JP5951421B2 - エレベータ群管理システム - Google Patents
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Description
図1は、本実施例のエレベータ群管理システム全体の制御ブロック図である。K台のエレベータかご22A〜22Cの運転を、各エレベータの号機制御装置21A〜21Cが制御しており、これら各号機制御装置に対して群管理制御部1が統括して制御を行っている。
以下、群管理制御部1について説明する。群管理制御部1の動作は、得られた多くの情報の下で、新規に発生した乗場呼びに対して、K台あるエレベータかごのそれぞれを、割当て評価関数によって評価し、最も適切なかごを選定して、そのかごに乗場呼びを割当てるという流れである。
かご及びビル仕様データ記憶部(または仕様データ記憶部とも称す)101では、かごの定格速度や定格加速度、かごの重量、定格積載重量、釣合い重りの重量、ビルの階床数、階床ピッチなど、走行時のトルク算出に必要なパラメータをメモリなどの記憶装置に記憶する。これらの各種パラメータは、エレベータの設置時に初期設定され、その後のパラメータ変更時に変更の設定が行われる。
エネルギー特性演算部(またはエネルギー演算部とも称す)103では、かご及びビル仕様データ記憶部101で記憶された、走行時のトルク算出に必要なパラメータから、乗車率優先閾値を演算する。このエネルギー特性演算部103の内部ブロックを図2に示す。乗車率優先閾値は、上昇方向運転及び下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる閾値であり、前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内乗車人数または所定のかご内荷重量をパラメータとして表わす。以下の説明では、所定のかご内乗車率を用いて説明するため、乗車率優先閾値と称するが、前記のように力行運転と回生運転が変わる境界となる閾値であるので、以下の説明または特許請求の範囲において、単に閾値と称することもある。
図2のエネルギー特性演算部103の内部ブロックについて、処理の流れを図3に示す。
FC100からFC107までは、上昇方向乗車率優先閾値ρE(UP)を演算する処理である。
FC100では、消費電力量最小値を示すEminを初期化する。このとき、想定される消費電力量の値よりも十分大きな値を初期値として与えればよい。
FC101では、パラメータ設定部1031により、乗車率パラメータρを0として初期化する。
E(ρ)=Pacc(ρ)×Tacc/2+Pconst(ρ)×Tconst
+Pdcc(ρ)×Tdcc/2 ・・・(1)
ただし、Pacc(ρ)は加速走行時の消費電力、Taccは加速走行時間、Pconst(ρ)は定速走行時の消費電力、Tconstは定速走行時間、Pdcc(ρ)は減速走行時の消費電力、Tdccは減速走行時間を示す。
P(ρ)={(J×2×KR×α)/DS
+(Mca+MRL×ρ/100−MCW+Mloss)×DS×g/(2×KR)}
×V×KR×2/(60×DS)×η ・・・(2)
ただし、Jは慣性モーメント、αは加速度、Mcaはかご重量、MRLは定格積載重量、MCWは釣り合い重り重量、Mlossは走行損失、DSはシーブ径、Vは走行速度である。加速度αは、定速時は0、加速時は+の加速度、減速時は−の加速度である。また、KRは、ローピング(エレベータの乗りかごと釣合いおもりとのワイヤーロープのかけ方)に依存する係数であり、例えばKR=2の場合は2:1ローピングとなり、ロープに加わる荷重は1:1ローピングの場合と比較して1/2となる。
J=M×DS 2/(4×KR)+JR ・・・(3)
ここで、JRは回転系の慣性モーメントであり、Mは次式(4)で概算できる。
M=(Mca+MRL×ρ/100+MCW)/KR+(Mrp+Mtal)×H/(2×KR)
・・・(4)
ここで、Mrpはロープの単位長さ当たりの重量、Mtalはテールコードの単位長さ当たりの重量、Hは走行距離を示す。
FC105では、ρが100未満であればFC106へ進み、ρに1を加算してFC102へ戻り、新たなρでの消費電力量E(ρ)の計算を行う。100以上の場合はFC107へ進む。
FC107では、上昇方向乗車率優先閾値ρE(UP)として、FC104にて最終更新されたEminを選択する。
E(ρ)=Pacc(ρ)×Tacc/2+Pconst(ρ)×Tconst
+Pdcc(ρ)×Tdcc/2 ・・・(5)
また、乗車率ρのときの消費電力P(ρ)は次式(6)で概算できる。
P(ρ)={(J×2×KR×α)/DS
−(Mca+MRL×ρ/100−MCW−Mloss)×DS×g/(2×KR)}
×V×KR×2/(60×DS)×η ・・・(6)
ここで、Jは(3)式と同一となる。
以上により、上昇方向乗車率優先閾値ρE(UP)及び下降方向乗車率優先閾値ρE(DOWN)が演算される。上記では(1)から(6)の式により演算したが、ロープやテールコードの重量を0と見なす、かご重量を定格積載重量の定数倍と見なす、釣り合い重りの重量を定格積載重量の定数倍と見なすなどとし、より簡易に消費電力量の演算を行うこともできる。また、FC101及びFC109と、FC105及びFC113によって上昇方向及び下降方向の乗車率優先閾値の探索範囲を乗車率0%から100%までとしているが、これらの乗車率優先閾値は、上昇方向時は30%から50%、下降方向時は50%から70%の間の値をとるため、予めこの範囲のみを探索するようにしても良い。
省エネ評価関数設定部(または評価指標関数設定部とも称す)105では、エネルギー特性演算部103で演算された乗車率優先閾値に基づいて省エネ評価関数を設定する。
図5に上昇方向の新規乗場呼びに対する省エネ評価関数と下降方向の新規乗場呼びに対する省エネ評価関数を示す。ここで、図中の省エネ評価指標とは、新規乗場呼びに対する割当てかごを決定する際の省エネに関する指標であり、例えば、1から100の値として良い。省エネ評価指標は値が小さいほど省エネ性能が高く、エレベータかごを割当てやすくするものとする。
まず、かご及び各階ホール情報収集部100では、各号機制御装置21A〜21Cや乗場呼び登録装置3A、3Bから入力された各エレベータかご状態、各階のエレベータホール状態や各階の利用者の乗降人数情報などを収集する。各階のエレベータホール状態や各階の利用者の乗降人数情報には、乗場呼び登録装置3A、3Bから入力された呼出しの有無に加えて、車いす利用者用の乗場呼び登録装置(図示せず)から入力された車いす利用者による呼出しの有無や、監視カメラ等によるエレベータかご内の混雑度の判定情報等を含めても良い。また、各階の利用者の乗降人数情報は、予め調査または実績平均値として得られている各階の平均乗降人数を利用しても良い。
到着予測時間演算部102では、かご及び各階ホール情報収集部100で収集した各エレベータかご状態、各階のエレベータホール状態、各階の乗降人数情報と、かご及びビル仕様データ記憶部101で記憶されたかご速度やビルの階床数、階床ピッチなどから、各エレベータかごについて、各階の各方向をサービスするのに当該のエレベータかごが到着するまでの時間を推定演算する。
予測かご内人数演算部104は、かご及び各階ホール情報収集部100により収集された各エレベータかごのかご内操作ボタンで操作されたかご呼び情報、各エレベータかごの現在のかご内人数、各階の乗場呼びの情報と、到着予測時間演算部102で演算された各エレベータかごの到着予測時間に基づいて、新規に登録された乗場呼び階を出発時の各エレベータかごのかご内人数を演算する。エレベータかごの現在位置から、新規に登録された乗場呼び階に到着するまでの階床におけるかご呼びやかごに割当てられた乗場呼び、及び新規に登録された乗場呼びをかごに仮割当てした場合について、呼びに応じてかご内の人数を加算及び減算する。
予測乗車率算出部106では、予測かご内人数演算部104にて演算された、新規乗場呼び階出発時の予測かご内人数と、かご及びビル仕様データ記憶部101にて記憶されたかご定員から、新規乗場呼び階出発時の予測乗車率を演算する。
省エネ評価指標演算部108では、省エネ評価関数設定部105にて設定された省エネ評価関数に基づいて、予測乗車率演算部106にて演算された予測乗車率における省エネ評価指標を演算する。
かご及び各階ホール情報収集部100にて収集された各エレベータかごのかご内人数やかご呼び情報、各階の乗場呼び情報と、到着予測時間演算部102にて演算された各階への到着予測時間から、各エレベータかごの待ち時間評価指標を演算する待ち時間評価指標演算部107を設けることができる。例えば、各エレベータかごの待ち時間に応じて、1〜100までの指標をあてはめるようにすれば良い。また、各エレベータかごの待ち時間が短いほど、各エレベータかごの待ち時間評価指標は小さくする。例えば、5台のエレベータかごを統括管理する場合、単純化して、待ち時間の早い順に、20、40、60、80、100の指標を付与することなどでも良い。
かご及び各階ホール情報収集部にて収集された情報などから、かごの混雑度評価指標(混雑するほど指標を大きくする)などの待ち時間及び省エネ以外の評価指標について演算するその他の評価指標演算部109を設けることができる。例えば、各エレベータかごのその他の評価基準に応じて、1〜100までの指標をあてはめるようにすれば良い。
総合評価指標演算部110では、省エネ評価指標演算部108に加えて、待ち時間評価指標演算部107及びその他の評価指標演算部109が設けられた場合、各演算部で演算された各評価指標に基づいて、次式(7)に示す総合評価指標を演算する。
ΦT(k)=ΦW(k)+wEΦE(k)+wOΦO(k) ・・・(7)
ここで、ΦT(k)はk号機の総合評価指標、ΦW(k)はk号機の待ち時間評価指標、ΦE(k)はk号機の省エネ評価指標、ΦO(k)はk号機のその他の評価指標、wEは省エネ評価指標に対する重み係数、wOはその他の評価指標に対する重み係数である。
割当てかご決定部111では、総合評価指標演算部110にて演算された各かごの総合評価指標から、次式(8)により割当てかごCを決定する。
C=min(ΦT(k)) ・・・(8)
なお、新規の乗場呼びに対して割当てかごを決定した後についても、総合評価指標を用いていずれかのエレベータかごに割当て済みの乗場呼びに対する割当て変更の可否の演算を行ってもよい。
図1のエレベータ群管理システム1のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
待ち時間許容値記憶部112は、消費電力量低減のために許容できる待ち時間許容値を記憶する。この待ち時間許容値は、省エネ評価関数に基づくエレベータかごの割り当てによる待ち時間の許容できる悪化量である。すなわち、この待ち時間許容値は、省エネ運転を行うために許容できる所定の待ち時間の悪化量であり、待ち時間の許容できる遅延時間である。この待ち時間許容値は、時間帯や交通流の状態に応じて予め設定しても良いし、ビルの管理者などが入力端末を介して入力できるようにしても良い。
省エネ評価関数設定部113では、エネルギー特性演算部103で演算された各走行方向に対する乗車率優先閾値と、待ち時間許容値記憶部112にて記憶された待ち時間許容値から、省エネ評価関数を設定する。
40×2/2+60×2+60×(B−2)/2=3×100 ・・・(9)
(9)式を解くことにより、B−2=4.7秒と求まる。したがって、乗車率優先閾値より小さな乗車率での省エネ評価関数の傾きは、−2/40=−0.05、乗車率優先閾値より大きな乗車率での省エネ評価関数の傾きは、4.7/60=0.078となる。このため、乗車率をρ%とすると、乗車率優先閾値より小さな乗車率での省エネ評価関数ΦE(ρ)は次式(10)で示される。
ΦE(ρ)=−0.05×ρ+2 ・・・(10)
また、乗車率優先閾値より大きな乗車率での省エネ評価関数ΦE(ρ)は次式(11)で示される。
ΦE(ρ)=0.078×(ρ−40)+2=0.078×ρ−1.12
・・・・・・・・(11)
待ち時間評価指標は時間で表されるものであるのに対して、省エネ評価指標は一般的に、消費電力や消費電力量、仕事、仕事量または無次元の値で表され、評価次元が異なる。このため、待ち時間評価指標に対する省エネ評価指標の重み係数の大きさは、「省エネを強めるために大きくする」や「待ち時間悪化を防ぐために小さくする」など、定性的に設定は可能であるが、どれだけの値にすればどれだけ待ち時間に影響を与えるかを予測しにくく、シミュレーションなどでの選定を行えない場合、重み係数の設定が難しい。
また、本実施例に示した方法によれば、省エネ評価関数の平均的な振る舞いを待ち時間許容値に関連付けることによって許容する待ち時間の悪化量以内での消費電力量の低減を行うことが可能になる。
図1のエレベータ群管理システム1のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
BEMSサーバ4は待ち時間許容値設定部401及び総合評価指標重み係数設定部402を備えており、ネットワークを介して群管理制御部を接続されている。待ち時間許容値設定部401では、省エネ評価関数設定部114での省エネ評価関数の設定に必要な待ち時間許容値を設定する。総合評価指標重み係数設定部402では、総合評価指標演算部115での総合評価指標の演算に必要となる省エネ評価指標及びその他の評価指標の重み係数を設定する。
省エネ評価関数設定部114では、エネルギー特性演算部103により演算された各方向の乗車率優先閾値と、待ち時間許容値設定部401にて設定された待ち時間許容値に基づいて、実施の形態2と同様にして省エネ評価関数を設定する。
本実施例に示した方法によれば、BEMSとの連携により、ビル全体でのエネルギー管理を行うことができる。
100 かご及びホール情報収集部
101 かご及びビル仕様データ記憶部
102 到着予測時間演算部
103 エネルギー特性演算部
104 予測かご内人数演算部
105 省エネ評価関数設定部
106 予測乗車率演算部
107 待ち時間評価指標演算部
108 省エネ評価指標演算部
109 その他の評価指標演算部
110 総合評価指標演算部
111 割当てかご決定部
112 待ち時間許容値記憶部
113 省エネ評価関数設定部
114 省エネ評価関数設定部
115 総合評価指標演算部
21A〜C 号機制御装置
22A〜C エレベータかご
23A〜C かご内操作ボタン
24A〜C 荷重センサ
3A〜B 乗場操作ボタン
4 BEMSサーバ
401 待ち時間許容値設定部
402 総合評価指標重み係数設定部
Claims (12)
- かご内操作ボタンとかご利用者の重量または人数を検出するセンサが設けられた複数台のエレベータかごと、乗場に設けられた乗場操作ボタンからのエレベータかごの乗場呼びを受けるとともに、前記複数台のエレベータかごに対して前記乗場呼びに対応するエレベータかごを割り当てるエレベータ群管理制御部を有するエレベータ群管理システムにおいて、
前記エレベータ群管理制御部は、
前記複数台のエレベータかごの上昇方向運転及び下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる閾値を、前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内乗車人数、所定のかご内荷重量のうちのいずれかで表示される前記上昇方向運転の閾値および前記下降方向運転の閾値として演算する閾値演算部と、
前記乗場呼びによる乗客が乗車後のかご内の予測乗車率、予測乗車人数、予測荷重値のうちのいずれかであらわされる予測値と、前記上昇方向運転の閾値及び前記下降方向運転の閾値との比較に基づき、上昇方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記上昇方向運転の閾値よりも小さくかつ前記上昇方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定されると共に、下降方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記下降方向運転の閾値よりも小さくかつ前記下降方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定される割当てかご決定部と、
を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項1において、
前記閾値演算部は、各エレベータかごの走行時のトルク算出に必要なかごの定格速度、かごの重量を含む仕様データを記憶する仕様データ記憶部と、当該仕様データに基づき、かご内乗車率、かご内乗車人数、かご内荷重量のうちのいずれかに応じた消費電力量を演算するエネルギー演算部と、当該消費電力量に基づき評価指標を設定する評価指標関数設定部とを有し、当該評価指標に基づいて、前記上昇方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記上昇方向運転の閾値よりも小さくかつ前記上昇方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定されると共に、前記下降方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記下降方向運転の閾値よりも小さくかつ前記下降方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く設定されることを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項2において、
前記エレベータ群管理制御部は、各エレベータかごについて、各階の各方向をサービスするのに当該のエレベータかごが到着するまでの時間を推定演算する到着予測時間演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項3において、
前記エレベータ群管理制御部は、前記到着予測時間演算部で推定演算された各エレベータかごの到着予測時間に基づいて、前記乗場呼びのあった乗場呼び階を出発時の各エレベータかごのかご内人数を演算する予測かご内人数演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項4において、
前記エレベータ群管理制御部は、前記予測かご内人数演算部にて演算された、乗場呼び階出発時の予測かご内人数と、各エレベータかごのかご定員から、乗場呼び階出発時の予測乗車率を演算する予測乗車率演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項5において、
前記エレベータ群管理制御部は、前記評価指標関数設定部にて設定された評価指標に基づいて、前記予測乗車率演算部にて演算された予測乗車率における評価指標を演算する評価指標演算部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項6において、
前記エレベータ群管理制御部は、前記評価指標演算部にて演算された評価指標に基づいて、前記上昇方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記上昇方向運転の閾値よりも小さくかつ前記上昇方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く前記割当てかご決定部が設定されると共に、前記下降方向の乗場呼びに対して、前記予測値が前記下降方向運転の閾値よりも小さくかつ前記下降方向運転の閾値に近いエレベータかごを割当て易く前記割当てかご決定部が設定されることを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 複数台のエレベータから乗場呼びに応答するエレベータを割当てるエレベータ群管理システムにおいて、
上昇方向運転及び下降方向運転で、力行運転と回生運転が変わる境界となる前記複数台の各エレベータの所定のかご内乗車率、所定のかご内人数または所定のかご内荷重量に対して、
前記乗場呼びの乗客が乗車後のかご内の予測乗車率、予測人数または予測荷重値が、上昇方向の乗場呼びに対しては、前記上昇方向運転での前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも小さくかつその値が前記上昇方向運転の前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当て易く設定すると共に、下降方向の乗場呼びに対して、前記下降方向運転での前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも小さくかつその値が前記下降方向運転の前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当て易く設定した群管理制御部を有することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項8において、前記群管理制御部は、
前記乗場呼びの乗客が乗車後の前記かご内の予測乗車率、前記予測人数または前記予測荷重値が、割当て可能なすべてのかごについて前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量よりも大きい場合は、
前記乗場呼びの乗客が乗車後の前記かご内の予測乗車率、前記予測人数または前記予測荷重値が、前記所定のかご内乗車率、前記所定のかご内人数または前記所定のかご内荷重量に近いエレベータを割当てやすく設定されていることを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項8または9において、前記群管理制御部は、
前記乗場呼びに対する割当てエレベータを決定するための総合評価指標において、前記総合評価指標に含まれる、乗車率、乗車人数、積載荷重に応じて変化する省エネ評価指標の値を算出するための省エネ評価関数を、省エネ運転を行うために許容できる所定の待ち時間の悪化量に基づいて決定することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項10において、前記群管理制御部は、
前記乗車率、前記乗車人数、前記積載荷重に応じて変化する省エネ評価指標の値の各乗車率、乗車人数、積載荷重での平均値が、前記所定の待ち時間の許容できる悪化量と等しくなるように省エネ評価関数の傾きを決定することを特徴とするエレベータ群管理システム。 - 請求項10において、前記群管理制御部は、
ビル内の機器や設備の運転管理を行うビル・エネルギー管理システムと連携し、前記所定の待ち時間の許容できる悪化量や、前記総合評価指標における待ち時間評価指標や省エネ評価指標に対する重み係数を前記ビル・エネルギー管理システムから設定されることを特徴とするエレベータ群管理システム。
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