JP4358373B2 - 溶液供給装置及び溶液供給方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶液供給装置及び溶液供給方法に関するものであり、例えばハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機を用いて処理する際の処理液の補充装置として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀写真感光材料の像露光後の現像処理としては、代表的なものとしてモノクロ写真における現像−定着−水洗−乾燥の工程で処理されるもの、カラーネガフィルムにおける発色現像−定着−水洗−安定−乾燥の工程で処理されるもの、カラーペーパーにおける発色現像−漂白定着−水洗−安定−乾燥の工程で処理されるものなどがある。これらの処理はそれぞれの処理液を用いて自動現像機を使用して処理されるのが一般的であり、自動現像機の普及に伴い前記水洗処理はリンス等の水洗代替液を用いて処理されることが多くなっている。それぞれの処理液や定着液等は、ハロゲン化銀写真感光材料を処理することによって組成が変化し、又現像液や定着液等は空気酸化によって経時で活性低下を起こす。このため自動現像機を用いた連続処理では処理に応じてそれぞれの処理液と同じ組成の液もしくは類似の組成の液を補充液として補充することによって、処理液の活性を保つ方法が通常とられている。
【0003】
ハロゲン化銀写真感光材料用の処理液はそれぞれ濃縮液の形態で供給されることが多く、この場合は使用する際に、予め定められた濃度に水で希釈して調整することが必要となる。この希釈は正確に行うことが必要であり、希釈率が不正確である処理液を用いてハロゲン化銀写真感光材料を処理してしまうと仕上がり品質が大きく劣化する場合がある。
【0004】
又、発色現像液や漂白定着液などは濃縮液の保存性を上げるために、接触が好ましくない成分は分割して別のパート液として供給される形態となっており、これらの処理剤の調整には2〜4パートの原液を水で希釈しながら混合して調整する必要がある。この時に別の処理液のパート液と間違えてしまうなどのミスも生じやすく、このようなミスは仕上がり品質に取り返しのつかない重大な影響を与えることも多かった。
【0005】
このように各処理剤の調整は煩雑であり、且つ正確性が求められるため作業上の大きな負担となっている。更に、希釈混合時に濃縮液や処理液の飛散を招きやすく、人体、衣服、周辺機器などに付着した場合に、汚染や破損の原因となっている。このため処理液を予め調整された状態で供給する、所謂使用液供給も行われることがあるが、流通、保管上のスペース的な問題や製品の保存安定性などは濃縮原液供給の方が優れている。
【0006】
又、このようにして調整された処理液を補充液として用いる場合、補充液は通常それぞれの処理液の補充液タンクにストックされて、そこからハロゲン化銀写真感光材料の処理に応じた必要な分量の補充液がポンプ等を用いて自動現像機内の処理液槽に供給される。この時、補充タンク内の補充液は、空気に触れた状態でストックされるため、空気酸化による品質の劣化や水分蒸発による濃縮などを起こしやすい。このように劣化、変質した補充液を補充した場合は、処理液の活性が低下するために写真の仕上がり品質も低下したものとなってしまう。
【0007】
このような劣化を避けるために補充タンク内で浮き蓋や浮き玉等を用いて補充液の液面を被って空気と補充液の接触面積を小さくする方法がとられているが、完全に空気を遮断するまでには至らないのが現状であった。又、近年は環境保全や資源削減の見地からハロゲン化銀写真感光材料の補充量は低減される傾向にある。このため同量の補充液を調整した場合は、使い切るまでに補充タンクにストックされる期間が長くなるため補充液の変質が進みやすく、又補充される量が少ないために補充液のわずかな変質でも自動現像機内の処理液の活性を一定に保つことが困難になり、写真の仕上がりに影響し易くなっている。
【0008】
これらの問題を避けるために、近年では処理液原液の容器から直接処理液原液を吸い出して自動現像機内の処理液槽に供給すると同時に、希釈水ストックタンクより所定の量の水を供給する補充方法がとられることも多い。この方法は、補充液の調整が必要なくなる点では優れた方法であるといえる。この方法では容器内の液がなくなったことを感知する液切れセンサーとして容器の内部に設置されるフローセンサーが使用されることが多く、その兼ね合いから処理液原液の容器は内容量が減っても変形しないハードボトルタイプのポリビン等が使用されるのが一般的であった。このため、容器内の原液の減量に従って容器内の空気量は多くなるため、原液が空気に触れて変質する点は改善されていなかった。又、この方法では容器内の液が完全になくなってから液切れセンサーを感知させる構造とすることが困難であるために、液を最後まで使い切ることが出来ずに残液が出るために、使用済みの容器を廃棄する際に人体や衣服、周辺の汚染を招きやすいという新たな問題も生じていた。
【0009】
これらの問題を解決するために、処理液原液の容器として、変形可能な材質のものを用いて、この処理液原液容器にチューブ等を突き刺して気密性を保ったまま原液を吸い出すことで、原液が空気と触れることで起きる変質を解決する方法において、このような変形可能な容器を使用しても液切れを正確に感知できる液体供給方法もしくは液体供給装置を本出願人は提案している。(特開平11−52533、特開平11−102056)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記の提案技術において、次のような場合には、気体感知センサーが誤作動したり、ポンプ内に気体が混入してしまうため、容器内の溶液を完全に最後まで正確な精度で供給することが出来ないことがあった。これを詳述すれば、
(1)気液分離槽において、充分に気体が分離されなかったり、分離された気体を速やかに気体捕捉部に誘導できないために、混入気体が気液分離槽を越えてポンプ内に入ってしまうことがあった。ポンプ内に気体が入ってしまうと、液の供給精度が不正確になるという問題があった。
(2)容器へのチューブ等の突き刺し深度が浅く、チューブ先端が容器底部まで届いていないような場合には、溶液が完全になくなる前に容器内の気体を吸入してしまうことで気体感知センサーが誤作動してしまうために容器内に溶液が残ってしまうことがあった。
(3)吐出力の弱いポンプでは、容器内の溶液を完全に吸入し終わった後も、気体捕捉部内の気体が充分に膨張しないために容器内に溶液が無くなったことを感知できない。このため容器を新品に交換すべき時期を正確に知ることが出来ない恐れがあった。容器の交換タイミングが遅れた場合、その間は溶液の供給が停止してしまい望ましくない。
(4)容器内に刺入したチューブの先端もしくはチューブ先端に取り付けた針の吸入口が、容器の側面に張り付いてしまって溶液を吸入できなくなることで、容器内に溶液が残っているにもかかわらず流路内が負圧となるために気体感知センサーが誤作動してしまうことがあった。
(5)流路内に混入した気体を容器に押し戻す際に、全ての混入気体が容器側に戻らずに混入気体の一部がポンプ内に混入してしまうことがあった。
前記の提案技術を例えばハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の補充装置として使用した場合、これらの問題は自動現像機内処理液槽の処理液組成の変動を招いたり、容器交換時に処理液付着による人体や衣服などの汚染を招く恐れがあるため、どのような場合であってもこのような問題を起こさないような改善が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれらの問題を解決し、第1に容器内の溶液を最後まで完全に正確な精度を保ったまま確実に供給することができる溶液供給装置及び溶液供給方法を提供することを目的とし、更に本発明は、容器へのチューブ等の突き刺し深度に関係なく、残液が無いようにすることであり、他の目的は、容器内の液を供給し終えた際、ポンプの吐出力が弱くても液切れを確実に感知でき、ポンプ作動の制御が確実に行われるようにすることであり、他の目的は、小さな気泡が混入したときでも確実に分離でき、ポンプへの混入を防止することであり、他の目的は、チューブを突き刺して使用するのに適した容器を用いた場合にも、容器の裂傷を防止することである。
【0012】
このため本発明は第1に溶液が密封封入されている高分子化合物製で、収容量に応じて形状変化可能な容器と、該容器からポンプを経て溶液の供給先に至る遮断流路を形成するチューブとを接続自在とし、該遮断流路の容器とポンプの間に、気体を分離する気液分離槽と該気液分離槽と連通する気体捕捉部を設けると共に、該気体捕捉部を容積可変とすることを特徴とし、第2に高分子化合物製で収容量に応じて形状変形可能な容器に溶液を密封封入し、該容器にポンプを経て溶液の供給先に至る遮断流路を形成するチューブを接続する一方、該遮断流路の容器からポンプまでの間に、流路内に混入した気体を溶液から分離する気液分離槽と分離した気体を捕捉しておく気体捕捉部を、連通して設け、該気体捕捉部を容積可変とすると共に、容器内に溶液残存中は該気体捕捉部の容積を一定に保つことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、主として写真処理薬品の自動現像機用の補充装置として提案されているが、空気に触れると変質したり、手に付着すると危険な溶液の供給に広く使用可能なものである。
尚、以上及び以下の説明において、「溶液」とは広く液体を表す意味で使用するものであり、何も溶解していない純水をも含むものである。本発明は例えば水を長期間外気と遮断しておき、必要な時のみ一定量ずつ供給したい場合にも有効である。
【0014】
以下、図を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。該実施形態で用いられる溶液10は高分子化合物製で収容量に応じて形状変化可能な容器20に封入させた状態で製品として流通される。この溶液10を使用するにあたって、本発明の溶液供給装置のチューブ30の先端31を突き刺して容器20に刺入して容器20内に挿入することで、容器20から溶液供給先の流路出口32に至るまで外気から遮断された気密的な流路が形成される。この遮断流路は容器20からポンプ40までは気密流路となっている。ポンプ40より先の流路出口32は開放されているが、所望により開閉弁を設けることも出来、又開放でもこの流路出口32の開口部は小さく、溶液の外気との接触は少なく問題はない。この状態でポンプ40を作動させることで容器20内の溶液10を全く外気と接触させることなく溶液供給先50へ送ることが可能となる。しかも溶液10の供給に伴って容器20内の溶液10の量が減ると、その内容量に合わせて容器20が潰れるために最後まで溶液10は外気と触れることがない。このためハロゲン化銀写真感光材料用処理液の補充剤のようにひとつの容器中の溶液をすべて供給し終わるまでに数日間を要する場合でも、最後まで液劣化のない状態で溶液を供給することができる。
【0015】
本発明において、遮断流路内のチューブ先端31とポンプ40の間の区間には、遮断流路内に混入した気体60を溶液から分離する気液分離槽70が設けられ、気液分離槽70の上部には分離した気体を溜めておく気体捕捉部80が気液分離槽70と連通して設けられる。本発明の溶液供給装置のポンプ40を作動させることで容器20内に封入されている溶液10はチューブ先端31より吸入されて、気液分離槽70へと入る。気液分離槽70において遮断流路内に混入した気体60は溶液から分離され、気体の浮力によって速やかに気液分離槽70に連通して設けられている気体捕捉部80に移動しここに溜められる。気液分離槽70で混入気体60が除かれた溶液はポンプ40を経て溶液供給先50へと送られる。
【0016】
本発明によれば、ポンプ40を必要に応じて作動させることで必要な時のみ溶液10を供給することができ、例えば1回あたりのポンプ40の作動時間を制御することで溶液10の供給量を制御することができる。毎回少量ずつ溶液10を供給したい場合はポンプ40は吐出量の小さいものを用いることで溶液供給量の誤差を小さくすることができ、1回当たりの溶液供給量が比較的多い場合は吐出量の大きいポンプを用いることで短時間で必要な量の溶液を供給することができる。もちろんこのように断続的ではなく、連続的に溶液を供給することも可能であり、その場合もポンプ40は適当な吐出量のものを選択することで溶液10の供給速度を決めることができる。
【0017】
又、ハロゲン化銀写真感光材料用の処理剤のように通常は濃縮液の形態で販売され、使用時に決められた倍率に希釈して使用される溶液の場合は、希釈水90を貯蔵しておく希釈水槽100と希釈水90を送るための希釈水供給用のポンプ110を設けて、溶液10を供給するポンプ40の作動に合わせて希釈水供給用のポンプ110を作動させることで希釈水90を同時に供給先50へと送ることができる。それぞれのポンプの作動量を制御することで人手を介さず溶液10を任意の希釈倍率にすることが可能となる。又、溶液が複数パートに分かれた製品となっていて、使用時に各パートを決められた量ずつ加え、水で希釈して使用されるような場合は、パート数に合わせた遮断流路を設けてそれぞれのポンプ40の作動を制御することで適切な混合比で各パートの溶液を供給することができる。
【0018】
このように希釈や各パートの混合が必要な溶液を供給する場合は、それぞれ供給先50へ直接送って供給先50で混合されるようにしてもよいし、中間タンクや別置きタンクを設け、そこに各遮断流路の出口32及び希釈水を供給する流路の出口を集めて、中間タンクや別置きタンク内で混合及び希釈されるようにして、使用に適した溶液とした後、供給先に送るようにしてもよい。
【0019】
容器20内の溶液10が全て吸入された後は、ポンプ40が作動する毎に遮断流路内は負圧になってゆき、それに従って気体捕捉部80に捕捉されている気体60が膨張を始める。この気体の膨張を気体感知センサー120で感知し、信号を装置制御部に送ってポンプ40の作動を停止させることで、容器20内の溶液10が完全に無くなり、且つポンプ40に空気が混入することのない適切なタイミングで溶液の供給を停止させることができる。この時にブザーを鳴らしたり、ランプを点灯させるなどアラームと連動させる設計とすることで、オペレーターに容器20を新しいものへ交換することが必要であることを知らせることができる。
【0020】
容器20を新しいものへ交換するにあたっては、気体捕捉部80を潰す等の手段でその容積を最小とすることで気体捕捉部80内の気体を空になった容器20へ排出する。その後に容器20に刺入されているチューブ30を引き抜き、空となった容器20を廃棄し、溶液10が密封封入されている新しい容器20にチューブ先端31もしくはチューブに取り付けられた突き刺し用の針を刺入し、気体捕捉部80の容積を広げることで、遮断流路内に残った気体60は気体捕捉部80へと集められ、遮断流路内は溶液10で満たされ、再び溶液10の供給が可能となる。
【0021】
又、容器20内に最初から混入している気体60があったとしても、それらは溶液の供給開始後に溶液10と共に遮断流路内に吸入されたときに気液分離槽70において溶液10と分離され、速やかに気体捕捉部80に移動するためにポンプ40に混入することがない。
【0022】
以上の説明で明らかなように、本発明の溶液供給装置及び溶液供給方法においては、溶液10が封入された容器20に流路を形成するチューブ30を刺入することで外気と遮断された遮断流路が形成されるために、容器20接続後に外部から気体が遮断流路内に混入することはない。本発明において遮断流路内に混入する気体60は、溶液10を容器20に密封封入して製品とする際に容器20内に混入した気体及び容器20内の溶液10を全て供給し終わって空になった容器20を溶液10が封入されている新しい容器20に交換する際に遮断流路内に残ったり新たに混入したりする分のみである。
【0023】
ここで、容器20内に最初から混入している分とは、容器20に溶液10を封入して製品とする際に混入する気体量であり、これらは溶液10を封入する方法によって異なるが公知の封入方法でその量をコントロールすることが可能であり、通常は容器20の容積の6%以下に押さえられている。この容器20内に混入する気体量は少ない方が勿論好ましく、公知の封入方法で比較的容易に容器20内に混入気体が全くない0%に管理することもできる。このように容器20内の混入気体が0%である場合でも、本発明は全く問題なく正確に作動する。又溶液10の劣化を防ぐために容器20内に窒素ガス等の不活性ガスが封入される場合があるが、このような場合でも本発明の作動には全く問題はない。
【0024】
又、容器20交換時に遮断流路内に残ったり新たに混入したりする分とは、気体捕捉部80内の気体排出操作でも排出しきれずに遮断流路内に残る分、及び容器20交換の一連の操作時に遮断流路に新たに混入する少量の気体を指す。これらの最大量は気体捕捉部80を最小容積としたときにおける、容器20に刺入するチューブ先端31から気体感知センサー120までの遮断流路内の容積に相当し、本発明の構成からこれ以上の気体が容器20交換時に流路内に混入することはない。
【0025】
これらの混入気体は溶液10の劣化には全く影響しない程度に少量であるが、ポンプ40に混入した場合は、溶液10の供給精度に狂いを生じてしまう。本発明はこの少量の混入気体60を利用して容器20の空を感知すると共に、この混入気体60がポンプ40にまで混入することを確実に防止するものである。
【0026】
次に、本発明各部について詳細な説明を行う。本発明における気体捕捉部80は容積可変であるため、空になった容器20を溶液が封入されている新しい容器20に交換する際に、気体捕捉部80の容積を最小とすることで気体捕捉部80内の気体60を排出することができるようになっている。又容積可変構造とすると共に、気体捕捉部80の容積を一定に保つための固定手段を設けることで、容器20内の溶液10が全て吸入された後に、遮断流路が負圧となることで気体捕捉部80の容積が縮小したり潰れてしまって気体60の膨張を正確に感知できなくなることを防止する。
【0027】
容積可変構造としては、例えば蛇腹構造81、ピストン構造の他、手で潰せる構造等適宜選択できる。特に蛇腹構造81ではパーツとして市販されているポリエチレンやポリプロピレンなどの高分子化合物製のべローズを利用することができる。これらのベローズのうち、あまりにも柔らかいものは遮断流路内が負圧となったときにその容積を一定に保つことが困難であるので、適度な硬さを持つものが好ましく、その点からポリプロピレン製のベローズが特に好ましく用いられる。
【0028】
気体捕捉部80の容積を一定に固定する手段としては、気体捕捉部80の上部を吊り上げて固定的に保持する構造が好ましく、例えばフック等で上部に引っ掛ける構造としたり、気体捕捉部80上に鉄片を設けておき、上方に設けたマグネットにて吊ったりする構成がある。又、その他好ましい形態の一例として、図7及び図8のように塩ビ等で作製された容器20を収納する外箱130の後方に気液分離槽70と気体捕捉部80を設け、容器外箱130の蓋131部分に気体捕捉部80の上部を固定する構成がある。この場合、容器20内の溶液10が空となって容器20を交換する際に、容器外箱の蓋131を開けることで気体捕捉部80が容器外箱130の蓋131によって潰され、これに伴って気体捕捉部80内の気体60がチューブ先端31より空になった容器20内に排出される。その後に容器20からチューブ30を抜いて空の容器20を廃棄し、新しい容器20にチューブ30を刺入し容器外箱130の蓋131を閉じることで気体捕捉部80は引き延ばされ容積が増大し、遮断流路内に溶液が吸引され、遮断流路内が溶液10で満たされる。容器外箱130と蓋131を固定する固定具132により、再び容器外箱130を開けるまで気体捕捉部80はこの容積で固定されることとなる。このような構成にすると容器20交換時に容器外箱130の蓋131の開閉に伴って気体捕捉部の容積を変えることができ、必ず気体捕捉部80を潰した後にチューブ30を容器20から引き抜くことになるので、気体捕捉部80を潰す際に溶液が飛び散って周りを汚染することを防止することができる。又、チューブ30を外箱130に収納した容器20に突き刺した後に、気体捕捉部80の容積を戻すことになるので、容器20の交換時の遮断流路内への気体の混入を最小限に押さえることができる。外箱130内にてチューブ30を固定するのに、チューブ30の固定台133を外箱130内に設けた板体134の透孔135に挿通自在とすることも出来る。
【0029】
気体捕捉部80の容積は、遮断流路内に混入する可能性のある気体容量から容易に決定することができる。前述のように本発明において遮断流路内に混入する気体は、予め容器20内に混入している気体及び容器20内の溶液10を全て吸入し終わって空になった容器20を溶液10が封入されている新しい容器20に交換する際に遮断流路内に残ったり、新たに混入したりする分のみである。よって気体捕捉部80の容積固定時における容積は、容器20に溶液10を封入して製品とする際に容器20に混入する気体容積(これは封入方法よって製品スペックとして決定され管理される。)に、気体捕捉部80を最小容積としたときのチューブ先端31から気体感知センサー120までの遮断流路内の容積を加えた分の気体を捕捉することができることが必要となる。
【0030】
気体捕捉部80は気液分離槽70の上部に連通して設けられる。図2のように気体捕捉部80と気液分離槽70は一体型とすることが好ましい。気体捕捉部80と気液分離槽70の接続部分の内径及び気液分離槽70の内径を8mm以上とすることで、気液分離槽70に入った気体60を溶液10と分離して速やかに気体捕捉部80に移動させることができる。気液分離槽70の内径が8mm以下である場合は、気体60の浮力よりも表面張力の方が勝るために気体60が気液分離槽70に張り付いてしまうために、気体60を分離することができずに溶液10の流れに伴って気体60もポンプ40へと混入してしまう。又気液分離槽70と気体捕捉部80の接続部分の内径が8mm以下である場合は、分離された気体60が気体捕捉部80内部に移動できなくなり、気体60は気液分離槽70に溜まることとなって気体感知センサー120の誤作動を招きやすくする。気体捕捉部80として市販のベローズを用いる場合には、通常市販されているベローズは最小部分の内径が8mmよりも小さいため、その部分の加工をして8mm以上に広げて用いることが必要となる。
【0031】
上記のような理由から気液分離槽70の内径は大きい方が望ましいが、気液分離槽70の内径が大きいほど、気体60が膨張したときの気体感知センサー120の作動誤差は大きくなる。このため気液分離槽70の内径は20mm以上40mm以下の範囲であることが特に好ましい。気液分離槽70の形状は円柱状、角柱状など任意の形状とすることができる。
【0032】
又、気液分離槽70は、溶液供給時に溶液が気液分離槽70へと入る溶液流入口71と気液分離槽70から出ていく溶液流出口72を図3のように溶液流入口71を溶液流出口72よりも高い位置に設け、且つ気液分離槽70内の溶液流入口71と溶液流出口72の間の位置に気体感知センサー120を設ける。このような構成とすることで、空の容器20を新しい容器20に交換するときに気液分離槽70内の溶液流入口71と溶液流出口72の間(気体感知センサー120を設置した位置)より先の遮断流路内は必ず溶液で満たされる状態とすることができる。このような状態を作り出すことで、気体捕捉部80の気体60を排出する際に、遮断流路内に満たされている溶液が抵抗となるために気体60は必ず容器20側に排出される。このためこの気体排出時にポンプ40内部に気体60が混入してしまうことを確実に防止することができる。
【0033】
気体感知センサー120は気体捕捉部80内に捕捉された気体60が1.1倍以上9.5倍以下の範囲で膨張したときに気体を感知するように設ける。気体60の膨張が1.1倍以下で感知するようにした場合は、容器20へのチューブ先端31の刺入深度が浅いときに容器20内の液が完全になくなる前に気体感知センサー120が作動してしまうために容器20の残液が多くなり容器20交換時に人体や機器の汚染を招く原因となってしまう。ここで刺入深度が浅いとは容器20へのチューブ先端31の刺入が不十分で容器20の底部付近までチューブ先端31が達していないような状態を指す。このような場合は容器20内に混入した気体はまだ、容器20内に溶液10が残っている段階で遮断流路に吸入されることになる。このため、予め予定された量の気体が混入したら作動するように気体感知センサー120を設けると、容器20内に溶液10が残っているのに気体感知センサー120が作動してしまうこととなる。気体捕捉部80内に捕捉された気体60が1.1倍以上に膨張したときに、作動するように気体感知センサー120を設けることで、予め予定された量の気体が遮断流路内に混入しても、容器20内の溶液10が完全になくなって遮断流路内が負圧となって気体が膨張しない限りは気体感知センサー120は作動しないので、容器20内に残る液量を容器20の容量の1%以下に押さえることができる。
【0034】
気体捕捉部80内の気体60が9.5倍以上に膨張しないと気体感知センサー120が作動しないように構成すると、吐出力の小さいポンプ40では遮断流路内を負圧にする力が弱いために、気体感知センサー120の位置まで気体60を膨張することができずに気体感知センサー120が作動しない現象が起きやすくなってしまう。このような場合には容器20内の溶液10が無くなったことを知らせるアラームが働かないため、容器20の交換のタイミングを知ることができずに溶液が供給されない状態が続いてしまう恐れがある。ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の補充装置として使用する場合など、このような事態となると適切なタイミングで補充液が補充されないために自動現像機処理液槽の処理液組成が変化してしまい重大なダメージを与えることになる。気体捕捉部80内に捕捉された気体60が9.5倍以下に膨張したときに気体感知センサー120が作動するようにすることで25ml/min以下のような吐出力の小さいポンプ40であっても正確に容器20内に溶液10が無くなったことを感知することができる。
【0035】
このような問題は吐出力の大きいポンプを使用することで解決されるが、吐出力の大きいポンプは必然的に1回の動作で送り出される溶液量が多くなるため、少量ずつ溶液を供給したい場合には誤差が大きくなることになる。本発明のような構成をとることで吐出力の小さいポンプを用いても正確に容器内の溶液が無くなったことを感知することができる。
【0036】
気体感知センサー120としては気体を感知することができるものであればどのような方式のものでもよく、例えばフロートセンサー、光電センサー、フォトマイクロセンサー等を用いることができる。図9は気体感知センサー120として用いたフロートセンサーの一例を示したものである。図9の例では気体感知センサー120は、フロート121と感知部122よりなっている。このタイプのフロートセンサーは遮断流路内の気体感知センサー120を設置した部分が溶液で満たされているときは、フロート121の浮力によってフロート121と感知部122は接触しており、気体感知センサー120設置部分に気体60が達することでフロート121が感知部122から離れ、これにより信号が制御部に送られてポンプ40の停止やアラームの作動が行われるものである。
【0037】
チューブ30は、耐化学薬品性であることが好ましく、塩化ビニル、ポリエチレン、シリコン、テフロン、金属などの材質のものを使用することができる。ガスバリアー性に優れ、適度の硬さを有しており配管しやすいことから軟質塩化ビニル(PVC)製のものが特に好ましく用いられる。チューブ30の内径は8mm以下とすることが好ましい。内径を8mm以下とすることでチューブ30を容器20から引き抜く際にチューブ30から溶液10が垂れて人体や機器などを汚染することを防ぐことができる。しかしながらあまりにも内径の小さいチューブ30を用いた場合はポンプ40にかかる負荷が増大し好ましくない。このためチューブ30は内径が3mm以上6mm以下であるものが特に好ましく用いられる。
【0038】
容器20とチューブ30の接続は接続部から外気が入ってきて気密性が損なわれることのない方式であればどのような方式でもよいが、容器20に直接チューブ30を突き刺して刺入する方式とすることが簡便さの点て好ましい。
【0039】
チューブ先端31は容器20に容易に刺入できるような形状及び硬さを有することが好ましく、そのためにチューブ先端31そのものを加工してもよいし、チューブ先端31に加工された突き刺し用の針を取り付けるようにしてもよい。先端の形状としては刺入容易であるように尖状や斜状であることが望まれるが、チューブ先端31を斜めに切り落として斜状とするのみでは、容器20に突き刺す際に容器20が裂けやすく、突き刺した部分から外気が侵入しやすくなり気密性を保てないという問題を生じやすい。特に容器20の材質の一部にPETや塩化ビニリデン等の引張強度が大きいものが使用されている場合に、このような問題が生じやすくなる。又、溶液吸入口を先端に設けると容器20内の溶液が少なくなってきたときに容器20の側面が吸入口に張り付いて溶液10が吸入されなくなってしまうという問題が生じやすい。
【0040】
本発明におけるチューブ先端31もしくはチューブ先端31に取り付ける針の形状として好ましい実施形態の一例は図10及び図11に示したものである。これは先端形状を円錐状33とし、先端より距離をおいた側面に溶液吸入口34を設けたものである。このように先端を円錐状33とすることで容器20に突き刺した際に容器20が裂けてしまうことを防止することができ、溶液吸入口34を先端ではなく先端より距離をおいた側面に設けることで容器20の側面が溶液吸入口34に張り付いて溶液10が吸入されなくなることを防ぐことができる。この溶液吸入口34は1つではなく、2つ乃至4つと複数個設けたり、チューブもしくは針の直径を一部分のみ細くし、その部分に溶液吸入口34を設けたりすることが特に容器20の張り付き防止に効果的である。針の材質としては適度な硬さと加工が可能であるものを用いることができ、塩ビの他にステンレス(SUS)、チタンなどの金属を特に好ましく用いることができる。
【0041】
尚、容器20に突き刺すチューブ先端31等は粗く研磨されていることが好ましい。例えば鏡面仕上げのように表面を完全に研磨してしまうと、後述の突き刺して使用するのに適した容器の場合に容器材質が伸びてチューブ先端部に張り付いてしまい、刺入し難いばかりでなく容器20が裂けて気密性が失われる原因となりやすい。このためチューブ先端31等はその形状を加工する際に研磨を完全に行わずに表面が粗く研磨された状態としておくことが好ましい。このようにすることで容器20への突き刺しがスムーズに行われ容器20の破損を招くことを防止することができる。
【0042】
本発明において用いられる容器20は高分子化合物製で収容量に応じて形状変化可能なものである。収容量に応じて形状変化可能な容器としては図12のように筒状体の上下端をシールしたもの、図13のように2枚の基布を重ねて四辺をシールし一部に口部を設けたもの、図14のように四角型容器に口部を設けたもの等がある。これらの容器は封入された溶液が少なくなるにしたがって自立性がなくなってゆくので、図15のように段ボール21その他の箱に収納し、段ボール箱21の外側からチューブ30を刺入して使用してもよい。
【0043】
容器20とチューブ30の接続は、容器20にチューブ30を突き刺して刺入する方式が簡便であり好ましく、この方法をとるために、使用される容器20は少なくとも1層が引張強度が小さい高分子化合物フィルムで構成されているものが好ましい。引張強度が小さい高分子化合物としてはポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、未延伸ナイロン、酢酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、アイオノマーなどが挙げられるが、容器を成型する際のヒートシール性が優れていること、成型された容器が輸送時に破裂し難いことから、この中でも特にポリオレフィン系樹脂が好ましく使用される。ポリオレフィン系樹脂の代表的なものとしてはPE(ポリエチレン)やLLDPE(リニア低密度ポリエチレン)がある。又、これらの引張強度が小さい高分子化合物フィルムを以下に挙げる引張強度が大きいフィルムで片面もしくは両面ラミネートし、多層フィルムとすることで容器20のガスバリアー性が改善される。引張強度が大きいフィルムとしてはエバールなどのエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリエチレンテレフタレート、延伸ナイロン、塩化ビニリデン、ポリスチレン、セラミック、アルミなどを材質とするものが挙げられる。
【0044】
本発明に用いられる容器20で特に好ましく使用される多層フィルムの構成をそれぞれ外側から以下に示す。
(1)Ny(延伸ナイロン)/LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)
(2)Ny/PVDC(塩化ビニリデン)/LLDPE
(3)Ny/SiOx/LLDPE
(4)Ny/EvOH(エバール)/LLDPE
(5)PET(ポリエチレンテレフタート)/LLDPE
(6)PET/PVDC/LLDPE
(7)PET/EvOH/LLDPE
これらの構成を持つ多層フィルム製の容器20は、容器20にチューブ30を突き刺して刺入する方式で使用しても、刺入部分から溶液が漏れたり、外気が侵入して気密性が失われたりすることがない。
【0045】
本発明で用いられる容器20は、フィルムの厚さが50μm〜300μmであって、酸素透過率が100ml/m2・atm・day・20℃・60%R.H.以下のものが好ましく用いられる。これらの条件を満たす容器20は、突き刺し性能、ガスバリアー性に優れ、長期の保存や輸送時の振動でも容器が破損し難いという特徴を持つ。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の請求項1によれば、溶液が密封封入されている高分子化合物製で、収容量に応じて形状変化可能な容器と、該容器からポンプを経て溶液の供給先に至る遮断流路を形成するチューブとを接続自在とし、該遮断流路の容器とポンプの間に、気体を分離する気液分離槽と該気液分離槽と連通する気体捕捉部を設けると共に、該気体捕捉部を容積可変としたので、容器内に封入された溶液を外気と接触させることなく希釈や複数パートの混合も自動で行うことができるので、調整ミスや溶液の付着による人体や機器などの汚染を防止することができる。更に、気体感知センサーの誤作動を確実に防止できるので、容器内の溶液が無くなったことを確実に知らせることができる。又、ポンプ内への気体の混入を確実に防止することができるので、最後まで正確な供給量を保って溶液を供給することができる。又、同時に容器内に残る溶液量を極めて少なくできるので、容器を廃棄する際に容器内に残った溶液で人体や機器などを汚染することを防止できる。
【0047】
又、請求項2によれば、気体捕捉部の容積を一定に保つための固定手段を備えたので、容器内の溶液が全て吸入された後に遮断流路内が負圧となることで、気体捕捉部に捕捉された気体が膨張するときに、遮断流路内の圧力に負けて気体捕捉部の容積が縮小したり潰れてしまって気体の膨張を正確に感知できなくなることを防止する。
【0048】
更に、請求項3によれば、気体捕捉部が気液分離槽の上部に接続されており、気液分離槽の内径及び気体捕捉部と気液分離槽の接続部分の内径が夫々8mm以上であるので、気液分離槽で溶液から分離された気体がその浮力によって速やかに気体捕捉部に移動できる。このため確実に気体を分離することがで可能となり、ポンプ内に気体が混入してポンプの溶液供給精度が不正確になることを防止できる。
【0049】
更に、請求項4によれば、気体捕捉部内の気体が1.1倍以上9.5倍以下に膨張したときに気体を感知するセンサーを備えたので、容器へのチューブの突き刺し深度が浅い場合や吐出力の弱いポンプを使用した場合でも、正確に容器内の溶液が無くなったことを知ることができ、容器内に溶液が残ることを防止できる。
【0050】
更に、請求項5によれば、遮断流路と接続される気液分離槽の溶液流入口は溶液流出口よりも高い位置に設け、気体感知センサーを気液分離槽内の溶液流入口と溶液流出口の間の区間に設けたので、気体感知センサーが気体の膨張を感知してポンプが停止したときに必ず気液分離槽内の溶液流入口より下の位置より先の遮断流路内は溶液で満たされた状態とすることができ、気体捕捉部内の気体を排出する際のポンプ内への気体混入を防止できる。
【0051】
更に、請求項6に記載の溶液供給装置は、容器に接続されるチューブ先端もしくはチューブ先端に取り付けられる針の先端の形状を円錐形とし、且つ溶液吸入口を先端から適宜間隔を置いた側面に設けたので、容器へ刺入の際、容器が裂けることを防ぎ気密性を保持し、液漏れを防ぐことができる。
【0052】
更に、請求項7によれば、高分子化合物製で収容量に応じて形状変化可能な容器に溶液を密封封入し、該容器にポンプを経て溶液の供給先に至る遮断流路を形成するチューブを接続する一方、該遮断流路の容器からポンプまでの間に、流路内に混入した気体を溶液から分離する気液分離槽と分離した気体を捕捉しておく気体捕捉部を、連通して設け、該気体捕捉部を容積可変とすると共に、容器内に溶液残存中は該気体捕捉部の容積を一定に保つようにしたので、気体感知センサーの誤作動を防止でき、ポンプ内への気体混入を防止し、容器内の溶液を最後まで供給できる。
【0053】
更に、請求項8によれば、容器内の溶液が全て吸引された後に、遮断流路内の内圧変化に伴って気体捕捉部内の気体が1.1倍以上9.5倍以下の範囲で膨張したことを感知することで、容器へのチューブの突き刺し深度が浅い場合や吐出力の弱いポンプを使用した場合でも、正確に容器内の溶液が無くなったことを知ることができ、容器内に溶液が残ることを防止できる。
【0054】
更に、請求項9によれば、チューブの先端もしくはチューブ先端に設けられた突き刺し針を容器に刺入れすることで、チューブと容器とを気密的に接続するので、気密性を保持したまま原液を供給できる。
【0055】
更に、請求項10に記載の溶液供給方法は、接続される容器の少なくとも1層がポリオフィン系樹脂層であることにより、容器にチューブを刺入する方式で使用しても容器の気密性が保たれ、且つ輸送時における容器強度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶液の流れを示す一概略図
【図2】本発明に使用する気体捕捉部の一実施例を示す一部縦断側面図
【図3】同上気体捕捉部の一部使用状態断面説明図
【図4】同上気体捕捉部の作動状態説明図
【図5】同上気体捕捉部の作動状態説明図
【図6】同上気体捕捉部の作動状態説明図
【図7】本発明の気体捕捉部固定手段の一実施例を示す側面図
【図8】本発明の気体捕捉部固定手段の一実施例を示す側面図
【図9】本発明の一部たる気体感知センサーの一実施例斜視図
【図10】本発明に使用されるチューブ先端又は針の一実施例斜視図
【図11】本発明に使用されるチューブ先端又は針の一実施例断面図
【図12】本発明に使用される容器の一実施例の使用状態の斜視図
【図13】本発明に使用される容器の他実施例の使用状態の斜視図
【図14】本発明に使用される容器の他実施例の使用状態の斜視図
【図15】本発明に使用される容器の他実施例の使用状態の斜視図
【符号の説明】
10 溶液
20 容器
30 チューブ
31 チューブ先端
40 ポンプ
50 溶液供給先
60 気体
70 気液分離槽
71 気液分離槽の溶液流入口
72 気液分離槽の溶液流出口
80 気体捕捉部
120 気体感知センサー

Claims (10)

  1. 溶液が密封封入されている高分子化合物製で、収容量に応じて形状変化可能な容器と、該容器からポンプを経て溶液の供給先に至る遮断流路を形成するチューブとを接続自在とし、該遮断流路の容器とポンプの間に、気体を分離する気液分離槽と該気液分離槽と連通する気体捕捉部を設けると共に、該気体捕捉部を容積可変とすることを特徴とする溶液供給装置。
  2. 気体捕捉部の容積を一定に保つための固定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の溶液供給装置。
  3. 気体捕捉部が気液分離槽の上部に接続されており、気液分離槽の内径及び気体捕捉部と気液分離槽の接続部分の内径が夫々8mm以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の溶液供給装置。
  4. 気体捕捉部内の気体が1.1倍以上9.5倍以下に膨張したときに気体を感知するセンサーを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の溶液供給装置。
  5. 遮断流路と接続される気液分離槽の溶液流入口は溶液流出口よりも高い位置に設け、気体感知センサーを気液分離槽内の溶液流入口と溶液流出口の間の区間に設けたことを特徴とする請求項4に記載の溶液供給装置。
  6. チューブ先端もしくはチューブ先端に取付ける針の先端が円錐形であって、溶液吸入口を先端より適宜間隔を置いた側面に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の溶液供給装置。
  7. 高分子化合物製で収容量に応じて形状変化可能な容器に溶液を密封封入し、該容器にポンプを経て溶液の供給先に至る遮断流路を形成するチューブを接続する一方、該遮断流路の容器からポンプまでの間に、流路内に混入した気体を溶液から分離する気液分離槽と分離した気体を捕捉しておく気体捕捉部を、連通して設け、該気体捕捉部を容積可変とすると共に、容器内に溶液残存中は該気体捕捉部の容積を一定に保つことを特徴とする溶液供給方法。
  8. 遮断流路内の内圧変化により気体捕捉部内の気体が1.1倍以上9.5倍以下の範囲で膨張したのを感知することにより、ポンプの作動を制御することを特徴とする請求項7に記載の溶液供給方法。
  9. チューブの先端もしくはチューブ先端に設けられた突き刺し針を容器に刺入することで、チューブと容器を接続することを特徴とする請求項7に記載の溶液供給方法。
  10. チューブに接続される容器の少なくとも1層がポリオレフィン系樹脂層であることを特徴とする請求項9に記載の溶液供給方法。
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