JP2001150911A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001150911A
JP2001150911A JP33455999A JP33455999A JP2001150911A JP 2001150911 A JP2001150911 A JP 2001150911A JP 33455999 A JP33455999 A JP 33455999A JP 33455999 A JP33455999 A JP 33455999A JP 2001150911 A JP2001150911 A JP 2001150911A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエット性能、騒音性能、操縦安定性、及び
高速耐久性を向上する。 【解決手段】 2本の縦溝9によりトレッド面2aをシ
ョルダー部10と中央部11とに区分する。縦溝9の内
側の側壁面9iは直線状をなし、外側の側壁面9oは凸
の大円弧部14を含む。接地面Pでの縦溝9の最大溝巾
GWmax は35mm以上。前記中央部11のトレッド面2
aと内側の側壁面9iからなるセンタ表面30に、放熱
凹部31を形成する。センタ表面30における比(Sg
+Swr)/Swを2.0以上とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエット性能と騒
音性能とを向上しつつ操縦安定性を高めうる乗用車用に
適した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は、ウエット性能と騒音性能
とを向上しうる空気入りタイヤとして、例えば特開平6
−127215号公報、特開平7−276915号公報
を提案している。このタイヤは、図11(A)に略示す
る如く、トレッド面tに実質的に周方向に連続して延び
るタイヤ赤道両側の2本の縦溝g、gを設け、これによ
って該縦溝gの軸方向外側のショルダー部bと、該縦溝
g、g間の中央部eとに区分するとともに、前記中央部
側の溝側壁面f1を半径方向外側に凸となる円弧状曲線
で形成している。
【0003】このようなタイヤは、ウエット性能、騒音
性能については高いレベルに達しているが、従来の一般
的な空気入りタイヤに比べると、路面との接地面積が相
対的に小となる傾向があるため、操縦安定性、特に高速
でシビアな操縦を行った場合、ドライバーにフィードバ
ックされるハンドルの手応え感が不足し、車両旋回時の
初期応答性が低いという問題がある。
【0004】そこで、本出願人は、図11(B)に略示
する如く、特願平10−353198号において、前記
溝側壁面f1を直線状とするとともに、ショルダー部側
の溝側壁面f2を凸の円弧状曲線で形成し、これによっ
て前記操縦安定性を改善することを提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように形
成したタイヤでは、高速走行に際し、前記中央部eでの
発熱が非常に高くなり、高速耐久性を充分に確保するこ
とが難しいことが判明した。
【0006】そこで本発明は、中央部側の溝側壁面を直
線状にかつショルダー部側の溝側壁面を凸円弧状に形成
した特殊なトレッドプロファイルを有するタイヤにおい
て、その利点であるウエット性能、騒音性能、及び操縦
安定性を高く維持しながら、中央部における発熱を低減
し高速耐久性を大巾に向上しうる空気入りタイヤの提供
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願の第1発明は、トレッド面に実質的に周方向に
連続してのびるタイヤ赤道両側の2本の縦溝によって、
該縦溝の軸方向外側のショルダー部と、縦溝間の中央部
とに区分した空気入りタイヤであって、正規リムにリム
組みしかつ正規内圧を充填した無負荷の標準状態でのタ
イヤ軸を含んだタイヤ子午線断面において、前記各縦溝
は、タイヤ軸方向内側の溝底縁から前記中央部のトレッ
ド面のタイヤ軸方向の端縁Ceへとのびる内側の側壁面
が、タイヤ赤道側へ小角度αで傾いた実質的な直線状を
なすとともに、一端が前記ショルダー部のトレッド面に
連なる各縦溝の外側の側壁面は、前記一端を通ってタイ
ヤ軸方向内側にのびかつタイヤ半径方向外側に凸となる
大円弧部を含み、かつ前記各縦溝は、前記標準状態から
正規荷重を負荷して平坦面に接地させたときの接地面に
て測定したタイヤ軸方向の最大溝巾GWmax を35mm以
上とするとともに、前記中央部のトレッド面と前記内側
の側壁面からなるセンタ表面に、このセンタ表面から凹
む放熱凹部を形成する一方、前記内側の側壁面の全側壁
面面積Swと、前記放熱凹部の表面積Sg及び前記全側
壁面面積Swからこの放熱凹部の前記側壁面での面積S
gwを減じた残側壁面面積Swrの和Sg+Swrとの
比(Sg+Swr)/Swを2.0以上としたことを特
徴としている。
【0008】なお前記放熱凹部は、前記中央部のトレッ
ド面に配されかつタイヤ周方向にのびる放熱溝を含み、
この放熱溝の溝巾を3〜5mm、かつ溝深さを前記縦溝
の溝深さの0.8〜1.0倍とすることが好ましい。
【0009】又本願の第2発明は、トレッド面に実質的
に周方向に連続してのびるタイヤ赤道両側の2本の縦溝
によって、該縦溝の軸方向外側のショルダー部と、縦溝
間の中央部とに区分した空気入りタイヤであって、正規
リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷の標準
状態でのタイヤ軸を含んだタイヤ子午線断面において、
前記各縦溝は、タイヤ軸方向内側の溝底縁から前記中央
部のトレッド面のタイヤ軸方向の端縁Ceへとのびる内
側の側壁面が、タイヤ赤道側へ小角度αで傾いた実質的
な直線状をなすとともに、一端が前記ショルダー部のト
レッド面に連なる各縦溝の外側の側壁面は、前記一端を
通ってタイヤ軸方向内側にのびかつタイヤ半径方向外側
に凸となる大円弧部を含み、かつ前記各縦溝は、前記標
準状態から正規荷重を負荷して平坦面に接地させたとき
の接地面にて測定したタイヤ軸方向の最大溝巾GWmax
を35mm以上とするとともに、トレッド部をなすトレッ
ドゴムは、損失正接tan δ1が0.15〜0.30のト
レッド面側のキャップゴムと、その半径方向内側に配さ
れる損失正接tan δ2が前記損失正接tan δ1よりも小
かつ0.05〜0.20のベースゴムとから形成され、
しかも前記中央部におけるトレッドゴムの全ゴム厚さT
Aに対するベースゴムのゴム厚さTaの 厚さ比Ta/
TAは、ショルダー部における厚さ比Ta/TAより大
であること を特徴としている。
【0010】なお前記中央部における厚さ比Ta/TA
は、0.4〜0.5であることが好ましい。
【0011】ここで、本明細書では各用語を次のように
定義する。先ず「正規リム」とは、タイヤが基づいてい
る規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に
定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リ
ム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTO
であれば "Measuring Rim"となる。
【0012】また、「正規内圧」とは、タイヤが基づい
ている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎
に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空
気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOU
S COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETR
TOであれば "INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤ
が乗用車用である場合には一律に200(kPa)とす
る。
【0013】さらに「正規荷重」とは、タイヤが基づい
ている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎
に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷
能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOU
S COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETR
TOであれば "LOAD CAPACITY"の70%とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づき説明する。図1には、本実施形態の空気入り
タイヤ1を正規リムJにリム組みしかつ正規内圧を充填
した無負荷の標準状態でのタイヤ軸を含むタイヤ子午線
断面を示し、図2にはそのトレッド面2aの輪郭線を拡
大して示している。
【0015】図において、空気入りタイヤ1は、トレッ
ド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビー
ドコア5に至るトロイド状のカーカス6と、このカーカ
ス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配
されたベルト層7とを具える乗用車用ラジアルタイヤを
例示している。また本実施形態では、例えば偏平比が
0.4〜0.6程度の相対的に排水性に劣る広巾の偏平
タイヤに適用したものを例示している。
【0016】前記カーカス6は、本例では、ポリエステ
ル、ナイロン、レーヨンなどの有機繊維コードをゴム被
覆した1枚以上のカーカスプライ6aが好ましく用いら
れ、例えば前記ビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側
から外側に向けて折り返されて係止される。また前記ベ
ルト層7は、スチール、アラミドなどの引張剛性の高い
高弾性コードを用いた本例ではタイヤ半径方向内、外の
2枚のベルトプライ7A、7Bを、各プライ間でコード
が交差するように、またタイヤ周方向に対して15〜3
5°程度の小角度で傾けて配列することにより形成さ
れ、前記カーカス6をタガ締めしトレッド部2の剛性を
高めている。なお高速性能の改善のため、ベルト層7の
タイヤ半径方向外側に、有機繊維コードを実質的にタイ
ヤ周方向に配列したバンド(図示しない)などを設けて
も良い。
【0017】またトレッド部2の表面であるトレッド面
2aには、本例ではタイヤ赤道Cの両側で実質的に周方
向に直線状にて連続してのびる2本の縦溝9、9を設け
ることにより、該縦溝9の軸方向外側のショルダー部1
0と、該縦溝9、9間に位置する中央部11とに前記ト
レッド面2aを区分している。なおこの2本の縦溝9、
9は、本実施形態ではタイヤ赤道Cを中心としてタイヤ
軸方向に関して対称位置に配されたものを例示している
が、これに限定されるものではない。
【0018】前記中央部11は、本例ではタイヤ赤道面
上に中心を有する曲率半径Rcの円弧にて形成してい
る。この曲率半径Rcは、本例では500mm以上、好ま
しくは1000mm以上で形成されたものを例示する。
【0019】また本願では、図2に示すように前記縦溝
9のタイヤ軸方向の内側の側壁面9iおよび外側の側壁
面9oの形状を、以下の如く改善している。先ず、前記
無負荷の標準状態でのタイヤ軸を含んだタイヤ子午線断
面において、前記各縦溝9は、タイヤ軸方向内側の溝底
縁13から前記中央部11のトレッド面2aのタイヤ軸
方向の端縁Ceへとのびる内側の側壁面9iは、タイヤ
赤道C側へと小角度αで傾いた実質的な直線状にて形成
されている。
【0020】このように、縦溝9の内側の側壁面9i
を、タイヤ赤道C側へと小角度αで傾いた実質的な直線
状で形成することにより、縦溝9の溝容積の増大と中央
部11の接地巾の拡大を両立する他、中央部11の剛性
を向上するのにも役立つ。また前記小角度αは、内側の
溝底縁13から立てたトレッド法線に対して測定するも
のとし、好ましくは5〜15゜、より好ましくは5〜1
2゜とするのが良く、本例では約10゜に設定したもの
を例示している。なお前記角度αが15゜よりも大にな
ると、縦溝9の溝容積の増大と中央部11の接地巾の拡
大化などが両立し得ない傾向がある。
【0021】なお前記中央部11の端縁Ceは、そのト
レッド面2aと内側の側壁面9iとが小円弧、小面取り
部などを介して交わるときには、該トレッド面2aと内
側の側壁面9iとを夫々仮想延長して交わる交点からタ
イヤ半径方向内側に降ろしたトレッド法線とタイヤ表面
との交わり点として定める。また、前記内側の溝底縁1
3は、前記内側の側壁面9iと、溝底部16とが円弧を
介して交わるときには、該側壁面9iと溝底部16とを
夫々仮想延長して交わる交点からタイヤ半径方向外側に
のびるトレッド法線とタイヤ表面との交わり点として定
める。なお前記内側の側壁面9iが「実質的」に直線状
をなすとは、該内側の側壁面のタイヤ半径方向内側、及
び外側に、曲率半径が2mm程度の小円弧や小面取部など
を介在させても良いことを意味する。
【0022】また、前記縦溝9は、図2に示す如く、一
端Xが前記ショルダー部10のトレッド面2aに連なる
外側の側壁面9oを、前記一端Xを通ってタイヤ軸方向
内側にのびかつタイヤ半径方向外側に凸となる大円弧部
14を含んで形成している。この大円弧部14は、その
曲率半径Raが、本例では、タイヤの接地巾TWの10
〜40%をなすなど、従来には存しない大きな曲率半径
にて形成する場合を例示している。
【0023】このように、外側の側壁面9oに、タイヤ
半径方向外側に凸となる曲率半径Raが大きい大円弧部
14を含ませたことにより、旋回走行時など、荷重がシ
ョルダー部10側へと移動した場合に、この大円弧部1
4を路面に十分に接地させて走行することが可能にな
り、ショルダー部10の接地面積を増大させうる。とり
わけ、大円弧部14の曲率半径Raを前記の如く限定し
た場合には、ショルダー部10の接地面積の増大が荷重
の増大に比例した円滑なものとなるため、ハンドル手応
え感や操舵時の初期応答性なども非常に安定したものと
なり、より良好な操縦安定性が得られる。
【0024】また本実施形態では、前記標準状態におい
て、大円弧部14のタイヤ軸方向の巾Aが、前記中央部
11の端縁Ceと前記一端Xとのタイヤ軸方向距離GW
nの0.4〜0.7倍の広範囲に設けたものを例示して
いる。このため、旋回走行時などの大円弧部14の接地
可能面積を大きく確保でき、シビアな操縦時の安定性向
上に寄与しうる。
【0025】なお、このような外側の側壁面9oに、大
円弧部14に代えて、例えば図4に示すような直線状の
傾斜部分19などを設けた場合には、ショルダー部10
に剛性段差が生じる不具合があり、かつ旋回走行時の接
地面積の増大が荷重の増大に拘らず急激に行われる傾向
があるため、操縦安定性が相対的に低下することとな
る。
【0026】ところで、前記タイヤ半径方向外側に凸と
なる大円弧部14だけを見ると、縦溝9の大きな溝容積
の確保という観点からは必ずしも好ましいものとは言い
難いが、前記の如く、タイヤ赤道C側へと小角度αで傾
く実質的に直線状をなす内側の側壁面9iと組み合わせ
て縦溝9を構成することにより、縦溝9内において、タ
イヤ赤道C側に相対的に大きな溝容積部分を確保するこ
とが可能になる。
【0027】発明者らは、種々の実験の結果、縦溝9の
溝容積を同じとしたとき、溝深さが溝巾方向で均一な場
合と、溝深さがタイヤ赤道C側を深くトレッド端側を浅
く変化する場合とでは、タイヤ赤道C側に溝容積の大き
な部分を設けた縦溝の方が良好な耐ハイドロプレーニン
グ性能が得られることを見出した。その理由は、タイヤ
走行中、路面の水膜がタイヤ赤道C側(中央側)から進
入して接地後端側へと排水されていくこととの関係上、
タイヤ赤道側に溝容積の大きな部分が設けられている
と、排水初期に多量の水分を接地面外に効果的に導くこ
とができ、排水効率が高まるためと考えられる。
【0028】また前記大円弧部14の曲率半径Raが、
タイヤの接地巾TWの10%の未満の場合には、旋回時
のショルダー部10の接地面積の増大効果が十分でな
く、逆に40%を超える場合には、縦溝9の溝容積を著
しく損なう傾向があるため、ウエット性能の向上があま
り期待できない。従って、より好ましくは、前記大円弧
部14の曲率半径Raは、接地巾TWの20〜30%と
するのが良い。なお前記接地巾TWは、前記標準状態か
らタイヤに正規荷重を負荷して平坦面に接地させたとき
の接地面P(例えば図3)のタイヤ軸方向の最大長さと
して定めうる。
【0029】本実施形態では、前記大円弧部14は、シ
ョルダー部10におけるトレッド面2aの主要部をなす
曲率半径Rsの面と前記一端Xで滑らかに接続される。
このショルダー部10の曲率半径Rsは、過度に小さす
ぎると、十分な接地面積が得られず、またショルダー部
10の接地圧が不均一となる傾向があるため、前記接地
巾TWの100%以上、好ましくは150%以上の比較
的大きな曲率半径とするのが望ましい。なお、本例では
ショルダー部10のタイヤ軸方向の外端側には、トレッ
ド端TEを通る小さな曲率半径Reの円弧部を含むもの
を例示している。
【0030】また前記各縦溝9は、図3に示す如く、前
記接地面Pにて測定したタイヤ軸方向の最大溝巾GWma
x を35mm以上とすることが必要であり、前記大円弧部
14の曲率半径Raの中心位置などは、この要件を満た
すように定められる。これにより、十分な排水性を確保
しウエット性能を向上しうる他、気柱共鳴音なども低減
しうる。
【0031】なお一般的に、タイヤ周方向に連続しての
びる縦溝9では、タイヤの走行により気柱共鳴が生じ、
その騒音レベルは溝巾に比例して増大するものと考えら
れていたが、発明者らの種々の実験の結果、このような
比例関係は、縦溝9の溝巾を本例のように著しく大きく
した場合には成立せず、むしろ騒音レベルが小さくなる
ことが判明している。好ましくは、前記最大溝巾GWma
x を35〜55mmとするのが良い。
【0032】また、35mm以上をなす最大溝巾GWmax
は、前記接地面Pにて縦溝9の一部に形成されていれば
上記の効果が奏されるものであり、本実施形態では、タ
イヤ周方向の前後にこの最大溝巾GWmax をなす部分が
形成されたものを例示している。また、接地面での縦溝
9の最小溝巾をGWmin とするとき、この最小溝巾部分
は、縦溝9の周方向長さのほぼ中間に形成されている。
【0033】すなわち、本実施形態においては、前記接
地面Pでの縦溝9の形状は、周方向に実質的に直線状に
のびるタイヤ軸方向内側の輪郭線Eiと、円弧状に湾曲
することにより前記内側の輪郭線Eiとの間隔(溝巾)
が周方向の両端に向かって漸増するタイヤ軸方向外側の
輪郭線Eoとで挟まれる、所謂ラッパ状を有している。
【0034】このように、接地面Pにて縦溝9の溝巾が
タイヤ周方向で変化してラッパ状をなすことにより、排
水性を増し、かつ該縦溝9内部を通過する空気の共鳴攪
乱に役立ち、通過騒音をより一層抑制しうる点で好まし
いものとなる。なおこのような効果をさらに高めるに
は、前記最大溝巾GWmax と最小溝巾GWmin との差
を、例えば4〜15mmとすることが特に望ましい。
【0035】なおこのような接地面Pにおいて、前記中
央部11は、操縦安定性を向上するべく、例えばそのタ
イヤ軸方向の最大巾CWが、前記接地巾TWの15〜3
0%、好ましくは15〜20%とすることが好ましく、
また前記ショルダー部10のタイヤ軸方向の最大巾SW
は、前記中央部11の最大巾CWの80%以上、好まし
くは100%以上であることが望ましい。
【0036】また前記各縦溝9は、図2に示したよう
に、前記外側の側壁面9oと内側の側壁面9iとの間に
溝底部16を有している。該溝底部16は、本例では前
記内側の溝底縁13からタイヤ軸方向外側にのびる第1
の溝底部16aと、この第1の溝底部16aから段差状
に隆起して前記大円弧部14に滑らかに連なる第2の溝
底部16bとを含むものを例示している。
【0037】このように、溝底部16において、ショル
ダー部10側を隆起させたときには、ショルダー部10
のパターン剛性が高まり、その結果、ショルダー部10
は旋回走行時などの横荷重に変形抵抗して大きなコーナ
リングフォースを発生させることができ、より高い操縦
安定性を得ることが可能になる。また、トレッドベアな
どの成形不良を防止できる。さらに、溝底部のゴム厚さ
が小の部分が広範囲に亘ると、石噛みなどにより損傷し
やすくなるが、本例では溝底部16において、ショルダ
ー部10側を隆起させたため溝底部16の耐傷性を向上
しうる。
【0038】また、各ショルダー部10のトレッド面2
a間を滑らかに継ぐ仮想線VLからの第1の溝底部16
aの最大の溝深さD1は、例えば前記接地巾TWの3〜
7%とするのが好ましく、本例では約9mmに設定され
る。また、前記仮想線VLからの第2の溝底部16bま
での最大の溝深さD2は、例えば前記第1の溝深さD1
よりも1.5mm以上、好ましくは2.0〜4.5mm程度
小とするのが望ましい。
【0039】これによって、ショルダー部10の剛性が
より好適に向上しうる。なお本例では、この第2の溝底
部16bは、タイヤ半径方向内側に凸となりしかも前記
大円弧部14の曲率半径Raよりも小の曲率半径Rbか
らなる小円弧部17をその一部に含むものを例示してい
る。これにより、大円弧部14から第2の溝底部16b
への繋がりが円滑となり、かつ縦溝9の溝容積の増大化
にも役立つ。
【0040】しかしながら、このような縦溝9を設けた
タイヤでは、高速走行に際し、前記中央部11の発熱が
大であり、高速耐久性を確保するためには、この発熱を
抑制することが不可欠であることが判明した。
【0041】そのために、本願の第1発明の空気入りタ
イヤ1Aでは、図5にそのトレッドパターンを例示する
如く、前記中央部11のトレッド面2aと前記内側の側
壁面9iとからなるセンタ表面30に、このセンタ表面
30から凹む放熱凹部31を形成している。
【0042】そして、この放熱凹部31の形成によっ
て、図6(A)〜(C)に示すように、前記内側の側壁
面9iの全側壁面面積Swと、前記放熱凹部31の表面
積Sg及び前記全側壁面面積Swからこの放熱凹部31
の前記側壁面9iでの面積Sgwを減じた残側壁面面積
Swrの和Sg+Swrとの比(Sg+Swr)/Sw
を2.0以上にまで高めている。
【0043】詳しくは、前記「全側壁面面積Sw」は、
図6(A)の如く、放熱凹部31の形成前における、各
内側の側壁面9iの表面積の和に相当する。又前記「放
熱凹部31の表面積Sg」は、図6(B)の如く、各放
熱凹部31の総表面積の和に相当し、放熱凹部31の側
壁部分及び底部分の表面積を含んでいる。又前記「残側
壁面面積Swr」は、図6(C)の如く、放熱凹部31
の形成後における、各内側の側壁面9iの表面積の和に
相当する。
【0044】このように、前記比(Sg+Swr)/S
wを、2.0以上とすることによって、放熱効果が高く
発揮され、前記中央部11の高速走行時の温度上昇を低
く抑えることが可能となる。従って、前記比(Sg+S
wr)/Swが2.0未満では、放熱効果が過小となり
高速耐久性を満足のいくレベルまで向上させることはで
きなくなる。なお前記比(Sg+Swr)/Swが略
4.0を越えると、中央部11のパターン剛性或いは接
地面積の何れかが不十分となり、操縦安定性を高く維持
することが難しくなる。
【0045】次に、前記放熱凹部31としては、前記パ
ターン剛性や接地面積の減少をできる限り抑えながら、
より広い凹部付き表面積Ssを確保するために、前記中
央部11のトレッド面2a上をタイヤ周方向にのびる縦
の放熱溝32を含ませることが好ましい。従って、本例
では、放熱凹部31を、前記縦の放熱溝32と、前記内
側の側壁面9iで一端が開口しタイヤ周方向と交わる向
きにのびるスロット状の横の放熱溝33とから形成した
場合を例示している。
【0046】この時、前記縦の放熱溝32においては、
その溝巾W4が3mm未満では、溝内で熱がこもる傾向
となるなど放熱効率自体が低下し、逆に5mmを越える
と、前記パターン剛性や接地面積が減じて操縦安定性を
低下させる。又縦の放熱溝32の溝深さD4が、前記縦
溝9の溝深さD0の0.8倍未満では、放熱量自体の低
下を招き、逆に1.0倍を越えると前記パターン剛性が
過度に低下する。
【0047】従って、前記縦の放熱溝32は、その溝巾
W4を3〜5mm、かつその溝深さD4(図2に示す)
を0.8×D0〜1.0×D0とするのが好ましく、又
パターン剛性維持の観点から、縦の放熱溝32は、本例
の如く、タイヤ赤道C上に1本形成するのが良い。なお
前記縦溝9の溝底部16が、本例の如く段付き状をなす
場合には、前記溝深さD0として、深底側となる第1の
溝深さD1を採用する。
【0048】又前記横の放熱溝33では、前記中央部1
1の周方向剛性を過度に低下させないように形成するこ
とが、操縦安定性などの観点から必要である。そのため
に、本例では、横の放熱溝33の内端33Aを、前記縦
の放熱溝32に接続することなく前記中央部11内で終
端させている。さらに本例では、横の放熱溝33を、タ
イヤ周方向に対し45以下の浅い角度βで形成するとと
もに、その深さD5(図2に示す)を前記溝深さD0の
0.5倍以下に規制している。又横の放熱溝33の溝巾
W5は、前記縦の放熱溝32の溝巾W4と同様の理由に
より、3〜5mmの範囲が好ましい。
【0049】なお前記放熱凹部31としては、前記縦の
放熱溝32に代わり、図7、8に示す如く、互いに独立
した複数の放熱穴34Aを、トレッド面2aにタイヤ周
方向に配列してなる放熱穴列34として形成することも
できる。この時、各放熱穴34Aのトレッド面2aでの
開口形状は、真円の他、楕円、長円等の円形状、或いは
長方形の他、正方形、菱形等の多角形状など種々のもの
が採用できる。
【0050】この前記放熱穴34Aの場合には、そのタ
イヤ軸方向の巾W6は、縦の放熱溝32と同様に3〜5
mmが好ましく、又深さは前記溝深さD0の0.8〜
1.0倍が好ましい。しかし、放熱穴34Aは、互いに
独立しているため、穴内に熱がこもる傾向が強く、従っ
て、凹部表面積を同一とした縦の放熱溝32と比較した
場合には、放熱効果に劣るなど高速耐久性に対しやや不
利となる。
【0051】又本例のトレッドパターンでは、前記図5
に示す如く、前記ショルダー部10には、トレッド端T
Eから前記一端Xをへて縦溝9に連通する横溝21が配
されるとともに、前記大円弧部14に、タイヤ周方向に
のびる例えば2本の縦細溝20が形成された場合を例示
している。
【0052】この縦細溝20は、その溝巾W1を例えば
5mm以下、好ましくは4mm以下、さらに好ましくは
3mm以下とするのが良く、かつ溝深さを前記縦溝9の
溝深さD0の0.3倍以下、例えば2mm程度としてい
る。又一方の縦細溝20は前記溝底部16の近傍に、他
方の縦細溝20は、前記一端Xの近傍に配している。こ
の縦細溝20は、前記大円弧部14の耐摩耗性を向上し
かつショルダー部10との摩耗バランスを最適化するの
に役立つ。なお縦細溝20は、これに限定されることな
く適宜の位置に設けることができ、また要求により縦細
溝20を形成しなくても良い。
【0053】また前記横溝21は、内端が前記縦溝9の
第1の溝底部16aに接続する連通溝であって、本例で
は、この横溝21、21間には、内端が前記一端Xのタ
イヤ軸方向外側で終端することによって、縦溝9には連
通しない横溝22を介在させている。
【0054】このような横溝21、22は、ショルダー
部10の剛性低下を防止しつつ、トレッド端TE側への
排水性を高め、かつ耐摩耗性能などを向上させうるうえ
で有効である。その反面、従来とは異なる傾向でパター
ンノイズ、ピッチノイズなどの車内騒音、及び気柱共鳴
などの車外騒音(通過騒音)の悪化を誘発させる問題が
ある。
【0055】すなわち、外側の側壁面9oが直線状をな
す従来のトレッドプロファイルのタイヤでは、横溝のタ
イヤ軸方向に対する角度θが大なほど、騒音が小さく良
好である。しかしながら、本願のプロファイルのタイヤ
1では、逆に、横溝21の角度θが大きくなるに従い、
ピッチノイズなどの車内騒音が大きくなり、またこのピ
ッチ音に励起されて前記縦溝9での気柱共鳴が発生しや
すくなるなど高周波パターンノイズや車外騒音(通過騒
音)も悪化させる傾向となる。
【0056】そこで、本例では、前記一端Xにおける前
記横溝21のタイヤ軸方向線に対してなす角度θを0〜
15゜の範囲に規制している。これによって、従来とは
逆に、横溝21に起因する騒音を改善できるのであっ
て、15゜を越えた場合には騒音性能が著しく低下す
る。なお本例では、前記横溝21、22は、排水性およ
び操縦安定性の観点から、タイヤ赤道側からトレッド端
側に向かってその傾斜角度を減じた略円弧状に形成して
いる。
【0057】また騒音性能の観点から、前記横溝21、
22のトレッド面2a上での溝巾W3は、前記接地巾T
Wの0.009〜0.018倍であることが好ましい。
0.018倍を越えると騒音性能の低下を招き、また
0.009倍未満の場合、排水性を損ねるとともにピッ
チノイズが発生しやすくなる。従って、より好ましく
は、溝巾W3は、0.013〜0.018倍の範囲であ
る。
【0058】また前記横溝21、22のトレッド面2a
からの溝深さD3(図2に示す)は、前記縦溝9の溝深
さD0の1.0倍以下であることが、ショルダー部10
の剛性のために好ましく、本例では、D2≦D3≦D1
の範囲に設定している。なおこれらの横溝21の周方向
ピッチなどは、目的に応じて種々選択でき、また図示し
ていないが、サイピングなどを設けることもできる。
【0059】次に、本願の第2発明の空気入りタイヤ1
Bを説明する。第2発明の空気入りタイヤ1Bでは、図
10に示す如く、前記トレッド部2をなすトレッドゴム
Gを、トレッド面2a側のキャップゴムG1と、その半
径方向内側に配される低発熱性のベースゴムG2との2
層構造としている。そして、トレッドゴムGの全ゴム厚
さTAに対するベースゴムG2のゴム厚さTaの厚さ比
Ta/TAにおいて、前記中央部11における厚さ比T
a1/TA1を、ショルダー部10における厚さ比Ta
2/TA2より大としている。
【0060】このように、全ゴム厚さTAに占める低発
熱性のベースゴムG2の厚さの割合を、前記中央部11
では高く、かつショルダー部10では低く設定してい
る。従って、中央部11での発熱をショルダー部10に
比して減じうるなど、中央部11での温度上昇を低く抑
えることが可能となり、高速耐久性を向上できる。
【0061】そのために、前記キャップゴムG1の損失
正接tan δ1は、通常のトレッドゴムと同程度である
0.15〜0.30の範囲、又記ベースゴムG2の損失
正接tan δ2は、 前記損失正接tan δ1よりも小かつ
0.05〜0.20の範囲としている。
【0062】ここで前記損失正接tan δ2が0.05未
満では、ゴムとしての特性に欠け、逆に0.20を越え
ると温度上昇を充分に抑えることができずに高速耐久性
の向上効果が期待できなくなる。又損失正接tan δ1が
前記範囲外となると、グリップ性、転動性、耐摩耗性な
どが不適となり、特に0.30を越えると発熱量全体が
高まるため高速 耐久性を向上し得ない。
【0063】なお中央部11での温度上昇抑制の観点か
らは、前記厚さ比Ta1/TA1をより大きくするのが
好ましいが、0.5を越えると摩耗中期でベースゴムG
2が露出して外観性能を著減するという問題があり、従
って、前記厚さ比Ta1/TA1は0.4〜0.5の範
囲が好ましい。なおショルダー部10での厚さ比Ta2
/TA2は、操縦安定性などの観点から、0.15〜
0.25の範囲が好ましい。
【0064】又本願のトレッドプロファイルが有する利
点であるウエット性能、騒音性能、及び操縦安定性を維
持するために、前記キャップゴムG1の複素弾性率E1
は、6.0〜8.0Mpa、ベースゴムG2の複素弾性
率E2は、前記複素弾性率E1より大かつ7.0〜9.
0Mpaであることが好ましい。これによって、トレッ
ド剛性、グリップ性、転動性、耐摩耗性などをバランス
化でき、前記利点が発揮されるのである。このために、
キャップゴムG1のデュロメータA硬さH1を67〜7
2度、ベースゴムG2のデュロメータA硬さH2を70
〜75度とするのも好ましい。
【0065】なお前記損失正接tan δ、及び複素弾性率
Eは、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメータを
用い、温度70℃、初期伸度10%、動歪±1%、周波
数10Hzの条件で測定した値である。又デュロメータ
A硬さは、JIS−K6253に基づくデュロメーター
タイプAにより測定したゴム硬さである。
【0066】以上、本発明の特に好ましい実施形態につ
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、例えば第1発明の空気入りタイヤ1Aの放熱
凹部31を、第2発明の空気入りタイヤ1Bに形成しう
るなど、種々の態様にて変形して実施しうる。
【0067】
【実施例1】図1〜2に示すトレッドプロファイルを有
するタイヤサイズ245/45ZR16のタイヤを表1
の仕様に基づき試作した。この時、試供タイヤのセンタ
表面には、表2の如く放熱凹部の仕様を違えて形成して
いる。そして試供タイヤの高速耐久性、及び操縦安定性
をテストし、その結果を表2に記載した。
【0068】(1)高速耐久性:試供タイヤを、リム
(16×8.0JJ)、内圧(300kpa)、負荷荷
重(4.7KN)の条件の基で、速度200km/hで
10分間走行させた後の中央部内の温度を測定した。な
お測定は中央部にベルト層近傍まで熱伝対を差し込んで
行った。
【0069】(2)操縦安定性:試供タイヤを、リム
(16×8.0JJ)、内圧(240kpa)の基で車
両(3000cc)の全輪に装着し、ドライバーのみ乗
車してタイヤテストコースのドライアスファルト路面を
走行し、ドライバーの官能評価により5点法で評価し
た。数値が大きいほど、操縦安定性に優れている。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【実施例2】図1〜2に示すトレッドプロファイルを有
するタイヤサイズ245/45ZR16のタイヤを前記
表1の仕様に基づき試作した。この時、トレッドゴムを
キャップゴムとベースゴムとの2層構造とし、かつ表3
の如くさ比Ta1/TA1を違えて形成している。そし
て試供タイヤの高速耐久性、及び操縦安定性をテスト
し、その結果を表3に記載した。
【0073】
【表3】
【0074】表2、3の如く、実施例のタイヤは、操縦
安定性の過度の低下を招くことなく中央部での温度上昇
を抑制し高速耐久性を大巾に向上しうるのが確認でき
た。
【0075】
【発明の効果】叙上の如く本発明は、中央部側の溝側壁
面を直線状にかつショルダー部側の溝側壁面を凸円弧状
に形成した特殊なトレッドプロファイルを有するタイヤ
において、その利点であるウエット性能、騒音性能、及
び操縦安定性を高く維持しながら、中央部における発熱
を低減し高速耐久性を大巾に向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1発明の空気入りタイヤの一実施形態を
示す断面図である。
【図2】そのトレッド面の輪郭の一部を拡大して示す輪
郭図である。
【図3】その接地面を示す平面図である。
【図4】縦溝の比較例を説明するトレッド面の輪郭図で
ある。
【図5】トレッドパターンを示す展開図である。
【図6】(A)〜(C)は、面積Sg,Swr,Swを
説明する斜視図である。
【図7】放熱凹部の他の例を示す平面図である。
【図8】放熱凹部のさらに他の例を示す平面図である。
【図9】表2の比較例1に用いる放熱凹部の平面図であ
る。
【図10】第2発明の空気入りタイヤの一実施形態を示
す断面図である。
【図11】(A)、(B)は従来技術を説明するための
トレッド部の輪郭形状を示す線図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 2a トレッド面 9 縦溝 9i 内側の側壁面 9o 外側の側壁面 10 ショルダー部 11 中央部 13 溝底縁 14 大円弧部 30 センタ表面 31放熱凹部 32縦の放熱溝 C タイヤ赤道 Ce 中央部の外端縁 G トレッドゴム G1 キャップゴム G2 ベースゴム P 接地面 TW 接地巾 X 一端

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド面に実質的に周方向に連続しての
    びるタイヤ赤道両側の2本の縦溝によって、該縦溝の軸
    方向外側のショルダー部と、縦溝間の中央部とに区分し
    た空気入りタイヤであって、 正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷の
    標準状態でのタイヤ軸を含んだタイヤ子午線断面におい
    て、 前記各縦溝は、タイヤ軸方向内側の溝底縁から前記中央
    部のトレッド面のタイヤ軸方向の端縁Ceへとのびる内
    側の側壁面が、タイヤ赤道側へ小角度αで傾いた実質的
    な直線状をなすとともに、 一端が前記ショルダー部のトレッド面に連なる各縦溝の
    外側の側壁面は、前記一端を通ってタイヤ軸方向内側に
    のびかつタイヤ半径方向外側に凸となる大円弧部を含
    み、 かつ前記各縦溝は、前記標準状態から正規荷重を負荷し
    て平坦面に接地させたときの接地面にて測定したタイヤ
    軸方向の最大溝巾GWmax を35mm以上とするととも
    に、 前記中央部のトレッド面と前記内側の側壁面からなるセ
    ンタ表面に、このセンタ表面から凹む放熱凹部を形成す
    る一方、 前記内側の側壁面の全側壁面面積Swと、前記放熱凹部
    の表面積Sg及び前記全側壁面面積Swからこの放熱凹
    部の前記側壁面での面積Sgwを減じた残側壁面面積S
    wrの和Sg+Swrとの比(Sg+Swr)/Swを
    2.0以上としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記放熱凹部は、前記中央部のトレッド面
    に配されかつタイヤ周方向にのびる放熱溝を含み、この
    放熱溝の溝巾を3〜5mm、かつ溝深さを前記縦溝の溝
    深さの0.8〜1.0倍としたことを特徴とする請求項
    1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】トレッド面に実質的に周方向に連続しての
    びるタイヤ赤道両側の2本の縦溝によって、該縦溝の軸
    方向外側のショルダー部と、縦溝間の中央部とに区分し
    た空気入りタイヤであって、 正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷の
    標準状態でのタイヤ軸を含んだタイヤ子午線断面におい
    て、 前記各縦溝は、タイヤ軸方向内側の溝底縁から前記中央
    部のトレッド面のタイヤ軸方向の端縁Ceへとのびる内
    側の側壁面が、タイヤ赤道側へ小角度αで傾いた実質的
    な直線状をなすとともに、 一端が前記ショルダー部のトレッド面に連なる各縦溝の
    外側の側壁面は、前記一端を通ってタイヤ軸方向内側に
    のびかつタイヤ半径方向外側に凸となる大円弧部を含
    み、 かつ前記各縦溝は、前記標準状態から正規荷重を負荷し
    て平坦面に接地させたときの接地面にて測定したタイヤ
    軸方向の最大溝巾GWmax を35mm以上とするととも
    に、 トレッド部をなすトレッドゴムは、損失正接tan δ1が
    0.15〜0.30のトレッド面側のキャップゴムと、
    その半径方向内側に配される損失正接tan δ2が前記損
    失正接tan δ1よりも小かつ0.05〜0.20のベー
    スゴムとから形成され、しかも前記中央部におけるトレ
    ッドゴムの全ゴム厚さTAに対するベースゴムのゴム厚
    さTaの厚さ比Ta/TAは、ショルダー部における厚
    さ比Ta/TAより大であることを特徴とする空気入り
    タイヤ。
  4. 【請求項4】前記中央部における厚さ比Ta/TAは、
    0.4〜0.5であることを特徴とする請求項3記載の
    空気入りタイヤ。
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