JPH081522A - 合成砥石の製造方法 - Google Patents
合成砥石の製造方法Info
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- JPH081522A JPH081522A JP15952694A JP15952694A JPH081522A JP H081522 A JPH081522 A JP H081522A JP 15952694 A JP15952694 A JP 15952694A JP 15952694 A JP15952694 A JP 15952694A JP H081522 A JPH081522 A JP H081522A
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- Japan
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- reaction
- crosslinking
- grinding wheel
- concentrate
- cross
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- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】PVA,砥粒,気孔形成材,架橋剤及び架橋触
媒、更に必要に応じ熱硬化性樹脂の初期縮合物を混合
し、均一に攪拌混合して反応原液を得る。この反応原液
を圧力2kg/cm2 以上の加圧下で加熱して架橋反応
させる。得られた反応生成物を水洗して気孔形成材等を
除去する。 【効果】架橋反応を反応原液中に微小な気泡を含有しな
い状態で行うことができる。得られる合成砥石は、内部
に微小な気泡を含有しない。この合成砥石を用いて研磨
加工した場合、被研磨体表面に微細な傷を生じさせず、
平滑で表面精度に優れた仕上がり面を得ることができ
る。
媒、更に必要に応じ熱硬化性樹脂の初期縮合物を混合
し、均一に攪拌混合して反応原液を得る。この反応原液
を圧力2kg/cm2 以上の加圧下で加熱して架橋反応
させる。得られた反応生成物を水洗して気孔形成材等を
除去する。 【効果】架橋反応を反応原液中に微小な気泡を含有しな
い状態で行うことができる。得られる合成砥石は、内部
に微小な気泡を含有しない。この合成砥石を用いて研磨
加工した場合、被研磨体表面に微細な傷を生じさせず、
平滑で表面精度に優れた仕上がり面を得ることができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成砥石に係り、更に詳
しくはポリビニルアセタール系樹脂を主たる結合剤とし
た合成砥石の製造方法に関する。
しくはポリビニルアセタール系樹脂を主たる結合剤とし
た合成砥石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューターの記憶媒体として、一般
にメモリーディスクが使用され、中でも高純度アルミと
マグネシウムとの合金を素材とした、所謂アルミディス
ク基盤が多く用いられている。
にメモリーディスクが使用され、中でも高純度アルミと
マグネシウムとの合金を素材とした、所謂アルミディス
ク基盤が多く用いられている。
【0003】この基盤はその表面に極めて高密度に記憶
媒体としての磁性体微粒子が施与されており、使用の際
はこれを高速回転させ、専用磁気ヘッドにより情報の読
み取りを行うものである。そのため、アルミディスク基
盤は、一定の厚みを有すると共に、その表面は僅かの傷
や凹凸の存在も許されず、全体の平坦度が極めて優れ且
つ表面粗さも鏡面状態にまで精密に仕上げたものでなけ
ればならない。
媒体としての磁性体微粒子が施与されており、使用の際
はこれを高速回転させ、専用磁気ヘッドにより情報の読
み取りを行うものである。そのため、アルミディスク基
盤は、一定の厚みを有すると共に、その表面は僅かの傷
や凹凸の存在も許されず、全体の平坦度が極めて優れ且
つ表面粗さも鏡面状態にまで精密に仕上げたものでなけ
ればならない。
【0004】従来、このような超精密加工仕上げに用い
られる合成砥石としては、ポリビニルアセタール系合成
砥石(以下、「PVAt系砥石」と略記する)あるいは
ウレタン系合成砥石等が使用されており、特にPVAt
系砥石の占める割合が大きい。このような分野に使用さ
れるPVAt系砥石は、一般的には次のようにして製造
されている。
られる合成砥石としては、ポリビニルアセタール系合成
砥石(以下、「PVAt系砥石」と略記する)あるいは
ウレタン系合成砥石等が使用されており、特にPVAt
系砥石の占める割合が大きい。このような分野に使用さ
れるPVAt系砥石は、一般的には次のようにして製造
されている。
【0005】即ち、ポリビニルアルコール(以下、「P
VA」と略記する)の水溶液中に、研磨剤としての砥粒
と気孔形成材としての澱粉とを均一に分散せしめ、更に
架橋剤としてのアルデヒド類と架橋触媒である酸類とを
添加混合し、必要に応じ熱硬化性樹脂の前駆体ないしプ
レポリマーを加え、均質に攪拌分散させて得た反応原液
を型枠に注型したのち、約1日間加熱して架橋反応させ
る。得られた反応生成物を水洗し、気孔形成材及び未反
応物等を除去することにより、連続気孔を有する多孔質
構造体のPVAt系砥石が得られる。
VA」と略記する)の水溶液中に、研磨剤としての砥粒
と気孔形成材としての澱粉とを均一に分散せしめ、更に
架橋剤としてのアルデヒド類と架橋触媒である酸類とを
添加混合し、必要に応じ熱硬化性樹脂の前駆体ないしプ
レポリマーを加え、均質に攪拌分散させて得た反応原液
を型枠に注型したのち、約1日間加熱して架橋反応させ
る。得られた反応生成物を水洗し、気孔形成材及び未反
応物等を除去することにより、連続気孔を有する多孔質
構造体のPVAt系砥石が得られる。
【0006】しかしながら、上述の方法において、PV
A水溶液は比較的粘度の高い水溶液であるため、時とし
て反応原液中に微小気泡を抱き込むことがあり、この場
合得られる合成砥石はその内部に微小気泡を含有するも
のとなる。微小気泡を含有する合成砥石で精密研磨加工
を行った場合には、この微小気泡が原因と考えられる微
細な傷や凹凸が研磨面に発生するという問題点がある。
A水溶液は比較的粘度の高い水溶液であるため、時とし
て反応原液中に微小気泡を抱き込むことがあり、この場
合得られる合成砥石はその内部に微小気泡を含有するも
のとなる。微小気泡を含有する合成砥石で精密研磨加工
を行った場合には、この微小気泡が原因と考えられる微
細な傷や凹凸が研磨面に発生するという問題点がある。
【0007】かかる微小気泡を発生させないために、従
来は反応原液を真空状態で脱泡したり、消泡剤を添加混
合するといった工夫がなされているが、その場合でも反
応原液を型枠に注型する際に、微小な気泡を新たに巻き
込むことがあり、これに対しては従来の方法で対処する
ことはできなかった。
来は反応原液を真空状態で脱泡したり、消泡剤を添加混
合するといった工夫がなされているが、その場合でも反
応原液を型枠に注型する際に、微小な気泡を新たに巻き
込むことがあり、これに対しては従来の方法で対処する
ことはできなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上述の問
題点に鑑み鋭意研究した結果、架橋反応を加圧下で行う
ことにより微小気泡の発生が抑えられることを見出し、
本発明を完成したものであって、本発明の目的はPVA
t系砥石を製造するに際し、反応原液中に微小な気泡を
発生させることなく架橋反応せしめ、被研磨体表面に微
細な傷を発生させず、且つ平滑で表面精度に優れた仕上
がり面を得ることのできる合成砥石の製造方法を提供す
るにある。
題点に鑑み鋭意研究した結果、架橋反応を加圧下で行う
ことにより微小気泡の発生が抑えられることを見出し、
本発明を完成したものであって、本発明の目的はPVA
t系砥石を製造するに際し、反応原液中に微小な気泡を
発生させることなく架橋反応せしめ、被研磨体表面に微
細な傷を発生させず、且つ平滑で表面精度に優れた仕上
がり面を得ることのできる合成砥石の製造方法を提供す
るにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の合成砥石の製造
方法は、PVA,砥粒,気孔形成材,架橋剤及び架橋触
媒、更に必要に応じ熱硬化性樹脂の初期縮合物を混合し
たものからなる反応原液を加熱して架橋反応させ、得ら
れた反応生成物を水洗して気孔形成材等を除去し、多孔
質構造を有するPVAt系砥石を製造するに際し、前記
架橋反応を2kg/cm2 以上の加圧下で行うことを特
徴とするものである。
方法は、PVA,砥粒,気孔形成材,架橋剤及び架橋触
媒、更に必要に応じ熱硬化性樹脂の初期縮合物を混合し
たものからなる反応原液を加熱して架橋反応させ、得ら
れた反応生成物を水洗して気孔形成材等を除去し、多孔
質構造を有するPVAt系砥石を製造するに際し、前記
架橋反応を2kg/cm2 以上の加圧下で行うことを特
徴とするものである。
【0010】本発明に用いるPVAは、好ましくは平均
重合度300〜2000、鹸化度80モル%以上のもの
である。気孔形成材としては、一般的に澱粉類が好まし
く用いられる。澱粉類としては、植物から抽出される澱
粉粒が好適であり、植物の種類によって粒径が異なるの
で、その種類は所望する気孔径の大きさに応じ適宜選択
すればよい。また、澱粉変性体を用いてもよい。
重合度300〜2000、鹸化度80モル%以上のもの
である。気孔形成材としては、一般的に澱粉類が好まし
く用いられる。澱粉類としては、植物から抽出される澱
粉粒が好適であり、植物の種類によって粒径が異なるの
で、その種類は所望する気孔径の大きさに応じ適宜選択
すればよい。また、澱粉変性体を用いてもよい。
【0011】本発明に用いる砥粒としては、例えば炭化
珪素,熔融アルミナ,エメリー,ガーネット,ダイヤモ
ンド,窒化ケイ素,酸化クロム,酸化セリウム等の微細
粒子を挙げることができるが、就中、炭化珪素が本発明
の目的に対し好適である。
珪素,熔融アルミナ,エメリー,ガーネット,ダイヤモ
ンド,窒化ケイ素,酸化クロム,酸化セリウム等の微細
粒子を挙げることができるが、就中、炭化珪素が本発明
の目的に対し好適である。
【0012】本発明に用いる架橋剤とは、アルデヒド類
であり、例えばホルムアルデヒド,アセトアルデヒド等
の脂肪族系のもの、ベンズアルデヒド等の芳香族系のも
のが挙げられる。
であり、例えばホルムアルデヒド,アセトアルデヒド等
の脂肪族系のもの、ベンズアルデヒド等の芳香族系のも
のが挙げられる。
【0013】本発明に用いる架橋触媒とは、水溶液中で
酸性を呈する酸性触媒であり、PVAの架橋反応を促進
する効果を奏するものである。具体的には、例えば塩
酸,硫酸等の無機酸、酢酸,修酸,クエン酸,酪酸,マ
レイン酸等の有機酸を挙げることができ、通常は塩酸又
は硫酸が用いられている。その他、強酸と弱塩基とから
なる酸性塩類、例えば硝酸亜鉛,塩化第二鉄等を用いて
もよく、さらにこれらを併用してもよい。
酸性を呈する酸性触媒であり、PVAの架橋反応を促進
する効果を奏するものである。具体的には、例えば塩
酸,硫酸等の無機酸、酢酸,修酸,クエン酸,酪酸,マ
レイン酸等の有機酸を挙げることができ、通常は塩酸又
は硫酸が用いられている。その他、強酸と弱塩基とから
なる酸性塩類、例えば硝酸亜鉛,塩化第二鉄等を用いて
もよく、さらにこれらを併用してもよい。
【0014】本発明において必要に応じ添加混合される
熱硬化性樹脂の初期縮合物とは、熱硬化性樹脂のプレポ
リマーないし前駆体のことであり。熱硬化性樹脂の種類
としては、例えばフェノール系樹脂,メラミン系樹脂,
ウレタン系樹脂,尿素系樹脂,エポキシ系樹脂等が挙げ
られ、好ましくはフェノール系樹脂が用いられる。上記
熱硬化性樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上併用し
てもよい。熱硬化性樹脂の初期縮合物は、水溶性水溶
液、エマルジョンまたは粉末として用いられる。
熱硬化性樹脂の初期縮合物とは、熱硬化性樹脂のプレポ
リマーないし前駆体のことであり。熱硬化性樹脂の種類
としては、例えばフェノール系樹脂,メラミン系樹脂,
ウレタン系樹脂,尿素系樹脂,エポキシ系樹脂等が挙げ
られ、好ましくはフェノール系樹脂が用いられる。上記
熱硬化性樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上併用し
てもよい。熱硬化性樹脂の初期縮合物は、水溶性水溶
液、エマルジョンまたは粉末として用いられる。
【0015】本発明において、上記熱硬化性樹脂の初期
縮合物を用いた場合には、得られる合成砥石に適度の硬
脆性,寸法安定性,耐水性等を付与することができ、研
磨加工用に好適な物性のものに調節することが可能とな
る。
縮合物を用いた場合には、得られる合成砥石に適度の硬
脆性,寸法安定性,耐水性等を付与することができ、研
磨加工用に好適な物性のものに調節することが可能とな
る。
【0016】上記のPVA,砥粒,気孔形成材,架橋剤
及び架橋触媒を用いて、本発明の方法で合成砥石を製造
するには、例えば次のようにすればよい。すなわち、ま
ずPVAを温水に溶解してPVA水溶液とする。PVA
の濃度は通常5〜20重量%に調製して使用される。得
られたPVA水溶液に、澱粉の水分散液を加え、更に必
要に応じ熱硬化性樹脂の初期縮合物を加えて混合する。
次いで上記の架橋剤,架橋触媒及び所定量の砥粒を加え
て、均一に攪拌混合して、均質粘稠反応原液となす。
及び架橋触媒を用いて、本発明の方法で合成砥石を製造
するには、例えば次のようにすればよい。すなわち、ま
ずPVAを温水に溶解してPVA水溶液とする。PVA
の濃度は通常5〜20重量%に調製して使用される。得
られたPVA水溶液に、澱粉の水分散液を加え、更に必
要に応じ熱硬化性樹脂の初期縮合物を加えて混合する。
次いで上記の架橋剤,架橋触媒及び所定量の砥粒を加え
て、均一に攪拌混合して、均質粘稠反応原液となす。
【0017】引き続き、得られた反応原液を所定の型枠
に流し込み、内部を加熱加圧することのできる耐圧性容
器に入れ、容器内の圧力を2〜10kg/cm2 程度に
加圧した状態で40〜100℃の温度に加熱して架橋反
応せしめる。反応終了後、反応生成物を型枠より取り出
して水で洗浄し、澱粉及び未反応の架橋剤などを洗い流
し、脱液、乾燥するものである。圧力が2kg/cm2
より低い場合には、微小気泡を十分に除去することがで
きない。
に流し込み、内部を加熱加圧することのできる耐圧性容
器に入れ、容器内の圧力を2〜10kg/cm2 程度に
加圧した状態で40〜100℃の温度に加熱して架橋反
応せしめる。反応終了後、反応生成物を型枠より取り出
して水で洗浄し、澱粉及び未反応の架橋剤などを洗い流
し、脱液、乾燥するものである。圧力が2kg/cm2
より低い場合には、微小気泡を十分に除去することがで
きない。
【0018】なお、上述の方法において反応原液に熱硬
化性樹脂の初期縮合物を加えた場合には、上記乾燥後更
に加熱して熱硬化性樹脂を十分に硬化せしめるのが好適
である。
化性樹脂の初期縮合物を加えた場合には、上記乾燥後更
に加熱して熱硬化性樹脂を十分に硬化せしめるのが好適
である。
【0019】また、上述の方法で得られた乾燥後の反応
生成物あるいは熱硬化性樹脂を硬化せしめた反応生成物
は、必要に応じ更に熱硬化性樹脂の初期縮合物の溶液又
は分散液を含浸し、過剰な液を除去したのち、熱処理し
て熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。その際に用いられ
る熱硬化性樹脂としては、メラミン系樹脂が好適であ
り、上記含浸に際してはメラミン系樹脂の初期縮合物は
好ましくはアルコール系溶剤またはアルコール系溶剤と
水との混合液による溶液として用いられる。メラミン系
樹脂を施与することにより反応生成物に脆性が付与され
ることになる。
生成物あるいは熱硬化性樹脂を硬化せしめた反応生成物
は、必要に応じ更に熱硬化性樹脂の初期縮合物の溶液又
は分散液を含浸し、過剰な液を除去したのち、熱処理し
て熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。その際に用いられ
る熱硬化性樹脂としては、メラミン系樹脂が好適であ
り、上記含浸に際してはメラミン系樹脂の初期縮合物は
好ましくはアルコール系溶剤またはアルコール系溶剤と
水との混合液による溶液として用いられる。メラミン系
樹脂を施与することにより反応生成物に脆性が付与され
ることになる。
【0020】
【作用】本発明の方法では、反応原液の調製中に含有さ
れた気泡や、反応原液を注型する際に巻き込まれた気泡
を、加圧することにより圧縮し極めて微細な気泡にする
ことができる。気泡を極めて微細な状態にした状態で架
橋反応させることにより、得られる合成砥石はたとえ気
泡が含有されていたとしても、それは従来のものに比べ
著しく小さいため、もはや研磨加工において傷を発生さ
せるなどの不都合を実質的に発生させるようなものでは
ない。
れた気泡や、反応原液を注型する際に巻き込まれた気泡
を、加圧することにより圧縮し極めて微細な気泡にする
ことができる。気泡を極めて微細な状態にした状態で架
橋反応させることにより、得られる合成砥石はたとえ気
泡が含有されていたとしても、それは従来のものに比べ
著しく小さいため、もはや研磨加工において傷を発生さ
せるなどの不都合を実質的に発生させるようなものでは
ない。
【0021】なお、本発明の方法はPVAt系合成砥石
の製造だけでなく、熱硬化性樹脂や砥粒の混合されてい
ない一般的なPVAスポンジの製造にも応用することが
可能である。
の製造だけでなく、熱硬化性樹脂や砥粒の混合されてい
ない一般的なPVAスポンジの製造にも応用することが
可能である。
【0022】
実施例 完全鹸化のPVA2kgを温水に溶解して、16重量%
のPVA水溶液1200mlを得た。この水溶液に気孔
形成材としての澱粉1.2kgを加え、次いでフェノー
ル樹脂水溶液(商品名:PR961A、住友デュレズ
製、固形分64%)を100ml添加し、続いて架橋剤
としての37%ホルムアルデヒド水溶液2000mlと
触媒としての50%硫酸水溶液1800mlとを加え、
更に炭化珪素砥粒5kgを均一に分散させた混合液を加
え、十分に攪拌混合しスラリー状の反応原液を調製し
た。
のPVA水溶液1200mlを得た。この水溶液に気孔
形成材としての澱粉1.2kgを加え、次いでフェノー
ル樹脂水溶液(商品名:PR961A、住友デュレズ
製、固形分64%)を100ml添加し、続いて架橋剤
としての37%ホルムアルデヒド水溶液2000mlと
触媒としての50%硫酸水溶液1800mlとを加え、
更に炭化珪素砥粒5kgを均一に分散させた混合液を加
え、十分に攪拌混合しスラリー状の反応原液を調製し
た。
【0023】この反応原液を所定の型枠に注型し、型枠
ごと耐圧性金属ハウジング内の湯浴に入れ、5kg/c
m2 に加圧し約60℃で一昼夜反応固化せしめた。この
段階において、PVAの架橋反応、及びフェノール樹脂
の初期反応が完結し、中間生成物が得られた。
ごと耐圧性金属ハウジング内の湯浴に入れ、5kg/c
m2 に加圧し約60℃で一昼夜反応固化せしめた。この
段階において、PVAの架橋反応、及びフェノール樹脂
の初期反応が完結し、中間生成物が得られた。
【0024】しかる後、型枠より中間生成物を取り出
し、これを水洗して澱粉及び未反応のホルムアルデヒ
ド,硫酸等を除去したのち乾燥した。乾燥後の中間生成
物は、まだ砥石として必要とされる硬度,寸法安定性,
耐水性を有するものではなかった。
し、これを水洗して澱粉及び未反応のホルムアルデヒ
ド,硫酸等を除去したのち乾燥した。乾燥後の中間生成
物は、まだ砥石として必要とされる硬度,寸法安定性,
耐水性を有するものではなかった。
【0025】次に、メラミン系樹脂M−3(商品名、住
友化学製)を同量の水で稀釈した液に得られた中間生成
物を浸漬し、該中間生成物の内部まで該メラミン樹脂液
を含浸せしめた後、過剰な樹脂液を除去した。しかる
後、これを通風式乾燥機に移し、室温から徐々に昇温し
140℃で約9時間熱処理し、所定形状に成形加工し
て、PVAt系合成砥石を得た。
友化学製)を同量の水で稀釈した液に得られた中間生成
物を浸漬し、該中間生成物の内部まで該メラミン樹脂液
を含浸せしめた後、過剰な樹脂液を除去した。しかる
後、これを通風式乾燥機に移し、室温から徐々に昇温し
140℃で約9時間熱処理し、所定形状に成形加工し
て、PVAt系合成砥石を得た。
【0026】得られた合成砥石は、メラミン樹脂の施与
量が約20重量%で、内部に気泡の混入は見られなかっ
た。この合成砥石をアルミ材の研磨加工に供したとこ
ろ、極めて平滑でスクラッチ等の傷のない、表面状態の
良好な面に仕上がった。
量が約20重量%で、内部に気泡の混入は見られなかっ
た。この合成砥石をアルミ材の研磨加工に供したとこ
ろ、極めて平滑でスクラッチ等の傷のない、表面状態の
良好な面に仕上がった。
【0027】比較例 上記実施例で反応原液を架橋反応させる際に行った加圧
を行わないで、常圧で架橋反応させた以外は、実施例と
同様にしてPVAt系合成砥石を得た。得られた合成砥
石は、微小な気泡を含有し、また実施例品に比べ、嵩比
重が約0.1g/cm3 低く、気孔率が約5%高いもの
であった。この合成砥石を用いアルミ材の研磨加工をし
たところ、許容範囲を越える深いスクラッチの発生が見
られた。
を行わないで、常圧で架橋反応させた以外は、実施例と
同様にしてPVAt系合成砥石を得た。得られた合成砥
石は、微小な気泡を含有し、また実施例品に比べ、嵩比
重が約0.1g/cm3 低く、気孔率が約5%高いもの
であった。この合成砥石を用いアルミ材の研磨加工をし
たところ、許容範囲を越える深いスクラッチの発生が見
られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、反応原液を加圧
下で架橋反応させるため、反応原液中に従来発生してい
た微小な気泡を実質的に除去することができる。このた
め本発明の方法で得られた合成砥石は、その内部にスク
ラッチ等の原因となるな気泡を含有しないものであり、
極めて良好な研磨加工を施すことができる。したがっ
て、本発明の方法で得られる合成砥石は、アルミディス
ク基盤等の精密な表面研磨加工用のものとして極めて好
適なものである。
下で架橋反応させるため、反応原液中に従来発生してい
た微小な気泡を実質的に除去することができる。このた
め本発明の方法で得られた合成砥石は、その内部にスク
ラッチ等の原因となるな気泡を含有しないものであり、
極めて良好な研磨加工を施すことができる。したがっ
て、本発明の方法で得られる合成砥石は、アルミディス
ク基盤等の精密な表面研磨加工用のものとして極めて好
適なものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコール,砥粒,気孔形成
材,架橋剤及び架橋触媒、更に必要に応じ熱硬化性樹脂
の初期縮合物を混合したものからなる反応原液を加熱し
て架橋反応させ、得られた反応生成物を水洗して気孔形
成材等を除去し、多孔質構造を有するポリビニルアセタ
ール系合成砥石を製造するに際し、前記架橋反応を2k
g/cm2 以上の加圧下で行うことを特徴とする合成砥
石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15952694A JPH081522A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 合成砥石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15952694A JPH081522A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 合成砥石の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH081522A true JPH081522A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15695700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15952694A Pending JPH081522A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 合成砥石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH081522A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014136267A (ja) * | 2013-01-16 | 2014-07-28 | Shinano Denki Seiren Kk | 高弾性砥石 |
JP2015057302A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-03-26 | 有限会社リード創研 | ポリ尿素複合研磨材及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP15952694A patent/JPH081522A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014136267A (ja) * | 2013-01-16 | 2014-07-28 | Shinano Denki Seiren Kk | 高弾性砥石 |
JP2015057302A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-03-26 | 有限会社リード創研 | ポリ尿素複合研磨材及びその製造方法 |
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