JP2001154329A - 溶液供給装置および溶液供給方法 - Google Patents

溶液供給装置および溶液供給方法

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JP2001154329A
JP2001154329A JP2000256027A JP2000256027A JP2001154329A JP 2001154329 A JP2001154329 A JP 2001154329A JP 2000256027 A JP2000256027 A JP 2000256027A JP 2000256027 A JP2000256027 A JP 2000256027A JP 2001154329 A JP2001154329 A JP 2001154329A
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Hisao Kamo
久男 加茂
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Chugai Photo Chemical Co Ltd
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Chugai Photo Chemical Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03DAPPARATUS FOR PROCESSING EXPOSED PHOTOGRAPHIC MATERIALS; ACCESSORIES THEREFOR
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    • G03D3/02Details of liquid circulation
    • G03D3/06Liquid supply; Liquid circulation outside tanks

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突き刺し方式以外の容器接続時、或は小容量
の容器を複数個接続する場合等のように流路内に多量の
空気が混入することが避けられない方式を用いても、溶
液の供給精度が正確に保たれ、かつ容器内の溶液を最後
まで完全に供給できる供給装置および方法を得る。 【解決手段】 溶液が封入されている収容量に応じて形
状変化可能な容器にチューブを介して送液ポンプを接続
して溶液を供給する装置において、容器とポンプの間の
区間に溶液から気体を分離する気液分離槽を設け、該気
液分離槽の中に流路内に混入した気体を感知する気体感
知センサーを備え、該気体感知センサーに連動してエア
ーポンプを作動させることで気液分離槽内の気体を排出
して流路内の気体量を常時一定量に保つと共に、容器内
の溶液が無くなって流路内が減圧したことを感知する液
切れ感知センサーを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は溶液の供給装置に
関するものであり、例えばハロゲン化銀写真感光材料を
自動現像機を用いて処理する際の、処理液の補充装置と
して用いられる。
【0002】
【従来の技術】 ハロゲン化銀写真感光材料の像露光後
の現像処理としては、代表的なものとしてモノクロ写真
における現像−定着−水洗−乾燥の工程で処理されるも
の、カラーネガフィルムにおける発色現像−漂白−定着
−水洗−安定−乾燥の工程で処理されるもの、カラーペ
ーパーにおける発色現像−漂白定着−水洗−安定−乾燥
の工程で処理されるものなどがある。これらの処理はそ
れぞれの処理液を用いて自動現像機を使用して処理され
るのが一般的であり、自動現像機の普及に伴い前記水洗
処理はリンス等の水洗代替液を用いて処理されることが
多くなっている。それぞれの処理液はハロゲン化銀写真
感光材料を処理することによって組成が変化し、また現
像液や定着液等は空気酸化によって経時で活性低下を起
こす。このため自動現像機を用いた連続処理では処理に
応じてそれぞれの処理液と同じ組成の液もしくは類似の
組成の液を補充液として補充することによって、処理液
の活性を一定に保つ方法が通常とられている。
【0003】ハロゲン化銀写真感光材料用の処理液はそ
れぞれ濃縮液の形態で供給されることが多く、この場合
は使用する際に、あらかじめ定められた濃度に水で希釈
して調整することが必要となる。この希釈は正確におこ
なうことが必要であり、希釈率が不正確である処理液を
用いてハロゲン化銀写真感光材料を処理してしまうと仕
上がり品質が大きく劣化することがある。
【0004】また、発色現像液や漂白定着液などは濃縮
液の保存性を上げるために、接触が好ましくない成分は
分割して別のパート液として供給される形態となってお
り、これらの処理剤の調整には2〜4パートの原液を水
で希釈しながら混合して調整する必要がある。この時に
別の処理液のパート液と間違えてしまうなどのミスも生
じやすく、このようなミスは仕上がり品質に取り返しの
つかない重大な影響を与えることも多かった。
【0005】このように各処理剤の調整は煩雑であり、
かつ正確性が求められるため作業上の大きな負担となっ
ている。更に希釈混合時に濃縮液や処理液の飛散を招き
やすく、人体、衣服、周辺機器などに付着した場合に汚
染や破損の原因となっている。このため処理液をあらか
じめ調整された状態で供給する、いわゆる使用液供給も
おこなわれることがあるが、流通、保管上のスペース的
な問題や製品の保存安定性などは濃縮原液供給の方が優
れている。
【0006】また、このようにして調整された処理液を
補充液として用いる場合、通常それぞれの処理液の補充
液タンクにストックされて、そこからハロゲン化銀写真
感光材料の処理に応じて必要な分量の補充液がポンプ等
を用いて自動現像機内の処理液槽に供給される。この
時、補充タンク内の補充液は空気に触れた状態でストッ
クされるため、空気酸化による品質の劣化や水分蒸発に
よる濃縮などを起こしやすい。このように劣化、変質し
た補充液を補充した場合は処理液の活性が低下するため
に写真の仕上がり品質も低下したものとなってしまう。
【0007】このような劣化を避けるために補充タンク
内で浮きブタや浮き玉等を用いて補充液の液面を覆って
空気と補充液の接触面積を小さくする方法が通常とられ
ているが、完全に空気を遮断するまでには至らないのが
現状であった。また近年は環境保全や資源削減の見地か
らハロゲン化銀写真感光材料の補充量は低減される傾向
にある。このため同量の補充液を調整した場合は使い切
るまでに補充タンクにストックされる期間が長くなるた
め補充液の変質が進みやすく、また補充される量が少な
いために補充液のわずかな変質でも自動現像機内の処理
液の活性を一定に保つことが困難になり、写真の仕上が
りに影響しやすくなっている。
【0008】これらの問題を避けるために、近年では処
理液原液の容器から直接、処理液原液を吸い出して自動
現像機内の処理液槽に供給すると同時に希釈水ストック
タンクより所定の量の水を供給する補充方法がとられる
ことも多い。この方法は補充液の調整が必要なくなる点
では優れた方法であるといえる。この方法では容器内の
液が無くなったことを感知する液切れセンサーとして容
器の内部に設置されるフロートセンサーが使用される事
が多く、その兼ね合いから処理液原液の容器は内容量が
減っても変形しないハードボトルタイプのポリビン等が
使用されるのが一般的であった。このため容器内の原液
の減量に従って容器内の空気量は多くなるため原液が空
気に触れて変質する点は改善されていなかった。また、
この方法では容器内の液が完全になくなってから液切れ
センサーを感知させる構造とすることが困難であるため
に、液を最後まで使い切ることができずに残液が出るた
めに、使用済みの容器を廃棄する際に人体や衣服、周辺
の汚染を招きやすいという新たな問題も生じていた。
【0009】これらの問題を解決するために、処理液原
液の容器として変形可能な材質のものを用いて、この処
理液原液容器にチューブ等を突き刺して気密性を保った
まま原液を吸い出すことで、原液が空気と触れることで
起きる変質を解決する方法において、このような変形可
能な容器を使用しても液切れを正確に感知できる液体供
給方法もしくは液体供給装置を本出願人は提案してい
る。(特開平11−52533、特開平11−1020
56)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 上記の提案技術は溶
液の安定性維持や調液の簡便性において優れた効果を有
し、通常の中小規模の現像所に最適なシステムである
が、大量の溶液を消費する大手現像所で使用する場合に
は以下の点で改善が望まれていた。上記の提案技術は流
路内に多量の空気が混入した場合は誤作動を起こしやす
いため、空気の混入を最小限に抑えることが必要であ
る。このため容器を接続する方法としては、容器にチュ
ーブを直接突き刺すことで容器と装置を接続して中の溶
液を吸い出す、いわゆる突き刺し方式を用いることが望
ましかった。このような突き刺し方式を採用する場合は
容器内への空気の混入を極少量に抑えることは容易であ
る反面、突き刺し方式を用いる場合は、チューブを突き
刺してもその刺入箇所から溶液が漏れ出ない材質を用い
た突き刺し適性のある容器を使用する必要がある。この
ような突き刺し適性のある容器はその材質の強度の問題
から大容量の容器は作製できないために、突き刺し方式
を用いる限り比較的小容量の容器を用いざる得なかっ
た。このため1日当たりの処理量の多い大手現像所など
では、容器を溶液供給装置にセットしてもすぐに容器内
の溶液を使い切ってしまうため、1日に何度も容器の交
換作業を行わなければならず、作業上の負担となってい
る。
【0011】このため、大手現像所などでは突き刺し方
式以外の方法を用いて大容量の容器を接続することにな
るが、例えば容器のキャップを外して代わりにチューブ
の接続された栓をすることで容器と接続するような方式
では、容器のキャップを外したときに容器内に空気が入
りやすいため、混入する空気を少量に抑えて容器を接続
することが困難である。しかもこの時に充分に混入気体
を抜かずに溶液の供給を開始すると多量の気体が流路内
に混入することとなり、ポンプの送液精度の低下や容器
が空になったことを感知するセンサーの誤作動を招く原
因となりやすかった。
【0012】また別の方法として、容器の接続方法は突
き刺し方式とし、小容量の容器を複数個接続する方法も
あるが、この方法では容器の交換頻度を減らす為には多
くの容器を接続する必要があるためスペース上の問題を
生じやすい。更に接続される容器数が多い程、ひとつひ
とつの容器内の混入気体は極少量でも、流路内に混入す
る気体の総量は多くなってしまうため、現実的には接続
できる容器数が制限されてしまうことになる。
【0013】以上のような理由から、突き刺し方式以外
の容器接続時、或は小容量の容器を複数個接続する場合
等のように流路内に多量の空気が混入することが避けら
れない方式を用いても、溶液の供給精度が正確に保た
れ、かつ容器内の溶液を最後まで完全に供給できる溶液
供給装置が望まれていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
めに本発明は、溶液が封入されている収容量に応じて形
状変形可能な容器にチューブを介して送液ポンプを接続
して溶液を供給する装置において、流路内に気体増量防
止機構を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】 本発明は、主として写真処理薬
品の自動現像機用の補充装置として提案されているが、
空気に触れると変質したり、手に付着すると危険な溶液
の供給に広く使用可能なものである。なお、以上および
以下の説明において「溶液」とは広く液体を表す意味で
使用するものであり、何も溶解していない純水をも含む
ものである。
【0016】以下、図を用いて本発明の実施形態を詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例の概略図を示した
ものである。20は容器であり溶液10が封入されてい
る。30はチューブであり、容器20に接続するチュー
ブ30の先端31から送液ポンプ40を経て溶液供給先
50へと至る流路を形成している。チューブ先端31と
送液ポンプ40の間の気密流路には流路内に混入した気
体を溶液から分離するための気液分離槽60が設けられ
ている。気液分離槽60の上部には、気液分離槽60に
おいて溶液から分離された気体を流路外に排出するため
のエアーポンプ70が気体排出用チューブ80を介して
接続され、この気体排出用チューブ80には同時に気体
の逆流を防止するための逆止弁90が接続されている。
気液分離槽60の内には流路内に混入した気体を感知す
る気体感知センサー100と、装置に接続された容器2
0内の溶液10が無くなって流路内が減圧したことを感
知する液切れ感知センサー110が設置されている。
【0017】溶液10は収容量に応じて形状変化可能な
いわゆるフレキシブルタイプの容器20に封入された状
態で製品として流通される。この溶液10を使用するに
あたって、チューブ30の先端31を容器20に気密的
に接続することで、容器20からポンプ40に至るまで
外気から遮断された気密流路が形成される。この際、ポ
ンプ40より先のチューブ30の先端は、溶液供給先5
0との関係に於いて開放されている場合、外気と接する
部分なしとしないが、径が小さく接触が少ないため殆ど
問題はない。この状態で送液ポンプ40を作動させるこ
とで容器20内の溶液10を全く外気と接触させること
なく溶液供給先50へ送ることが可能となる。しかも溶
液10の供給に伴って容器20内の溶液10の量が減る
と、その内容量に合わせて容器20が潰れるために最後
まで溶液10は外気と触れることがない。このためハロ
ゲン化銀写真感光材料用処理液のように空気と触れるこ
とで変質しやすい溶液でも、最後まで液劣化のない状態
で溶液を供給することができる。
【0018】チューブ30と容器20との接続は、容器
20内の溶液10の吸引に伴ってその接続部から空気が
容器20内に混入してしまうことのないように気密的に
接続される。ここで、気密的とは、接続後に外部から空
気が侵入しないことを云う。具体的には、製品として流
通している段階で付けられている容器のキャップを外し
て、その代わりに図2乃至図4に示したような容器20
のキャップに適応したアダブターを付けることで接続す
る方法が簡便であり好ましい。このアダプターは図3の
ように容器20の口に適合し、チューブ30が差し込ま
れる孔を有する栓120と、チューブを通す穴があいて
おり栓120を押さえる役目をする穴あきキャップ12
1から成っている。このアダプターを用いる場合は図4
の様に容器20の口に栓120を挿通し、穴あきキャッ
プ121を螺通固定して容器20とチューブ30は接続
される。この時、容器20内に空気が入ることは避けら
れないが、本発明によればこの混入気体を容器20から
抜く作業をせずに送液ポンプ40を作動させても、混入
気体は気液分離槽60において流路外に排出されるの
で、送液ポンプ40への気体混入による送液精度の低下
を生じることがない。容器20を気密的に接続する方法
としてはこの他に、ワンタッチで着脱可能なようにカプ
ラ一方式とすることも可能である。又、容器20として
小容量の容器を用いる場合には、突刺し方式で接続して
も何等問題はない。
【0019】容器20内に封入されている溶液10は、
送液ポンプ40を作動させることでチューブ先端31よ
り吸引されて、気液分離槽60へと入る。気液分離槽6
0において、流路内へ混入した気体11は溶液10から
分離され、気体11の浮力によって気液分離槽60の上
部に溜められる。気液分離槽60で混入気体11が除か
れた溶液10は送液ポンプ40を経て溶液供給先50へ
と送られる。
【0020】気体増量防止機構は気密流路内の気体が一
定量を超えないように働く機構であり、本実施の形態に
おいては、気体増量防止機構は気液分離槽60内に設け
た気体感知センサー100、エアーポンプ70及び気体
排出用チューブ80により構成されており、気体感知セ
ンサー100は気液分離槽60内上部に設けられてお
り、気液分離槽60の上部に溜まった気体11が一定量
を超えると気体感知センサー100が気体11に接触し
て作動し、この信号を装置の制御部へ送ることで、エア
ーポンプ70を作動させ気液分離槽60に溜まった気体
11を気体排出用チューブ80を通して流路の外部へと
排出する。これにより多量の気体11が流路内に混入す
る場合でも、その都度気体11が流路外へと排出される
ため、混入気体が送液ポンプ40内に入ってしまうこと
がなく、溶液の供給精度が保たれることとなる。また、
気体増量防止機構は気体感知センサーとエアーポンプに
より構成し少量の気体をその都度排出する機構としても
よい。
【0021】作動を開始したエアーポンプ70の停止制
御方法としては、気体11の排出によって気液分離槽6
0内の気体11量が減少したことをふたたび気体感知セ
ンサー100で感知してエアーポンプ70を停止させる
設計としても良いし、エアーポンプ70を作動開始後あ
る一定の時間が経過したらエアーポンプ70を停止させ
るような時間制御の設計としても良い。この場合は使用
するエアーポンプ70の吐出量から時間当たりの気体排
出量を計算して作動時間を決定することが出来る。
【0022】容器20内の溶液10が全て吸入された後
は、送液ポンプ40が作動する毎に流路内は負圧になっ
ていき、それに従って気液分離槽60に捕捉されている
気体11が膨張を始める。この気体11の膨張に従って
気液分離槽60内の液面レベルが液切れ感知センサー1
10の位置まで下降した時に、液切れ感知センサー11
0が作動するので、この信号を装置制御部に送って送液
ポンプ40の作動を停止させる。このような設計とする
ことで容器20内の溶液10が完全に無くなり、かつ送
液ポンプ40に空気が混入することのない適切なタイミ
ングで溶液10の供給を停止することができる。この時
にブザーを鳴らしたり、ランプを点灯させるなどアラー
ムと連動させる設計とすることで、オペレーターに容器
20を新しいものへ交換する事が必要であることを知ら
せることができる。
【0023】容器20内の溶液10が無くなって流路内
が負圧になり気液分離槽60上部に貯められた気体が液
切れ感知センサー110の位置まで膨張する途中段階
で、気体感知センサー100も気体11の膨張を感知す
るのでエアーポンプ70が作動を開始するが、エアーポ
ンプ70の作動は気液分離槽60内の気体11を排出す
るように働くために気液分離槽60内部の負圧化が促進
されるのみで、液切れ感知センサー110の作動には何
ら障害はない。ただ、液切れ感知センサー110が作動
するまでエアーポンプ70を作動させておく必要もない
ため、前述のようにエアーポンプ70の作動は時間制御
としてすぐにその動作を停止するような設計としておく
ことが好ましい。
【0024】容器20の交換手順としては、まず空にな
った容器20をチューブ30より外し、代わりに溶液1
0の封入された新しい容器20を接続する。この状態で
は液切れ感知センサー110からチューブ先端31まで
の区間は気体11で満たされているため、これを排出し
て流路内を溶液10で満たすためにエアーポンプ70を
作動させる。エアーポンプ70の作動により、容器20
から溶液が吸引され流路内が溶液10で満たされていく
ので、例えば気体感知センサー100の作動でエアーポ
ンプ70が停止するような設計としておくことで、気液
分離槽60内の気体感知センサー100の位置より上の
部分のみに気体11が溜まり、流路内のその他の部分は
溶液10で満たされた初期状態へと戻すことが出来る。
この容器交換時のエアーポンプ70の動作をリセット動
作とし、例えばリセットボタンを押すことでエアーポン
プ70が作動を開始するような設計としておくことがで
きる。
【0025】また、図5に示したように容器20を接続
するチューブ30を途中から所望数だけ分岐させ、複数
の容器20A、20B、…20nを接続して使用するこ
とも可能である。例えばハロゲン化銀写真感光材料用の
補充装置として使用する場合は、補充レートの多い処理
剤については大容量の容器20を接続しないと、すぐに
容器20内の溶液10が無くなってしまい容器20の交
換頻度が増えてしまう。しかし、余りにも大容量の容器
20は運搬が困難であるため作業性に劣るという問題が
ある。このため1つの容器20は1人で運搬が可能であ
るように溶液封入時で20kg以下であることが作業効
率上好ましい。このような中サイズの容器20を用いる
場合は、大容量の容器20を使用する場合に比べてより
多くの個数の容器20を接続する必要があるが、接続さ
れる容器数が増える程1つ1つの容器20に混入する気
体量を少量に抑えないと総量ではかなり多くの気体11
が流路内に混入することになってしまう。しかしながら
本発明によれば流路内に混入した気体11は適時流路外
に排出されるので、いくら気体11が流路内に混入して
も送液ポンプ40内にまで気体11が混入することはな
く、送液精度は常時正確に保たれる。
【0026】また図6のようにチューブ30の途中に切
り替えバルブ130を設けることで、接続される容器2
0をいくつかのグループに分けておき、一度に全ての容
器20から溶液10を吸引するのではなく、グループ単
位で溶液10を吸引するようにして1グループ内の容器
20が全て空になったら切り替えバルブ130によって
別グループに流路を切り替えて溶液10の供給を続ける
ことが出来るような設計としておく事も好ましい。この
ような設計では1度に全ての容器20が空になってしま
うことがないので、容器交換時期が来ても急いで容器2
0を交換する必要がなく、手の空いているときに空にな
った容器20のみを交換しておけば良いので容器交換時
期を気にせずに別の作業が出来るメリットがある。この
ように切り替えバルブ130を設けて流路を切り替えて
使用する場合も、1グループ内の全ての容器20が空と
なって液切れ感知センサー110が作動した後に、エア
ーポンプ70を作動させて別のグループに接続されてい
る容器20から溶液10を吸引して流路内を満たすリセ
ット動作をおこなうことが必要である。このため切り替
えバルブ130とリセット動作を連動させておくこと
で、切り替えバルブ130が手動でも自動でも、切り替
えバルブ130によって流路が切り替わった後にエアー
ポンプ70が作動して流路内が溶液10で満たされた初
期状態に戻すことができる。
【0027】図10に示す他実施例について説明する。
図10は、本発明の溶液供給装置と感光材料用自動現像
機の接続例を示している。多数の容器20,20,…を
収納できる、ラック、その他の収納具150を用いて容
器20を立体的に収納して収納スペースを小さくでき
る。又、容器20は段ボール箱等形態保持可能の外函2
00に収納するのが便である。この実施例では収納具1
50は多段層を用い、各段にそれぞれ処理剤を割り当
て、1つの段には同種の処理剤の容器20を外函200
に入れたまま適宜数載置させてある。ここで段は棚と同
意として用いる。
【0028】収納具150の各段151,152,…は
後部から前部に向けて緩やかに傾斜させ、その前端部に
係止部1511,1512,…を設けてある。この結
果、各段151,152,…に収納された容器20,2
0,…は各外函200が各段に複数個載置しうる。この
ため、前端部の外函200の容器20の溶液が消費され
たときには、外函200を容器ごと取上げると直上の外
函200が容器20収容の重量により滑り落ちて前端部
の係止部1511,1512,…にて止められ、その容
器20から溶液を供給可能になる。
【0029】又、前列に並んだ容器が空になった時、そ
の前列の容器20を外函200毎取除けば直後の容器2
0がスライドして前端部に来るため、複数の容器の取替
えも素早く効率的に実施できる。又、容器20とチュー
ブ30の接続位置(ポイントA)が、チューブ30と気
液分離槽60の接続位置のレベル(レベルA’)よりも
高い場合に、送液ポンプ40が停止した後にもサイフォ
ンの原理で容器20から気液分離槽60へ溶液が流れ込
むのを防止する必要がある。この具体策として1つに
は、容器20と気液分離槽60間のチューブ30に送液
停止装置として電磁弁(図示せず)を設けて送液ポンプ
40の作動の停止と合せて電磁弁の開閉をさせることが
できる。
【0030】又、送液停止装置としてチューブ30の気
液分離槽60との接続部位(レベルA’)が容器20と
チューブ30との接続位置(ポイントA)よりも高い位
置にあるように、気液分離槽60上に接続管160を張
設させ、チューブ30を接続することもできる。本実施
例では、接続管160の側面にチューブ30を接続して
いるが、接続管160を太く形成し、エアーポンプ70
を接続するチューブ80と同じく接続管160の上部に
接続してもよい。但し、接続管160の溶液流入口16
1とエアー排出口63は、少なくとも100mm以上離
して設けることが望ましい。このような設計とすること
で、エアーポンプ70の作動時に溶液10が流入する場
合でもエアーポンプ70が溶液10を吸込んでしまうの
を防ぐことができる。
【0031】図10において、気液分離槽60内には3
つのセンサーが設けられているが、これは気体感知セン
サーとしてセンサーを2つ使用しているためである。こ
の場合、前記エアーポンプ70は気体感知センサー10
0aに連動して作動を開始し、気体感知センサー100
aより上部に設けられた気体感知センサー100bに連
動して停止する。このように2つの気体感知センサーを
設けることで、気液分離槽60内に混入した気体の排出
制御をより細かく正確に制御できると共に、センサーを
1つとした場合に起こりやすいチャタリングを防止で
き、センサーの寿命の点で有利である。
【0032】図10に示した実施形態では、気液分離槽
60より先は調液装置140内の槽液ポンプ40を経
て、調液装置140の計量タンク141に接続されてい
る。本実施形態では、容器20とチューブ30とが接続
されたポイントAから、チューブ30が計量タンク14
1と接続された位置(ポイントB)までが気密流路とな
る。計量タンク141には、各パート液と希釈水を送る
それぞれのチューブ30が接続されており、ここに各パ
ート液が順次1パートづつ送られる構成となっている。
(図10においては、1パート分の接続のみが図示して
ある。)
【0033】このように、計量タンク141を設けるこ
とで、各パート液の量をより正確に計量することがで
き、厳密な調液が可能となる。計量タンク141内に正
確な量のパート液が送られた時点で、計量タンク141
への送液が停止され、開閉弁142が開き、計量タンク
141内のパート液が混合タンク143へと落される。
希釈水を用いて計量タンク141内の洗浄を行った後
に、開閉弁142が閉じられ、別のパートの液が計量タ
ンク141へ送られる。
【0034】同様にして正確に計測された後、開閉弁1
42が開き、混合タンク143へと送られる。再び、希
釈水で計量タンク141内が洗浄された後、混合タンク
143の所定位置に設けられたセンサーまで希釈水が送
られメスアップされる。混合用ポンプ144により、混
合タンク143内の溶液が混合され、厳密に調液された
写真感光材料用の処理剤補充液となる。尚、自動現像機
から出るオーバーフロー液や水洗排液を再利用するため
に、ここで云う希釈水の代替品としてそれらオーバーフ
ロー液を用いるような構成とすることも可能である。か
くして調液された処理補充液は、ポンプ146により溶
液供給先としてのストックタンク50に送られ、自動現
像機170に供給される。
【0035】本発明の溶液供給装置を、このような調液
装置140と接続して使用する場合は、図10のように
チューブ30が計量タンク141と接続された位置(ポ
イントB)が気液分離槽60内の溶液供給中に維持され
る液面レベル(レベルB’)より上に位置するように設
定される。このようにすることでサイフォンの原理によ
って溶液が計量タンク141に流れ込み続けることを防
止することができる。ここで云うレベルB’は気液分離
槽60内の気体感知センサー100bが設けられた位置
となる。
【0036】次に本発明の各部ついて詳細な説明をおこ
なう。気液分離槽60は流路内の容器20と送液ポンプ
40の間の気密流路に設置される。図7は気液分離槽6
0の一部縦断側面図である。気液分離槽60はチューブ
30を介して容器20と接続される溶液流入口61と同
じくチューブ30を介して送液ポンプ40と接続される
溶液流出口62が設けられている。更に気液分離槽60
上部には気体排出口63が設けられ、この気体排出口6
3には気体排出用のチューブ80を介してエアーポンプ
70が接続されている。気液分離槽60内部には気液分
離槽60内の気体11を一定に保つために気体感知セン
サー100が設けられる。また同時に液切れ感知センサ
ー110も気液分離槽60内部に設けることが、送液ポ
ンプ40内への気体11の混入をより確実に防止できる
点で望ましい。
【0037】気液分離槽60の形状は円柱状、角柱状な
ど任意の形状とすることができるが、容器20の空を感
知するために気液分離槽60内の気体11が膨張するま
で送液ポンプ40を作動させて流路内を減圧するので、
この負圧に耐えられる材質が使用される。好ましい材質
としては塩ビ、ポリカーボネート、ステンレス(SU
S)、チタンなどが挙げられる。特にポリカーボネート
が強度の点で好ましく用いられる。特に大容量の容器2
0を接続して用いる場合は、大容量の容器20は容器強
度向上のために厚みのあるフィルムで作られている関係
から、容器20内の溶液10を完全に吸い出すためには
吐出力の大きい送液ポンプ40を使用する必要がある。
この場合は容器20内の溶液10を全て吸い出して液残
りが無いようにするためには、気液分離槽60内が0.
05〜0.85気圧まで減圧したときに液切れ感知セン
サー110が作動するような設計とする必要があり、気
液分離槽60は10kgf/cm以上の耐圧構造とす
ることが好ましい。
【0038】気液分離槽60の内径が8mm以下である
場合は気体11の浮力よりも表面張力の方が勝るために
気体11が気液分離槽60に張り付いてしまい、気体1
1を分離することができずに溶液10の流れに伴って気
体11も送液ポンプ40へと混入してしまう。このため
気液分離槽60の内径は8mm以上であることが好まし
い。このような理由から気液分離槽60の内径は大きい
方が望ましいが、気液分離槽60の内径が大きい程、気
体感知センサー100や残液感知センサー110の作動
誤差は大きくなるので、気液分離槽60の内径は13m
m以上200mm以下の範囲であることが特に好まし
い。
【0039】また、気液分離槽60の高さは、その上限
ついては特に制限はないが、送液ポンプ40内へ気体が
混入することを防止するために気体感知センサー100
と溶液流出口62には充分な高低差を持たせることの出
来る高さを持つことが望まれる。センサーの設置し易さ
や装置全体の省スペース化等を考慮して、50mm以上
500mm以下のものが通常好ましく用いられる。又、
必要に応じて気液分離槽60に取付けられる接続管16
0は、50mm以上2000mm以下のものが通常好ま
しく用いられる。
【0040】また、気液分離槽60は、溶液供給時に溶
液10が気液分離槽60へと入る溶液流入口61と気液
分離槽60から溶液10が出ていく溶液流出口62を図
7のように溶液流入口61を溶液流出口62よりも高い
位置に設け、かつ気液分離槽60内の溶液流出口62よ
り高い位置に液切れ感知センサー110を設ける構成と
することが好ましい。このような構成とすることで、送
液ポンプ40に気体11が混入することをより確実に防
止することが出来る。
【0041】気体感知センサー100は気液分離槽60
の内部に設置するが、気体感知センサー100を設ける
位置により気液分離槽60内に常時どれくらい量の気体
11が貯められるかが決定されることとなる。少なすぎ
る気体量では気体感知センサ100の誤作動を招きやす
いので、気液分離槽60の容積の5%以上の容量である
ことが好ましい。通常は気液分離槽60の容量の10%
前後の気体11が常時貯蔵されるように設計するのが適
当である。
【0042】液切れ感知センサー110は流路内の気体
感知センサー100と送液ポンプ40の間の気密流路に
設置されるが、送液ポンプ40への気体混入をより確実
に防ぐためには気体感知センサー100と共に気液分離
槽60内部に設置することが望ましい。気体感知センサ
ー100と液切れ感知センサー110はそれぞれの誤感
知を防ぐために必要な距離をおいて設置することが望ま
れる。通常は気体感知センサー100と液切れ感知セン
サー110は少なくとも10mm位、離して設置されて
いれば充分である。
【0043】気体感知センサー100および残液感知セ
ンサー110は、気体11を感知できる方式のものであ
ればどんな方式でも良く、フロートセンサー、電極セン
サー、光電センサーなどを用いることが出来る。また、
液切れ感知センサー110はこの他にも気液分離槽60
内が減圧されたことを感知できるセンサーも用いること
ができるので、圧力センサーも使用することができる。
図8は気体感知センサー100および液切れ感知センサ
ー110として用いられるフロートセンサーの一例を示
したものである。図8の例では気体感知センサー100
は、フロート101と感知部102よりなっている。こ
のタイプのフロートセンサーは流路内のフロートセンサ
ーを設置した部分が溶液10で満たされている時は、フ
ロート101の浮力によってフロート101と感知部1
02は接触しており、気体感知センサー100設置部分
に気体11が達することでフロート101が感知部10
2から離れ、これにより信号が制御部に送られてエアー
ポンプ70の作動や送液ポンプ40の停止、アラームの
作動などがおこなわれるものである。
【0044】エアーポンプ70は排出型のものであり、
流路内に混入した余分な気体11を流路外に速やかに排
出できる吐出能力を持つものが好ましく、通常は0.4
〜15L/minの吐出能力のものが用いられる。
【0045】エアーポンプ70に接続される気体排出用
チューブ80には、気体排出用チューブ80を通して空
気が気液分離槽60に逆流することを防ぐために逆止弁
90が設けられる。逆止弁90は気液分離槽60内部の
減圧に耐えられるよう30kg/cm以上の耐圧能力を持
つものを用いることが好ましい。この逆止弁90はより
耐圧能力を高めるために複数個の逆止弁90を気体排出
用チューブ80に取り付けることができる。逆止弁90
は気体排出用チューブ80の任意の場所に設けることが
でき、エアーポンプの前後どちらに設けてもその作用に
違いはない。
【0046】容器20は溶液10を最後まで吸い出すた
めに、収容量に応じて形状変化可能なフレキシブルタイ
プのものが使用される。フレキシブルタイプの容器20
としては水枕タイプ、キュービックタイプ、バックイン
ボックスタイプ等の形状のものがある。本発明に使用で
きる容器20の容量には特に制限はないが、容器交換の
頻度を減らす為に、なるべく大きな容量の容器20であ
ることが望まれる。ハロゲン化銀写真感光材料用の処理
液の補充装置として用いる場合は、その処理液の補充レ
ートによるが3〜60L位の容器20を接続することで
容器20の交換頻度は作業上負担にならない程度に低減
される。
【0047】又、容器20の材質には特に制限はなく、
ポリエチレンやLLDPE(リニア低密度ポリエチレ
ン)などのポリオレフイン系樹脂、エバールなどのエチ
レン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート、ナイロン、酢酸セルロース、ポリ酢酸ビ
ニル、アイオノマー塩化ビニリデン、ポリスチレン、セ
ラミック、アルミなどが挙げられる。
【0048】更に、容器20は、溶液10の保存安定性
に求められるガスバリアー性に優れ、長期の保存や輸送
時の振動でも容器20が破損し難い強度を持ったものが
好ましい。特にフィルムの厚さが50μm〜300μm
であって、酸素透過率が100ml/m・atm・day・2
0℃・60%RH以下のものが、これらの条件を満たし
好ましく用いられる。
【0049】チューブ30および気体排出用チューブ8
0は、耐化学薬品性であることが好ましく、塩化ビニ
ル、ポリエチレン、シリコン、テフロン(登録商標)、
金属などの材質のものを使用することができる。ガスバ
リアー性に優れ、適度の固さを有しており配管しやすい
ことから軟質塩化ビニル(PVC)製のものが特に好ま
しく用いられる。
【0050】又、チューブ30については、内径は8mm
以下とすることが好ましい。内径を8mm以下とすること
で容器20を交換する作業時にチューブ30先端から溶
液10が垂れて人体や機器などを汚染することを防ぐこ
とができる。しかしながらあまりにも内径の小さいチュ
ーブ30を用いた場合は送液ポンプ40にかかる負荷が
増大し好ましくない。このためチューブ30は内径が3
mm以上6mm以下であるものが特に好ましく用いられる。
【0051】溶液10を供給する際には、送液ポンプ4
0を必要に応じて作動させることで必要なときのみ溶液
10を供給することができ、例えば1回当たりの送液ポ
ンプ40の作動時間を制御することで溶液10の供給量
を制御することができる。毎回少量ずつ溶液10を供給
したい場合は送液ポンプ40は吐出量の小さいものを用
いることで溶液供給量の誤差を小さくすることができ、
1回当たりの溶液供給量が比較的多い場合は吐出量の大
きい送液ポンプ40を用いることで短時間で必要な量の
溶液10を供給することができる。もちろんこのように
断続的ではなく、連続的に溶液10を供給することも可
能であり、その場合も送液ポンプ40は適当な吐出量の
ものを選択することで溶液10の供給速度を決めること
ができる。
【0052】また、ハロゲン化銀写真感光材料用の処理
剤のように通常は濃縮液の形態で販売され、使用時に決
められた倍率に希釈して使用される溶液の場合は、希釈
水を貯蔵しておく希釈水槽と希釈水を送るための希釈水
供給用のポンプを設けて、溶液10を供給するポンプ4
0の作動に合わせて希釈水供給用のポンプを作動させる
ことで希釈水を同時に供給先50へと送ることができ
る。それぞれのポンプの作動量を制御することで人手を
介さずに溶液10を任意の希釈倍率に希釈することが可
能となる。また、溶液が複数パートに分かれた製品とな
っていて、使用時に各パートを決められた量ずつ加え、
水で希釈して使用されるような場合は、パート数に合わ
せた数の気密流路を設けてそれぞれの送液ポンプ40の
作動を制御することで適切な混合比で各パートの溶液を
供給することができる。
【0053】このように希釈や各パートの混合が必要な
溶液を供給する場合は、それぞれを供給先50へ直接送
って供給先50で混合されるようにしても良いし、中間
タンクや別置きタンクを設けそこに各気密流路および希
釈水を供給する流路の出口を集めて、中間タンクや別置
きタンク内で混合および希釈されるようにして、使用に
適した溶液とした後に供給先に送られるようにしてもよ
い。
【0054】送液ポンプ40はベローズポンプ、マグネ
ットポンプなどが使用される。マグネットポンプを用い
る場合は、溶液の逆流を防止するために送液ポンプの前
後の区間に少なくとも1つの逆止弁を設けることが必要
となる。このため特に逆止弁を設ける必要がないベロー
ズポンプが特に好ましい。特に5リットル以上の容器は
容器の強度を確保するために厚みのある高分子フィルム
で容器が作られているため、容器内の溶液を最後まで吸
引するためには吐出力の大きい送液ポンプを使用するこ
とが好ましい。このため吐出量200ml〜2700ml/
minのベローズポンプが特に好ましい。
【0055】送液ポンプ40は必ずしも気液分離槽60
や容器20接続のためのチューブ30と同じ装置内に組
み込む必要はなく、例えばハロゲン化銀写真感光材料用
処理液の補充装置として用いる場合は感光材料用自動現
像機の補充用ポンプを利用する形とし、この補充用ポン
プヘ本発明の気液分離槽60を接続するようにしても良
い。また、自動現像機のオプション装置として市販され
ている自動調液装置のような別置きタイプの送液ポンプ
に本発明の気液分離槽60を接続して使用することも可
能である。このような場合はそれらの別装置も含めて溶
液供給装置として作動することとなる。
【0056】
【発明の効果】 請求項1に記載の発明によれば、溶液
が封入されている収容量に応じて形状変形可能な容器に
チューブを介して送液ポンプを接続して溶液を供給する
装置において、流路内に気体増量防止機構を備えたの
で、突き刺し方式以外で容器をセットし或は複数個の容
器を接続する等流路内に多量の空気が混入することが避
けられない方式で使用した場合等により、流路内に多量
の気体が混入しても溶液の供給精度を正確に保つことが
可能である。また、使用可能な容器の種類が限定される
こともなく、突き刺し適性の無い大容量の容器或は複数
個の容器も使用可能であるので、容器交換の手間を大幅
に軽減することができる。
【0057】又、請求項2に記載の発明によれば、容器
と送液ポンプの間の気密流路に溶液から気体を分離する
気液分離槽を設けると共に、気体増量防止機構は該気液
分離槽の中に備えた気体感知センサーと、該気体感知セ
ンサーに連動して気液分離槽内の気体を排出するエアー
ポンプから構成したので、流路内の気液の分離を完全に
行うことが可能となると共に、気体を流路外部に排出可
能なので、気体が送液ポンプ内に入ることがなく、より
溶液の供給精度を正確に保つことが出来る。
【0058】又、請求項3に記載の発明によれば、容器
と送液ポンプの間の気密流路に容器の液切れ感知センサ
ーを設けたので、溶液の供給精度を正確に保ったまま容
器内の溶液を最後まで完全に供給でき、かつ容器が空に
なったことを正確に検知できるので、送液ポンプに気体
が混入することのない適切なタイミングで溶液の供給を
停止することが可能である。
【0059】又、請求項4に記載の発明によれば、液切
れ感知センサーを気液分離槽内に備えたので、気密流路
内の極少量の気体により誤作動を起こすということがな
く、より容器が空になったことを正確に検知することが
可能であり、且つ、送液ポンプへの気体混入をより確実
に防ぐことが可能である。
【0060】又、請求項5に記載の発明によれば、気液
分離槽内の気体感知センサーを液切れ感知センサーより
高い位置に設けたので、液切れ感知センサーが誤作動を
起こすことなく、容器内の溶液を完全に使いきることが
可能である。
【0061】又、請求項6に記載の発明によれば、エア
ーポンプに接続された気体排出用チューブには逆止弁を
設けたので、気体の排出を完全に行うことが可能となる
と共に、気密流路内に外気が流入する恐れがなく、気体
感知センサー及び液切れ感知センサーの誤作動を防止す
ることが可能である。
【0062】又、請求項7に記載の発明によれば、液切
れ感知センサーが流路内の減圧を感知することで送液ポ
ンプを制御することとしたので、容器内の溶液を完全に
使いきることが可能であると共に、送液ポンプに気体が
混入することのないより適切なタイミングで溶液の供給
を停止することが可能である。
【0063】又、請求項8に記載の発明によれば、複数
の容器に接続可能なチューブを備えたので、容器を複数
個接続して使用することも出来るため、多量の溶液を供
給する場合でも容器交換の手間を大幅に低減することが
可能である。
【0064】又、請求項9に記載の発明によれば、容
器、気液分離槽間に送液停止装置を設けたので、送液ポ
ンプが停止した後もサイフォンの原理で容器から気液分
離槽へ溶液が流れ込み続けるのを防止することができ
る。
【0065】又、請求項10に記載の発明によれば、溶
液が封入されている収容量に応じて形状変化可能な容器
にチューブを介して送液ポンプを接続して溶液を供給す
る方法において、容器とポンプの間の気密流路に設けた
気液分離槽により溶液から気体を分離すると共に、該気
液分離槽の気体量が一定値を保持するように気体増量防
止機構により気体を流路外に排出することとしたので、
突き刺し方式以外で容器をセットし或は複数個の容器を
接続する等流路内に多量の空気が混入することが避けら
れない方式で使用した場合等により、流路内に多量の気
体が混入しても流路内の気液の分離、排出を完全に行う
ことが可能となり、溶液の供給精度を正確に保つことが
可能である。また、使用可能な容器の種類が限定される
こともなく、突き刺し適性の無い大容量の容器或は複数
個の容器も使用可能であるので、容器交換の手間を大幅
に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の溶液の流れを示す概略説明
【図2】容器の接続に用いるアダプターの一実施例を示
す斜視図
【図3】同アダプターの分解縦断側面図
【図4】同アダプターと容器の接続状態を示す縦断側面
【図5】本発明の他実施例の溶液の流れを示す概略説明
【図6】本発明の他実施例の溶液の流れを示す概略説明
【図7】本発明に使用する気液分離槽の一実施例を示す
一部縦断側面図
【図8】本発明の一部たる気体感知センサーの一実施例
斜視図
【図9】本発明に使用される容器の一実施例の使用状態
の斜視図
【図10】本発明の他一実施例の溶液の流れを示す概略
説明図
【図11】同上実施例一要部拡大説明図
【図12】本発明に使用される他実施例容器及び外函の
概略説明図
【符号の説明】
10 溶液 11 気体 容器 30 チューブ 31 チューブ先端 40 送液ポンプ 50 溶液供給先 60 気液分離槽 70 エアーポンプ 80 気体排出用チューブ 90 逆止弁 100 気体感知センサー 110 残液感知センサー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液が封入されている収容量に応じて形
    状変形可能な容器にチューブを介して送液ポンプを接続
    して溶液を供給する装置において、容器から溶液供給先
    に至る流路内に気体増量防止機構を備えたことを特徴と
    する溶液供給装置。
  2. 【請求項2】 流路内の容器と送液ポンプの間の気密流
    路に溶液から気体を分離する気液分離槽を設けると共
    に、気体増量防止機構は該気液分離槽の中に備えた気体
    感知センサーと、該気体感知センサーに連動して気液分
    離槽内の気体を排出するエアーポンプから構成すること
    を特徴とする請求項1に記載の溶液供給装置。
  3. 【請求項3】 容器と送液ポンプの間の気密流路に容器
    の液切れ感知センサーを設けたことを特徴とする請求項
    2に記載の溶液供給装置。
  4. 【請求項4】 液切れ感知センサーを気液分離槽内に
    備えた請求項3に記載の溶液供給装置。
  5. 【請求項5】 気液分離槽内の気体感知センサーを液切
    れ感知センサーより高い位置に設けたことを特徴とする
    請求項4に記載の溶液供給装置。
  6. 【請求項6】 エアーポンプに接続された気体排出用チ
    ューブには逆止弁を設けたことを特徴とする請求項3に
    記載の溶液供給装置。
  7. 【請求項7】 液切れ感知センサーが流路内の減圧を感
    知することで送液ポンプを制御することを特徴とする請
    求項3から請求項6のいずれかに記載の溶液供給装置。
  8. 【請求項8】 複数の容器に接続可能なチューブを備え
    た請求項3から請求項6のいずれかに記載の溶液供給装
    置。
  9. 【請求項9】 容器と気液分離槽間に送液停止装置を設
    けることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか
    に記載の溶液供給装置。
  10. 【請求項10】 溶液が封入されている収容量に応じて
    形状変化可能な容器にチューブを介して送液ポンプを接
    続して溶液を供給する方法において、容器とポンプの間
    の気密流路に設けた気液分離槽により溶液から気体を分
    離すると共に、該気液分離槽の気体量が一定値を保持す
    るように気体増量防止機構により気体を流路外に排出す
    ることを特徴とする溶液供給方法。
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