JP2001151462A - スプレッダ用電気ケーブル収納装置およびクレーン - Google Patents

スプレッダ用電気ケーブル収納装置およびクレーン

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JP2001151462A
JP2001151462A JP33867199A JP33867199A JP2001151462A JP 2001151462 A JP2001151462 A JP 2001151462A JP 33867199 A JP33867199 A JP 33867199A JP 33867199 A JP33867199 A JP 33867199A JP 2001151462 A JP2001151462 A JP 2001151462A
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spreader
electric cable
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trolley
gear
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Yoshiaki Okubo
欣昭 大久保
Takashi Chikura
孝 千蔵
Takao Tsutami
隆雄 津民
Hiroshi Ikeda
博 池田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気ケーブルの損傷や電気ケーブルの引っ掛
かりによる操業の停止といった事態を防止すること、さ
らにこれらを防止することによりクレーンの高速稼動を
可能にすること。 【解決手段】 走行架台10上を移動可能なトロリ11
とトロリ11から吊下されて昇降可能なスプレッダ12
とを備えるクレーンに設けられ、トロリ11から伸びて
スプレッダ12に接続される電気ケーブル14をスプレ
ッダ12の昇降に合わせて収納または排出するスプレッ
ダ用電気ケーブル収納装置として、電気ケーブル14を
巻き取りまたは送り出しする巻取ドラム15と、スプレ
ッダ12の昇降動作を検出して巻取ドラム15を作動さ
せる制御機構16とを採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トロリから伸びて
スプレッダに接続される電気ケーブルをスプレッダの昇
降に合わせて収納または排出するスプレッダ用電気ケー
ブル収納装置およびクレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型の定型資材や製品を保管する自動倉
庫やコンテナヤード等では、荷の運搬のために、走行架
台上を横方向に移動可能なトロリと、このトロリから吊
下げロープにより吊下されて昇降可能なスプレッダとを
備えるクレーンが使用されている。このようなクレーン
には、スプレッダに具備される各種の電気駆動部に電力
を供給したり信号を送ったりするための電気ケーブル
が、トロリから伸びてスプレッダに接続されている。
【0003】従来のクレーンの一例を図8に示す。図に
おいて符号1はトロリ、2はスプレッダ、3は吊下げロ
ープ、4は電気ケーブルであり、各吊下げロープ3の一
端を図示しない所定位置に固定し、各吊下げロープ3の
他端を同方向に同期して移動させることでスプレッダ2
を昇降させるようになっている。
【0004】このクレーンには、スプレッダ2上に電気
ケーブル4の接続位置を内底部に配置するようにしてケ
ーブルバスケット5が設けられており、スプレッダ2が
下降することで電気ケーブル4がケーブルバスケット5
から引き出され、スプレッダ2が上昇することで電気ケ
ーブル4がケーブルバスケット5の内部にとぐろを巻く
ように収納されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記クレーンにおいて
は、スプレッダ2を昇降させている最中に強い風が吹き
付けた場合、トロリ1を横行させながらスプレッダ2を
上昇させる場合、あるいはスプレッダ2を非常に速い速
度で上昇させた場合等に、電気ケーブル4がケーブルバ
スケット5の内部にうまく納まらず外側に垂れ下がって
しまうことがある。また、電気ケーブル4が太いと、ス
プレッダ2を上昇させるときに元のとぐろの巻き形にう
まく戻らず、同様に外側に垂れ下がってしまうことがあ
る。
【0006】電気ケーブル4がケーブルバスケット5の
外側に垂れ下がってしまうと、ケーブルバスケット5自
体やその下のスプレッダ2、その他の構造体に擦れる等
して電気ケーブル4を傷付ける恐れがある。また、電気
ケーブルが何かに引っ掛かってしまうと、クレーンの操
業を停止させなければならないような事態も起こりかね
ない。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、電気ケーブルをスプレッダの昇降に合わせて収
納または排出することにより、電気ケーブルの損傷や電
気ケーブルの引っ掛かりによる操業の停止といった事態
を防止すること、さらにこれらを防止することによって
クレーンの高速稼動を可能にすることを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次のような構成のスプレッダ用電気ケ
ーブル収納装置およびクレーンを採用する。すなわち、
請求項1記載のスプレッダ用電気ケーブル収納装置は、
走行架台上を移動可能なトロリと該トロリから吊下され
て昇降可能なスプレッダとを備えるクレーンに設けら
れ、前記トロリから伸びて前記スプレッダに接続される
電気ケーブルを該スプレッダの昇降に合わせて収納また
は排出するスプレッダ用電気ケーブル収納装置であっ
て、前記電気ケーブルを巻き取りまたは送り出しする巻
取機構と、前記スプレッダの昇降動作を検出して前記巻
取機構を作動させる制御部とを備えることを特徴とす
る。
【0009】このスプレッダ用電気ケーブル収納装置に
おいては、スプレッダの上昇動作が検出されると巻取機
構が電気ケーブルを巻き取るべく作動し、スプレッダの
下降動作が検出されると巻取機構が電気ケーブルを送り
出すべく作動するので、電気ケーブルが必要以上に弛ん
だり緊張したりしなくなる。なお、制御部には電気的な
制御を行うもの、機械的な制御を行うもののいずれも採
用可能である。
【0010】請求項2記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置は、請求項1記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置において、前記トロリには回動自在な2個1組
のガイドシーブが取り付けられ、前記スプレッダには固
定シーブが取り付けられ、前記2個1組のガイドシーブ
のうち一方のガイドシーブには一端を所定位置に固定さ
れて前記スプレッダを前記トロリから吊り下げるための
吊下げロープが巻回され、他方のガイドシーブには前記
一方のガイドシーブを経て前記固定シーブに巻回された
前記吊下げロープが巻回され、これら2個1組のガイド
シーブ、固定シーブおよび吊下げロープにより、該吊下
げロープの他端を移動させることで前記スプレッダを昇
降させ、前記吊下げロープの他端を定位置に保持したま
までの前記トロリの横行時には前記スプレッダを一定の
高さに保ったまま前記トロリとともに横行させるべく構
成されており、前記制御部は、前記スプレッダの昇降時
および前記トロリの横行時における前記2個1組のガイ
ドシーブの動作パターンを検出しそれぞれの動作パター
ンに応じて前記巻取機構の作動状態を変化させることを
特徴とする。
【0011】スプレッダを上昇させるときには他方のガ
イドシーブのみが一方向に回転し(動作パターン
(I))、スプレッダを下降させるときには他方のガイド
シーブのみが他方向に回転し(動作パターン(II))、ス
プレッダの高さを一定に保ったままトロリとともに横行
させるときには2個1組のガイドシーブが同方向に回転
する(動作パターン(III))。そこでこのスプレッダ用
電気ケーブル収納装置においては、動作パターン(I)が
検出されたときには電気ケーブルを巻き取るべく巻取機
構を作動させ、動作パターン(II)が検出されたときには
電気ケーブルを送り出すべく巻取機構を作動させるが、
動作パターン(III)が検出されたときには巻取機構を作
動させないようにする。これにより、スプレッダの昇降
に合わせて電気ケーブルの巻き取りまたは送り出しを行
い、スプレッダが横行するときには電気ケーブルをその
ままにしておくことができる。なお、トロリを横行させ
ながらスプレッダ2を昇降させる、つまりスプレッダを
斜行させるときは動作パターン(I)と動作パターン(II
I)、または動作パターン(II)と動作パターン(III)が同
時に行われるが、この場合は動作パターン(I)または(I
I)が検出されたものとして巻取機構を適宜作動させる。
【0012】請求項3記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置は、請求項2記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置において、前記制御部が、前記一方のガイドシ
ーブに回転中心を一致させて固定され該一方のガイドシ
ーブと共回りする第1の外歯車と、前記他方のガイドシ
ーブに回転中心を一致させて取り付けられ前記第1の外
歯車と同一平面内において他方のガイドシーブと共回り
する第2の外歯車と、前記第1の外歯車または第2の外
歯車のいずれか一方の周囲に外歯を噛合させて配置され
該一方の外歯車の周囲を遊星回転する複数の遊星歯車
と、該遊星歯車に内歯を噛合させるとともに前記第2の
外歯車または第1の外歯車のいずれか他方に外歯を噛合
させて該他方の外歯車の周囲を回転する太陽歯車と、前
記遊星歯車を回転自在に軸支し前記一方の外歯車と前記
太陽歯車との間で行われる前記遊星歯車の遊星回転に伴
って回転するキャリアと、キャリアに設けられて前記巻
取機構を駆動する出力軸とを備えることを特徴とする。
【0013】このスプレッダ用電気ケーブル収納装置に
おいては、遊星歯車を第1の外歯車の周囲に配置し太陽
歯車の外歯を第2の外歯車に噛合させた場合と、遊星歯
車を第2の外歯車の周囲に配置し太陽歯車の外歯を第1
の外歯車に噛合させた場合とで制御部の作動の仕方が異
なる。まず、遊星歯車を第1の外歯車の周囲に配置し太
陽歯車の外歯を第2の外歯車に噛合させた場合について
説明すると、動作パターン(I)が検出されたときには第
2の外歯車が他方のガイドシーブと一体となって一方向
に回転し、第2の外歯車の回転が太陽歯車に伝達され、
太陽歯車の回転が各遊星歯車に伝達される。このとき、
第1の外歯車がロックされた状態となっているので、各
遊星歯車は第1の外歯車の周囲を遊星回転し、各遊星歯
車の遊星回転がキャリアに伝達されて出力軸が他方のガ
イドシーブとは異なる他方向に回転し、出力軸の回転を
受けて巻取機構が電気ケーブルを巻き取るべく作動す
る。
【0014】動作パターン(II)が検出されたときには、
他方のガイドシーブの他方向への回転が上記と同様に伝
達されて出力軸が他方のガイドシーブとは異なる一方向
に回転し、出力軸の回転を受けて巻取機構が電気ケーブ
ルを送り出すべく作動する。
【0015】動作パターン(III)が検出されたときに
は、第1の外歯車が一方のガイドシーブと一体となって
回転するとともに第2の外歯車が他方のガイドシーブと
一体となって第1の歯車と同じ方向に同期回転し、第1
の外歯車の回転は各遊星歯車に伝達され、第2の外歯車
の回転は太陽歯車に伝達される。このとき、各遊星歯車
は太陽歯車の内歯に沿って遊星回転しようとするが、太
陽歯車は遊星回転とは逆方向に回転するので、各遊星歯
車は定位置を保って自転するだけに留まってキャリアに
は回転が伝達されない。このため、出力軸は回転せず巻
取機構は作動しない。
【0016】次に、遊星歯車を第2の外歯車の周囲に配
置し太陽歯車の外歯を第1の外歯車に噛合させた場合に
ついて説明すると、動作パターン(I)が検出されたとき
には第2の外歯車が他方のガイドシーブと一体となって
一方向に回転し、第2の外歯車の回転が各遊星歯車に伝
達される。このとき、第1の外歯車は停止しており太陽
歯車がロックされた状態となっているので、各遊星歯車
は太陽歯車の内歯に沿って遊星回転し、各遊星歯車の遊
星回転がキャリアに伝達されて出力軸が他方のガイドシ
ーブと同じく一方向に回転し、出力軸の回転を受けて巻
取機構が電気ケーブルを巻き取るべく作動する。
【0017】動作パターン(II)が検出されたときには、
他方のガイドシーブの他方向への回転が上記と同様に伝
達されて出力軸が他方向に回転し、出力軸の回転を受け
て巻取機構が電気ケーブルを送り出すべく作動する。
【0018】動作パターン(III)が検出されたときに
は、第1の外歯車が一方のガイドシーブと一体となって
回転するとともに第2の外歯車が他方のガイドシーブと
一体となって第1の外歯車と同じ方向に同期回転し、第
1の外歯車の回転は太陽歯車に伝達され、第2の外歯車
の回転は各遊星歯車に伝達される。各遊星歯車は太陽歯
車の内歯に沿って遊星回転しようとするが、太陽歯車は
遊星回転とは逆方向に回転するので、各遊星歯車は定位
置を保って自転するだけに留まってキャリアには回転が
伝達されない。このため、出力軸は回転せず巻取機構は
作動しない。
【0019】このスプレッダ用電気ケーブル収納装置に
おいては、いずれも場合にもスプレッダの昇降に合わせ
て電気ケーブルの巻き取りまたは送り出しを行い、スプ
レッダが横行するときには電気ケーブルをそのままにし
ておくことができる。
【0020】請求項4記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置は、請求項3記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置において、前記第1の外歯車の歯数をZ1、前
記第2の外歯車の歯数をZ2、前記太陽歯車の内歯の歯
数をZ3、同じく太陽歯車の外歯の歯数をZ4とすると
き、次の条件式( Z1=Z2×Z3/Z4 )を満たす
ことを特徴とする。
【0021】このスプレッダ用電気ケーブル収納装置に
おいては、条件式( Z1=Z2×Z3/Z4 )を満た
すように各歯車の歯数を設定しておくことにより、スプ
レッダを昇降させないで行う横行時において出力軸が全
く回転しないので、巻取機構を作動させないようにする
ことができる。
【0022】請求項5記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置は、請求項2、3または4記載のスプレッダ用
電気ケーブル収納装置において、前記トロリには前記2
個1組のガイドシーブが複数設けられ、前記スプレッダ
には前記2個1組のガイドシーブの各組に対応して複数
の固定シーブが設けられ、これら2個1組のガイドシー
ブの各組および各固定シーブにそれぞれ前記吊下げロー
プが巻回されて前記トロリから前記スプレッダが吊下さ
れており、前記2個1組のガイドシーブのいずれかの組
に前記巻取機構および前記制御部が設けられていること
を特徴とする。
【0023】このスプレッダ用電気ケーブル収納装置に
おいては、スプレッダを複数の吊下げロープで吊下する
クレーン、例えばコンテナクレーンやトランスファーク
レーン等についても電気ケーブルの巻き取りおよび送り
出しが可能になる。
【0024】請求項6記載のクレーンは、請求項1、
2、3、4または5記載のスプレッダ用電気ケーブル収
納装置を備えることを特徴とする。
【0025】このクレーンにおいては、電気ケーブルを
スプレッダの昇降に合わせて収納または排出することに
より、電気ケーブルの損傷や電気ケーブルの引っ掛かり
によるクレーンの操業停止といった事態が防止される。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態を図1ない
し図5に示して説明する。図1にクレーンの概略構成を
示す。図において、符号10は主桁(図示略)に設けら
れた走行架台、11は走行架台10上をその幅方向(横
方向)に走行可能なトロリ、12はトロリ11から吊下
されて昇降可能であり下部には荷を補着する機構を備え
るスプレッダ、13はスプレッダ12を吊下する吊下げ
ロープ、14はスプレッダに具備される各種の電気駆動
部に電力を供給したり信号を送ったりするための電気ケ
ーブルである。
【0027】このクレーンには、スプレッダ12の昇降
に合わせて電気ケーブル14を収納または排出するスプ
レッダ用電気ケーブル収納装置として、電気ケーブルを
巻き取りまたは送り出しする巻取ドラム(巻取機構)1
5と、スプレッダ12の昇降動作を検出して巻取ドラム
15を回転させる制御機構(制御部)16とが具備され
ている。
【0028】トロリ11上面の四隅には、走行架台10
の長手方向に平行な鉛直面内で回動自在な2個1組の同
径のガイドシーブ17がそれぞれ取り付けられ、スプレ
ッダ12上面の四隅には、ガイドシーブ17の各組に対
応して同数の固定シーブ18が取り付けられている。
【0029】ガイドシーブ17のうち一方のガイドシー
ブ17-1には、主桁に設置されたその他のガイドシーブ
19a〜19cを経て一端を傾転装置20に固定された
吊下げロープ13が巻回され、ガイドシーブ17のうち
他方のガイドシーブ17-2にはガイドシーブ17-1を経
て固定シーブ18に巻回された吊下げロープ13が巻回
されている。ガイドシーブ17-2を経た吊下げロープ1
3は、主桁に設置されたその他のガイドシーブ19d〜
19fを経て巻上用ドラム21に接続されて巻回されて
いる。巻上用ドラム21は図示しない駆動機構により正
逆両方向に回転駆動されるようになっており、スプレッ
ダ12はこの巻上用ドラム21をいずれかの方向に回転
させることで昇降するようになっている。
【0030】巻上用ドラム21は独立した駆動機構を備
える2基が設けられており、一方の巻上用ドラム21A
には、トロリ11上において走行架台10の長手方向に
直交する方向に離間するガイドシーブ17A,17Bの
各組とガイドシーブ17C,17Dの各組のうち、ガイ
ドシーブ17A,17Bの各組に巻回された吊下げロー
プ13A,13Bが接続され、他方の巻上用ドラム21
Bには、ガイドシーブ17C,17Dにそれぞれ巻回さ
れた吊下げロープ13C,13Dが接続されている。
【0031】主桁には、走行架台10の長手方向に平行
な面内で回転自在なその他のガイドシーブ22a〜22
dが取り付けられており、そのうちの2個(22a,2
2b)はトロリ11の走行可能な範囲の一方の限界位置
(図中左方向)よりも外に、残りの2個(22c,22
d)は他方の限界位置(図中右方向)よりも外にそれぞ
れ配置されている。
【0032】これらガイドシーブ22a〜22dには、
走行架台10の長手方向の一方に面するトロリ11の端
面に一端を固定され、走行架台10の長手方向の他方に
面するトロリ11の端面に他端を固定された横行ケーブ
ル23が同一面内を通るようにして巻回されている。横
行ケーブル23には余剰分が設けられており、その余剰
分はループして横行用ドラム24に巻回されている。横
行用ドラム24は正逆両方向に回転駆動されるようにな
っており、トロリ11はこの横行用ドラム24をいずれ
かの方向に回転させることで走行架台10上を往復移動
(横行)するようになっている。
【0033】本実施形態のクレーンは、上記の構成を備
えることによりトロリ11を停止させた状態でのスプレ
ッダ12の昇降動作、スプレッダ12の高さを一定に保
った状態でトロリ11を横行することによるスプレッダ
12の横行動作、さらにこれらを組み合わせたスプレッ
ダ12の斜行動作が行えるようになっている。
【0034】次に、スプレッダ用電気ケーブル収納装置
を構成する巻取ドラム15および制御機構16について
説明すると、巻取ドラム15は、図2および図3に示す
ようにガイドシーブ17Dの組に制御機構16を介して
取り付けられている。制御機構16は、スプレッダ12
の昇降時および横行時におけるガイドシーブ17Dの組
の動作パターンを検出しそれぞれの動作パターンに応じ
て巻取ドラム15を駆動させるようになっている。
【0035】スプレッダ用電気ケーブル収納装置はスプ
レッダ12の昇降に合わせて電気ケーブル14の巻き取
りまたは送り出しを行うのであるが、スプレッダ12を
一定の高さに保ったままトロリ11とともに横行させ
る、つまりスプレッダ12を横行させる場合には、電気
ケーブル14の巻き取りまたは送り出しを行う必要はな
い。そこで、制御機構16は複数の歯車を組み合わせて
機械的に制御を行う構造となっている。
【0036】図4に示すように、制御機構16は、ガイ
ドシーブ17-1に回転中心を一致させて固定されガイド
シーブ17-1と共回りする外歯車(第1の外歯車)25
と、ガイドシーブ17-2に回転中心を一致させて取り付
けられ外歯車25と同一平面内においてガイドシーブ1
-2と共回りする外歯車(第2の外歯車)26と、外歯
車25の周囲に外歯を噛合させて配置され外歯車25の
周囲を遊星回転する3個の遊星歯車27と、各遊星歯車
27に内歯を噛合させ外歯を外歯車26に噛合させて外
歯車25の周囲を回転する太陽歯車28と、遊星歯車2
7を回転自在に軸支し外歯車25と太陽歯車28との間
で行われる遊星歯車27の遊星回転に伴って回転するキ
ャリア29と、キャリア29に直結されて巻取ドラム1
5を回転駆動する出力軸30とを備えている。
【0037】外歯車25は外歯車26よりも小径に構成
され、遊星歯車27はすべて外歯車25と同径に構成さ
れている。太陽歯車28は、外歯車25、遊星歯車27
およびキャリア29を内部に納めるように組み合わされ
た中空ハブ31に取り付けられている。中空ハブ31の
中央には筒状部31aが設けられており、太陽歯車28
はこの筒状部31aとガイドシーブ17-2を支持する軸
受け32との間にベアリング33を配して回転自在に支
持されている。
【0038】キャリア29は、3個の遊星歯車27を両
側から挟むように組み合わされており、遊星歯車27の
軸を両側で回転自在に支持している。また、キャリア2
9は中央に設けられた筒状部29aを中空ハブ31の筒
状部31aの内側に配しその間にベアリング34を配し
て回転自在に支持されている。
【0039】ところで、上述したようにスプレッダ用電
気ケーブル収納装置はスプレッダ12の昇降に合わせて
電気ケーブル14の巻き取りまたは送り出しを行うが、
スプレッダ12を横行させる場合には電気ケーブル14
の巻き取りまたは送り出しを行う必要はない。これはつ
まり、ガイドシーブ17-2のみが回転するスプレッダ1
2の昇降時にはキャリア29(出力軸30を介して巻取
ドラム15に直結されている)を回転させ、ガイドシー
ブ17-1,17-2が同方向に同期回転するスプレッダ1
2の横行時にはキャリア29は回転させないということ
である。なお、ガイドシーブ17-1,17-2の動作パタ
ーンについては後に詳述する。
【0040】そこで制御機構16では、外歯車25の外
歯の歯数をZ1、外歯車26の外歯の歯数をZ2、太陽
歯車28の内歯の歯数をZ3、同じく太陽歯車28の外
歯の歯数をZ4として(遊星歯車27の歯数は外歯Z1
に等しい)、各歯車の歯数が次の条件式 Z1=Z2×Z3/Z4 … (※) を満たすように設定されている。
【0041】上記の制御機構16において、外歯車25
(歯数Z2)とキャリア29との速度比は Z1/(Z1+Z3) で表され、太陽歯車28(内歯の歯数Z3)とキャリア
29との速度比は Z3/(Z1+Z3) で表される。スプレッダ12の横行時にキャリア29が
回転しないためには、ガイドシーブ17-1に固定された
外歯車25とガイドシーブ17-2に固定された外歯車2
6とが同方向に回転するときに各遊星歯車27が定位置
を保って自転しなければならない。つまり、 Z1/(Z1+Z3)=[Z3/(Z1+Z3)]×Z
2/Z4 ∴Z1=Z2×Z3/Z4 となって条件式(※)が導かれるのである。
【0042】条件式(※)によれば、外歯車25と太陽
歯車28の内歯との歯数比(Z1/Z3)を1/3とす
ると太陽歯車28の外歯と外歯車26との歯数比(Z4
/Z2)は3/1となる。この歯数比を用い、外歯車2
5の回転数をW1、外歯車26の回転数をW2、キャリ
ア29の回転数W3としてスプレッダ12の昇降時およ
び横行時におけるキャリア29の回転数W3を求める
と、まず、スプレッダ12の昇降時にはW1=0となる
から、 W3=[Z3/(Z1+Z3)]×(Z2/Z4)×W2 =1/4W1 また、スプレッダ12の横行時にはW1=W2となるか
ら、 W3=[Z1/(Z1+Z3)]×W1 −[Z3/(Z1+Z3)]×(Z2/Z4)×W2 =0 したがって、条件式(※)を満たすように各歯車の歯数
を設定することにより、スプレッダ12の昇降時にはキ
ャリア29を回転させ、横行時には停止させておくこと
が可能になる。
【0043】なお、巻取ドラム15の回転数はキャリア
29の回転数に等しいので、巻取ドラム15には、上記
の構成のもとでスプレッダ12の昇降に対応して適度な
弛みを保ちながら電気ケーブル14を巻き取りまたは送
り出しするように適切な径が与えられている。
【0044】上記のように構成されたクレーンにおいて
は、上記のようにスプレッダ12の昇降動作、横行動作
および斜行動作が可能である。以下ではスプレッダ12
の動作を上昇、下降、横行、斜行の4つに分け、それぞ
れの動作を行う場合におけるスプレッダ用電気ケーブル
収納装置の作動の仕方について説明する。
【0045】[上昇動作]スプレッダ12を上昇させる
と、ガイドシーブ17-2のみが一方向に回転する(動作
パターン(I))。制御機構16では、動作パターン(I)を
検出すると電気ケーブル14を巻き取るべく巻取ドラム
15を回転させる。図5(a)を参照してこの場合の制御
機構16の作動の仕方を説明すると、まず、外歯車26
がガイドシーブ17-2と一体となってP方向に回転す
る。外歯車26の回転は太陽歯車28に伝達され、太陽
歯車28の回転は各遊星歯車27に伝達される。このと
き、外歯車25がロックされた状態となっているので、
各遊星歯車27は外歯車25の周囲を遊星回転し、各遊
星歯車27の遊星回転がキャリア29に伝達されて出力
軸30がP方向とは逆方向に回転する。巻取ドラム15
は出力軸30の回転を受けて電気ケーブル14を巻き取
るべくP方向とは逆方向に回転する。
【0046】上昇動作の場合、電気ケーブル14はスプ
レッダ12の上昇に伴って弛もうとするが、スプレッダ
12が上昇を開始すると同時に巻取ドラム15が回転し
て電気ケーブル14が巻き取られていくので、電気ケー
ブル14には余計な弛みが生まれず、適度な弛みを与え
られた状態が保持される。
【0047】[下降動作]スプレッダ12を下降させる
と、ガイドシーブ17-2のみが他方向に回転する(動作
パターン(II))。制御機構16では、動作パターン(II)
を検出すると電気ケーブル14を送り出すべく巻取ドラ
ム15を回転させる。図5(b)を参照してこの場合の制
御機構16の作動の仕方を説明すると、ガイドシーブ1
-2のQ方向(P方向とは逆方向)への回転が上記と同
様に伝達して出力軸30がP方向に回転する。巻取ドラ
ム15は出力軸30の回転を受けて電気ケーブル14を
送り出すべくP方向に回転する。
【0048】下降動作の場合、電気ケーブル14はスプ
レッダ12の下降に伴って緊張するが、スプレッダ12
が下降を開始すると同時に巻取ドラム15が回転して電
気ケーブル14が送り出されていくので、電気ケーブル
14には余計な張力が働かず、適度な弛みを与えられた
状態が保持される。
【0049】[横行動作]スプレッダ12の高さを一定
に保ったままトロリ11とともに横行させると、ガイド
シーブ17-1,17-2が同じ方向に同一回転数で同期回
転する(動作パターン(III))。なお、ガイドシーブ1
-1,17-2の回転方向はトロリ11の進む方向により
異なるが双方の回転方向が一致することは変わりない。
制御機構16では、動作パターン(III)を検出すると巻
取ドラム15を回転させないようにする。図5(c)を参
照してこの場合の制御機構16の作動の仕方を説明する
と、まず、外歯車25がガイドシーブ17-1と一体とな
ってP方向に回転するとともに外歯車26がガイドシー
ブ17-2と一体となって同じくP方向に回転し、外歯車
25の回転は各遊星歯車27に伝達され、外歯車26の
回転は太陽歯車28に伝達される。このとき、各遊星歯
車27は太陽歯車28の内歯に沿って遊星回転しようと
するが、太陽歯車28は遊星回転方向とは逆方向に回転
するので、各遊星歯車27は定位置を保って自転するだ
けに留まってキャリア29には回転が伝達されない。こ
のため、出力軸30は回転せず巻取ドラム15も回転し
ない。
【0050】横行動作の場合、トロリ11においては見
かけ上吊下げロープ13の送り出しが行われるが、トロ
リ11とスプレッダ12との間隔は一定なので、電気ケ
ーブル14には余計な弛みが生まれず、巻取ドラム15
を回転させなくても適度な弛みを与えられた状態が保持
される。
【0051】[斜行動作]スプレッダ12を上昇または
下降させながらトロリ11とともに横行させると、スプ
レッダ12は斜め上方または斜め下方に移動(斜行)す
る。このときガイドシーブ17-1,17-2は同一方向に
異なる回転数で回転する(動作パターン(I)と動作パタ
ーン(III)、または動作パターン(II)と動作パターン(II
I)いずれかの組合せ)。制御機構16は、ガイドシーブ
17-1,17-2の動作から動作パターン(I)または動作
パターン(II)のいずれかを検出し、動作パターン(I)を
検出すると電気ケーブル14を巻き取るべく巻取ドラム
15を回転させ、動作パターン(II)を検出すると電気ケ
ーブル14を送り出すべく巻取ドラム15を回転させ
る。
【0052】斜行動作の場合も、上昇動作や下降動作の
場合と同様にスプレッダ12が昇降を開始すると同時に
巻取ドラム15が回転して電気ケーブル14の巻き取り
または送り出しが行われるので、電気ケーブル14には
余計な弛みが生まれず、適度な弛みを与えられた状態が
保持される。
【0053】上記のように、本実施形態におけるスプレ
ッダ用電気ケーブル収納装置によれば、スプレッダ12
が上昇するときには巻取ドラム15が電気ケーブル14
を巻き取る方向に回転し、スプレッダ12が下降すると
きには巻取ドラム15が電気ケーブル14を送り出す方
向に回転する。また、スプレッダ12が一定の高さを保
って横行するときには巻取ドラム15は一切回転しな
い。これにより、スプレッダ12にどのような動作を行
わせても電気ケーブルが必要以上に弛まないので、電気
ケーブル14の損傷や引っ掛かりを防止することができ
る。
【0054】また、上記スプレッダ用電気ケーブル収納
装置を備えるクレーンは、電気ケーブル14の損傷や電
気ケーブル14の引っ掛かりによる操業の停止といった
事態が防止されるので、高速稼動が可能になる。
【0055】次に、本発明の第2実施形態を図6および
図7に示して説明する。図6には制御機構16の構造を
示す。本実施形態における制御機構16は、各遊星歯車
27を外歯車26の周囲に配置し、各遊星歯車27に内
歯を噛合させ外歯を外歯車25に噛合させて太陽歯車2
8を配置し、外歯車26、遊星歯車27およびキャリア
29を中空ハブ31に内蔵した点で第1実施形態と異な
る。また、図示しないが電気ケーブル14の巻取ドラム
15に対する巻き付け方向も第1実施形態とは逆になっ
ている。
【0056】本実施形態においても、スプレッダ12の
動作を上昇、下降、横行、斜行の4つに分け、それぞれ
の動作を行う場合におけるスプレッダ用電気ケーブル収
納装置の作動の仕方について説明する。
【0057】[上昇動作]制御機構16では、ガイドシ
ーブ17-2のみが一方向に回転する動作パターン(I)を
検出すると、図7(a)に示すように外歯車26がガイド
シーブ17-2と一体となってP方向に回転し、外歯車2
6の回転は遊星歯車27に伝達される。このとき、外歯
車25は停止しており太陽歯車28がロックされた状態
となっているので、各遊星歯車27は太陽歯車28の内
歯に沿って遊星回転し、各遊星歯車27の遊星回転がキ
ャリア29に伝達されて出力軸30がP方向に回転す
る。巻取ドラム15は出力軸30の回転を受けて電気ケ
ーブル14を巻き取るべくP方向に回転する。
【0058】[下降動作]制御機構16では、ガイドシ
ーブ17-2のみが他方向に回転する動作パターン(II)を
検出すると、図7(b)に示すようにガイドシーブ17-2
のQ方向(P方向とは逆方向)への回転が上記と同様に
伝達されて出力軸30がQ方向に回転する。巻取ドラム
15は出力軸30の回転を受けて電気ケーブル14を送
り出すべくQ方向に回転する。
【0059】[横行動作]制御機構16では、ガイドシ
ーブ17-1,17-2が同期回転する動作パターン(III)
を検出すると、図7(c)に示すように外歯車25がガイ
ドシーブ17-1と一体となってP方向に回転するととも
に外歯車26がガイドシーブ17-2と一体となって同じ
くP方向に回転し、外歯車25の回転は太陽歯車28に
伝達され、外歯車26の回転は各遊星歯車27に伝達さ
れる。このとき、各遊星歯車27は太陽歯車28の内歯
に沿って遊星回転しようとするが、太陽歯車28は遊星
回転方向とは逆方向に回転するので、各遊星歯車27は
定位置を保って自転するだけに留まってキャリア29に
は回転が伝達されない。このため、出力軸30は回転せ
ず巻取ドラム15も回転しない。
【0060】[斜行動作]スプレッダ12を上昇または
下降させながらトロリ11とともに横行させると、スプ
レッダ12は斜め上方または斜め下方に移動(斜行)す
る。このときガイドシーブ17-1,17-2は同一方向に
異なる回転数で回転する(動作パターン(I)と動作パタ
ーン(III)、または動作パターン(II)と動作パターン(II
I)いずれかの組合せ)。制御機構16は、ガイドシーブ
17-1,17-2の動作から動作パターン(I)または動作
パターン(II)のいずれかを検出し、動作パターン(I)を
検出すると電気ケーブル14を巻き取るべく巻取ドラム
15をP方向に回転させ、動作パターン(II)を検出する
と電気ケーブル14を送り出すべく巻取ドラム15をQ
方向に回転させる。
【0061】上記のように、本実施形態におけるスプレ
ッダ用電気ケーブル収納装置によっても、上記第1実施
形態と同様に電気ケーブル14の損傷や引っ掛かりを防
止することができる。
【0062】第1、第2の各実施形態におけるスプレッ
ダ用電気ケーブル収納装置はコンテナクレーンやトラン
スファークレーンといった、走行架台上をトロリが走行
し該トロリにスプレッダを吊下する構造を有するクレー
ンのいずれにも適用できる。
【0063】なお、第1、第2の各実施形態において
は、制御部に機械的な制御機構16を採用したが、制御
部には、やスプレッダの昇降に伴うクレーン各部の動き
を検出して電気的な制御を行うものを採用しても構わな
い。また、本実施形態においては巻取ドラム15および
制御機構16をガイドシーブ17Dの組に取り付けた
が、その他のガイドシーブの組に取り付けても構わな
い。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1記載のスプレッダ用電気ケーブル収納装置によれ
ば、スプレッダの上昇動作が検出されると巻取機構が電
気ケーブルを巻き取るべく作動し、スプレッダの下降動
作が検出されると巻取機構が電気ケーブルを送り出すべ
く作動することにより、電気ケーブルが必要以上に弛ま
なくなるので、スプレッダを昇降させるときの電気ケー
ブルの損傷や電気ケーブルの引っ掛かりによる操業の停
止といった事態を防止することができる。
【0065】請求項2記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置によれば、スプレッダの上昇時において他方の
ガイドシーブのみの一方向への回転を検出して電気ケー
ブルを巻き取るべく巻取機構を作動させ、下降時におい
て他方のガイドシーブのみの他方向への回転を検出して
電気ケーブルを送り出すべく巻取機構を作動させ、横行
時において2個1組のガイドシーブの同方向への回転を
検出したときには巻取機構を作動させないので、スプレ
ッダの昇降時には電気ケーブルの巻き取りまたは送り出
しを行って電気ケーブルの損傷や引っ掛かりを防止し、
スプレッダの横行時には電気ケーブルをそのままにして
おくことができる。
【0066】請求項3記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置によれば、スプレッダの上昇時において他方の
ガイドシーブの一方向への回転を出力軸に伝達して電気
ケーブルを巻き取るべく巻取機構を作動させ、下降時に
おいて他方のガイドシーブの他方向への回転を出力軸に
伝達して電気ケーブルを送り出すべく巻取機構を作動さ
せ、横行時においては他方のガイドシーブの回転の伝達
を一方のガイドシーブの回転が阻んで巻取機構を作動さ
せないので、スプレッダの昇降時に巻取機構がこのまま
の速度で巻き取りを続けると電気ケーブルは切れてしま
うが、ここで滑りクラッチが作動(滑り)し、巻取機構
が電気ケーブルを巻き取る際に発生するトルクを所定の
大きさ以下に制限しながら巻き取り速度を遅めるため、
巻き取りを続行しても電気ケーブルが切断には至らない
程度に張り詰めた状態が保たれる。
【0067】また、スプレッダを下降させるときに巻取
機構は正常に作動しているがスプレッダの下降速度が速
くなる、スプレッダは所定の速度で下降しているがこれ
に対して巻取機構の送り出し速度が遅めに設定されてい
る等、電気ケーブルの送り出し速度に対してスプレッダ
の下降速度が速くなってしまう場合には、電気ケーブル
は弛み分をスプレッダの先行により吸収されて最終的に
巻取機構とスプレッダとの間で張り詰めた状態となる。
巻取機構がこのままの速度で送り出しを続けると電気ケ
ーブルは切れてしまうが、ここで滑りクラッチが作動
し、電気ケーブルが巻取機構に与えるトルクを所定の大
きさ以下に制限しながら送り出し速度を速めるため、送
り出しを続行しても電気ケーブルが切断には至らない程
度に張り詰めた状態が保たれるのである。
【0068】巻取機構がこのままの速度で巻き取りを続
けると電気ケーブルは切れてしまうが、ここで滑りクラ
ッチが作動(滑り)し、巻取機構が電気ケーブルを巻き
取る際に発生するトルクを所定の大きさ以下に制限しな
がら巻き取り速度を遅めるため、巻き取りを続行しても
電気ケーブルが切断には至らない程度に張り詰めた状態
が保たれる。
【0069】また、スプレッダを下降させるときに巻取
機構は正常に作動しているがスプレッダの下降速度が速
くなる、スプレッダは所定の速度で下降しているがこれ
に対して巻取機構の送り出し速度が遅めに設定されてい
る等、電気ケーブルの送り出し速度に対してスプレッダ
の下降速度が速くなってしまう場合には、電気ケーブル
は弛み分をスプレッダの先行により吸収されて最終的に
巻取機構とスプレッダとの間で張り詰めた状態となる。
巻取機構がこのままの速度で送り出しを続けると電気ケ
ーブルは切れてしまうが、ここで滑りクラッチが作動
し、電気ケーブルが巻取機構に与えるトルクを所定の大
きさ以下に制限しながら送り出し速度を速めるため、送
り出しを続行しても電気ケーブルが切断には至らない程
度に張り詰めた状態が保たれるのである。
【0070】巻取機構がこのままの速度で巻き取りを続
けると電気ケーブルは切れてしまうが、ここで滑りクラ
ッチが作動(滑り)し、巻取機構が電気ケーブルを巻き
取る際に発生するトルクを所定の大きさ以下に制限しな
がら巻き取り速度を遅めるため、巻き取りを続行しても
電気ケーブルが切断には至らない程度に張り詰めた状態
が保たれる。
【0071】また、スプレッダを下降させるときに巻取
機構は正常に作動しているがスプレッダの下降速度が速
くなる、スプレッダは所定の速度で下降しているがこれ
に対して巻取機構の送り出し速度が遅めに設定されてい
る等、電気ケーブルの送り出し速度に対してスプレッダ
の下降速度が速くなってしまう場合には、電気ケーブル
は弛み分をスプレッダの先行により吸収されて最終的に
巻取機構とスプレッダとの間で張り詰めた状態となる。
巻取機構がこのままの速度で送り出しを続けると電気ケ
ーブルは切れてしまうが、ここで滑りクラッチが作動
し、電気ケーブルが巻取機構に与えるトルクを所定の大
きさ以下に制限しながら送り出し速度を速めるため、送
り出しを続行しても電気ケーブルが切断には至らない程
度に張り詰めた状態が保たれるのである。
【0072】は電気ケーブルの巻き取りまたは送り出し
を行って電気ケーブルの損傷や引っ掛かりを防止し、ス
プレッダの横行時には電気ケーブルをそのままにしてお
くことができる。
【0073】請求項4記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置によれば、条件式( Z1=Z2×Z3/Z4
)を満たすように各歯車の歯数を設定しておくことに
より、スプレッダを昇降させないで行う横行時において
出力軸が全く回転しないので、横行時に巻取機構を作動
させないようにすることができる。
【0074】請求項5記載のスプレッダ用電気ケーブル
収納装置によれば、スプレッダを複数の吊下げロープで
吊下する大型のクレーンについても電気ケーブルの巻き
取りおよび送り出しが可能になる。
【0075】請求項6記載のクレーンによれば、電気ケ
ーブルをスプレッダの昇降に合わせて収納または排出す
ることにより、電気ケーブルの損傷や電気ケーブルの引
っ掛かりによる操業の停止といった事態が防止されるの
で、クレーンの高速稼動が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスプレッダ用電気ケーブル収納
装置およびクレーンの第1実施形態を示す図であって、
トロリおよびスプレッダの駆動系の概略構成を示す斜視
図である。
【図2】 トロリと該トロリに設置されたスプレッダ用
電気ケーブル収納装置とを示す平面図である。
【図3】 図2におけるIII-III線矢視断面図である。
【図4】 スプレッダ用電気ケーブル収納装置の平断面
図である。
【図5】 スプレッダの上昇、下降、横行の各動作中に
おける制御機構の作動の仕方を示す状態説明図である。
【図6】 本発明に係るスプレッダ用電気ケーブル収納
装置の第2実施形態を示す平断面図である。
【図7】 スプレッダの上昇、下降、横行の各動作中に
おける制御機構の作動の仕方を示す状態説明図である。
【図8】 従来のクレーンの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 走行架台 11 トロリ 12 スプレッダ 13 吊下げロープ 14 電気ケーブル 15 巻取ドラム(巻取機構) 16 制御機構(制御部) 17-1 ガイドシーブ(一方のガイドシーブ) 17-2 ガイドシーブ(他方のガイドシーブ) 18 固定シーブ 25 外歯車(第1の外歯車) 26 外歯車(第2の外歯車) 27 遊星歯車 28 太陽歯車 29 キャリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津民 隆雄 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 池田 博 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行架台上を移動可能なトロリと該ト
    ロリから吊下されて昇降可能なスプレッダとを備えるク
    レーンに設けられ、前記トロリから伸びて前記スプレッ
    ダに接続される電気ケーブルを該スプレッダの昇降に合
    わせて収納または排出するスプレッダ用電気ケーブル収
    納装置であって、 前記電気ケーブルを巻き取りまたは送り出しする巻取機
    構と、前記スプレッダの昇降動作を検出して前記巻取機
    構を作動させる制御部とを備えることを特徴とするスプ
    レッダ用電気ケーブル収納装置。
  2. 【請求項2】 前記トロリには回動自在な2個1組の
    ガイドシーブが取り付けられ、前記スプレッダには固定
    シーブが取り付けられ、前記2個1組のガイドシーブの
    うち一方のガイドシーブには一端を所定位置に固定され
    て前記スプレッダを前記トロリから吊り下げるための吊
    下げロープが巻回され、他方のガイドシーブには前記一
    方のガイドシーブを経て前記固定シーブに巻回された前
    記吊下げロープが巻回され、 これら2個1組のガイドシーブ、固定シーブおよび吊下
    げロープにより、該吊下げロープの他端を移動させるこ
    とで前記スプレッダを昇降させ、前記吊下げロープの他
    端を定位置に保持したままでの前記トロリの横行時には
    前記スプレッダを一定の高さに保ったまま前記トロリと
    ともに横行させるべく構成されており、 前記制御部は、前記スプレッダの昇降時および前記トロ
    リの横行時における前記2個1組のガイドシーブの動作
    パターンを検出しそれぞれの動作パターンに応じて前記
    巻取機構の作動状態を変化させることを特徴とする請求
    項1記載のスプレッダ用電気ケーブル収納装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、前記一方のガイドシー
    ブに回転中心を一致させて固定され該一方のガイドシー
    ブと共回りする第1の外歯車と、前記他方のガイドシー
    ブに回転中心を一致させて取り付けられ前記第1の外歯
    車と同一平面内において他方のガイドシーブと共回りす
    る第2の外歯車と、前記第1の外歯車または第2の外歯
    車のいずれか一方の周囲に外歯を噛合させて配置され該
    一方の外歯車の周囲を遊星回転する複数の遊星歯車と、
    該遊星歯車に内歯を噛合させるとともに前記第2の外歯
    車または第1の外歯車のいずれか他方に外歯を噛合させ
    て該他方の外歯車の周囲を回転する太陽歯車と、前記遊
    星歯車を回転自在に軸支し前記一方の外歯車と前記太陽
    歯車との間で行われる前記遊星歯車の遊星回転に伴って
    回転するキャリアと、該キャリアに設けられて前記巻取
    機構を駆動する出力軸とを備えることを特徴とする請求
    項2記載のスプレッダ用電気ケーブル収納装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の外歯車の歯数をZ1、前記
    第2の外歯車の歯数をZ2、前記太陽歯車の内歯の歯数
    をZ3、同じく太陽歯車の外歯の歯数をZ4とすると
    き、次の条件式( Z1=Z2×Z3/Z4 )を満たす
    ことを特徴とする請求項3記載のスプレッダ用電気ケー
    ブル収納装置。
  5. 【請求項5】 前記トロリには前記2個1組のガイド
    シーブが複数設けられ、前記スプレッダには前記2個1
    組のガイドシーブの各組に対応して複数の固定シーブが
    設けられ、これら2個1組のガイドシーブの各組および
    各固定シーブにそれぞれ前記吊下げロープが巻回されて
    前記トロリから前記スプレッダが吊下されており、 前記2個1組のガイドシーブのいずれかの組に前記巻取
    機構および前記制御部が設けられていることを特徴とす
    る請求項2、3または4記載のスプレッダ用電気ケーブ
    ル収納装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の
    スプレッダ用電気ケーブル収納装置を備えることを特徴
    とするクレーン。
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