JP2001157708A - 芳香消臭剤組成物 - Google Patents

芳香消臭剤組成物

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JP2001157708A
JP2001157708A JP34380799A JP34380799A JP2001157708A JP 2001157708 A JP2001157708 A JP 2001157708A JP 34380799 A JP34380799 A JP 34380799A JP 34380799 A JP34380799 A JP 34380799A JP 2001157708 A JP2001157708 A JP 2001157708A
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oil
container
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aromatic
bag
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Takezo Tanaka
丈三 田中
Yasuo Iida
康雄 飯田
Noriko Takei
紀子 武井
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加水発熱剤を収容する容器を特殊構造とする
ことなく、かつ、その材質も制限されることなく、しか
も、適正な蒸気発生開始時間、容器の溶融、焦げ及び破
れを防止すると共に、香りの劣化等も生じることがない
芳香消臭剤組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも加水発熱剤と水を含む添加液
と芳香消臭剤とを有する芳香消臭剤組成物において、前
記加水発熱剤は、tu値が300〜1000からなり、
かつ、容器に収容されていることを特徴とする芳香消臭
剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アロマテラピー用
品等として利用される芳香消臭剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、植物精油、その主香成分、又は植
物精油の主要成分を調香した香料のもつ覚醒作用や沈静
作用を利用してリフレッシュ感やリラックス感を得て、
気分転換を図るアロマテラピーの習慣が生活者の間で定
着しつつある。
【0003】このアロマテラピーの方法として、精油を
水に滴下してロウソクや加熱器で加熱したり、ロウソ
ク、お香、または線香形態状のものに点火して、室内に
香料を揮散させるのが一般的である。しかしながら、火
を使用して危険であることや操作が煩雑であることか
ら、火を使用せずに、加水発熱剤と水を反応させて発熱
を促し、蒸気と共に香料を揮散させる加水発熱器が利用
されている。この加水発熱器を利用するものは、香料の
揮散だけでなく、蒸気も発生するため、視覚的にも訴え
る揮散方式である。
【0004】しかしながら、条件によっては、急激な発
熱を起こす場合があるので、加水発熱剤を収容する容器
の溶融、焦げ及び破れなどを防止するため、加水発熱剤
を収容する容器は特殊構造となり、その材質も制限され
るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、加
水発熱剤を収容する容器を特殊構造とすることなく、か
つ、その材質も制限されることなく、しかも、適正な蒸
気発生開始時間、容器の溶融、焦げ及び破れを防止する
芳香消臭剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題等に鑑み、鋭意検討した結果、特定物性の加水発
熱剤を使用することにより、上記目的の芳香消臭剤組成
物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たのである。すなわち、本発明の芳香消臭剤組成物は、
少なくとも加水発熱剤と水を含む添加液と芳香消臭剤と
を有する芳香消臭剤組成物において、前記加水発熱剤
は、tu値が300〜1000からなり、かつ、容器に
収容されていることを特徴とする。なお、「tu値」
は、一般に、酸化カルシウムの反応性を示す値、すなわ
ち、20℃の蒸留水600gに酸化カルシウム150g
を添加、撹拌し、水の温度が最高温度の80%になるま
での時間を表した値であるが、本発明では酸化カルシウ
ム以外の加水発熱剤も対象とするものであるので、本発
明で規定する「tu値」は、20℃の水600gに加水
発熱剤150gを添加、撹拌し、水の温度が最高温度の
80%になるまでの時間を秒数で表した値をいう。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。本発明の芳香消臭剤組成物は、
少なくとも加水発熱剤と水を含む添加液と芳香消臭剤と
を有する芳香消臭剤組成物において、前記加水発熱剤
は、tu値が300〜1000からなり、かつ、容器に
収容されていることを特徴とするものである。
【0008】本発明における加水発熱剤は、tu値が3
00〜1000からなるものが使用される。本発明に用
いる加水発熱剤としては、例えば、水を加えると発熱す
る物質(加水発熱剤)であって、上記tu値の範囲ない
のものであれば、特に限定されず、例えば、酸化カルシ
ウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどが挙げ
られる。これらの中でも、食品の加熱、揮散成分の加熱
蒸散剤として使用されている、酸化カルシウムが好まし
い。酸化カルシウムは、天然の石灰石を焼成して得られ
るものであり、焼成温度、焼成時間によって水を添加し
てから蒸気が出るまでの時間や、発熱温度などの反応性
が変わるものであり、工業用に市販されている酸化カル
シウムは、通常、tu値がかなり広範囲にわたってい
る。
【0009】本発明では、加水発熱剤のtu値が300
〜1000、好ましくは、400〜800であることが
必要である。加水発熱剤のtu値を300〜1000と
することにより、加水発熱剤を収容する容器を特殊構造
とすることなく、かつ、その材質も制限されることな
く、しかも、適正な蒸気発生開始時間、容器の溶融、焦
げ及び破れを防止すると共に、異臭に伴う香りの劣化等
も生じることがない芳香消臭剤組成物が提供されること
となる(この点等については更に後述する実施例等で説
明する)。tu値が300未満であると、反応性が大き
いため発熱温度が高く、容器の溶融、焦げ及び破れが生
じ、異臭も生じるものとなり、また、1000を越える
と、反応性が小さいため加熱されず、蒸気が発生しなか
ったり揮散成分が拡散しなくなり、好ましくない。
【0010】本発明における加水発熱剤は、使用性、保
存性などの面から樹脂製容器や繊維又は不織布からなる
袋体などの容器に収容される。樹脂製容器としては、ポ
リプロピレン、PET、ポリメチルペンテン、フッ素樹
脂などが挙げられる。また、袋体としては、ポリプロピ
レン、メタ系アラミド、ポリエチレン、レーヨン、ポリ
エステル等の単体若しくは複合繊維からなるスパンレー
ス、スパンボンド不織布からなる袋体などが挙げられ
る。
【0011】本発明における添加液は、加水発熱剤の発
熱等に使用されるものであり、少なくとも水を含有した
ものからなる。
【0012】本発明における添加液には、更に、芳香消
臭剤となる香料・精油等を含有せしめることが好まし
い。芳香消臭剤となる香料・精油等は、特に限定されな
いが、各種の合成品、天然品及びこれらの組成物を構成
する各成分の他、揮発して芳香を発するもの、消臭作用
のあるもの、抗菌・抗カビ作用のあるもの、漂白作用の
あるもの、防虫、防ダニ作用、生物に対する忌避作用の
あるもの、森林浴効果などの有効な作用のあるもの、人
を鎮静させる作用のあるもの、眠気を覚ましたりする覚
醒作用のあるもの等が挙げられる。
【0013】香料成分としては、例えば、脂肪族炭化水
素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素
類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族ア
ルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エ
ーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類
のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テ
ルペン系のアルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオ
アルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪
族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪
族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケト
ン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノー
ル類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カル
ボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等
の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクト
ン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香
族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系
カルボン酸族エステル、脂肪族環状カルボン酸エステ
ル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系
カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエ
ステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジ
ン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化
合物等々の合成香料及び動物、植物からの天然香料、天
然香料及び/又は合成香料を含む調合香料の1種又は2
種以上を混合して使用することができる。例えば、合成
香料としては、1996年化学工業日報社刊印藤元一著
「合成香料 化学と商品知識」、1969年MONTC
LAIR,N.J.刊ステファン・アークタンダー(S
TEFFEN ARCTANDER)著「パヒューム
アンド フレーバー ケミカルズ(Perfume a
nd Flavor Chemicals)」等に記載
の香料が使用できる。天然香料としては、「香りの百
科」日本香料協会編に記載の香料が使用できる。
【0014】主な香料名を具体的に挙げると、アルデヒ
ドC6〜C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセ
トフェノン、アセチルアセドレン、アドキサール、アリ
ルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオ
ネート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマス
コン、アンプレットリッド、アンプロキサン、アミルシ
ンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒド
ジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサ
リシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリシ
レート、オウランチオール、アセチルユゲノール、バグ
ダノール、べンジルアセテート、べンジルアルコール、
べンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボル
ニルアセテート、ブチルブチレート、p−t−ブチルシ
クロヘキサノール、p−t−ブチルシクロヘキシルアセ
テート、o−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−
ブチルシクロヘキシルアセテート、ベンツアルデヒド、
ベンジルフォーメート、カリオフィレン、カシュメラ
ン、カルボン、セドロアンバー、セドリルアセテート、
セドロール、セレストリッド、シンナミックアルコー
ル、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラ
ール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、
シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテ
ート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリ
ル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロ
ップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、δ
−C6〜C13ラクトン、ジメチルベンジルカービノー
ル、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒド
ロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェ
ニルオキサイド、エチルワニリン、オイゲノール、フル
イテート、フェンチールアルコール、フェニルエチルフ
ェニルアセテート、ガラキソリッド、γ−C6〜C13
クトン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、ミルセ
ン、β−カリオフィレン、ゲラニオール、ゲラニルアセ
テート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、ヘ
ディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、cis−3
−ヘキサノール、cis−3−ヘキセニールアセテー
ト、cis−3−ヘキセニールサリシレ−ト、トリプラ
−ル、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリ
シレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロト
ロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、イン
ドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシク
ロシトラール、イソEスーパー、イソユゲノール、イソ
ノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマー
ル、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアポン、
リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リナ
ロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、
リラール、マンザネート、マイヨール、メンサニールア
セテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メ
チルユゲノール、メントール、α−メチルイオノン、β
−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、メチルイソユ
ゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリシレー
ト、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM−II、
ムスク781、ムスクC14、ムスコン、シベトン、シク
ロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペン
タデカノリド、アンブレッドリド、シクロヘキサデカノ
リド、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘ
キサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチ
レンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、オキ
サヘキサデセンー2−オン、14−メチル−ヘキサデセ
ノリド、14−メチル−ヘキサデカノリド、ムスクケト
ン、ムスクチベチン、ノピルアルコール、ノピルアセテ
ート、ネリルアセテート、ネロール、メチルフェニルア
セテート、ミラックアルデヒド、ネオベルガメート、オ
ークモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、パラク
レジールメチルエーテル、ペンタリッド、フェニルエチ
ルアルコール、フェニルエチルアセテート、ルバフラ
ン、ローズフェノン、ローズオキサイド、サンダロア、
サンデラ、サンタレックス、スチラリールアセテート、
スチラリールプロピオネート、ターピネオール、ターピ
ニルアセテート、テトラハイドロリナロール、テトラハ
イドロリナリールアセテート、テトラハイドロゲラニオ
ール、テトラハイドロゲラニールアセテート、トナリッ
ド、トラセオライド、トリプラール、チモール、ワニリ
ン、ベルドックス、ヤラヤラ、アニス油、べイ油、ボア
ドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シ
ダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリ
ン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ
油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネ
ル油、カルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジ
ャスミン油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、
レモングラス油、ライム油、マンダリン油、ネロリ油、
オークモス油、オコチア油、パチュリ油、ペパーミント
油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ロ
ーズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、
サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダ
ー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆チンキ、テ
レピン油、ワニラ豆チンキ、ベチバー油、イランイラン
油、グレープフルーツ油、ゆず油、ベンゾイン、ペルー
バルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ムスクチ
ンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバー
グリスチンキ等である。
【0015】また、香料の溶剤又は保留剤としてジエチ
ルフタレート、ジプロピレングリコール、ベンジルベン
ゾエート、イソプロピールミリステート、ハーコリン等
を使用することができる。
【0016】これらの香料・精油等からなる芳香消臭剤
の量としては、添加液の組成全量中に0.1〜20重量
%、好ましくは、1〜8重量%の範囲から適宜選択して
配合せしめることができる。芳香消臭剤の配合量が0.
1重量%未満では、芳香消臭等用に適度な効果が得られ
ず、20重量%を越えると、乳化や可溶化するのに困難
となり、好ましくない。
【0017】更に、加水発熱剤を不織布等の袋体に収容
した場合には、袋体への水の浸透性を高めたり、添加液
中で香料を分散させる目的で、添加液中に各種界面活性
剤、好ましくは、非イオン界面活性剤を使用することも
できる。
【0018】このように構成される本発明の芳香消臭剤
組成物をアロマテラピー用品に適用した場合の一例を更
に図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の
実施の形態に使用する加水発熱器(アロマテラピー用
品)の垂直切断端面図であり、図2は、図1の蓋体の平
面図である。本発明の実施の形態に使用する加水発熱器
(アロマテラピー用品)Aは、図1に示すように、カッ
プ状等の外装容器1と、カップ状等の容器本体3と、本
発明における容器に相当する袋体5と、皿状の蓋体7と
をもって構成されている。外装容器1は、紙等からな
り、略円筒形で上面が開口したカップ状等に形成されて
いる。容器本体3は、直径8cm、高さ5cm、厚さ
0.4mmの耐熱PET、アルミコーティング紙等から
なり、略円筒形で上面が開口したカップ状に形成されて
いる。そして、容器本体3は、外装容器1の内周側に上
面開口部から着脱自在に嵌め込まれるように、外装容器
1に対応した大きさに形成されており、容器本体3の上
縁には、外側に突出した鍔状の被支持部3bが設けられ
ている。また、容器本体3の上部には、蓋体装着用段差
部3aが設けられている。
【0019】袋体5は、所定の通気抵抗〔本実施形態で
は0.06kPa・s/m〕を有する不織布〔本実施形
態ではポリプロピレン繊維のスパンボンド不織布(出光
化学社製)〕からなり、不織布の周縁部を溶着して袋状
に形成されている。また、袋体5は、容器本体3の内部
に収容されるように、容器本体3に対応した大きさに形
成されている。そして、袋体5の内部には、酸化カルシ
ウム等の所定量の加水発熱剤(本実施形態では酸化カル
シウム20g、tu値600)6が充填されている。
【0020】蓋体7は、ポリプロピレン等からなり、略
円筒形で上面が開口した偏平カップ状(皿状)に形成さ
れている。そして、蓋体7は、容器本体3の段差部3a
の内周側に上面開口部から着脱自在に嵌め込まれるよう
に、容器本体3の段差部3aに対応した大きさに形成さ
れており、蓋体7の上縁には、外側に突出した鍔状の被
支持部7bが設けられている。そして、図1、2に示す
ように、蓋体7には、所定の孔面積を有する多数の滴下
孔7a、7a…が、底面全体に散らばって設けられてい
る。なお、滴下孔7aの孔面積は、0.03〜1cm2
(本実施形態では0.3cm2、孔面積は全てが同一)
からなるものであるが、孔面積は、全てが同一でなくて
もよい。また、滴下孔7a、7a…は円形、方形など種
々の形状にすることができ、特に形状は限定されるもの
ではない。更に、蓋体7の空隙率、即ち、蓋体7の底面
全体の面積に対する全滴下孔7a、7a…の孔面積の総
和の比率は、5〜90%(本実施形態では30%)とな
っている。
【0021】このように構成される加水発熱器A(アロ
マテラピー用品)を使用する際には、外装容器1の内周
側に上面開口部から容器本体3を嵌め込み、容器本体3
の内部に袋体5を入れ、容器本体3の上部内周側に上面
開口部から蓋体7を嵌め込む。そして、水、精油、香
料、界面活性剤等からなる所定量の添加液〔全液量25
g(水20g、精油・香料3g、界面活性剤2g〕を蓋
体7の上から注ぐと、添加液が蓋体7の滴下孔7a、7
a…から容器本体3内に滴下し、滴下した添加液と袋体
5内の加水発熱剤とが反応して発熱し、蒸気が発生する
と共に、香料・精油が揮散する。この際、添加液が蓋体
7の滴下孔7a、7a…により容器本体3内に散らばっ
て滴下するため、添加液と加水発熱剤とが過不足なく反
応する。
【0022】本具体的実施形態では、少なくとも加水発
熱剤6と芳香消臭剤含有添加液とを有する芳香消臭剤組
成物において、前記加水発熱剤6のtu値を300〜1
000とし、かつ該加水発熱剤6を袋体5からなる容器
に収容としたので、袋体5を特殊構造とすることなく、
かつ、その材質も一般の不織布が使用でき、しかも、袋
体5の溶融、焦げ及び破れが防止できると共に、蒸気と
共に発生する香りの劣化等も生じることがないものとな
る。更に、容器本体3の熱変形を防止することもでき
る。従って、本発明の芳香消臭剤組成物は、アロマテラ
ピー用品として、安全、容易に利用することができる。
【0023】本発明の芳香消臭剤組成物は、上述の如
く、少なくとも加水発熱剤6と芳香消臭剤含有添加液と
を有し、前記加水発熱剤6を容器として不織布からなる
袋体5に収容した形態のものを述べたが、図3に示すよ
うに、所定の通気抵抗を有する大きな袋体10に加水発
熱剤11と芳香消臭剤含有添加液12を収容した樹脂袋
13とを収容せしめたものであってもよい。なお、上記
袋体10の構成は、上述の実施の形態の袋体5の構成と
同様のものである。この場合の使用態様としては、図1
における容器本体3内に収容した袋体5の代わりに上記
構成の袋体10を収容せしめた状態で針などの治具等に
より袋体10内の樹脂袋13を破り添加液12と加水加
水発熱剤11とを過不足なく反応せしめることにより本
発明を実施することができる。
【0024】以上、本発明の実施の形態について述べた
が、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではな
く、下記〜の実施形態であってもよいものである。 上述の実施の形態では、加水発熱剤6を袋体5に収
容した形態で述べたが、袋体5に収容することなく、加
水発熱剤6をそのまま容器本体3に直接収容した形態で
あってもよい。この場合の加水発熱剤を収容する容器
は、容器本体3及び蓋体7からなるものである。 上述の実施の形態では、添加液中に香料・精油から
なる芳香消臭剤を含有せしめたが、該添加液中に芳香消
臭剤を含有せしめることなく、または該添加液中に芳香
消臭剤を含有せしめた上で、上述の芳香消臭剤を特に香
料・精油等の液状物を珪酸カルシウム、CD(サイクロ
デキストリン)、ゼオライト、鉱物等の担持体に担持し
た担持剤を加水加水発熱剤と共に袋体5又は袋体10に
収容せしめて、香料等を揮散せしめるものであってもよ
い。
【0025】 上述の実施の形態では、アロマテラピ
ー用品に適用した場合について述べたが、上記添加液中
に含有せしめた芳香消臭剤の代え、または芳香消臭剤と
共に、殺虫成分等の薬剤を含有せしめることにより、並
びに、上記担持体に担持した芳香消臭剤の代え、または
芳香消臭剤と共に、殺虫成分等の薬剤(液状薬剤)を担
持した担持剤を加水発熱剤と共に袋体5又は袋体10に
収容せしめて、アロマテラピー用品以外の害虫駆除兼用
の芳香消臭用品に適用することもできる。
【0026】
【実施例】次に、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳述するが、本発明は下記実施例に限定されるもので
はない。
【0027】〔実施例1〜3〕ポリプロピレン、レーヨ
ンからなるスパンレース不織布(通気抵抗0.06kP
a・s/m)を縦8cm、横6cmの袋状にインパルス
式シーラーで熱融着(シール幅約5mm)した。開放し
た上部より加水発熱剤として、tu値が300〜100
0の酸化カルシウム、塩化マグネシウム各20gを充填
し、袋体上部をインパルス式シーラーで熱融着した。こ
れを内径8cm、高さ8cm、厚さ3mmのポリプロピ
レン製円筒状の容器(カップ)に入れ、水/ユーカリプ
タスオイル/和種ハッカオイル/2級アルコールエトキ
シレート(EO付加モル数9)を20/2/0.5/1
(重量比、g)の割合で加えて、撹拌し、乳化分散させ
たものを添加液(芳香消臭剤含有添加液)とし、20g
を上から注いで発熱させた。この時の水蒸気発生開始時
間、容器の溶融の有無、袋体の焦げ及び破れ、香りにつ
いて下記評価基準で評価した。これらの評価結果を下記
表1に示す。
【0028】〔比較例1〜2〕加水発熱剤として、tu
値が300未満、1000を越える酸化カルシウムを使
用し、上記実施例1〜3と同様に行った。これらの評価
結果を下記表1に示す。
【0029】〔水蒸気が出始める時間(水蒸気発生開始
時間)の評価法〕水を注いでから水蒸気が出始める時間
を下記評価基準で評価した。 評価基準: ○:3分以内 △:3分〜5分 ×:5分以上
【0030】〔容器の溶融の評価法〕水蒸気の発生(加
水発熱剤の発熱反応)の終了後に肉眼でポリプロピレン
製容器の溶融状態を下記評価基準で評価した。 評価基準: ○:認められない △:僅かに認められる ×:認められる
【0031】〔袋体の焦げ及び破れ状態の評価法〕水蒸
気の発生(加水発熱剤の発熱反応)の終了後に肉眼で袋
体(不織布袋体)の焦げ及び破れ状態を下記評価基準で
評価した。 評価基準: ○:認められない △:僅かに認められる ×:認められる
【0032】〔香りの劣化(香気)の評価法〕製造直後
の芳香消臭剤(上記で調製した芳香消臭剤含有添加液)
を標準品として、下記評価基準で官能評価した。 評価基準: ○:標準品と同様 △:標準品と比較してややフレッシュ感が劣る ×:標準品と比較してややフレッシュ感の低下が大き
く、香質が劣化している
【0033】
【表1】
【0034】上記表1の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例1〜3の芳香消臭剤組成物は、tu
値が300〜1000の加水発熱剤を使用したものであ
るので、適正な蒸気発生開始時間、容器の溶融、焦げ及
び破れを防止すると共に、香りの劣化等も生じるないこ
とが判った。これに対して、本発明の範囲外となる比較
例1及び2の芳香消臭剤組成物は、tu値が300未
満、または1000を越える加水発熱剤を使用したもの
であるので、蒸気発生開始時間、容器の溶融、焦げ及び
破れ、並びに、香りの劣化等の全てを満足できるもので
はないことが判明した。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、加水発熱剤を収容する
容器を特殊構造とすることなく、かつ、その材質も制限
されることなく、しかも、適正な蒸気発生開始時間、容
器の溶融、焦げ及び破れを防止すると共に、香りの劣化
等も生じることがない芳香消臭剤組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に使用する加水発熱器(ア
ロマテラピー用品)の一例を示す垂直切断端面図であ
る。
【図2】図1中の蓋体の平面図である。
【図3】本発明の芳香消臭剤組成物の実施形態の一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 外装容器 3 容器本体 3a 蓋体装着用段差部 3b 被支持部 5 袋体(加水加水発熱剤) 7 蓋体 7a 滴下孔 7b 被支持部
フロントページの続き (72)発明者 武井 紀子 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA04 BB02 BB03 HH01 KK04 LL09 NN01 QQ12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも加水発熱剤と水を含む添加液
    と芳香消臭剤とを有する芳香消臭剤組成物において、前
    記加水発熱剤は、tu値が300〜1000からなり、
    かつ、容器に収容されていることを特徴とする芳香消臭
    剤組成物。
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