JP2001151427A - エレベーター用群管理制御装置およびエレベーターの制御方法 - Google Patents

エレベーター用群管理制御装置およびエレベーターの制御方法

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JP2001151427A
JP2001151427A JP34188799A JP34188799A JP2001151427A JP 2001151427 A JP2001151427 A JP 2001151427A JP 34188799 A JP34188799 A JP 34188799A JP 34188799 A JP34188799 A JP 34188799A JP 2001151427 A JP2001151427 A JP 2001151427A
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Japan
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car
elevator
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capacity
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JP34188799A
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Shiro Hikita
志朗 匹田
Hitoshi Tajima
仁 田島
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強ピーク時においても、エレベーターの輸送
能力を確保することが可能なエレベーター用群管理制御
装置を提供する。 【構成】 複数台のエレベーターかごを一群として制御
するエレベーター用群管理制御装置において、新規乗場
呼びが発生した時点で、前記エレベーターかごの輸送能
力を算出するとともに、この輸送能力に対応した輸送能
力評価値を算出し、この輸送能力評価値に基いて前記新
規乗場呼びに対して割り当てるエレベーターかごを決定
するかご割り当て手段(1C、1D、1F、1G、1
H、1J)を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数台のエレベ
ーターを効率良く管理制御するエレベーター用群管理制
御装置とエレベーターの制御方法に関するもので、特
に、強いピーク時においても輸送能力が確保可能なエレ
ベーター用群管理制御装置とエレベーターの制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数台のエレベーターが就役するビルに
おいては、通常、群管理制御が行われる。すなわち、乗
り場で発生した乗場呼びに対して適切なエレベーターか
ごが割り当てられることにより、エレベーター群として
の効率的な制御が行われるのである。しかしながら、従
来の群管理制御装置においては、新規の乗場呼びに対し
て待時間の短縮および満員の回避の観点からのみ評価を
行い、できうる限り混雑しないエレベーターかごにこの
乗場呼びを割り当てることにより、満員を回避し、輸送
能力の向上を図るよう構成されているため、強いピーク
時には、輸送能力が不十分となって、必要な輸送能力が
確保できないといった問題点があった。
【0003】これに対して、例えば、特公平1−247
11号公報には、各階から特定階へ移動する乗客が集中
するダウンピーク時に、一周あたりの平均乗り込み率を
計算し、この乗り込み率に基いて各エレベーターかごに
割り当てる一周あたりのかご停止階数の制限値を設定す
ることにより、ピーク時でも各エレベーターかごが満員
となる可能性を少なくし、結果として、輸送能力の確保
を図るよう構成したエレベーター制御装置が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
公平1−24711号公報に開示されたエレベーター制
御装置においても、ピーク時にエレベーターかごが満員
とならないよう、一周あたりの各エレベーターかごの停
止階数を制限しているため、各エレベーターかごの乗車
人数を一定レベル以上に保つことができず、必ずしも輸
送能力向上にはつながらないといった問題点があった。
特に、強いピーク時においては、すべてのエレベーター
かごに対して乗車人数をある程度以上にしないと必要な
輸送能力を確保することができないため、満員を回避す
ることを主眼として制御を行なうだけでは、結局、満員
を回避することはできないといった欠点があった。
【0005】また、エレベーターの交通流はランダム性
が強いため、各エレベーターかごに割り当てるかご停止
階数を制限するこの従来装置においては、エレベーター
かご内の人数にばらつきが生じやすく、例えば、ある乗
り場呼びに対して空いたエレベーターかごから順に割り
当てると、別のかごが満員に近い状態になり、その後に
乗り場に到着した乗客を運びきれず、輸送能力が十分確
保できないといった問題点もあった。
【0006】以上のように、従来のエレベーター制御装
置においては、いずれの方式においても、待時間の短縮
や満員の回避を主眼として制御を行なっているため、強
いピーク時に、必要な輸送能力が確保できないといった
問題点があった。
【0007】この発明は、従来装置の上記のような問題
点を解消するためになされたもので、この発明の第1の
目的は、強いピーク時においても、エレベーターの輸送
能力を確保することができ、常に良好なサービスを提供
可能なエレベーター用群管理制御装置を得ることを目的
とする。
【0008】また、この発明の第2の目的は、強いピー
ク時においても、エレベーターの輸送能力を確保するこ
とができ、常に良好なサービスを提供可能なエレベータ
ーの制御方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ター用群管理制御装置は、上記の目的を達成するため
に、複数台のエレベーターかごを一群として制御するエ
レベーター用群管理制御装置において、新規乗場呼びが
発生した時点で、前記エレベーターかごの輸送能力を算
出するとともに、この輸送能力に対応した輸送能力評価
値を算出し、この輸送能力評価値に基いて前記新規乗場
呼びに対して割り当てるエレベーターかごを決定するか
ご割り当て手段を備えたものである。
【0010】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、前記かご割り当て手段が、前記エレベー
ターかごの到着予測時間を予測する到着予測時間演算手
段と、前記エレベーターかごのかご内予測人数を予測す
るかご内人数予測手段と、前記到着予測時間から待時間
および待時間評価値を算出する待時間評価演算手段と、
前記かご内予測人数から満員評価値を算出する満員評価
演算手段と、前記到着予測時間および前記かご内予測人
数から輸送能力を算出し、この輸送能力に対応した輸送
能力評価値を算出する輸送能力評価演算手段と、前記待
時間評価値と前記満員評価値および前記輸送能力評価値
とに基いて、前記新規乗場呼びに対して割り当てるエレ
ベーターかごを決定する総合評価演算手段とを備えたも
のである。
【0011】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、前記輸送能力評価演算手段が、前記到着
予測時間から算出される前記エレベーターかごの一周あ
たりの周回時間と、前記かご内予測人数から算出される
前記エレベーターかごの一周あたりの乗車予測人数の合
計値とにより前記輸送能力を算出するよう構成したもの
である。
【0012】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、前記待時間評価演算手段が、前記到着予
測時間から算出される待時間に対して指数的に増大する
待時間評価値を与えるよう構成したものである。
【0013】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、前記待時間評価値および前記満員評価値
が、それぞれ、各待時間および各かご内予測人数に対す
る 待時間評価値=(待時間)*(待時間) 満員評価値=0 (X≦50%) =(X−50)*(X−50)(50%≦X) ただし、X=かご内負荷=かご内予測人数*100/か
ご定員の合計によって算出されるとともに、前記輸送能
力評価値が 輸送能力評価値 = Y - Y_min ただし、 Y :反転までに輸送する人数(かご内負荷)/反転
階到着時間 Y_min:各かごに割り当てた場合のYの最小値 によって算出されるよう構成したものである。
【0014】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、前記待時間評価値と前記満員評価値およ
び前記輸送能力評価値の各々のウェイトを設定するウェ
イト設定手段を備えるとともに、前記総合評価演算手段
が、前記待時間評価値、前記満員評価値および前記輸送
能力評価値に対して、前記ウェイト設定手段によって設
定された各ウェイトを考慮して、前記新規乗場呼びに対
して割り当てるエレベーターかごを決定するよう構成し
たものである。
【0015】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、乗客の交通パターンを判別する交通パタ
ーン判別手段を備え、前記ウェイト設定手段が前記交通
パターン判別手段の判別結果に基いて前記ウェイトを設
定するよう構成したものである。
【0016】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、前記ウェイト設定手段が、乗客が集中す
るピーク時に、前記輸送能力評価値に対するウェイトを
通常時より大きく設定するよう構成したものである。
【0017】また、この発明に係るエレベーター用群管
理制御装置は、乗客の交通パターンを判別する交通パタ
ーン判別手段を備え、前記待時間評価演算手段、前記満
員評価演算手段または前記輸送能力評価演算手段の少な
くともひとつが、前記交通パターン判別手段の判別結果
に基いて、それぞれ、前記待時間評価値、前記満員評価
値または前記輸送能力評価値の評価算式を変更するよう
構成したものである。
【0018】また、この発明に係るエレベーターの制御
方法は、複数台のエレベーターかごを一群として制御す
るエレベーターの制御方法であって、乗場呼びの発生を
監視する呼び監視ステップと、新規乗場呼びが発生した
時点で、前記エレベーターかごの輸送能力を算出し、こ
の輸送能力に対応した輸送能力評価値を算出する輸送能
力評価演算ステップと、前記輸送能力評価値に基いて、
前記新規乗場呼びに対して割り当てるエレベーターかご
を決定する割り当てかご決定ステップとを含むものであ
る。
【0019】また、この発明に係るエレベーターの制御
方法は、新規乗場呼びが発生した時点で、前記エレベー
ターかごの到着予測時間を予測する到着予測時間演算ス
テップと、新規乗場呼びが発生した時点で、前記エレベ
ーターかごのかご内予測人数を予測するかご内人数予測
ステップと、前記到着予測時間から待時間評価値を算出
する待時間評価演算ステップと、前記かご内予測人数か
ら満員評価値を算出する満員評価演算ステップとを含
み、前記輸送能力評価演算ステップにおいて、前記輸送
能力評価値が前記到着予測時間および前記かご内予測人
数から算出された輸送能力に基いて算出されるととも
に、前記割り当てかご決定ステップにおいて、前記新規
乗場呼びに対して割り当てられるエレベーターかごが、
前記待時間評価値と前記満員評価値および前記輸送能力
評価値とに基いて決定されるものである。
【0020】また、この発明に係るエレベーターの制御
方法は、乗客の交通パターンを判別する交通パターン判
別ステップと、前記交通パターンの判別結果に基いて、
前記待時間評価値と前記満員評価値および前記輸送能力
評価値の各々のウェイトを設定するウェイト設定ステッ
プとを含み、前記割り当てかご決定ステップにおいて、
前記新規乗場呼びに対して割り当てられるエレベーター
かごが、前記待時間評価値、前記満員評価値および前記
輸送能力評価値と前記の各ウェイトを考慮して、決定さ
れるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1であるエレベーター用群管理制御装置を
備えたエレベータシステムの全体構成を表すブロック構
成図であり、図において、1は複数台のエレベーターか
ごの運行を効率的に管理制御するためのエレベーター用
群管理制御装置、2はエレベーター用群管理制御装置1
により統括管理されながら、それぞれ各エレベーターか
ごの運転を制御する各台制御装置、3は各階の各エレベ
ーター乗り場に設置され、乗場呼びと行先方向を登録す
るUP/DOWNボタン式の乗り場呼びボタンである。
【0022】また、このエレベーター用群管理制御装置
1は以下の1A〜1Kの各要素を備えており、これら1
A〜1Kの各要素はマイクロコンピューター上のソフト
ウェアによって構成されている。図において、1Aは各
台制御装置2との通信を行う通信手段、1Bはビル内に
発生している交通パターンを判別する交通パターン判別
手段、1Cは新規の乗場呼び発生時点において、各エレ
ベーターかごが各階へ到着できる時刻(到着予測時間)
を予測計算する到着予測時間演算手段、1Dは各エレベ
ーターかごの各階における乗降人数を予測し、各階にお
けるエレベーターかご内の人数(かご内予測人数)を予
測計算するかご内人数予測手段、1Eは交通パターン判
別手段1Bの判別結果に基づき、呼び発生時のエレベー
タかごの割り当て演算に使用される各種評価項目の重み
付けを行うウェイト設定手段、1Fはこの割り当て演算
に使用される待時間に関する評価値を計算する待時間評
価演算手段、1Gは満員に関する評価値を計算する満員
評価演算手段、1Hは輸送能力に関する評価値を計算す
る輸送能力評価演算手段、1Jは待時間評価演算手段1
F、満員評価演算手段1Gおよび輸送能力評価演算手段
1Hの各手段によって計算された各種評価値とウェイト
設定手段1Eによって設定されたウェイト(重み付け)
を用いて総合評価値の計算を行い、最終的な割り当てか
ごを決定する総合評価演算手段、1Kは総合評価演算手
段1Jによって決定された割り当てかごの決定結果に基
づきエレベーター全般の運転を制御する運転制御手段で
ある。
【0023】次に、この実施の形態1の動作について図
2および図3を用いて説明する。ここで、図2はこの実
施の形態1の動作を表すフローチャートであり、また、
図3は評価値計算用の評価算式(関数)例である。
【0024】図2において、このエレベーター用群管理
制御装置が起動されると、まず、ステップS11で、交
通パターン判別手段1Bが交通パターンの判別を行う。
この交通パターンの判別方法としては、従来からいくつ
かの方法が提案されているが、例えば単位時間毎の各階
の乗降車人数を計測し、その総数と偏りによってクラス
分けするなどの方法がある。そして、ステップS11で
交通パターンが判別されると、ステップS12に移行し
て、ウェイト設定手段1EがステップS11で測定され
た判別結果に基いて後述する各評価値のウェイト(重み
付け)設定を行う。このウェイト設定は、例えば平常時
や閑散時には待時間を重視するため、待時間の重みを大
きくし、輸送能力に関するウェイトを0または小さな値
に設定する。逆にピーク時には輸送能力に関する要因を
重視するため、輸送能力に対する重みを大きな値に設定
する。なお、上記ステップS11の交通パターンの判別
とステップS12のウェイト設定は、例えば5分間毎と
いった一定時間ごとに実施され、交通パターンの変化に
対応して、常に最適なウェイトが設定されるようデータ
が更新される。
【0025】ステップS12においてウェイト設定が完
了すると、ステップS13で乗場呼びの有無が監視さ
れ、乗り場呼びボタン3によって新規の乗場呼びが発生
した時点で、ステップS14に移行し、まず、到着予測
時間演算手段1Cが、登録された未応答の呼び(以下、
乗場呼びとかご呼びを総称して呼びと呼ぶ)に基いて、
この新規乗場呼びを各エレベーターかごに割り当てた場
合と割り当てない場合の各場合について、各エレベータ
ーかごが各階に到着できる時間(到着予測時間)を予測
する。この手順、方法については群管理制御においては
周知であるので詳細については省略する。
【0026】続いて、ステップS15では、かご内人数
予測手段1Dが、登録された未応答の呼びに基いて、各
エレベーターかごに新規乗場呼びを割り当てた場合と割
り当てない場合の各場合について、各階の出発時点での
かご内予測人数を予測する。この予測演算においては、
到着予測時間演算手段1Cによって予測された到着予測
時間が利用される。すなわち、あるエレベーターかごが
ある乗場呼びに応答する場合の乗り込み人数を、その階
での平均乗り込み率に、その階での乗場呼び発生時刻か
ら到着予測時間までの時間(待時間)を乗ずることによ
り予測する。また、かご呼びの場合には平均降車率から
降車人数を予測する。こうして、各階での乗車人数およ
び降車人数を順次予測していくことにより、各停止階で
のエレベーターかご内の人数を予測することができる。
【0027】次に、ステップS16では、待時間評価演
算手段1F、満員評価演算手段1G、輸送能力評価演算
手段1Hが、それぞれ、図3に示すような評価値計算用
の関数を用いて待時間、満員(かご内負荷)、輸送能力
について評価値の計算を行う。すなわち、待時間の評価
は、未応答の乗場呼び毎に、ステップS14で計算した
到着予測時間からその呼びに対する待時間を計算し、例
えば図3(a)に示すような評価関数により各待時間に
対する評価値を算出する。ここで、図3(a)の関数は
待時間が長くなるにつれて、乗客の不満は指数的に増大
するという心理的な側面を考慮したものである。こうし
て、1号機のエレベーターかごの待時間評価値は、1号
機のエレベーターかごを新規に発生した呼びに割り当て
た場合の、この新規呼びおよび他の割り当て済みで未応
答の各乗場呼びに対する評価値の総計で評価する。ま
た、2号機以降のエレベーターかごについても同様に、
各エレベーターかご毎に待時間評価値を計算する。な
お、図3(a)では、待時間の評価関数として、評価値
が待時間に対して指数関数的に増大する例を示したが、
直線形式の関数を使用しても良く、その他、種々の関数
が適用できることはいうまでもない。
【0028】また、満員評価値は、未応答の各乗場呼び
ごとに、ステップS15で予測したかご内予測人数から
かご内負荷を(かご内予測人数)/(かご定員)により
計算し、例えば図3(b)の評価関数に基いて算出す
る。ここで、図3(b)は、ある一定のかご内負荷なら
ば満員の可能性はほとんど無いとしてペナルティー0
を、また、ある一定以上の場合は満員の危険性が急激に
増加するということを意味している。こうして、1号機
のエレベーターかごの満員評価値は、1号機のエレベー
ターかごを新規に発生した呼びに割り当てた場合の、こ
の新規呼びおよび他の割り当て済みで未応答の各乗場呼
びに対する満員評価値の総計とする。また、2号機以降
のエレベーターかごについても同様に、各エレベーター
かご毎に満員評価値を計算する。なお、満員評価値の評
価関数としては、図3(b)以外にも、種々の関数が適
用可能である。
【0029】さらに、輸送能力評価値については、ま
ず、ステップS14およびステップS15で計算した到
着予測予測時間およびかご内予測人数から、単位時間当
たりの輸送能力が計算される。例えば、かごの周回時間
(エレベーターかごが一周するのにかかる時間)と、一
周する間に輸送する乗客数を計算し、これを単位時間
(例えば5分)に輸送できる人数に変換するのである。
具体的には、1号機の周回時間が2分でその間の輸送乗
客数が10人ならば、輸送能力は、(5分間輸送能力)
=10人/2分×5分=25人と計算される。なお、輸
送能力の計算方法としては、この他、後述するように、
反転階までの時間と反転までに輸送する人数から輸送能
力を算出するよう構成してもよく、単位時間当たりに輸
送可能な人数を表す指標として種々の形態が可能であ
る。
【0030】そして、この単位時間当たりの輸送能力が
計算されるとこの輸送能力から、例えば、図3(c)の
直線状の関数に基いて輸送能力評価値を算出する。こう
して、1号機のエレベーターかごの輸送能力評価値は、
1号機のエレベーターかごを新規の呼びに割り当てた場
合の、1号機の5分間輸送能力に対する輸送能力評価値
と、新規呼びを割り当てないとした他のエレベーターか
ごの5分間輸送能力に対する輸送能力評価値の総計とす
る。また、2号機以降のエレベーターかごついても同様
にして、各エレベーターかご毎に輸送能力評価値を計算
する。なお、輸送能力評価値の評価関数としては、図3
(c)以外にも種々の関数が適用可能である。
【0031】以上のように、ステップS16において、
待時間評価値、満員評価値、輸送能力評価値が算出され
ると、ステップS17に移行し、総合評価演算手段1J
が各エレベーターかごに対する総合評価値を、式 かごeの総合評価値=W1*(かごeの待時間評価値) +W2*(かごeの満員評価値) −W3*(かごeの輸送能力評価値) (1) により計算し、この総合評価値が最小のエレベーターか
ごを最良のかごとみなして、この新規の乗り場呼びに対
する割り当てかごとして決定する。ここで、W1、W2、W3
は、それぞれ、ステップS12においてウェイト設定手
段1Eが設定した、それぞれ、待時間評価値、満員評価
値および輸送能力評価値に対するウェイト(重み付け)
である。
【0032】そして、上記ステップS17で割り当てか
ごが決定されると、この情報に基いて運転制御手段1K
がステップS18で割り当てかごに割り当て指令を送出
するとともに、この指令に基づいてエレベーターの運転
制御を行う。
【0033】以下では、上記の動作とその効果をより明
確に示すために、図4に示した具体例を用いて説明す
る。図4(a)、(b)は、ダウンピーク時の2つのケ
ースを想定したものであり、ともに、1号機のエレベー
ターかごが12F(Fは階数を示す。以下、同じ)を、
2号機のエレベーターかごが9Fを走行中であるととも
に、この時点で、各エレベーターかごには、乗場呼びお
よびかご呼びが、それぞれ、以下のように割り当てられ
ていると仮定する。 (a):1号機に2Fの乗場呼び(図中▽印)が割り当て済み 1号機に5F、10Fのかご呼び(図中○印)が割り当て済み 2号機に3Fの乗場呼び(図中▽印)が割り当て済み (b):1号機に2F、5F、10Fの乗場呼び(図中▽印)が割り当て済み 2号機に3Fの乗場呼び(図中▽印)が割り当て済み
【0034】また、説明を簡略化するため、以下では、
走行時間を1階あたり2秒とし、停止時間を1回あたり
10秒とする。また、乗場呼び階における乗客の到着率
(増加率)を0.1人/秒として計算する。例えば待時間が
20秒である場合、到着時の乗車人数は(最初の1人)
+(20秒×0.1人/秒)=3.0人と計算される。また、か
ごの定員は20人とする。さらに、新規呼びの発生時点
で、図4(a)の1号機の乗車人数は2人でそれぞれ1
0F、5Fで降車するものと仮定し、その他の場合にお
けるかご内の乗客は0人と仮定する。また、すでに登録
済みの乗場呼びはいずれも10秒の待時間が発生してい
ると仮定する。
【0035】以下、7Fに新規の乗場呼び(図中▼印)
が発生した場合について、割り当てかごの選定方法を順
次説明し、この実施の形態1による制御方法と従来の制
御方法とを比較する。上記の条件で、7Fからの新規乗
場呼びに1号機または2号機を割り当てた場合の各乗場
呼びの待時間と乗車人数および反転階である1Fへの到
着時間の予測値を、図4(a)、(b)のそれぞれのケ
ースについて計算すると、以下のようになる。 (a)の場合の待時間と乗車人数予測値 1)1号機に新規呼び(7F)を割り当てた場合 待時間:1号機 7FDN 20秒、2FDN 60秒 2号機 3FDN 22秒 乗車人数:1号機 7FDN 3.0人、2FDN 7.0人 2号機 3FDN 3.2人 累積かご内人数:1号機 7FDN 4.0人、2FDN 10.0人 2号機 3FDN 3.2人 1F到着:1号機 62秒 2号機 26秒 2)2号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間:1号機 2FDN 50秒 2号機 7FDN 4秒、3FDN 32秒 乗車人数:1号機 2FDN 6.0人 2号機 7FDN 1.4人、3FDN 4.2人 累積かご内人数:1号機 2FDN 6.0人 2号機 7FDN 1.4人、3FDN 5.6人 1F到着:1号機 52秒 2号機 36秒 (b)の場合の待時間と乗車人数予測値 3)1号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間:1号機 10FDN 14秒、7FDN 20秒、5FDN 44秒、2FDN 60秒 2号機 3FDN 22秒 乗車人数:1号機 10FDN 2.4人、7FDN 3.0人、5FDN 5.4人、2FDN 7.0人 2号機 3FDN 3.2人 累積かご内人数:1号機 10FDN 2.4人、7FDN 5.4人、5FDN 10.8人、 2FDN 17.8人 2号機 3FDN 3.2人 1F到着:1号機 62秒 2号機 26秒 4)2号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間:1号機 10FDN 14秒、5FDN 34秒、2FDN 50秒 2号機 7FDN 4秒、3FDN 32秒 乗車人数:1号機 10FDN 2.4人、5FDN 4.4人、2FDN 6.0人 2号機 7FDN 1.4人、3FDN 4.2人 累積かご内人数:1号機 10FDN 2.4人、5FDN 6.8人、2FDN 12.8人 2号機 7FDN 1.4人、3FDN 5.6人 1F到着:1号機 52秒 2号機 36秒 なお、7FDN xxは、下降中のエレベーターかごが7階
に停止した場合のデータであることを示している。
【0036】また、待時間評価値、満員評価値および輸
送能力評価値を、それぞれ、 待時間評価値:待時間Tに対して T×T を待時間評
価値とする。 満員評価値:かご内負荷X=かご内予測人数*100/
かご定員として、 Xが50%以下のとき0 Xが50%以上のとき (X−50)×(X−50) を満員評価値とする。 輸送能力評価値:5分間に輸送できる人数として、 Y=反転までに輸送する人数(かご内負荷)*300/反転階
到着時間とし、各かごに割り当てた場合のYの最小値をY
_minとして、Y - Y_minを輸送能力評価値とする。によ
って定義すると、この時の各ケースの評価値は、待時間
評価演算手段1F、満員評価演算手段1Gおよび輸送能
力評価演算手段1Hによって以下のように計算される。 (a)の場合の評価値 1)1号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間評価値: 20×20 + 60×60 + 22×22 = 400 + 36
00 + 484 = 4484 満員評価値 : 0(かご内負荷50%:10人を越えるもの
が無い) 輸送能力評価値(Y):10人は50%, 3.2人は16%だからY =
50×300/62 + 16×300/26 = 426.6 2)2号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間評価値: 50×50 + 4×4 + 32×32 = 2500 + 16
+ 1024 = 3540 満員評価値 : 0 (かご内負荷50%:10人を越えるもの
が無い) 輸送能力評価値(Y):Y = 30×300/52 + 28×300/36 = 4
06.4 輸送能力評価値のY_min = 406.4 1)の場合の輸送能力評価値:426.6 406.4 = 20.2 2)の場合の輸送能力評価値:0 (b)の場合の評価値 3)1号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間評価値 : 14×14 + 20×20 + 44×44 + 60×60
+ 22×22= 196 + 400 + 1936 + 3600 + 484 = 6616 満員評価値 : 10.8人は54%, 17.8人は89%だから4×4 +
39×39 = 16 + 1521 = 1537 輸送能力評価値(Y): 17.8人は89%, 3.2人は16%だからY
= 89×300/62 + 16×300/26 = 615.3 4)2号機に新規呼びを割り当てた場合 待時間評価値 : 14×14 + 34×34 + 50×50 + 4×4 +
32×32= 196 + 1156 + 2500 + 16 + 1024 = 4892 満員評価値 : 12.8人は64%だから 14×14 = 196 輸送能力評価値(Y): Y = 64×300/52 + 28×300/36 =
602.6 輸送能力評価値のY_min = 406.4 3)の場合の輸送能力評価値:615.3 602.6 = 12.7 4)の場合の輸送能力評価値:0
【0037】こうして、上記の計算式によって、待時間
評価値、満員評価値および輸送能力評価値が算出される
と、これらの評価値とウェイト設定手段1Eによって設
定された待時間評価値、満員評価値および輸送能力評価
値のウェイト(重み付け)W1、W2、W3から、図4
(a)、(b)の各ケースの総合評価値が、総合評価演
算手段1Jによって次式で計算される。 (総合評価値)= W1×(待時間評価値)+ W2×(満員
評価値)− W3×(輸送能力評価値)
【0038】ここで、従来の制御方法によれば、上記の
図4(a)、(b)の各ケースにおいて、いずれも、待
時間評価値および満員評価値とも2号機の方が小さいた
め、2号機が新規の乗場呼びに割り当てられる。すなわ
ち、すでに3つの乗場呼びもしくはかご呼びが割り当て
られた1号機に対して新たに7Fの乗場呼びを割り当て
ると、1号機が連続して4つの呼びに応答することとな
り、満員の可能性が高くなるため、この新規乗場呼びを
2号機に割り当てるよう動作する。また、乗客の待時間
を少なくするよう、この新規の乗場呼び(7F)に近い
位置にある2号機を割り当てるよう動作し、この結果、
図4の(a)、(b)のケースとも2号機が割り当てら
れる。
【0039】一方、この実施の形態1の制御方法では、
例えば、W1=1、W2=10とすると、上記の各ケースの総合
評価値は、 (a)の場合 1号機 : 4484 + 10×0 - W3×20.2 = 4484 - W3×20.
2 2号機 : 3540 + 10×0 - W3×0 = 3540 (b)の場合 1号機 : 6616 + 10×1537 - W3×12.7 = 21986 - W3
×12.7 2号機 : 4892 + 10×196 - W3×0 = 6852 となり、強ピーク時に、輸送能力評価値に対するウェイ
トW3を大きく設定(例えば、5分間輸送能力が1人増加
することが待時間の10秒に相当するとみなし、W3 = 1
00と設定)すれば、(a)のケースでは1号機が、ま
た、(b)のケースでは2号機が割り当てられる。ま
た、強ピーク時以外(通常の運転時等)においては、輸
送能力評価値に対するウェイトW3を0もしくは、十分小
さく設定することにより、上記の待時間評価および満員
評価のみに基いてエレベーターかごを割り当てる従来の
制御方法と同様に、(a)、(b)のケースとも総合評
価値が最小となる2号機を割り当てることができる。
【0040】以上のように、従来の制御方法では、7F
からの新規乗場呼びに対して2号機を割り当てているた
め、新規呼びにすぐに応答でき、満員となる可能性も少
ないが、2号機が新規乗場呼びである7Fに到着するま
での時間が短いため、乗車人数が少なくなり、この結
果、出発後に到着した乗客に対して1号機が応答せざる
をえなくなり、エレベーターシステム全体としての輸送
能力は低下する。これに対して、この実施の形態1の制
御方法では、輸送能力を評価指標として組み込んでいる
ため、1号機に3つの乗場呼びが登録されたケース
(b)と比べて、1号機に2つのかご呼びと1つの乗場
呼びが登録されたケース(a)の場合には、7Fからの
新規呼びに対して1号機を割り当てても、待時間や満員
の可能性を大きく損なうことがないと判断され、この新
規乗場呼びに対して1号機が割り当てられることにより
ピーク時においても輸送能力が確保される。
【0041】以上説明したように、この実施の形態1に
よれば、新規の乗場呼びが発生した時点で、輸送能力評
価演算手段1Hが、到着予測時間演算手段1Cによって
予測された到着予測時間とかご内人数予測手段1Dによ
って予測されたかご内予測人数からこの新規乗場呼び発
生時以後の各エレベーターかごの輸送能力を予測すると
ともに、この輸送能力に基いて輸送能力評価値を算出
し、総合評価演算手段1Jがこの輸送能力評価演算手段
1Hによって算出された輸送能力評価値を評価指標とし
て考慮し、新規の乗場呼びに応答するエレベーターかご
を割り当てるよう構成したため、乗客が集中する強ピー
ク時においてもエレベーターシステムの輸送能力を向上
できる効果がある。
【0042】また、総合評価演算手段1Jが、輸送能力
評価値に加えて、待時間評価値および満員評価値も含め
て、新規の乗場呼びに応答するエレベーターかごを決定
するよう構成したため、待時間や満員の回避の点でも優
れたエレベーター用管理制御装置が得られる効果があ
る。
【0043】また、輸送能力評価演算手段1Hが、到着
予測時間から算出されるエレベーターかごの一周あたり
の周回時間と、かご内予測人数から算出されるエレベー
ターかごの一周あたりの乗車予測人数の合計値とにより
輸送能力を算出するよう構成したため、輸送能力の評価
を呼びの割り当て毎に評価することができ、輸送能力を
向上できる効果がある。
【0044】また、待時間評価値、満員評価値および輸
送能力評価値に対するウェイト(重み付け)を設定する
ウェイト設定手段1Eを設けるとともに、総合評価演算
手段1Jが、ウェイト設定手段1Eによって設定された
ウェイトを考慮して、新規の乗場呼びに応答するエレベ
ーターかごを割り当てるよう構成したため、これらのウ
ェイトを変更するだけで、様々な制御方法に容易に切り
換えることができる効果がある。
【0045】また、ウェイト設定手段1Eが、交通パタ
ーン判別手段1Bの判別結果に基いて、待時間評価値、
満員評価値および輸送能力評価値に対するウェイトを一
定時間毎に再設定するよう構成したため、交通パターン
の変化に対応して適切な制御を行なうことが可能とな
り、輸送効率と輸送能力をともに高いレベルに保つこと
ができる効果がある。
【0046】また、ウェイト設定手段1Eが、乗客が集
中するピーク時に、輸送能力評価値に対するウェイトを
通常時より大きく設定するよう構成したため、通常時は
待時間や満員に、また、ピーク時には輸送能力に主眼を
おいた制御を行なうことができ、通常時およびピーク時
とも輸送効率および輸送能力を確保できる効果がある。
【0047】また、待時間評価演算手段1Fによって算
出される待時間評価値が待時間に対して指数的に増大す
るよう設定したため、待時間に対する心理的な要素も加
味することができ、乗客に対するサービスが向上する効
果がある。
【0048】また、満員評価演算手段1Gによって算出
される満員評価値が、ある一定のかご内負荷以下におい
ては0に、また、このかご内負荷以上では指数的に増大
するよう設定したため、満員となる可能性を低く抑えつ
つ、エレベーターかごの定員を有効に活用でき、輸送能
力を向上できる効果がある。
【0049】なお、上記実施の形態1では、エレベータ
ーかごを割り当てる際の評価指標として、待時間、満員
および輸送能力の3種類の評価指標のみを用いた例を示
したが、この他、評価指標として乗車時間やかご内の混
雑度等を追加し、これらの評価指標も含めて総合評価演
算手段1Jが総合評価値を算出するよう構成してもよ
い。
【0050】また、上記実施の形態1では、待時間、か
ご内負荷および輸送能力から待時間評価値、満員評価値
および輸送能力評価値を算出する際の評価算式(関数)
を固定した場合について説明したが、これらの評価算式
を、交通パターン判別手段1Bによって判別された交通
パターンの判別結果に基いて、各交通パターンに適した
関数に変更するよう構成してもよく、この場合、交通パ
ターンの変化に対応して適切な制御を行なうことが可能
となる効果がある。
【0051】また、上記実施の形態1では、説明を簡略
化するため、到着予測時間やかご内予測人数の予測に必
要なエレベーターかごの走行時間や停止時間、乗客の到
着率等を一定とした場合について説明したが、これらの
パラメータを含む各エレベーターかごの運行状況を検出
する運行状況検出手段を設けるとともに、到着予測時間
演算手段1Cおよびかご内人数予測手段1Dが、予測計
算で使用する上記の各パラメータを、この運行状況検出
手段の検出結果に基いて、逐次(例えば、交通パターン
判別手段1Bでの交通パターンの判別周期に連動させ
て)更新するよう構成してもよく、この場合、到着予測
時間やかご内予測人数の予測がより精密になり、エレベ
ーターシステムのサービスがより向上するとともに、輸
送能力が向上する効果がある。
【0052】また、図2において、到着予測時間を計算
するステップS14とかご内予測人数を計算するステッ
プS15の順序は入れ替えてもよく、さらに、待時間評
価値、満員評価値および輸送能力評価値の計算順序は、
特に、特定されるものではない。
【0053】
【発明の効果】この発明によるエレベーター用群管理制
御装置は、以上説明したように構成されているので、以
下に示すような効果を奏する。
【0054】複数台のエレベーターかごを一群として制
御するエレベーター用群管理制御装置において、新規乗
場呼びが発生した時点で、前記エレベーターかごの輸送
能力を算出するとともに、この輸送能力に対応した輸送
能力評価値を算出し、この輸送能力評価値に基いて前記
新規乗場呼びに対して割り当てるエレベーターかごを決
定するかご割り当て手段を備えたため、乗客が集中する
ピーク時における輸送能力を向上できるエレベーター用
群管理制御装置が得られる効果がある。
【0055】また、前記かご割り当て手段が、前記エレ
ベーターかごの到着予測時間を予測する到着予測時間演
算手段と、前記エレベーターかごのかご内予測人数を予
測するかご内人数予測手段と、前記到着予測時間から待
時間および待時間評価値を算出する待時間評価演算手段
と、前記かご内予測人数から満員評価値を算出する満員
評価演算手段と、前記到着予測時間および前記かご内予
測人数から輸送能力を算出し、この輸送能力に対応した
輸送能力評価値を算出する輸送能力評価演算手段と、前
記待時間評価値と前記満員評価値および前記輸送能力評
価値とに基いて、前記新規乗場呼びに対して割り当てる
エレベーターかごを決定する総合評価演算手段とを備え
たため、待時間や満員の回避の点でも優れたエレベータ
ー用管理制御装置が得られる効果がある。
【0056】また、前記輸送能力評価演算手段が、前記
到着予測時間から算出される前記エレベーターかごの一
周あたりの周回時間と、前記かご内予測人数から算出さ
れる前記エレベーターかごの一周あたりの乗車予測人数
の合計値とにより前記輸送能力を算出するよう構成した
ため、前記輸送能力の評価を呼びの割り当て毎に評価す
ることができ、エレベーターシステムの輸送能力を向上
できる効果がある。
【0057】また、前記待時間評価演算手段が、前記到
着予測時間から算出される待時間に対して指数的に増大
する待時間評価値を与えるよう構成したため、待時間に
対する心理的な要素も加味することができ、乗客に対す
るサービスが向上する効果がある。
【0058】また、前記待時間評価値および前記満員評
価値が、それぞれ、各待時間および各かご内予測人数に
対する 待時間評価値=(待時間)*(待時間) 満員評価値=0 (X≦50%) =(X−50)*(X−50)(50%≦X) ただし、X=かご内負荷=かご内予測人数*100/か
ご定員の合計によって算出されるとともに、前記輸送能
力評価値が 輸送能力評価値 = Y - Y_min ただし、 Y :反転までに輸送する人数(かご内負荷)/反転
階到着時間 Y_min:各かごに割り当てた場合のYの最小値 によって算出されるよう構成したため、満員となる可能
性を低く抑えつつ、エレベーターかごの定員を有効に活
用でき、輸送能力を向上できる効果がある。
【0059】また、前記待時間評価値と前記満員評価値
および前記輸送能力評価値の各々のウェイトを設定する
ウェイト設定手段を備えるとともに、前記総合評価演算
手段が、前記待時間評価値、前記満員評価値および前記
輸送能力評価値に対して、前記ウェイト設定手段によっ
て設定された各ウェイトを考慮して、前記新規乗場呼び
に対して割り当てるエレベーターかごを決定するよう構
成したため、これらのウェイトを変更するだけで、様々
な制御方法に切り換えることが可能となる効果がある。
【0060】また、乗客の交通パターンを判別する交通
パターン判別手段を備え、前記ウェイト設定手段が前記
交通パターン判別手段の判別結果に基いて前記ウェイト
を設定するよう構成したため、交通パターンの変化に対
応して適切な制御を行なうことが可能となる効果があ
る。
【0061】また、前記ウェイト設定手段が、乗客が集
中するピーク時に、前記輸送能力評価値に対するウェイ
トを通常時より大きく設定するよう構成したため、通常
時は待時間や満員に、また、ピーク時には輸送能力に主
眼をおいた制御を行なうことができ、通常時およびピー
ク時とも輸送効率および輸送能力を確保できる効果があ
る。
【0062】また、乗客の交通パターンを判別する交通
パターン判別手段を備え、前記待時間評価演算手段、前
記満員評価演算手段または前記輸送能力評価演算手段の
少なくともひとつが、前記交通パターン判別手段の判別
結果に基いて、それぞれ、前記待時間評価値、前記満員
評価値または前記輸送能力評価値の評価算式を変更する
よう構成したため、交通パターンの変化に対応して適切
な制御を行なうことが可能となる効果がある。
【0063】また、この発明によるエレベーターの制御
方法は、以上説明したように構成されているので、以下
に示すような効果を奏する。
【0064】乗場呼びの発生を監視する呼び監視ステッ
プと、新規乗場呼びが発生した時点で、前記エレベータ
ーかごの輸送能力を算出し、この輸送能力に対応した輸
送能力評価値を算出する輸送能力評価演算ステップと、
前記輸送能力評価値に基いて、前記新規乗場呼びに対し
て割り当てるエレベーターかごを決定する割り当てかご
決定ステップとを含むため、特に、ピーク時におけるエ
レベーターシステムの輸送能力を向上できる効果があ
る。
【0065】また、新規乗場呼びが発生した時点で、前
記エレベーターかごの到着予測時間を予測する到着予測
時間演算ステップと、新規乗場呼びが発生した時点で、
前記エレベーターかごのかご内予測人数を予測するかご
内人数予測ステップと、前記到着予測時間から待時間評
価値を算出する待時間評価演算ステップと、前記かご内
予測人数から満員評価値を算出する満員評価演算ステッ
プとを含み、前記輸送能力評価演算ステップにおいて、
前記輸送能力評価値が前記到着予測時間および前記かご
内予測人数から算出された輸送能力に基いて算出される
とともに、前記割り当てかご決定ステップにおいて、前
記新規乗場呼びに対して割り当てられるエレベーターか
ごが、前記待時間評価値と前記満員評価値および前記輸
送能力評価値とに基いて決定されるよう構成したため、
待時間や満員回避の点でも乗客に対して良好なサービス
を提供できる効果がある。
【0066】また、乗客の交通パターンを判別する交通
パターン判別ステップと、前記交通パターンの判別結果
に基いて、前記待時間評価値と前記満員評価値および前
記輸送能力評価値の各々のウェイトを設定するウェイト
設定ステップとを含み、前記割り当てかご決定ステップ
において、前記新規乗場呼びに対して割り当てられるエ
レベーターかごが、前記待時間評価値、前記満員評価値
および前記輸送能力評価値と前記の各ウェイトを考慮し
て、決定されるよう構成したため、交通パターンの変化
に対応して適切な制御を行なうことが可能となる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1であるエレベーター
用群管理制御装置の構成を表すブロック図。
【図2】 この発明の実施の形態1であるエレベーター
用群管理制御装置の動作を表すフローチャート。
【図3】 この発明の実施の形態1であるエレベーター
用群管理制御装置の評価値計算用の関数例を示す説明
図。
【図4】 この発明の実施の形態1であるエレベーター
用群管理制御装置におけるエレベーターかごの割り当て
方法を示す説明図。
【符号の説明】
1 エレベーター用群管理制御装置 1A 通信手段 1B 交通パターン判別手段 1C 到着予測時間演算手段(かご割り当て手段) 1D かご内人数予測手段(かご割り当て手段) 1E ウェイト設定手段 1F 待時間評価演算手段(かご割り当て手段) 1G 満員評価演算手段(かご割り当て手段) 1H 輸送能力評価演算手段(かご割り当て手段) 1J 総合評価演算手段(かご割り当て手段) 1K 運転制御手段 2 各台制御装置 3 乗り場呼びボタン

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台のエレベーターかごを一群として
    制御するエレベーター用群管理制御装置において、新規
    乗場呼びが発生した時点で、前記エレベーターかごの輸
    送能力を算出するとともに、この輸送能力に対応した輸
    送能力評価値を算出し、この輸送能力評価値に基いて前
    記新規乗場呼びに対して割り当てるエレベーターかごを
    決定するかご割り当て手段を備えたことを特徴とするエ
    レベーター用群管理制御装置。
  2. 【請求項2】 前記かご割り当て手段が、前記エレベー
    ターかごの到着予測時間を予測する到着予測時間演算手
    段と、前記エレベーターかごのかご内予測人数を予測す
    るかご内人数予測手段と、前記到着予測時間から待時間
    および待時間評価値を算出する待時間評価演算手段と、
    前記かご内予測人数から満員評価値を算出する満員評価
    演算手段と、前記到着予測時間および前記かご内予測人
    数から輸送能力を算出し、この輸送能力に対応した輸送
    能力評価値を算出する輸送能力評価演算手段と、前記待
    時間評価値と前記満員評価値および前記輸送能力評価値
    とに基いて、前記新規乗場呼びに対して割り当てるエレ
    ベーターかごを決定する総合評価演算手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のエレベーター用群管理
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記輸送能力評価演算手段が、前記到着
    予測時間から算出される前記エレベーターかごの一周あ
    たりの周回時間と、前記かご内予測人数から算出される
    前記エレベーターかごの一周あたりの乗車予測人数の合
    計値とにより前記輸送能力を算出することを特徴とする
    請求項2に記載のエレベーター用群管理制御装置。
  4. 【請求項4】 前記待時間評価演算手段が、前記到着予
    測時間から算出される待時間に対して指数的に増大する
    待時間評価値を与えるよう構成したことを特徴とする請
    求項2に記載のエレベーター用群管理制御装置。
  5. 【請求項5】 前記待時間評価値および前記満員評価値
    が、それぞれ、各待時間および各かご内予測人数に対す
    る 待時間評価値=(待時間)*(待時間) 満員評価値=0 (X≦50%) =(X−50)*(X−50)(50%≦X) ただし、X=かご内負荷=かご内予測人数*100/か
    ご定員の合計によって算出されるとともに、前記輸送能
    力評価値が 輸送能力評価値 = Y - Y_min ただし、 Y :反転までに輸送する人数(かご内負荷)/反転
    階到着時間 Y_min:各かごに割り当てた場合のYの最小値 によって算出されることを特徴とする請求項2に記載の
    エレベーター用群管理制御装置。
  6. 【請求項6】 前記待時間評価値と前記満員評価値およ
    び前記輸送能力評価値の各々のウェイトを設定するウェ
    イト設定手段を備えるとともに、前記総合評価演算手段
    が、前記待時間評価値、前記満員評価値および前記輸送
    能力評価値に対して、前記ウェイト設定手段によって設
    定された各ウェイトを考慮して、前記新規乗場呼びに対
    して割り当てるエレベーターかごを決定するよう構成し
    たことを特徴とする請求項2に記載のエレベーター用群
    管理制御装置。
  7. 【請求項7】 乗客の交通パターンを判別する交通パタ
    ーン判別手段を備え、前記ウェイト設定手段が前記交通
    パターン判別手段の判別結果に基いて前記ウェイトを設
    定するよう構成したことを特徴とする請求項6に記載の
    エレベーター用群管理制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ウェイト設定手段が、乗客が集中す
    るピーク時に、前記輸送能力評価値に対するウェイトを
    通常時より大きく設定するよう構成したことを特徴とす
    る請求項7に記載のエレベーター用群管理制御装置。
  9. 【請求項9】 乗客の交通パターンを判別する交通パタ
    ーン判別手段を備え、前記待時間評価演算手段、前記満
    員評価演算手段または前記輸送能力評価演算手段の少な
    くともひとつが、前記交通パターン判別手段の判別結果
    に基いて、それぞれ、前記待時間評価値、前記満員評価
    値または前記輸送能力評価値の評価算式を変更するよう
    構成したことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ
    ー用群管理制御装置。
  10. 【請求項10】 複数台のエレベーターかごを一群とし
    て制御するエレベーターの制御方法であって、乗場呼び
    の発生を監視する呼び監視ステップと、新規乗場呼びが
    発生した時点で、前記エレベーターかごの輸送能力を算
    出し、この輸送能力に対応した輸送能力評価値を算出す
    る輸送能力評価演算ステップと、前記輸送能力評価値に
    基いて、前記新規乗場呼びに対して割り当てるエレベー
    ターかごを決定する割り当てかご決定ステップと、を含
    むことを特徴とするエレベーターの制御方法。
  11. 【請求項11】 新規乗場呼びが発生した時点で、前記
    エレベーターかごの到着予測時間を予測する到着予測時
    間演算ステップと、新規乗場呼びが発生した時点で、前
    記エレベーターかごのかご内予測人数を予測するかご内
    人数予測ステップと、前記到着予測時間から待時間評価
    値を算出する待時間評価演算ステップと、前記かご内予
    測人数から満員評価値を算出する満員評価演算ステップ
    とを含み、前記輸送能力評価演算ステップにおいて、前
    記輸送能力評価値が前記到着予測時間および前記かご内
    予測人数から算出された輸送能力に基いて算出されると
    ともに、前記割り当てかご決定ステップにおいて、前記
    新規乗場呼びに対して割り当てられるエレベーターかご
    が、前記待時間評価値と前記満員評価値および前記輸送
    能力評価値とに基いて決定されることを特徴とする請求
    項10に記載のエレベーターの制御方法。
  12. 【請求項12】 乗客の交通パターンを判別する交通パ
    ターン判別ステップと、前記交通パターンの判別結果に
    基いて、前記待時間評価値と前記満員評価値および前記
    輸送能力評価値の各々のウェイトを設定するウェイト設
    定ステップとを含み、前記割り当てかご決定ステップに
    おいて、前記新規乗場呼びに対して割り当てられるエレ
    ベーターかごが、前記待時間評価値、前記満員評価値お
    よび前記輸送能力評価値と前記の各ウェイトを考慮し
    て、決定されることを特徴とする請求項11に記載のエ
    レベーターの制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006298577A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Fujitec Co Ltd エレベータの群管理装置
JP2007284164A (ja) * 2006-04-13 2007-11-01 Hitachi Ltd エレベータの群管理制御方法およびシステム

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