JP2001151765A - L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩の製造法 - Google Patents

L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩の製造法

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JP2001151765A JP2000342489A JP2000342489A JP2001151765A JP 2001151765 A JP2001151765 A JP 2001151765A JP 2000342489 A JP2000342489 A JP 2000342489A JP 2000342489 A JP2000342489 A JP 2000342489A JP 2001151765 A JP2001151765 A JP 2001151765A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収率の減少をまねくことなく、安価な装置的
費用でL−アスコルビン酸のアルカリ金属塩を連続的に
製造する方法を提供する。 【解決手段】 次の工程:a)2−ケト−L−グルコン
酸またはジアセトン−2−ケト−L−グルコン酸をC1
〜C10−アルコールで酸触媒の存在下にエステル化する
工程、b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−C1
〜C10−アルキルエステルをC1〜C10−アルカリ金属
アルコラートの存在下に転位させる工程を含む、L−ア
スコルビン酸のアルカリ金属塩の製造法の場合に、処理
工程a)およびb)を連続的に実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−ケト−L−グ
ルコン酸またはジアセトン−2−ケト−L−グルコン酸
をC1〜C10−アルコールで酸触媒の存在下にエステル
化し、形成された2−ケト−L−グルコン酸−C1〜C
10−アルキルエステルをC1〜C10−アルカリ金属アル
コラートの存在下に転位させることによって、L−アス
コルビン酸のアルカリ金属塩を連続的に製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】L−アスコルビン酸の製造のために、過
去においては数多くの変法が記載された。1つの概要
は、なかんずくCrawford他, Adv. Carbohydrate Chem.
37, 79 (1980)ならびにUllmann's Encyclopedia of Ind
ustrial Chemistry,第A27巻,551-557 (1996)に見出
される。
【0003】原理的にビタミンCの大工業的合成のため
の2つの変法、即ちL−アスコルビン酸もしくはL−ア
ルコルベートへの2−ケト−L−グルコン酸の酸触媒反
応による転位が確立された。
【0004】2−ケト−L−グルコン酸の酸触媒による
ラクトン化は、実際に簡単なバッチ法であるが、しか
し、周囲環境において触媒分離および価値のある生成物
単離のための高い装置的費用が必要とされる。塩基触媒
反応によるラクトンは、同様に2−ケト−L−グルコン
酸のエステルの製造、アスコルビン酸塩へのラクトン化
および酸条件下でのアスコルビン酸の遊離を含む古典的
な多工程処理である。
【0005】2つの合成法については、数多くの特許も
しくは特許出願が公知である。
【0006】即ち、米国特許第2185383号明細書
には、2−ケト−L−グルコン酸と溶剤としての濃塩酸
および酢酸との反応が記載されている。
【0007】特開昭58−177986号公報には、2
−ケト−L−グルコン酸のナトリウム塩へのエタノール
およびアセトンの添加、塩酸での中和、濾過により沈殿
された塩化ナトリウムの分離および引続く25℃〜75
℃の範囲内の温度での版の混合物の維持を含む方法が記
載されており、それによってL−アスコルビン酸が得ら
れる。
【0008】特公昭48−15931号公報には、表面
活性剤の存在下で不活性溶剤中での2−ケト−L−グル
コン酸と鉱酸との反応が記載されている。
【0009】WO 87/00839には、不活性有機
溶剤中の2−ケト−L−グルコン酸の懸濁液を界面活性
剤の存在下で酸触媒の下で反応させ、L−アスコルビン
酸に変える方法の特許保護が請求されている。
【0010】ドイツ連邦共和国特許出願公告第1954
7073号明細書には、2−ケト−L−グルコン酸を鉱
酸水溶液と、不活性有機溶剤、脂肪族ケトンならびに酸
塩化物を含有する溶剤混合物中で反応させることによっ
てL−アスコルビン酸を製造するための方法が記載され
ている。
【0011】WO 99/07691には、40〜80
℃の温度での2−ケト−L−グルコン酸と濃塩酸との反
応が記載されている。
【0012】欧州特許出願公開第0671405号明細
書には、2−ケト−L−グルコン酸を酸イオン交換体の
存在下にメタノールでエステル化することによって2−
ケト−L−グルコン酸−メチルエステルまたは2−ケト
−L−グルコン酸−エチルエステルを製造するための方
法が開示されている。更に、この欧州特許出願公開明細
書においては、上記エステルをアルカリ転位(ラクトン
化)し、アスコルビン酸またはその塩に変えることがで
きることが示唆されている。
【0013】米国特許第5391770号明細書には、
2−ケト−L−グルコン酸をエステル化し、引続き形成
されたエステルを塩基触媒によりラクトン化し、L−ア
スコルビン酸の塩に変え、かつ強酸の添加によってアス
コルビン酸を遊離させることが記載されている。
【0014】特公昭50−22113号公報には、2−
ケト−L−グルコン酸をブタノールでエステル化し、引
続き溶剤としてのベンゾール中で酸触媒によりラクトン
化することが記載されている。
【0015】酸触媒によるラクトン化は、一般に長い反
応時間、それに応じての大きな装置体積、不活性溶剤の
使用および費用のかかる触媒分離を必要とする。
【0016】よりいっそう有利な空時収量は、塩基触媒
によるラクトン化の際にエステルのよりいっそう迅速な
転位によって達成される。しかし、この合成法の場合に
は、2−ケト−L−グルコン酸の完全なエステル化およ
び鹸化反応を阻止するための無水反応条件の厳守に注意
すべきである。これは、一般に反応釜カスケードおよび
エステル化アルコールの費用のかかる脱水にも拘わらず
必ずしも満足できるものではない。
【0017】例えば、メタノール中のNaHCO3また
はNaOHを用いる塩基触媒によるラクトン化は、一般
に未反応の2−ケト−L−グルコン酸をアスコルビン酸
ナトリウム中の望ましくない副生成物として生じる。更
に、例えばメタノール中の苛性ソーダを使用する場合に
は、高い含水量により望ましくない着色された副生成物
が生じ、かつ水中のアスコルビン酸ナトリウムの十分な
溶解性による収率の減少をまねく。
【0018】これまで、2−ケト−L−グルコン酸をエ
ステル化するための連続的方法が記載されたにすぎない
(欧州特許出願公開第0671405号明細書参照)。
これに対して、ラクトン化は、現在までの公知技術水準
によれば、古典的な非連続的なプロセスである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、上記欠点を有しない、L−アスコルビン酸のアルカ
リ金属塩の製造法を提供することであった。
【0020】
【課題を解決するための手段】この課題は、次の工程: a)2−ケト−L−グルコン酸またはジアセトン−2−
ケト−L−グルコン酸をC1〜C10−アルコールで酸触
媒の存在下にエステル化する工程、 b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−C1〜C10
−アルキルエステルをC1〜C10−アルカリ金属アルコ
ラートの存在下に転位させる工程を含む、L−アスコル
ビン酸のアルカリ金属塩の製造法によって解決され、こ
の方法は、処理工程a)およびb)を連続的に実施する
ことによって特徴付けられる。
【0021】L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩とし
て、好ましくは、ナトリウム塩、カリウム塩およびリチ
ウム塩、特に好ましくはナトリウム塩が考えられる。
【0022】処理工程a)において、2−ケト−L−グ
ルコン酸またはジアセトン−2−ケト−L−グルコン酸
をエステル化するために、原理的に全てのC1〜C10
アルコール、好ましくは3以上の炭素原子数を有する飽
和の分枝鎖状または非分枝鎖状アルキルアルコール、有
利に炭素原子3〜10個のアルキル基を有するアルコー
ル、例えばn−プロパノール、イソプロパノール、1−
ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパ
ノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノ
ール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキ
サノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−
ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、
3−オクタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、
1−デカノール、2−デカノール、4−デカノール、特
に好ましくn−プロパノール、イソプロパノール、1−
ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパ
ノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノ
ール、1−ヘキサノールおよび1−オクタノールからな
る群から選択されたC3〜C8−アルコールが適当であ
る。
【0023】この場合、アルコールは、使用された2−
ケト−L−グルコン酸もしくはジアセトン−2−ケト−
L−グルコン酸に対して1〜10倍、好ましくは2〜8
倍、特に好ましくは3〜6倍のモル過剰量が使用され
る。
【0024】エステル化反応の経過中に、溶剤として一
緒に導かれる水ならびにエステル化の際に付加的に形成
される水は、容易に沸騰する共沸混合物として反応室か
ら気相を経て除去されることができる。
【0025】必要な場合には、縮合後にエステル化アル
コールを返送させながら相分離(アルコール/水)を行
なうことができる。この場合には、一般に例えば膜分離
法または蒸留法による返送されたアルコールの完全な脱
水は不必要である。それというのも、本発明によれば、
反応室中での完全な脱水は、例えば向流法で行なわれる
からである。
【0026】2−ケト−L−グルコン酸をC1〜C3−ア
ルコールでエステル化する場合には、このアルコールの
沸点が低いために、蒸留による水分離の場合には、アル
コールの望ましくない損失、ひいては収量の損失が生じ
うる。アルコールの損失を反応の間に相応して補充する
ことにより、エステル化の割合は、再び上昇させること
ができる。
【0027】酸触媒を添加することにより、エステル化
反応は、自体公知の方法で促進される。この場合、触媒
は、2−ケト−L−グルコン酸もしくはジアセトン−2
−ケト−L−グルコン酸1モル当たり0.001〜0.
2モル、好ましくは0.005〜0.1モル、特に好ま
しくは0.005〜0.05モルの量で使用される。
【0028】エステル化触媒としては、一般に、自体公
知の全ての均一または不均一の酸触媒を使用することが
できる。
【0029】好ましくは、エステル化は、鉱酸、有機ス
ルホン酸、有機カルボン酸、酸イオン交換樹脂および酸
反応中心を有する固定床触媒、例えば酸ゼオライトから
なる群から選択された酸均一触媒または不均一触媒の存
在下で実施される。
【0030】均一触媒として、例えば鉱酸もしくはその
エステルは適している。これには、殊に燐酸、燐酸−モ
ノブチルエーテル、燐酸−ジブチルエステル、燐酸−モ
ノペンチルエステル、燐酸−ジペンチルエステル、硫
酸、硫酸−モノブチルエステル、硫酸−モノペンチルエ
ステル、塩化水素が挙げられる。好ましい有機スルホン
酸は、p−トルオールスルホン酸、メタンスルホン酸、
トリフルオルメタンスルホン酸およびクロルスルホン酸
である。有機カルボン酸の中、トリフルオロ酢酸がエス
テル化触媒として使用されることができ、また2−ケト
−L−グルコン酸、ジアセトン−2−ケト−L−グルコ
ン酸またはアスコルビン酸もエステル化触媒として使用
されることができる。
【0031】特に好ましくは、硫酸、p−トルオールス
ルホン酸、メタンスルホン酸または使用されたアルコー
ルのモノアルキルスルフェートが使用される。モノアル
キルスルフェートは、70℃を上廻る温度で硫酸を分離
し[Popelier, Bull. Soc. Chim. Belg. 35, 265 (192
6)]、次いで、この硫酸は、触媒作用を生じる。特に好
ましく均一な酸触媒は、硫酸およびp−トルオールスル
ホン酸である。
【0032】上記の均一な触媒の場合には、この触媒
は、反応前にエダクトの1つに混入されてよいかまたは
別の流れとして反応器中に供給されてよい。
【0033】不均一な触媒は、好ましくは反応器中で熱
い反応帯域内に固定されている。蒸留塔内に不均一な触
媒を組み込むために、刊行物には、数多くの構成法が記
載されている。このために、触媒が棚段上またはその流
出シャフト内に配置されていてよい滞留時間棚段、さら
に被覆された充填塔または被覆された充填物、例えばセ
ラミック充填物、織り込まれた触媒を有する巻き付けら
れかつ構造化された充填物が属する。
【0034】不均一な触媒として、自体公知の酸触媒、
好ましくはゼオライトとしての酸陽イオン交換体がこれ
に該当する。
【0035】”酸陽イオン交換体”の名称は、商業的に
入手可能な樹脂もしくはデトキサン(Detoxane)、例え
ばLewatit(登録商標)S 100、SP 112またはLewatit
(登録商標)2631(Bayer)またはAmberlite(登録商
標)18およびIRA 120またはAmberlyst(登録商標)15ま
たはDuolite(登録商標)C 20、C 26およびC 264(Rohm
&Haas)またはDowex(登録商標)イオン交換体であ
る。
【0036】ゼオライトは、結晶性アルミノケイ酸塩で
あり、これは、SiO4またはAlO4四面体の強固な三
次元網状組織を有する高度に規則的な構造を有し、この
構造は、共通の酸素原子によって結合されている。Si
原子およびAl原子と酸素との比は、1:2である。ア
ルミニウムを含有する四面体のイオン原子価は、結晶中
に陽イオン、例えばアルカリ金属原子または水素原子を
含ませることによって補償されている。従って、陽イオ
ンの交換は、可能である。四面体の空間は、脱水前に水
分子の乾燥もしくは焼成によって確保されている。
【0037】適当なゼオライトは、例えばペンタシル型
のもの、特にアルミノケイ酸塩−ゼオライトまたは硼珪
酸塩−ゼオライトである。部分的な炭化(前炭化)によ
り、望ましい反応生成物の選択度の最適化のために触媒
の活性度を調節することは、可能である。
【0038】エステル化は、本発明によれば、40〜2
50℃、好ましくは70〜200℃、特に好ましくは8
0〜150℃の範囲内の温度で実施される。
【0039】反応室中での反応混合物の滞留時間は、1
〜2000秒の範囲内、好ましくは20〜300秒、特
に好ましくは30〜250秒の範囲内にある。
【0040】エステル化は、本発明によれば、1〜20
00ミリバールの圧力範囲内で行なわれ、好ましくは1
50〜1000ミリバール、特に好ましくは200〜9
50ミリバールで実施される。
【0041】2−ケト−L−グルコン酸とともに、ジア
セトン−2−ケト−L−グルコン酸は、上記条件下で同
様にエステル化されていてもよい。この場合には、付加
的にアセトン保護基の分離が行なわれる。この分離のた
めには、2モル当量の水が必要とされ、同時にエステル
化反応の際に1モル当量の水が形成される。従って、最
も簡単な方法の場合には、ジアセトン−2−ケト−L−
グルコン酸の一水和物が使用される。反応は、上記の圧
力範囲および温度範囲と同様に行なわれる。形成された
アセトンは、低沸点物としてエステル化反応の間に開始
時にかまたは過剰の含水溶剤と一緒に留去され、単離お
よび回収後に返送されることができ、例えば古典的なラ
イヒシュタイン法(Reichstein-Verfahren)により、ジ
アセトン−2−ケト−L−グルコン酸の合成のために再
使用されることができる。無水のジアセトン−2−ケト
−L−グルコン酸を使用する場合には、付加的に水1モ
ルが添加されなければならない。
【0042】本発明による方法には、好ましくは2−ケ
ト−L−グルコン酸が出発物質として使用される。この
場合、酸は、結晶形で、例えば無水一水和物または水分
が遠心分離された一水和物として、無水化合物として、
ならびに水溶液として、例えば濃縮された発酵溶液とし
て使用されてよい。
【0043】2−ケト−L−グルコン酸の一水和物は、
一般に水または含水有機溶液からの結晶の際に生じる。
結晶泥状物を遠心分離することにより、湿潤した一水和
物は得ることができる。この一水和物は、水分が遠心分
離された生成物として直接に本発明によるエステル化反
応に使用されることができるかまたは温和な条件下で乾
燥させることができる。
【0044】好ましくは、本発明による方法の場合に
は、2−ケト−L−グルコン酸の一水和物の乾燥もしく
は脱水は、省略することができる。それというのも、本
発明による次の活性化反応の場合には、さらに共沸混合
物の脱水が実施される。
【0045】エステル化反応の際の2−ケト−L−グル
コン酸の変換度は、本発明による方法においては明らか
に90%を上廻り、好ましくは95%を上廻り、特に好
ましくは97%〜99.9%の範囲内にある。
【0046】引続き、処理工程a)で形成された2−ケ
ト−L−グルコン酸は、工程b)においてC1〜C10
アルカリ金属アルコラートの存在下に連続的にL−アス
コルビン酸の相応するアルカリ金属塩に変換される。
【0047】アルカリ金属アルコラートに使用されるア
ルコールは、既に冒頭に記載されたC1〜C10−アルコ
ール、好ましくはC3〜C10−アルコール、特に好まし
くはC 3〜C8−アルコール、殊にn−プロパノール、イ
ソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2
−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパ
ノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノールおよび1
−オクタノールからなる群から選択された化合物であ
る。
【0048】処理工程b)におけるラクトン化は、本発
明によれば、40〜200℃の範囲内、好ましくは60
〜150℃、特に好ましくは80〜120℃の範囲内で
実施される。
【0049】反応器中での反応混合物の滞留時間は、2
0秒間ないし60分間の範囲内、好ましくは30秒間な
いし10分間、特に好ましくは4秒間ないし3分間の範
囲内にある。
【0050】工程b)における反応は、本発明によれ
ば、1〜4000ミリバールの圧力範囲内で行なわれ、
好ましくは150〜1000ミリバール、特に好ましく
は200〜950ミリバールの範囲内で実施される。
【0051】本発明による方法の特殊な実施態様は、付
加的な処理工程c)においてC1〜C10−アルカリ金属
アルコラートをその場で、例えば相応するC1〜C10
アルコールをアルカリ金属水酸化物水溶液と反応させる
ことによって製造すること示す。
【0052】処理工程c)は、本発明によれば、40〜
250℃の範囲内、好ましくは70〜200℃、特に好
ましくは80〜150℃の範囲内の温度で実施される。
【0053】滞留時間は、1〜2000秒間の範囲内、
好ましくは20〜300秒間、特に好ましくは30〜2
50秒間の範囲内にある。
【0054】アルコラートは、本発明によれば、1〜4
000ミリバール、好ましくは150〜1000ミリバ
ール、特に好ましくは200〜950ミリバールの圧力
範囲内で形成される。
【0055】本発明による連続的方法を実施するための
可能な装置は、なかんずく落下型膜蒸発器または落下型
流動蒸発器、サンベイ(Sambay)薄膜蒸発器およびルワ
(Luwa)薄膜蒸発器[=回転する拭き取り羽根またはロ
ールにより薄い液体被膜を製造する蒸発器]、ロータリ
ーエバポレーターであるが、しかし薄膜精留塔[例え
ば、充填塔および膜塔、回転するインサートを有する精
留器(噴霧塔)]であってもよい。ここに記載された反
応器の詳細な記載は、Ullmanns Encyklopaedie der tec
hnischen Chemie, 第4版, 第2巻 (1972), 第516
頁, 第533〜537頁, 第652〜660頁ならびに
第3巻 (1973), 第386〜388頁に見出される。
【0056】好ましい反応器として、薄膜蒸発器または
落下型流動蒸発器ならびに特に好ましくはなかんずくCh
em. Ing. Techn. 43, 1101 (1971)に記載された、駆動
部材および濃縮部材を備えた反応塔を挙げることができ
る。
【0057】この場合、反応塔の構成は、熱的に結合さ
れた蒸留塔または好ましくは所謂分離壁塔であることが
できる。
【0058】本発明による方法の範囲内で有利に使用さ
れる反応蒸留は、刊行物に公知であり、Chem. Ing. TEc
h. 50 (1970) 8, 586-592, Chem. Eng. 10 (1998), 158
-163およびChem. Tech., 5 (1997), 37-45ならびに欧州
特許出願公開第0454719号明細書に記載された、
均一接触反応および不均一接触反応または自動接触的に
進行する反応等である。
【0059】均一接触反応の場合には、多くの場合に非
揮発性触媒または高沸点触媒、例えば硫酸、p−トルオ
ールスルホン酸、アルカリ液またはアルコラートが使用
される。しかし、個々の場合には、沸点が反応体、例え
ば蒸留効果によって主に塔内に残留する硝酸の範囲内に
ある均一な触媒が使用されてよい。
【0060】不均一な触媒は、多くの場合に固体触媒床
の形で塔内または隔てられた容器中で塔の外側に収容さ
れる。この不均一な触媒は、堆積物として使用されてよ
く、例えばイオン交換体樹脂の場合には、充填体、例え
ばラッシヒ環に圧縮されたイオン交換体に変形され、濾
布中に導入され、ロール状物(所謂、俵状物)または塔
充填物に変形され、蒸留充填物上にもたらされるかまた
は懸濁液として塔内で使用される。
【0061】反応塔の1つの特殊な実施形式は、所謂分
離壁塔である。この塔型は、例えばChem. Eng Technol.
10 (1987) 92-98、Process Engineering 2 (1993) 33-
34およびChemical Engineering 7 (1997) 72-76 に記載
されている。
【0062】種々の装置的態様で形成されてもよい、熱
的に結合された蒸留塔の記載は、同様に上記の専門文献
の個所に見出すことができる。分離壁塔および熱的に結
合された蒸留塔は、常用の蒸留塔の配置と比較してエネ
ルギー需要ならびに投資費用に関連して利点を提供し、
したがって工業的にますます使用されている。
【0063】分離壁塔および熱的に結合された塔は、充
填体または秩序ある充填物を有する充填塔として形成さ
れていてよいし、棚段塔として形成されていてもよい。
【0064】欧州特許出願公開第0126288号公報
には、化学反応が実施される分離壁塔が記載されてい
る。均一の触媒を添加個所およびこの触媒の個々の反応
体に対する相対的湿分に関連して添加を定義することに
より、化学反応は、意図的に塔系の一定の部分領域上で
制限することができる。不均一な触媒の使用に関連し
て、この不均一な触媒は、イオン交換体の形で滞留時間
容器中で塔体の外側で使用されてよいことが記載されて
いる。
【0065】更に、本発明による方法は、上記の処理工
程a)〜c)の少なくとも1つを蒸留塔内、殊に分離壁
塔内で実施することによって特徴付けられる。
【0066】好ましくは、全部で3つの処理工程a)〜
c)は、共通の蒸留塔内で実施される。
【0067】この場合には、分離壁塔の1つの部分領域
内でケト−L−グルコン酸もしくはジアセトン−2−ケ
ト−L−グルコン酸のエステル化は、行なわれ、第2の
部分領域内でアスコルビン酸塩への転位は実施され、同
時に転位に必要とされる塩基は、第3の部分領域内で製
造される。
【0068】特に好ましいのは、分離壁塔内で連続的に a)2−ケト−L−グルコン酸をn−ブタノールで硫酸
の存在下に分離壁塔の隔てられた部分領域中で同時に水
を留去させる際にエステル化し、 b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−n−ブチル
エステルを分離壁塔の他の部分領域中でナトリウム−n
−ブチラートの存在下に転位させ、ナトリウムアスコル
ベートに変え、この場合 c)ナトリウム−n−ブチラートを分離壁塔の第3の部
分領域中でその場でn−ブタノールと苛性ソーダ水溶液
との反応によって同時に水を留去させる際に製造するこ
とを特徴とする、ナトリウム−L−アスコルベートの製
造法である。
【0069】処理工程a)におけるn−ブタノールを用
いてのエステル化は、80〜150℃の温度範囲、20
0〜950ミリバールの圧力範囲および30〜250秒
の滞留時間で行なわれる。
【0070】処理工程b)におけるナトリウム−L−ア
スコルベートへの転位は、80〜120℃の温度範囲、
200〜950ミリバールの圧力範囲および40秒ない
し3分間の滞留時間で行なわれる。
【0071】処理工程c)におけるナトリウム−n−ブ
チラートの製造は、80〜150℃の温度範囲、200
〜950ミリバールの圧力範囲および30〜250秒の
滞留時間で行なわれる。
【0072】本発明による方法にとって好ましい装置、
所謂分離壁塔は、2−ケト−L−グルコン酸からのナト
リウム−L−アスコルベートの例につき、図1によって
詳細に記載される。
【0073】分離壁塔において、2−ケト−L−グルコ
ン酸(KGS)の水溶液またはアルコール性溶液は、部
分領域4中で最初にさらに濃縮され、同じ部分領域4中
でアルコール、有利にブタノールとの反応によって触媒
酸、有利に硫酸または酸担持触媒の存在下にエステル化
される。エステルは、アルコール性溶液として部分領域
4を去る。
【0074】反応塔内でケト−L−グルコン酸エステル
を製出させるためには、有利に遊離酸の水溶液が10〜
60質量%の濃度範囲内で使用される。
【0075】分割された塔の別のセグメントにおいて、
部分領域5中で無水アルカリ金属アルコラート、有利に
ナトリウムブチラートの製造は、苛性ソーダ水溶液の供
給および同時に供給されるブタノールとの反応によって
行なわれる。部分領域5の終了時に形成されるアルカリ
金属アルコラートは、棚段6中に移される。そこで、ア
ルカリ金属アスコルベート、殊にナトリウム−L−アス
コルベートへのエステルのさらなる転位が行なわれる。
この場合、部分領域6の反応条件および寸法は、生成さ
れたアルカリ金属アスコルベートが最初に充填物の下部
で生じ、懸濁液として塔を去るように定められる。
【0076】エステル化およびアルコラート形成による
塔頂生成物の残分の脱水は、分離壁塔の部分領域1中で
実施される。ブタノールを使用した場合には、共沸混合
物の水/n−ブタノールは、塔の頭頂部から取り出さ
れ、相分離器上に導かれる。湿潤したn−ブタノール
は、再び頭頂部に返送される。付加的に、この位置で新
しいブタノールは、供給されることができる。
【0077】反応性蒸留に対して2−ケト−L−グルコ
ン酸の溶液を製造するために、水の代わりに、別の極性
溶剤、有利にアルコールまたは溶剤混合物は適してい
る。
【0078】蒸留塔内に不均一触媒を組み込むために
は、刊行物に数多くの構成法が記載されている。このた
めに、触媒が棚段上またはその流出シャフト内に配置さ
れていてよい滞留時間棚段、さらに被覆された充填塔ま
たは織り込まれた触媒を有する巻き付けられかつ構造化
された充填物が属する。そのために、同様に任意の酸触
媒、例えばイオン交換体、ゼオライトまたは酸中心でド
ーピングされた不活性担体がこれに該当する。
【0079】反応塔内への液状の均一な酸触媒の供給場
所は、運転パラメーターに依存する。この場所は、塔の
頭頂部でのアルコールの同時の添加から運転部分での隔
てられた供給位置にまで変動する。供給の種類は、反応
温度、運転圧力および触媒の温度安定性により変動す
る。この場合、より高い反応速度は、装置のコンパクト
な形状を可能にする。
【0080】冒頭に記載された温度範囲は、触媒、使用
物質および反応生成物が損なわれない程度に選択されう
る。同時に、縮合温度を明らかに周囲温度を上廻るよう
に維持することは、望ましい。
【0081】アルカリ金属アルコラートを製造するため
に、エステルの製造で明らかになるのと同じ温度範囲お
よび圧力範囲が使用される。ブチラートの場合には、常
圧下または弱い減圧下で100〜130℃の温度範囲内
で作業される。
【0082】更に、処理工程b)を蒸留塔から隔てられ
た反応器中で実施することは可能である。
【0083】同様に好ましいかかる方法は、分離壁塔内
で連続的に a)2−ケト−L−グルコン酸をn−ブタノールで硫酸
の存在下に分離壁塔の隔てられた部分領域中で同時に水
を留去させる際にエステル化し、 b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−n−ブチル
エステルを分離壁塔から隔てられた反応混合ポンプ中で
ナトリウム−n−ブチラートの存在下に連続的に転位さ
せ、ナトリウムアスコルベートに変え、この場合 c)ナトリウム−n−ブチラートをa)に記載の分離壁
塔の他の隔てられた部分領域中でその場でn−ブタノー
ルと苛性ソーダ水溶液との反応によって同時に水を留去
させる際に製造することによって特徴付けられる。
【0084】この場合も、個々の工程a)〜c)の圧力
パラメーター、温度パラメーターおよび滞留時間パラメ
ーターは、既に上記された範囲内にある。
【0085】即ち、図2に相応して、2−ケト−L−グ
ルコン酸エステルおよびアルカリ金属アルコラートの生
成物流は、別々に分離壁塔から取り出されてよく、引続
き反応混合ポンプ(6)中で合わされ、アルカリ金属ア
スコルベートに変換され、場合によっては生成される懸
濁液は、次の精製工程に供給される。また、反応混合ポ
ンプに対して選択的に、シリンダーロールまたは噴射ノ
ズル反応器もラクトン化工程に使用されてもよい。
【0086】同様に、C1〜C10−アルカリ金属アルコ
ラートは、別々の反応器中で製造することができ、この
場合には、引続き連続的に上記の反応器の中の1つで2
−ケト−L−グルコン酸エステルの転位を促進させるこ
とができる。
【0087】L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩を製
造するための本発明による連続的な方法は、一連の利点
を示す: ・ 全滞留時間は、アスコルベート合成の刊行物から公
知の実施態様とは異なり、2−ケト−L−グルコン酸か
ら出発し、極めて短い。
【0088】・ それによって、装置は、小型の寸法を
使用することができる。
【0089】・ エステル化の際の平衡変換率は、高
く、それによって反応生成物は、特殊な強力な反応パラ
メーターに応じて0.02〜0.5質量%の未変換の2
−ケト−L−グルコン酸の残留含量を有する。
【0090】・ 蒸留運転の間の作業条件は、含水量が
零になり、場合によっては反応混合物中でのエステル化
アルコールの含量も零になるように調節されてよい。
【0091】・ 連続的なアルコラート製造は、完全な
脱水下に同じ蒸留塔内で行なうことができる。
【0092】・ 塔内で、水の遠心分離およびブタノー
ルの回収は行なわれる。
【0093】・ ケト−L−グルコン酸溶液の残分脱水
は、同様に同じ装置中で行なわれる。
【0094】本発明による方法は、次の実施例につき詳
説される。
【0095】
【実施例】例1 ナトリウム−L−アスコルベートの製造 2−ケト−L−グルコン酸−n−ブチルエステルおよび
ナトリウム−n−ブチルエステルの連続的製造ならびに
ナトリウム−L−アスコルベートへの引続く転位を、図
1による分離壁塔内で実施した。
【0096】試験塔は、0.2mの直径を有していた。
この塔は、20mの高さに亘って350m2/m3の比表
面積を有する薄板充填物が装備されていた。この塔の理
論的分離段数は、全体で60段の分離段であった。塔の
分離段には、第15段目と第40段目との間に(下から
数えて)溶接物が取り付けられていた。塔の部分領域2
および3への液体の分配は、2:1の量比で行なわれ
た。塔を800ミリバールの塔頂圧力で運転した。分離
薄板塔のエステル化側(部分領域2および4)への流入
量は、50質量%の2−ケト−L−グルコン酸水溶液の
形で62.5kg/hであった。触媒として使用される
硫酸を5質量%のブタノール性溶液として7.25kg
/hの速度で供給した。
【0097】分離薄板塔のアルコラート側(部分領域3
および5)に苛性ソーダ液128kg/hを供給した。
【0098】濃縮部1中で生じる共沸混合物のn−ブタ
ノール/水を塔の頭頂部で縮合させ、相分離容器に供給
した。ブタノール相を塔の頭頂部に返送させた。水相を
塔の運転部中で第10段目の理論的段(下から数えて)
に導入した。
【0099】適当な充填物6中で、エステルおよびアル
コラートの生成物流を集結させ、素早く塔から取り出し
た。淡黄色に着色された懸濁液は、ナトリウム−L−ア
スコルベートを含有していた。濾別、n−ブタノールで
の洗浄および真空中での乾燥の後に、粗製ナトリウム−
L−アスコルベートを98%の純度で94%の収率で単
離した。
【図面の簡単な説明】
【図1】L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩を製造す
る本発明による方法を実施するための装置の1実施例を
示す系統図。
【図2】L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩を製造す
る本発明による方法を実施するための装置の他の実施例
を示す系統図。
【符号の説明】
1 濃縮部、 2 分離薄板塔のエステル化側の部分領
域、 3 分離薄板塔のアルコラート側の部分領域、
4 分離薄板塔のエステル化側の部分領域、5 分離薄
板塔のアルコラート側の部分領域、 6 反応混合ポン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲルト カイベル ドイツ連邦共和国 ランペルトハイム ロ ベルト−ボッシュ−シュトラーセ 4 (72)発明者 アンドレアス ベットヒャー ドイツ連邦共和国 ヌスロッホ コンラー ト−アデナウアー−リング 38 (72)発明者 ヴェロニク ケスラー ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ノイヴィーゼンシュトラーセ 28 (72)発明者 トーマス クンツェ ドイツ連邦共和国 ベール−イッゲルハイ ム オーバークロイツシュトラーセ 34

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程: a)2−ケト−L−グルコン酸またはジアセトン−2−
    ケト−L−グルコン酸をC1〜C10−アルコールで酸触
    媒の存在下にエステル化する工程、 b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−C1〜C10
    −アルキルエステルをC1〜C10−アルカリ金属アルコ
    ラートの存在下に転位させる工程を含む、L−アスコル
    ビン酸のアルカリ金属塩の製造法において、処理工程
    a)およびb)それぞれを連続的に実施することを特徴
    とする、L−アスコルビン酸のアルカリ金属塩の製造
    法。
  2. 【請求項2】 処理工程a)において、エステル化をn
    −プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、
    2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−
    メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、1−ヘ
    キサノールおよび1−オクタノールからなる群から選ば
    れたC3〜C8−アルコールを用いて実施する、請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 エステル化を鉱酸、有機スルホン酸、有
    機カルボン酸、酸性イオン交換樹脂および酸反応中心を
    有する固定床触媒からなる群から選ばれた酸触媒の存在
    下に実施する、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 処理工程b)において、転位をn−プロ
    パノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブ
    タノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル
    −2−プロパノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノ
    ールおよび1−オクタノールからなる群から選ばれたC
    3〜C8−アルコールのアルカリ金属アルコラートの存在
    下に実施する、請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 付加的な処理工程c)においてC1〜C
    10−アルカリ金属アルコラートをその場で製造する、請
    求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ金属アルコラートの製造を処理
    工程c)において40〜250℃の温度範囲、1〜40
    00ミリバールの圧力範囲および1〜2000秒の滞留
    時間で実施する、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 エステル化を処理工程a)において40
    〜250℃の温度範囲、1〜2000ミリバールの圧力
    範囲および1〜2000秒の滞留時間で実施する、請求
    項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 転位を処理工程b)において40〜20
    0℃の温度範囲、1〜4000ミリバールの圧力範囲お
    よび20秒〜60分の滞留時間で実施する、請求項1か
    ら7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの処理工程a)〜c)を
    蒸留塔内で実施する、請求項5記載の方法。
  10. 【請求項10】 蒸留塔が分離壁塔である、請求項9記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 全部で3つの処理工程a)〜c)を共
    通の蒸留塔内で実施する、請求項9または10記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 処理工程b)を蒸留塔から隔てられた
    反応器中で実施する、請求項9または10記載の方法。
  13. 【請求項13】 分離壁塔内で連続的に a)2−ケト−L−グルコン酸をn−ブタノールで硫酸
    の存在下に分離壁塔の隔てられた部分領域中で同時に水
    を留去させる際にエステル化し、 b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−n−ブチル
    エステルを分離壁塔の他の部分領域中でナトリウム−n
    −ブチラートの存在下に転位させ、ナトリウムアスコル
    ベートに変え、この場合 c)ナトリウム−n−ブチラートを分離壁塔の第3の部
    分領域中でその場でn−ブタノールと苛性ソーダ水溶液
    との反応によって同時に水を留去させる際に製造する、
    請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 分離壁塔内で連続的に a)2−ケト−L−グルコン酸をn−ブタノールで硫酸
    の存在下に分離壁塔の隔てられた部分領域中で同時に水
    を留去させる際にエステル化し、 b)形成された2−ケト−L−グルコン酸−n−ブチル
    エステルを分離壁塔から隔てられた反応混合ポンプ中で
    ナトリウム−n−ブチラートの存在下に連続的に転位さ
    せ、ナトリウムアスコルベートに変え、この場合 c)ナトリウム−n−ブチラートをa)に記載の分離壁
    塔の他の隔てられた部分領域中でその場でn−ブタノー
    ルと苛性ソーダ水溶液との反応によって同時に水を留去
    させる際に製造する、請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 エステル化を処理工程a)において8
    0〜150℃の温度範囲、200〜950ミリバールの
    圧力範囲および30〜250秒の滞留時間で実施する、
    請求項13または14記載の方法。
  16. 【請求項16】 転位を処理工程b)において80〜1
    20℃の温度範囲、200〜950ミリバールの圧力範
    囲および40秒ないし3分間の滞留時間で実施する、請
    求項13から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 ナトリウム−n−ブチラートの製造を
    処理工程c)において80〜150℃の温度範囲、20
    0〜950ミリバールの圧力範囲および30〜250秒
    の滞留時間で実施する、請求項13から16までのいず
    れか1項に記載の方法。
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