JPH08225823A - 溶融金属の精錬方法 - Google Patents

溶融金属の精錬方法

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JPH08225823A
JPH08225823A JP7034053A JP3405395A JPH08225823A JP H08225823 A JPH08225823 A JP H08225823A JP 7034053 A JP7034053 A JP 7034053A JP 3405395 A JP3405395 A JP 3405395A JP H08225823 A JPH08225823 A JP H08225823A
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desulfurization
flux
gas
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JP7034053A
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English (en)
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Eiji Sakurai
栄司 櫻井
Hideto Takasugi
英登 高杉
Manabu Tano
学 田野
Junichi Fukumi
純一 福味
Yoshikatsu Furuno
好克 古野
Ryuji Yamaguchi
隆二 山口
Eiju Matsuno
英寿 松野
Takeshi Murai
剛 村井
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、取鍋精錬設備1の上部より垂下し
た上吹きランス21の先端に、本発明に係わる複合ノズ
ル22を設け、この複合ノズル22より燃焼ガスを噴射
して溶鋼2の表面との間で火炎31を形成し、粉体状の
脱硫フラックス32をこの火炎31中に噴射し加熱した
後溶鋼表面に吹付けて供給し、脱硫フラックス32が溶
融して形成されるスラグ3と溶鋼2とのスラグ−メタル
反応により効率良く脱硫精錬する精錬方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精錬用媒溶剤を添加し
てスラグ−メタル反応により溶融金属を精錬する方法に
関し、特に精錬用媒溶剤が溶融する際にスラグ化促進を
図り、溶融金属の温度降下量を抑制して効率良く精錬す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ラインパイプ等の極低硫鋼を溶製する場
合、取鍋精錬設備において取鍋内溶鋼中に脱硫フラック
スを吹き込む、フラックスインジェクション法(以下、
取鍋脱硫精錬法という)が一般に適用されている。この
方法は、転炉出鋼後の取鍋内溶鋼中に上吹きランスを浸
漬させて、石灰を主成分とする粉体状の脱硫フラックス
をアルゴンガスなどの不活性ガスをキャリアガスとして
吹き込んで溶鋼を攪拌させて脱硫フラックスを溶融し、
スラグ−メタル反応により脱硫を進行させ極低硫鋼を溶
製するものである。
【0003】一方、2次精錬工程の集約化を目的に、最
近、RH真空脱ガス設備を使用した脱硫精錬法(以下、
RH脱硫精錬法という)が広く適用されている。例え
ば、特開昭58−37112号公報では上昇管の下方の
取鍋内溶鋼中に吹込みランスを浸漬させて、上昇環流溶
鋼に向かって粉体状の脱硫フラックスを吹込む方法が、
特開昭61−130413号公報ではRH真空脱ガス槽
下部の溶鋼面下に設けた羽口より脱硫フラックスを吹込
む方法、あるいは特開昭58−113314号公報では
RH真空脱ガス槽内の溶鋼表面に脱硫フラックスを吹付
ける方法などが開示されている。これらのRH脱硫精錬
法は、高温の環流溶鋼による攪拌エネルギーを利用して
脱硫フラックスを溶融し、同時にスラグ−メタル反応に
より脱硫を進行させ極低硫鋼を溶製するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の取鍋脱硫精錬法やRH脱硫精錬法では、常温の脱硫フ
ラックスを吹込むためフラックスの溶融に伴うスラグ顕
熱分の溶鋼温度降下は避けられない。加えて、脱硫フラ
ックスを溶鋼中に吹込む方法では大量のキャリアーガス
も溶鋼中に吹込まれ、このキャリアーガスも溶鋼により
加熱されるので、更に温度降下量は増大する。この結
果、脱硫フラックスのスラグ化は阻害され、かつ溶鋼の
温度降下量の増大に伴う脱硫反応速度の低下により脱硫
率も低下する。
【0005】この溶鋼温度降下分を熱補償する手段とし
て、例えば特開平6−240338号公報に開示されて
いるように、真空脱ガス槽内の溶鋼に金属Alを添加
し、酸素ガス吹付けて金属Alを燃焼させ、この燃焼熱
を利用して溶鋼を昇温する方法も可能であるが、Al2
3 等の酸化生成物の発生による溶鋼汚染の問題があ
り、高清浄鋼には適用出来ない。
【0006】一方、この他の熱補償手段として、予め転
炉出鋼温度を高めるか、または取鍋精錬設備に設けられ
たアーク加熱装置により精錬前に溶鋼を加熱する方法が
採用されている。しかし、転炉の高温出鋼法では転炉の
炉体耐火物を著しく損傷させてしまい、アーク加熱法で
は加熱に長時間を要し生産能率が低下してしまう。
【0007】本発明は上記問題点を解決するために提案
されたものであり、取鍋精錬設備等の精錬炉内の溶融金
属に脱硫フラックス等の精錬用媒溶剤を添加して、精錬
用媒溶剤が溶融して形成されるスラグと溶融金属とのス
ラグ−メタル反応により溶融金属を精錬する精錬方法に
おいて、脱硫フラックスのスラグ化促進を図り、溶融金
属の温度降下を抑制して脱硫等の精錬反応を効率良く進
行させる方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、精錬炉内の溶
融金属に精錬用媒溶剤が添加されて形成されるスラグと
溶融金属とのスラグ−メタル反応により溶融金属を精錬
する精錬方法において、可燃性ガス及び酸素ガスを含有
するガスが別々に又は混合されて噴射される噴射口と、
粉体状の精錬用媒溶剤が噴射される噴射口を備えたノズ
ルを溶融金属表面上方に配置し、これらガスを噴射口よ
り噴射し燃焼させて溶鋼表面との間に火炎を形成し、こ
の火炎中に精錬用媒溶剤を噴射し通過させた後、溶融金
属表面上に添加することを特徴とする溶融金属の精錬方
法である。
【0009】また、精錬炉が取鍋で、溶融金属が溶鋼
で、精錬用媒溶剤が粉体状の脱硫フラックスである溶鋼
を脱硫する精錬法において、前記ノズルを取鍋の上方か
ら垂下させて配置し、脱硫フラックスが添加される溶鋼
表面上に不活性ガスを吹付けるか、または不活性ガスを
吹付けかつスラグが存在しない条件とすることを特徴と
する溶融金属の精錬方法である。
【0010】
【作用】本発明では、可燃性ガス及び酸素ガスを含有す
るガスが別々に又はこれらガスが混合されて噴射される
噴射口と、キャリアーガスと共に粉体状の精錬用媒溶剤
が噴射される噴射口を備えたノズルを溶融金属表面の上
方に配置するので、ノズルと溶融金属表面との間に空間
が形成される。この噴射口より可燃性ガス及び酸素ガス
を含有するガスを各々別個に噴射するか、またはこれら
の混合ガスを噴射して、燃焼させると上記空間に高温度
の火炎が形成される。
【0011】本発明では、精錬用媒溶剤とこれらガスが
噴射される噴射口とを同じノズル内に設けるので、噴射
された媒溶剤はこの火炎中を安定して通過できる。そし
て、この媒溶剤は粉体状であるため、媒溶剤は通過する
過程で短時間に効率良く加熱されて、溶融金属表面に添
加される。
【0012】この場合、媒溶剤の加熱温度が媒溶剤の融
点を越えると、媒溶剤は溶融状態で添加されるので、媒
溶剤の溶融に伴う溶融金属の温度降下は発生しない。ま
た融点を越えない場合でも、加熱熱量相当分の溶融金属
の温度降下量は減少する。
【0013】この結果、媒溶剤のスラグ化は促進され、
同時に精錬中の溶融金属の温度降下量を抑制できるの
で、スラグ−メタル反応速度は減少することなく進行し
て効率の良い精錬が達成出来る。
【0014】この際に、可燃性ガス及び酸素ガスを含有
するガスが噴射される噴射口を別々に設ければ、2種類
のガスは噴射された後の拡散過程で互いに混合しながら
燃焼する。一方、これらの混合ガスを噴射すると、予め
混合されているので別々に噴射する場合に比べより効率
の良い燃焼できる。
【0015】次に、このような精錬法を取鍋脱硫精錬法
に適用し、前記ノズルを取鍋の上方から垂下すると、ノ
ズルと溶鋼表面との間で空間が形成され、このノズルよ
り前述のガスを噴射し燃焼させると、この空間に火炎が
形成される。そして、粉体状の脱硫フラックスを噴射す
ることにより、脱硫フラックスはこの火炎中を通過して
短時間に加熱または溶融して溶鋼表面上に添加される。
この結果、脱硫フラックスのスラグ化は促進され、同時
に溶鋼の温度降下量も抑制されて、精錬中の溶鋼温度は
安定するので、スラグ−メタル反応速度は低下すること
なく進行して効率の良い脱硫精錬が達成される。
【0016】この際に、脱硫フラックスが吹付けられる
溶鋼表面上にArガス等の不活性ガスを吹付けると、こ
の溶鋼表面上は不活性ガス雰囲気となり、溶鋼の酸化を
防止出来るので脱硫反応は促進される。
【0017】一方、脱硫フラックスが吹付けられる溶鋼
表面を裸湯、言い換えると、転炉等の1次精錬スラグが
存在しない状態とすると、脱硫フラックスは高温溶鋼と
直接接触し加熱されて短時間に溶融してスラグ化が促進
される。従って、脱硫フラックスが吹付けられる溶鋼表
面上に不活性ガスを吹付け、かつスラグが存在しない条
件とすると、溶鋼の酸化防止と脱硫フラックスのスラグ
化促進の相乗効果が得られ、更に脱硫反応が促進する。
【0018】
【実施例】
確認試験(1):確認試験(1)では、本発明に係わる
精錬法を取鍋脱硫精錬法に適用し脱硫試験を実施した。
【0019】図1は、取鍋精錬設備の上方より垂下した
上吹きランスの先端に、本発明に係わるノズル(以下、
複合ノズルという)を設け、複合ノズルと溶鋼表面との
間で火炎を形成し、この火炎中に粉体状の脱硫フラック
スを噴射し通過させた後溶鋼表面に吹付けて供給し、脱
硫精錬を実施している状況を示す。また、図2は複合ノ
ズルの概略底面図を示す。
【0020】ここで、1は取鍋、2は溶鋼、3はスラ
グ、4はポーラスプラグ、5はArガス供給管、6は
蓋、7は合金投入口、21は本発明に係わる複合ノズル
を先端に備えたランス、22は複合ノズルである。23
は可燃性ガス供給管、24は粉体状フラックス供給管、
25は酸素ガス供給管であり、これら3本の供給管はラ
ンス21の上部に接続されている。26は燃焼用ガス噴
射口、27は粉体状フラックス噴射口である。
【0021】本実施例では、ランス21内で可燃性ガス
と酸素ガスは混合されて、燃焼用ガス噴射口26より燃
焼用ガスとして噴射される。噴射される燃焼用ガスは予
め混合されているので、効率良い燃焼が得られ高温の短
い火炎31が形成される。
【0022】粉体状フラックス噴射口27は、図2に示
すように小径の噴射口が同一円周上に配列され、この噴
射口27を取り囲んでスリット状の燃焼用ガス噴射口2
6が同心円状に2列配列されている。噴射口27より噴
射される粉体状フラックス32の粒子は火炎31中を通
過し、またこの通過する短時間に加熱または一部が溶融
されて溶鋼面に到達する。この結果、粉体状フラックス
32は溶鋼2から加熱されてスラグ化し短時間に溶融ス
ラグ層が形成される。
【0023】本試験では、溶鋼2の表面には少量の1次
精錬スラグ、および粉体状フラックスが溶融されて形成
されたスラグ層があるために、これが断熱層となって高
温の火炎31により溶鋼2は加熱され難いが、更に火炎
31による加熱の影響をなくすため、ランス21の高さ
を調整して火炎31先端と溶鋼面との距離を十分に確保
した。
【0024】また、図1には図示していないが、ランス
21の上部には冷却水供給管および冷却水排出管が接続
されており、ランス21および複合ノズル31の内部は
冷却水が供給されて水冷されており、高温の溶鋼2や火
炎31からの輻射熱や熱伝導を受けても損傷しない設計
とした。
【0025】取鍋1の底部にはポーラスプラグ4を設
け、精錬中、Arガス供給管5よりArガス流量を供給
し、生成する気泡により取鍋1内の溶鋼2を攪拌し脱硫
フラックス32の溶融ならびにスラグ−メタル反応の促
進を図った。
【0026】本試験では、CaO−15wt%CaF2
の組成を持つ粉体状の脱硫フラックスを、転炉精錬され
た250tonの溶鋼2上に、吹込み速度50kg/分
で15分間、合計吹込み量750kg(吹込み原単位3
kg/ton)を吹付けて添加した。吹付け中、ポーラ
スプラグ4より100Nl/minのArガス流量を供
給した。
【0027】実施例1〜実施例3では、可燃性ガスとし
てプロパンガスを200Nm3 /Hr、純酸素ガスを1
000Nm3 /Hrで供給し、これらの混合ガスを複合
ノズルより噴射して安定して2000℃を越える高温度
の火炎31を形成させ、この火炎中に脱硫フラックスを
噴射した。吹込み終了後、ポーラスプラグ4からArガ
ス流量を流量速度150Nl/minに増量し、10分
間強攪拌した。このような脱硫条件により得られた試験
結果を表1に示す。この結果、何れの場合も60%を越
える良好な脱硫率が得られた。
【0028】
【表1】
【0029】実施例4では、実施例1〜実施例3の脱硫
条件に加えて、合金投入口7からArガス吹込み用ラン
スを挿入し、脱硫フラックスが吹付けられる溶鋼表面上
に向かって大量のArガスを吹込み、脱硫フラックスが
吹付けられる溶鋼表面を不活性ガス雰囲気として脱硫精
錬を実施した。この場合、約75%の脱硫率が得られ、
実施例1〜実施例3に比べ高い脱硫率が得られた。
【0030】実施例5では、実施例4のArガス吹込み
に加えて、図1に示すようにランス21をポーラスプラ
グ4の直上に配置し、これより100Nl/minのA
rガス流量を供給し、脱硫フラックスが吹付けられる溶
鋼表面を裸湯として脱硫精錬を実施した。この結果、約
78%の脱硫率が得られ、実施例4に比べ更に良好な脱
硫率が得られた。
【0031】また、本実施例における脱硫精錬中(精錬
開始から終了までの25分間)の溶鋼温度降下量は何れ
の場合も21〜25℃の範囲にあって小さく、後述する
比較例に比べて温度降下量は減少した。
【0032】一方、比較例1〜比較例3では、フラック
スを加熱することなく、複合ノズル31より脱硫フラッ
クスのみを吹付けて脱硫精錬を実施した。ただし、フラ
ックス吹付け中および吹付け後のポーラスプラグ4から
のArガス流量は、前述の実施例と同じ条件とした。こ
の結果、これら比較例では何れの場合も55%を越える
脱硫率は得られず、また脱硫精錬中の溶鋼温度降下量は
30〜38℃と実施例に比べ増大する結果を得た。
【0033】確認試験(2):確認試験(2)では、本
発明に係わる精錬法をRH脱硫精錬法に適用し脱硫試験
を実施した。
【0034】図3は、RH真空脱ガス槽の上部よりラン
ス21を垂下し、このランス先端に火炎31を形成さ
せ、確認試験(1)と同様に加熱した脱硫フラックス3
2を減圧下の槽内溶鋼面に吹付けて脱硫精錬を実施して
いる状況を示す。
【0035】ここで、11は真空脱ガス槽、12は上昇
管、13は下降管、14は排気管、15は環流用Arガ
ス供給管である。ランス21、複合ノズル22の構造
は、確認試験(1)と同様とした。
【0036】図3に示すようにRH脱硫精錬法では、脱
硫フラックス32が吹付けられる真空脱ガス槽内の溶鋼
面上には1次精錬スラグがなく、また吹付けられた脱硫
フラックス32は溶鋼環流により下降管13を経由して
取鍋1内に搬送されるため槽内溶鋼面は裸湯状態であり
火炎31により加熱されやすい。このため、火炎31先
端と溶鋼面との距離を確認試験(1)に比べ更に大きく
確保した。
【0037】本試験では、転炉精錬された250ton
の未脱酸溶鋼をRH真空脱ガス槽11内で脱炭精錬した
後、脱硫精錬を開始した。RH処理条件として脱炭およ
び脱硫精錬中は環流用Arガス供給管15よりArガス
量を3000Nm3 /Hr供給し溶鋼を上昇管12より
環流させた。また脱硫精錬条件として、CaO−30w
t%CaF2 の組成を持つ粉体状の脱硫フラックスを、
吹込み速度50kg/分で15分間、合計吹込み量75
0kg(吹込み原単位3kg/ton)を吹付け、精錬
中の真空度を100Torr以下に制御した。
【0038】実施例6〜実施例8では、可燃性ガスとし
てプロパンガスを200Nm3 /Hr、酸素ガスを10
00Nm3 /Hr供給し、これらの混合ガスを複合ノズ
ル22より噴射、燃焼させて火炎31を形成させ、この
火炎中に脱硫フラックス32を噴射して加熱し、減圧下
の溶鋼面に吹付けた。表2は、このような脱硫条件によ
り得られた試験結果を示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2より、実施例6〜実施例8では、ほぼ
75%近い良好な脱硫率が得られ、また精錬中の溶鋼温
度降下量は約35℃であった。
【0041】一方、比較例4および比較例5では、脱硫
フラックスを加熱することなく、複合ノズル22より脱
硫フラックス32のみ吹付けて脱硫精錬を実施した。こ
の結果、何れの場合も60%を越える脱硫率は得られ
ず、また精錬中の溶鋼温度降下量は48〜52℃と実施
例に比べ約15℃増大する結果を得た。
【0042】本発明において形成される火炎の長さは、
主に燃焼ガス流量およびキャリアーガス流量等に影響さ
れ、火炎温度は可燃性ガスの種類および流量、キャリア
ーガス流量等によって決まる。本実施例では、可燃性ガ
スとしてプロパンガスを使用し2000℃を越える高温
の火炎を得たが、他の可燃性ガスを選択すれば更に高温
の火炎が得られる。
【0043】また、酸素ガスを含有するガス中の酸素濃
度を高めたり、キャリアーガスとして純酸素を用いるこ
とにより、これらガス中には冷却用ガス量が少なくなる
ので、より高温度の火炎が得られる。
【0044】このように火炎の高温化を図り、精錬用媒
溶剤の粒度(粒度により媒溶剤の熱伝導度が決まる)、
単位時間当たりの供給量、火炎中を通過する時間等を制
御することにより媒溶剤の加熱温度を制御でき、同時に
溶融に伴う溶融金属の温度降下量の算定が可能となる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、RH真空脱ガス設備等
の精錬炉内の溶融金属表面上に加熱あるいは溶融した脱
硫フラックス等の精錬用媒溶剤を添加することにより、
精錬用媒溶剤のスラグ化促進が図られ、かつ溶融金属の
温度降下量も抑制される。この結果、脱硫等の精錬反応
を効率良く進行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる一実施例として、取鍋精錬設備
において加熱した脱硫フラックスを溶鋼表面上に添加し
脱硫精錬を実施している状況を示す図である。
【図2】複合ノズルの概略底面図である。
【図3】本発明に係わる一実施例として、RH真空脱ガ
ス設備において加熱した脱硫フラックスを溶鋼表面上に
添加し脱硫精錬を実施している状況を示す図である。
【符号の説明】
1 取鍋 2 溶鋼 3 スラグ 4 ポーラスプラグ 11 真空槽 21 ランス 22 複合ノズル 23 可燃性ガス供給管 24 粉体状フラックス供給管 25 酸素ガス供給管 26 燃焼用ガス噴射口 27 粉体状フラックス噴射口 31 火炎 32 粉体状フラックス
フロントページの続き (72)発明者 福味 純一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 古野 好克 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山口 隆二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 松野 英寿 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 村井 剛 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬炉内の溶融金属に精錬用媒溶剤が添
    加されて形成されるスラグと溶融金属とのスラグ−メタ
    ル反応により溶融金属を精錬する精錬方法において、 可燃性ガス及び酸素ガスを含有するガスが別々に又は混
    合されて噴射される噴射口と、粉体状の精錬用媒溶剤が
    噴射される噴射口を備えたノズルを溶融金属表面上方に
    配置し、 これらガスを噴射口より噴射し燃焼させて溶鋼表面との
    間に火炎を形成し、この火炎中に精錬用媒溶剤を噴射し
    通過させた後、溶融金属表面上に添加することを特徴と
    する溶融金属の精錬方法。
  2. 【請求項2】 精錬炉が取鍋で、溶融金属が溶鋼で、精
    錬用媒溶剤が粉体状の脱硫フラックスである溶鋼を脱硫
    する精錬法において、 前記ノズルを取鍋の上方から垂下させて配置し、脱硫フ
    ラックスが添加される溶鋼表面上に不活性ガスを吹付け
    るか、または不活性ガスを吹付けかつスラグが存在しな
    い条件とすることを特徴とする請求項1に記載の溶融金
    属の精錬方法。
JP7034053A 1995-02-22 1995-02-22 溶融金属の精錬方法 Withdrawn JPH08225823A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010111940A (ja) * 2008-10-08 2010-05-20 Jfe Steel Corp 真空脱ガス装置における複合ランスを用いた加熱・精錬方法
JP2012172213A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Jfe Steel Corp 溶鋼の精錬方法

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