JP2001152133A - 複合粒子の製造方法及びこの方法により製造される複合粒子並びに複合粒子を含有する化学機械研磨用水系分散体 - Google Patents

複合粒子の製造方法及びこの方法により製造される複合粒子並びに複合粒子を含有する化学機械研磨用水系分散体

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JP2001152133A JP33150599A JP33150599A JP2001152133A JP 2001152133 A JP2001152133 A JP 2001152133A JP 33150599 A JP33150599 A JP 33150599A JP 33150599 A JP33150599 A JP 33150599A JP 2001152133 A JP2001152133 A JP 2001152133A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨剤として有用な複合粒子の製造方法、及
びこの方法により製造される複合粒子、並びに複合粒子
を含有し、十分な研磨速度が得られ、且つスクラッチ及
び断線等が十分に抑えられる化学機械研磨用水系分散体
を提供する。 【解決手段】 カルボキシル基、その陰イオン、スルホ
ン酸基及びその陰イオン等を有する重合体粒子に、アル
ミナ及びチタニア等の無機粒子が付着した予備粒子、或
いはアミノ基及びその陽イオン等を有する重合体粒子
に、シリカ及びジルコニア等の無機粒子が付着した予備
粒子を形成し、その後、この予備粒子の存在下、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン等の有機ケイ素
化合物、若しくはテトラメトキシチタン、トリエトキシ
アルミニウム等の有機金属化合物を重縮合させ、重縮合
体を予備粒子に結合させて、複合粒子を得る。また、こ
の複合粒子を水系媒体に分散させ、化学機械研磨用水系
分散体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合粒子の製造方
法及びこの方法により製造される複合粒子並びに複合粒
子を含有する化学機械研磨用水系分散体に関する。本発
明の方法により製造される複合粒子は、十分な強度及び
硬度を有し、耐熱性に優れ、特に、この複合粒子を水に
分散させた水系分散体は、半導体装置の被加工膜等の化
学機械研磨(以下、「CMP」ということもある。)に
おいて有用である。
【0002】
【従来の技術】半導体装置における素子表面及び層間絶
縁膜等のCMPに用いられる研磨剤として、従来より、
コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナ等の無機粒子
を含む水系分散体が多用されている。しかし、この無機
粒子を含む水系分散体は、分散安定性が低く、凝集し易
いため、凝集塊によって被研磨面に欠陥(以下、「スク
ラッチ」という。)が発生し、これが歩留まり低下の原
因になっている。この問題を解決するため、水系分散
体に界面活性剤を配合する、ホモジナイザ等により均
一に分散させる、及びフィルタによって凝集塊を除去
する等、各種の方法が提案されている。しかし、これら
は研磨剤そのものの改良ではないうえ、研磨速度の低
下、金属イオンによる被研磨面の汚損等、新たな問題が
生ずることもある。
【0003】また、近年、超LSIの性能向上を目的と
した層間絶縁膜の低誘電率化が注目されている。この低
誘電率化のため、誘電率の高いSiO2膜に代わるもの
として、フッ素添加SiO2(誘電率;約3.3〜3.
5)、ポリイミド系樹脂(誘電率;約2.4〜3.6、
日立化成工業株式会社製、商品名「PIQ」、AlliedSi
gnal 社製、商品名「FLARE」等)、ベンゾシクロ
ブテン(誘電率;約2.7、Dow Chemical社製、商品名
「BCB」等)、水素含有SOG(誘電率;約2.5〜
3.5)及び有機SOG(誘電率;約2.9、日立化成
工業株式会社製、商品名「HSGR7」等)などからな
る層間絶縁膜が開発されている。しかし、これらの絶縁
膜はSiO2膜に比べて機械的強度が小さく、柔らかく
て脆いため、従来の無機粒子を含有する水系分散体で
は、スクラッチの発生等により配線の断線が生じ、更な
る歩留まりの低下を招くことがある。
【0004】更に、特開平7−86216号公報には、
無機粒子ではなく、有機高分子化合物等を主成分とする
研磨粒子を含む研磨剤により半導体装置の被加工膜を研
磨する方法が開示されている。この方法によれば、研磨
後、被研磨面に残留する研磨粒子を燃焼させ、除去する
ことができ、残留する粒子による半導体装置等、製品の
不良の発生を抑えることができる。しかし、有機高分子
化合物からなる粒子は、シリカ、アルミナ等の無機粒子
に比べて硬度が低いため、研磨速度を十分に大きくする
ことができないとの問題がある。
【0005】また、特公平6−40951号公報には、
ゼータ電位が逆符号である粒子を混合することにより複
合粒子を製造する方法が開示されている。しかし、この
方法では、各粒子は静電的な力のみで付着しているた
め、複合粒子に大きな剪断応力が加わった場合など、粒
子が分離してしまう可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の問題を解決するものであり、その表面が十分な強度及
び硬度を有し、耐熱性に優れ、且つ適度に柔軟であり、
複合化された無機粒子の離脱がない複合粒子の製造方法
及びこの方法により製造される複合粒子を提供すること
を目的とする。また、この複合粒子を含有し、研磨速度
を大きくすることができるとともに、特に、層間絶縁膜
が強度の小さいものであっても、スクラッチ及び断線等
の発生が抑えられる化学機械研磨用水系分散体を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の複合粒子
の製造方法は、重合体粒子の表面の少なくとも一部に、
1種以上の無機粒子を付着させて予備粒子を形成し、そ
の後、該予備粒子の存在下、有機ケイ素化合物及び有機
金属化合物のうちの少なくとも一方を重縮合させること
を特徴とする。尚、請求項1記載の方法により製造され
る複合粒子をCMP等における研磨剤として用いる場合
に、その研磨性能に特に影響があるのは重合体粒子の表
面に付着した無機粒子である。
【0008】上記「重合体粒子」としては、(1)ポリ
スチレン及びスチレン系共重合体、(2)ポリメチルメ
タクリレート等の(メタ)アクリル樹脂及びアクリル系
共重合体、(3)ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、飽
和ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボ
ネート、フェノキシ樹脂、並びに(4)ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル
−1−ペンテン等のポリオレフィン及びオレフィン系共
重合体などの熱可塑性樹脂からなる重合体粒子を使用す
ることができる。
【0009】更に、この重合体粒子として、スチレン、
メチルメタクリレート等と、ジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジメタクリレート等とを共重合させて得ら
れる、架橋構造を有する重合体からなるものを使用する
こともできる。この架橋の程度によって重合体粒子の硬
度を調整することができる。また、フェノール樹脂、ウ
レタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
アルキッド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化
性樹脂からなる重合体粒子を用いることもできる。
【0010】重合体粒子としては、各種の重合体にアル
コキシシラン及び金属アルコキシドを重縮合させて得ら
れる変性重合体からなるものを使用することもできる。
このアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン等を使用することができる。これら重合体粒子は、
1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用すること
もできる。
【0011】これら複合粒子の形成に用いられる重合体
粒子の形状は球状であることが好ましい。この球状と
は、鋭角部分を有さない略球形のものをも意味し、必ず
しも真球に近いものである必要はない。球状の重合体粒
子を用いることにより、形成される複合粒子も球状とな
り、十分な速度で研磨することができるとともに、被研
磨面におけるスクラッチ及び断線等の発生も抑えられ
る。
【0012】上記「無機粒子」としては、アルミナ、チ
タニア、セリア、シリカ、ジルコニア、酸化鉄及び酸化
マンガン等、ケイ素或いは金属元素の酸化物からなる無
機粒子を使用することができる。これら無機粒子は、1
種のみを使用してもよいし、2種以上を併用することも
できる。
【0013】上記「有機ケイ素化合物」及び上記「有機
金属化合物」としては、下記の一般式(1)で表される
化合物を使用することができる。 (R1nM(OR2z-n (1) この一般式(1)において、MはAl、Si、Ti、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、G
e、Zr、Nb、Mo、Sn、Sb、Ta、W、Pb又
はCeであり、zはMの原子価である。また、R1は炭
素数1〜8の1価の有機基、R2は炭素数1〜6のアル
キル基、炭素数1〜6のアシル基又は炭素数6〜10の
アリール基である。nは0〜(z−1)の整数であり、
nが2以上である場合、R1は同一であってもよく、異
なっていてもよい。また、(z−n)が2以上である場
合、R2は同一であっても、異なっていてもよい。
【0014】R1としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−ペンチル
基等のアルキル基、フェニル基、ビニル基、並びにグリ
シドプロピル基などの1価の有機基が挙げられる。ま
た、R2としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、及びiso−プロピル基等のアルキル基、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、及びカ
プロイル基等のアシル基、並びにフェニル基及びトリル
基等のアリール基などを挙げることができる。
【0015】Mとしては特にAl、Si、Ti及びZr
が好ましく、以下、Mがこれらの元素である化合物の具
体例を例示する。MがSiである化合物としては、テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n
−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラ
ン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−iso−ブ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、
n−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルト
リメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラ
ン、n−ブチルトリメトキシシラン、iso−ブチルト
リメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,
3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルジメトキシアルキルシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルジエトキシアルキルシラン、γ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4−エポ
キシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン
及びジエチルジメトキシシラン等を使用することができ
る。
【0016】また、MがTiである化合物としては、テ
トラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラトリメ
トキシチタン、及びメチルトリエトキシチタン等の有機
チタン化合物を用いることができる。更に、MがAl又
はZrである化合物としては、トリエトキシアルミニウ
ム及びトリプロポキシアルミニウム等の有機アルミニウ
ム化合物、並びにtert−ブトキシジルコニウム等の
有機ジルコニウム化合物を使用することができる。
【0017】これらの有機ケイ素化合物及び有機金属化
合物のうちでは、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、及びジエチルジメトキシシラン等が好まし
い。これらの化合物は、1種のみを用いてもよいし、2
種以上を併用することもできる。
【0018】更に、前記の一般式により表される化合物
ばかりではなく、各々の化合物の加水分解物及び部分縮
合物のうちの少なくとも一方を用いることもできる。前
記の一般式により表される化合物は特に操作を要するこ
となく、加水分解或いは部分縮合するものであるが、必
要であれば予め所要割合を加水分解或いは部分縮合させ
たものを使用することもできる。
【0019】本発明の方法により製造される複合粒子
は、重合体粒子の表面に無機粒子が付着してなる予備粒
子が分散する水分散体において、上記の各種の化合物を
重縮合させることにより製造することができる。化合物
の重縮合は、水分散体のpHを2〜10、好ましくは3
〜9.5、より好ましくは3〜9に調整し、化合物を添
加した後、30℃以上、好ましくは30〜90℃、より
好ましくは40〜80℃に昇温させ、0.1〜10時間
攪拌することにより行うことができる。化合物の添加量
は、予備粒子100重量部(以下、「部」と略記す
る。)に対して0.5〜100部、好ましくは1〜60
部とすることができる。
【0020】この重縮合は、前記一般式(1)において
2で示される基の加水分解、それに続く脱水縮合によ
り進行するため、重縮合系には水が存在することが必要
である。従って、水分散体に用いられている貧溶媒が水
以外の場合は、溶媒の種類にもよるが、重縮合系に水が
1重量%以上、好ましくは10重量%以上存在するよう
に水を添加する必要がある。
【0021】重縮合反応が、重合体粒子が有するヒドロ
キシル基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の
官能基、或いは無機粒子が有するヒドロキシル基等の官
能基を起点として開始される場合は、生成する重縮合体
は、重合体粒子或いは無機粒子に化学的に結合され、上
記「複合粒子」が形成される。また、この重縮合体は必
ずしも重合体粒子等に化学的に結合される必要はなく、
特に、三次元的に成長した重縮合体が、重合体粒子等の
表面に物理的に付着している状態であってもよい。
【0022】請求項2記載の発明は、重合体粒子に無機
粒子を化学的に付着乃至結合させる方法を具体化したも
のであり、連結用化合物を介して重合体粒子に無機粒子
を付着乃至結合させることを特徴とする。連結用化合物
は、重合体粒子と無機粒子との間に介在し、それらを連
結させるために使用される。この連結用化合物として
は、シランカップリング剤、アルミニウム系カップリン
グ剤、チタニウム系カップリング剤、及びジルコニウム
系カップリング剤等のカップリング剤を使用することが
でき、シランカップリング剤が特に好ましい。このシラ
ンカップリング剤としては、下記の(イ)、(ロ)及び
(ハ)等が挙げられる。
【0023】(イ)ビニルトリクロルシラン、ビニルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン及びγ−クロロプロピルトリ
メトキシシラン等、(ロ)γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン及びγ−グリシドキシプロピルメチル
ジエトキシシラン等、(ハ)N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン及
びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン等。
【0024】これらのシランカップリング剤としては、
重合体粒子が有する各種の官能基と容易に反応し得る官
能基を分子内に有するものが好ましい。例えば、カルボ
キシル基を有する重合体粒子の場合には、エポキシ基、
アミノ基を有する上記(ロ)及び(ハ)のシランカップ
リング剤が好ましい。これらのうちでも、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン及びN−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好
ましい。
【0025】また、アルミニウム系カップリング剤とし
ては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレー
ト等が挙げられる。更に、チタニウム系カップリング剤
としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネ
ート等を挙げることができる。これらの各種カップリン
グ剤はそれぞれ1種のみを使用してもよいし、2種以上
を併用することもできる。また、異なった種類のカップ
リング剤を併用することもできる。
【0026】重合体粒子と無機粒子との間に介在するカ
ップリング剤の使用量は、重合体粒子が有する、或いは
この粒子に導入される官能基1モルに対して、好ましく
は0.1〜50モルである。この使用量は特に0.5〜
30モル、更には1.0〜20モルとすることがより好
ましい。このカップリング剤の使用量が0.1モル未満
であると、無機粒子が重合体粒子に十分に強固に結合さ
れず、研磨時、重合体粒子から脱落し易くなるため好ま
しくない。また、使用量が50モルを越えると、カップ
リング剤分子の縮合反応が進行し、重合体粒子を構成す
る分子との反応以外に新たな重合体が生成し、無機粒子
の重合体粒子への結合が妨げられることがある。尚、こ
のカップリング剤を重合体粒子に化学結合させる際に、
反応を促進するため酸及び塩基等の触媒を用いることも
できる。また、反応系を昇温させて反応を促進させるこ
ともできる。
【0027】カップリング剤を用いて予備粒子を生成さ
せる反応は、水或いはアルコール等の各種の有機溶媒を
分散媒とする分散系において行うことができる。先ず、
分散媒に重合体粒子及びカップリング剤を分散させ、温
度を20〜90℃、特に30〜80℃とし、0.1〜6
時間攪拌することにより、カップリング剤を重合体粒子
に結合させる。その後、分散系に無機粒子を配合し、攪
拌することにより、シロキサン結合或いはメタロキサン
結合等により無機粒子を化学的に結合させることができ
る。反応後、アルコール等の有機溶媒は、エバポレータ
等により除去することが好ましい。
【0028】以下、重合体粒子と無機粒子のゼータ電位
の違いによる静電力により、重合体粒子に無機粒子を付
着させ、予備粒子を形成する方法について詳述する。重
合体粒子のゼータ電位は、全pH域、或いは低pH域を
除く広範な領域に渡って負であることが多いが、特定の
官能基を有する重合体粒子とすることによって、より確
実に負のゼータ電位を有する重合体粒子とすることがで
きる。また、官能基の種類によっては、特定のpH域に
おいて正のゼータ電位を有する重合体粒子とすることも
できる。更に、重合体粒子に、イオン性の界面活性剤或
いは水溶性高分子を吸着させることによっても、そのゼ
ータ電位を制御することができる。
【0029】一方、無機粒子のゼータ電位はpH依存性
が高く、この電位が0となる等電点を有し、その前後の
pH域でゼータ電位の符号が逆転する。従って、特定の
重合体粒子と無機粒子とを組み合わせ、それらのゼータ
電位が逆符号となるpH域で混合することによって、静
電力により重合体粒子に無機粒子を付着させることがで
きる。また、混合時、ゼータ電位が同符号であっても、
その後、pHを変化させ、ゼータ電位を逆符号とするこ
とによって、重合体粒子に無機粒子を付着させることが
できる。
【0030】請求項5記載の発明では、無機粒子とし
て、アルミナ粒子、チタニア粒子及びセリア粒子のうち
の少なくとも1種が用いられる。また、請求項6記載の
発明では、特定の官能基又はその陰イオンによって、ゼ
ータ電位がほぼ全pH域において負となるように調整さ
れた重合体粒子が使用される。そして、これらの無機粒
子と重合体粒子により予備粒子を容易に形成させること
ができる。
【0031】ゼータ電位がほぼ全pH域において負にな
るように調整された重合体粒子としては、分子鎖に、カ
ルボキシル基、その陰イオン、スルホン酸基及びその陰
イオンのうちの少なくとも1種が導入された重合体から
なるものを使用することができる。これらの官能基及び
陰イオンは、全単量体を100部とした場合に、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸及びマレイン酸
等の単量体を0.01〜50部、好ましくは0.1〜3
0部使用することにより重合体に導入することができ
る。また、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム等の重合開始剤を、単量体100部に対
し、0.01〜30部、好ましくは0.1〜20部用い
ることにより導入することもできる。
【0032】これらの重合体粒子と無機粒子とを含有す
る水分散体は、無機粒子のゼータ電位が正となるpH
域、即ち、等電点より酸性側の領域に調整して使用され
る。この水分散体のpHは等電点未満の、より低い領域
とすることが好ましく、このような低pH域であれば、
無機粒子のゼータ電位が高くなり、重合体粒子に無機粒
子がより強固に付着し、研磨時、複合粒子に相当に大き
な剪断応力が加わった場合にも、これら粒子が容易に分
離することがない。無機粒子の等電点より塩基性側の領
域で使用すると、無機粒子のゼータ電位が負となり、本
発明の目的である重合体粒子と無機粒子との付着が弱ま
り、これら粒子が、有機ケイ素化合物等を重縮合させ、
結合させる前に分離してしまったり、結合させた後も、
大きな剪断応力が加わった場合に分離してしまうことが
ある。
【0033】一方、ゼータ電位がより確実に負となるよ
うに調整された重合体粒子は、pHの低下とともにゼー
タ電位が高くなる(負の側で絶対値が小さくなる。)。
そのため、あまりにpHが低い領域は好ましくなく、p
Hは2以上、更には3以上であることが好ましい。以上
のような観点から、この水分散体のpHは、無機粒子と
してアルミナ粒子、セリア粒子を使用する場合は2〜
9、特に3〜8、更には3〜7であることがより好まし
い。また、無機粒子としてチタニアを使用する場合は2
〜6、特に3〜5であることがより好ましい。
【0034】請求項7記載の発明では、陰性界面活性剤
及び陰性水溶性高分子のうちの少なくとも一方が吸着又
は化学結合し、そのゼータ電位が負となるように調整さ
れた重合体粒子が使用される。これらの重合体粒子を用
いて予備粒子を容易に形成させることができる。
【0035】陰性界面活性剤としては、高級アルコール
硫酸エステルのアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸のアルカリ金属塩、コハク酸ジアルキルエステル
スルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸のアルカリ金属塩及びポリオキシエチ
レンアルキル(又はアルキルフェニルエーテル)の硫酸
エステル塩等の他、反応性乳化剤などを使用することが
できる。
【0036】また、陰性水溶性高分子としては、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリル
酸、ポリマレイン酸、カルボキシル基などの酸性基を有
する飽和又は不飽和ポリカルボン酸、並びにリン酸基及
びスルホン酸基等を有する水溶性高分子などが挙げられ
る。これらの陰性水溶性高分子の分子量は10〜100
000、特に100〜50000であることが好まし
い。陰性界面活性剤及び/又は陰性水溶性高分子の配合
量は、重合体粒子に対して0.01〜50重量%、特に
0.05〜40重量%、更には0.1〜30重量%とす
ることが好ましい。
【0037】陰性界面活性剤及び陰性水溶性高分子は、
これらを重合体粒子の調製時に使用し、予め吸着又は化
学結合させてもよいし、重合体粒子を調製した後、この
重合体粒子と、陰性界面活性剤及び/又は陰性水溶性高
分子とを混合し、攪拌することにより吸着又は化学結合
させてもよい。この予備粒子を含む水分散体の調製は請
求項5乃至第6記載の発明の場合と同様にして行うこと
ができる。
【0038】請求項8記載の発明では、無機粒子とし
て、シリカ粒子及びジルコニア粒子のうちの少なくとも
一方が用いられる。また、請求項9記載の発明では、特
定の官能基又はその陽イオンによって、特定のpH域に
おいてゼータ電位が正となるように調整された重合体粒
子が使用される。そして、これらの無機粒子と重合体粒
子により予備粒子を容易に形成させることができる。
【0039】このゼータ電位が正に調整された重合体粒
子としては、分子鎖に、アミノ基及びその陽イオンのう
ちの少なくとも一方が導入された重合体からなるものを
使用することができる。これらの官能基及び陽イオン
は、全単量体を100部とした場合に、(メタ)アクリ
ルジメチルアミノエチル、(メタ)アクリルジエチルア
ミノエチル等の単量体を0.01〜50部、好ましくは
0.1〜30部使用することにより重合体に導入するこ
とができる。また、2,2’−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)塩酸塩等の重合開始剤を、単量体100部に
対し、0.01〜30部、好ましくは0.1〜20部用
いることにより導入することもできる。
【0040】これらの重合体粒子と無機粒子とを含有す
る水分散体は、無機粒子のゼータ電位が負となるpH
域、即ち、等電点より塩基性側の領域に調整して使用さ
れる。この水分散体のpHは等電点を越える、より高い
領域とすることが好ましく、このような高pH域であれ
ば、無機粒子のゼータ電位が低くなり(負の側で絶対値
が大きくなる。)、重合体粒子に無機粒子がより強固に
付着し、研磨時、複合粒子に相当に大きな剪断応力が加
わった場合にも、これら粒子が容易に分離することがな
い。無機粒子の等電点より酸性側の領域で使用すると、
無機粒子のゼータ電位が正となり、本発明の目的である
重合体粒子と無機粒子との付着が弱まり、これら粒子
が、有機ケイ素化合物等を重縮合させ、結合させる前に
分離してしまったり、結合させた後も、大きな剪断応力
が加わった場合に分離してしまうことがある。
【0041】一方、特定の官能基によりゼータ電位が正
になるように調整された重合体粒子は、pHが高くなる
とともにゼータ電位が低くなる(正の側で絶対値が小さ
くなる。)。そのため、あまりにpHが高い領域は好ま
しくなく、pHは8以下、更には7以下であることが好
ましい。以上のような観点から、この水分散体のpH
は、無機粒子としてシリカ粒子を使用する場合は3〜1
0、特に3〜8であることがより好ましい。また、無機
粒子としてジルコニアを使用する場合は4〜10、特に
5〜8であることがより好ましい。
【0042】請求項10記載の発明では、陽性界面活性
剤及び陽性水溶性高分子のうちの少なくとも一方が吸着
し、そのゼータ電位が正となるように調製された重合体
粒子が使用される。これらの重合体粒子を用いて予備粒
子を容易に形成させることができる。
【0043】陽性界面活性剤としては、アルキルピリジ
ニルクロライド及びアルキルアンモニウムクロライド等
を使用することができる。また、陽性水溶性高分子とし
ては、アミノ基、アミド基、イミド基の他、ビニルピリ
ジン、ピペリジン及びピペラジン誘導体等の窒素含有塩
基性基を有する水溶性高分子を用いることができる。こ
れらの陽性水溶性高分子の分子量は10〜10000
0、特に100〜50000であることが好ましい。更
に、陽性界面活性剤及び/又は陽性水溶性高分子の配合
量は、重合体粒子に対して0.01〜50重量%、特に
0.05〜40重量%、更には0.1〜30重量%とす
ることが好ましい。
【0044】重合体粒子への陽性界面活性剤及び陽性水
溶性高分子の吸着又は化学結合は、請求項7記載の発明
の場合と同様にして行うことができる。また、この予備
粒子を含む水分散体の調製は請求項8乃至9記載の発明
の場合と同様にして行うことができる。
【0045】請求項11記載の発明は、重合体粒子の表
面に複数の、特に相当に多数の無機粒子が付着している
ことを規定するものである。重合体粒子及び無機粒子の
平均粒子径は、0.005〜5μm、特に0.01〜3
μm、更には0.01〜1μmであることが好ましい。
また、複合粒子を効率よく形成させるためには、重合体
粒子の平均粒子径が無機粒子の平均粒子径より大きく、
重合体粒子の平均粒子径(Sp)と無機粒子の平均粒子
径(Si)との比、Sp/Siが1〜200、特に1.
5〜150、更には2〜100であることが好ましい。
【0046】このように、平均粒子径の大きい重合体粒
子と平均粒子径の小さい無機粒子とを組み合わせること
によって、より多くの無機粒子が重合体粒子の表面に付
着した予備粒子を容易に形成することができる。Sp/
Siが1未満であると、ほとんど無機粒子のみが被研磨
面に接触することになり、スクラッチ及び断線等を生ず
ることがある。一方、Sp/Siが200を越えると、
研磨速度が低下する傾向にあり、好ましくない。
【0047】また、複合粒子の平均粒子径は0.02〜
20μm、特に0.02〜10μm、更には0.02〜
5μm、就中0.02〜2μmであることが好ましい。
この平均粒子径が0.02μm未満であると、研磨速度
の低下等、所要特性が得られないことがあり好ましくな
い。一方、平均粒子径が20μmを越える場合は、複合
粒子が沈降し易く、安定な水系分散体とすることが容易
ではない。尚、これらの平均粒子径は、透過型電子顕微
鏡により各粒子を観察することにより測定することがで
きる。
【0048】更に、複合粒子における重合体粒子と無機
粒子との重量比は特に限定されないが、重合体粒子の重
量(Wp)と無機粒子の重量(Wi)との比、Wp/W
iが0.1〜200、特に0.2〜100、更には0.
5〜70であることが好ましい。重合体粒子と無機粒子
との重量比がこの範囲であれば、十分な速度で効率的に
研磨がなされるとともに、被研磨面におけるスクラッチ
及び断線等の発生も抑えられる。このWp/Wiが0.
1未満であると、スクラッチ等が発生することがあり、
200を越えると、研磨速度が低下する傾向にあり、好
ましくない。
【0049】請求項12記載の発明は、無機粒子が付着
する重合体粒子の表面の面積割合を規定したものであ
る。この特定の複合粒子を含有するCMP用水系分散体
では、スクラッチ及び断線等の発生がより確実に抑えら
れる。無機粒子が付着している面積は重合体粒子の表面
積の5%以上、特に10%以上であることが好ましく、
20%以上とすることもできる。このような特定の複合
粒子は、特に、Sp/Siが前記の好ましい範囲内にあ
る場合に容易に形成させることができる。この表面積又
は面積は、重合体粒子の表面の凹凸等は含まず、表面に
外接する平滑面の面積であるものとする。
【0050】重合体粒子の表面積のうち無機粒子が付着
している面積の割合は、走査型電子顕微鏡等により複合
粒子を観察し、写真撮影を行い、無機粒子が付着してい
る面積を測定し、[付着面積/(付着面積+非付着面
積)]×100等の式によって算出することができる。
尚、重合体粒子の表面の無機粒子が付着している面積が
5%未満である場合は、十分な研磨速度が得られないこ
とがある。
【0051】請求項13記載の発明は、複合粒子の平均
粒子径及び粒径分布を規定したものである。この特定の
複合粒子を含有するCMP用水系分散体は、特に、機械
的強度が小さい低誘電絶縁膜の場合に、スクラッチ及び
断線等の発生が十分に抑えられ、歩留まりの低下が少な
く有用である。
【0052】複合粒子の平均粒子径は0.05〜0.5
μmであり、特に0.05〜0.4μm、更には0.0
7〜0.35μmであることが好ましい。この平均粒子
径が0.05μm未満であると、研磨速度の低下等、所
要特性が得られないことがあり好ましくない。一方、平
均粒子径が0.5μmを越える場合は、スクラッチ及び
断線等を生じ易い。
【0053】更に、複合粒子の粒子径は、平均粒子径の
±30%以内、特に±20%以内に、全粒子の80%以
上、特に90%以上が分布していることが好ましい。こ
のように、粒径分布が狭い複合粒子を含有するCMP用
水系分散体であれば、十分な研磨速度が安定して得ら
れ、スクラッチ及び断線等の発生が更に確実に抑えられ
る。尚、粒子径は、複合粒子を透過型電子顕微鏡によっ
て観察することにより測定することができ、平均粒子径
は複数の複合粒子を観察し、累積粒子径と粒子の個数と
から算出することができる。
【0054】請求項14記載の複合粒子は、請求項1乃
至13の方法により製造され、重合体粒子の表面の少な
くとも一部に、1種以上の無機粒子が付着されてなる予
備粒子の存在下、有機ケイ素化合物及び有機金属化合物
のうちの少なくとも一方が重縮合され、形成されること
を特徴とする。この複合粒子では、大きな剪断応力が加
わっても重合体粒子に付着した無機粒子が離脱すること
がなく、研磨剤として用いた場合に、半導体装置の素子
表面及び層間絶縁膜等を十分な速度で研磨することがで
きる。尚、請求項14記載の複合粒子をCMP等におけ
る研磨剤として用いる場合に、その研磨性能に特に影響
があるのは重合体粒子の表面に付着した無機粒子であ
る。
【0055】請求項15記載の化学機械研磨用水系分散
体は、請求項1乃至13記載の方法により製造される複
合粒子を含有することを特徴とする。また、請求項16
記載の化学機械研磨用水系分散体は、請求項14記載の
複合粒子を含有することを特徴とする。複合粒子の含有
量は、CMP用水系分散体を100部とした場合に、
0.05〜50部とすることができ、特に0.1〜40
部、更には0.1〜30部とすることが好ましい。複合
粒子の含有量が0.05部未満である場合は、十分な研
磨速度を有する水系分散体とすることができず、好まし
くない。一方、この含有量が50部を越える場合は、流
動性が低下し、安定な水系分散体とすることが容易では
ない。
【0056】このCMP用水系分散体は、半導体装置の
被加工膜等の研磨において特に有用である。半導体装置
の被加工膜としては、超LSI等の半導体装置の製造過
程において半導体基板上に設けられるシリコン酸化膜、
アモルファスシリコン膜、多結晶シリコン膜、単結晶シ
リコン膜、シリコン窒化膜、純タングステン膜、純アル
ミニウム膜、或いは純銅膜等の他、タングステン、アル
ミニウム、銅等と他の金属との合金からなる膜などが挙
げられる。また、タンタル、チタン等の金属の酸化物、
窒化物などからなるバリアメタル層も被加工膜として挙
げることができる。
【0057】このCMPにおいて、複合粒子を構成する
重合体粒子の硬度は被加工膜の硬度によって適宜選択す
ることが好ましい。例えば、硬度の低いアルミニウム等
からなる被加工膜の場合は、比較的硬度が低い重合体粒
子と無機粒子とを用いてなる複合粒子を含有するCMP
用水系分散体を使用することが好ましい。一方、タング
ステンなどのように硬度の高い被加工膜の場合は、高度
に架橋された比較的硬度の高い重合体粒子と無機粒子と
を用いてなる複合粒子を含有する水系分散体を使用する
ことが好ましい。
【0058】更に、半導体装置の被加工膜において、被
研磨面が金属である場合は、水系分散体に酸化剤を配合
することにより、研磨速度を大幅に向上させることがで
きる。この酸化剤としては、被加工面の電気化学的性質
等により、例えば、Pourbaix線図により適宜の
ものを選択して使用することができる。
【0059】酸化剤としては、過酸化水素、過酢酸、過
安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等
の有機過酸化物、過マンガン酸カリウム等の過マンガン
酸化合物、重クロム酸カリウム等の重クロム酸化合物、
ヨウ素酸カリウム等のハロゲン酸化合物、硝酸及び硝酸
鉄等の硝酸化合物、過塩素酸等の過ハロゲン酸化合物、
フェリシアン化カリウム等の遷移金属塩、過硫酸アンモ
ニウム等の過硫酸塩、並びにへテロポリ酸等が拳げられ
る。これらの酸化剤のうちでは、金属元素を含有せず、
分解生成物が無害である過酸化水素及び有機過酸化物が
特に好ましい。これらの酸化剤を含有させることによ
り、研磨速度をより大きく向上させることができる。
【0060】酸化剤の含有量は、水系分散体を100部
とした場合に、15部以下とすることができ、特に0.
1〜10部、更には0.1〜8部とすることが好まし
い。この酸化剤は、15部含有させれば研磨速度を十分
に向上させることができ、15部を超えて多量に含有さ
せる必要はない。
【0061】また、この水系分散体には、前記の酸化剤
の他、必要に応じて各種の添加剤を配合することができ
る。それによって分散状態の安定性を更に向上させた
り、研磨速度を高めたり、2種以上の被加工膜等、硬度
の異なる被研磨膜の研磨に用いた場合の研磨速度の差異
を調整したりすることができる。具体的には、有機酸若
しくは無機酸を配合することによって、より安定性の高
い水系分散体とすることができる。有機酸としてはギ
酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸及び安息香酸
等を使用することができる。無機酸としては硝酸、硫酸
及びリン酸等を用いることができる。この安定性を高め
るために使用する酸としては、特に、有機酸が好まし
い。尚、これらの酸は研磨速度を高める作用をも併せ有
する。
【0062】これらの酸或いはアルカリ金属の水酸化物
及びアンモニア等を配合し、pHを調整することによっ
ても、水系分散体の分散性及び安定性を向上させること
ができる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸
化セシウム等を使用することができる。水系分散体のp
Hを調整することにより、研磨速度を高めることもで
き、被加工面の電気化学的性質、重合体粒子の分散性、
安定性、並びに研磨速度を勘案しつつ、複合粒子が安定
して存在し得る範囲内で適宜pHを設定することが好ま
しい。
【0063】更に、錯化剤を配合することにより研磨速
度を高めることもできる。この錯化剤としては、ベンゾ
トリアゾール、トリルトリアゾール、チオ尿素、ベンズ
イミダゾール、ベンゾフロキサン、2,1,3−ベンゾ
チアジアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2
−メルカプトベンゾチアジアゾール、2−メルカプトベ
ンゾオキサゾール、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,
3,4−トリアザインダゾリン及びメラミン等の複素環
化合物を使用することができる。また、サリチルアルド
キシム、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジア
ミン、カテコール及びo−アミノフェノール等を用いる
こともできる。これらの錯化剤の含有量は、水系分散体
を100部とした場合に、0.001〜2部とすること
ができ、0.01〜1部、特に0.02〜0.5部とす
ることが好ましい。
【0064】また、酸化剤の機能を促進する作用を有
し、研磨速度をより向上させることができる多価金属イ
オンを含有させることもできる。この多価金属イオンと
しては、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、
マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ゲルマ
ニウム、ジルコニウム、モリブデン、錫、アンチモン、
タンタル、タングステン、鉛及びセリウム等の金属のイ
オンが挙げられる。これらは1種のみであってもよい
し、2種以上の多価金属イオンが併存していてもよい。
多価金属イオンの含有量は、水系分散体に対して3〜3
000ppm、特に10〜2000ppmとすることが
できる。
【0065】この多価金属イオンは、多価金属元素を含
む硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の塩或いは錯体を水系媒体
に添加して生成させることができ、多価金属元素の酸化
物を添加して生成させることもできる。更に、水系媒体
に添加され、1価の金属イオンが生成する化合物であっ
ても、このイオンが酸化剤により多価金属イオンになる
ものを使用することもできる。
【0066】この水系分散体には、重合体粒子に吸着さ
せる界面活性剤の他に、複合粒子を均一に分散させるた
めの界面活性剤を配合することもできる。しかし、この
界面活性剤は研磨性能の面からは少量であることが好ま
しい。界面活性剤の含有量は、水系分散体を100部と
した場合に、0.1部以下、特に0.01部以下、更に
は0.001部以下であることが好ましく、まったく含
有されていないことがより好ましい。また、この界面活
性剤は、複合粒子を100部とした場合に、0.05部
以下、特に0.025部以下であることが好ましく、ま
ったく含有されていないことがより好ましい。尚、界面
活性剤の種類は特に限定されず、水系分散体等の調製に
おいて一般に使用されるものを用いることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明を詳
しく説明する。 (1)重合体粒子を含む水分散体の調製 合成例1[重合体粒子(a)を含む水分散体の調製] スチレン92部、メタクリル酸4部、ヒドロキシエチル
アクリレート4部、ラウリル硫酸アンモニウム0.1
部、過硫酸アンモニウム0.5部、及びイオン交換水4
00部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガ
ス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、6時間重合
させた。これによりカルボキシル基及びヒドロキシル基
を有し、平均粒子径0.24μmのカルボキシ変性ポリ
スチレン粒子[重合体粒子(a)]を含む水分散体を得
た。尚、重合収率は95%であり、電導度滴定法により
測定したカルボキシル基の分布は、粒子内部が40%、
粒子表面が50%、水相部が10%であった。
【0068】合成例2[重合体粒子(b)を含む水分散
体の調製] メチルメタクリレ−ト94.5部、メタクリル酸4部、
ジビニルベンゼン(純度;55%)1部、メタクリルア
ミド0.5部、ラウリル硫酸アンモニウム0.03部、
過硫酸アンモニウム0.6部、及びイオン交換水400
部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰
囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、6時間重合させ
た。これによりカルボキシル基及びアミド基を有し、平
均粒子径0.17μmの架橋ポリメチルメタクリレート
系粒子[重合体粒子(b)]を含む水分散体を得た。
尚、重合収率は95%であり、電導度滴定法により測定
したカルボキシル基の分布は、粒子内部が15%、粒子
表面が70%、水相部が15%であった。
【0069】合成例3[重合体粒子(c)を含む水分散
体の調製] メチルメタクリレ−ト90部、メトキシポリエチレング
リコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、
商品名「NKエステルM−90G」、#400)5部、
4−ビニルピリジン5部、アゾ系重合開始剤(和光純薬
株式会社製、商品名「V50」)2部、及びイオン交換
水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒
素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、6時間
重合させた。これによりアミノ基の陽イオン及びポリエ
チレングリコール鎖を有する官能基を有し、平均粒子径
0.15μmのポリメチルメタクリレート系粒子[重合
体粒子(c)]を含む水系分散体を得た。尚、重合収率
は95%であった。
【0070】合成例4[重合体粒子(d)を含む水分散
体の調製] メチルメタクリレ−ト94部、メタクリル酸1部、ヒド
ロキシメチルメタクリレート5部、ラウリル硫酸アンモ
ニウム0.03部、過硫酸アンモニウム0.6部、及び
イオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに
投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温
し、6時間重合させた。これによりカルボキシル基及び
ヒドロキシル基を有し、平均粒子径0.17μmのポリ
メチルタメクリレート系粒子[重合体粒子(d)]を含
む水分散体を得た。尚、重合収率は95%であり、電導
度滴定法により測定したカルボキシル基の分布は、粒子
内部が15%、粒子表面が70%、水相部が15%であ
った。
【0071】このようにして得られた重合体粒子(a)
〜(d)を含む水分散体を、0.1規定の塩化カリウム
水溶液100部に、各々の重合体粒子の含有量が0.1
部となるように配合して分散させ、この水分散体のpH
を塩酸又は水酸化カリウムによって2.1、5.5及び
12に調整し、それぞれのpHにおけるゼータ電位をレ
ーザードップラー電気泳動光散乱法ゼータ電位測定器
(COULTER社製、型式「DELSA 440」)
により測定した。また、以下の実施例において使用する
無機粒子を0.1規定の塩化カリウム水溶液100部に
0.1部配合して分散させ、同様にしてそれぞれのゼー
タ電位を測定した。結果を表1に記載し、併せて図1に
示す。
【0072】
【表1】
【0073】(2)複合粒子を含有する水系分散体の調
製 実施例1[複合粒子(A)を含む水系分散体の調製] 重合体粒子(a)を10重量%含む水分散体のpHを水
酸化カリウムにより10に調整して水分散体を得た。
また、コロイダルアルミナ(シーアイ化成株式会社製、
商品名「ナノテックAl23」)を10重量%含む水分
散体のpHを同様に10に調整して水分散体を得た。
水分散体に含まれる重合体粒子(a)のゼータ電位は
−38mV、水分散体に含まれるアルミナ粒子のゼー
タ電位は−8mVであった。
【0074】その後、容量2リットルのフラスコに、水
分散体100部と水分散体100部とを混合し、硝
酸によりpHを7に調整し、2時間攪拌して重合体粒子
(a)にアルミナ粒子が付着した予備粒子を含む水分散
体を得た。次いで、この水分散体にテトラエトキシシラ
ン(TEOS)3部を添加し、25℃で1時間攪拌した
後、40℃に昇温し、更に3時間攪拌し、冷却すること
により、複合粒子(A)を含む水系分散体を得た。この
複合粒子(A)の平均粒子径は280nmであり、28
0nm±50nmに全複合粒子(A)の約85%が分布
していた。また、複合粒子(A)のゼータ電位は+20
mVであり、重合体粒子(a)の表面の95%にアルミ
ナ粒子が付着していた。
【0075】実施例2[複合粒子(B)を含む水系分散
体の調製] 重合体粒子(b)を10重量%含む水分散体のpHを水
酸化カリウムにより8に調整して水分散体を得た。こ
の水分散体100部を、容量2リットルのフラスコに
投入し、攪拌しながら60℃に昇温させた。その後、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPT
S)1部を2時間かけて連続的に添加し、60℃で2時
間反応させた。次いで、コロイダルアルミナ(シーアイ
化成株式会社製、商品名「ナノテックAl23」)を1
0重量%含む水分散体50部を投入し、攪拌を3時間
継続して、アルミナ粒子がGPTSを介して重合体粒子
(b)に結合された予備粒子を含む水分散体を得た。
【0076】その後、この水分散体にTEOS2部を添
加し、25℃で1時間攪拌した後、60℃に昇温し、更
に2時間攪拌し、冷却することにより、複合粒子(B)
を含む水系分散体を得た。この複合粒子(B)の平均粒
子径は230nmであり、230nm±50nmに全複
合粒子(B)の約80%が分布していた。また、複合粒
子(B)のゼータ電位は+10mVであり、重合体粒子
(b)の表面の58%にアルミナ粒子が付着していた。
【0077】実施例3[複合粒子(C)を含む水系分散
体の調製] 重合体粒子(c)を10重量%含む水分散体100部
を、容量2リットルのフラスコに投入し、メチルトリメ
トキシシラン1部を添加し、40℃で2時間攪拌した。
その後、硝酸によりpHを2に調整して水分散体を得
た。また、コロイダルシリカ(日産化学株式会社製、商
品名「スノーテックスO」)を10重量%含む水分散体
のpHを水酸化カリウムにより8に調整し、水分散体
を得た。水分散体に含まれる重合体粒子(c)のゼー
タ電位は+17mV、水分散体に含まれるシリカ粒子
のゼータ電位は−40mVであった。
【0078】その後、水分散体100部に水分散体
50部を2時間かけて徐々に添加、混合し、2時間攪拌
して、重合体粒子(c)にシリカ粒子が付着した予備粒
子を含む水分散体を得た。次いで、この水分散体に、ビ
ニルトリエトキシシラン2部を添加し、1時間攪拌した
後、TEOS1部を添加し、60℃に昇温し、3時間攪
拌を継続した後、冷却することにより、複合粒子(C)
を含む水系分散体を得た。複合粒子(C)の平均粒子径
は180nmであり、180nm±30nmに全複合粒
子(C)の約85%が分布していた。また、複合粒子
(C)のゼータ電位は−30mVであり、重合体粒子
(c)の表面の100%にシリカ粒子が付着していた。
【0079】実施例4[複合粒子(D)を含む水系分散
体の調製] 重合体粒子(d)に対して1重量%のポリカルボン酸ア
ンモニウム塩(平均分子量;約2000)を添加し、3
0分間攪拌し、吸着させた。その後、この重合体粒子
(d)を10重量%含む水分散体のpHを水酸化カリウ
ムにより8に調整して水分散体を得た。また、コロイ
ダルチタニア(シーアイ化成株式会社製、商品名「ナノ
テックTiO2」)を10重量%含む水分散体のpHを
同様に8に調整して水分散体を得た。水分散体に含
まれる重合体粒子(d)のゼータ電位は−25mV、水
分散体に含まれるチタニア粒子のゼータ電位は−12
mVであった。
【0080】次いで、容量2リットルのフラスコに、水
分散体100部と水分散体80部とを投入し、硝酸
によりpHを4に調整し、2時間攪拌して重合体粒子
(d)にチタニア粒子が付着した予備粒子を含む水分散
体を得た。その後、この水分散体にジメチルジエトキシ
シラン4部を添加し、2.5時間攪拌した後、50℃に
昇温し、更に4時間攪拌し、冷却することにより、複合
粒子(D)を含む水系分散体を得た。この複合粒子
(D)の平均粒子径は215nmであり、215nm±
50nmに全複合粒子(D)の約80%が分布してい
た。また、複合粒子(D)のゼータ電位は+15mVで
あり、重合体粒子(d)の表面積の85%にチタニア粒
子が付着していた。
【0081】尚、実施例1〜4において、平均粒子径及
び粒径分布並びに付着面積割合は以下のようにして測定
した。 平均粒子径及び粒径分布;透過型電子顕微鏡により50
個の粒子について粒子径を測定し、それに基づいて算出
した。 付着面積割合;複合粒子を走査型電子顕微鏡により観察
し、写真撮影し、倍率100000倍の写真において、
複合粒子1個当たりの無機粒子の付着面積を測定し、そ
れに基づいて[付着面積/(付着面積+非付着面積)]
×100により算出した。
【0082】(3)CMP用水系分散体の調製及びそれ
を用いたCMP試験 実施例6[複合粒子(A)を含有するCMP用水系分散
体の調製及びそれを用いた銅膜のCMP試験] イオン交換水に、複合粒子(A)を含む水系分散体、過
酸化水素、サリチルアルドキシム、及び乳酸アンモニウ
ムを、複合粒子(A)、過酸化水素、サリチルアルドキ
シム、及び乳酸アンモニウムの濃度が、それぞれ3重量
%、1重量%、0.3重量%及び1重量%になるように
配合した後、水酸化カリウムによってpHを6に調整し
てCMP用水系分散体を得た。
【0083】このCMP用水系分散体を使用し、8イン
チ熱酸化膜付きシリコンウェハ上の銅膜(膜厚;150
00Å)を、CMP装置(ラップマスターSFT社製、
型式「LPG510」)にセットし、多孔質ポリウレタ
ン製の研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC
1000」)を用い、加重300g/cm2になるよう
にして1分間研磨を行った。研磨後の銅膜の厚さを電気
伝導式膜厚測定器によって測定し、研磨速度を算出した
結果、5500Å/分であった。また、シリコン基板上
に形成されたシリカ製の膜を同一条件で研磨し、洗浄
し、乾燥した後、KLA(KLAテンコール社製、型式
「サーフスキャンSP−1」)により確認したところ被
研磨面のスクラッチは30個以下であった。
【0084】実施例7[複合粒子(B)を含有するCM
P用水系分散体の調製及びそれを用いたアルミニウム膜
のCMP試験] イオン交換水に、複合粒子(B)を含む水系分散体及び
過硫酸アンモニウムを、複合粒子(B)及び過硫酸アン
モニウムの濃度が、それぞれ5重量%及び1重量%にな
るように配合した後、硝酸によってpHを4に調整して
CMP用水系分散体を得た。このCMP用水系分散体を
使用し、8インチ熱酸化膜付きシリコンウェハ上のアル
ミニウム膜(膜厚;5000Å、1%の銅を含有す
る。)を、実施例6と同様にして研磨した。その後、実
施例6と同様にして研磨速度を算出し、スクラッチの有
無を確認した。その結果、研磨速度は4300Å/分で
あり、被研磨面のスクラッチは30個以下であった。
【0085】実施例8[複合粒子(C)を含有するCM
P用水系分散体の調製及びそれを用いた銅膜のCMP試
験] イオン交換水に、複合粒子(C)を含む水系分散体、過
酸化水素、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−
トリアザインダゾリン、及び乳酸アンモニウムを、複合
粒子(C)、過酸化水素、7−ヒドロキシ−5−メチル
−1,3,4−トリアザインダゾリン、及び乳酸アンモ
ニウムの濃度が、それぞれ3.5重量%、1重量%、
0.3重量%及び0.5重量%になるように配合した
後、アンモニアによってpHを7.2に調整してCMP
用水系分散体を得た。このCMP用水系分散体を使用
し、実施例6と同様にして銅膜を研磨した。その後、実
施例6と同様にして研磨速度を算出し、スクラッチの有
無を確認した。その結果、研磨速度は5700Å/分で
あり、被研磨面のスクラッチは30個以下であった。
【0086】実施例9[複合粒子(D)を含有するCM
P用水系分散体の調製及びそれを用いたタングステン膜
のCMP試験] イオン交換水に、複合粒子(D)を含む水系分散体、硝
酸鉄、及びマロン酸を、複合粒子(D)、硝酸鉄、及び
マロン酸の濃度が、それぞれ3重量%、0.1重量%及
び1重量%になるように配合した後、硝酸によってpH
を2に調整してCMP用水系分散体を得た。このCMP
用水系分散体を使用し、8インチ熱酸化膜付きシリコン
ウェハ上のタングステン膜(膜厚;5000Å)を、実
施例6と同様にして研磨した。その後、実施例6と同様
にして研磨速度を算出し、スクラッチの有無を確認し
た。その結果、研磨速度は3500Å/分であり、被研
磨面のスクラッチは30個以下であった。
【0087】比較例1(複合粒子を含まない水系分散体
の調製及びそれを用いた銅膜の研磨試験) 実施例6において、複合粒子(A)に代えて重合体粒子
(a)を用いた他は同様にして水系分散体を調製した。
この水系分散体を使用し、実施例6と同様の装置、操作
で銅膜を研磨し、実施例6と同様にして研磨速度を算出
し、スクラッチの有無を確認したところ、研磨速度は1
500Å/分と小さかった。
【0088】比較例2(複合粒子を含まない水系分散体
の調製及びそれを用いた銅膜の研磨試験) 実施例8において、複合粒子(C)に代えてヒュームド
法アルミナ粒子(デグサ社製、商品名「Alminium Oxide
C」)をイオン交換水に分散させ、超音波処理を行った
10重量%濃度の水分散体を配合した他は同様にして水
系分散体を調製した。この水系分散体を使用し、実施例
6と同様の装置、操作で銅膜を研磨し、実施例6と同様
にして研磨速度を算出し、スクラッチの有無を確認した
ところ、研磨速度は6000Å/分と十分であったが、
多数のスクラッチが観察された。
【0089】(4)低誘電絶縁膜のCMP試験 低誘電絶縁材の合成 セパラブルフラスコに、メチルトリメトキシシラン17
0.7g、テトラメトキシシラン42.7g、ジイソプ
ロポキシチタンビスエチルアセチルアセテート1.0
g、及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル4
17gを投入し、攪拌後、60℃に昇温した。次いで、
イオン交換水176gとプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル206gとの混合溶液を、温度を60℃に
保持したまま、2時間かけて添加した後、60℃で更に
8時間反応させた。次いで、アセチルアセトンを51g
添加し、減圧下、40℃でメタノールを含む溶剤500
gを除去することにより、低誘電絶縁材を含む水溶液を
得た。
【0090】低誘電絶縁材を含む塗膜及び低誘電絶縁
材からなる皮膜の作製 8インチシリコンウェハの表面に、で得られた水溶液
を、スピンコーターにより塗布した。回転数は2500
rpmとし、31秒間で塗布した。その後、この水溶液
が塗布されたウェハを、80℃に調温されたホットプレ
ート上で5分間加熱し、有機溶媒を除去した。次いで、
このウェハを200℃に調温されたホットプレート上で
5分間加熱した後、450℃に調温された窒素雰囲気の
オーブンによって更に60分間加熱し、ウェハ表面の塗
膜を硬化させ、皮膜を形成した。
【0091】皮膜の誘電率の評価 で得られた皮膜にアルミニウムを蒸着し、周波数1M
Hzで誘電率を測定したところ2.65と低かった。こ
の誘電率は、横河・ヒューレットパッカード社製HP1
6451B電極及びHP4284AプレシジョンLCR
メータを用いて測定した。
【0092】実施例10[複合粒子(C)を含有するC
MP用水系分散体の調製及びそれを用いた低誘電絶縁膜
のCMP試験] イオン交換水に、複合粒子(C)を含む水系分散体及び
ベンゾトリアゾールを、複合粒子(C)とベンゾトリア
ゾールの濃度が、それぞれ3重量%、0.05重量%に
なるように配合した後、水酸化カリウムによってpHを
7.5に調整してCMP用水系分散体を得た。このCM
P用水系分散体を使用し、(4)、と同様にして形成
した低誘電絶縁材からなる皮膜を、実施例6と同様にし
て研磨した。また、実施例6と同様にして研磨速度を算
出し、スクラッチの有無を確認した。その結果、研磨速
度は50Å/分であり、被研磨面のスクラッチは30個
以下であった。
【0093】実施例11[複合粒子(C)を含有するC
MP用水系分散体の製造及びそれを用いた低誘電絶縁膜
のCMP試験] 実施例10と同様にしてCMP用水系分散体を製造し
た。低誘電絶縁膜として、(4)、と同様にして形成
した皮膜に代えて、Allied Signal 社製、商品名「FL
ARE」(誘電率;約2.7)を用いた他は、実施例1
0と同様にして研磨した。また、実施例6と同様にして
研磨速度を算出し、スクラッチの有無を確認した。その
結果、研磨速度は55Å/分であり、被研磨面のスクラ
ッチは30個以下であった。
【0094】実施例12[複合粒子(C)を含有するC
MP用水系分散体の製造及びそれを用いた低誘電絶縁膜
のCMP試験] Allied Signal 社製、商品名「FLARE」に代えてDo
w Chemical社製、商品名「BCB」(誘電率;約2.
7)を用いた他は、実施例11と同様にして研磨した。
また、実施例6と同様にして研磨速度を算出し、スクラ
ッチの有無を確認した。その結果、研磨速度は65Å/
分であり、被研磨面のスクラッチは30個以下であっ
た。
【0095】比較例3[複合粒子を含まないCMP用水
系分散体の調製及びそれを用いた低誘電絶縁膜のCMP
試験] 実施例10において、複合粒子(C)を含む水系分散体
に代えて比較例2のヒュームド法アルミナ粒子を含む水
分散体を配合した他は同様にしてCMP用水系分散体を
得た。このCMP用水系分散体を使用し、(4)、と
同様にして形成した低誘電絶縁材からなる皮膜を、実施
例6と同様にして研磨した。また、実施例6と同様にし
て研磨速度を算出し、スクラッチの有無を確認したとこ
ろ、研磨速度は70Å/分であったが、被研磨面には多
数のスクラッチが観察された。
【0096】
【発明の効果】請求項1乃至13記載の発明によれば、
重合体粒子の表面の少なくとも一部に、複数の、特に多
数の無機粒子が付着した、請求項14記載の複合粒子を
製造することができる。また、請求項15乃至16記載
の発明によれば、半導体装置の被加工膜等のCMPにお
いて有用な、優れた研磨性能を有するCMP用水系分散
体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重合体粒子又は無機粒子を配合し、分散させた
水分散体におけるpHとゼータ電位との相関を表わすグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川橋 信夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 3C058 CA01 CB02 CB03 CB10 DA02 DA12 DA17

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体粒子の表面の少なくとも一部に、
    1種以上の無機粒子を付着させて予備粒子を形成し、そ
    の後、該予備粒子の存在下、有機ケイ素化合物及び有機
    金属化合物のうちの少なくとも一方を重縮合させること
    を特徴とする複合粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記無機粒子が上記重合体粒子に連結用
    化合物を介して付着している請求項1記載の複合粒子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記連結用化合物がシランカップリング
    剤である請求項2記載の複合粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記無機粒子が上記重合体粒子に静電力
    により付着している請求項1記載の複合粒子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記無機粒子がアルミナ、チタニア及び
    セリアのうちの少なくとも1種である請求項1又は4記
    載の複合粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記重合体粒子が、カルボキシル基、そ
    の陰イオン、スルホン酸基及びその陰イオンのうちの少
    なくとも1種を有する請求項5記載の複合粒子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 上記重合体粒子に、陰性界面活性剤及び
    陰性水溶性高分子のうちの少なくとも一方の少なくとも
    1種が吸着又は化学結合している請求項5記載の複合粒
    子の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記無機粒子がシリカ及びジルコニアの
    うちの少なくとも一方である請求項1又は4記載の複合
    粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記重合体粒子が、アミノ基及びその陽
    イオンのうちの少なくとも一方を有する請求項8記載の
    複合粒子の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記重合体粒子に、陽性界面活性剤及
    び陽性水溶性高分子のうちの少なくとも一方の少なくと
    も1種が吸着又は化学結合している請求項8記載の複合
    粒子の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記重合体粒子の表面に複数の上記無
    機粒子が付着し、形成されている請求項1乃至10のう
    ちのいずれか1項に記載の複合粒子の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記重合体粒子の表面の少なくとも5
    %に上記無機粒子が付着し、形成されている請求項1乃
    至11のうちのいずれか1項に記載の複合粒子の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 上記複合粒子の平均粒子径が0.05
    〜0.5μmであり、該複合粒子の少なくとも80%が
    上記平均粒子径の±30%以内の粒子径を有する請求項
    1乃至12のうちのいずれか1項に記載の複合粒子の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のうちのいずれか1
    項に記載の方法により製造され、重合体粒子の表面の少
    なくとも一部に、1種以上の無機粒子が付着されてなる
    予備粒子の存在下、有機ケイ素化合物及び有機金属化合
    物のうちの少なくとも一方が重縮合され、形成されるこ
    とを特徴とする複合粒子。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至13のうちのいずれか1
    項に記載の方法により製造される複合粒子を含有するこ
    とを特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の複合粒子を含有する
    ことを特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
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