JPS6339384B2 - - Google Patents

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JPS6339384B2
JPS6339384B2 JP57076156A JP7615682A JPS6339384B2 JP S6339384 B2 JPS6339384 B2 JP S6339384B2 JP 57076156 A JP57076156 A JP 57076156A JP 7615682 A JP7615682 A JP 7615682A JP S6339384 B2 JPS6339384 B2 JP S6339384B2
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polyvinyl acetal
pvat
abrasive grains
polishing
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JP57076156A
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Toshikazu Senda
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Nippon Tokushu Kento Co Ltd
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Nippon Tokushu Kento Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • B24D3/02Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent
    • B24D3/20Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially organic
    • B24D3/28Resins or natural or synthetic macromolecular compounds
    • B24D3/30Resins or natural or synthetic macromolecular compounds for close-grained structure

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、金属類の鏡面仕上、光学部品の最終
仕上、電子部品の精密研磨等に用いられる新規な
ポリビニルアセタール(以下PVAtと略記する)
系樹脂砥石の製造方法に開するものであり、その
目的とするところは、スクラツチの発生がなく、
砥粒保持性に優れ、種々の砥粒が使えることによ
つて高精度、高能率研磨を行うことができる
PVAt系樹脂砥石の製造方法に関するものであ
る。
従来、金属材料、非金属材料や石材等の曲面研
磨や仕上研磨には、PVAt系樹脂砥石を用いる
方法、遊離砥粒、ラツプ液及びラツプクロスを
用いるラツピングまたはポリツシングという研磨
方法、軟質ポリウレタンフオームに砥粒を付着
させたものを用いる方法(特開昭56−126581号)
等が知られている。
しかし、それぞれ次のような欠点があつた。
のPVAt系樹脂砥石は、ポリビニルアルコー
ル(以下PVAと略記する)、アルデヒド、酸、気
孔生成剤からなるPVAt反応系中に、砥粒を分散
懸垂せしめた状態で加熱し、アセタール化させる
ことによつて製造するものであり、他の合成樹脂
砥石では得ることができない。高弾性、高連続気
孔率及び高砥粒率のものが得られるものである。
しかしながら、従来のPVAt系樹脂砥石は、砥
粒が凝集していることによるものと思われるスク
ラツチが生じること或いはアセタール化工程を要
するので限られた種類の砥粒しか用いることがで
きないという欠点があつた。
従つて、従来のPVAt系樹脂砥石は、ステンレ
ス、銅、アルミニウム、ニツケル等のミラーポリ
ツシ、レンズやプリズム等の光学部品のフアイナ
ルポリツシ、更に、半導体材料のエピタキシヤル
成長を促進するような極めて滑らかな平面度、平
行度を得る必要のある水晶、サフアイア単結晶等
のポリツシ、ICやLSIのシリコン、ゲルマニウム
その他化合物半導体のミラーポリツシ等の分野に
は僅かしか用いられていないものであつた。
の研磨方法は、砥粒とラツプ液の飛散が多
く、作業者の体や衣服を汚したり、他の部品や機
械に付着するので作業環境が悪いこと、また砥
粒、ラツプ液、ラツプクロスを用いるので研磨条
件(研磨圧力、研磨剤濃度等)を均一に長時間維
持することが難しいこと、更に、砥粒とラツプ液
の混合したものを供給しながら研磨するので飛散
等により実際に研磨に関与しない砥粒まで捨てる
ことになるので不経済であるという欠点があつ
た。
の研磨方法では、軟質ポリウレタンフオーム
に含有される砥粒率が低いこと、軟質ポリウレタ
ンフオームは圧縮強度が弱く、よつて研磨能率が
悪いという欠点があつた。
それで、前記分野で使用できるPVAt系樹脂砥
石が各ユーザーから要求されていた。
本発明は、前記のPVAt系樹脂砥石の改良に
関するものである。
において、スクラツチが生じる原因である砥
粒の凝集は、PVAt反応系において、PVA溶
液の粘度が極めて高いこと、気孔径、気孔率、
アセタール化度等の各条件の枠が定められている
ことに起因する。もつとも砥粒率が低ければ前記
砥粒の凝集は緩和できるが研磨能率を考えると砥
粒率を高くしなければならず、この場合砥粒の凝
集を避けることができなかつた。このために16μ
m以下の超微粉を凝集させずに分散、懸垂せしめ
ることは極めて難しいものであつた。
次に、種々の砥粒が使えない理由は、PVAt系
樹脂砥石を得るには、かなり高濃度の酸性領域下
でアセタール化反応を進行させる必要があるため
に、酸と直接反応する砥粒とか、アセタール化反
応に微妙に影響を及ぼし満足すべき気孔形態を得
難くするような砥粒は使用できなかつたのであり
必然的に溶融アルミナや炭化珪素等の砥粒に限定
されていたのである。そのために、研磨目的に合
わない砥粒により研磨を行うことになり研磨能率
が悪いものであつた。また、従来のPVAt系樹脂
砥石の製法では、製造工程中での砥粒の損失が多
く、このために高価なダイヤモンド砥粒等は使用
できないものであつた。
そこで、本発明者は上述の諸点に鑑み種々研究
した結果、所期の目的を達成し得る本発明を得る
ことに成功したのである。
即ち、特許請求の範囲に記載した第1番目の発
明は、PVAt系多孔質体に、砥粒、分散剤、分散
媒からなる懸濁液を一定量含浸させた後、乾燥し
て、PVAt系多孔質体中に砥粒を凝集させること
なく均一に付着させることを特徴とするPVAt系
樹脂砥石の製造方法であり、第2番目の発明は、
PVAt系多孔質体に、砥粒、分散剤、分散媒、水
性樹脂からなる懸濁液を一定量含浸させた後、乾
燥して、PVAt系多孔質体中に砥粒を凝集させる
ことなく均一に付着させることを特徴とする
PVAt系樹脂砥石の製造方法である。
本発明は基材としてPVAt系多孔質体を用いる
ものであり、PVAの種類、気孔の大きさ、アセ
タール化度等は特に限定することはないが、研磨
目的に応じて適宜用いることができる。
嵩比重については0.08〜0.45g/cm3の範囲のも
のを用いることが望ましい。なぜなら、本発明に
用いるPVAt系多孔質体は連続気孔性に富んでい
ることが必要である。この連続気孔率は嵩比重が
小さい程連続気孔率が大という逆比例的関係にあ
る。嵩比重が0.08g/cm3より小であると、品質が
不安定であり、一方、嵩比重が0.45g/cm3より大
であると本発明の含浸に必要な連続気孔率が得ら
れなくなるので好ましくない。また、上記範囲は
PVAt系樹脂砥石としての機械的強度を満足させ
るためのものであり、ポリウレタンフオームのよ
うな高圧縮しなくとも十分砥石強度があるもので
ある。
次にPVAt系多孔質体が用いられる理由は、
PVAt系多孔質体が親水性に富むOH基を分子内
に多く含むため吸水性に優れ、また、独特の気孔
形態のために保水力が優れていることから、後で
述べるように本発明の目的に最適な樹脂であると
いえる。この気孔形態については、複雑な内部構
造をもつており、懸濁液を含浸した際に、砥粒が
気孔凹部に吸着され研磨作業時に有効に作用する
利点がある。
更に、本発明の基材として用いるPVAt多孔質
体は、既に砥粒が均一に分散、付着しているもの
であつてもよい。
以上のPVAt系多孔質体は、目的とする製品の
形状にできるだけ近い寸法にしておくことがロス
を少なくすることから望ましい。
本発明に用いる砥粒は、炭化珪素、溶融アルミ
ナ、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化珪素等
の他、PVAt系樹脂砥石において酸と加熱により
使用できないとされていたエメリー、酸化セリウ
ム等の砥粒であり、特に酸化セリウムは、ガラス
研磨に優れている。また、アセタール化反応後、
残留した気孔生成剤、酸、アルデヒドなどを除去
させる水洗工程中流出し使用できないとされてい
た高価な砥粒、例えばダイヤモンド、ボラゾン等
も使用でき、優れた研削、研磨を行うことができ
る。これらを二種以上混合して使用してもよい。
砥粒の粒径は75μmより小さいものであれば十
分本発明方法に従うことができるが、本発明の目
的および効果を最大限に発揮するのは16μm以下
の超微粉である。
砥粒率は、その研磨目的に応じて懸濁液中の砥
粒濃度を変えるだけで任意に調節できるが、前記
した従来の微粉PVAt系樹脂砥石及びその他の合
成樹脂砥石では得られない60〜90wt%の高砥粒
率が容易に得られる特徴がある。
本発明に用いる分散剤としては、ポリオキシエ
チレン型やソルビタン誘導体の非イオン系、スル
ホネート型、サルフアネート型、ホスフエート型
などの陰イオン系、第四級アンモニウム塩、イミ
ダゾリン型などの陽イオン系のいずれのものも使
用できるが、分散および懸垂効果を高めるために
HLBが11〜18のものが好ましく、さらに浸透を
考慮した場合は、HLBが11〜16のものが望まし
い。
本発明の分散媒は、PVAt樹脂多孔質体中に均
一に砥粒を含有せしめるために、水または水が主
体となるものであることが必要な条件である。
なぜなら、PVAt樹脂多孔質体は分子中に多く
のOH基を有しており、これとPVAt樹脂多孔質
体の独特の高連続気孔率と相俟つて、特別な物理
的力を借りなくても、分散媒が水である懸濁液で
あれば、水が最適なキヤリヤーとなつて砥粒を
PVAt樹脂多孔質体中へ、内部まで均一に導入す
るものである。また、PVAt樹脂多孔質体は水を
吸収した状態においては、水が可塑剤として作用
し、非常に柔軟になり圧縮回復弾性に富むという
特性を有することから、PVAt樹脂多孔質体に前
記懸濁液を浸漬した後、必要に応じて絞りロー
ル、遠心操作等により適当な含浸度にコントロー
ルできること、更に、その後工程としての乾燥工
程によつて、砥粒のマイグレーシヨンを惹起する
ことなく、水のみが揮散し、かくして、PVAt樹
脂多孔質体中に内部まで均一に砥粒を含有させた
PVAt樹脂砥石が得られるからである。PVAt樹
脂多孔質体の場合、含浸度は特にこだわる必要は
ない。つまり、先に述べたとおり、PVAt樹脂多
孔質体は、分子中に多くの親水性に富むOH基を
有することと、複雑な内部構造を有する気孔形態
とがあいまつて、含浸度の値に関係なく、含浸後
の乾燥工程における砥粒のマイグレーシヨンを引
き起こさないことと、含浸液の付着量の試料内で
のバラツキが少ないからである。PVAt樹脂以外
の多孔質体、たとえばウレタンフオームを例にと
るとその気孔形態のために含浸度を高くすると乾
燥中の砥粒のマイグレーシヨンが激しく、一方、
激しいマイグレーシヨンを起こさない程度まで脱
液した場合、試料内での含浸液の付着量のバラツ
キが大となり、かつ、本発明の目的とするような
高砥粒率のものは得られない。
また、アセトン、メチルアルコール等の水に可
溶な有機溶剤を少量加えた水が主体である分散媒
を用いた場合は、水を用いた分散媒の作用効果と
同様であり、乾燥時間が早くなる利点がある。
本発明の砥粒、分散剤、分散媒は通常の分散方
法によつて懸濁液とすることができる。
次に、第2の本発明は、砥粒、水、分散剤から
なる懸濁液中に水性の樹脂液を混合して用いるこ
とができる。用いられる樹脂は、市販の水溶液
型、エマルジヨン型で、澱粉、カゼイン等の天然
高分子や、ビニル系、アクリル系、ゴム系、ウレ
タン系、エポキシ系、フエノール系等の各種合成
高分子である。これは、PVAt多孔質体と砥粒と
の接着を強固にし、PVAt多孔質体の機械的性
質、熱的性質等を向上させるものである。
なお、第1の発明において、前記諸性質を向上
させるために、懸濁液を含浸させ、乾燥した後、
水性樹脂や溶液型の樹脂で処理してもよい。ここ
で使用する樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、酢酸ビニル、ア
クリル、ポリアミド、アルキド、飽和ポリエステ
ル、ポリウレタン、フエノキシ、ポリスルホン、
ポリアリルスルホンなどの熱可塑性樹脂、フエノ
ール、レゾールシノール、ユリア、メラミン、フ
ラン、エポキシ、不飽和ポリエステル、アクリ
ル、イソシアネート、シリコーン、アクリル酸ジ
エステルなどの熱硬化性樹脂、熱可塑性SBR、
ブチルゴム、ポリクロロプレン、ニトリルゴム、
ポリサルフアイドなどの合成ゴム系などがある。
これらの樹脂を砥粒を付着せしめたPVAt樹脂
系多孔質体に含浸して均一に付着せしめるには、
水または有機溶剤中に溶解したもの、あるいは、
エマルジヨン型のものを用いる必要がある。
有機溶剤は、n−ペンタン、n−ヘキサン、イ
ソブチレン、テレビン油などの脂肪族炭化水素、
トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族炭化
水素、塩化メチレン、メチルエチルケトン、シク
ロペンタノンなどのケトン類、メタノール、エタ
ノール、セロソルブ、グリセロールなどのアルコ
ール類などを、樹脂の種類に応じて使用する。
PVAt多孔質体に、懸濁液を含浸させる方法
は、懸濁液中にPVAt多孔質体を浸漬させるか、
PVAt多孔質体に懸濁液を上から含浸させればよ
い。
懸濁液を所定量保持したPVAt多孔質体は、通
常の熱風乾燥機で水分を除去する。また、前記樹
脂液を用いた場合は、それぞれの樹脂液に見合つ
た温度、時間が選定され用いられる。
本発明は、以上の構成からなるものであるから
次のような効果がある。
本発明は、PVAt樹脂砥石であるから砥粒等の
飛散がなく作業環境を改善することができ、研磨
条件の管理も容易になり、また砥粒が有効に働く
ので研磨効率がよくなり、経済的になつた。
本発明は、軟質ポリウレタンフオームの方法に
比べ、圧縮成型などを必要とせず容易に高砥粒率
高密度のものが得られるので、研磨能率がよいも
のである。
本発明は、PVAt系多孔質体に、砥粒を均一に
分散したものを含浸させるものであり、砥粒が凝
集していないのでスクラツチが生じないPVAt系
樹脂砥石が得られるようになつた。また、アセタ
ール化工程を要しないのでいかなる種類の砥粒で
も使用することができ、研磨目的に合つた砥粒を
用いることにより、高精度、高能率研磨を行える
ようになつた。
第2の発明では、水性樹脂を加えるのでPVAt
多孔質体骨格と砥粒との接着を強力にすると共に
諸性質を向上させることができ、能率のよい研磨
ができるのである。さらに第2の発明において
も、懸濁液を含浸させ、乾燥した後、水性樹脂や
溶剤型の樹脂で処理してもよい。
次に実施例を挙げて本発明の方法を説明する。
実施例 1 PVAt多孔質体(アセタール化度78モル%、気
孔率89%、嵩比重0.14g/cm3)に、平均粒径0.5μ
mの酸化クロム80Kg、分散剤としてヒドロキシエ
チルセルロース(ハーキユレス社製
Natrosol250H)0.5%水溶液100Kgからなる懸濁
液を含浸させて乾燥し、成型して、嵩比重0.94
g/cm3、砥粒率85wt%、気孔率74%のPVAt樹脂
砥石を得た。この砥石で45μmのダイヤモンドデ
イスクで荒ラツピングにより厚さを規制したサフ
アイア単結晶を3μmのペースト状ダイヤモンド
を用いてラツピングにより表面粗さを0.01〜
0.05μm程度に中仕上加工したものを、蒸留水を
用いて研磨したところ、表面粗さ10Å以下で加工
変質層が全くなく、エピタキシヤル成長用の基板
として使用できる超精密無歪面を得た。
比較例 1 軟質ポリウレタンフオーム(気孔率97%、平均
気孔径0.4mm、嵩比重0.04g/cm3)を実施例1の
懸濁液中に浸漬して取り出し乾燥し、成型したも
のは、嵩比重0.05g/cm3、砥粒率20wt%、気孔率
97%であつた。この砥石で実施例1と全く同じ条
件で、実施例1のPVAt樹脂砥石の代わりに研磨
したところ、通常の顕微鏡で観察できる程度のへ
き開を含む梨地面の状態であつた。基板として用
いるには数倍の研磨時間がかかつた。
比較例 2 軟質ポリエステルポリウレタンフオーム(気泡
数30個/cm、嵩比重0.02)を実施例1の懸濁液中
で絞りロールを用いて懸濁液をウレタンフオーム
の内部まで強制的に入れた後、懸濁液から取り出
し絞りロールを用いて含浸度が3.5になるように
脱液したあと、乾燥し、成型したものは、嵩比重
0.04、砥粒率52.6Wt%、気孔率98%であつた。
この砥石で実施例1と全く同じ条件で、実施例
1のPVAt樹脂砥石の代りに研磨したところ、比
較例1の場合と同様、通常の顕微鏡で観察できる
程度のへき開を含む梨地面の状態であつた。基板
として用いるには数倍の研磨時間がかかつた。
比較例 3 気泡数24個/cm、嵩比重0.035の膜ぬきをおこ
なつた網状ポリエステルウレタンフオームを実施
例1の懸濁液中で絞りロールを用いて懸濁液をウ
レタンフオームの内部まで強制的に入れた後、懸
濁液から取り出し、絞りロールを用いて含浸度が
3.5になるように脱液したあと乾燥し、成型した
ものは嵩比重0.074、砥粒率52.6Wt%、気孔率
96.6%であつた。この砥石で実施例1と全く同じ
条件で、実施例1のPVAt樹脂砥石の代りに研磨
したところ、比較例1の場合と同様、通常の顕微
鏡で観察できる程度のへき開を含む梨地面の状態
であつた。基板として用いるには数倍の研摩時間
がかかつた。
比較例 4 比較例3で得た砥石を圧縮倍率(圧縮後の寸
法/圧縮前の寸法)が1/12になるように150℃で
プレス成型をおこなつたものは、嵩比重0.89、砥
粒率52.6Wt%、気孔率59.6%であつた。この砥石
で実施例1と全く同じ条件で実施例1のPVAt樹
脂砥石の代りに研磨したところ、肉眼で観察でき
る程度の深いキズが多数みられた。基板としては
使用できないものであつた。
比較例 5 比較例3で得た砥石を圧縮倍率が1/4になるよ
うに150℃でプレス成形をおこなつたものは、嵩
比重0.30、砥粒率52.6Wt%、気孔率86.2%であつ
た。
この砥石で実施例1と全く同じ条件で実施例1
のPVAt樹脂砥石の代りに研磨したところ、肉眼
で観察できる程度の深いキズが多数みられた。基
板としては使用できないものであつた。
実施例 2 PVAt多孔質体(アセタール化度58モル%、気
孔率89%、嵩比重0.14g/cm3)に、C#1500砥粒
76Kg、水180Kg、メタノール20Kg、分散剤(日本
乳化剤株式会社製Disrol−SH)0.8Kgよりなる懸
濁液を染み込ませた後、乾燥して水分を除去し
た。次にレゾール型フエノール樹脂(住友デユレ
ズ株式会社製PR−940)のメタノール10%溶液中
に浸漬して含浸度(含浸後砥石重量/含浸前砥石
重量)が1.6になるように脱液し、予備乾燥で揮
発分を除去したあと、150℃で熱処理した後、所
定の寸法に成型した。このPVAt樹脂砥石は嵩比
重0.67g/cm3、砥粒率74Wt%、気孔率71%であ
つた。この砥石で、ニツケル板(前加工C#800
のPVAt樹脂砥石)を研磨したところ、スクラツ
チのまつたく入らない鏡面が得られた。
実施例 3 PVAt多孔質体(アセタール化度60モル%、気
孔率91%、嵩比重0.12g/cm3)に、平均粒子径
1.2μmの酸化セリウム50Kg、水120Kg、分散剤
(日本乳化剤株式会社製Disrol−SH)0.48Kgより
なる懸濁液を含浸した後、乾燥した。次に、溶剤
型熱硬化性アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社
製SE−5102)の12%1、1、1、トリクロルエ
タン溶液中に浸漬して、含浸度が1.6になるよう
に脱液し、予備乾燥で揮発分を取り除いてから
150℃で熱処理後、所定の寸法に成型して、嵩比
重0.75g/cm3、砥粒率77wt%、気孔率78%の
PVAt樹脂砥石を得た。この砥石で、WA#220
のPVAt樹脂砥石で面削をおこなつた板硝子面を
水を用いて研磨したところ、スクラツチのまつた
く入らない優れた艶が得られた。
実施例 4 PVAt多孔質体(アセタール化度60モル%、気
孔率91%、嵩比重0.12g/cm3)に、平均粒径1.4μ
mの酸化ジルコニユウム45Kg、アクリル酸エステ
ル樹脂エマルジヨン(昭和高分子株式会社製AP
−50)2.4Kg、水9.6Kg、分散剤(日本乳化剤株式
会社製Disrol H12)3.5Kgよりなる懸濁液を染み
込ませた後、熱風乾燥により水分を除去し、嵩比
重0.64g/cm3、砥粒率80wt%、気孔率80%の
PVAt樹脂砥石を得た。
このPVAt樹脂砥石を用いてシリコンウエフア
ーを研磨したところ、スクラツチの入らない鏡面
が得られた。
実施例 5 PVAt多孔質体(アセタール化度52モル%、気
孔率92%、嵩比重0.12g/cm3)を所定の寸法に成
型した。水性ウレタン樹脂水溶液(8.5wt%)中
に、ダイヤモンド(平均粒径6μ)を1.5wt%含有
するように均一分散した懸濁液を作り、該PVAt
多孔質体に含浸度4.8倍量を含浸した後、熱風乾
燥して、PVAt樹脂砥石(嵩比重0.13g/cm3、コ
ンセントレーシヨン25、気孔率89%)を得た。
このPVAt樹脂砥石で蒸留水を用いて研磨した
ところ、スクラツチのまつたく入らない、平面度
平行度が特に優れ、かつ、加工変質層がほとんど
ない表面が得られ、IC用のウエフアーとして十
分通用するものであつた。
実施例 6 PVAt多孔質体(アセタール化度52モル%、気
孔率93%、嵩比重0.09g/cm3、)を平均粒径8μm
の炭化けい素30Kg、平均粒径1.5μmの酸化クロム
40Kg、ヒドロキシエチルセルロース(ハーキユレ
ス社製Natrosol250H)0.5%水溶液30Kgからなる
懸濁液中に浸漬し、含浸度3.8倍量を含浸したの
ち、熱風乾燥してPVAt樹脂砥石(嵩比重0.27、
砥粒率66wt%、気孔率89%)を得た。
この砥石を用いて装飾用の真珠の表面を研磨し
たところ、キズのまつたく入らない、極めて優れ
た艶が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアセタール系多孔質体に、砥粒、
    分散剤、分散媒からなる懸濁液を一定量含浸させ
    た後、乾燥して、ポリビニルアセタール系多孔質
    体中に砥粒を凝集させることなく均一に付着させ
    ることを特徴とするポリビニルアセタール系樹脂
    砥石の製造方法。 2 分散媒が水、または水を主体とするものであ
    る特許請求の範囲第1項記載のポリビニルアセタ
    ール系樹脂砥石の製造方法。 3 ポリビニルアセタール多孔質体が嵩比重0.08
    〜0.45である特許請求の範囲第1項記載のポリビ
    ニルアセタール系樹脂砥石の製造方法。 4 前記懸濁液を含浸させて乾燥させたポリビニ
    ルアセタール多孔質体が、合成樹脂の水溶液エマ
    ルジヨンまたは有機溶剤液中に浸漬せしめ、乾燥
    した後、必要に応じて合成樹脂の硬化をおこなわ
    せしめた特許請求の範囲第1項記載のポリビニル
    アセタール系樹脂砥石の製造方法。 5 ポリビニルアセタール系多孔質体に、砥粒、
    分散剤、分散媒、水性樹脂からなる懸濁液を一定
    量含浸させた後、乾燥して、ポリビニルアセター
    ル系多孔質体中に砥粒を凝集させることなく均一
    に付着させることを特徴とするポリビニルアセタ
    ール系樹脂砥石の製造方法。 6 分散媒が、水、または水を主体とするもので
    ある特許請求の範囲第5項記載のポリビニルアセ
    タール系樹脂砥石の製造方法。 7 ポリビニルアセタール多孔質体が嵩比重0.08
    〜0.45である特許請求の範囲第5項記載のポリビ
    ニルアセタール系樹脂砥石の製造方法。 8 前記懸濁液を含浸させて乾燥させたポリビニ
    ルアセタール多孔質体が、合成樹脂の水溶液エマ
    ルジヨンまたは有機溶剤液中に浸漬せしめ、乾燥
    した後、必要に応じて合成樹脂の硬化をおこなわ
    せしめた特許請求の範囲第5項記載のポリビニル
    アセタール系樹脂砥石の製造方法。
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