JP2003277728A - キャリア粒子の取扱い方法および研磨剤 - Google Patents
キャリア粒子の取扱い方法および研磨剤Info
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Abstract
用するキャリア粒子を提供する。 【解決手段】 キャリア粒子と砥粒とを含む研磨剤にお
ける該キャリア粒子の取り扱い方法であって、該キャリ
ア粒子を溶媒の共存下に取り扱うことを特徴とするキャ
リア粒子の取り扱い方法である。該キャリア粒子が、重
合性単量体を溶媒中で重合して得られた粒子であること
が好ましい。該キャリア粒子の表面および内部には重合
用溶媒が含まれ、その後に洗浄などしてもその内部に気
体が存在せず溶媒中の分散性に優れ、砥粒と被研磨対象
物との接触率も増加し、研磨効率を向上させることがで
きる。
Description
粒とを含む研磨剤におけるキャリア粒子の取り扱い方
法、該キャリア粒子を用いた研磨剤の製造方法、および
該研磨剤に関する。
板のような先端電子機器部品やその基板の仕上げ工程で
は、種々の研磨布を使った遊離砥粒研磨が採用され、鏡
面を実現するために織布、不織布、発泡体などの弾性の
ある研磨布が工具として使用されている。
パッドとして定盤の上に載置し、研磨パッドと被研磨対
象物との間に砥粒を追加しながら研磨する方法であり、
被研磨対象物を加圧下に回転させることで砥粒との間で
表面研磨を達成するものである。従って、研磨パッドは
被研磨対象物と定盤とが直接接触してスクラッチを生ず
ることがないように載置されるものであるが、例えば織
布は織り目が粗さやうねりに対して悪影響を与える場合
があり、不織布でも密度にむらがあるなどの問題があ
る。加えて、研磨布に荷重がかかるため繰り返しの使用
によって研磨布が次第に弾性を失って硬くなる。また、
砥粒は研磨液に懸濁した状態で供給されるため、研磨布
に切りくずや砥粒が堆積して研磨効率が低下したり、凝
集粒子が発生してスクラッチの原因となる場合がある。
このため、研磨布の表面を削り直す作業が必要となり、
研磨工程の一時中止による生産効率の低下を招く。ま
た、近年のシリコンウエハのように被研磨対象物のサイ
ズの拡大に伴って研磨パッドのサイズの拡大も余儀なく
され、その定盤上への取り付け作業にも熟練が必要とな
っている。このため、最近の精密研磨における形状精度
の高い加工要求性から、より硬質の研磨布が求められる
ようになり、硬質樹脂層と軟質樹脂層を重ね合わせた二
層研磨布なども提案されている。
行なう方法として、ハイドロプレーン現象を利用して定
盤から工作物を浮上させて流体支持した状態で研磨する
フロートポリシングがある。しかしながら、この流体支
持研磨では従来の研磨布を用いる場合よりも研磨効率が
低い。
して、特開2001−300843号公報には、被研磨
対象物の表面を研磨するための研磨剤であって、母粒子
とその表面に保持される超微細砥粒とからなる研磨剤が
開示されている。従来の研磨法では、定盤の上に載置さ
れた研磨パッドと被研磨対象物との間に砥粒を存在させ
て研磨していたが、上記公報記載の方法は母粒子の表面
に超微細砥粒を保持させ、研磨パッドなしに研磨を行な
うものである。研磨中に研磨剤内の母粒子に超微細砥粒
が保持され、研磨中に研磨剤内の超微細砥粒が母粒子の
表面の一部から剥離しても再び母粒子の剥離した部分に
当該超微細砥粒が付着し、該超微細砥粒によって研磨す
る。
00843号公報に開示された母粒子を使用する方法は
従来の研磨パッドを不要にするものであり、研磨パッド
の張り替えや修正が必要ないためコスト的に有利であ
る。
えて砥粒を保持または付着させるキャリア粒子を用いる
方法では、キャリア粒子は、定盤と被研磨対象物とが直
接接触して被研磨対象物を傷つけることが無いように定
盤と被研磨対象物との間隔を保持するように働き、かつ
研磨スラリー中の砥粒を被研磨対象物の表面に擦り合わ
せるように作用している。このような研磨方法では、キ
ャリア粒子の界面化学的な性質が砥粒の付着や保持性に
関与し、加工特性に影響を及ぼすことが考えられる。ま
た、定盤の荒さやうねりなどの表面形状がキャリア粒子
の運動性に影響を与える場合もあり、より研磨効率を向
上させるための加工特性に影響を及ぼす因子の解明が望
まれる。研磨剤は消耗品であるため、少ない使用量で効
果的な研磨効率が得られることが好ましいが、未だ十分
な研磨剤は存在しない。
リア粒子との2種の粒子を用いる研磨法を詳細に検討し
た結果、研磨剤に使用するキャリア粒子は重合性単量体
の重合によって得られ、重合用溶媒に含まれるキャリア
粒子を重合用溶媒から単離後に乾燥することなく取り扱
うと該キャリア粒子の研磨剤液中における分散性に優
れ、研磨効率を向上させうることを見出し本発明を完成
させた。
を含む研磨剤における該キャリア粒子の取り扱い方法で
あって、該キャリア粒子を溶媒の共存下に取り扱うこと
を特徴とするキャリア粒子の取り扱い方法を提供するも
のである。
度を5質量%以上に維持することである、上記記載の取
り扱い方法を提供するものである。
溶媒中で重合して得られた粒子である、上記記載のキャ
リア粒子の取り扱い方法を提供するものである。
方法であって、重合性単量体を重合用溶媒中で重合して
該キャリア粒子を得て、該粒子を該重合用溶媒から単離
後に乾燥させることなく前記砥粒を混合することを特徴
とする研磨剤の製造方法を提供するものである。
あることを特徴とする、上記記載の研磨剤の製造方法を
提供するものである。
リア粒子を重合用溶媒から単離後に乾燥させることなく
砥粒と混合して調製される、キャリア粒子と砥粒とを含
む研磨剤を提供するものである。
の表面を研磨する方法を提供するものである。上記研磨
剤は溶媒中のキャリア粒子の分散性に優れるため、砥粒
と被研磨対象物との接触効率が高く、研磨効率に優れ
る。
砥粒とを含む研磨剤における該キャリア粒子の取り扱い
方法であって、該キャリア粒子を溶媒の共存下に取り扱
うことを特徴とするキャリア粒子の取り扱い方法であ
る。
キャリア粒子と砥粒とを溶媒中で混合および撹拌して調
製された研磨剤であり、研磨剤中でキャリア粒子の表面
に砥粒が保持され、定盤と被研磨対象物との間で該キャ
リア粒子が無数のミクロパッドとして作用する。砥粒は
キャリア粒子によって被研磨対象物と接触するため、キ
ャリア粒子が研磨剤中に分散されない場合には研磨効率
が低下する。この分散性は研磨剤溶媒の水素イオン濃
度、粘度などの各種特性によって変化するが、キャリア
粒子と研磨剤溶媒との親和性に強く依存し、特に研磨剤
溶媒に分散する際のキャリア粒子の湿潤度が分散性に与
える影響が強いことが判明した。すなわち、重合して得
たキャリア粒子の湿潤度が低いとこれを分散媒、例えば
溶媒へ投入しても分散性に劣るため、キャリア粒子の湿
潤度を維持するために溶媒の共存下に取り扱うことにし
た。以下、本発明を詳細に説明する。
媒の共存下に取り扱う」とは、キャリア粒子が溶媒中に
浸漬する場合であっても、溶媒蒸気中に保存する場合、
キャリア粒子粉体中に溶媒が含有されている場合、その
他のいずれであってもよい。少なくともキャリア粒子が
溶媒の共存下にあれば、その表面および内部に溶媒が存
在するため、溶媒中に混合してもキャリア粒子の溶媒に
対する分散性に優れるからである。
リア粒子の湿潤度を5質量%以上に維持することであ
る。より好ましくは10〜1000質量%、特に好まし
くは20〜500質量%である。5質量%を下回ると、
キャリア粒子の表面および内部に気体が多く存在するた
めこれを研磨剤用の溶媒に投入しても分散性が低下する
からである。また、湿潤度が5質量%を下回ると、キャ
リア粒子同士が合着したり凝集が生じる場合があり、こ
のような凝集物を溶媒中に仕込んでも分散性が回復しな
い場合があり好ましくない。特に、キャリア粒子を一旦
乾燥させると、キャリア粒子の乾燥時に粒子同士の合着
や凝集が生じる場合があり、これを粉砕してもキャリア
粒子の内部および表面のいずれにも空気が多量に含まれ
るため、研磨用溶媒に対する分散性が低下する。このた
め、本発明における「取扱い方法」とは、キャリア粒子
を調製後、乾燥させることなく該研磨剤調製時まで溶媒
共存下におくことを意味し、好ましくはキャリア粒子の
調整後にこれを乾燥させることなく常にその湿潤度を5
質量%以上に維持することである。なお、本願における
「湿潤度」とは、キャリア粒子に含まれる溶媒含有質量
(%)であり、溶媒が2種以上の混合液である場合には
その総量で換算する。従来は、キャリア粒子の湿潤度と
分散性との関係が不明であったため、キャリア粒子とし
て、保存性、輸送効率、保存効率などに優れる乾燥品が
使用され、研磨剤調整時にキャリア粒子と砥粒とを研磨
剤溶媒に投入、混合、撹拌していた。このため、キャリ
ア粒子の分散性が優れず、被研磨対象物への砥粒の搬送
性などのミクロパッドとしての機能が十分発揮されない
ため、研磨効率が低かった。しかしながら、本発明によ
ればキャリア粒子を溶媒と共存下に取り扱うことで溶媒
に対する高い分散性を確保でき、これによって研磨効率
を向上させることができる。
溶媒の共存下に取り扱われればよく、該キャリア粒子の
表面や内部にも溶媒が含まれると分散性を容易に向上で
きるため特に好ましい。このような粒子内部にも溶媒が
含まれ得るキャリア粒子としては、重合性単量体を重合
性溶媒中で重合して得られた粒子がある。上記方法で取
り扱われるキャリア粒子は、溶媒中で砥粒と混合して研
磨剤として調製されるものであり、キャリア粒子が有機
高分子化合物、特に重合性単量体を溶媒中で重合させて
得たものである場合には、得られる重合体の表面や内部
にも重合用溶媒が含まれる。このため、その後に研磨剤
用の溶媒に仕込んだ場合にもキャリア粒子が、該溶媒と
の親和性や分散性に優れるのである。この場合には、キ
ャリア粒子は、溶媒と共存下に取り扱われれば溶媒の種
類は問わない。従って、例えば湿潤度5質量%以上を維
持できれば、重合用溶媒と研磨剤用溶媒との種類を変更
してもよい。例えば、重合用溶媒中に重合開始剤、連鎖
調整剤その他の添加、残存重合性単量体等が存在し、こ
れらが研磨剤中にあると研磨効率を低下したり、被研磨
対象物に悪影響を与える場合には、重合用溶媒に代えて
他の溶媒を共存させてもよい。このような他の溶媒とし
ては、重合用溶媒を除去および置換するための洗浄用溶
媒、キャリア粒子の保存用溶媒、研磨剤用溶媒などが例
示できる。具体的には、重合用溶媒に含まれるキャリア
粒子を単離して他の洗浄用溶媒で洗浄し、次いで保存用
溶媒で共洗いして保存する場合、洗浄用溶媒による洗浄
後に研磨剤用溶媒にキャリア粒子を浸漬する場合などが
ある。なお、キャリア粒子の湿潤度が溶媒の種類によっ
て異なる場合があり、異なる溶媒で洗浄する際には、い
ずれの溶媒においても常に湿潤度5質量%を維持するこ
とが好ましい。
る研磨剤において砥粒とキャリア粒子との結合を容易に
するため、または研磨効率の向上等のために使用され
る。このような研磨剤用の溶媒としては、親水性溶媒で
も疎水性溶媒でもよく、被研磨対象物の特性、使用する
キャリア粒子の種類、砥粒の種類等に応じて適宜選択す
ることができる。親水性溶媒としては、純水、イオン交
換水、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノ
ール、t−ブタノール等の炭素数1〜12の分岐を有し
ていてもよいアルコール類、エチレングリコール、プロ
ピレングリコールなどのグリコール類がある。また、疎
水性溶媒としては、鉱物油、植物油、シリコーンオイル
等の油類等がある。本発明ではこれらの溶媒の1種また
は2種以上を併用してもよい。この溶媒は、キャリア粒
子と砥粒との結合を容易にするため両者の特性によって
至適な水素イオン濃度に調整でき、または両者の分散性
を向上させるために至適な粘度に調整することもでき
る。
共存下にあればよく、具体的には湿潤度が5質量%以上
であればよいが、研磨剤を調製する際の溶媒の使用量は
上記キャリア粒子の取扱い時の溶媒量に制限されること
なく、研磨剤として至適な量を選択することができる。
研磨剤用溶媒の使用量としては、キャリア粒子の種類な
どによって至適範囲が異なるが、一般には、キャリア粒
子と砥粒との合計量の2〜200質量倍、より好ましく
は5〜50質量倍である。2質量倍を下回ると、研磨液
中のキャリア粒子濃度が高すぎて摩擦係数が高くなり好
ましくない場合がある。一方、200質量倍を上回る
と、キャリア粒子および砥粒の含有量が少ないため、研
磨効率が低下する場合がある。
いて説明する。該キャリア粒子は、定盤と被研磨対象物
との間に供給され、その表面に砥粒を付着させて被研磨
対象物を研磨するものであれば、その形状やサイズに制
限はない。従って、原則として、キャリア粒子は有機高
分子化合物であっても無機化合物であってもよい。しか
しながら、ミクロパッドとしての砥粒の搬送性や研磨効
率に優れる点で有機高分子化合物であることが好まし
い。この際、該キャリア粒子としては重合性単量体を溶
媒中で重合して得たものであれば、単量体の種類や使用
する溶媒の種類については問わず、使用する重合性単量
体の重合に至適な重合用溶媒を使用する事ができる。上
記したように、重合用溶媒が研磨剤用溶媒として好まし
くない場合には、重合後に重合用溶媒に代えて他の溶媒
で取り扱えるからである。また、重合方法についても特
に制限はない。このため、付加の繰返しによる付加重
合、縮合の繰返しによる縮合重合、環状構造をもつ単量
体が環を開きながら行なう開環重合、乳化重合、懸濁重
合、分散重合、配位重合、光重合、放射線重合、プラズ
マ重合、プラズマ開始重合、グループトランスファー重
合などのいずれでもよく、反応機構としても、ラジカル
重合、陽イオン重合、陰イオン重合のいずれでもよく、
さらに単独重合体でも、共重合体、ブロック共重合体、
グラフト共重合体などのいずれであってもよく、更に該
高分子が分子内架橋を有していてもよい。
分散性などから、少なくとも一種類のウレタン、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ
スチレン、架橋ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ABS樹脂、ポリスチ
レン・AS樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェ
ノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポ
リフェニレンスフフィド、ポリスルホン、ポリアリレー
ト、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルケトンなどのいずれか1種またはこれらの2種
以上の混合物や組成物から形成することができる。
と無機化合物との複合体であってもよい。例えば、上記
有機高分子化合物を核にしてその表面に上記無機化合物
を化学的または物理的に担持、吸着、化学的結合等によ
って付着させたもの、有機高分子化合物を無機化合物の
存在下に合成し、有機高分子化合物中に無機化合物を包
含させたもの、無機化合物を核として、その表面に有機
高分子化合物の薄膜を被覆させたり、化学的な結合によ
ってグラフト鎖等の形成によって表面を改質したもので
あってもよい。更に中空部を有する有機高分子化合物自
体、該中空部に空気以外のガスや液体が封入されたもの
等であってもよい。このような複合体として使用される
無機化合物としては、少なくとも一種類のカーボンマイ
クロビーズ、ガラスビーズ、メソカーボンビーズなどの
マイクロビーズの1種または2種以上を併用することが
できる。カーボンマイクロビーズ、ガラスビーズ、メソ
カーボンビーズなどのマイクロビーズは、大阪ガス株式
会社、シミコン・コンポジット社等から市販されてい
る。
/secで測定した10%変位時の機械的強度が1〜5
0MPaである。キャリア粒子の機械的強度が弱い場合
には加圧による変形が容易であり、該変形によって被研
磨対象物とキャリア粒子との接触面積が拡大し、研磨効
率が指数的に増大するからである。機械的強度は、より
好ましくは1〜40MPa、特に好ましくは1〜30M
Paである。50MPaを超えると研磨時の加圧条件下
におけるキャリア粒子の変形が容易でなく、被研磨対象
物との変形による接触面積の増大が生じず研磨効率を向
上させることが困難となる場合がある。また、被研磨対
象物の強度にもよるが、キャリア粒子との接触によるス
クラッチを発生させる場合もある。その一方、1MPa
を下回ると定盤と被研磨対象物との間隔を確保するミク
ロパッドとしての作用を奏することが困難となり、被研
磨対象物にスクラッチを発生させる場合が発生する場合
があり、好ましくない。
縮試験機による測定によるものとし、このような装置と
して島津微小圧縮試験機MCTM/MCTEシリーズが
ある。試料形状として粒子あるいは繊維を選択した場
合、圧縮速度0.27g/secで変位させた際の強度
を算出する。圧縮速度0.27g/secとしたのは、
研磨において、被研磨対象物への研磨剤の接触がすばや
く行われるため、比較的圧縮速度の速い条件を選択した
ことによる。その測定原理は、試料を該装置の上部加圧
圧子(標準は50μm径の平面圧子)と下部加圧板との
間に配置し、該試料の粒子一個に電磁力により一定の増
加割合で押圧力を与え、このときの試料の変位量を測定
することで下記式に従って算出するというものである。
のものがある。例えば、ポリビニルアルコールを含む親
水性溶媒に、スチレンなどの芳香族単量体をベンゾイル
パーオキサイドを開始剤として、4000〜10000
rpmの攪拌速度でフラスコ内の内容物を分散させた
後、温度60〜100℃で5〜24時間反応させ、得ら
れた固形物を濾別し十分に水洗した重合粒子がある。
溶媒に、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エ
ステルをラウロイルパーオキサイドを開始剤として、4
000〜10000rpmの攪拌速度でフラスコ内の内
容物を分散させた後、温度50〜100℃で5〜24時
間重合反応させ、得られた固形物を濾別し十分に水洗し
た重合粒子が例示できる。
複合体としては、例えば、未硬化ベンゾグアナミン系樹
脂の乳化物100質量部(樹脂固形分換算)に対して、
BET法による比表面積が50〜400m2/gの細孔
を有するシリカ1〜15質量部と硬化触媒0.01〜5
質量部を添加し、微粒子状シリカおよび硬化触媒の共存
した乳化状態で樹脂の硬化反応を進め、硬化物を水媒体
から得た有機高分子微粒子がある。乳化状態で硬化さ
せ、ろ過や遠心分離によって水媒体から分離した樹脂は
塊状であるが、僅かの力でほぐれて微粉末となる。ま
た、シリカと硬化触媒の共存下で重合したため粗大粒子
が含まれず分散性に優れる。
アナミン100〜50質量部とメラミン0〜50質量部
からなる混合物とホルムアルデヒドとを、ベンゾグアナ
ミン若しくは該混合物1モルに対して1.2〜3.5モ
ルの割合で、pH5〜10の範囲で反応させ、メタノー
ル混和度0〜150%の範囲の可溶可融性樹脂とした
後、撹拌状態下にある保護コロイド水溶液に投入し、可
溶可融性樹脂を加えて40〜60℃の範囲の温度で少な
くとも1時間保持した後、常圧または加圧下で60〜2
00℃の範囲の温度で硬化させて得た硬化物を使用する
こともできる。このような方法で得られた硬化物は、均
一な微粒子径を有し、砥粒との結合・保持特性にも優れ
る点で好ましい。なお、メタノール混和度とは、ベンゾ
グアナミン、またはベンゾグアナミンとメラミンとの混
合物とホルムアルデヒドとの反応生成物2gをメタノー
ル5gに溶解し、25℃に保ちながら水を滴下し、白濁
を生じさせるのに要した水の質量と反応生成物の質量の
比に100を乗じた数値である。また、保護コロイドと
しては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロース、アルギン酸ナトリム、ポリアクリル酸、水溶性
ポリアクリル酸塩などがある。また、可溶可融性樹脂と
しては、水溶性モノアゾ染料、金属含有アゾ染料、アン
トラキノン酸性染料などがある。
被研磨対象物との直接接触によるスクラッチを防止する
ためスペーサーとして機能し、かつ砥粒を保持し加工領
域へ運搬するキャリアとして働き、かつ加工領域に均一
に分散かつ研磨が持続するように一定時間滞留する必要
がある。そのような各種特性を確保するには、キャリア
粒子の平均粒径は、その形状が真球の場合には0.1〜
30μm、より好ましくは0.5〜20μm、特に好ま
しくは1〜15μmである。このような範囲の重合体を
得るには、重合開始剤の配合量や温度などを適宜選択す
ることで調製可能である。該粒子が高分子である場合に
は、その表面に有機高分子鎖などからなる微小突起部を
有していてもよい。なお、本発明において、キャリア粒
子のスペーサーとしての機能を確保するために、不定形
状の場合のキャリア粒子の平均サイズは、その最短長さ
の平均を平均粒子径として算出するものとする。なお、
重合体の分子量は、キャリア粒子が上記範囲にあれば特
に制限されるものではない。
に取り扱う点に特徴があるが、好ましいキャリア粒子は
重合性単量体を溶媒中で重合して得られた粒子であるた
め、キャリア粒子が親水性か疎水性かによって研磨剤用
溶媒と至適な組み合わせがある。すなわち一般的に、キ
ャリア粒子が疎水性の場合には疎水性分散媒には分散し
やすいが親水性分散媒には分散が困難である。特に、一
旦湿潤度が5質量%を下回る条件におかれたキャリア粒
子は、上記のように再度分散媒に投入しても分散が困難
であり、この困難さは特に親水性溶媒に分散する場合に
顕著である。従って本発明は、キャリア粒子が疎水性で
あって研磨剤用溶媒が親水性溶媒である場合に特に有効
である。例えば、キャリア粒子がポリスチレン、架橋ポ
リスチレン、未架橋体メタクリル樹脂、架橋体メタクリ
ル樹脂、未架橋体アクリル樹脂、架橋体アクリル樹脂、
ポリエチレン等の疎水性有機高分子化合物の場合には、
研磨剤用の溶媒として純水、イオン交換水、メタノー
ル、エタノール、ブタノール、プロパノール、t−ブタ
ノール等の炭素数1〜12の分岐を有していてもよいア
ルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルなどのグリコール類等の親水性溶媒の場合である。
にも同様であり、このようなキャリア粒子は、親水性溶
媒には分散しやすいが疎水性溶媒には分散が困難であ
る。このため本発明は、キャリア粒子が親水性であって
研磨剤用溶媒が疎水性溶媒である場合にも特に有効とな
る。例えば、キャリア粒子がウレタン、ポリアミド等の
場合に、鉱物油、植物油、シリコーンオイル等の疎水性
溶媒を研磨剤用溶媒として使用する場合である。
被研磨対象物の表面を研磨できればよく、例えば、少な
くとも一種類のコロイダルシリカ、シリカ、アルミナ、
セリア、チタニア、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素、
酸化マンガンおよびこれらの混合物を使用することがで
きる。
にも依存するが、一般に0.001〜3μm、より好ま
しくは0.005〜2μm、特に好ましくは0.01〜
1μmである。3μmを超えるとスクラッチ発生の原因
となり、一方、0.001μmを下回ると研磨効率が悪
くなる。キャリア粒子との粒子径の比は、1/3000
〜1/5、より1/2000〜1/5、さらに1/10
00〜1/10が好ましい。
するものであり、研磨加工中でキャリア粒子の表面に保
持される必要がある。この場合、研磨中にキャリア粒子
の表面の一部から砥粒が剥離したものが再びキャリア粒
子の剥離した部分に砥粒が付着してもよい。なお、キャ
リア粒子と砥粒との結合は、化学的結合であるか物理的
結合であるかを問うものでなく、砥粒は用いるキャリア
粒子との結合に適したものを適宜選択すればよい。好ま
しくは、ポリスチレン、架橋ポリスチレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂をキャリア
粒子とした場合に、コロイダルシリカ、シリカ、セリ
ア、アルミナを砥粒とする場合がある。
リア粒子100質量部に対して、砥粒10〜2000質
量部、より好ましくは50〜1000質量部、特に好ま
しくは50〜500質量部を配合する。2000質量部
を超えるとキャリア粒子に保持されない砥粒が増大し、
研磨工程で過剰量の砥粒が沈殿して無駄である。その一
方、10質量部を下回ると研磨効率が低下する。なお、
コロイダルシリカ等のように砥粒が既に溶媒を含んでい
る場合には、砥粒の配合量はコロイダルシリカ中のシリ
カ量を砥粒の配合量として算出する。
含む研磨剤の製造方法であって、重合性単量体を重合用
溶媒中で重合して該キャリア粒子を得て、該粒子を該重
合用溶媒から単離後に乾燥させることなく前記砥粒に混
合することを特徴とする研磨剤の製造方法である。上記
したように、重合用溶媒中で重合して得たキャリア粒子
はその表面に重合用溶媒が付着するのみならず、キャリ
ア粒子の内部にも重合用溶媒が含まれているため、これ
を重合用溶媒から単離した後に乾燥させることなく砥粒
と混合すると研磨剤溶媒中におけるキャリア粒子の親和
性が良好で研磨特性に優れる研磨剤が得られる。
量体を溶媒中で重合して得たものであれば、単量体の種
類や使用する溶媒の種類については問わず、使用する重
合性単量体の重合に至適な重合用溶媒を使用する事がで
きる。上記したように、重合用溶媒が研磨剤用溶媒とし
て好ましくない場合には、重合後に重合用溶媒に代えて
他の溶媒で取り扱えるからである。また、重合方法につ
いても特に制限はない。このため、付加重合、縮合重
合、開環重合、乳化重合、懸濁重合、分散重合、配位重
合、光重合、放射線重合、プラズマ重合、プラズマ開始
重合、グループトランスファー重合などのいずれでもよ
く、反応機構としても、ラジカル重合、陽イオン重合、
陰イオン重合のいずれでもよく、さらに単独重合体で
も、共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体な
どのいずれであってもよく、更に該高分子が分子内架橋
を有していてもよい。たとえば、少なくとも一種類のウ
レタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリ
エチレン、ポリスチレン、架橋ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ABS
樹脂、ポリスチレン・AS樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、シ
リコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリフェニレンスフフィド、ポリスルホ
ン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルケトンなどのいずれか1種ま
たはこれらの2種以上の混合物や組成物から形成するこ
とができる。
溶媒に対する分散性、ミクロパッドとしての柔軟性、機
械的強度などから、重合性単量体としては、ポリスチレ
ン、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、架橋メタク
リル樹脂であることが好ましく、その重合の際の溶媒と
しては純水、イオン交換水、メタノール、エタノール、
ブタノール、プロパノール、t−ブタノール等の炭素数
1〜12の分岐を有していてもよいアルコール類、エチ
レングリコール、プロピレングリコールなどのグリコー
ル類等の親水性溶媒、重合反応としては懸濁重合、乳化
重合、分散重合、重合開始剤としてはラジカル重合であ
ることが好ましい。上記溶媒や重合反応によってキャリ
ア粒子が反応液中で重合する場合には、得られた重合体
は反応溶液中に析出または沈殿するため該重合用溶媒に
溶解することがない。しかも、該重合体の内部にも該重
合用溶液が含まれるためキャリア粒子が常に溶媒共存下
に取り扱われるからである。
たポリビニルアルコールを含む親水性溶媒に、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレ
ート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステルや、スチレン
などの芳香族性単量体を重合開始剤の存在下に反応液を
4000〜10000rpmの攪拌速度で攪拌、分散さ
せた後、温度50〜1000℃で5〜24時間重合反応
させて得られた粒子がある。また、有機高分子化合物と
無機化合物との複合体としては、未硬化ベンゾグアナミ
ン系樹脂の乳化物に所定の細孔を有するシリカと硬化触
媒とを添加し、微粒子状シリカおよび硬化触媒の共存し
た乳化状態で樹脂の硬化反応を進めて得た硬化物を水媒
体から単離して有機高分子微粒子がある。また、ベンゾ
グアナミン、またはベンゾグアナミンとメラミンからな
る混合物とホルムアルデヒドとをpH5〜10の範囲で
反応させて得た可溶可融性樹脂を撹拌状態下の保護コロ
イド水溶液に投入して硬化させて得た硬化物を使用する
こともできる。
子と砥粒とが含まれ、研磨工程でキャリア粒子の表面に
砥粒が保持されればよくその保持の形態は問わない。一
方、キャリア粒子表面に砥粒が保持されていない場合に
は、砥粒よりもキャリア粒子の平均粒径が大きいため被
研磨対象物を研磨することはできない。このため研磨剤
中のキャリア粒子と砥粒とは、キャリア粒子の少なくと
も表面に砥粒が保持された複合粒子として存在し、この
際の結合力も、静電気力、イオン結合、ファンデルワー
ルス力または物理的、機械的な力等によるものと考えら
れる。しかしながら、本発明の対象となる研磨剤におい
ては、キャリア粒子と砥粒とが常に複合粒子として存在
している必要はなく、研磨工程において実質的にキャリ
ア粒子がスペーサーとして機能し、かつ砥粒を運搬する
ための媒体として機能すればよい。従って、研磨剤の保
存中にはキャリア粒子と砥粒とが分離しているが、研磨
工程に供給する際には撹拌などによってキャリア粒子と
砥粒とが互いに接触して、また研磨工程では研磨剤の供
給力や被研磨対象物の回転力などによってキャリア粒子
と砥粒とが互いに接触してキャリア粒子の表面に砥粒が
保持され、実質的に被研磨対象物の表面を研磨すること
ができる場合であってもよい。
明の特徴は、重合性単量体を重合用溶媒中で重合して得
たキャリア粒子を、該重合用溶媒から単離後に乾燥させ
ることなく砥粒に保持させる点にある。第一の発明で記
載したように一旦乾燥させると重合体の表面や内部に気
体が含まれたり、粒子同士の合着や凝集が生じるる結
果、その後に他の溶媒中に混合しても溶媒との親和性、
分散性が低下する場合があるからである。従って、乾燥
させることなく、キャリア粒子の湿潤度を5質量%以上
に維持することが好ましく、より好ましくは10〜10
00質量%、特に好ましくは20〜500質量%に維持
する。5質量%を下回ると、キャリア粒子の表面および
内部に気体が多く存在して分散性が低下する場合があ
る。なお、キャリア粒子の湿潤度が5質量%以上であれ
ば、重合用溶媒から単離した後に他の溶媒でキャリア粒
子を洗浄することは一向に構わない。
キャリア粒子に保持するものであり、キャリア粒子と砥
粒とを溶媒の存在下に混合し、必要に応じて撹拌等すれ
ば製造することができる。この際、砥粒が分散する溶媒
にキャリア粒子を添加し、撹拌することで製造してもよ
く、特にホモジナイザー、超音波分散機を使用すること
が好ましい。なお、該研磨剤には、本発明の効果を損な
わない範囲で、pH調整剤、粘度調整剤、分散剤、凝集
剤、界面活性剤等を含んでいてもよい。
重合して得たキャリア粒子を重合用溶媒から単離後に乾
燥させることなく砥粒と混合して調製される、キャリア
粒子と砥粒とを含む研磨剤である。上記、第一、第二の
発明で記載したように、キャリア粒子を乾燥させること
なく、好ましくは湿潤度を5質量%以上とすれば、研磨
剤溶媒中でのキャリア粒子の分散性に優れるからであ
る。好ましいキャリア粒子の種類や調製方法、砥粒の種
類、使用量、使用する溶媒の種類などは、第二の研磨剤
の製造方法で記載したと同様である。
研磨対象物の表面を研磨する方法である。
被研磨対象物との間に該研磨剤を所定の量で供給し、研
磨剤に含まれる砥粒を被研磨対象物と接触させるため被
研磨対象物を回転させれば砥粒と被研磨対象物との相対
運動によってその表面が研磨される。
手段、被研磨対象物の回転手段が設けられていれば、定
盤のサイズなどは被研磨対象物のサイズに応じて適宜選
択することができる。
ックまたはプラスチックから製造される平面性の良好な
ものが好適である。該定盤の形状は平面に限定されず、
曲面、球面または凹凸面などでもよい。このような定盤
を使用することによって、従来のウレタン系のポリッシ
ングパッドが不要となり、平面度や微小なうねりなどが
改善される。
砥粒と接触するが、本発明においては通常公知の回転速
度で回転させればよく、キャリア粒子や砥粒、被研磨対
象物の材質等に応じて適宜選択することができる。
粒の種類やサイズに応じて適宜加工圧を選択することが
できるが、本発明においては5〜100KPaであるこ
とが好ましく、より好ましくは10〜70KPaであ
る。
じて適宜選択することができ、研磨工程に供給する際の
研磨剤の撹拌力も、使用するキャリア粒子や砥粒の種類
および配合量などによって適宜選択することができる。
おける一定量とは1〜100ml/分であり、好適には
10〜50ml/分である。また、該定盤を所定の回転
速度で回転させながら、被研磨対象物1をラップ加工す
る場合において、所定の回転速度とは10〜500rp
mであり、好適には20〜200rpmである。
ハ、水晶、ガラス、サファイヤ等を被研磨対象物とする
場合に、その表面の鏡面研磨に優れる。
る。
度計を備えた3リットルの4ツ口セパラブルフラスコに
イオン交換水1.2リットルを仕込み、ポリビニルアル
コール(株式会社クラレ製、商品名「クラレポバールP
VA−205」)4.0gを添加および溶解させた後、
さらに、スチレン320gおよびベンゾイルパーオキサ
イド(日本油脂株式会社製、商品名「ナイパーBW」、
水25%含有品)12.8gからなる混合物を加えた。
その後、5000rpmの攪拌速度でフラスコ内の内容
物を分散させた後、80℃で8時間重合した。得られた
固形物を濾別し、十分に水洗し、水分を含有した重合粒
子ケーキ440g(湿潤度33%)を得た。
測定装置(コールター・カウンター,マルチサイザーI
I型(Beckman Coulter, Inc.)で測定した結果、平均
粒径は8.9μmであった。
度計を備えた3リットルの4ツ口セパラブルフラスコに
イオン交換水1.2リットルを仕込み、ポリビニルアル
コール(株式会社クラレ製、商品名「クラレポバールP
VA−205」)4.0gを添加および溶解させた後、
さらに、メチルメタクリレート320gおよびラウロイ
ルパーオキサイド(日本油脂株式会社製、商品名「パー
ロイルL」)15gからなる混合物を加えた。その後、
5000rpmの攪拌速度でフラスコ内の内容物を分散
させた後、70℃で8時間重合した。得られた固形物を
濾別し、十分に水洗し、水分を含有した重合粒子ケーキ
440g(湿潤度33%)を得た。
測定装置(コールター・カウンター,マルチサイザーI
I型(Beckman Coulter, Inc.)を用いて測定した結果
平均粒径は7.5μmであった。
度計を備えた3リットルの4ツ口セパラブルフラスコに
イオン交換水1.2リットルを仕込み、ポリビニルアル
コール(株式会社クラレ製、商品名「クラレポバールP
VA−205」)4.0gを添加およびせた後、さら
に、メチルメタクリレート320gおよびラウロイルパ
ーオキサイド(日本油脂株式会社製、商品名「パーロイ
ルL」、水25%含有)15gからなる混合物を加え
た。その後、5000rpmの攪拌速度でフラスコ内の
内容物を分散させた後、70℃で8時間重合した。
後、乾燥機にて60℃で12時間乾燥した。重合後に粉
砕器にて粉砕した。湿潤度は、0.7%であった。
平均粒子径を粒度分布測定装置(コールター・カウンタ
ー,マルチサイザーII型(Beckman Coulter, Inc.)
を用いて測定した結果8.1μmであった。
例1で調整した樹脂をキャリア粒子とし、砥粒としてコ
ロイダルシリカ(日産化学製、商品名「スノーテックス
30」)およびイオン交換水を溶媒として使用し、砥粒
の濃度を5質量%とし、キャリア粒子を表1に示す濃度
で混合および撹拌して研磨剤を調整した。なお、pHメ
ーターで測定したところ、該研磨剤のpHはいずれも1
0.1であった。
作機械製作所製、商品名「SPL−15」)を用いて、
4インチシリコンウェーハの研磨試験を行った。
粗さ)2.5μmのガラスを用いた。シリコンウェーハ
及び定盤の回転数は60rpm、該研磨剤の供給量は2
5ml/分とし、20分間研磨加工した。
量の増減を除去量として計測して研磨効率として評価
し、及びスクラッチの有無を目視により評価した。ま
た、機械的強度を島津微小圧縮試験機MCTM/MCT
Eシリーズにより測定した。結果を表1に示す。
新しいキャリア粒子および砥粒とが研磨剤と共に供給さ
れるため、長期に亘って安定した研磨効率を維持するこ
とができる。この際、キャリア粒子が研磨液中で分散性
に優れると被研磨対象物と砥粒との接触効率を向上させ
ることができ、研磨効率が向上する。このキャリア粒子
は、重合性単量体を重合して得たものを乾燥させること
なく研磨剤に使用することで分散性を確保することがで
きる。本発明の研磨剤によれば、スクラッチの発生が少
なく、かつ研磨効率に優れる研磨が達成される。
Claims (7)
- 【請求項1】 キャリア粒子と砥粒とを含む研磨剤にお
ける該キャリア粒子の取り扱い方法であって、該キャリ
ア粒子を溶媒の共存下に取り扱うことを特徴とするキャ
リア粒子の取り扱い方法。 - 【請求項2】 該溶媒の共存下とは、キャリア粒子の湿
潤度を5質量%以上に維持することである、請求項1記
載の取り扱い方法。 - 【請求項3】 該キャリア粒子が、重合性単量体を溶媒
中で重合して得られた粒子である、請求項1または2に
記載のキャリア粒子の取り扱い方法。 - 【請求項4】 キャリア粒子と砥粒とを含む研磨剤の製
造方法であって、重合性単量体を重合用溶媒中で重合し
て該キャリア粒子を得て、該粒子を該重合用溶媒から単
離後に乾燥させることなく前記砥粒を混合することを特
徴とする研磨剤の製造方法。 - 【請求項5】 該キャリア粒子の湿潤度が5質量%以上
であることを特徴とする、請求項4記載の研磨剤の製造
方法。 - 【請求項6】 重合性単量体を溶媒中で重合して得たキ
ャリア粒子を重合用溶媒から単離後に乾燥させることな
く砥粒と混合して調製される、キャリア粒子と砥粒とを
含む研磨剤。 - 【請求項7】 請求項6記載の研磨剤を用いる、被研磨
対象物の表面を研磨する方法。
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