JP2001151065A - エアバック装置 - Google Patents

エアバック装置

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JP2001151065A
JP2001151065A JP33457299A JP33457299A JP2001151065A JP 2001151065 A JP2001151065 A JP 2001151065A JP 33457299 A JP33457299 A JP 33457299A JP 33457299 A JP33457299 A JP 33457299A JP 2001151065 A JP2001151065 A JP 2001151065A
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retainer
hoop
airbag
steering wheel
airbag device
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JP33457299A
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Masahiro Hasebe
雅広 長谷部
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Takata Corp
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Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み立てが簡単且つ確実である、あるいは部
品の小型化・軽量化を実現できるエアバッグ装置を提供
する。 【解決手段】 モジュールカバー16はリテーナ12の
手前側に取り付けられている。リテーナ12はバッグ1
4やインフレータ18を保持するグラスファイバー短繊
維強化プラスチック製の部材であって、自身はステアリ
ングホイール26に固定されている。リテーナ12の奥
側にはフープ25が取り付けられる。フープ25は、ス
テアリングホイール26全体の周りを一周するほぼルー
プを描く屈曲した形状となっている。フープ25は、鋼
製丸棒(あるいは線)等の導電性部材からなり、ホーン
導通回路の一部を構成する。フープ25は、モジュール
カバー16の係止片166の内側に当接して、その変形
及び外れを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のドライバー
を保護するためのエアバッグ装置に関する。特には、い
わゆるスナップ−オン式にリテーナに固定されるモジュ
ールカバーを備えるエアバッグ装置に関する。また、ド
ライバー用エアバッグ装置モジュールがホーン(警報)
のスイッチを兼ねるいわゆるフローティングホーン型
(あるいは全体ホーン型)のエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】車両の
衝突時に乗員を保護するために、ドライバー用、助手席
用、後部座席用、サイド用等のエアバッグ装置が、現在
のほとんどの乗用車に装備されている。エアバッグ装置
は、一般に、バッグやリテーナ、インフレータ、カバー
等を組んだモジュールとして車両に装備される。バッグ
は、通常時は折り畳まれた状態でモジュール内に収容さ
れている。リテーナは、バッグの端部を車体に固定する
ものである。インフレータは、車両の衝突時に、バッグ
を膨張展開させるガスを発生するものである。
【0003】上記各種エアバッグ装置のうちドライバー
用のものは、ステアリングホイールに装着されてドライ
バーの前面にバッグを展開する。典型的なステアリング
ホイールは、円環状をしたリムを備えている。このリム
の内側中心にはボスが位置している。ボスは車体のステ
アリングシャフトに固定されている。リムとボスとは複
数本のスポークにより連結されている。このようなステ
アリングホイールに装着されるエアバッグモジュールの
うちホーン(警報)のスイッチを兼ねるものは、フロー
ティングホーン型(あるいは全体ホーン型)と呼ばれ
る。
【0004】この種のドライバー用エアバッグ装置が装
着されたステアリングホイールの従来例としては、例え
ば特開平11−20710号公報に開示されたものがあ
る。同公報のエアバッグモジュールは、ホーンスイッチ
機構を介してステアリングホイールに取り付けられてい
る。ホーンスイッチ機構は、導電性を有する金属材から
板枠状に形成されたホーンプレートを備えている。ホー
ンプレートの奥側(車体側)とステアリングホイール間
には、コイルスプリングが介装されている。ホーンプレ
ートの手前側(乗員側)には、エアバッグモジュールが
固定されている。
【0005】ホーンプレートは、ホーン回路の固定接点
に接触可能である。通常時(エアバッグモジュールを押
していない状態)は、コイルスプリングの付勢力によ
り、ホーンプレートと固定接点は離れている。エアバッ
グモジュールを押すことにより、ホーンプレートが固定
接点に接触し、ホーンが鳴る。この公報のステアリング
ホイールにおいては、ホーンプレートが板枠状の一体部
材であることにより、同プレートを支持する部品の数を
減らし、スイッチの操作感が向上するとされている。し
かし、金属材からなる板枠状の一体部材は、小型化や部
品の複合化が難しく、重量が大きくなるという問題があ
る。
【0006】また、特開平9−301194号公報に
は、モジュールカバーをスナップ−オン式に且つ強固に
モジュールに取り付けることに関しては記載されていな
い。本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであっ
て、組み立てが簡単且つ確実である、あるいは部品の小
型化・軽量化を実現できるエアバッグ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】上
記の課題を解決するため、本発明の第1態様のエアバッ
グ装置は、ステアリングホイールに装着され、ドライバ
ーの前面にエアバッグを展開するエアバッグ装置であっ
て; ステアリングホイールに取り付けられるリテーナ
と、 リテーナに基部が固定され折り畳まれたエアバッ
グと、 リテーナに固定された、エアバッグ展開ガスを
放出するインフレータと、 リテーナのドライバー側や
折り畳まれたエアバッグを覆うモジュールカバーと、を
具備し; 上記モジュールカバーには、ステアリングホ
イール側(奥側)に突出する弾性変形可能な係止片が形
成されており、 上記リテーナには、該係止片と係合す
る係合部が形成されており、 さらに、上記係合部と係
合した上記係止片が弾性変形して該係合部から離脱しな
いように支持する係止片サポート部材が、上記リテーナ
の奥側に設けられていることを特徴とする。
【0008】エアバッグ展開時に、バッグがモジュール
カバーを開けるとき、モジュールカバーはドライバー側
(手前側)に強く押される。この際、上記係止片が弾性
変形して係合部との係合が解除されるおそれがある。こ
の態様のエアバッグ装置では、係止片サポート部材によ
り係止片の離脱を防止することができる。なお、この第
1態様のエアバッグ装置は、モジュールカバーに係止片
が形成され、リテーナに係合部が形成されているとして
いるが、逆にリテーナに係止片が形成され、モジュール
カバーに係合部が形成されているものとしてもよく、こ
れも第1態様の請求範囲に含むものとする。
【0009】本発明の第1態様のエアバッグ装置におい
ては、上記係止片サポート部材が、屈曲した棒状部材か
らなるフープであり、 上記インフレータが、リテーナ
の奥側面に当てられるボディフランジを有し、 該フー
プのホイール中心寄りの部分(内側)が、リテーナとボ
ディフランジの間に挟持されており、 該フープのステ
アリングホイール中心から離れた部分(外側)が上記係
止片と接するものとすることができる。
【0010】フープは軽くて安いものとできるので、エ
アバッグ装置の軽量化・製造コスト削減に貢献できる。
フープの内側をリテーナとボディフランジとの間に挟持
することで、フープをしっかり固定することができる。
これにより、ネジ止め等を行うことなく係止片もしっか
り固定することができる。さらに、インフレータ取り付
けと同時にフープを取り付けることができる利点もあ
る。
【0011】また、本発明の第1態様のエアバッグ装置
においては、上記係止片サポート部材が、屈曲した棒状
部材からなるフープであり、 上記フープが、導電性部
材からなるとともに、ホーン導通回路の一部を構成する
こととできる。あるいは、上記フープが、ステアリング
ホイールの周りをほぼ一周する一本の棒状部材からな
り、該棒状部材の両端部がホーンハーネス接続用の端子
部となっていることが好ましい。従来用いられていた板
金プレス部材のホーンプレートような部材を、単なる屈
曲棒状部材で代用することができる。したがって、重量
・製造コストを低くできる。
【0012】また、上記フープの分散した数箇所が、ホ
ーン接点と接触する接点スイッチ部となっていることが
好ましい。この場合、ホーンスイッチ兼用のモジュール
のどこを押しても、ホーンを導通させることができる。
【0013】さらに、上記フープが丸断面金属材からな
るとともに、上記接点スイッチ部がプレスされて平面状
になっていることが好ましい。この場合、フープと接点
スイッチ部との接触が安定する。
【0014】また、本発明の第1態様のエアバッグ装置
においては、上記リテーナが、奥側の面が三次元曲面と
なっている樹脂材からなり、 上記係止片サポート部材
が、屈曲した棒状部材からなるフープであり、 該フー
プが、上記リテーナの奥側の面に沿う立体形状を有する
ことができる。樹脂材からなるリテーナは、例えばグラ
スファイバー短繊維強化プラスチック製とすることがで
きる。これにより、軽量化、部品複合化が可能になる。
フープはリテーナの奥側の面に沿うので構成がすっきり
する。
【0015】本発明の上記の態様においては、上記リテ
ーナの奥側の面に、フープの位置を定める突起・溝等が
形成されていることが好ましい。この場合、フープの取
り付け・固定をより簡単・確実に行える。
【0016】本発明の第2態様のエアバッグ装置は、ス
テアリングホイールに装着され、ドライバーの前面にエ
アバッグを展開するエアバッグ装置であって; ステア
リングホイールに取り付けられるリテーナと、 リテー
ナに基部が固定され折り畳まれたエアバッグと、 リテ
ーナに固定された、エアバッグ展開ガスを放出するイン
フレータと、 リテーナのドライバー側や折り畳まれた
エアバッグを覆うモジュールカバーと、を具備し; ホ
ーン導通回路の一部を構成する、ステアリングホールの
周りをほぼ一周する棒状部材からなるフープを備えるこ
とを特徴とする。従来用いられていた板金プレス部材の
ホーンプレートような部材を、単なる屈曲棒状部材で代
用することができる。したがって、重量・製造コストを
低くできる。
【0017】以下、図面を参照しつつ説明する。図1
は、本発明の1実施例に係るエアバッグ装置及びステア
リングホイールを手前側から見た分解斜視図である。図
2は、本発明の1実施例に係るエアバッグ装置及びステ
アリングホイールを奥側から見た分解斜視図である。図
3は、同エアバッグ装置の裏面図である。図4(a)は
モジュールカバーとリテーナとの組み付け機構の組み付
け前の状態を示す部分断面図であり、図4(b)は組み
付け中の状態を示す部分拡大断面図であり、図4(c)
は組み付け後の状態を示す部分断面図である。
【0018】図5(a)はエアバッグ装置とステアリン
グホイールとの連結部の詳細を示す断面図である。な
お、図5(a)においては、ステアリングホイール26
は、スポーク部26x等の外側部分を含めて描かれてい
る。図5(b)はホーン導通回路を示す回路図である。
図6(a)はフープの詳細を示す正面図であり、図6
(b)は側面図であり、図6(c)は部分拡大図であ
る。図7は、エアバッグ装置のステアリングホイールへ
の取り付け機構の取り付け前の状態を示す部分拡大斜視
図である。図8は、エアバッグ装置のステアリングホイ
ールへの取り付け機構の取り付け後の状態を示す部分拡
大斜視図である。
【0019】図1及び図2等に示すように、本実施例の
エアバッグ装置10は、大きく分けて以下の各部からな
る。 (1)ステアリングホイール26に取り付けられるリテ
ーナ12。 (2)リテーナ12に基部が固定され折り畳まれたエア
バッグ14(図5参照、図1や図2等においては図示省
略)。 (3)リテーナ12の手前側やエアバッグ14を覆うモ
ジュールカバー16。 (4)エアバッグ展開ガスを放出するインフレータ1
8。 (5)リテーナ12の奥側に配置されたフープ25。
【0020】なお、以下の説明では、ドライバー側を手
前側(図1から見た側)、車体側を奥側(図2から見た
側)として説明する。また、ステアリングホイール26
の中心寄りを内側といい、ステアリングホイール26の
中心から遠い側を外側という。なお、上下左右方向は、
特に断らない限り図1における上下左右を指す。
【0021】まず、モジュールカバー16について説明
する。図1及び図2等に示すように、モジュールカバー
16は、リテーナ12の手前側に取り付けられている。
このモジュールカバー16は合成樹脂製である。同モジ
ュールカバー16には、図1に2点鎖線で示すように、
ティアライン16a、16bが設けられている。ティア
ライン16aは、モジュールカバー16の左右を横断す
るように設けられている。ティアライン16bは、モジ
ュールカバー16のほぼ中心から下端側に縦方向に延び
るように設けられている。モジュールカバー16は、エ
アバッグ装置作動時に、バッグが膨張展開する力を受け
てティアライン16a、16bの部分から破れて開く。
モジュールカバー16の手前側ほぼ中央部には、図1に
符号16cで示すように、エンブレム(図示されず)を
嵌め込む凹部が設けられている。
【0022】モジュールカバー16の左右及び下部は、
図1に最も良く示すように、スポーク部161、16
2、すなわちホイール中心から外側に突出する部分とな
っている。左右のスポーク部161は、左右対称に設け
られている。カバー16のスポーク部161の奥側面の
内側には、図2や図5に示すように、奥側に突出する脚
片部163が形成されている。この脚片部163は、モ
ジュールカバー16の奥側中央部と側端部とを仕切る。
カバー16のスポーク部162の奥側面の内側にも、奥
側に突出する脚片部165が形成されている。同脚片部
165は、モジュールカバー16の奥側中央部と下端部
とを仕切る。
【0023】カバー16の奥側面のスポーク部161と
162との間には、図2あるいは図3に示すように、左
右両側に2つずつ係止片166が設けられている。これ
らの各係止片166は、モジュールカバー16の側周縁
に沿って配置されている。左右のスポーク部161間に
も、モジュールカバー16上周縁に沿って3つの係止片
166が設けられている。各係止片166は、脚片部1
63や165よりもさらに奥側に向けて突出している。
図4(a)に最も分かり易く示すように、各係止片16
6は、フランジ部164の端部から奥側に向けて突出し
ているとともに、各係止片166にはそれぞれ開口16
7が形成されている。
【0024】モジュールカバー16の奥側中央部には、
図5(a)に示すように、袋状のバッグ14が折り畳ま
れて収容されている。このバッグ14の開口端部の取り
付け状態については、後述する。
【0025】次に、リテーナ12について説明する。図
1や図5に示すように、リテーナ12は、バッグ14や
インフレータ18を保持する部材であって、自身はステ
アリングホイール26に固定されている。本実施例で
は、リテーナ12をグラスファイバー短繊維強化プラス
チック製とすることで、軽量化、部品複合化が可能とな
っている。リテーナ12は、三次元曲面状に形成されて
いる。リテーナ12のほぼ中心位置には、中央開口12
aが開けられている。この中央開口12aには、インフ
レータ18の手前の部分が嵌め込まれる。リテーナ12
の中央開口12aの周りには、4個の小穴12bが開け
られている。この小穴12bには、リング24やインフ
レータ18固定用のボルト20が挿入される。
【0026】ここで、リング24について説明する。リ
ング24は、鋼製等の枠状部材であり、図5(a)に示
すように、バッグ14の基端部を固定するためのもので
ある。リング24の内周は、リテーナ12の中央開口1
2aにほぼ対応する大きさに形成されている。同リング
24の四隅には、ボルト20が植設されている。リング
24のリテーナ12への取り付け状態については、後に
バッグ14、インフレータ18とともに図5(a)を参
照しつつ述べる。
【0027】リテーナ12の手前側面には、図1あるい
は図5(a)に示すように、サポート板121、122
が手前側に突出するように形成されている。各サポート
板121、122は、モジュールカバー16をリテーナ
12に組み込んだときに、カバー16の脚片部163あ
るいは165のの外側の面に対向する。左右のサポート
板121は、リブ状のサポート片123によって補強さ
れている。
【0028】リテーナ12には、モジュールカバー16
の各係止片166に対応する位置に、係合口126が設
けられている。各係合口126は、長方形状にくり貫か
れた開口であって、モジュールカバー16の各係止片1
66に係合する。各係合口126内には、係合突起12
7が設けられている。この係合突起127は、係合口1
26の外周縁寄りの縁部から開口内側に向けて突出して
いる。同係止突起127は、モジュールカバー16の係
止片166の開口167に係合する。
【0029】ここで、モジュールカバー16とリテーナ
12の組み付けについて説明する。これらモジュールカ
バー16とリテーナ12は、いわゆるスナップ−オン式
に取り付けることができる。すなわち、図4(a)から
図4(b)に示すように、モジュールカバー16の各係
止片166を、リテーナ12のそれぞれ対応する係合口
126内に挿入する。係止片166は、弾性により内側
方向に撓みながら係合口126内に入り込んでいき、充
分に深く挿入された後、弾性により再び元の形状に戻
る。このとき、図4(c)に示すように、係止片166
の開口167が係合口126の係止突起127に係合
し、リテーナ12にモジュールカバー16が組み付けら
れる。
【0030】このようにしてモジュールカバー16とリ
テーナ12が組み付けられた状態で、リテーナ12の奥
側にはフープ(係止片サポート部材)25が取り付けら
れる。フープ25は、係止片166の内側に当接して、
その変形及び外れを防止する。以下、このフープ25に
ついて説明する。
【0031】このフープ25は、図6に最も良く示すよ
うに、屈曲した棒状部材からなる。同フープ25は、ス
テアリングホイール26全体の周りを一周するほぼルー
プを描く屈曲した形状となっている。フープ25には、
4ヶ所の内突部25a、及び6ヶ所の外突部25bが形
成されている。フープ25の棒状部材の端部25wは、
ホーンハーネス25yを接続するためのコネクタ25x
を取り付けるための端子となっている。フープ25は、
鋼製丸棒(あるいは線)等の導電性部材からなり、ホー
ン導通回路の一部を構成する。このフープ25の分散し
た数箇所(例えば左右及び下部)は、ホーン接点と接触
する接点スイッチ部25cとなっている。この接点スイ
ッチ部25cは、図6(c)に最も良く示すように、プ
レスされて平面状に潰れた形状となっている。なお、ホ
ーン導通回路の構成については、後にステアリングホイ
ール26とともに図5(b)を参照しつつ述べる。
【0032】このフープ25は、図2及び図3に示すよ
うに、リテーナ12の奥側面に形成された複数の突起1
2dや突条12c、12wに沿って取り付けられる。こ
れら突起12dや突条12c、12wにより、フープ2
5の取り付け位置を正確に出すことができる。なお、リ
テーナ12には、ステアリングホイール26への係止装
置30も設けられているが、この係止装置30の構造に
ついては後述する。
【0033】次に、インフレータ18について説明す
る。図1〜図3等に示すように、リテーナ12の奥側面
には、フープ25を介してインフレータ18が組み付け
られる。インフレータ18は、バッグ14を展開させる
ガスを発生するものである。このインフレータ18の手
前部側面には、ガス噴出口18a(図1、図5参照)が
形成されている。同噴出口18aからバッグ14(図5
参照)内にガスが放出される。このインフレータ18に
は、ボディフランジ18bが設けられている。このフラ
ンジ18bは、インフレータ18の側面から外側に向け
て張り出しており、外周が正方形状になっている。同フ
ランジ18bの四隅には、小孔18cが開けられてい
る。
【0034】ここで、インフレータ18と、上述したバ
ッグ14及びリング24との取り付け構造について説明
する。図5(a)及び図4(c)に示すように、インフ
レータ18は、リテーナ12の奥側に組み付けられてい
る。インフレータ18の手前部は、リテーナ12の中央
開口12aに嵌められて、リテーナ12手前面から突出
している。リテーナ12の手前側においては、リング2
4が、そのボルト20がリテーナ12の小孔12bに挿
通されて組み付けられている。リング24とリテーナ1
2間には、バッグ14の基端部(開口端部)が挟み込ま
れている。ボルト20は、リテーナ12の小孔12b及
びインフレータ18の小孔18c内に挿通されて奥側に
突出する。この奥側からボルト20にナット22が螺合
し、リング24、バッグ14の開口端部及びインフレー
タ18がリテーナ12に一体に取り付けられている。
【0035】この状態において、フープ25は以下のよ
うに配置されている。すなわち、図3に最も分かり易く
示すように、フープ25のホイール中心寄りの部分(内
側突出部25a)は、リテーナ12とインフレータ18
のボディフランジ18bの間に挟持されている。一方、
フープ25のステアリングホイール中心から離れた部分
(外側突出部25b)は、リテーナ12に組み付けられ
たモジュールカバー16の各係止片166の内側に接し
ている。このように、フープ25の内側25aを挟持す
ることで、フープ25をしっかり固定することができる
ので、係止片166もしっかり支えることができ、係止
片166の変形とカバー16の離脱を防止できる。
【0036】次に、リテーナ12をステアリングホイー
ル26に取り付ける方法について説明する。エアバッグ
装置10は、リテーナ12とステアリングホイール26
に設けられた係止装置30により、車体構造物のステア
リングホイール26に取り付けられている。
【0037】図1及び図2に最も良く示すように、ステ
アリングホイール26は、アルミ鋳物製等からなり、横
長板状の本体26aを有している。この本体26aの手
前側中心位置には、孔26bが開けられている。この孔
26bには、ステアリングホイール軸(図示されず)が
嵌合固定される。
【0038】このステアリングホイール26には、係止
装置30のピン32が取り付けられるピン支持部26
x、26yが設けられている。ピン支持部26xは、ス
テアリングホイール26の左右両端に張り出して設けら
れている。ピン支持部26yは、二股状の連結部材26
zを介して、ステアリングホイール26の下方に設けら
れている。各支持部26x、26yの端部は、爪状に形
成されている。この爪状の端部により、係止されたリテ
ーナ12を外側から押さえることができる。ピン支持部
26x、26yの手前側の面26pには、ピン32をね
じ込むためのめねじ(図示されず)が形成されている。
【0039】図7及び図8に示すように、係止装置30
は、ステアリングホイール26に取り付けられたピン3
2と、リテーナ12に設けられた係止窓31とからな
る。ピン32は、ステアリングホイール26のピン支持
部26x、26yの面26pに固定されている(図1参
照)。このピン32は、基端側におねじ32aを備えて
いる。このおねじ32aがステアリングホイール26の
ピン支持部26x、26yの面26pに設けられためね
じ(図示されず)にねじ込まれている。同ピン32は、
ピン支持部26x、26yの面26pから手前側に突出
している。ピン32の先端は、先細り状のテーパ部32
bとなっている。ピン32のテーパ部32bとおねじ3
2a間には、テーパ部32bからおねじ32aに向けて
軸方向順に大径部32c、小径部(溝部)32d、鍔部
32eが形成されている。さらに、図1に示すように、
ステアリングホイール26のピン支持部26x、26y
において、このピン32の外周を囲むようにスプリング
36が配置されている。スプリング36は、リテーナ1
2をステアリングホイール26から手前側に付勢する。
【0040】このピン32は、リテーナ12の係止窓3
1のピン挿通孔12h内に挿通される。ピン挿通孔12
hは、リテーナ12に摺動可能に設けられた一対のプレ
ート34の間に構成されるスペース(開口)である。こ
れらプレート34は、リテーナ12に設けられた長方形
状の枠38内に設けられている。これら一対のプレート
34には、それぞれ板ばね42が付設されている。この
板ばね42により、各プレート34は互いに近づく方向
(すなわちピン挿通孔12hがすぼまる方向)に付勢さ
れている。両プレート34の対向辺の一部には、半円状
に切り欠かれた凹部34aが形成されている。この半円
状の凹部34a同士が対向して円形のスペース(ピン挿
通孔12h)が構成される。この凹部34aは、ピン3
2の小径部32dに係合する係合縁となる。
【0041】図8に示すように、枠38の外側は、カバ
ー40で覆われている。同カバー40及び枠38によ
り、プレート34が摺動可能に保持される。このカバー
40には、ピン32の挿通孔40aが開けられている。
【0042】この係合装置30を用いて、ステアリング
ホイール26にエアバッグ装置10を、次のようにして
組み込む。すなわち、ステアリングホイール26に突設
されたピン32を、リテーナ12の係止窓31のピン挿
通孔12h内に挿入する。ピン挿通孔12h内にピン3
2を挿入していくと、まずテーパ部32bが係止窓31
の対向したプレート34の凹部34a間に入り込む。こ
のとき、両プレート34は、板ばね42の付勢力に抗し
て互いに離れる側に変位する。さらにピン32が挿入さ
れて大径部32cを越えると、板ばね42の付勢力によ
り両プレート34が互いに近づく側に変位し、凹部34
aがピン32の小径部32dに係合する。このとき、エ
アバッグ装置10は、スプリング36によって手前側に
押されるため、ピン32の大径部32cと小径部32d
との段差面にプレート34が押し付けられ、エアバッグ
装置10が静止する。
【0043】次に、ホーン導通回路の構成について説明
する。ステアリングホイール26は、フープ25ととも
にホーン導通回路の一部を構成している。図5(a)に
示すように、ステアリングホイール26の手前側面に
は、ホーン接点44が設けられている。このホーン接点
44は、ステアリングホイール26にエアバッグ装置1
0が組み込まれたとき、フープ25の接点スイッチ部2
5c(図6(c)参照)と接触可能な位置に設けられて
いる。
【0044】ホーン導通回路は、図5(b)に示すよう
に、リレーRを備えている。リレーRの一端側にはフー
プ25の接点スイッチ部25cが接続されている。一
方、リレーRの他端側には、電源及び車体アース回路を
介してステアリングホイール26のホーン接点44が接
続されている。このリレーRは、ホーンH及び電源を含
む回路にも接続されている。接点スイッチ部25cとホ
ーン接点44が接触すると、リレーRが作動してホーン
Hの回路も閉となり、ホーンHに電圧が印加され、ホー
ンHが鳴る。
【0045】次に、上記の構成を有するエアバッグ装置
10とステアリングホイール26のホーン作用について
説明する。ステアリングホイール26にエアバッグ装置
10を装着したとき、リテーナ12に取り付けられてい
るフープ25の接点スイッチ部25cと、ステアリング
ホイール26のホーン接点44とは、図5(a)に示す
ような接触可能な位置関係にある。同図では、モジュー
ルカバー16を押していない状態(ホーンを鳴らさない
状態)を示しており、フープ25とホーンスイッチ接点
部44とは離れている。したがって、図5(b)に示す
ホーン導通回路のホーンHには電圧が印加されず、ホー
ンHは鳴らない。
【0046】この状態から、モジュールカバー16を図
5(a)のF方向(奥方向)に押すと、モジュールカバ
ー16の係止片163端縁からリテーナ12に力が加わ
る。このとき、スプリング36が縮み、リテーナ12が
ステアリングホイール26方向(奥方向)に移動する。
すると、フープ25の接点スイッチ部25cとホーン接
点44が接触し、リレーRを介してホーンHに電圧が印
加され、ホーンHが鳴る。
【0047】接点スイッチ部25cは、図6(a)に示
すように、フープ25の分散した数箇所に設けられてい
るので、モジュールカバー16のどこを押しても、ホー
ンHを鳴らすことができる。また、接点スイッチ部25
cは、プレスされて平面状になっているため、ホーン接
点44との接触は安定して行われる。
【0048】次に、エアバッグ装置10の膨張展開作用
について説明する。車両の通常時には、図5(a)に示
すように、バッグ14が折り畳まれてモジュールカバー
16の裏面側に収められている。車両が衝突すると、図
示せぬセンサがこれを検知して、インフレータ18に発
火信号が送られる。インフレータ18が点火すると、ガ
ス噴出口18aからガスがバッグ14内に噴出し、バッ
グ14が展開される。このときのバッグ14の押す力に
より、モジュールカバー16のティアライン16a、1
6b(図1参照)が破れ、カバー16が開いてバッグ1
4が乗員の前面に展開される。
【0049】このバッグ14の展開時に、バッグ14が
モジュールカバー16に当ってティアライン16a、1
6bを破るときの強い力により、モジュールカバー16
の係止片166が弾性変形してリテーナ12の係合口1
26から外れるおそれがある。しかし、本実施例のフー
プ25により係止片166が押さえられているため、こ
のような事態は生じない。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、組み立てが簡単且つ確実である、あるいは部
品の小型化・軽量化を実現できるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るエアバッグ装置及びス
テアリングホイールを手前側から見た分解斜視図であ
る。
【図2】本発明の1実施例に係るエアバッグ装置及びス
テアリングホイールを奥側から見た分解斜視図である。
【図3】同エアバッグ装置の裏面図である。
【図4】図4(a)はモジュールカバーとリテーナとの
組み付け機構の組み付け前の状態を示す部分断面図であ
り、図4(b)は組み付け中の状態を示す部分拡大断面
図であり、図4(c)は組み付け後の状態を示す部分断
面図である。
【図5】図5(a)はエアバッグ装置とステアリングホ
イールとの連結部の詳細を示す断面図であり、図5
(b)はホーン導通回路を示す回路図である。
【図6】図6(a)はフープの詳細を示す正面図であ
り、図6(b)は側面図であり、図6(c)は部分拡大
図である。
【図7】エアバッグ装置のステアリングホイールへの取
り付け機構の取り付け前の状態を示す部分拡大斜視図で
ある。
【図8】エアバッグ装置のステアリングホイールへの取
り付け機構の取り付け後の状態を示す部分拡大斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 エアバッグ装置 12 リテーナ 12d 突起 12c、12w 突条 12h ピン挿
通孔 14 エアバッグ 16 モジュールカバー 16a、16b
ティアライン 18 インフレータ 18a ガス噴出口 18b ボディ
フランジ 20 ボルト 24 リング 25 フープ 25a 内突部 25b 外突部 25c 接点スイッチ部 25x コネク
タ 25y ホーンハーネス 25w 端部 26 ステアリングホイール 26a 本体 26b 孔 26x、26y ピン支持部 30 係止装置 31 係止窓 32 ピン 34 プレート 34a 凹部 36 スプリン
グ 38 枠 40 カバー 44 ホーン接点 121、122 サポート板 126 係合口 127 係合突起 161、162 スポーク部 163、165
脚片部 166 係止片 167 開口 R リレー H ホーン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールに装着され、ドラ
    イバーの前面にエアバッグを展開するエアバッグ装置で
    あって;ステアリングホイールに取り付けられるリテー
    ナと、 リテーナに基部が固定され折り畳まれたエアバッグと、 リテーナに固定された、エアバッグ展開ガスを放出する
    インフレータと、 リテーナのドライバー側や折り畳まれたエアバッグを覆
    うモジュールカバーと、を具備し;上記モジュールカバ
    ーには、ステアリングホイール側(奥側)に突出する弾
    性変形可能な係止片が形成されており、 上記リテーナには、該係止片と係合する係合部が形成さ
    れており、 さらに、上記係合部と係合した上記係止片が弾性変形し
    て該係合部から離脱しないように支持する係止片サポー
    ト部材が、上記リテーナの奥側に設けられていることを
    特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 上記係止片サポート部材が、屈曲した棒
    状部材からなるフープであり、 上記インフレータが、リテーナの奥側面に当てられるボ
    ディフランジを有し、 該フープのホイール中心寄りの部分(内側)が、リテー
    ナとボディフランジの間に挟持されており、 該フープのステアリングホイール中心から離れた部分
    (外側)が上記係止片と接することを特徴とする請求項
    1記載のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 上記係止片サポート部材が、屈曲した棒
    状部材からなるフープであり、 上記フープが、導電性部材からなるとともに、ホーン導
    通回路の一部を構成することを特徴とする請求項1記載
    のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 上記フープが、ステアリングホイールの
    周りをほぼ一周する一本の棒状部材からなり、該棒状部
    材の両端部がホーンハーネス接続用の端子部となってい
    ることを特徴とする請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 上記フープの分散した数箇所が、ホーン
    接点と接触する接点スイッチ部となっていることを特徴
    とする請求項3又は4記載のエアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 上記フープが丸断面金属材からなるとと
    もに、上記接点スイッチ部がプレスされて平面状になっ
    ていることを特徴とする請求項5記載のエアバッグ装
    置。
  7. 【請求項7】 上記リテーナが、奥側の面が三次元曲面
    となっている樹脂材からなり、 上記係止片サポート部材が、屈曲した棒状部材からなる
    フープであり、 該フープが、上記リテーナの奥側の面に沿う立体形状を
    有することを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装
    置。
  8. 【請求項8】 上記リテーナの奥側の面に、フープの位
    置を定める突起・溝等が形成されていることを特徴とす
    る請求項7記載のエアバッグ装置。
  9. 【請求項9】 ステアリングホイールに装着され、ドラ
    イバーの前面にエアバッグを展開するエアバッグ装置で
    あって;ステアリングホイールに取り付けられるリテー
    ナと、 リテーナに基部が固定され折り畳まれたエアバッグと、 リテーナに固定された、エアバッグ展開ガスを放出する
    インフレータと、 リテーナのドライバー側や折り畳まれたエアバッグを覆
    うモジュールカバーと、を具備し;ホーン導通回路の一
    部を構成する、ステアリングホールの周りをほぼ一周す
    る棒状部材からなるフープを備えることを特徴とするエ
    アバッグ装置。
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