JP2001150798A - インクジェット記録シート - Google Patents
インクジェット記録シートInfo
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Abstract
面強度を向上させ、オーバーコート層中にアミンまたは
金属イオンを導入することで、境界滲みが良好でドット
ゲインが大きくならないような印字品質が得られるイン
クジェット記録シートである。 【解決手段】本発明に係るインクジェット記録シート
は、支持体上に形成するインク受容層と該インク受容層
の上に形成するオーバーコート層からなるインクジェッ
ト記録シートにおいて、前記インク受容層の主成分はシ
リカと接着成分であり、かつ前記オーバーコート層の主
成分はポリウレタン系樹脂またはセルロース系樹脂から
なるものである。
Description
ートに関するものであり、更に詳しくは、インクの吸収
性(滲みの防止)、定着性、耐水性が良好であり、かつ
ドットゲインが小さく、高精細画像が得られる上に、塗
工層の表面強度が良好なインクジェット記録シートに関
するものである。更には、インクの吸収ムラに起因する
モットリングの良化を指向したインクジェット記録シー
トに関するものである。
く、現像や定着等のプロセスが不要であり、なおかつ容
易にフルカラー印刷ができることから、各種プリンター
等に利用され、近年急速に普及してきている。それゆ
え、インクジェット記録媒体の需要も急激な増加傾向に
ある。
ェット方式のプリンターの高性能化に伴なって、被記録
用シートに対しても高吸収性、忠実なドットの再現性、
耐水性等の特性的な要求がされるようになり、インク受
容層を支持体上に設けたコート紙が開発されてきてい
る。
に、様々なインク定着剤や金属イオンの導入が試みられ
ているが、使用するインク定着剤や金属の種類によって
は記録シート全体の変性が問題となる。また、インクと
の相互作用の強いインク定着剤や金属イオンを使用する
とインクの変性が問題となる。
収性が良好でインク滲みを防止するインク受容層とし
て、アルミナ水和物層に金属含有イオンの水溶性塩が付
与されている記録用シートが提案されている。しかし、
上記公報技術では金属間の電子の相互作用による、イン
ク受容層の変性が懸念される。また、支持体を構成して
いるセルロース繊維と金属イオンが接触するならば、繊
維の劣化も懸念される。
は、表面の耐摩擦性も重要である。そのため、従来から
塗工紙表面におけるピグメントの脱落等を防ぐために、
インク受容層に樹脂等をオーバーコートすることが試み
られてきたが、インクジェット記録シートにオーバーコ
ート層を設けると、インク受容層のインク吸収性が低下
し、濃度ムラや混色部、境界部における滲み、インクの
溢れ、乾燥性の低下を起こすという欠点があった。
ジェット記録シートにおいては、インク吸収性、ドット
再現性が良好であることが要望されている。
水性があり、紙面強度が良好で、かつ、印字が高精細で
写真調画質が忠実に得られる特性も求められる。
は、上記項目を全て満たすインクジェット記録シートを
提供することである。
とを目的とし鋭意研究の結果、オーバーコート層を設け
ることで紙面強度を向上させ、オーバーコート層中にア
ミンまたは金属イオンを導入することで、境界滲みが良
好でドットゲインが大きくならないような印字品質が得
られることを見出した。
ット記録シートは、上記課題を解決することを目的とし
てなされたもので、その構成は、支持体上に形成するイ
ンク受容層と該インク受容層の上に形成するオーバーコ
ート層を有するインクジェット記録シートにおいて、前
記インク受容層の主成分はシリカと接着成分であり、か
つ前記オーバーコート層の主成分はポリウレタン系樹脂
またはセルロース系樹脂からなるものである。
また、上記インク受容層中にはポリビニルアルコール、
酢酸ビニル系樹脂、ラテックス等の接着成分を含有し、
その接着成分の固形分重量がシリカの固形分重量100
部に対し、10〜100部である。さらに、上記インク
受容層の塗工量は6〜15g/m2である。
しており、その金属塩の固形分重量が樹脂成分の固形分
重量100部に対し、10〜300部である。また、上
記オーバーコート層中にはアミンアセテートを含有して
おり、そのアミンアセテートの固形分重量が樹脂成分の
固形分重量100部に対し、1〜50部である。さら
に、上記オーバーコート層の塗工量は0.1〜3.0g
/m2である。
発明のインクジェット記録シートは以下のようにして得
られる。支持体としては一般の上質紙、板紙、及びフィ
ルム等が用いられる。
るが、接着成分の量はインクの吸収性を損なわないよう
に、シリカの固形分重量100部に対し、80部以下が
望ましい。使用するシリカは、塗工層強度を損なわず、
印字濃度やインク吸収性の良好である特性が要求され
る。
シートは、インク受容層上にオーバーコート層を設ける
ため、シリカの粒子径を大きくしたり、さらに接着成分
の量を少なくしても、インクジェット記録シートの表面
強度が大幅に弱くなることはない。
チオン性インク定着剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡
剤、抑泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を製造条件、
要求性能に応じて適宜使用してもよい。
は、シリカ分散時に分散剤等により均一にシリカを分散
させた後、各種助剤を添加する。
いては、上記塗工液を例えば、バーコーター、ブレード
コーター、エアーナイフコーター、リップコーター等の
塗工方式で支持体上に塗布される。塗工後、必要に応じ
て、表面の平滑化処理のために、マシンカレンダー、ス
ーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の処理を行って
もよい。
50μmの範囲であり、より好ましくは10〜30μm
である。10μm未満の場合は、インクの吸収ムラによ
るベタ部の均一性が悪化する。なお、前記インク受容層
が50μm以上であっても本発明の目的とする効果が著
しく損なわれることはない。
を設けるが、当該オーバーコート層の主成分はウレタン
系樹脂またはセルロース系樹脂である。
はカルシウム塩、より好ましくはギ酸カルシウムの添加
することにより、耐水性とインク定着性を向上させるこ
とができる。ここでギ酸カルシウムの添加量は、上記樹
脂の固形分重量100部に対して、50〜200部が望
ましい。
テートを添加することで、インクの吸収性を制御するこ
とができる。ここで、アミンアセテートの添加量は、上
記樹脂の固形分重量100部に対して、1〜50部、好
ましくは5〜20部である。
他の添加剤として、カチオン性インク定着剤、増粘剤、
浸透剤、消泡剤、抑泡剤を製造条件、要求性能に応じて
適宜使用してもよい。
0.1〜3.0g/m2の範囲であり、より好ましくは
0.5〜1.5g/m2である。0.1g/m2未満の
場合は、前記インクジェット記録シートの表面強度が弱
くなる。なお前記オーバーコート層が3.0g/m2を
超えると、インク吸収性が劣り、境界滲み等が悪化す
る。
ーター、エアーナイフコーター、リップコーター等の塗
工方式で、インク受容層上に塗布される。塗工後、熱風
乾燥、赤外乾燥、常温乾燥、凍結乾燥等、乾燥方式を選
ぶ必要はない。また、乾燥後必要に応じて、表面の平滑
化処理のため、マシンカレンダー、スーパーカレンダ
ー、ソフトカレンダー等の処理を行ってもよい。
下の例において示す「部」および、「%」はそれぞれ、特に
明示しない限り、重量部および重量%を示す。また、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
次の配合による18%濃度のインク受理層塗工液を固形
分で10g/m2となるようにエアーナイフコーターに
よる塗工を行った。このものをドライヤーで熱風乾燥し
た。次いで、濃度2.5%濃度のオーバーコート層塗工
液を固形分で、0.7g/m2となるようにエアーナイ
フコーターによる塗工を行い、同様にエアードライヤー
で熱風乾燥した。その後、スーパーカレンダー処理を行
い、インクジェット記録用紙を製造した。
構成は以下のものである。 合成非晶質シリカ(商品名;P−78D、水沢化学社製) 100部 ポリビニルアルコール(商品名;PVA−117、クラレ社製) 30部 カチオン樹脂(商品名;パスコールJK−173、明成化学工業社製) 10部
の構成は以下のものである。 主成分:ポリウレタン(商品名;IJ−50、大日本インキ社) 100部 又は メチルセルロース(商品名;メトローズ90SH、信越化学工業社製)100部 副成分: ギ酸カルシウム 50〜100部 アミンアセテート(商品名;アセタミン24、花王社製) 5〜10部
ンであり、ギ酸カルシウムが50部で、アミンアセテー
トが5部のものである。
ンでありギ酸カルシウムが50部で、アミンアセテート
が10部のものである。
ンであり、ギ酸カルシウムが100部で、アミンアセテ
ートが5部のものである。
ンであり、ギ酸カルシウムが100部で、アミンアセテ
ートが10部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが50部で、アミンアセ
テートが5部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが50部で、アミンアセ
テートが10部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが100部で、アミンア
セテートが5部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが100部で、アミンア
セテートが10部のものである。
ンであり、ギ酸カルシウムが50部で、アミンアセテー
トが0部のものである。
ンでありギ酸カルシウムが0部で、アミンアセテートが
5部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが50部で、アミンアセ
テートが0部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが0部で、アミンアセテ
ートが5部のものである。
ンであり、ギ酸カルシウムが0部で、アミンアセテート
が0部のものである。
ロースであり、ギ酸カルシウムが0部で、アミンアセテ
ートが0部のものである。
る。
て、CANON(株)製のインクジェットプリンター
(BJC−430J)によって、C、M、Y、Bk、
R、G、Bの各ベタ部印刷、並びに写真画像の印刷を行
い、以下の要領で評価を行った。
視観察した。 インク滲み:混色部やベタ部の重なりのインクの滲み具
合を目視観察した。 ベタ部均一性:ベタ部の濃度ムラを目視観察した。 フェザーリング:細文字部の境界を目視観察した。 耐水性:ベタ部の境界に水を滴下し、自然乾燥後に目視
観察を行なった。 学振式摩擦堅牢度試験:荷重300g、20回往復条件
にて、インクジェット記録用紙表面の粉落ちの程度を評
価した。
止)、定着性、耐水性が良好であり、かつドットゲイン
が小さく、高精細画像が得られる上に、塗工層の表面強
度が良好なインクジェット記録シートを得ることができ
る。また、インクの吸収ムラに起因するモットリングの
良好なインクジェット記録シートが得られる。
ンクのいずれにおいても、インクジェット適性に優れた
インクジェット記録用紙である。その特徴としては、塗
工面の強度を上げながら、良好な耐水性とインク吸収性
を確保し、さらに印字境界線のシャープネスが非常に良
好なインクジェット記録用紙である。
Claims (7)
- 【請求項1】 支持体上に形成するインク受容層と該イ
ンク受容層の上に形成するオーバーコート層からなるイ
ンクジェット記録シートにおいて、前記インク受容層の
主成分はシリカと接着成分であり、かつ前記オーバーコ
ート層の主成分はポリウレタン系樹脂またはセルロース
系樹脂からなることを特徴とするインクジェット記録シ
ート。 - 【請求項2】 上記シリカの粒径は3〜12μmである
ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録シ
ート。 - 【請求項3】 上記インク受容層中にはポリビニルアル
コール、酢酸ビニル系樹脂、ラテックス等の接着成分を
含有し、その接着成分の固形分重量がシリカの固形分重
量100部に対し、10〜100部であることを特徴と
する請求項1又は2記載のインクジェット記録シート。 - 【請求項4】 上記インク受容層の塗工量は6〜15g
/m2であることを特徴とする請求項1、2又は3記載
のインクジェット記録シート。 - 【請求項5】 上記オーバーコート層中には金属塩を含
有しており、その金属塩の固形分重量が樹脂成分の固形
分重量100部に対し、10〜300部であることを特
徴とする請求項1、2、3又は4記載のインクジェット
記録シート。 - 【請求項6】 上記オーバーコート層中にはアミンアセ
テートを含有しており、そのアミンアセテートの固形分
重量が樹脂成分の固形分重量100部に対し、1〜50
部であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5
記載のインクジェット記録シート。 - 【請求項7】 上記オーバーコート層の塗工量は0.1
〜3.0g/m2であることを特徴とする請求項1、
2、3、4、5又は6記載のインクジェット記録シー
ト。
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- 1999-11-30 JP JP34030999A patent/JP4178493B2/ja not_active Expired - Fee Related
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