JP2001155558A - 電力ケーブル - Google Patents

電力ケーブル

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JP2001155558A
JP2001155558A JP34118499A JP34118499A JP2001155558A JP 2001155558 A JP2001155558 A JP 2001155558A JP 34118499 A JP34118499 A JP 34118499A JP 34118499 A JP34118499 A JP 34118499A JP 2001155558 A JP2001155558 A JP 2001155558A
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thermoplastic elastomer
cable
power cable
semiconductive layer
base polymer
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JP34118499A
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Masaki Kawahigashi
正記 川東
Yoshiji Miyashita
芳次 宮下
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シラン架橋ポリオレフィンをベースポリマー
とする絶縁層を、高電圧のケーブルに適用するために
は、半導電層が必要となる。半導電層用の材料の条件と
しては、ケーブル押出後、加熱架橋工程を必要としない
こと、完成した電力ケーブルの半導電層が105℃(ケ
ーブル最高使用温度)において溶融流動しないこと、体
積抵抗率が低く、ひいては導電性に優れること、両半導
電層が剥離強度に優れることが挙げられ、かかる諸条件
を充足する半導電層を有する絶縁電力ケーブルを提供す
ること。 【解決手段】 シラン架橋ポリオレフィンをベースポリ
マーとする絶縁層を有する電力ケーブルであって、内部
半導電層および外部半導電層のベースポリマーが熱可塑
性エラストマー(好ましくはその融点が105℃以上)
である電力ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シラン架橋ポリオ
レフィンをベースポリマーとする絶縁層を有する改良さ
れた電力ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】シラ
ン架橋ポリオレフィンをベースポリマーとする絶縁層
は、比較的低電圧(3.3kV以下)のケーブルには適
用されているが、これを高電圧(6.6kV以上)のケ
ーブルに適用するためには、半導電層が必要となる。か
かる電力ケーブルの構造の一つとして図1に示すものが
例示される。図1において、1は導体、2は内部半導電
層、3は絶縁層、4は外部半導電層である。しかして、
この半導電層用の材料の条件としては、ケーブル押出
後、加熱架橋工程を必要としないこと、体積抵抗率が低
く、ひいては導電性に優れること、剥離強度に優れてお
り絶縁層との界面に剥がれが生じにくいこと、さらには
完成した電力ケーブルが105℃(ケーブル最高使用温
度)において溶融流動しないこと、などが挙げられる。
【0003】ところが、いまだ上記所望の性能を十分満
足するものが得られていないのが実情である。従って、
本発明は上記の条件を満足する半導電層を有する電力ケ
ーブルを提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】半導電層用の材料とし
て、熱可塑性エラストマーをベースポリマーとした組成
物を用いることにより、上記の条件を満足する半導電層
が実現できることを、本発明者らは見い出した。本発明
はかかる新知見に基づいて完成されたものであり、下記
の発明である。即ち、シラン架橋ポリオレフィンをベー
スポリマーとする絶縁層を有する電力ケーブルであっ
て、内部半導電層および外部半導電層のベースポリマー
が熱可塑性エラストマーであることを特徴とする電力ケ
ーブルであり、特に熱可塑性エラストマーが、その融点
が105℃以上であることを特徴とする電力ケーブルで
ある。
【0005】本発明で使用される熱可塑性エラストマー
の構造は、硬質相と軟質相とからなっており、共重合あ
るいはブレンドによってかかる構造が得られる。
【0006】本発明に用いられる内部半導電層を形成す
る熱可塑性エラストマーとしては、融点105℃以上で
あることが好ましい。また、当該内部半導電層は、シラ
ン架橋ポリオレフィンをベースポリマーとする絶縁層と
の融着強度(剥離強度)が10.9kg/0.5inc
hを越えることが好ましい。かかる熱可塑性エラストマ
ーとしては、例えばジエン系熱可塑性エラストマー、ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル
系熱可塑性エラストマー等を用いることができ、具体的
な硬質相としては、ジエン系熱可塑性エラストマーで
は、ポリスチレン、シンジオタクチック1,2ブタジエ
ン、トランスイソプロピレン、軟質相としてはポリブタ
ジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエン、水
素添加ポリイソプレン、非結晶ポリブタジエン、非結晶
ポリイソプレンなどであり、具体的な組み合わせはポリ
スチレン−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポ
リスチレン−ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、
ポリスチレン−水素添加ポリブタジエン系熱可塑性エラ
ストマー、ポリスチレン−水素添加ポリイソプレン系熱
可塑性エラストマー、ポリスチレン−非結晶ポリブタジ
エン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン−非結晶ポ
リイソプレン系熱可塑性エラストマー、シンジオタクチ
ック1,2ポリブタジエン−非結晶ポリブタジエン系熱
可塑性エラストマー、トランスポリイソプレン−非結晶
ポリイソプレン系熱可塑性エラストマーなどである。ま
た、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーでは、硬質
相としては、ポリプロピレン、軟質相としてはポリエチ
レンプロピレン、ポリエチレンプロピレンジエンなどで
あり、具体的な組み合わせはポリエチレンプロピレン系
熱可塑性エラストマー、ポリエチレンプロピレンジエン
系熱可塑性エラストマーなどである。ポリ塩化ビニル系
熱可塑性エラストマーでは硬質相としてポリ塩化ビニ
ル、軟質相として非結晶ポリ塩化ビニル、ブタジエンア
クリロニトリルなどである。特に「硬質相にポリスチレ
ン・ブロック、軟質相にポリブタジエン・ブロックもし
くは水素添加ポリブタジエン・ブロックもしくはエチレ
ン−ブチレン・ジブロックを持つもの」が好ましい。両
者の割合は硬質相100重量部に対して軟質相が10〜
90重量部、好ましくは30〜70重量部であることが
好適である。
【0007】融点105℃以上であると、ケーブル使用
中に溶融流動が起こりにくいので好ましい、融点は好ま
しくは120℃以上、より好ましくは130〜160℃
である。また、シラン架橋ポリオレフィンをベースポリ
マーとする絶縁層と当該内部半導電層〔例えば、当該熱
可塑性エラストマー100重量部に、例えばアセチレン
ブラックを60重量部を加えたものよりなる内部半導電
層〕との融着強度(剥離強度)が10.9/0.5in
chを越えると絶縁層/内部半導電層界面に剥がれが生
じる可能性が少ないので好ましい。剥離強度は熱可塑性
エラストマーの種類によって異なるため、場合によって
は2種以上の熱可塑性エラストマーをブレンドすること
によって調整することができる。剥離強度の測定法は後
述する。
【0008】本発明に用いられる外部半導電層を形成す
る熱可塑性エラストマーとしては、融点105℃以上で
あることが好ましく、特に当該外部半導電層は、シラン
架橋ポリオレフィンをベースポリマーとする絶縁層との
融着強度(剥離強度)が10.9kg/0.5inch
以下であることが好ましい。かかる熱可塑性エラストマ
ーとしては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポ
リエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可
塑性エラストマーなどを用いることができる。具体的に
は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーでは、硬質相
としてポリウレタン、軟質相としてポリエーテル等が例
示され、ポリエステル系熱可塑性エラストマーでは、硬
質相としてポリエステル、軟質相としてポリエーテル等
が例示され、ポリアミド系熱可塑性エラストマーでは、
硬質相としてポリアミド、軟質相としてポリエーテル等
が例示される。特に「硬質相にポリプロピレン・ブロッ
ク、ポリウレタン・ブロック、ポリアミド・ブロックま
たはポリエステル、軟質相にエチレン・プロピレンコポ
リマー・ブロック、エチレン・プロピレン・ジエンター
ポリマー・ブロックまたはポリエーテル・ブロックを持
つもの」、あるいはこれらと「硬質相にポリスチレン・
ブロック、軟質相にポリブタジエン・ブロック、水素添
加ポリブタジエン・ブロックまたはエチレン−ブチレン
・ジブロックを持つもの」のブレンド体が好ましい。両
者の割合は硬質相100重量部に対して軟質相が10〜
90重量部、好ましくは30〜70重量部であることが
好適である。
【0009】融点105℃以上であると、ケーブル使用
中に溶融流動が起こりにくいので好ましい、融点は好ま
しくは120℃以上、より好ましくは130〜160℃
である。また、シラン架橋ポリオレフィンをベースポリ
マーとする絶縁層と当該外部半導電層との融着強度(剥
離強度)は、10.9/0.5inch以下、好ましく
8/0.5inch以下であることが好適であり、特
に、1/0.5inch〜5/0.5inchであるこ
とが好ましい。10.9/0.5inch以下であると
端末処理時に手で外部半導電層を剥がす処理を行う際に
容易に、当該層の剥がし処理ができる。なお、1/0.
5inch未満の剥離強度の場合には、強度が足らず自
然剥離にいたる可能性がある。
【0010】上記熱可塑性エラストマーには導電性物質
が配合されるが、当該導電性物質としては、通常半導電
層に使用される導電性物質であれば特に制限なく使用で
きる。例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク等の導電性のカーボンブラック等が例示され、これら
は5〜70phr、好ましくは10〜60phr配合さ
れる。これを融点以上の温度で押出成形することによ
り、半導電層を形成することができる。その配合量が5
phr未満であれば、導電性が十分ではなく、また70
phrを越えると伸び率が悪くなる。
【0011】本発明に用いられる絶縁層を形成するシラ
ン架橋ポリオレフィンとしては、シラン架橋ポリオレフ
ィンをベースポリマーとする絶縁層に従来使用されてい
るものを使用すれば十分である。かかるシラン架橋ポリ
オレフィンとしては、一般に良く知られているように、
シランカップリング剤のグラフトにてシラン架橋性に変
成したポリオレフィンもしくはオレフィンとシラン基を
含有するポリオレフィンのコポリマーが挙げられる。こ
れを一般のシラン架橋ポリオレフィンをベースポリマー
とする絶縁層の形成と同様の条件で押出成形し、水分の
存在下で架橋することによって絶縁層が形成される。
【0012】ポリオレフィンは、特に制限されず、例え
ば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリ
エチレンが挙げられる。
【0013】より具体的には、高圧ラジカル重合により
合成され、融点が115℃以上で密度が0.925〜
0.935g/cm3 のポリエチレン(a)を主体とす
るポリマー、または前記ポリエチレン(a)99〜50
重量部と密度が0.915〜0.925g/cm3 のポ
リエチレン(b)1〜50重量部を含むブレンドポリマ
ーと、一般式(I)RR’SiY2 (I)(Rはオ
レフィン性不飽和炭化水素基あるいはハイドロカーボン
オキシ基であり、Yは加水分解可能な有機基であり、
R’は前記R基かY基である)で表されるシランとを、
遊離ラジカルを生じさせる化合物の存在下で反応させて
得られるシラン変性ポリマーからなるものである。密度
が0.915〜0.925g/cm3 のポリエチレン
(b)としては、高圧ラジカル重合のポリエチレン、チ
ーグラ系、クロム系またはメタロセン系の触媒により合
成される直鎖状ポリエチレンが挙げられる。
【0014】一般式(I)において、Rはオレフィン性
不飽和炭化水素基あるいはハイドロカーボンオキシ基で
あり、ビニル基、アルリル基、ブテニル基、シクロヘキ
セニル基、シクロペンタジエニル基等をあげることがで
き、中でもビニル基が好適である。Yは加水分解可能な
有機基であり、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基の
ような炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミルオキシ
基、アセトキシ基、プロピオノキシ基のようなアシロキ
シ基、その他オキシム基、アルキノアミノ基、アリール
アミノ基等をあげることができ中でもアルコキシ基が好
適である。最も好適なシランは、ビニルアルコキシシラ
ンであり、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルジエトキシ
メチルシラン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニル
エトキシジメチルシランなどがあげられ、これらは単
独、もしくは2種類以上組合わせて使用しても差し支え
ない。シランの添加量は特に規定されないが、ポリエチ
レン(a)単独又はポリエチレン(a)とポリエチレン
(b)のブレンドからなるポリマ100重量部に対し
0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0015】ポリマーにシランをグラフトする際に用い
られる遊離ラジカル発生剤としては、ジクミルパーオキ
サイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α’−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼ
ン、ブチルクミルパーオキサイド、イソプロピルクミル
−t−ブチルパーオキサイド等があげられ、これらは単
独もしくは2種類以上組合わせて使用できる。ラジカル
発生剤の添加量は、ポリマ100重量部に対して0.0
5〜0.15重量部が好ましく、0.05重量部未満で
は架橋度が不十分となる傾向にあり、0.15重量部越
えると絶縁体内にラジカル開始剤の分解生成物に起因す
るボイドが発生しやすくなる。
【0016】シラン架橋ポリオレフィン絶縁材料、上記
半導電材料には、酸化防止剤を添加しても良い。酸化防
止剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止
剤が挙げられ、具体的にはテトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノー
ル)プロピオネート]、2、2−チオ[ジエチル−ビス
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノール)プロピオネート]、4,4’−チオビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチ
レン−ビス(3,5−ジ−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビ
ス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタ
デシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テ
トラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェノール)プロピオネート]、4,4’−チオビ
ス[(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)−2−チ
オアルキルプロピオネート]等が挙げられる。
【0017】酸化防止剤の配合量は、シラン架橋ポリオ
レフィン100重量部に対し、0.1〜1.0重量部、
特に0.2〜0.5重量部が好ましい。0.1重量部未
満であると酸化防止効果が不十分であり、1.0重量部
を超えると電気特性の低下の可能性が生じるので好まし
くない。
【0018】また、酸化防止剤の配合量は、熱可塑性エ
ラストマー100重量部に対し、0.1〜5重量部、特
に0.2〜1重量部が好ましい。0.1重量部未満であ
ると酸化防止効果が不十分であり、5重量部を超えると
電気特性の低下の可能性が生じるので好ましくない。
【0019】本発明の電力ケーブルは、自体既知の方法
にて製造することができる。本発明との電力ケーブルに
おいて導体の断面積は8〜2000mm2 、好ましくは
80〜2000mm2 であり、内部半導電層の厚みは
0.1〜4mm、好ましくは1〜2mmであり、絶縁層
の厚みは電圧によって異なるが5〜15mm、好ましく
は10〜13mmであり、外部半導電層の厚みは0.1
〜4mm、好ましくは1〜1.5mmである。
【0020】
【実施例】実施例1 導体として銅を使用し、内部半導電層に「硬質相にポリ
スチレン・ブロック、軟質相にポリブタジエン・ブロッ
クを持つ熱可塑性エラストマー(融点140℃)」とア
セチレンブラック60phrの配合材料、外部半導電層
に「硬質相にポリプロピレン・ブロック、軟質相にエチ
レン・プロピレンコポリマー・ブロックを持つ熱可塑性
エラストマー(融点160℃)」とアセチレンブラック
60phrの配合材料、絶縁層にシラングラフト直鎖状
低密度ポリエチレンを用いて、電力ケーブルを作成し
た。
【0021】実施例2 導体として銅を使用し、内部半導電層に「硬質相にポリ
スチレン・ブロック、軟質相に水素添加ポリブタジエン
・ブロックを持つ熱可塑性エラストマー(融点150
℃)」とファーネスブラック30phrの配合材料、外
部半導電層に「硬質相にポリアミド・ブロック、軟質相
にエチレン・プロピレン・ジエンターポリマー・ブロッ
クを持つ熱可塑性エラストマー(融点120℃)」とフ
ァーネスブラック30phrの配合材料、絶縁層にシラ
ングラフト直鎖状低密度ポリエチレンを用いて、ケーブ
ルを作成した。
【0022】比較例1 導体として銅を使用し、内部半導電層にシラングラフト
直鎖状低密度ポリエチレンとアセチレンブラック60p
hrの配合材料、外部半導電層にシラングラフト直鎖状
低密度ポリエチレンとアセチレンブラック60phrの
配合材料、絶縁層にシラングラフト直鎖状低密度ポリエ
チレンを用いて、ケーブルを作成した。
【0023】実験例 上記の実施例および比較例記載の電力ケーブルについ
て、内外両半導電層の各々の105℃での流動試験、内
外半導電層の体積抵抗率、内部半導電層の剥離強度、外
部半導電層の剥離強度を各々試験し、その結果を表1に
示した。
【表1】 試験方法は各々下記の通りである。 (1)105℃での流動試験:JIS C3005に準
じて加熱変形試験を実施(105℃荷重10N)試験
後、半導電層が分断されているか否かによって判別し
た。 (2)半導電層の体積抵抗率:半導電層表面に針を列状
に刺して並べ、長手方向の間隔が1cmになるように円
周方向に2列1cm長の針列を作る。次いで一方の列に
+もう一方の列に−をつなぎ抵抗値を測定する。〔Ω〕
この値に半導電厚〔cm〕をかけた値を体積抵抗率〔Ω
・cm〕とした。 (3)半導電層の剥離強度:ケーブルの絶縁部分から長
手方向に長い試料を採取する。これを幅(円周方向)
0.5inch、長さ(長手方向)5cmにし、半導電
層を一方のチャックにはさみ、絶縁層をもう一方のチャ
ックにはさみ、引張試験を行う。(50mm/minの
速度で引張)この時の剥離強度を測定した。
【0024】
【発明の効果】上記試験結果からも明らかなように、シ
ラン架橋ポリオレフィンをベースポリマーとする絶縁層
を有する本発明の電力ケーブルは、内部半導電層および
外部半導電層のベースポリマーが熱可塑性エラストマー
であることから、ケーブル押出後、加熱架橋工程を必要
としないこと、高電圧(6.6kV以上)のケーブルに
適用しても完成した電力ケーブルが105℃(ケーブル
最高使用温度)において溶融流動しないこと、体積抵抗
率が低く、ひいては導電性に優れること、剥離強度に優
れており絶縁層との界面に剥がれが生じにくいという効
果を有する。また、通常内部半導電層、外部半導電層の
ベースポリマーに使用される化学架橋エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、化学架橋エチレン−アクリル酸エチル共
重合体に比して架橋のための高温加熱処理がないため、
工程上製造コスト上のメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電力ケーブルの断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1 導体 2 内部半導電層 3 絶縁層 4 外部半導電層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シラン架橋ポリオレフィンをベースポリ
    マーとする絶縁層を有する電力ケーブルであって、内部
    半導電層および外部半導電層のベースポリマーが熱可塑
    性エラストマーであることを特徴とする電力ケーブル。
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマーの融点が105℃
    以上であることを特徴とする請求項1記載の電力ケーブ
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004178867A (ja) * 2002-11-25 2004-06-24 Mitsubishi Cable Ind Ltd 電力ケーブル
JP2007509473A (ja) * 2003-10-24 2007-04-12 ボレアリス テクノロジー オイ 極性基、加水分解可能なシラン基を有するポリオレフィンを含み、シラノール縮合を含む低電圧送電ケーブル

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