘導体(化合物(XI))を、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、低級アルコールなどの溶媒中、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド中で、あらかじめ水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの金属水素化物またはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属低級アルコキシドにより、0℃〜溶媒の沸点の間の温度で、好ましくは0℃〜室温の間の温度で、0.5〜3時間、好ましくは1〜2時間反応させることにより対応するアゾール誘導体の金属塩に導き、必要によりその後の溶媒を適当なものに交換して、化合物(X)と対応するアゾール誘導体の金属塩とを0℃〜溶媒の沸点の間の温度で0.5〜3時間、好ましくは1〜2時間反応させる(より好ましい条件としては、N,N−ジメチルホルムアミド中で室温下反応させる条件が挙げられる)ことにより化合物(I−i)を得ることができる。
【0051】
化合物(X)をN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、低級アルコールなどの溶媒中、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド中で、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基存在下または非存在下、好ましくは2当量の炭酸カリウム存在下、1当量〜大過剰量のRNHで表される化合物(XII)と室温から溶媒の沸点の間の温度で、好ましくは室温で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間、反応させることにより化合物(I−ii)を得ることができる。
【0052】
がホルミルである化合物(I−iii)、Rがカルボキシである化合物(I−iv)およびRがCONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である化合物(I−v)は以下に示す反応工程により製造することができる(経路3)。
【0053】
【化18】
Figure 2004155731
【0054】
(式中、R、R、R3a、R、RおよびYはそれぞれ前記と同義である)
化合物(IV)または化合物(VII)をラジカル的ハロゲン化反応に供することにより、即ち、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロメタン系溶媒、芳香族炭化水素などの溶媒中、2〜6当量、好ましくは2〜3当量のN−ブロモコハク酸イミドなどのハロゲン化剤と用いる溶媒の沸点以下で、必要によりアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイルなどのラジカル開始剤を加えながら、5〜24時間、好ましくは10〜15時間反応させることにより、対応するジハロメチル化合物(XIII)を製造することができる。
【0055】
化合物(XIII)を硝酸銀/水中で10分間〜1時間、好ましくは20〜40分間加熱することにより、または化合物(X)を酢酸/水中で10分間〜3時間、好ましくは1〜2時間、ヘキサメチレンテトラミンとともに加熱することにより化合物(I−iii)を得ることができる。
がカルボキシである化合物(I−iv)は、Rがホルミルである化合物(I−iii)をジョーンズ試薬などの酸化剤で常法に従い酸化することによって得ることができる。
【0056】
がCONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である化合物(I−v)は以下の方法で得ることができる。
がカルボキシである化合物(I−iv)を無溶媒またはジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフランなどの溶媒中、1当量〜溶媒量の塩化チオニルなどのハロゲン化剤で、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、1〜24時間、好ましくは1〜10時間処理することにより対応する酸塩化物に導くことができる。ついでN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムなどの溶媒中、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で1〜2当量のトリエチルアミン、ピリジンなどの適当な塩基の存在下、1〜10当量、好ましくは1〜2当量のアミン(RNH)と上記の対応する酸塩化物とを、1〜24時間反応させることにより化合物(I−v)を得ることができる。あるいは化合物(I−iv)とアミン(RNH)とを、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドなどの不活性溶媒中、1〜5当量、好ましくは1〜3当量のN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、カルボニルジイミダゾール、ヨウ化 2−クロロ−1−メチルピリジニウムなどの縮合剤の存在下、1〜5当量、好ましくは1〜3当量のピリジン、トリエチルアミンなどの塩基存在下、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、1〜24時間、好ましくは1〜4時間反応させることにより化合物(I−v)を得ることもできる。
【0057】
がカルボキシである化合物(I)は、例えば経路2および経路3の製造法で得られる化合物(I−i)、化合物(I−ii)、化合物(I−iii)、化合物(I−iv)または化合物(I−v)においてR3aが低級アルコキシカルボニルである化合物を加水分解することにより製造することができる。より好ましくは、R3aがtert−ブトキシカルボニルである化合物を酸により加水分解することで製造することができる。酸としては、例えばトリフルオロ酢酸などが挙げられる。
【0058】
上記製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、シリカゲルを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィーなどの各種クロマトグラフィーなどに付して精製単離することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
【0059】
化合物(I)の中には、位置異性体、光学異性体または互変異性体が存在しうるものもあるが、化合物(I)は、これらを含め、すべての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
化合物(I)の塩を取得したいとき、化合物(I)が塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、化合物(I)を適当な溶媒に溶解または懸濁させて、適当な酸または塩基を加えることにより塩を形成させ単離すればよい。
【0060】
また、化合物(I)およびその薬理学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明の治療剤などに使用される。
次に、本発明により得られる化合物(I)の具体例を第1表に示す。
【0061】
【表1】
Figure 2004155731
【0062】
【表2】
Figure 2004155731
【0063】
【表3】
Figure 2004155731
【0064】
化合物(I)の薬理作用について試験例により具体的に説明する。
試験例1 ウシ副腎皮質を用いたAII受容体結合実験
ウシ副腎皮質の組織を細断した後、0.25mol/L しょ糖水溶液〔NaHCO、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ロイペプシン、ペスタチンA、フェニルメタンスルホニルフルオリド含有〕に懸濁し、ホモジナイズした。ホモジネートを3,000rpmで10分間遠心し、上清を9,000rpmで遠心した。更に上清を30,000rpmで60分間遠心した後に沈殿をNaHCO−EDTA水溶液に懸濁し、30,000rpmで60分間遠心した。得られた沈殿をリン酸緩衝液(pH7.4)に懸濁し、これをAII受容体源として拮抗試験に用いた。試験化合物溶液(DMSO溶液)または溶媒に、膜調製液250μL、50mmol/Lトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)緩衝液[Bovine Serum Albumin (BSA) 0.2%]250μLおよび125I−AII(2.5x10−10M)20μLを加え、混合物を室温で2時間放置した。次いで混合物をガラス繊維フィルター(GF/Bワットマン)で濾過し、フィルターをテストチューブに入れてガンマーカウンターを用いて放射活性を計測した。125I−AIIの全特異的結合の50%阻害を示す試験化合物の阻害濃度(IC50)または試験化合物10−5mol/L濃度における阻害率を算出した。結果を第2表に示す。
試験例2 ET受容体結合実験
Iharaらの方法[ジャーナル・オブ・カルジオバスキュラー・ファーマコロジー(Journal of Cardiovascular Pharmacology)、17巻(7)、119頁(1991年)]に若干の改良を加えて実験を行った。ウシ頚動脈を、氷冷した炭酸水素ナトリウム緩衝液 (pH 8.3) 中、ポリトロンホモジナイザー (Kinematica社製) を用いて破砕した。懸濁液を9,000rpmで10分間遠心し、上清を再び35,000rpmで60分間遠心した。得られた沈殿に、最終組織タンパク濃度250mg タンパク/mLの濃度になるように50mmol/Lトリスヒドロキシメチルアミノメタン塩酸塩 (Tris−HCl) 緩衝液 (pH 7.6) を加えて懸濁した。この組織懸濁液400μLに、125Iで標識された[125I]Tyr13−ET−1 ([125I]ET−1 NBN社製;比放射能81.4TBq/mmol;最終濃度60pmol/L) 50μLおよび試験化合物溶液(溶媒:1%DMSO−Tris−HCl緩衝液)50μLを加え、37℃で2時間反応させた。反応終了後、セルハーヴェスター (Brandel社製) を用いてガラス繊維濾紙 (GF/B, Whatman社製) 上で急速濾過し、直ちに氷冷したTris−HCl緩衝液で2回洗浄した。ガラス繊維上の放射活性を、ガンマカウンター (Packard社製) で測定した。試験化合物のET受容体結合に対する阻害率の値は、次式によって求めた。
【0065】
【数1】
Figure 2004155731
【0066】
(注)全結合量とは、試験化合物非存在下での[125I]ET−1結合放射能量である。
非特異的結合量とは、100nmol/LのET−1存在下での[125I]ET−1結合放射能量である。薬物存在下での結合量とは、各種濃度の試験化合物存在下での[125I]ET−1結合放射能量である。
結果を第2表に示す。
【0067】
【表4】
Figure 2004155731
【0068】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、注射剤などの通常適用される剤形に調製して、経口的に、または静脈内注射などの非経口的投与で投与することができる。それらの経口的または非経口的に投与する剤形の製剤化には、通常知られた方法が適用され、各製剤は、例えば各種の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、懸濁化剤、等張化剤、乳化剤などを含有していてもよい。
【0069】
使用する製剤用担体は、賦形剤としては、例えば白糖、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶性セルロース(アビセル)、結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、崩壊剤としては、例えばアルギン酸、デンプン、ポリビニルピロリドン、滑沢剤としては、例えばメタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、シリコーン樹脂、タルク、懸濁化剤としては、例えばプロピレングリコール、リン酸水素カルシウム、等張化剤としては、例えばクエン酸ナトリウム、乳化剤としては、例えばエタノール、ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0070】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は上記の目的で用いるためには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。投与量は、年令、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間などにより異なる。通常、成人1人あたり、1回につき1〜1000mgの範囲で、1日1回、または成人1人あたり、1回につき1〜100mgの範囲で、1日1回から数回経口もしくは非経口投与されるか、または1日1〜24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0071】
【実施例】
以下に、参考例、実施例および製剤例により、本発明を詳細に説明する。
参考例および実施例で用いられるプロトン核磁気共鳴スペクトル(H−nmr)は、270MHzで測定されたものである。またプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて化合物および測定条件によっては交換性水素が明瞭には観測されないことがある。
参考例1
2−(4−メチルベンゾイル)安息香酸メチル (化合物IIa)
2−(p−トルオイル)安息香酸 (100g,0.42mol) をメタノール (500mL) に溶解し、濃硫酸 (40mL) を加え、45時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に水と酢酸エチルを加え、水酸化ナトリウム水溶液によりpH7.5に調節した。有機層を分液し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物IIa (106g, 99%) を白色結晶として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.40 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 7.23 (d, J = 7.9 Hz,2H), 7.39 (dd, J = 7.6, 1.7 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 7.6, 1.3 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 5.6, 1.7 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 8.04 (dd, J = 7.6, 1.3 Hz, 1H).
EI−MS m/z=254 (M).
【0072】
参考例2
2−[2−シアノ−1−(4−メチルフェニル)エテニル]安息香酸 (化合物IIIa)
乾燥したテトラヒドロフラン (200mL) 中に−78℃でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液 (1.50mol/L) (110mL,165mmol) をシリンジで滴下し、次いでアセトニトリル (9.04mL,173mmol) をゆっくりと滴下した。反応液を−78℃で30分間撹拌した後、参考例1で得られた2−(4−メチルベンゾイル)安息香酸メチル(化合物IIa) (20.0g,78.7mmol) のテトラヒドロフラン (40mL) 溶液を30分間にわたって滴下した。滴下終了後、冷却浴を除き、反応混合物を冷却した6mol/L 塩酸 (100mL) に注ぎ、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を合わせ、減圧濃縮後、酢酸エチル (300mL) を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出した。得られた水層に濃塩酸を加え、液性を酸性とした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を留去し、E体とZ体の混合物として化合物IIIa(21.5g,定量的)を燈色の粗結晶として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.27 (s, 3H), 5.33 (s, 0.2H), 5.80 (s, 0.8H), 7.1−8.2 (m, 8H), 8.5 (br s, 1H).
EI−MS m/z=263 (M).
参考例3
2−シアノ−3−(4−メチルフェニル)−1−オキソ−1H−インデン(化合物IVa)
乾燥したテトラヒドロフラン (50mL) とジイソプロピルアミン (7.60mL, 54.0mmol) を混合し0℃でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液 (1.50mol/L) (34.6mL, 52.0mmol) をシリンジでゆっくり滴下した。30分間撹拌した後、反応液を−78℃に冷却し、参考例2で得られた2−[2−シアノ−1−(4−メチルフェニル)エテニル]安息香酸 (化合物IIIa) (6.50g, 24.7mmol) のテトラヒドロフラン溶液 (50mL)を20分間で滴下した。滴下終了後、さらに20分間撹拌し、冷却浴を除き、室温に昇温した。4時間撹拌後、冷却した6mol/L 塩酸に反応混合物を注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物IVa (5.48g, 90%) を燈色結晶として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.47 (s, 3H), 7.3−7.9 (m, 8H).
EI−MS m/z=245 (M).
【0073】
参考例4
3−(4−ブロモメチルフェニル)−2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン (化合物Xa)
参考例3で得られた2−シアノ−3−(4−メチルフェニル)−1−オキソ−1H−インデン(化合物IVa) (1.74g, 7.10mmol) をクロロホルム (40mL) に溶解し、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)(2.53g, 14.2mmol)を加え、加熱還流した。触媒量の過酸化ベンゾイル(BPO)(2mg) を適宜加えながら、5時間反応させた。反応系を冷却後、析出した固体を濾別し、濾液を減圧濃縮し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製し、原料(化合物IVa):目的物(化合物Xa):ジブロム体(化合物XIIIa)の比が9:22:5である混合物(計2.29g) を得た。なお、以下の物性値は目的物のデータである。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 4.57 (s, 2H), 7.3−7.9 (m, 8H).
EI−MS m/z=323 (M).
参考例5
2−[2−カルボキシ−1−(4−メチルフェニル)エテニル]安息香酸 (化合物Va)
参考例2で得られた2−[2−シアノ−1−(4−メチルフェニル)エテニル]安息香酸 (化合物IIIa) (50.0g,190mmol) を4mol/L 水酸化ナトリウム水溶液と混合し6時間加熱還流した。得られた反応混合物を塩化メチレンで洗浄後、濃塩酸で液性を酸性にし、析出した固体をテトラヒドロフラン/酢酸エチルの混合液で抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られる固体をテトラヒドロフラン/ヘキサンで再結晶し、化合物Va (42.9g, 80%) を異性体混合比7/1で得た。
H−nmr (CDOD) δ (ppm) 2.31 (s, 3H), 5.97 (s, 0.12H), 6.42 (s, 0.88H), 7.06 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.28−7.53 (m, 3H), 7.81 (d, J = 7.6 Hz, 1H).
EI−MS m/z=282 (M).
【0074】
参考例6
3−(4−メチルフェニル)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸(化合物VIa)
乾燥したテトラヒドロフラン (250mL) とジイソプロピルアミン (83.4mL, 0.60mol) を混合し−70℃に冷却したところにn−ブチルリチウムのヘキサン溶液 (1.50mol/L) (378mL, 0.60mol) を滴下した。0℃に昇温して30分間撹拌後、再び−70℃に冷却し、参考例5で得られた2−[2−カルボキシ−1−(4−メチルフェニル)エテニル]安息香酸 (化合物Va) (40g, 0.14mol) のテトラヒドロフラン溶液 (600mL) を滴下した。そのまま1.5時間撹拌後、室温に昇温して3時間撹拌した。反応溶液を6mol/L 塩酸中に注ぎ、一旦濃縮し酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出し、水層を6mol/L 塩酸で酸性とした。析出したオレンジ色結晶を吸引濾過にて濾取し、水で洗浄後減圧下で乾燥し、化合物VIa (19.9g, 54%) を得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.50 (s, 3H), 7.1−7.8 (m, 8H).
EI−MS m/z=264 (M).
参考例7
1,3−ジヒドロ−3−(2−メトキシカルボニル)メチレン−1−オキソベンゾ[c]フラン (化合物IXa)
無水フタル酸 (化合物VIIIa) (104g, 0.70mol)、メトキシカルボニルメチレントリフェニルホスホラン (234g, 0.70mol) をジメトキシエタン (2.0L) に溶解し、12時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、化合物IXa (129g, 90%) を白色結晶として得た。
H−nmr (CDCl3) δ (ppm) 3.90 (s, 3H), 5.87 (s, 0.17H), 6.12 (s, 0.83H), 7.5−8.0 (m, 3.17H), 9.00 (d, J = 11.4 Hz, 0.83H).EI−MS m/z=204 (M).
参考例8
2−メトキシカルボニル−3−(4−メチルフェニル)−1−オキソ−1H−インデン (化合物VIIa)
乾燥したテトラヒドロフラン (5mL) に参考例7で得られた化合物IXa (218mg,1.10mmol) を溶解し−78℃に冷却した。これにp−トリルマグネシウムブロミドのエーテル溶液 (1.0mol/L) (1.0mL, 1.0mmol) を加え、−78℃で30分間撹拌した後、室温に昇温し一晩撹拌した。
反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して得られた燈色油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、化合物VIIa (152mg, 57%) を黄色油状物質として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.45 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 7.22−7.26 (m, 1H), 7.33 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.40−7.43 (m, 2H), 7.45 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.59−7.62 (m, 1H).
EI−MS m/z=278 (M).
【0075】
参考例9
2−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−メチルフェニル)−1−オキソ−1H−インデン (化合物VIIb)
参考例6で得られた化合物VIa (16.5g, 62.4mmol) をジクロロエタン (200mL)に溶解し、塩化チオニル (5.50mL, 74.9mmol) を加え、撹拌した。室温でピリジン (7.60mL, 93.6mmol) を加えた後、50℃で30分間加熱撹拌した。溶媒と過剰の試薬を減圧留去し、得られた残渣にジクロロエタン (150mL) とtert−ブタノール (30mL) を加え、トリエチルアミン (17.4mL, 125mmol) を滴下し、50℃で1時間撹拌した。放冷後、水を加え、溶媒を留去し酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて分液し、水層より原料 (3.3g, 20%)を回収した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し、黄褐色残渣 (20g) を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製し、化合物VIIb (7.35g, 37%) を得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.39 (s, 9H), 2.44 (s, 3H), 7.1−7.6 (m, 8H).
EI−MS m/z=320 (M).
参考例10
3−(4−ブロモメチルフェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−1−オキソ−1H−インデン (化合物Xc)
化合物VIIb (3.20g, 9.99mmol) を四塩化炭素 (40mL) に溶解し、NBS (1.78g,20.0mmol) を加え、加熱還流したところへBPO (2mg) を加え、撹拌した。さらにBPOを2mgずつ適宜加えながら、H−nmrで反応を追跡した。24時間反応後、さらにNBS (0.89g, 9.99mmol) を加え、5時間反応した。不溶物を濾別し、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、化合物Xcと原料の比が9.5:8.3である混合物 (4.3g) を黄色油状物質として得た。なお、下記のH−nmrのデータは化合物Xcのデータである。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.35 (s, 9H), 4.51 (s, 2H), 7.0−8.0 (m, 8H).
【0076】
参考例11
3−(4−ジブロモメチルフェニル)−2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン (化合物XIIIa)
化合物IVa (100mg, 0.41mmol) を四塩化炭素 (50mL) に溶解し、NBS (181mg, 0.82mmol)と BPO (20mg) を加え加熱還流した。8時間攪拌後、H−nmrにて反応の進行を追跡し、さらにBPO (20mg) を加え、8時間加熱攪拌した。室温に冷却後、析出した固体を濾別し、濾液を濃縮し、得られた油状物質を再溶解(クロロホルム)し、短いシリカゲルカラムに通塔(クロロホルム)することにより、粗生成物 (121mg) を化合物XIIIa:化合物Xaの比が13:3である混合物として得た。なお、以下のH−nmrは化合物XIIIaのデータである。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 6.72 (s, 1H), 7.1−8.2 (m, 8H).
参考例12
1−[4−(2−メトキシカルボニル−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−2−プロピルベンズイミダゾール(化合物7)
参考例4と同様の方法を用いて、化合物XIIaから得られた3−(4−ブロモメチルフェニル)−2−メトキシカルボニル−1−オキソ−1H−インデン (2.75g, 7.70mmol)、2−プロピルベンズイミダゾール (1.85g, 11.6mmol) および炭酸ナトリウム (1.63g, 15.4mmol) から、後記の実施例1と同様の方法により化合物7(248mg, 7%) を黄色結晶として得た。
融点 168−171℃.
H−nmr (CDCl) δ 1.05 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.92 (m, 2H), 2.88 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.75 (s, 3H), 5.44 (s, 2H), 7.1−7.9 (m, 12H).IR (KBr, cm−1) : 1732,1349,1236,1118,750.EI−MS m/z=436 (M).
元素分析 : C2824・0.5HOとして
計算値 (%) : C, 75.49; H, 5.43; N, 6.29.
実測値 (%) : C, 75.45; H, 5.47; N, 6.09.
参考例13
1−[4−(2−tert−ブトキシカルボニル−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−2−プロピルイミダゾール(化合物8)
実施例1と同様の方法により、参考例10で得られた3−(4−ブロモメチルフェニル)−2−tert−ブトキシカルボニル−1−オキソ−1H−インデン (化合物Xc) (2.00g, 5.00mmol)、2−プロピルイミダゾール (1.10g, 10.0mmol)、炭酸ナトリウム (624mg, 10.0mmol) およびヨウ化ナトリウム (441mg, 2.94mmol) から化合物8 (828mg, 39%) を黄色油状物質として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 0.97 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.37 (s, 9H), 1.63 (m,2H), 2.50 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 6.8−7.6 (m, 10H).
【0077】
実施例1
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−2−プロピルベンズイミダゾール(化合物1)
塩化カルシウム管をつけた反応容器中、参考例4で得られた3−(4−ブロモメチルフェニル)−2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン(化合物Xa)(1.00g, 3.08mmol)、2−プロピルベンズイミダゾール(988mg, 6.16mmol)、炭酸ナトリウム(654mg, 6.16mmol)およびヨウ化ナトリウム(462mg, 3.08mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド (15mL) と混合し、80℃で1.5時間加熱した。冷却後、反応溶液を濾過し溶媒を留去し、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することにより粗生成物 (2.27g)を褐色の油状物質として得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム、ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で2回精製した後、エーテルで結晶化させ、化合物1(430mg, 35%) を得た。
融点 193−194℃
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.33 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.90 (m, 2H), 2.83 (t,J = 7.5 Hz, 2H), 5.47 (s, 2H), 7.2−7.9 (m, 12H).IR (KBr, cm−1) : 2196,1701,1607,1553,1372,1321,1194,822,744,727.EI−MS m/z=403 (M).
元素分析 : C2721O・0.2HOとして
計算値 (%) : C, 79.66; H, 5.30; N, 10.32.
実測値 (%) : C, 79.56; H, 5.19; N, 10.03.
実施例2
3−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (化合物2)
アルゴン雰囲気下、氷冷した反応容器にtert−ブタノール (3mL) とtert−ブトキシカリウム (170mg) を添加し、均一となるまで攪拌し、2−エチル−5,7−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (300mg, 1.71mmol) とN,N−ジメチルホルムアミド (0.6mL) を加え、均一な溶液とした。これに参考例4で得られた化合物Xa (500mg, 1.54mmol) のN,N−ジメチルホルムアミド (6mL) 溶液を0℃で滴下した。滴下後、浴を外し、室温で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液に反応溶液を注いだ。析出した黄褐色固体を濾取し、水で洗浄し、減圧乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、エーテルで結晶化させ、化合物2 (216mg, 34%) を得た。
融点188−190℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.37 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 2.60 (s, 3H), 2.65 (s,3H), 2.84 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 5.57 (s, 2H), 6.93 (s, 1H), 7.2−7.8 (m, 8H).
IR (KBr, cm−1) : 2176,1717,1609,1329,718.EI−MS m/z= 418 (M).
元素分析 : C2722Oとして
計算値 (%) : C, 77.49; H, 5.30; N, 13.39.
実測値 (%) : C, 77.43; H, 5.08; N, 13.45.
【0078】
実施例3
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−2−プロピルイミダゾール(化合物3)
実施例1と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (200mg, 0.62mmol)、2−プロピルイミダゾール (102mg, 0.93mmol) および炭酸ナトリウム(131mg, 1.24mmol) から化合物3 (75mg, 32%) を黄色結晶として得た。
融点113−115℃.
H−nmr (CDCl) δ(ppm) 0.99 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.76 (m, 2H), 2.63 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 5.21 (s, 2H), 6.89 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.2−7.7 (m, 6H), 7.8 (d, J =8.4 Hz, 2H).IR (KBr, cm−1) : 2218,1715.
EI−MS m/z=353 (M).
元素分析 : C2319O・0.1HOとして
計算値 (%) : C, 78.16; H, 5.42; N, 11.89.
実測値 (%) : C, 77.77; H, 5.45; N, 11.83.
実施例4
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]ベンズイミダゾール (化合物4)
実施例1と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (200mg, 0.62mmol)、ベンズイミダゾール (109mg, 0.93mmol) および炭酸ナトリウム (131mg, 1.24mmol) から化合物4 (96mg, 41%) を黄色結晶として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 5.52 (s, 2H), 7.3−7.4 (m, 12H), 8.06 (s, 1H).
IR (KBr, cm−1) : 2210,1713.
EI−MS m/z=361 (M).
【0079】
実施例5
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−5,6−ジメチルベンズイミダゾール (化合物5)
実施例1と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (300mg, 0.92mmol)、5,6−ジメチルベンズイミダゾール (203mg, 1.39mmol) および炭酸ナトリウム(196mg, 1.84mmol) から化合物5 (174mg, 70%)を黄色結晶として得た。
融点173−175℃.
H−nmr (CDCl) δ(ppm) 2.36 (s, 3H), 2.39 (s, 3H), 5.46 (s, 2H), 7.07 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.4−7.6 (m, 3H), 7.63 (s, 1H), 7.65−7.7(m, 1H), 7.79 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.93 (s, 1H).IR (KBr, cm−1) : 2216,1715.
EI−MS m/z=389 (M).
元素分析 : C2619O・0.9HOとして
計算値 (%) : C, 76.98; H, 5.17; N, 10.36.
実測値 (%) : C, 77.01; H, 4.69; N, 9.80.
実施例6
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール(化合物6)
実施例1と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (300mg, 0.92mmol)、4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール (320mg, 1.84mmol) および炭酸ナトリウム (196mg, 1.84mmol) から化合物6 (114mg, 30%) を黄色結晶として得た。
融点199−200℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.04 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.74−1.99 (m, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.93 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 5.46 (s, 2H), 7.04−7.72 (m, 11H).IR (KBr, cm−1) : 2216,1718,1607.
EI−MS m/z=417 (M).
元素分析 : C2823O・0.5HOとして
計算値 (%) : C, 78.85; H, 5.67; N, 9.85.
実測値 (%) : C, 78.81; H, 5.31; N, 9.75.
【0080】
実施例7
4−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]モルホリン(化合物9)
塩化カルシウム管をつけた反応容器中、参考例4で得られた化合物Xa (200mg,0.62mmol)、炭酸カリウム (171mg, 1.24mmol) およびモルホリン (65μL, 0.74mmol) をN,N−ジメチルホルムアミド (5mL) と混合し、室温で1時間撹拌した。
反応液を吸引濾過し、溶液を減圧留去した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、再結晶(エーテル/イソプロピルエーテル)して化合物9 (101mg, 49%) を得た。
融点 135−137℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.51 (br t, 4H), 3.62 (s, 2H), 3.75 (br t, 4H), 7.53 (m, 3H), 7.61 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.68 (m, 1H), 7.80 (d, J = 8.2 Hz, 2H).
IR (KBr, cm−1) : 2210,1712.
EI−MS m/z=330 (M).
元素分析 : C2118・0.3HOとして
計算値 (%) : C, 75.12; H, 5.58; N, 8.34.
実測値 (%) : C, 74.98; H, 5.41; N, 8.24.
実施例8
4−(2−クロロフェニル)−1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]ピペラジン(化合物10)
実施例7と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (200mg, 0.62mmol)、炭酸カリウム (171mg, 1.24mmol) および2−クロロフェニル−1−ピペラジン (124μL, 0.74mmol) から化合物10 (120mg, 44%) を得た。
融点128−130℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.7(br t, 4H), 3.1 (br t, 4H), 3.71 (s, 2H), 6.98 (ddd, J = 7.5, 7.5, 1.7 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.1, 1.7 Hz, 1H), 7.23 (ddd, J = 7.4, 7.4, 1.3 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 7.5−7.6(m, 3H), 7.64 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.65−7.75 (m, 1H), 7.82 (d, J = 8.3 Hz, 2H).
IR (KBr, cm−1) : 2216,1721.
EI−MS m/z=439 (M).
元素分析 : C2722OCl・0.5HOとして
計算値 (%) : C, 72.23; H, 5.16; N, 9.36.
実測値 (%) : C, 72.36; H, 5.04; N, 9.17.
【0081】
実施例9
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン(化合物11)
実施例7と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (200mg, 0.62mmol)、炭酸カリウム (171mg, 1.24mmol) および2−メトキシフェニル−1−ピペラジン (130μL, 0.74mmol) から化合物11 (103mg, 38%) を得た。
融点 140℃(分解).
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.7 (m, 4H), 3.1 (m, 4H), 3.70 (s, 2H), 3.87 (s,3H), 6.8−7.1 (m, 4H), 7.5−7.6 (m, 3H), 7.53 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.65−7.75 (m, 1H), 7.81 (d, J = 8.3 Hz, 2H).IR (KBr, cm−1) : 2216,1720,1504.
EI−MS m/z=435 (M).
元素分析 : C2825・0.5HOとして
計算値 (%) : C, 75.65; H, 5.90; N, 9.45.
実測値 (%) : C, 75.62; H, 5.77; N, 9.14.
実施例10
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−4−エトキシカルボニルピペリジン(化合物12)
実施例7と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (300mg, 0.93mmol)、炭酸カリウム (255mg, 1.86mmol) および4−エトキシカルボニルピペリジン (171μL, 1.86mmol) から化合物12 (96mg, 32%)を得た。
融点113−115℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.26 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.5−2.6 (m, 8H), 2.7−3.1 (m, 1H), 3.61 (s, 2H), 4.14 (q, J=7.1Hz, 2H), 7.34−8.19 (m, 8H).IR (KBr, cm−1) : 2206,1732,1707.
EI−MS m/z=400 (M).
元素分析 : C2524・0.3HOとして
計算値 (%) : C, 73.98; H, 6.11; N, 6.90.
実測値 (%) : C, 74.04; H, 5.90; N, 6.92.
【0082】
実施例11
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]インドリン(化合物13)
実施例7と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (400mg, 1.23mmol)、炭酸カリウム (340mg, 2.46mmol) およびインドリン (277μL, 2.46mmol) から化合物13 (144mg, 53%) を得た。
融点159−160℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 3.04 (br t, 2H), 3.42 (br t, 2H), 4.37 (s, 2H), 6.47−6.80 (m, 2H), 7.01−7.18 (m, 2H), 7.43−8.05 (m, 8H).IR (KBr, cm−1) : 2212,1708.
EI−MS m/z=362 (M).
元素分析 : C25H18O・0.2HOとして
計算値 (%) : C, 82.03; H, 5.07; N, 7.65.
実測値 (%) : C, 81.89; H, 4.76; N, 7.71.
実施例12
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(化合物14)
実施例7と同様の方法により化合物Xa (400mg, 1.23mmol)、炭酸カリウム (340mg, 2.46mmol)、テトラヒドロキノリン (310μL, 2.46mmol) およびヨウ化ナトリウム (180mg, 2.46mmol) から化合物14 (73mg, 16%) を得た。
融点173−174℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.03−2.12 (m, 2H), 2.86 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.43 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.59 (s, 2H), 6.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.62 (t, J = 7.3Hz, 1H), 7.00 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.50−7.53 (m, 5H), 7.66−7.68 (m, 1H), 7.79 (d, J = 8.2 Hz, 2H).
IR (KBr, cm−1) : 2212,1709.
EI−MS m/z=376 (M).
元素分析 : C2620O・0.5HOとして
計算値 (%) : C, 81.02; H, 5.49; N, 7.27.
実測値 (%) : C, 81.05; H, 5.38; N, 7.12.
【0083】
実施例13
2−シアノ−3−[4−(N−メチル−N−フェニルアミノメチル)フェニル]−1−オキソ−1H−インデン(化合物15)
実施例7と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (100mg, 0.31mmol)、炭酸カリウム (85mg, 0.62mmol)、N−メチルアニリン (67μL, 0.62mmol) およびヨウ化ナトリウム (45mg, 0.31mmol) から化合物15 (83mg, 76%) を得た。融点168−169℃
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.82 (s, 3H), 4.63 (s, 2H), 6.55−6.87 (m, 2H), 7.1−7.9 (m, 11H).
IR (KBr, cm−1) : 2210,1711.
EI−MS m/z=350 (M
元素分析 : C2318O・0.4HOとして
計算値 (%) : C, 80.61; H, 5.30; N, 7.83.
実測値 (%) : C, 80.53; H, 5.32; N, 7.51.
実施例14
1−[4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンジル]−2−メトキシカルボニルインドール(化合物16)
実施例2と同様の方法により参考例4で得られた化合物Xa (100mg, 0.31mmol)、tert−ブトキシカリウム (42mg, 0.37mmol)および2−メトキシカルボニルインドール (70mg, 0.4mmol) から化合物16 (12mg, 9.3%) を得た。
融点203−204℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 3.90 (s, 3H), 5.93 (s, 2H), 7.1−8.2 (m, 13H).IR (KBr, cm−1) : 2216,1710.
EI−MS m/z=418 (M).
元素分析 : C2718・0.4HOとして
計算値 (%) : C, 76.19; H, 4.45; N, 6.58.
実測値 (%) : C, 76.38; H, 4.50; N, 6.20.
【0084】
実施例15
4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)ベンズアルデヒド(化合物17)
参考例11で得られた化合物XIIIa(73mg, 0.18mmol)をエタノール (5mL) に溶解し加熱還流した。この反応系に硝酸銀 (92mg, 0.54mmol) の水溶液 (1mL) を加え30分間加熱した後、析出した白色沈澱を濾別し、得られた溶液に塩酸を加え析出する沈澱をさらに濾別した。得られた溶液を減圧濃縮し、析出する固体を水洗、乾燥し、化合物17 (40mg, 85%) を燈色粗結晶として得た。
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 7.3−8.3 (m, 8H), 10.13 (s, 1H).
実施例16
4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)安息香酸(化合物18)
化合物17 (1.00g, 4.11mmol) をアセトン (300mL) に溶解し、氷冷し、ジョーンズ試薬 (4mL) を加えた。2.5時間撹拌後、不溶物を濾別し、濾液を濃縮し、得られた残渣を水洗した。固体を濾取し、減圧乾燥し、化合物18 (959mg, 85%) を得た。
H−nmr (DMSO−d) δ (ppm) 7.56−7.73 (m, 4H), 7.98 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 8.21 (d, J = 8.2Hz, 2H).
実施例17
3−[4−(N−ベンジルカルバモイル)フェニル]−2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン(化合物19)
実施例16で得られた化合物18 (100mg, 0.36mmol) と塩化チオニル (5mL) を混合し、50℃で1時間加熱撹拌し、酸塩化物とした。過剰の塩化チオニルを減圧留去し、得られた残渣にジクロロエタン (3mL) を加え、室温でベンジルアミン (0.079mL, 0.72mmol) を滴下した。2時間撹拌後、析出した塩を濾別し、得られた濾液に水とクロロホルムを加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム次いでヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、化合物19 (98mg, 74%) を得た。
融点174−178℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 4.67 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 6.5 (br s, 1H), 7.2−7.7 (m, 9H), 7.84 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 8.8 Hz, 2H).
IR (KBr, cm−1) : 2212,1716,1634.
EI−MS m/z=364 (M).
元素分析 : C2416として
計算値 (%) : C, 79.11; H, 4.43; N, 7.69.
実測値 (%) : C, 78.98; H, 4.63; N, 7.42.
【0085】
実施例18
2−シアノ−3−{4−[N−(2−メチルフェニル)カルバモイル]フェニル}−1−オキソ−1H−インデン(化合物20)
実施例17と同様の方法により実施例16で得られた化合物18 (100mg, 0.36mmol)およびo−トルイジン (0.08mL, 0.72mmol) から化合物20 (103mg, 78%)を得た。
融点213−216℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 2.39 (s, 3H), 7.17−7.74 (m, 9H), 7.93−7.96 (m, 2H), 8.12−8.14 (m, 2H).
IR (KBr, cm−1) : 2210,1712,1649.
EI−MS m/z=364 (M).
元素分析 : C2416・0.3HOとして
計算値 (%) : C, 77.95; H, 4.52; N, 7.58.
実測値 (%) : C, 77.87; H, 4.65; N, 7.26.
実施例19
2−シアノ−3−[4−(N−イソブチルカルバモイル)フェニル]−1−オキソ−1H−インデン(化合物21)
実施例17と同様の方法により実施例16で得られた化合物18 (100mg, 0.36mmol)およびイソブチルアミン (0.07mL, 0.72mmol) から化合物21 (75mg, 63%) を得た。
融点 166℃.
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 1.91 (m, 1H), 3.32 (t,J = 6.2 Hz, 2H), 6.5 (br s, 1H), 7.3−7.7 (m, 4H), 7.81 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.00 (d, J = 8.0 Hz, 2H).
IR (KBr, cm−1) : 2214,1712,1635.
EI−MS m/z=330 (M).
元素分析 : C2118・0.4HOとして
計算値 (%) : C, 74.71; H, 5.61; N, 8.30.
実測値 (%) : C, 74.85; H, 5.85; N, 8.29.
【0086】
実施例20
2−シアノ−1−オキソ−3−{4−[N−(2−チエニルメチル)カルバモイル]フェニル}−1H−インデン(化合物22)
実施例17と同様の方法により実施例16で得られた化合物18 (100mg, 0.36mmol)および2−チエニルメチルアミン (0.08mL, 0.72mmol) から化合物22 (23mg, 17%) を得た。
融点 158℃(分解).
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 4.86 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 6.5 (br s, 1H), 6.9−7.6 (m, 7H), 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 2H). IR (KBr, cm−1) : 2212,1718,1639.
EI−MS m/z=370 (M).
元素分析 : C2214S・0.2HOとして
計算値 (%) : C, 70.65; H, 3.88; N,7.50.
実測値 (%) : C, 70.68; H, 3.78; N,7.48.
実施例21
(S)−4−(2−シアノ−1−オキソ−1H−インデン−3−イル)−N−[1−メトキシカルボニル−2−(3−インドリル)エチル]ベンズアミド(化合物23)
実施例17と同様の方法により実施例16で得られた化合物18 (100mg, 0.36mmol)およびL−トリプトファンメチルエステル塩酸塩 (185mg, 0.72mmol) から化合物23 (80mg, 46%) を得た。
融点 169℃(分解).
H−nmr (CDCl) δ (ppm) 3.49 (d, J = 5.1 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 5.20 (m,1H), 6.75 (br d, 1H), 7.0−8.0 (m, 13H).IR (KBr, cm−1) : 3410,2216,1759,1716,1666.EI−MS m/z=475 (M).
元素分析 : C2921・0.2HOとして
計算値 (%) : C, 72.70; H, 4.50; N,8.77.
実測値 (%) : C, 72.68; H, 4.45; N,8.70.
製剤例1:錠剤
常法により、次の組成からなる錠剤を調製する。
【0087】
Figure 2004155731
製剤例2:カプセル剤
常法により、次の組成からなるカプセル剤を調製する。
【0088】
Figure 2004155731
【0089】
【発明の効果】
本発明により、インデノン誘導体を有効成分として含有する、高血圧、腎不全、脳血管疾患、心筋虚血、狭心症、心不全、アテローム性動脈硬化または緑内障などの循環障害による疾病の治療剤を得ることができる。

Claims (10)

  1. 式(I)
    Figure 2004155731
    {式中、RおよびRは同一または異なって水素、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンを表し、
    はシアノ、カルボキシまたは低級アルコキシカルボニルを表し、
    はホルミル、カルボキシ、CONR(式中、Rは置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、Rは水素、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)、CHNR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換の複素環基を表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)または式(a)
    Figure 2004155731
    [式中、XはCHまたはNを表し、Rは水素、低級アルキル、シクロアルキルまたは低級アルコキシカルボニルを表し、R10およびR11は水素を表すか、R10とR11が一緒になって、式(b)
    Figure 2004155731
    (式中、R12およびR13は同一または異なって、水素または低級アルキルを表し、WおよびWは同一または異なって、CR14(式中、R14は水素または低級アルキルを表す)またはNを表す)で表される基を表す]で表される基を表す}で表されるインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する循環障害による疾病の治療剤。
  2. 請求項1に記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するアンジオテンシンII受容体拮抗剤。
  3. 請求項1に記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するエンドセリン受容体拮抗剤。
  4. 式(IA)
    Figure 2004155731
    {式中、R1AおよびR2Aはそれぞれ前記RおよびRと同義であり、
    3Aはシアノまたはカルボキシを表し、
    4Aはホルミル、カルボキシ、CONR5A6A(式中、R5AおよびR6Aはそれぞれ前記RおよびRと同義である)、CHNR7A8A(式中、R7AおよびR8Aはそれぞれ前記RおよびRと同義である)または式(c)
    Figure 2004155731
    [式中、Xは前記Xと同義であり、R9Aは前記Rと同義であり、R10AおよびR11Aは水素を表すか、R10AとR11Aが一緒になって、式(d)
    Figure 2004155731
    (式中、R12A、R13A、W1AおよびW2Aは、それぞれ前記R12、R13、WおよびWと同義である)で表される基を表す]で表される基を表し、R4AがホルミルまたはCONR5A6A(式中、R5AおよびR6Aはそれぞれ前記と同義である)である場合には、R3Aはさらに低級アルコキシカルボニルであってもよい}で表されるインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  5. 4Aが式(c)で表される基である請求項4記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  6. 4AがCHNR7A8A(式中、R7AおよびR8Aはそれぞれ前記と同義である)である請求項4記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  7. 請求項4〜6記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するアンジオテンシンII受容体拮抗剤。
  8. 請求項4〜6記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するエンドセリン受容体拮抗剤。
  9. 請求項4〜6記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する循環障害による疾病の治療剤。
  10. 請求項4〜6記載のインデノン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を含有する医薬。
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