JP2001152234A - 取鍋内溶鋼への炭材添加方法 - Google Patents

取鍋内溶鋼への炭材添加方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取鍋精錬炉により高炭素鋼を溶製するための
効率的な、かつスラグフォーミングなどの操業トラブル
を起さない炭材添加方法を提供することにある。 【解決手段】 粉粒状の炭材を不活性ガスによりスラグ
に吹き付けることにより、前記炭材を溶鋼または前記ス
ラグに捕捉させることを特徴とする取鍋内溶鋼への炭材
添加方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炭素溶鋼を製造
するために取鍋溶鋼中へ炭材を添加する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、設備装置としては極めて単純な簡
易取鍋精錬法が種々実用化されているが、なかでも特公
昭55−38217に開示された発明は、取鍋スラグを
耐火物でできた密閉槽(以下、浸漬管)により排除、分
離し、この槽に向かって取鍋底部から不活性ガスを送り
つつ、浸漬管内の裸の溶鋼面に合金を添加するもので、
スラグまたは空気による合金の酸化が防止され、合金成
分の歩留りの高位安定と、したがってばらつきの減少が
はかられる方法として注目される。また同法の改良技術
として、浸漬管内で酸化反応材を添加するとともに酸化
性ガスを吹き付けることによる昇熱方法が開発され精錬
時間を大幅に短縮できるようになった(特開昭53−1
49826、特公平2−9645)。
【0003】さらに、上記の方法にて炭素量0.3質量
%以上の高炭素溶鋼を精錬できれば、簡易な設備で効率
よく清浄度の高い高炭素溶鋼を製造できるので操業コス
トの低減効果が大きい。
【0004】転炉にても送酸量を減少することにより溶
鋼の残留炭素を高くすることは可能であるが、吹錬作業
末期にサンプリングした試料の炭素分析結果から吹錬作
業終了時における炭素分析値を予測する方法を採用して
いるため吹錬終了時の炭素成分値を規格に満足させるこ
とは容易でなく、最終的には取鍋による炭素量の調整が
必要となる。また通常、高炭素鋼の製造ロットは低炭素
鋼に比べ小さいので転炉1ヒート分すべての溶鋼の炭素
レベルを高くすることは得策ではなく、転炉では十分低
い炭素レベルまで脱炭しておき、必要分だけ別の取鍋で
加炭するほうが合理的である。したがって、上記の簡易
取鍋精錬法においても加炭を行うことが望まれている
が、これまで企てられたことがなかった。
【0005】なお、炭材を精錬炉に添加する先行技術と
して以下の方法が提案されている。 (1)粒状の炭材を精錬炉の溶鋼の上方から重力で落下
させて添加する方法 (2)アーク炉において炭素質材料を、アルミ灰および
2 とともに吹き込むことにより溶鋼の昇熱および溶鋼
への加炭を行う精錬方法(特公平6−926) (3)転炉などの精錬炉に、酸素吹き込みランスを用い
て、酸素の流路とは別の流路から炭素粉末を吹き付ける
溶鋼の加炭方法(特開平10−88218)
【0006】提案(1)の方法は、設備はシンプルであ
るが、炭材が溶鋼表面に浮遊した状態で溶鋼への溶解が
進行するため、加炭が完了するに要する時間が長くな
り、結果として全体の精錬時間が延長され、生産性が低
い問題がある。
【0007】提案(2)の方法は、電力消費量の低減、
鉄歩留まりの向上等が目的であり、アルミ灰から生じる
Al2 3 によりスラグの粘性を上昇させてフォーミン
グを助長し、これでアークを包み込んで熱損失を低減す
るとともに、吹込みO2 でFeが酸化して生成したFe
Oを、吹き込み炭材により発生するCOガスによるフォ
ーミングで効率的に還元することを特徴としており、溶
鋼の高炭素化が目的ではなく溶鋼の炭素レベルは最高で
0.2質量%程度に過ぎない。また、この方法では電力
が主要熱源のため、吹き込む炭材、アルミ灰、およびO
2 はそれほど多量に必要としないが、上記簡易取鍋精錬
炉ではすべての熱源を炭材、Al、O2等に依存するた
めアーク炉に比べ発生Al2 3 量およびCOガス量は
格段に多くなり、むしろ逆にスラグフォーミングによる
操業停止などのトラブルが懸念されるので同様の方法を
採用し難い。
【0008】提案(3)の方法は、上吹きランスを用い
て粉状炭素を酸素ガス噴流に巻き込まれることなく溶鋼
に吹き付けるものであり、加炭歩留まりの悪化を防止
し、炉内耐火物の熱負荷を軽減することができるもので
あるが、上記簡易取鍋精錬炉に同様の方法を採用する
と、折角加炭された溶鋼が吹込み酸素により脱炭される
こと、および溶鋼に溶け込まず溶鋼上に浮上した吹込み
炭材の一部が吹込み酸素により燃焼すること等の理由で
溶鋼の高炭素化は達成できず、むしろ脱炭反応および炭
材の燃焼反応により生じたCOガスが吹き込み酸素によ
り浸漬管内で燃焼(二次燃焼)することにより、浸漬管
内面の耐火物を損傷するおそれも高い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、上記簡易取鍋精錬炉により高炭素鋼を溶製するため
の効率的な、かつスラグフォーミングなどの操業トラブ
ルを起さない炭材添加方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】本発明者は、上記簡易取鍋内溶鋼へ炭材を
添加する方法に関して種々検討を重ねた結果、炭材を高
歩留まりで、かつスラグフォーミングを起さず、清浄度
の高い高炭素溶鋼を製造できる取鍋内溶鋼への炭材添加
方法を発明するに至った。
【0011】本発明の具体的解決手段は以下の通りであ
る。
【0012】(請求項1)粉粒状の炭材を不活性ガスに
よりスラグに吹き付けることによって、前記炭材を溶鋼
または前記スラグに捕捉させることを特徴とする取鍋内
溶鋼への炭材添加方法。
【0013】(請求項2)さらに、炭材吹き込みノズル
の先端の位置をスラグ層上面から5〜15cm上方とし
て行う請求項1に記載の取鍋内溶鋼への炭材添加方法。
【0014】(請求項3)取鍋内に挿入する浸漬管を有
し、かつ底部に不活性ガス吹き込み口を有する取鍋に保
持した溶鋼への炭材添加方法であって、前記浸漬管外に
設置した炭材吹込みノズルを用い、粉粒状の炭材を不活
性ガスによりスラグに吹き付けることによって、前記炭
材を前記溶鋼または前記スラグに捕捉させることを特徴
とする取鍋内溶鋼への炭材添加方法。
【0015】(請求項4)前記炭材吹き込みノズルの先
端の位置をスラグ層上面から5〜15cm上方として行
う請求項3に記載の取鍋内溶鋼への炭材添加方法。
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図1の前記簡
易取鍋の概略図を用いて以下に説明する。
【0016】転炉で吹酸されて炭素量約0.03質量%
まで脱炭した後、転炉からの出鋼時に必要に応じてあら
かじめ脱酸および昇熱用として酸化反応剤(例えば、A
l、フェロシリコン、フェロマンガン、シリコマンガン
等)を投入した溶鋼を取鍋2に装入する。この際、酸化
鉄(以下、FeOで代表させる)を高濃度(約15質量
%)に含有する転炉スラグの一部6が取鍋2に流入し溶
鋼1の表面を覆う。
【0017】次に、スラグ面より上方で、炭材が溶鋼1
またはスラグ6に捕捉されるような高さにセットしたノ
ズル5から不活性ガス(例えばAr、N2 またはそれら
の混合ガス)をキャリアガスとして用い、粉粒状の炭材
(例えば、黒鉛、コークス等)を、目標の加炭炭素成分
上昇分に到達するまでスラグ6に吹き付ける。
【0018】ノズル5を溶鋼中に浸漬して炭材を吹き込
むのではなく、上方からスラグに吹き付ける理由は以下
の通りである。
【0019】ノズル5の先端の位置を溶鋼中に浸漬して
炭材の吹込みを行うと、炭材は溶鋼中を浮上する間にそ
の一部は溶鋼中の溶解[O]と反応してCOガスを生成
するとともに溶鋼中に[C]として溶け込み、残りはス
ラグの下面(溶鋼1とスラグ6の界面)近傍でほとんど
捕捉される。その捕捉された炭材は、スラグ6中のFe
OをFeに還元してCOガスを発生させ、前記溶解
[O]との反応から生成したCOガスと一緒にスラグ層
の最下部からスラグ層内を通過して上昇しなければなら
ずスラグがフォーミングしやすく、ひどい場合には操業
停止に至ってしまう。
【0020】一方、ノズル5の先端の位置をスラグ6上
面より上方として炭材を空間部から炭材が溶鋼1または
スラグ6に捕捉されるように吹き付けると炭材の一部は
スラグ層を突き抜けて溶鋼1中に浸入し、残りはスラグ
6に直接捕捉され、空間に飛散する炭材はほとんど存在
しない。溶鋼1中に浸入した炭材は、上述と同様、再浮
上中にその一部は溶鋼中[O]を除去するとともに溶鋼
1に溶け込み、残りはスラグ6の下面(溶鋼1とスラグ
6の界面)近傍に捕捉される。スラグ6に直接捕捉され
た炭材はスラグ層の上面近傍に配置される。したがっ
て、スラグ6中のFeOを還元して生成するCOガスの
逃出経路はノズル5を溶鋼1中に浸漬した場合に比べて
短くなるのでスラグ6のフォーミングは起こり難くな
る。また同時に、スラグ中のFeOが還元されてFeが
回収されるのでFe歩留まりも向上する。
【0021】ただし、ノズル5の先端位置をスラグ6上
面より高く離しすぎると、空間に飛散する炭材量が増加
して炭素歩留まりが低下し、一方、ノズル5の先端位置
をスラグ6上面に近づけすぎると、ほとんどの炭材がス
ラグ層を突き抜けて溶鋼1に浸入してスラグフォーミン
グが起こりやすくなるので、後述の実施例で示すように
ノズル5の先端の位置はスラグ6上面から上方5〜15
cmとすることが好ましい。
【0022】その後、取鍋2の底部に設けられたポーラ
スプラグ3から不活性ガス(例えば、Ar、N2または
それらの混合ガス)を吹き込みながら(以下、「底吹き
ガス」と記す)、取鍋の内径の1/5〜1/3程度の内
径の浸漬管4をその最下端が溶鋼中に完全に没するまで
下降させる。この際、前記スラグ6は底吹きガスで取鍋
2の周辺部に押しやられているため、浸漬管4内はスラ
グがほとんど存在しない溶鋼面が剥き出しの状態とな
る。
【0023】一方、浸漬管4の外側には底吹きガスが洩
れ出さないように浸漬管4の内径を定めているので浸漬
管4の外側の溶鋼表面は前記スラグ6に完全に覆われた
状態となる。必要により、浸漬管4に設けられた合金投
入口8から酸化反応剤や溶鋼成分調整用合金を追加し、
酸素ランス7で酸素を吹き付けることにより溶鋼1中の
金属(例えば、Al、Si、Mn等)を酸化してその酸
化発熱により底吹きガスによる溶鋼1の冷却を防止しな
がら溶鋼1中の[O]などの不純物を除去することによ
り清浄な高炭素溶鋼が得られる。
【0024】ノズル5は浸漬管4の外側に設置すること
が好ましい。
【0025】もし浸漬管4の内側にノズルを設け、酸素
吹錬中に炭材の吹き付けを行うと、前記Alが酸素で酸
化されたAl2 3 を高濃度に含有する粘性の高いスラ
グが生成すると同時に酸素による溶鋼からの脱炭反応に
よるCOガスの発生量も増大して、浸漬管4内でスラグ
フォーミングが発生する可能性が著しく高くなる。
【0026】それに対して、浸漬管4の外側に設けられ
たノズルから炭材を吹き込むと、酸素吹錬中であっても
酸素から隔離された場所に炭材を添加でき上述のスラグ
フォーミングの問題は生じないので、炭材添加と酸素吹
錬を同時に行うことが可能となり、精錬時間の短縮が図
れる。
【0027】ノズル5は昇降できるようにして、スラグ
成分、スラグ厚さ等に応じて適量の炭材が溶鋼中まで到
達するようノズル先端の高さ方向の位置を調整できるよ
うにしておくのが好ましい。
【0028】なお、炭材の吹き付けは取鍋2への溶鋼装
入直後に限るものではなく、ポーラスプラグ3から不活
性ガスを底吹きしていてもよく、また浸漬管4を溶鋼1
中に浸漬した状態でもよく、さらに酸素ランス7よりの
酸素上吹き中でも差し支えない。いずれの場合にも底吹
きガス導入以後はスラグ6に捕捉された炭材はスラグと
ともに浸漬管4の外側に押しやられるので上述の反応機
構によりスラグフォーミングを起さず、高い歩留まりで
加炭されることになる。
【0029】なお本発明は、上述の反応機構を満足させ
るものであればよく、上記簡易取鍋精錬法に限らず、L
F、アルゴンバブリング等他の取鍋精錬法にも適用でき
るものである。
【0030】
【実施例】まず、転炉からの出鋼時にあらかじめ適量の
金属Al、フェロシリコン等の酸化反応剤を投入した溶
鋼1を容量240tの取鍋2に装入した後、内径28m
mのノズル5の先端の高さ位置をセットして粒径0.7
mm以下の炭材を吹込み圧力0.5〜0.7MPa、吹
込み流量1.0〜1.5m3 (標準状態)/minのA
rをキャリアガスとして80〜100kg/minの供
給速度で目標の加炭炭素成分上昇分に到達するまで吹き
込んだ。そして炭材吹込み中に、ポーラスプラグ3から
Ar+N2 の混合ガスを0.0012m3 (標準状態)
/(min・t溶鋼)で吹き込みつつ、溶鋼1内に内径
約1.5mの浸漬管4を浸漬し、酸素ランス7より酸素
を0.1m3 (標準状態)/(min・t溶鋼)で浸漬
管4内の溶鋼面に吹き付けて前記金属Al、フェロシリ
コン中のSi等を酸化させて、その反応熱により昇熱を
行い、底吹きガスによる溶鋼の冷却やスラグ中FeOの
炭材による還元吸熱を補償しながら精錬を行った。
【0031】ヒートごとにノズル5の先端の高さ位置の
みを変更した試験を行い、各ヒートにおけるスラグフォ
ーミングの高さ、精錬後溶鋼中T.[O]濃度、および
炭素歩留まりを測定した。ここに、スラグフォーミング
の高さは、取鍋に受鋼した後、溶鋼中に鉄パイプを挿入
して付着したスラグ部分の長さを初期のスラグ厚みL 1
とし、炭材添加中に同様に鉄パイプを溶鋼に挿入し付着
したスラグ部分の最大の長さをL2 とし、L2 −L1
より求めた。また、炭素歩留まりは、取鍋による精錬前
後の溶鋼質量と溶鋼炭素濃度から計算される加炭された
炭素質量を、供給された炭材中の全炭素質量で割ること
により求めた。
【0032】試験結果を図2〜4に示す。なお、各図の
横軸のノズル5下端からスラグ6上面までの距離(以
下、「ノズル先端高さ」と記す)については、プラス
(+)であればスラグ6上面より上方の空間から炭材を
吹き込むことを意味し、マイナス(−)であればスラグ
6あるいは溶鋼1中へノズルを浸漬して炭材を吹き込む
ことを意味する。
【0033】図2から明らかなように、ノズル先端高さ
が高くなるほどスラグフォーミング高さは低下し、ノズ
ル先端高さが約5cm以上になるとほとんどスラグフォ
ーミングは無視でき、炭材のスラグ層上面近傍への配置
の効果が現れたものと想定される。
【0034】一方、図3からは、ノズル先端高さが約5
cmを超えると精錬後溶鋼中T.[O]濃度が上昇し始
め、ノズル先端高さが約15cmを超えると精錬後溶鋼
中T.[O]濃度が約30質量ppmを超え、加炭が不
十分となることがわかった。ノズル先端高さが高くなる
にしたがって炭材の溶鋼への浸入量が減少するためと考
えられる。
【0035】さらに図4からは、ノズル先端高さが約5
〜15cmのとき炭素歩留まりが約85%以上確保でき
ることが判明した。ノズル先端高さが約15cmを超え
ると炭材の空間への飛散量が増大するため炭素歩留まり
が低下し、一方、ノズル先端高さが約5cmより低くな
るとスラグフォーミングの発生が著しくなり、より早期
に試験を中断せざるを得ず、溶鋼中[O]との反応に消
費された炭材量の割合が試験中断までに吹き込まれた全
炭材量に対して相対的に上昇して炭素歩留まりが低下し
た。
【0036】したがって、浸漬管外に設置したノズルを
用いて、ノズル先端高さ約5〜15cmから炭材を吹き
込むことにより、残留T.[O]濃度の十分低い清浄な
高炭素溶鋼を、スラグフォーミングによる操業停止など
のトラブルを起さず、かつ高い炭素歩留まりで製造でき
ることを確認した。
【0037】
【発明の効果】本発明のうち請求項1に記載の発明は、
粉粒状の炭材を不活性ガスによりスラグに吹き付けるこ
とにより、前記炭材を溶鋼または前記スラグに捕捉させ
ることを特徴とする取鍋内溶鋼への炭材添加方法であ
り、スラグフォーミングによるトラブルを回避しなが
ら、[O]の低い清浄な高炭素溶鋼を高い炭素歩留まり
で製造できる。
【0038】また、請求項2に記載の発明は、炭材吹き
込みノズルの先端の位置をスラグ層上面から5〜15c
m上方として行う請求項1に記載の取鍋内溶鋼への炭材
添加方法であり、請求項1に記載の発明の効果をより確
実にするものである。
【0039】請求項3に記載の発明は、取鍋内に挿入す
る浸漬管を有し、かつ底部に不活性ガス吹き込み口を有
する取鍋に保持した溶鋼への炭材添加方法であって、前
記浸漬管外に設置した炭材吹込みノズルを用い、粉粒状
の炭材を不活性ガスによりスラグに吹き付けることによ
って、前記炭材を前記溶鋼または前記スラグに捕捉させ
ることを特徴とする取鍋内溶鋼への炭材添加方法であ
り、前記取鍋によりスラグフォーミングによるトラブル
を回避しながら、[O]の低い清浄な高炭素溶鋼を高い
炭素歩留まりで製造できることに加え、精錬時間を短縮
でき生産性を向上できる。
【0040】さらに、請求項4に記載の発明は、前記炭
材吹き込みノズルの先端の位置をスラグ層上面から5〜
15cm上方として行う請求項3に記載の取鍋内溶鋼へ
の炭材添加方法であり、請求項3に記載の発明の効果を
より確実にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による炭材添加方法の概略を示す図であ
る。
【図2】炭材吹込み用ノズル先端高さとスラグフォーミ
ング高さとの関係を示す図である。
【図3】炭材吹込み用ノズル先端高さと精錬後の溶鋼中
の残留T.[O]濃度との関係を示す図である。
【図4】炭材吹込み用ノズル先端高さと炭素歩留まりと
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 溶鋼 2 取鍋 3 ポーラスプラグ 4 浸漬管 5 ノズル 6 スラグ 7 酸素ランス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒状の炭材を不活性ガスによりスラグ
    に吹き付けることによって、前記炭材を溶鋼または前記
    スラグに捕捉させることを特徴とする取鍋内溶鋼への炭
    材添加方法。
  2. 【請求項2】 炭材吹き込みノズルの先端の位置を前記
    スラグ層上面から5〜15cm上方として行う請求項1
    に記載の取鍋内溶鋼への炭材添加方法。
  3. 【請求項3】 取鍋内に挿入する浸漬管を有し、かつ底
    部に不活性ガス吹き込み口を有する取鍋に保持した溶鋼
    への炭材添加方法であって、前記浸漬管外に設置した炭
    材吹込みノズルを用い、粉粒状の炭材を不活性ガスによ
    りスラグに吹き付けることによって、前記炭材を前記溶
    鋼または前記スラグに捕捉させることを特徴とする取鍋
    内溶鋼への炭材添加方法。
  4. 【請求項4】 前記炭材吹き込みノズルの先端の位置を
    スラグ層上面から5〜15cm上方として行う請求項3
    に記載の取鍋内溶鋼への炭材添加方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101018245B1 (ko) 2003-12-05 2011-03-03 주식회사 포스코 진공 탈가스 장치(vtd)에서의 슬래그 포밍 억제 방법
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JP2013079413A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Daido Steel Co Ltd 高窒素鋼の製造方法

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