JP5951421B2 - エレベータ群管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータ群管理システムに係り、特に、エレベータ乗場でエレベータの呼出しが発生した場合に、複数のエレベータかごから乗場呼びに対する割り当てを行うエレベータ群管理システムに係る。
エレベータ群管理システムは、複数のエレベータかごを一つのグループとして扱うことで、利用者に対してより効率的な運行サービスを提供できるシステムとなっている。具体的には、複数のエレベータかご(例えば、3台から8台)を一つのグループとして管理し、ある階床に乗場呼び(エレベータ乗場におけるエレベータの呼出し)が発生した場合に、このグループの中から適切なエレベータかごを一つ選択して、そのエレベータかごに前記の乗場呼びを割当てる制御を実施するものである。
本技術分野の従来技術として、特開平9−227033号公報(特許文献1)がある。この公報には、新規に発生した乗場呼び(エレベータ乗場におけるエレベータの呼出し)に対して、エレベータかご負荷から評価される消費電力を低減するように、割当てるエレベータかごを決定する方法が記載されている。例えば、かごの上昇時には釣合い重りとバランスするかごに割当てやすくしている。
また、WO10/047201号公報(特許文献2)には、走行時力行仕事量に走行時力行損失量を加算し、電力値に変換した非負の値となる力行電力値と、走行時の回生仕事量の絶対値から走行時回生損失量の絶対値を減算し、電力値に変換した非負の値となる回生電力値をかごの割当て総合評価指標として用いる方法が記載されている。
特開平9−227033号公報 WO10/047201号公報
特許文献1や特許文献2に記載のエレベータ群管理システムにおいては、乗場呼びに対応したエレベータかごの割当て方法として、釣合い重りとかごの重量がバランスする状態に近くなるかごが割当てられやすくなっている。しかし、エレベータの力行走行時と回生走行時では、乗場呼びを割当てるエレベータかごの乗車率増加に対するエネルギー変化量が異なるため、釣合い重りとかごの重量がバランスする状態に近くても、エネルギー増加量が大きなかごに割当ててしまい、省エネルギー効果が小さいという問題があった。
本発明の目的は、消費電力量の削減を効果的に行うエレベータ群管理システムを提供することである。
本発明を複数の観点から把握することができるが、一つの観点から捉えた本発明のエレベータ群管理システムは、以下の通りである。また、その他の観点から捉えた本発明のエレベータ群管理システムは、以下に述べる発明を実施する形態の説明等で明らかになる。
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、複数台のエレベータから、乗場呼びに応答するエレベータを割当てるエレベータ群管理システムにおいて、上昇方向運転および下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内乗車人数または所定のかご内荷重量に対して、上昇方向の乗場呼びに対して、前記乗場呼びの乗客が乗車後のかご内の予測乗車率、予測人数または予測荷重値が、前記上昇方向運転での前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも小さくかつその値が前記上昇方向運転の前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当て易くすると共に、下降方向の乗場呼びに対して、前記下降方向運転での前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも小さくかつその値が前記上昇方向運転の前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当て易くすることを特徴とする。
本発明のエレベータ群管理システムによれば、乗客がかごに乗車することによるエネルギー増加量の小さなかご、またはエネルギー減少量の大きなかごに割当てやすくなるため、エレベータかご全体でのエネルギーの総和を低減するような割当てが可能となり、省エネルギー効果が高くなる。
本発明の第一の実施例によるエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図の例である。 エネルギー特性演算部の内部ブロック図の例である。 エネルギー特性演算部における乗車率優先閾値算出処理のフローチャートの例である。 走行方向別の乗車率-消費電力量間の特性の説明図である。 省エネ評価関数の説明図である。 本発明の第二の実施例によるエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図の例である。 省エネ評価関数の説明図である。 省エネ評価関数設定部における省エネ評価関数設定の説明図である。 本発明の第三の実施例によるエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図である。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について実施例を用いて説明する。以下の実施例は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、実施例を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略することがある。
本実施例では、消費電力量の低減を行うエレベータ群管理システムの一例を説明する。
図1は、本実施例のエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図である。K台のエレベータかご22A〜22Cの運転を、各エレベータの号機制御装置21A〜21Cが制御しており、これら各号機制御装置に対して群管理制御部1が統括して制御を行っている。
また、ビルの各階床にある乗場呼び(ホール呼び)登録装置3A、3Bで入力された乗場呼び信号も群管理制御部1へ伝送される。ここで、乗場呼び登録装置3A、3Bは、例えば上下方向のボタンによりエレベータを呼び寄せる装置である。
各エレベータかご22A〜22Cには、かご内での行先階登録装置23A〜23C、かご内の荷重センサ24A〜24Cがある。また、行先階の情報、かご内の乗車人数に対応する荷重状況や乗降人数に対応する荷重変化の情報を検知して、各号機制御装置21A〜21Cを経由して、これらの情報が群管理制御部1へ伝送される。この他、号機制御装置21A〜21Cは、各エレベータかごの位置や方向などの運行状態の情報を群管理制御部1に伝送している。
(群管理制御部1)
以下、群管理制御部1について説明する。群管理制御部1の動作は、得られた多くの情報の下で、新規に発生した乗場呼びに対して、K台あるエレベータかごのそれぞれを、割当て評価関数によって評価し、最も適切なかごを選定して、そのかごに乗場呼びを割当てるという流れである。
(かご及びビル仕様データ記憶部101)
かご及びビル仕様データ記憶部(または仕様データ記憶部とも称す)101では、かごの定格速度や定格加速度、かごの重量、定格積載重量、釣合い重りの重量、ビルの階床数、階床ピッチなど、走行時のトルク算出に必要なパラメータをメモリなどの記憶装置に記憶する。これらの各種パラメータは、エレベータの設置時に初期設定され、その後のパラメータ変更時に変更の設定が行われる。
(エネルギー特性演算部103)
エネルギー特性演算部(またはエネルギー演算部とも称す)103では、かご及びビル仕様データ記憶部101で記憶された、走行時のトルク算出に必要なパラメータから、乗車率優先閾値を演算する。このエネルギー特性演算部103の内部ブロックを図2に示す。乗車率優先閾値は、上昇方向運転及び下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる閾値であり、前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内乗車人数または所定のかご内荷重量をパラメータとして表わす。以下の説明では、所定のかご内乗車率を用いて説明するため、乗車率優先閾値と称するが、前記のように力行運転と回生運転が変わる境界となる閾値であるので、以下の説明または特許請求の範囲において、単に閾値と称することもある。
図2において、パラメータ設定部1031では、乗車率優先閾値を演算するのに必要な乗車率をパラメータとして設定する。ここで、消費電力量演算部1032では、かご及びビル仕様データ記憶部101で記憶された走行時のトルク算出に必要なパラメータ(かごの定格速度やかごの重量、ビル階床数等)と、パラメータ設定部1031で設定された乗車率とにより消費電力量を演算する。
乗車率優先閾値決定部1033では、消費電力量演算部1032で演算される消費電力量について、パラメータ設定部1031により設定された複数のパラメータのうち、最も評価のよいパラメータを乗車率優先閾値として決定する。
図2のエネルギー特性演算部103の内部ブロックについて、処理の流れを図3に示す。
(上昇方向乗車率優先閾値ρ(UP))
FC100からFC107までは、上昇方向乗車率優先閾値ρ(UP)を演算する処理である。
FC100では、消費電力量最小値を示すEminを初期化する。このとき、想定される消費電力量の値よりも十分大きな値を初期値として与えればよい。
FC101では、パラメータ設定部1031により、乗車率パラメータρを0として初期化する。
FC102では、乗車率がρ(0〜100%)となるときの上昇走行時の消費電力量E(ρ)を算出する。ここで、E(ρ)は次式(1)で概算できる。例えば、乗車率ρの1%刻みの各E(ρ)を概算して保存しておけばよい。

E(ρ)=Pacc(ρ)×Tacc/2+Pconst(ρ)×Tconst
+Pdcc(ρ)×Tdcc/2 ・・・(1)

ただし、Pacc(ρ)は加速走行時の消費電力、Taccは加速走行時間、Pconst(ρ)は定速走行時の消費電力、Tconstは定速走行時間、Pdcc(ρ)は減速走行時の消費電力、Tdccは減速走行時間を示す。
また、Pacc(ρ)、Pconst(ρ)、Pdcc(ρ)の乗車率ρのときの消費電力P(ρ)は次式(2)で概算できる。

P(ρ)={(J×2×K×α)/D
+(Mca+MRL×ρ/100−MCW+Mloss)×DS×g/(2×KR)}
×V×K×2/(60×D)×η ・・・(2)

ただし、Jは慣性モーメント、αは加速度、Mcaはかご重量、MRLは定格積載重量、MCWは釣り合い重り重量、Mlossは走行損失、Dはシーブ径、Vは走行速度である。加速度αは、定速時は0、加速時は+の加速度、減速時は−の加速度である。また、KRは、ローピング(エレベータの乗りかごと釣合いおもりとのワイヤーロープのかけ方)に依存する係数であり、例えばKR=2の場合は2:1ローピングとなり、ロープに加わる荷重は1:1ローピングの場合と比較して1/2となる。
Jは次式(3)で概算できる。

J=M×D /(4×K)+J ・・・(3)

ここで、Jは回転系の慣性モーメントであり、Mは次式(4)で概算できる。

M=(Mca+MRL×ρ/100+MCW)/K+(Mrp+Mtal)×H/(2×K
・・・(4)

ここで、Mrpはロープの単位長さ当たりの重量、Mtalはテールコードの単位長さ当たりの重量、Hは走行距離を示す。
また、式(2)において、ηは効率を示し、力行走行時はη=1/(η×ηinv)、回生走行時はη=η×ηinvとする。η及びηinvはそれぞれモータ効率、インバータ効率を示す。
かご及びビル仕様データ記憶部101に記憶されたデータに基づき、(1)から(4)の式を用いることにより、乗車率ρの時の上昇走行時の消費電力量E(ρ)が概算される。走行距離Hは、エレベータが定格速度に十分達する距離とする。
FC103では、消費電力量最小値Eminと、E(ρ)の絶対値を示す|E(ρ)|を比較し、|E(ρ)|の方が小さければFC104にてEminを更新してFC105へ進み、|E(ρ)|が同値以上であればそのままFC105へ進む。
FC105では、ρが100未満であればFC106へ進み、ρに1を加算してFC102へ戻り、新たなρでの消費電力量E(ρ)の計算を行う。100以上の場合はFC107へ進む。
FC107では、上昇方向乗車率優先閾値ρ(UP)として、FC104にて最終更新されたEminを選択する。
FC108からFC115までは、下降方向乗車率優先閾値ρ(DOWN)を演算する処理である。基本的に上昇方向乗車率優先閾値ρ(UP)の演算と同様であるため、ここではFC110における乗車率がρとなるときの下降走行時の消費電力量E(ρ)の概算方法についてのみ説明する。下降走行時について、E(ρ)は次式(5)で概算できる。

E(ρ)=Pacc(ρ)×Tacc/2+Pconst(ρ)×Tconst
+Pdcc(ρ)×Tdcc/2 ・・・(5)

また、乗車率ρのときの消費電力P(ρ)は次式(6)で概算できる。

P(ρ)={(J×2×K×α)/D
−(Mca+MRL×ρ/100−MCW−Mloss)×DS×g/(2×KR)}
×V×K×2/(60×D)×η ・・・(6)

ここで、Jは(3)式と同一となる。
かご及びビル仕様データ記憶部101に記憶されたデータに基づき、(3)から(6)の式を用いることにより、乗車率ρの時の下降走行時の消費電力量E(ρ)が概算される。
以上により、上昇方向乗車率優先閾値ρ(UP)及び下降方向乗車率優先閾値ρ(DOWN)が演算される。上記では(1)から(6)の式により演算したが、ロープやテールコードの重量を0と見なす、かご重量を定格積載重量の定数倍と見なす、釣り合い重りの重量を定格積載重量の定数倍と見なすなどとし、より簡易に消費電力量の演算を行うこともできる。また、FC101及びFC109と、FC105及びFC113によって上昇方向及び下降方向の乗車率優先閾値の探索範囲を乗車率0%から100%までとしているが、これらの乗車率優先閾値は、上昇方向時は30%から50%、下降方向時は50%から70%の間の値をとるため、予めこの範囲のみを探索するようにしても良い。
また以上により演算された上昇方向及び下降方向の乗車率に対する消費電力量の変化特性を図4に示す。
図4(a)に示すように、上昇方向時の消費電力量の変化特性は、乗車率がρ(UP)より小さな時は消費電力量が0以下となり、回生、すなわち、発電する。乗車率がρ(UP)を超えると、力行、すなわち、電力を消費する。図に示すように、ρ(UP)は、上昇走行時に消費電力量がゼロとなる時の乗車率を指す。乗車率がρ(UP)の前後で、消費電力量の傾きの大きさは異なり、乗車率がρ(UP)よりも大きい時の方が傾きは大きくなる。このため、かごに人が乗車する、すなわち、かごの乗車率が上昇すると、上昇走行時は消費電力量が増加するのであるが、この時の増加分は、乗車率がρ(UP)より小さい時よりも、ρ(UP)より大きい時の方が大きくなる。
一方、図4(b)に示すように、下降方向時の消費電力量の変化特性は、乗車率がρ(DOWN)より小さな時は消費電力量が0以上となり、力行となる。乗車率がρ(DOWN)を超えると、回生となる。図に示すように、ρ(DOWN)は、下降走行時に消費電力量がゼロとなる時の乗車率を指す。乗車率がρ(DOWN)の前後で、消費電力量の傾きの大きさは異なり、乗車率がρ(DOWN)よりも小さい時の方が傾きは大きくなる。このため、かごに人が乗車する、すなわち、かごの乗車率が上昇すると、下降走行時は消費電力量が減少するのであるが、この時の減少分は、乗車率がρ(DOWN)より大きい時よりも、ρ(DOWN)より小さい時の方が大きくなる。
(省エネ評価関数設定部105)
省エネ評価関数設定部(または評価指標関数設定部とも称す)105では、エネルギー特性演算部103で演算された乗車率優先閾値に基づいて省エネ評価関数を設定する。
図5に上昇方向の新規乗場呼びに対する省エネ評価関数と下降方向の新規乗場呼びに対する省エネ評価関数を示す。ここで、図中の省エネ評価指標とは、新規乗場呼びに対する割当てかごを決定する際の省エネに関する指標であり、例えば、1から100の値として良い。省エネ評価指標は値が小さいほど省エネ性能が高く、エレベータかごを割当てやすくするものとする。
図5に示すように、上昇方向、下降方向ともに、乗車率が乗車率優先閾値以下の時の方が、省エネ評価指標が小さくなるようにしている。図4に示したように、上昇方向では、乗車率優先閾値以下の乗車率の方が、割当て時の消費電力量の増加分が小さく、下降方向では、乗車率優先閾値以下の乗車率の方が、割当て時の消費電力量の減少分が大きくなる。このため、これらのかごに優先して割当てることにより、エレベータかご全体の消費電力量の総和を最小化することができる。
また、図5において、乗車率が乗車率優先閾値より小さい領域においては、乗車率が乗車率優先閾値に近づくことにより、省エネ評価指標は下がる。これは、乗車率が乗車率優先閾値より小さい領域においては、乗車率の高いエレベータかごを優先して割り当てることにより、乗車率が低いエレベータかごは割り当てが少なくなり、停止することにより不要な走行の低減による省エネが可能となる理由による。
一方、図4に示したように、上昇方向では、乗車率優先閾値以上の乗車率の方が、新規乗場呼びに対する割当て時の消費電力量の増加分が大きく、下降方向では、乗車率優先閾値以上の乗車率の方が、割当て時の消費電力量の減少分が小さくなる。このため、新規乗場呼びに対して、乗車率優先閾値以下の乗車率のエレベータかごに優先して割当てることとするため、上昇方向、下降方向ともに、乗車率が乗車率優先閾値以上の時の方が、図5の省エネ評価指標が大きくなるようにしている。
すなわち、図5に示す様に、上昇方向、下降方向ともに、乗車率が乗車率優先閾値より大きい領域では、乗車率が乗車率優先閾値より小さい領域よりも、省エネ評価指標が大きく設定され、乗車率の上昇に伴って省エネ評価指標が増加する関数となっている。これにより、また、エレベータかご全体の消費電力量の総和を最小化することができる。
また、図5において、乗車率が乗車率優先閾値より大きい領域においては、乗車率が乗車率優先閾値から高くなることにより、省エネ評価指標は上がる。これは、乗車率が乗車率優先閾値より大きい領域においては、乗車率の低いエレベータかごを優先して割り当てることにより、割当て時の消費電力量が小さくなる理由による。さらに、乗車率の高いかごに割当てることにより、特定のかごのみが混雑してしまうことを防ぐ理由による。
以上の様にして、予めかご及びビル仕様データ記憶部101に記憶された各種のパラメータから、エネルギー特性演算部103において乗車率優先閾値が演算され、省エネ評価関数設定部105において省エネ評価関数を設定する。なお、予めかご及びビル仕様データ記憶部101に記憶された各種のパラメータは、エレベータの設置時に記憶され、エネルギー特性演算部103における乗車率優先閾値の演算、および省エネ評価関数設定部105における省エネ評価関数の設定も、エレベータ設置時に演算、設定されて各部のメモリなどの記憶装置に保持される。また、その後に、かご及びビル仕様データ記憶部101に記憶された各種のパラメータが変更される場合には、エネルギー特性演算部103における乗車率優先閾値の演算、および省エネ評価関数設定部105における省エネ評価関数を設定も再度、演算、設定される。
以下、図1に戻り説明を続ける。
(かご及び各階ホール情報収集部100)
まず、かご及び各階ホール情報収集部100では、各号機制御装置21A〜21Cや乗場呼び登録装置3A、3Bから入力された各エレベータかご状態、各階のエレベータホール状態や各階の利用者の乗降人数情報などを収集する。各階のエレベータホール状態や各階の利用者の乗降人数情報には、乗場呼び登録装置3A、3Bから入力された呼出しの有無に加えて、車いす利用者用の乗場呼び登録装置(図示せず)から入力された車いす利用者による呼出しの有無や、監視カメラ等によるエレベータかご内の混雑度の判定情報等を含めても良い。また、各階の利用者の乗降人数情報は、予め調査または実績平均値として得られている各階の平均乗降人数を利用しても良い。
(到着予測時間演算部102)
到着予測時間演算部102では、かご及び各階ホール情報収集部100で収集した各エレベータかご状態、各階のエレベータホール状態、各階の乗降人数情報と、かご及びビル仕様データ記憶部101で記憶されたかご速度やビルの階床数、階床ピッチなどから、各エレベータかごについて、各階の各方向をサービスするのに当該のエレベータかごが到着するまでの時間を推定演算する。
(予測かご内人数演算部104)
予測かご内人数演算部104は、かご及び各階ホール情報収集部100により収集された各エレベータかごのかご内操作ボタンで操作されたかご呼び情報、各エレベータかごの現在のかご内人数、各階の乗場呼びの情報と、到着予測時間演算部102で演算された各エレベータかごの到着予測時間に基づいて、新規に登録された乗場呼び階を出発時の各エレベータかごのかご内人数を演算する。エレベータかごの現在位置から、新規に登録された乗場呼び階に到着するまでの階床におけるかご呼びやかごに割当てられた乗場呼び、及び新規に登録された乗場呼びをかごに仮割当てした場合について、呼びに応じてかご内の人数を加算及び減算する。
この時の乗場呼びについての加算人数は、ロビー階の場合3人乗車、一般階の場合1人乗車とするなど固定値を用いてもよいし、各階の乗場呼びに対する乗車人数を、過去の各階の単位時間当たりの乗降人数の学習値と、エレベータかごの到着予測時間の積により求めても良い。かご呼びに伴ってエレベータかごから降車する人数についての減算人数は、エレベータかご内の人数をかご呼び数で割った値を用いてもよいし、過去の各階の単位時間当たりの乗降人数の学習値の比率に応じてかご内の人数を配分した値を用いても良い。
(予測乗車率算出部106)
予測乗車率算出部106では、予測かご内人数演算部104にて演算された、新規乗場呼び階出発時の予測かご内人数と、かご及びビル仕様データ記憶部101にて記憶されたかご定員から、新規乗場呼び階出発時の予測乗車率を演算する。
(省エネ評価指標演算部108)
省エネ評価指標演算部108では、省エネ評価関数設定部105にて設定された省エネ評価関数に基づいて、予測乗車率演算部106にて演算された予測乗車率における省エネ評価指標を演算する。
そして、この省エネ評価指標が最小となる乗車率を有するエレベータかごに対して、新規乗場呼びに対応するエレベータかごを割り当てる。これにより、新規乗場呼び階出発時の乗車率が乗車率優先閾値以下となるエレベータかごに対して優先的に割当てる、または割当て易くなり、割当てによる消費電力量の増加分が小さい、または消費電力量の減少分が大きいエレベータかごが優先的に割当てられるようになることで、かご全体での消費電力量の低減が可能となる。
一方、図1に示す様に、省エネ評価指標に加えて、他の評価指標も考慮して新規乗場呼びに対応するエレベータかごを割り当てを行う様にしても良い。例えば、以下に示す様に、待ち時間評価指標を演算する待ち時間評価指標演算部や、その他の評価指標を演算するその他の評価指標演算部を設けて、エレベータかごの割り当てに際しての総合評価をおこなう総合評価指標演算部で、割り当ての総合指標を決定しても良い。
(待ち時間評価指標演算部107)
かご及び各階ホール情報収集部100にて収集された各エレベータかごのかご内人数やかご呼び情報、各階の乗場呼び情報と、到着予測時間演算部102にて演算された各階への到着予測時間から、各エレベータかごの待ち時間評価指標を演算する待ち時間評価指標演算部107を設けることができる。例えば、各エレベータかごの待ち時間に応じて、1〜100までの指標をあてはめるようにすれば良い。また、各エレベータかごの待ち時間が短いほど、各エレベータかごの待ち時間評価指標は小さくする。例えば、5台のエレベータかごを統括管理する場合、単純化して、待ち時間の早い順に、20、40、60、80、100の指標を付与することなどでも良い。
(その他の評価指標演算部109)
かご及び各階ホール情報収集部にて収集された情報などから、かごの混雑度評価指標(混雑するほど指標を大きくする)などの待ち時間及び省エネ以外の評価指標について演算するその他の評価指標演算部109を設けることができる。例えば、各エレベータかごのその他の評価基準に応じて、1〜100までの指標をあてはめるようにすれば良い。
(総合評価指標演算部110)
総合評価指標演算部110では、省エネ評価指標演算部108に加えて、待ち時間評価指標演算部107及びその他の評価指標演算部109が設けられた場合、各演算部で演算された各評価指標に基づいて、次式(7)に示す総合評価指標を演算する。

Φ(k)=Φ(k)+wΦ(k)+wΦ(k) ・・・(7)

ここで、Φ(k)はk号機の総合評価指標、Φ(k)はk号機の待ち時間評価指標、Φ(k)はk号機の省エネ評価指標、Φ(k)はk号機のその他の評価指標、wは省エネ評価指標に対する重み係数、wはその他の評価指標に対する重み係数である。
(割当てかご決定部111)
割当てかご決定部111では、総合評価指標演算部110にて演算された各かごの総合評価指標から、次式(8)により割当てかごCを決定する。

C=min(Φ(k)) ・・・(8)

なお、新規の乗場呼びに対して割当てかごを決定した後についても、総合評価指標を用いていずれかのエレベータかごに割当て済みの乗場呼びに対する割当て変更の可否の演算を行ってもよい。
このような実施例1のエレベータ群管理システムは、待ち時間評価指標、省エネ評価指標に基づいて総合評価指標を構成しているため、待ち時間を大きく悪化させることなく消費電力量を低減することができる。
また、走行時の消費電力量がゼロとなる時の乗車率を乗車率優先閾値として、新規乗場呼び階出発時の乗車率が乗車率優先閾値以下となるエレベータかごに対して優先的に割当てる、または割当て易くすることで、割当てによる消費電力量の増加分が小さい、または消費電力量の減少分が大きいエレベータかごが優先的に割当てられるようになることで、かご全体での消費電力量の低減が可能となる。
この実施例では、走行時の消費電力量がゼロとなる時の乗車率(センサーで検知した積載荷重を定格積載重量で割った率)を乗車率優先閾値として、エレベータかごに対しての優先的割当てを決める一つの要件としているが、乗車率を用いることに限定されず、エレベータかごの乗車重量(センサーで検知した積載荷重)または乗車人数(積載荷重を標準体重で割った人数、または監視カメラでの認識人数等)を、優先閾値として用いても良い。実施例1及び以下の実施例2と3において、乗車率、乗車重量、乗車人数のいずれかをパラメータとして演算された走行時の消費電力量がゼロとなる時の閾値を、乗車率優先閾値とする。また、乗車率と言った場合でも、乗車率、乗車重量、乗車人数を総称しているものとする。
本発明のエレベータ群管理システムとしては、消費電力量を低減するようなエレベータかごの割当てを行うことに加えて、乗客の待ち時間の削減も考慮することで、効果的なエレベータの群管理システムが提供できる。
本実施例では、エレベータかご全体の消費電力量の低減だけでなく、待ち時間評価指標と省エネ評価指標とを同一次元化し、総合評価指標における重み係数の設定を容易に行えるエレベータ群管理システムの例を説明する。
図6は、本実施例のエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図である。
図1のエレベータ群管理システム1のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
(待ち時間許容値記憶部112)
待ち時間許容値記憶部112は、消費電力量低減のために許容できる待ち時間許容値を記憶する。この待ち時間許容値は、省エネ評価関数に基づくエレベータかごの割り当てによる待ち時間の許容できる悪化量である。すなわち、この待ち時間許容値は、省エネ運転を行うために許容できる所定の待ち時間の悪化量であり、待ち時間の許容できる遅延時間である。この待ち時間許容値は、時間帯や交通流の状態に応じて予め設定しても良いし、ビルの管理者などが入力端末を介して入力できるようにしても良い。
(省エネ評価関数設定部113)
省エネ評価関数設定部113では、エネルギー特性演算部103で演算された各走行方向に対する乗車率優先閾値と、待ち時間許容値記憶部112にて記憶された待ち時間許容値から、省エネ評価関数を設定する。
図7に省エネ評価関数を示す。省エネ評価関数設定部113では、待ち時間評価指標を省エネ評価指標に同一次元化し、図中のA及びBの値を決定し、省エネ評価関数の傾きを決定する。Aの値は例えば、遅延時間1秒や2秒など、小さな値とする。その理由は、乗車率優先閾値の前後で省エネ評価指標の値が急激に変わることに対して、予測かご内人数演算部104における予測の誤差を考慮するためである。一方で、Bの値は、省エネ評価指標の値の乗車率が0%から100%までの平均値が、待ち時間許容値記憶部112に記憶された待ち時間許容値と一致するように設定する。
図8にBの計算例を示す。図中(a)に示すように、Aの値を2秒、上昇方向乗車率優先閾値を40%、例えば待ち時間平均値が20秒の時に23秒まで待ち時間の悪化を許容するとして、待ち時間の許容される悪化量、すなわち、待ち時間許容値を3秒とする。省エネ評価指標の値の乗車率が0%から100%までの平均値が、待ち時間許容値と一致するということは、図中(b)における網掛部の面積と、図中(c)における網掛部の面積が一致することと等価である。このため、次式(9)が導かれる。

40×2/2+60×2+60×(B−2)/2=3×100 ・・・(9)

(9)式を解くことにより、B−2=4.7秒と求まる。したがって、乗車率優先閾値より小さな乗車率での省エネ評価関数の傾きは、−2/40=−0.05、乗車率優先閾値より大きな乗車率での省エネ評価関数の傾きは、4.7/60=0.078となる。このため、乗車率をρ%とすると、乗車率優先閾値より小さな乗車率での省エネ評価関数Φ(ρ)は次式(10)で示される。

Φ(ρ)=−0.05×ρ+2 ・・・(10)

また、乗車率優先閾値より大きな乗車率での省エネ評価関数Φ(ρ)は次式(11)で示される。

Φ(ρ)=0.078×(ρ−40)+2=0.078×ρ−1.12
・・・・・・・・(11)

待ち時間評価指標は時間で表されるものであるのに対して、省エネ評価指標は一般的に、消費電力や消費電力量、仕事、仕事量または無次元の値で表され、評価次元が異なる。このため、待ち時間評価指標に対する省エネ評価指標の重み係数の大きさは、「省エネを強めるために大きくする」や「待ち時間悪化を防ぐために小さくする」など、定性的に設定は可能であるが、どれだけの値にすればどれだけ待ち時間に影響を与えるかを予測しにくく、シミュレーションなどでの選定を行えない場合、重み係数の設定が難しい。
本実施例に示した方法によれば、省エネ評価関数を時間の次元に変換することにより、重み係数の設定が容易になる。
また、本実施例に示した方法によれば、省エネ評価関数の平均的な振る舞いを待ち時間許容値に関連付けることによって許容する待ち時間の悪化量以内での消費電力量の低減を行うことが可能になる。
本実施例では、かご全体の消費電力量の低減し、かつ時間評価指標と省エネ評価指標の同一次元化し、総合評価指標における重み係数の設定を容易に行えるだけでなく、BEMS(Building and Energy Management System)との連携により、BEMSから待ち時間許容値や総合評価指標における重み係数を行えるようにしたビルエレベータ群管理システムの例を説明する。
図9は、本実施例のエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図である。
図1のエレベータ群管理システム1のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
BEMSサーバ4は待ち時間許容値設定部401及び総合評価指標重み係数設定部402を備えており、ネットワークを介して群管理制御部を接続されている。待ち時間許容値設定部401では、省エネ評価関数設定部114での省エネ評価関数の設定に必要な待ち時間許容値を設定する。総合評価指標重み係数設定部402では、総合評価指標演算部115での総合評価指標の演算に必要となる省エネ評価指標及びその他の評価指標の重み係数を設定する。
これらの待ち時間許容値及び総合評価指標重み係数は、ビル管理者がBEMSサーバへその都度待ち時間許容値を入力することにより設定しても良いし、複数の値を予め設定し、時間帯やビル全体のエネルギー状況に応じて自動的に切り換えられるようにしても良い。
省エネ評価関数設定部114では、エネルギー特性演算部103により演算された各方向の乗車率優先閾値と、待ち時間許容値設定部401にて設定された待ち時間許容値に基づいて、実施の形態2と同様にして省エネ評価関数を設定する。
総合評価指標演算部115では、待ち時間評価指標演算部107で演算された待ち時間評価指標と、省エネ評価指標演算部108で演算された省エネ評価指標と、その他の評価指標演算部109で演算されたその他の評価指標と、総合評価指標重み係数設定部402で設定された各評価指標に対する重み係数から、実施の形態1と同様にして省エネ評価関数を設定する。
本実施例に示した方法によれば、BEMSとの連携により、ビル全体でのエネルギー管理を行うことができる。
なお、本発明は上記した実施例1〜3に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例1〜3は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部文は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しでもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drvie)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD 等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線およびそれらの結合は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線およびそれらの結合を示しているとは限らない。実際には殆ど全てもしくは多くの構成が相互に関係付けられ接続されていると考えてもよい。
1 群管理制御
100 かご及びホール情報収集部
101 かご及びビル仕様データ記憶部
102 到着予測時間演算部
103 エネルギー特性演算部
104 予測かご内人数演算部
105 省エネ評価関数設定部
106 予測乗車率演算部
107 待ち時間評価指標演算部
108 省エネ評価指標演算部
109 その他の評価指標演算部
110 総合評価指標演算部
111 割当てかご決定部
112 待ち時間許容値記憶部
113 省エネ評価関数設定部
114 省エネ評価関数設定部
115 総合評価指標演算部
21A〜C 号機制御装置
22A〜C エレベータかご
23A〜C かご内操作ボタン
24A〜C 荷重センサ
3A〜B 乗場操作ボタン
4 BEMSサーバ
401 待ち時間許容値設定部
402 総合評価指標重み係数設定部

Claims (12)

  1. かご内操作ボタンとかご利用者の重量または人数を検出するセンサが設けられた複数台のエレベータかごと、乗場に設けられた乗場操作ボタンからのエレベータかごの乗場呼びを受けるとともに、前記複数台のエレベータかごに対して前記乗場呼びに対応するエレベータかごを割り当てるエレベータ群管理制御部を有するエレベータ群管理システムにおいて、
    前記エレベータ群管理制御部は、
    前記複数台のエレベータかごの上昇方向運転及び下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる閾値を、前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内乗車人数、所定のかご内荷重量のうちのいずれかで表示される前記上昇方向運転の閾値および前記下降方向運転の閾値として演算する閾値演算部と、
    前記乗場呼びによる乗客が乗車後のかご内の予測乗車率、予測乗車人数、予測荷重値のうちのいずれかであらわされる予測値と、前記上昇方向運転の閾値及び前記下降方向運転の閾値との比較に基づき、上昇方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記上昇方向運転の閾値よりも小さくかつ前記上昇方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定されると共に、下降方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記下降方向運転の閾値よりも小さくかつ前記下降方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定される割当てかご決定部と
    を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  2. 請求項1において、
    前記閾値演算部は、各エレベータかごの走行時のトルク算出に必要なかごの定格速度、かごの重量を含む仕様データを記憶する仕様データ記憶部と、当該仕様データに基づき、かご内乗車率、かご内乗車人数、かご内荷重量のうちのいずれかに応じた消費電力量を演算するエネルギー演算部と、当該消費電力量に基づき評価指標を設定する評価指標関数設定部とを有し、当該評価指標に基づいて、前記上昇方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記上昇方向運転の閾値よりも小さくかつ前記上昇方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定されると共に、前記下降方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記下降方向運転の閾値よりも小さくかつ前記下降方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定されることを特徴とするエレベータ群管理システム。
  3. 請求項において、
    前記エレベータ群管理制御部は、各エレベータかごについて、各階の各方向をサービスするのに当該のエレベータかごが到着するまでの時間を推定演算する到着予測時間演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  4. 請求項3において、
    前記エレベータ群管理制御部は、前記到着予測時間演算部で推定演算された各エレベータかごの到着予測時間に基づいて、前記乗場呼びのあった乗場呼び階を出発時の各エレベータかごのかご内人数を演算する予測かご内人数演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  5. 請求項4において、
    前記エレベータ群管理制御部は、前記予測かご内人数演算部にて演算された、乗場呼び階出発時の予測かご内人数と、各エレベータかごのかご定員から、乗場呼び階出発時の予測乗車率を演算する予測乗車率演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  6. 請求項において、
    前記エレベータ群管理制御部は、前記評価指標関数設定部にて設定された評価指標に基づいて、前記予測乗車率演算部にて演算された予測乗車率における評価指標を演算する評価指標演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  7. 請求項6において、
    前記エレベータ群管理制御部は、前記評価指標演算部にて演算された評価指標に基づいて、前記上昇方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記上昇方向運転の閾値よりも小さくかつ前記上昇方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く前記割当てかご決定部が設定されると共に、前記下降方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記下降方向運転の閾値よりも小さくかつ前記下降方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く前記割当てかご決定部が設定されることを特徴とするエレベータ群管理システム。
  8. 複数台のエレベータから乗場呼びに応答するエレベータを割当てるエレベータ群管理システムにおいて、
    上昇方向運転及び下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内人数または所定のかご内荷重量に対して、
    前記乗場呼びの乗客が乗車後のかご内の予測乗車率、予測人数または予測荷重値が、上昇方向の乗場呼びに対しては、前記上昇方向運転での前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも小さくかつその値が前記上昇方向運転の前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当て易く設定すると共に、下降方向の乗場呼びに対して、前記下降方向運転での前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも小さくかつその値が前記下降方向運転の前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当て易く設定した群管理制御部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  9. 請求項8において、前記群管理制御部は、
    前記乗場呼びの乗客が乗車後の前記かご内の予測乗車率、前記予測人数または前記予測荷重値が、割当て可能なすべてのかごについて前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも大きい場合は、
    前記乗場呼びの乗客が乗車後の前記かご内の予測乗車率、前記予測人数または前記予測荷重値が、前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当てやすく設定されていることを特徴とするエレベータ群管理システム。
  10. 請求項8または9において、前記群管理制御部は、
    前記乗場呼びに対する割当てエレベータを決定するための総合評価指標において、前記総合評価指標に含まれる、乗車率、乗車人数、積載荷重に応じて変化する省エネ評価指標の値を算出するための省エネ評価関数を、省エネ運転を行うために許容できる所定の待ち時間の悪化量に基づいて決定することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  11. 請求項10において、前記群管理制御部は、
    前記乗車率、前記乗車人数、前記積載荷重に応じて変化する省エネ評価指標の値の各乗車率、乗車人数、積載荷重での平均値が、前記所定の待ち時間の許容できる悪化量と等しくなるように省エネ評価関数の傾きを決定することを特徴とするエレベータ群管理システム。
  12. 請求項10において、前記群管理制御部は、
    ビル内の機器や設備の運転管理を行うビル・エネルギー管理システムと連携し、前記所定の待ち時間の許容できる悪化量や、前記総合評価指標における待ち時間評価指標や省エネ評価指標に対する重み係数を前記ビル・エネルギー管理システムから設定されることを特徴とするエレベータ群管理システム。
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