JP2001157535A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
魚釣用スピニングリールInfo
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- JP2001157535A JP2001157535A JP34031499A JP34031499A JP2001157535A JP 2001157535 A JP2001157535 A JP 2001157535A JP 34031499 A JP34031499 A JP 34031499A JP 34031499 A JP34031499 A JP 34031499A JP 2001157535 A JP2001157535 A JP 2001157535A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】迅速且つ簡単にドラグ機構の作動状態の切り換
えを行なうことができる魚釣用スピニングリールの提供
を目的としている。 【解決手段】本発明は、リール本体1aに回転可能に支
持されたロータ8と、リール本体に支持されたスプール
軸9に取り付けられ且つロータの回転によって釣糸が巻
回されるとともにリール本体に対して回転可能なスプー
ル10と、スプールの回転に抵抗を与えるドラグ機構
と、ドラグ力の強弱切り換え、または、ドラグ機構の作
動・非作動の切り換えを行なう切換機構と、切換機構を
作動させるための操作部材5とを具備する魚釣用スピニ
ングリールにおいて、操作部材5は、釣竿に取り付けら
れるリール本体1aの脚部1bにおいて、釣竿を握持し
た手の指で操作可能な位置に設けられていることを特徴
とする。
えを行なうことができる魚釣用スピニングリールの提供
を目的としている。 【解決手段】本発明は、リール本体1aに回転可能に支
持されたロータ8と、リール本体に支持されたスプール
軸9に取り付けられ且つロータの回転によって釣糸が巻
回されるとともにリール本体に対して回転可能なスプー
ル10と、スプールの回転に抵抗を与えるドラグ機構
と、ドラグ力の強弱切り換え、または、ドラグ機構の作
動・非作動の切り換えを行なう切換機構と、切換機構を
作動させるための操作部材5とを具備する魚釣用スピニ
ングリールにおいて、操作部材5は、釣竿に取り付けら
れるリール本体1aの脚部1bにおいて、釣竿を握持し
た手の指で操作可能な位置に設けられていることを特徴
とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚釣用スピニングリ
ールに関する。
ールに関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣用スピニングリールには、スプール
に制動力を付与しながらスプールの釣糸繰り出し方向へ
の回転を許容する(スプールの回転力を制御する)ドラ
グ機構を備えているものがある。このようなドラグ機構
によれば、ドラグを利かせて、釣糸にかかる力をスプー
ルの回転によって逃がし、釣糸をスプールから滑り出さ
せることにより、魚の急激な引き込みに対応することが
でき、ハリス切れや身切れによる魚のバレを防止でき
る。
に制動力を付与しながらスプールの釣糸繰り出し方向へ
の回転を許容する(スプールの回転力を制御する)ドラ
グ機構を備えているものがある。このようなドラグ機構
によれば、ドラグを利かせて、釣糸にかかる力をスプー
ルの回転によって逃がし、釣糸をスプールから滑り出さ
せることにより、魚の急激な引き込みに対応することが
でき、ハリス切れや身切れによる魚のバレを防止でき
る。
【0003】また、例えば実開昭62−99975号公
報には、前記ドラグ機構の作動状態を切り換える切換機
構が開示されている。この切換機構は、スプールに回転
抵抗(制動力)が付与されるドラグ作動状態と、スプー
ルに回転抵抗(制動力)が全く付与されずスプールが自
由に回転し得るフリー状態とを切り換える。また、前記
切換機構はリール本体に回動可能に設けられた操作部に
よって作動される。また、前記フリー状態でリールハン
ドルが回転操作されると、その操作に連動して前記操作
部が動作して、ドラグ機構がドラグ作動状態に切り換え
られるようになっている。
報には、前記ドラグ機構の作動状態を切り換える切換機
構が開示されている。この切換機構は、スプールに回転
抵抗(制動力)が付与されるドラグ作動状態と、スプー
ルに回転抵抗(制動力)が全く付与されずスプールが自
由に回転し得るフリー状態とを切り換える。また、前記
切換機構はリール本体に回動可能に設けられた操作部に
よって作動される。また、前記フリー状態でリールハン
ドルが回転操作されると、その操作に連動して前記操作
部が動作して、ドラグ機構がドラグ作動状態に切り換え
られるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報に
開示されている技術では、ドラグ機構の作動状態を切り
換えるための操作部がリール本体の後側に設けられてい
る。そのため、釣竿を持ったままドラグ機構の作動状態
を切り換える場合には、釣竿を握持する手と反対の手で
操作部を操作する必要がある。したがって、ドラグの切
換操作が煩わしく、また、迅速なドラグ切り換えを行な
えないといった問題がある。
開示されている技術では、ドラグ機構の作動状態を切り
換えるための操作部がリール本体の後側に設けられてい
る。そのため、釣竿を持ったままドラグ機構の作動状態
を切り換える場合には、釣竿を握持する手と反対の手で
操作部を操作する必要がある。したがって、ドラグの切
換操作が煩わしく、また、迅速なドラグ切り換えを行な
えないといった問題がある。
【0005】また、前記公報に開示されている切換機構
は、ハンドルの回転操作によってドラグ機構がドラグ作
動状態に復帰される構成であるため、瞬時の切換を行な
いたい時に復帰がワンテンポ遅れてしまい、ロータの勢
いある逆回転によって釣糸がバックラッシュを起こし易
くなる。
は、ハンドルの回転操作によってドラグ機構がドラグ作
動状態に復帰される構成であるため、瞬時の切換を行な
いたい時に復帰がワンテンポ遅れてしまい、ロータの勢
いある逆回転によって釣糸がバックラッシュを起こし易
くなる。
【0006】本発明は前記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、迅速且つ簡単にドラ
グ機構の作動状態の切り換えを行なうことができる魚釣
用スピニングリールを提供することにある。
であり、その目的とするところは、迅速且つ簡単にドラ
グ機構の作動状態の切り換えを行なうことができる魚釣
用スピニングリールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、リール本体に回転可能に支持されたロー
タと、リール本体に支持されたスプール軸に取り付けら
れ且つ前記ロータの回転によって釣糸が巻回されるとと
もにリール本体に対して回転可能なスプールと、スプー
ルの回転に抵抗を与えるドラグ機構と、ドラグ力の強弱
切り換え、または、ドラグ機構の作動・非作動の切り換
えを行なう切換機構と、切換機構を作動させるための操
作部材とを具備する魚釣用スピニングリールにおいて、
前記操作部材は、釣竿に取り付けられるリール本体の脚
部において、釣竿を握持した手の指で操作可能な位置に
設けられていることを特徴とする。
に、本発明は、リール本体に回転可能に支持されたロー
タと、リール本体に支持されたスプール軸に取り付けら
れ且つ前記ロータの回転によって釣糸が巻回されるとと
もにリール本体に対して回転可能なスプールと、スプー
ルの回転に抵抗を与えるドラグ機構と、ドラグ力の強弱
切り換え、または、ドラグ機構の作動・非作動の切り換
えを行なう切換機構と、切換機構を作動させるための操
作部材とを具備する魚釣用スピニングリールにおいて、
前記操作部材は、釣竿に取り付けられるリール本体の脚
部において、釣竿を握持した手の指で操作可能な位置に
設けられていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
一実施形態について説明する。
一実施形態について説明する。
【0009】図1〜図4および図8は本発明の第1の実
施形態を示している。図1および図2に示されるよう
に、本実施形態の魚釣用スピニングリール1は、リール
本体1aと、リール本体1aから延出する脚部1bと、
脚部1bの端部に形成され且つ図示しない釣竿に取り付
けられる竿取付部1cとを有している。リール本体1a
内にはハンドル軸2が回転可能に支持されており、リー
ル本体1aから突出するハンドル軸2の端部には図示し
ないハンドルが固定されている。
施形態を示している。図1および図2に示されるよう
に、本実施形態の魚釣用スピニングリール1は、リール
本体1aと、リール本体1aから延出する脚部1bと、
脚部1bの端部に形成され且つ図示しない釣竿に取り付
けられる竿取付部1cとを有している。リール本体1a
内にはハンドル軸2が回転可能に支持されており、リー
ル本体1aから突出するハンドル軸2の端部には図示し
ないハンドルが固定されている。
【0010】ハンドル軸2にはドライブギア3が取り付
けられており、このドライブギア3には、ハンドル軸2
に対して直交する方向に延在し且つ軸受け11を介して
回転可能に支持されたピニオンギア13が噛合してい
る。このピニオンギア13の先端部には、ベール6およ
び釣糸案内装置15を備えたロータ8が一体的に取り付
けられている。
けられており、このドライブギア3には、ハンドル軸2
に対して直交する方向に延在し且つ軸受け11を介して
回転可能に支持されたピニオンギア13が噛合してい
る。このピニオンギア13の先端部には、ベール6およ
び釣糸案内装置15を備えたロータ8が一体的に取り付
けられている。
【0011】また、ピニオンギア13の内部には、ハン
ドル軸2と直交する方向に摺動可能で且つ回転可能に支
持されたスプール軸9が挿通されており、スプール軸9
の先端部には釣糸が巻回されるスプール10が回転可能
に取付けられている。この場合、スプール10は、公知
のフロントドラグ60をきつく締め付けることによっ
て、スプール軸9に回転不能に取付け固定される。すな
わち、スプール10はスプール軸9と一体で回転できる
ようになっている。
ドル軸2と直交する方向に摺動可能で且つ回転可能に支
持されたスプール軸9が挿通されており、スプール軸9
の先端部には釣糸が巻回されるスプール10が回転可能
に取付けられている。この場合、スプール10は、公知
のフロントドラグ60をきつく締め付けることによっ
て、スプール軸9に回転不能に取付け固定される。すな
わち、スプール10はスプール軸9と一体で回転できる
ようになっている。
【0012】また、ドライブギア3には、オシレーティ
ング機構19が係合している。このオシレーティング機
構19は、ドライブギア3と噛み合って回転するウォー
ムシャフト19aと、ウォームシャフト19aの溝と噛
み合い且つスプール軸9に対してその軸方向に移動不能
に取り付けられたスライダ19bとからなり、ハンドル
軸2が前記ハンドルの回転操作によって回転されると、
スプール軸9を軸方向に沿って往復駆動する。
ング機構19が係合している。このオシレーティング機
構19は、ドライブギア3と噛み合って回転するウォー
ムシャフト19aと、ウォームシャフト19aの溝と噛
み合い且つスプール軸9に対してその軸方向に移動不能
に取り付けられたスライダ19bとからなり、ハンドル
軸2が前記ハンドルの回転操作によって回転されると、
スプール軸9を軸方向に沿って往復駆動する。
【0013】このような構成では、前記ハンドルを回転
操作してハンドル軸2を回転させると、オシレーティン
グ機構19を介してスプール軸9に取り付けられたスプ
ール10が前後に往復動するとともに、ドライブギア3
およびピニオンギア13を介してロータ8が回転駆動す
る。したがって、スプール10には、釣糸案内装置15
を介して、釣糸が均等に巻回される。
操作してハンドル軸2を回転させると、オシレーティン
グ機構19を介してスプール軸9に取り付けられたスプ
ール10が前後に往復動するとともに、ドライブギア3
およびピニオンギア13を介してロータ8が回転駆動す
る。したがって、スプール10には、釣糸案内装置15
を介して、釣糸が均等に巻回される。
【0014】また、リール本体1aには、ロータ8の逆
回転を防止する逆転防止機構が設けられている。この逆
転防止機構は、支軸7を介して脚部1bに回動可能に取
り付けられた操作部材としての操作レバー5によって作
動される。具体的には、操作レバー5が図1に示される
初期位置からA方向に押し下げ操作されると、逆転防止
機構が働くようになっている。なお、操作レバー5の一
端部には指が引掛けられる操作部5aが形成されてい
る。また、この操作部5aは、釣竿を握持した手の指で
操作可能な位置に設けられている。また、操作レバー5
とリール本体1aとの間には、操作レバー5を初期位置
に常時保持する引張りバネ16が設けられている。
回転を防止する逆転防止機構が設けられている。この逆
転防止機構は、支軸7を介して脚部1bに回動可能に取
り付けられた操作部材としての操作レバー5によって作
動される。具体的には、操作レバー5が図1に示される
初期位置からA方向に押し下げ操作されると、逆転防止
機構が働くようになっている。なお、操作レバー5の一
端部には指が引掛けられる操作部5aが形成されてい
る。また、この操作部5aは、釣竿を握持した手の指で
操作可能な位置に設けられている。また、操作レバー5
とリール本体1aとの間には、操作レバー5を初期位置
に常時保持する引張りバネ16が設けられている。
【0015】ピニオンギヤ13には一方向クラッチ20
を介して回転体31が取り付けられている。また、回転
体31の表面には、ビス90を介して、リング状の逆転
防止板33が取り付け固定されている。
を介して回転体31が取り付けられている。また、回転
体31の表面には、ビス90を介して、リング状の逆転
防止板33が取り付け固定されている。
【0016】一方向クラッチ20は、ピニオンギア13
に対して回り止め嵌合された内輪21と、内輪21の外
側に配された保持器27と、保持器27の外側に配され
た外輪25とを有している。外輪25の外周には回転体
31が回転不能に嵌合されている。図8にも示されるよ
うに、保持器27は複数の転動部材27aを保持してお
り、各転動部材27aは保持器27に設けられたバネ部
材によって一方向に付勢されている。また、外輪25の
内周面には、各転動部材27aがフリーに回転できるフ
リー回転領域と、各転動部材27aの回転を阻止する楔
領域とが形成されている。このような構成の一方向クラ
ッチ20は、ピニオンギア13とともに内輪21が正回
転する(ロータ8が糸巻き取り方向に回転する)と、保
持器27の転動部材27aが外輪25のフリー回転領域
に位置され、内輪の21の回転力が外輪25に伝達され
ない。しかし、ピニオンギア13とともに内輪21が逆
回転する(ロータ8が糸繰り出し方向に回転する)と、
保持器27の転動部材27aが外輪25の楔領域に位置
され、内輪21の回転力が外輪25に伝達される。
に対して回り止め嵌合された内輪21と、内輪21の外
側に配された保持器27と、保持器27の外側に配され
た外輪25とを有している。外輪25の外周には回転体
31が回転不能に嵌合されている。図8にも示されるよ
うに、保持器27は複数の転動部材27aを保持してお
り、各転動部材27aは保持器27に設けられたバネ部
材によって一方向に付勢されている。また、外輪25の
内周面には、各転動部材27aがフリーに回転できるフ
リー回転領域と、各転動部材27aの回転を阻止する楔
領域とが形成されている。このような構成の一方向クラ
ッチ20は、ピニオンギア13とともに内輪21が正回
転する(ロータ8が糸巻き取り方向に回転する)と、保
持器27の転動部材27aが外輪25のフリー回転領域
に位置され、内輪の21の回転力が外輪25に伝達され
ない。しかし、ピニオンギア13とともに内輪21が逆
回転する(ロータ8が糸繰り出し方向に回転する)と、
保持器27の転動部材27aが外輪25の楔領域に位置
され、内輪21の回転力が外輪25に伝達される。
【0017】一方向クラッチ20を介したピニオンギア
13と回転体31との以上のような連結構造によれば、
回転体31と逆転防止板33は、ピニオンギア13が逆
回転した時にのみ、一方向クラッチ20を介してピニオ
ンギア13(したがってロータ8)と直結され、ロータ
8と一体に回転する。
13と回転体31との以上のような連結構造によれば、
回転体31と逆転防止板33は、ピニオンギア13が逆
回転した時にのみ、一方向クラッチ20を介してピニオ
ンギア13(したがってロータ8)と直結され、ロータ
8と一体に回転する。
【0018】図2に拡大して示されるように、ロータ8
の逆転を防止する逆転防止機構は、操作レバー5の他端
部に突出形成された作動体50と、支軸52に回動可能
に支持され且つ作動体50によって回動される制御カム
54と、リール本体1aのフレーム1fに移動可能に保
持され且つ制御カム54の回動によって逆転防止板33
に向けて移動される係止爪56と、逆転防止板33の内
周面に形成され且つ係止爪56と噛み合う複数の係止溝
33aとから成る。制御カム54は、作動体50と当接
する第1および第2の当接部54a,54bと、係止爪
56と当接する第3の当接部54cとを有している。第
1の当接部54aと第2の当接部54bとの間には作動
体50が位置され、また、第3の当接部54cは係止爪
56の端部から側方に突出する突出部56aと当接して
いる。制御カム54は、制御カム54とリール本体1a
との間に設けられた振り分けバネ58によって回動方向
に常時付勢されている。また、係止爪56は、支軸52
に巻回保持されたバネ57によって、逆転防止板33の
係止溝33aと噛み合う方向に常時付勢されている。
の逆転を防止する逆転防止機構は、操作レバー5の他端
部に突出形成された作動体50と、支軸52に回動可能
に支持され且つ作動体50によって回動される制御カム
54と、リール本体1aのフレーム1fに移動可能に保
持され且つ制御カム54の回動によって逆転防止板33
に向けて移動される係止爪56と、逆転防止板33の内
周面に形成され且つ係止爪56と噛み合う複数の係止溝
33aとから成る。制御カム54は、作動体50と当接
する第1および第2の当接部54a,54bと、係止爪
56と当接する第3の当接部54cとを有している。第
1の当接部54aと第2の当接部54bとの間には作動
体50が位置され、また、第3の当接部54cは係止爪
56の端部から側方に突出する突出部56aと当接して
いる。制御カム54は、制御カム54とリール本体1a
との間に設けられた振り分けバネ58によって回動方向
に常時付勢されている。また、係止爪56は、支軸52
に巻回保持されたバネ57によって、逆転防止板33の
係止溝33aと噛み合う方向に常時付勢されている。
【0019】前記構成では、操作レバー5が図1に示さ
れる初期位置に位置している場合、振り分けバネ58の
付勢力(制御カム54に対しこれを図中反時計回りに回
動させる方向に作用する)によって制御カム54の第1
の当接部54aが作動体50に当接されるとともに、係
止爪56の突出部56aと当接する第3の当接部54c
がバネ57の付勢力に抗して係止爪56を逆転防止板3
3から離間させた状態に保持する。また、操作レバー5
が初期位置からA方向に押し下げ操作されると、作動体
50が振り分けバネ58の付勢力に抗して制御カム54
を図中時計回りに回動させる。この時、振り分けバネ5
8は、制御カム54の回動に伴って揺動するが、そのデ
ットポイントを超えた時点で制御カム54に対しこれを
時計回りに回動させる方向で付勢力を付与するようにな
る。したがって、その後、制御カム54は、作動体50
によらず、振り分けバネ58の付勢力によって時計回り
に回動することとなる。これにより、第1の当接部54
aが作動体50から離間するとともに、第3の当接部5
4cに当接する係止爪56が逆転防止板33に向けて移
動される。そして、逆転防止板33の係止溝33aに係
止爪56が噛み合い、第2の当接部54bが作動体50
と当接した時点で、制御カム54の回動が停止される。
すなわち、係止溝33aと係止爪56との噛み合い状態
が保持され、また、操作レバー5がA方向に押し下げら
れたロータ逆転防止位置に保持される。
れる初期位置に位置している場合、振り分けバネ58の
付勢力(制御カム54に対しこれを図中反時計回りに回
動させる方向に作用する)によって制御カム54の第1
の当接部54aが作動体50に当接されるとともに、係
止爪56の突出部56aと当接する第3の当接部54c
がバネ57の付勢力に抗して係止爪56を逆転防止板3
3から離間させた状態に保持する。また、操作レバー5
が初期位置からA方向に押し下げ操作されると、作動体
50が振り分けバネ58の付勢力に抗して制御カム54
を図中時計回りに回動させる。この時、振り分けバネ5
8は、制御カム54の回動に伴って揺動するが、そのデ
ットポイントを超えた時点で制御カム54に対しこれを
時計回りに回動させる方向で付勢力を付与するようにな
る。したがって、その後、制御カム54は、作動体50
によらず、振り分けバネ58の付勢力によって時計回り
に回動することとなる。これにより、第1の当接部54
aが作動体50から離間するとともに、第3の当接部5
4cに当接する係止爪56が逆転防止板33に向けて移
動される。そして、逆転防止板33の係止溝33aに係
止爪56が噛み合い、第2の当接部54bが作動体50
と当接した時点で、制御カム54の回動が停止される。
すなわち、係止溝33aと係止爪56との噛み合い状態
が保持され、また、操作レバー5がA方向に押し下げら
れたロータ逆転防止位置に保持される。
【0020】また、本実施形態のスピニングリール1に
は、スプール10に制動力を付与しながらスプール10
の釣糸繰り出し方向への回転を許容する(スプール10
の回転力を制御する)リヤドラグ方式のドラグ機構が設
けられている。図1および図2に示されるように、この
ドラグ機構は、スプール軸9に取り付けられてリール本
体1aのフレーム1fに圧接される略筒状の圧接部材6
2と、リール本体1aの後部に設けられ且つリール本体
1aのフレーム1fに螺合されるドラグ調整ツマミ64
と、圧接部材62とドラグ調整ツマミ64との間に配設
された複数の摩擦板66と、摩擦板66とドラグ調整ツ
マミ64との間に介挿された圧縮バネ68とを備えてい
る。この場合、圧接部材62は、スプール軸9に対して
回転不能に取り付けられる(スプール軸9と一体に回転
する)とともに、スプール軸9に対してその軸方向に相
対的に移動できる。また、圧接部材62の外周面には、
後述する切換機構の係止部材72が係止される複数の係
止溝62aが周方向に沿って形成されている。
は、スプール10に制動力を付与しながらスプール10
の釣糸繰り出し方向への回転を許容する(スプール10
の回転力を制御する)リヤドラグ方式のドラグ機構が設
けられている。図1および図2に示されるように、この
ドラグ機構は、スプール軸9に取り付けられてリール本
体1aのフレーム1fに圧接される略筒状の圧接部材6
2と、リール本体1aの後部に設けられ且つリール本体
1aのフレーム1fに螺合されるドラグ調整ツマミ64
と、圧接部材62とドラグ調整ツマミ64との間に配設
された複数の摩擦板66と、摩擦板66とドラグ調整ツ
マミ64との間に介挿された圧縮バネ68とを備えてい
る。この場合、圧接部材62は、スプール軸9に対して
回転不能に取り付けられる(スプール軸9と一体に回転
する)とともに、スプール軸9に対してその軸方向に相
対的に移動できる。また、圧接部材62の外周面には、
後述する切換機構の係止部材72が係止される複数の係
止溝62aが周方向に沿って形成されている。
【0021】このようなドラグ機構では、バネ68の付
勢力に抗してドラグ調整ツマミ64が締込み操作される
(ドラグ調整ツマミ64がフレーム1fに捩じ込まれ
る)と、その締込み力に応じた押圧力で、圧接部材62
が摩擦板66によりリール本体1aのフレーム1fに圧
接され、スプール軸9の回転が規制される(したがっ
て、スプール軸9と一体で回転するスプール10の回転
が規制される)。また、ドラグ調整ツマミ64が緩めら
れると、その緩め具合に応じてスプール軸9すなわちス
プール10の回転が許容される。
勢力に抗してドラグ調整ツマミ64が締込み操作される
(ドラグ調整ツマミ64がフレーム1fに捩じ込まれ
る)と、その締込み力に応じた押圧力で、圧接部材62
が摩擦板66によりリール本体1aのフレーム1fに圧
接され、スプール軸9の回転が規制される(したがっ
て、スプール軸9と一体で回転するスプール10の回転
が規制される)。また、ドラグ調整ツマミ64が緩めら
れると、その緩め具合に応じてスプール軸9すなわちス
プール10の回転が許容される。
【0022】また、本実施形態のスピニングリール1に
は、前記ドラグ機構の作動状態を切り換えるための切換
機構が設けられている。この切換機構は、操作レバー5
によって作動され、ドラグ機構によってスプール10の
回転に抵抗力(制動力)を付与可能なドラグ作動状態
と、スプール10の回転が阻止されてドラグ機能が働か
ないドラグ非作動状態とを切り換える。
は、前記ドラグ機構の作動状態を切り換えるための切換
機構が設けられている。この切換機構は、操作レバー5
によって作動され、ドラグ機構によってスプール10の
回転に抵抗力(制動力)を付与可能なドラグ作動状態
と、スプール10の回転が阻止されてドラグ機能が働か
ないドラグ非作動状態とを切り換える。
【0023】具体的には、切換機構は、支軸70に回動
可能に取り付けられた係止部材72を有している。この
係止部材72は、ドラグ機構を構成する圧接部材62の
係止溝62aに係止される係止部72aを有している。
また、係止部材72は、支軸70に巻回保持されたバネ
71によって、係止部72aが係止溝62aに係止され
る回転方向に常時付勢されている。また、係止部材72
には、支軸70に対して係止部72aと反対側に、逆転
防止機構を構成する制御カム54と当接可能な当接部7
2bを有している。
可能に取り付けられた係止部材72を有している。この
係止部材72は、ドラグ機構を構成する圧接部材62の
係止溝62aに係止される係止部72aを有している。
また、係止部材72は、支軸70に巻回保持されたバネ
71によって、係止部72aが係止溝62aに係止され
る回転方向に常時付勢されている。また、係止部材72
には、支軸70に対して係止部72aと反対側に、逆転
防止機構を構成する制御カム54と当接可能な当接部7
2bを有している。
【0024】次に、前記構成のスピニングリール1の動
作について説明する。
作について説明する。
【0025】まず、操作レバー5が初期位置に保持され
た状態(図1、図2、図3参照)では、制御カム54
は、振り分けバネ58によって付勢されてその第1の当
接部54aが作動体50と当接されており、係止部材7
2の当接部72bから離間されて係止部材72にこれを
回動させる力を作用させない。そのため、係止部材72
は、バネ71の付勢力によって、その係止部72aがド
ラグ機構を構成する圧接部材62の係止溝62aに係止
された状態を維持する。したがって、圧接部材62の回
転が阻止され、圧接部材62と回り止め嵌合するスプー
ル軸9の回転が規制される。すなわち、スプール軸9に
回転不能に取り付けられたスプール10の回転が阻止さ
れてドラグ機能が働かないドラグ非作動状態に設定され
る。
た状態(図1、図2、図3参照)では、制御カム54
は、振り分けバネ58によって付勢されてその第1の当
接部54aが作動体50と当接されており、係止部材7
2の当接部72bから離間されて係止部材72にこれを
回動させる力を作用させない。そのため、係止部材72
は、バネ71の付勢力によって、その係止部72aがド
ラグ機構を構成する圧接部材62の係止溝62aに係止
された状態を維持する。したがって、圧接部材62の回
転が阻止され、圧接部材62と回り止め嵌合するスプー
ル軸9の回転が規制される。すなわち、スプール軸9に
回転不能に取り付けられたスプール10の回転が阻止さ
れてドラグ機能が働かないドラグ非作動状態に設定され
る。
【0026】この状態で、ハンドルを介してピニオンギ
ア13を正回転させると、ピニオンギア13に取り付け
られたロータ8も一体で正回転する(糸巻き取り方向に
回転する)。しかしながら、この時、ブレーキロータ3
1は、一方向クラッチ20の前記連結作用により回転し
ない。
ア13を正回転させると、ピニオンギア13に取り付け
られたロータ8も一体で正回転する(糸巻き取り方向に
回転する)。しかしながら、この時、ブレーキロータ3
1は、一方向クラッチ20の前記連結作用により回転し
ない。
【0027】また、操作レバー5が初期位置に保持され
た状態で、ピニオンギア13が逆回転されると、ピニオ
ンギア13に取り付けられたロータ8も一体で逆回転す
る(糸繰り出し方向に回転する)。この時、回転体31
も一方向クラッチ20の前記連結作用によりロータ8と
ともに逆回転する。
た状態で、ピニオンギア13が逆回転されると、ピニオ
ンギア13に取り付けられたロータ8も一体で逆回転す
る(糸繰り出し方向に回転する)。この時、回転体31
も一方向クラッチ20の前記連結作用によりロータ8と
ともに逆回転する。
【0028】一方、操作レバー5がA方向に押し下げ操
作されると(図4参照)、前述したように、作動体50
を介して制御カム54が図中時計回りに回動される。こ
れにより、第3の当接部54cに当接する係止爪56が
逆転防止板33に向けて移動され、逆転防止板33の係
止溝33aに係止爪56が噛み合って回転体31の回転
が阻止される(図3参照)。したがって、この状態で、
ハンドルを介してピニオンギア13を逆回転させようと
しても、一方向クラッチ20を介してピニオンギア13
に直結された回転体31の回転が阻止されているため、
ピニオンギア13したがってロータ8は逆回転しない。
無論、この状態でピニオンギア13を正回転させれば、
一方向クラッチ20を介した回転体31とピニオンギア
13との直結状態が解除されるため、ロータ8は正回転
することができる。
作されると(図4参照)、前述したように、作動体50
を介して制御カム54が図中時計回りに回動される。こ
れにより、第3の当接部54cに当接する係止爪56が
逆転防止板33に向けて移動され、逆転防止板33の係
止溝33aに係止爪56が噛み合って回転体31の回転
が阻止される(図3参照)。したがって、この状態で、
ハンドルを介してピニオンギア13を逆回転させようと
しても、一方向クラッチ20を介してピニオンギア13
に直結された回転体31の回転が阻止されているため、
ピニオンギア13したがってロータ8は逆回転しない。
無論、この状態でピニオンギア13を正回転させれば、
一方向クラッチ20を介した回転体31とピニオンギア
13との直結状態が解除されるため、ロータ8は正回転
することができる。
【0029】また、操作レバー5の押し下げ操作に伴っ
て回転する制御カム54は、係止部材72の当接部72
bと当接し、係止部材72を図中反時計回りに回動させ
て、係止部72aと係止溝62aとの係止状態を解除す
る。したがって、圧接部材62とスプール軸9とスプー
ル10は、設定されたドラグ力で一体で回転することが
できる。すなわち、ドラグ機構によってスプール10の
回転に抵抗力(制動力)を付与可能なドラグ作動状態に
設定される。
て回転する制御カム54は、係止部材72の当接部72
bと当接し、係止部材72を図中反時計回りに回動させ
て、係止部72aと係止溝62aとの係止状態を解除す
る。したがって、圧接部材62とスプール軸9とスプー
ル10は、設定されたドラグ力で一体で回転することが
できる。すなわち、ドラグ機構によってスプール10の
回転に抵抗力(制動力)を付与可能なドラグ作動状態に
設定される。
【0030】なお、操作レバー5を初期位置に戻すと、
作動体50および振り分けバネ58によって制御カム5
4が図中反時計回りに回動され、制御カム54の第3の
当接部54cと当接する係止爪56がバネ57の付勢力
に抗して初期位置に戻される(図1参照)。これによ
り、逆転防止板33Bの係止溝33aと係止爪56との
噛み合いが外れ、回転体31の回転が可能となる。ま
た、制御カム54が反時計回りに回動されると、係止部
材72もバネ71の付勢力によって時計回りに回動さ
れ、係止部72aが係止溝62aに係止される。すなわ
ち、ドラグ非作動状態に設定される。
作動体50および振り分けバネ58によって制御カム5
4が図中反時計回りに回動され、制御カム54の第3の
当接部54cと当接する係止爪56がバネ57の付勢力
に抗して初期位置に戻される(図1参照)。これによ
り、逆転防止板33Bの係止溝33aと係止爪56との
噛み合いが外れ、回転体31の回転が可能となる。ま
た、制御カム54が反時計回りに回動されると、係止部
材72もバネ71の付勢力によって時計回りに回動さ
れ、係止部72aが係止溝62aに係止される。すなわ
ち、ドラグ非作動状態に設定される。
【0031】以上説明したように、本実施形態のスピニ
ングリール1において、ドラグの作動状態を切り換える
操作レバー5は、釣竿に取り付けられるリール本体1a
の脚部1bに設けられている。しかも、この操作レバー
5は、釣竿を握持した手の指で操作可能な位置に設けら
れている。したがって、釣竿を片手で握って、その握っ
た手の指でドラグ切り換えを行なうことができる。すな
わち、釣竿の握持と魚とのやりとりとを1アクションで
行なうことができるようになる(迅速且つ簡単にドラグ
機構の作動状態の切り換えを行なうことができるように
なる)。
ングリール1において、ドラグの作動状態を切り換える
操作レバー5は、釣竿に取り付けられるリール本体1a
の脚部1bに設けられている。しかも、この操作レバー
5は、釣竿を握持した手の指で操作可能な位置に設けら
れている。したがって、釣竿を片手で握って、その握っ
た手の指でドラグ切り換えを行なうことができる。すな
わち、釣竿の握持と魚とのやりとりとを1アクションで
行なうことができるようになる(迅速且つ簡単にドラグ
機構の作動状態の切り換えを行なうことができるように
なる)。
【0032】また、本実施形態のスピニングリール1
は、ロータ8の逆回転が防止されている状態で、常に、
ドラグ作動状態に設定される。言い換えると、ドラグ非
作動状態の時には、常に、ロータ8が逆転可能状態に設
定される。したがって、ロータ8とスプール10のいず
れか一方の回転によって、釣糸にかかる力を常に逃がす
ことができ、魚の急激な引きで糸切れや魚の身切れが発
生して魚をバラしてしまうといったことを防止できる。
は、ロータ8の逆回転が防止されている状態で、常に、
ドラグ作動状態に設定される。言い換えると、ドラグ非
作動状態の時には、常に、ロータ8が逆転可能状態に設
定される。したがって、ロータ8とスプール10のいず
れか一方の回転によって、釣糸にかかる力を常に逃がす
ことができ、魚の急激な引きで糸切れや魚の身切れが発
生して魚をバラしてしまうといったことを防止できる。
【0033】一般に、操作レバー5がA方向に押し下げ
操作されてロータ8の逆回転が防止されている状態で、
急激な魚の引き込みがあった場合には、釣糸を迅速且つ
滑らかに繰り出してハリス切れを防止することが重要で
ある。特にハリスが細い場合には、釣糸の瞬時の繰り出
し操作が要求される。しかし、実際には、魚信(魚の当
たり)があってからロータ8が逆転可能状態に完全に切
り換えられるまで、すなわち、操作者が魚の急激な引き
込みに反応してA方向に押し下げられた操作レバー5を
図1に示される初期位置に戻すまでには、若干のタイム
ラグがあるため、その間に仕掛けが魚の引きに耐え切れ
ず、ハリス切れや魚の身切れで、魚がバレてしまう場合
がある。また、仮に、タイムラグが短く、即座にロータ
8を逆転可能状態に切り換えることができたとしても、
釣糸にテンションがかかっている状態でいきなりロータ
8が逆転を始めると、その反動で魚が針から外れたり、
バックラッシュが生じてしまう場合がある。
操作されてロータ8の逆回転が防止されている状態で、
急激な魚の引き込みがあった場合には、釣糸を迅速且つ
滑らかに繰り出してハリス切れを防止することが重要で
ある。特にハリスが細い場合には、釣糸の瞬時の繰り出
し操作が要求される。しかし、実際には、魚信(魚の当
たり)があってからロータ8が逆転可能状態に完全に切
り換えられるまで、すなわち、操作者が魚の急激な引き
込みに反応してA方向に押し下げられた操作レバー5を
図1に示される初期位置に戻すまでには、若干のタイム
ラグがあるため、その間に仕掛けが魚の引きに耐え切れ
ず、ハリス切れや魚の身切れで、魚がバレてしまう場合
がある。また、仮に、タイムラグが短く、即座にロータ
8を逆転可能状態に切り換えることができたとしても、
釣糸にテンションがかかっている状態でいきなりロータ
8が逆転を始めると、その反動で魚が針から外れたり、
バックラッシュが生じてしまう場合がある。
【0034】しかし、本実施形態のスピニングリール1
によれば、操作レバー5の切換操作が完了してロータ8
が逆転可能状態になるまでの間、ドラグ機構を利用して
釣糸にかかるテンションを逃がすことができるため、前
述した事態を回避できる。すなわち、ロータ逆転防止状
態では、常に、ドラグ作動状態であるため、ロータ8の
逆回転が防止されている状態で急激な魚の引き込みがあ
った場合には、操作レバー5の切換操作が完了してロー
タ8が逆転可能状態になるまでの間、釣糸にかかる力を
スプール8の回転によって逃がす(釣糸をスプール8か
ら滑り出させる)ことができ、その後の魚との微妙なや
りとりに対応することができる。つまり、逆転防止状態
で魚がかかった時にドラグを利かせてタイムラグによる
不都合を回避し、ドラグによって釣糸が滑り出している
時に操作レバー5によってロータ8の逆転防止状態を解
除するようにすれば、魚とのやりとり操作へとスムーズ
に移行でき、魚のバレを防止して掛かった魚をトラブル
なく捕り込むことが可能となる。また、ドラグ機構の作
用により、釣糸にテンションがかかった状態でロータ8
が急に逆回転するといった事態を回避できるため、バッ
クラッシュも防止できる。
によれば、操作レバー5の切換操作が完了してロータ8
が逆転可能状態になるまでの間、ドラグ機構を利用して
釣糸にかかるテンションを逃がすことができるため、前
述した事態を回避できる。すなわち、ロータ逆転防止状
態では、常に、ドラグ作動状態であるため、ロータ8の
逆回転が防止されている状態で急激な魚の引き込みがあ
った場合には、操作レバー5の切換操作が完了してロー
タ8が逆転可能状態になるまでの間、釣糸にかかる力を
スプール8の回転によって逃がす(釣糸をスプール8か
ら滑り出させる)ことができ、その後の魚との微妙なや
りとりに対応することができる。つまり、逆転防止状態
で魚がかかった時にドラグを利かせてタイムラグによる
不都合を回避し、ドラグによって釣糸が滑り出している
時に操作レバー5によってロータ8の逆転防止状態を解
除するようにすれば、魚とのやりとり操作へとスムーズ
に移行でき、魚のバレを防止して掛かった魚をトラブル
なく捕り込むことが可能となる。また、ドラグ機構の作
用により、釣糸にテンションがかかった状態でロータ8
が急に逆回転するといった事態を回避できるため、バッ
クラッシュも防止できる。
【0035】また、本実施形態では、リヤドラグとは別
にフロントドラグ60が設けられている。そのため、フ
ロントドラグ60の締め付け状態を調整して、所定の力
でスプール10がスプール軸9に対して回転できるよう
にしておくと、操作レバー5および切換機構は、前述し
たようにドラグの作動・非作動を切り換える機構という
よりは、むしろ、ドラグ力の強弱切り換えを行なう機構
として機能するようになる。
にフロントドラグ60が設けられている。そのため、フ
ロントドラグ60の締め付け状態を調整して、所定の力
でスプール10がスプール軸9に対して回転できるよう
にしておくと、操作レバー5および切換機構は、前述し
たようにドラグの作動・非作動を切り換える機構という
よりは、むしろ、ドラグ力の強弱切り換えを行なう機構
として機能するようになる。
【0036】すなわち、予め、フロントドラグ60側の
ドラグ力を強く設定する(ドラグをきつく締め付ける)
とともに、リヤドラグ側のドラグ力を弱く設定した(ド
ラグ調整ツマミ64の締め付け状態を軽くした)状態で
は、操作レバー5が初期位置に保持されていると、スプ
ール軸9の回転は阻止されるが、スプール10は所定の
力でスプール軸9に対し回転できる。この状態は、リヤ
ドラグ非作動状態であると同時に、フロントドラグ作動
状態(強ドラグ状態、あるいは、通常のフロントドラグ
付きのスピニングリール)でもあり、スプール10は、
フロントドラグ60側で設定された強いドラグ力を越え
る力が働いた時に回転できる。
ドラグ力を強く設定する(ドラグをきつく締め付ける)
とともに、リヤドラグ側のドラグ力を弱く設定した(ド
ラグ調整ツマミ64の締め付け状態を軽くした)状態で
は、操作レバー5が初期位置に保持されていると、スプ
ール軸9の回転は阻止されるが、スプール10は所定の
力でスプール軸9に対し回転できる。この状態は、リヤ
ドラグ非作動状態であると同時に、フロントドラグ作動
状態(強ドラグ状態、あるいは、通常のフロントドラグ
付きのスピニングリール)でもあり、スプール10は、
フロントドラグ60側で設定された強いドラグ力を越え
る力が働いた時に回転できる。
【0037】一方、操作レバー5がA方向に押し下げ操
作されると、ロータ8の逆回転が防止されるとともに、
スプール軸9の回転が許容され、スプール10はリヤド
ラグ側で設定された弱いドラグ力で回転することができ
る(リヤドラグ側で設定された弱いドラグ力を越える力
がかかれば即座に回転する)。この状態は、リヤドラグ
作動状態、すなわち、弱ドラグ状態である。
作されると、ロータ8の逆回転が防止されるとともに、
スプール軸9の回転が許容され、スプール10はリヤド
ラグ側で設定された弱いドラグ力で回転することができ
る(リヤドラグ側で設定された弱いドラグ力を越える力
がかかれば即座に回転する)。この状態は、リヤドラグ
作動状態、すなわち、弱ドラグ状態である。
【0038】図5は本発明の第2の実施形態を示してい
る。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通
する構成部分については、同一符号を付してその説明を
省略する。
る。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通
する構成部分については、同一符号を付してその説明を
省略する。
【0039】図示のように、本実施形態のスピニングリ
ール1Aにおいて、スプール10は、フロントドラグを
介することなく、スプール軸9に直接に固定されてい
る。すなわち、スプール10はスプール軸9と一体で回
転できるようになっている。それ以外の構成は第1の実
施形態と同一である。
ール1Aにおいて、スプール10は、フロントドラグを
介することなく、スプール軸9に直接に固定されてい
る。すなわち、スプール10はスプール軸9と一体で回
転できるようになっている。それ以外の構成は第1の実
施形態と同一である。
【0040】したがって、このような構成でも、第1の
実施形態と同様の作用効果を得ることができる。ただ
し、フロントドラグ60が設けられていないため、切換
機構は、ドラグ力の強弱切換を行なうことはできず、ド
ラグ機構の作動・非作動を切り換える機構としてのみ機
能する。
実施形態と同様の作用効果を得ることができる。ただ
し、フロントドラグ60が設けられていないため、切換
機構は、ドラグ力の強弱切換を行なうことはできず、ド
ラグ機構の作動・非作動を切り換える機構としてのみ機
能する。
【0041】図6および図9は本発明の第3の実施形態
を示している。なお、本実施形態において、第1の実施
形態と共通する構成部分については、同一符号を付して
その説明を省略する。
を示している。なお、本実施形態において、第1の実施
形態と共通する構成部分については、同一符号を付して
その説明を省略する。
【0042】図示のように、本実施形態のスピニングリ
ール1Bにおいて、逆転防止機構は、その構成が第1の
実施形態のそれと異なり、操作レバー5と別個に設けら
れた切換部材95によってのみ作動される。すなわち、
操作レバー5は、ドラグの作動状態(ドラグ力の強弱切
換またはドラグ機構の作動・非作動)を切り換える操作
部材としてのみ機能する。
ール1Bにおいて、逆転防止機構は、その構成が第1の
実施形態のそれと異なり、操作レバー5と別個に設けら
れた切換部材95によってのみ作動される。すなわち、
操作レバー5は、ドラグの作動状態(ドラグ力の強弱切
換またはドラグ機構の作動・非作動)を切り換える操作
部材としてのみ機能する。
【0043】図9に詳しく示されるように、逆転防止機
構は、一方向クラッチ20の外輪25に嵌合されてこれ
と一体に回転するラチェット爪車96と、切換部材95
の内端部に当て付いて支軸99を中心に回動可能なスト
ッパ爪97とを備えている。また、ラチェット爪車96
の外周には、その爪部96a間に、ストッパ爪97が噛
合可能な複数の係合凹部96bが設けられている。
構は、一方向クラッチ20の外輪25に嵌合されてこれ
と一体に回転するラチェット爪車96と、切換部材95
の内端部に当て付いて支軸99を中心に回動可能なスト
ッパ爪97とを備えている。また、ラチェット爪車96
の外周には、その爪部96a間に、ストッパ爪97が噛
合可能な複数の係合凹部96bが設けられている。
【0044】このような構成では、切換部材95が一方
向に回動されてストッパ爪97がラチェット爪車96の
係合凹部96bに噛み合うと、ロータ8の逆回転が防止
される。また、切換部材95が他方向に回動されてスト
ッパ爪97とラチェット爪車96の係合凹部96bとの
噛み合い状態が解除されると、ロータ8の逆回転が可能
になる。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一
である。
向に回動されてストッパ爪97がラチェット爪車96の
係合凹部96bに噛み合うと、ロータ8の逆回転が防止
される。また、切換部材95が他方向に回動されてスト
ッパ爪97とラチェット爪車96の係合凹部96bとの
噛み合い状態が解除されると、ロータ8の逆回転が可能
になる。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一
である。
【0045】以上のように、本実施形態においても、ド
ラグの作動状態を切り換える操作レバー5は、釣竿に取
り付けられるリール本体1aの脚部1bに設けられてい
る。しかも、この操作レバー5は、釣竿を握持した手の
指で操作可能な位置に設けられている。したがって、迅
速且つ簡単にドラグ機構の作動状態の切り換えを行なう
ことができる。
ラグの作動状態を切り換える操作レバー5は、釣竿に取
り付けられるリール本体1aの脚部1bに設けられてい
る。しかも、この操作レバー5は、釣竿を握持した手の
指で操作可能な位置に設けられている。したがって、迅
速且つ簡単にドラグ機構の作動状態の切り換えを行なう
ことができる。
【0046】図7は第3の実施形態の変形例を示してい
る。すなわち、本変形例に係るスピニングリール1Cに
おいて、スプール10は、フロントドラグを介すること
なく、スプール軸9に直接に固定されている。すなわ
ち、スプール10はスプール軸9と一体で回転できるよ
うになっている。なお、それ以外の構成は第3の実施形
態と同一である。
る。すなわち、本変形例に係るスピニングリール1Cに
おいて、スプール10は、フロントドラグを介すること
なく、スプール軸9に直接に固定されている。すなわ
ち、スプール10はスプール軸9と一体で回転できるよ
うになっている。なお、それ以外の構成は第3の実施形
態と同一である。
【0047】したがって、このような構成でも、第3の
実施形態と同様の作用効果を得ることができる。ただ
し、フロントドラグ60が設けられていないため、切換
機構は、ドラグ力の強弱切換を行なうことはできず、ド
ラグ機構の作動・非作動を切り換える機構としてのみ機
能する。
実施形態と同様の作用効果を得ることができる。ただ
し、フロントドラグ60が設けられていないため、切換
機構は、ドラグ力の強弱切換を行なうことはできず、ド
ラグ機構の作動・非作動を切り換える機構としてのみ機
能する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚釣用ス
ピニングリールによれば、迅速且つ簡単にドラグ機構の
作動状態の切り換えを行なうことができる。
ピニングリールによれば、迅速且つ簡単にドラグ機構の
作動状態の切り換えを行なうことができる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスピニングリー
ルの断面図である。
ルの断面図である。
【図2】図1のスピニングリールの拡大断面図である。
【図3】操作レバーが初期位置に保持されている状態の
要部断面図である。
要部断面図である。
【図4】操作レバーが押し下げ操作されている状態の要
部断面図である。
部断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るスピニングリー
ルの断面図である。
ルの断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るスピニングリー
ルの断面図である。
ルの断面図である。
【図7】第3の実施形態の変形例に係るスピニングリー
ルの断面図である。
ルの断面図である。
【図8】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図9】図6のB−B線に沿う断面図である。
1…スピニングリール 1a…リール本体 1b…脚部 5…操作レバー(操作部材) 8…ロータ 10…スプール 60…フロントドラグ 62…圧接部材(ドラグ機構) 64…ドラグ調整ツマミ 72…係止部材(切換機構)
Claims (1)
- 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持されたロー
タと、リール本体に支持されたスプール軸に取り付けら
れ且つ前記ロータの回転によって釣糸が巻回されるとと
もにリール本体に対して回転可能なスプールと、スプー
ルの回転に抵抗を与えるドラグ機構と、ドラグ力の強弱
切り換え、または、ドラグ機構の作動・非作動の切り換
えを行なう切換機構と、切換機構を作動させるための操
作部材とを具備する魚釣用スピニングリールにおいて、 前記操作部材は、釣竿に取り付けられるリール本体の脚
部において、釣竿を握持した手の指で操作可能な位置に
設けられていることを特徴とする魚釣用スピニングリー
ル。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34031499A JP2001157535A (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 魚釣用スピニングリール |
US09/725,684 US6446893B2 (en) | 1999-11-30 | 2000-11-30 | Spinning reel for fishing |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34031499A JP2001157535A (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 魚釣用スピニングリール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=18335770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34031499A Pending JP2001157535A (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 魚釣用スピニングリール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001157535A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100987100B1 (ko) | 2002-11-21 | 2010-10-11 | 가부시키가이샤 시마노 | 낚시용 릴의 나사 조작 구조 |
-
1999
- 1999-11-30 JP JP34031499A patent/JP2001157535A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100987100B1 (ko) | 2002-11-21 | 2010-10-11 | 가부시키가이샤 시마노 | 낚시용 릴의 나사 조작 구조 |
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