JP2001149337A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

Info

Publication number
JP2001149337A
JP2001149337A JP33526299A JP33526299A JP2001149337A JP 2001149337 A JP2001149337 A JP 2001149337A JP 33526299 A JP33526299 A JP 33526299A JP 33526299 A JP33526299 A JP 33526299A JP 2001149337 A JP2001149337 A JP 2001149337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
magnetic field
shield
intermediate member
gradient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33526299A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Yao
武 八尾
Takao Honna
孝男 本名
Hirotaka Takeshima
弘隆 竹島
Hiroshi Takano
博司 高野
Hitoshi Yoshino
仁志 吉野
Hiroshi Ishii
石井  博
Hirobumi Motoshiromizu
博文 本白水
Yasuhiro Nemoto
泰弘 根本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP33526299A priority Critical patent/JP2001149337A/ja
Publication of JP2001149337A publication Critical patent/JP2001149337A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動、騒音が小さく、かつ温度上昇の小さい
傾斜磁場コイルを具備する磁気共鳴イメージング装置を
提供する。 【解決手段】 内部に超電導コイルを収納する冷却容器
2が均一磁場領域を挟んで上下方向に対向して配置さ
れ、この冷却容器2に傾斜磁場コイルの主コイル5とシー
ルドコイル6と両コイルの間に挿入された剛性体の中間
部材13Bとから成る傾斜磁場コイル組立体14が固定具22
で固定されている。ここで、中間部材13Bは、円板状に
形成され、側面に冷媒入口30と冷媒出口31が取り付けら
れ、内部に冷媒流路が形成されている。冷媒の循環手段
を装置の外部に設け、これを冷媒入口30と冷媒出口31に
導管で接続して、冷媒流路に冷媒を流すことにより、中
間部材13Bに接合された主コイル5とシールドコイル6を
冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴イメージ
ング装置(以下、MRI装置という)に係り、特に大き
な開口を備え、アクティブシールド方式の傾斜磁場コイ
ルを有するMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は、均一な静磁場内に置かれ
た被検体に電磁波を照射したときに被検体を構成する原
子の原子核に生じる核磁気共鳴現象を利用し、被検体か
らの核磁気共鳴信号(以下、MR信号という)を検出
し、このMR信号を使って画像構成することにより、被
検体の物理的性質をあらわす磁気共鳴画像(以下、MR
画像という)を得るものであり、イメージングの位置情
報を付与するために静磁場に重畳して傾斜磁場が印加さ
れる。
【0003】この傾斜磁場を互いに直交する3軸方向
(x、y、z軸方向)についてそれぞれ発生させるため
に、3つの傾斜磁場コイルが設けられる。3つの傾斜磁
場コイルは通常FRP(繊維補強樹脂)などで作られた
絶縁性の保持部材に収容され一体化されて、静磁場発生
装置の発生する静磁場内に配置される。これらの傾斜磁
場コイルは静磁場の方向によって形状が異なり、静磁場
方向が被検体の体軸方向と平行な場合には円筒状の傾斜
磁場コイルが、静磁場方向が被検体の体軸方向と直交す
る方向の場合には平板状の傾斜磁場コイルが一般的に採
用されている。
【0004】また、3つの傾斜磁場コイルはそれぞれ電
源装置に接続され、MRI装置の検査条件に応じて、適
当なタイミング及び電圧で駆動され、パルス状電流が印
加される。静磁場内で傾斜磁場コイルにパルス電流を流
すことによって、フレミングの左手の法則に従い、ロー
レンツ力(電磁力)が作用する。そして、この電磁力が
傾斜磁場コイルを変形させようとして、振動、騒音が発
生する。
【0005】代表的なMRI装置の第1の従来例を図
6、図7に示す。この例は、水平磁場方式の超電導磁石を
使用した装置で、図6はその超電導磁石の断面図、図7は
この装置に使用されている傾斜磁場コイルの外観図であ
る。本例では、円筒形の超電導磁石1の内側に円筒形の
傾斜磁場コイル4が配置されていて、傾斜コイル4に近接
した超電導磁石1の冷却容器2などの導電体に発生する渦
電流を抑制するため、傾斜磁場コイル4は主コイル5とシ
ールドコイル6を同軸に配置して構成するアクティブシ
ールド方式となっている。
【0006】主コイル5は主に均一磁場領域(測定空間
となる)3に所定の傾斜磁場を発生させ、シールドコイ
ル6は主コイル5と逆方向の磁場を発生することにより、
傾斜磁場コイル4の外側に生じる磁場強度を低減させる
作用をする。この作用により導電体の渦電流の発生が抑
制される。渦電流を抑制することによって、均一磁場領
域3の磁場均一度を高めることができるため、高画質な
MR画像を得ることができる。
【0007】しかし、図6、図7に示した構成の場合に、
図からわかるように撮影のために被検体の入る測定空間
3が狭く、周囲がほぼ完全に囲まれているために、被検
体は閉塞感を感じる。また、装置の外部から、術者が被
検体にアクセスすることも困難であった。
【0008】代表的なMRI装置の第2の従来例を図8、
図9に示す。この例は、永久磁石を対向して配置した垂
直磁場方式の装置で、図8は磁石全体の外観図、図9はそ
の傾斜磁場コイルの周辺部の外観図と断面図を示したも
のである。この装置では、図8に示すように、測定空間3
の四方が開放されているために、第1の従来例の問題点
は解消されている。
【0009】本例では、2組の静磁場発生源(永久磁石8
を含む)7が上下方向に対向して配置されて、その間に
均一磁場領域3が形成され、その均一磁場領域3を挟んで
対向して傾斜磁場コイル4が配置される構成となってい
る。傾斜磁場コイル4は、ほぼ平坦で、磁気回路10を構
成するポールピース9の内側に収容されているのが一般
的であり、ポールピース9の素材として電気抵抗率の高
い材料を採用することにより、傾斜磁場コイル4を駆動
した時にも渦電流を発生させない技術が確立されてい
る。
【0010】また、本例の傾斜磁場コイル4は非シール
ドタイプのものであるために、傾斜磁場コイル4の発生
効率が良く、また電流密度が低いために、振動を励起す
る力は小さく、傾斜磁場コイル4の振動に起因する画質
低下、騒音増加は特に問題になっていない。
【0011】しかし、永久磁石8を用いた静磁場発生源7
の場合には、測定空間3において高い静磁場強度を得る
ことが難しく、0.3テラス程度が上限である。MRI装
置での画質は静磁場強度に依存するところが大きく、画
質を向上するためにはできるだけ高い静磁場強度を得る
ことが望ましい。
【0012】MRI装置の第3の従来例として特開平9-2
62223号公報に開示されている例を図10、図11に示す。
図10は磁石全体の外観図、図11は磁石と傾斜磁場コイル
との組合せを示す断面図である。この例は、高い静磁場
強度を得るために、静磁場発生源として超電導磁石1を
使用し、傾斜磁場コイル4に近接した導電体に発生する
渦電流を抑制するためにアクティブシールド方式の傾斜
磁場コイル4を採用している。
【0013】本例では、冷却容器2内に収納された静磁
場発生源2組が上下方向に対向して配置され、両静磁場
発生源の間に高い磁場強度の均一磁場領域3が形成され
る。均一磁場領域3を挟んで対向して配置されたほぼ平
坦な傾斜磁場コイル4は、主として均一磁場領域3に傾斜
磁場を発生させるための主コイル5と、主コイル5が傾斜
磁場コイル4の外側に発生する磁場をシールドするよう
な磁場を発生させるシールドコイル6とから構成され
る。この装置では、四方が開放されていること、高磁場
強度の均一磁場領域3が得られること、アクティブシー
ルド方式の傾斜磁場コイル4を使用していることによ
り、高い開放感が得られるとともに、高画質のMR画像
を撮影することができる。
【0014】しかし、上記傾斜磁場コイルにおいて、主
コイル及びシールドコイルには稼動時に傾斜磁場を発生
させるための電流が流れる。静磁場中で電流が流れる
と、ローレンツ力が発生して、傾斜磁場コイルが励振さ
れる。第2、第3の従来例の場合には、第1の従来例であ
る水平磁場方式の場合の円筒型傾斜磁場コイルに比べ
て、コイル形状が平板状であるため、傾斜磁場コイルの
面外方向の曲げ剛性が低く、面外方向への振動が発生し
やすい。また、傾斜磁場コイルの振動により、MR信号
の正確な位置情報を得ることができず、高画質のMR画
像を得ることができなくなる。
【0015】また、傾斜磁場コイルにパルス状の電流を
連続して流すため、パルス的な電磁力が傾斜磁場コイル
に作用し、この電磁力により傾斜磁場コイルが振動し、
特に傾斜磁場コイルの面外方向の振動によって、連続的
な打音が発生する。
【0016】また、傾斜磁場コイルに流される電流は、
各コイルの抵抗によって熱が発生し、場合によっては数
kWの発熱となり、被検体が火傷をするおそれさえある。
特に最近では高速撮影が行われて、傾斜磁場コイルに大
電流が流される傾向にある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点を考慮
し、本発明では、平板状の傾斜磁場コイルについて構造
的な改良を行うことにより、振動、騒音が小さく、かつ
温度上昇の小さい傾斜磁場コイルを具備するMRI装置
を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のMRI装置は、対向配置され間に均一磁場
領域を形成する静磁場発生源と、前記静磁場発生源の対
向面側に均一磁場領域を挟んで対向配置されたほぼ平坦
な2組の傾斜磁場コイルを備え、前記傾斜磁場コイルは
主として均一磁場領域に傾斜磁場を発生させるための主
コイルと、前記主コイルの均一磁場領域と反対側に発生
する磁場をシールドするための磁場を発生させ主コイル
と静磁場発生源の間に位置するシールドコイルとから構
成される磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜
磁場コイルは前記主コイルと、前記シールドコイルと、
主コイルとシールドコイルの間に配置された中間部材と
で構成され、前記中間部材播種コイル,シールドコイル
に当接させた冷却手段を内包する(請求項1)。
【0019】この構成では、傾斜磁場コイルが主コイル
と中間部材とシールドコイルで構成されているので、傾
斜磁場コイルは剛性のある中間部材によって補強され、
コイル全体として剛性が格段に向上するため、傾斜磁場
コイルの振動、騒音が低減される。また、中間部材がこ
れに接合されている傾斜磁場コイルで発生した熱を冷却
する冷却手段を内包しているので、傾斜磁場コイルの温
度上昇が抑制される。
【0020】本発明のMRI装置では更に、前記中間部
材の内部又は表面に傾斜磁場コイルを冷却するための冷
媒用流路を設けたものである。この構成では、主コイル
及びシールドコイルの間に挿入される中間部材に、これ
らのコイルが発生する熱を放熱するための冷媒、例えば
水などを流すための流路が設けられているので、コイル
で発生した熱は冷媒によって効率よく放熱されるので、
傾斜磁場コイルの温度上昇が抑制される。また、コイル
の放熱のために水などの冷媒を用いているので、コイル
の放熱量の大きい場合にも対応することができる。
【0021】本発明のMRI装置では更に、前記中間部
材に、その中央部から外部に熱を伝達する熱伝達手段を
設けたものである。この構成では、中間部材内に、ヒー
トパイプなどの熱伝達手段が設けられるので、中間部材
に接合する傾斜磁場コイルで発生した熱は、コイル部分
から熱伝達手段によって中間部材の外部に伝達され、中
間部材の外部に設けられた熱交換器などによって、装置
の外部に放熱される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に沿って具体的に説明する。
【0023】本発明のMRI装置の第1の実施例を図1,
図2に示す。本実施例は第3の従来例を基にして構成され
ている。図1において、2組の静磁場発生源7が上下方向
に対向して配置され、両静磁場発生源7の間に測定空間
となる均一磁場領域3が形成される。この均一磁場領域3
を挟んで対向して傾斜磁場コイル4が配置される。傾斜
磁場コイル4はほぼ平坦な形状をしており、主として均
一磁場領域3に傾斜磁場を発生させる主コイル5と、主コ
イル5が傾斜磁場コイル4の外側に発生する磁場をシール
ドするような磁場を発生させるシールドコイル6とから
構成されている。主コイル5及びシールドコイル6、静磁
場発生源7は、装置中央の均一磁場領域3の中心面11に対
してほぼ上下対称に配置されていて、中心面11から順に
主コイル5、シールドコイル6、静磁場発生源7となって
いる。
【0024】主コイル5が傾斜磁場コイル4の外側に発生
する磁場を、シールドコイル6で発生する磁場でシール
ドするために、主コイル5及びシールドコイル6は適切な
間隔で配置される。また、傾斜磁場コイル4に近接する
導電体の周辺に発生する渦電流を抑制するために、シー
ルドコイル6は導電体(本実施例では、冷却容器2)と適
切な間隔で配置される。第3の従来例では、静磁場発生
源7は超電導磁石であるが、本発明では静磁場発生源は
超電導磁石に限定されず、常伝導磁石、永久磁石を静磁
場発生源として用いたMRI装置にも適用可能である。
このため、上記導電体としては、超電導磁石の場合には
超電導コイルを収納する冷却容器、常伝導磁石の場合に
常伝導コイルを収納する容器、永久磁石の場合にはポー
ルピース(磁極)などが該当する。
【0025】ここで、主コイル5及びシールドコイル6は
傾斜磁場を発生するように構成された平板状体で、それ
ぞれコイル導体とそれを収納する保持部材とから成る。
コイル導体は銅線などの良導体を渦巻状に巻いたもので
あり、全体として平板状に形成されている。保持部材は
FRPなどの絶縁材料から成る板状体で、その一面にコ
イル導体を収納するための溝、すなわちコイル導体の渦
巻形状に合わせた溝を設け、その溝にコイル導体を収納
して保持している。
【0026】先に、従来の技術の欄で述べた如く、主コ
イル5、シールドコイル6ともx軸、y軸、z軸の3軸方
向の傾斜磁場コイルを有する。本実施例における3軸方
向の傾斜磁場コイルの配置例を図2に示す。図2におい
て、主コイル5はx軸方向主コイル5x、y軸方向主コイ
ル5y、z軸方向主コイル5zから成り、中心面11から見
てその順で配列されている。これに対し、シールドコイ
ル6はx軸方向シールドコイル6x、y軸方向シールドコ
イル6y、z軸方向シールドコイル6zから成るが、その
順序はz軸方向シールドコイル6z、x軸方向シールド
コイル6x、y軸方向シールドコイル6yの順で配列され
ている。つまり、z軸方向の主コイル5zとシールドコ
イル6zが近接して配置されている。これは、上下方向
がz軸方向になるために、その方向の傾斜磁場が形成し
やすいことに起因する。
【0027】3軸方向の主コイル5x、5y、5z及びシー
ルドコイル6x、6y、6zは通常それぞれ絶縁性の保持
部材を収納した後に、主コイル5及びシールドコイル6に
一体化されている。また、各コイルはx軸方向のコイル
とy軸方向のコイルを一体の保持部材の表側と裏側に収
納し、z軸方向のコイルを別の保持部材に収納し、その
後に3軸方向のコイル全体が一体化される場合もある。
【0028】本実施例では、上記MRI装置において、
主コイル5とシールドコイル6との間に冷却手段を内包し
た平板状の中間部材13が配置され、主コイル5とシール
ドコイル6と中間部材13とで傾斜磁場コイル組立体(以
下、コイル組立体という)14を構成する。冷却手段につ
いては後述する。薄い平板状の傾斜磁場コイル4を厚い
平板状のコイル組立体14とすることにより、コイル単独
に比べて、その面外方向の曲げ剛性は格段に高くなる。
平板の曲げ剛性は板厚の約3乗に比例して高くなり、コ
イル組立体14とすることにより、傾斜磁場コイル4の面
外方向の振動を抑制することができる。
【0029】また、主コイル5と中間部材13とシールド
コイル6とを接合してコイル組立体14とすることによ
り、両コイルの対向面は中間部材13の両面に接すること
になり、コイル組立体14の表面積は主コイル5の一面と
シールドコイル6の一面の表面積とほぼ同等になる。こ
の結果、主コイル5とシールドコイル6の振動による音響
放射面が大幅に減少するため、騒音を低減することがで
きる。また、中間部材13が挿入されたことにより、主コ
イル5とシールドコイル6の間で気柱共鳴が起こることに
よる騒音の増大を回避することができる。
【0030】一定の厚さを有する剛性体の中間部材13を
主コイル5とシールドコイル6の間に挿入することによ
り、主コイル5とシールドコイル6とを一定の間隔で精度
良く配置することができる。また、必要がある場合に
は、中間部材13に絶縁性を有する部材を用いることによ
り、主コイル5とシールドコイル6を容易に絶縁すること
ができる。
【0031】主コイル5及びシールドコイル6の中間部材
13への接合は、接着剤による接着、ボルトによる固定な
どの方法で行われるが、中間部材13を基準にして主コイ
ル5及びシールドコイル6を固定することになるため、中
間部材13の厚さ寸法、コイル固定の寸法などの精度を向
上させることにより、主コイル5及びシールドコイル6を
高い相対位置精度で配置することができる。
【0032】また、図1では、主コイル5、シールドコイ
ル6、中間部材13は個別的に形成されて、コイル組立体1
4を構成しているが、主コイル5とシールドコイル6の間
に中間部材13を配置して一体モールドした構成とするこ
とができる。このように、本実施例のコイル組立体14は
主コイル5、シールドコイル6、中間部材13の三者が分割
されているものに限定されず、主コイル5とシールドコ
イル6の間に中間部材13を配置したものであれば、三者
が一体化されたものでもよい。
【0033】また、本実施例では、主コイル5とシール
ドコイル6の形状を円板として説明したが、これに限定
されず、楕円板や四角形板などであってもよく、主コイ
ル5、シールドコイル6、中間部材13の大きさの関係も、
図1の中間部材13、シールドコイル6、主コイル5の順に
限定されず、他の関係にあってもよい。
【0034】本発明のMRI装置の第2の実施例を図3に
示す。図3はコイル組立体の構造を示す。図3(a)はM
RI装置の下側半分を示し、図3(b)は要部拡大断面
図を示す。本実施例では、中間部材にz軸方向主コイル
及びz軸方向シールドコイルの保持部材を兼用させてい
る。図3(a)において、x軸方向主コイル5x、y軸方
向主コイル5y、x軸方向シールドコイル6x、y軸方向
シールドコイル6yは、図2の場合と同様に、中間部材13
Aとは独立して形成されている。これに対し、z軸方向
主コイル5zとz軸方向シールドコイル6zとは中間部材
13Aと一体で形成されている。従って、本実施例では、
コイル組立体14Aは、x軸方向主コイル5x、y軸方向
主コイル5y、中間部材13A、x軸方向シールドコイル6
x、y軸方向シールドコイル6yで構成される。
【0035】図3(b)を用いて、中間部材13Aの構造
について説明する。図3(b)は中間部材13Aの要部拡
大図である。図3(b)において、中間部材13Aは円板
状をしていて、傾斜磁場コイルの保持部材と同様FRP
などの絶縁材料から成る。中間部材13Aの上面にはz軸
方向主コイル5zのコイル導体の形状に合致した渦巻状
溝(M)25が、中間部材13Aの下面にはz軸方向シール
ドコイル6zのコイル導体の形状に合致した渦巻状溝
(S)26がそれぞれ設けられて、渦巻状溝(M)25には
z軸方向主コイル5zのコイル導体が、渦巻状溝(S)2
6にはz軸方向シールドコイル6zのコイル導体が嵌め込
まれて固定される。
【0036】中間部材13Aを上記の如き構造にすること
により、z軸方向主コイル5z及びz軸方向シールドコ
イル6zの保持部材が不要となり、中間部材13Aの厚さ
をz軸方向コイル5z及びz軸方向シールドコイル6zを
含めた厚さにまで厚くすることができる。この結果、中
間部材13Aの振動に対する剛性が向上し、傾斜磁場コイ
ルの振動、騒音を効果的に抑制できる。また、主コイル
5及びシールドコイル6のコスト低減にも寄与する。
【0037】次に本発明の冷却手段について詳述する。
本実施例では、コイル組立体の中間部材の内部に傾斜磁
場コイルを冷却するための冷媒用流路を設けたものであ
る。図4は、本発明のMRI装置の下側半分を示した外
観図である。図4において、中間部材13Bは円板状に形
成され、その側面に冷媒入口30と冷媒出口31が取り付け
られている。中間部材13Bの内部に冷媒用流路が形成さ
れている。冷媒としては水などが用いられるが、冷媒の
循環手段は装置の外部に設けられ、冷媒入口30、冷媒出
口31との間を冷媒導管で接続される。
【0038】冷媒用流路を中間部材13Bに形成する方法
としては、先に冷媒用流路となるパイプを配置し、その
パイプの周りにエポキシ樹脂などの液状の接着剤を流し
込んで固めたものを中間部材として形成する方法や、複
数の部材を組み合せて流路を作り、その流路を内部に持
つ中間部材を形成する方法や、板材の部材に対し、冷媒
用流路を後から加工(溝加工や穴加工など)する方法な
どが考えられる。いずれの方法を選択するかは、加工精
度と加工コストなどを考慮して決定されるが、本発明で
は冷媒用流路形成方法について制限するものではない。
【0039】また、図4においては、冷媒用流路を中間
部材13B内部を通した場合について示したが、中間部材
13Bの表面に冷媒用流路を形成してもよい。この場合、
傾斜磁場コイルの冷却能力は中間部材13Bの内部に設け
た場合よりも劣るが、冷媒用流路の形成が容易となる。
【0040】本実施例においては、冷媒用流路を設けた
中間部材13Bの両面に主コイル5とシールドコイル6が接
合されているので、MR画像撮影時に主コイル5及びシ
ールドコイル6にて発生する熱を容易に放熱することが
できる。
【0041】本発明のMRI装置の第3の実施例を図5に
示す。本実施例では、コイル組立体の中間部材内に熱伝
達手段を設け、傾斜磁場コイルで発生した熱を放熱する
ものである。図5は、本発明のMRI装置の下側半分を
示した外観図である。図5において、コイル組立体14は
円板状の中間部材13Cと、それに接合された主コイル5
とシールドコイル6とから成る。この円板状の中間部材1
3C中に熱伝達手段35が設けられており、熱伝達手段35
の端部に熱交換器36が接続されている。熱交換器36に
は、装置の外部から冷媒が導かれて来ている。この例で
は、中間部材13Cの材料は熱伝導性の高いものがよい。
【0042】本実施例では、主コイル5及びシールドコ
イル6で発生した熱は熱伝導性の良い中間部材13Cを経
由して熱伝達手段35に伝達され、更に熱伝達手段35によ
ってコイル組立体14の外部に引き出され、端部の熱交換
器36によって外部から導かれた冷媒と熱交換される。
【0043】熱伝達手段としては、ヒートパイプや熱伝
導性の高い金属などが使用される。図示では、簡単のた
めに、熱伝達手段35は1個しか描いていないが、必要と
する冷却能力に合わせて、熱伝達手段35の数を必要十分
な数とすればよい。
【0044】次に、本発明のMRI装置の第4の実施例
を前掲の図3を利用して説明する。本実施例において
も、図3(b)に示す如く、z軸方向主コイル5z及びz
軸方向シールドコイル6zのコイル導体は中間部材13A
に設けた渦巻状溝(M)25及び渦巻状溝(S)26に収納
されているが、本実施例ではコイル導体をパイプで形成
し、パイプ内に冷媒を通したものである。パイプの材料
としては、導電率が高く、熱伝導率の高い金属、例えば
銅などが適している。冷媒としては水などが適してい
る。コイル導体として、冷媒を流すパイプを使用するこ
とに伴い、大きい渦巻状溝を設ける必要があり、またコ
イル導体の端部には冷媒入口と冷媒出口を設け、装置外
部に設置される冷媒循環手段と接続される。
【0045】本実施例によれば、傾斜磁場コイルの振
動、騒音の低減効果、主コイル及びシールドコイルのコ
スト低減効果に加え、傾斜磁場コイルで発生した熱を容
易に放熱できるという効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、M
RI装置の傾斜磁場コイルの振動、騒音を低減し、温度
上昇を抑制することができるので、開放感が高く、良好
なMR画像を撮影することが可能で、かつMR画像撮影
時の振動、騒音の小さいMRI装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMRI装置の第1の実施例。
【図2】第1の実施例における3軸方向の傾斜磁場コイル
の配置例。
【図3】本発明のMRI装置の第1の実施例。
【図4】本発明のMRI装置の第2の実施例。
【図5】本発明のMRI装置の第3の実施例。
【図6】代表的なMRI装置の第1の従来例の超電導磁石
の断面図。
【図7】第1の従来例に使用されている傾斜磁場コイルの
外観図。
【図8】代表的なMRI装置の第2の従来例の磁石全体の
外観図。
【図9】第2の従来例の傾斜磁場コイルの周辺部の外観図
と断面図。
【図10】第3の従来例の磁石全体の外観図。
【図11】第3の従来例の磁石と傾斜磁場コイルとの組合
せを示す断面図。
【符号の説明】
1…超電導磁石 2…冷却容器 3…均一磁場領域(測定空間) 4…傾斜磁場コイル 5…主コイル 6…シールドコイル 7…静磁場発生源 8…永久磁石 9…ポールピース 10…磁気回路 11…中心面 13、13A、13B、13C…中間部材 14、14A…傾斜磁場コイル組立体(コイル組立体) 20…静止物 21…外周部 22、23…固定具 25…渦巻状溝(M) 26…渦巻状溝(S) 30…冷媒入口 31…冷媒出口 35…熱伝達手段 36…熱交換器
フロントページの続き (72)発明者 高野 博司 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 吉野 仁志 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 石井 博 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究市所内 (72)発明者 本白水 博文 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究市所内 (72)発明者 根本 泰弘 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究市所内 Fターム(参考) 4C096 AB47 CB05 CB07 CB19 CB20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置され間に均一磁場領域を形成す
    る静磁場発生源と、前記静磁場発生源の対向面側に均一
    磁場領域を挟んで対向配置されたほぼ平坦な2組の傾斜
    磁場コイルを備え、前記傾斜磁場コイルは主として均一
    磁場領域に傾斜磁場を発生させるための主コイルと、前
    記主コイルの均一磁場領域と反対側に発生する磁場をシ
    ールドするための磁場を発生させ主コイルと静磁場発生
    源の間に位置するシールドコイルとから構成される磁気
    共鳴イメージング装置において、 前記傾斜磁場コイルは前記主コイルと、前記シールドコ
    イルと、主コイルとシールドコイルの間に配置された中
    間部材とで構成され、前記中間部材は主コイル,シール
    ドコイルに当接させた液体による冷却手段を内包するこ
    とを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
JP33526299A 1999-11-26 1999-11-26 磁気共鳴イメージング装置 Pending JP2001149337A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33526299A JP2001149337A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 磁気共鳴イメージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33526299A JP2001149337A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 磁気共鳴イメージング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001149337A true JP2001149337A (ja) 2001-06-05

Family

ID=18286566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33526299A Pending JP2001149337A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 磁気共鳴イメージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001149337A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061930A (ja) * 2001-08-22 2003-03-04 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 熱拡散装置および磁気共鳴映像撮像装置
CN1588021B (zh) * 2004-09-23 2010-09-29 上海交通大学 磁共振扫描仪中电磁兼容机械振动装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061930A (ja) * 2001-08-22 2003-03-04 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 熱拡散装置および磁気共鳴映像撮像装置
CN1588021B (zh) * 2004-09-23 2010-09-29 上海交通大学 磁共振扫描仪中电磁兼容机械振动装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0998876B1 (en) Magnetic field generating device for mri
JP6373563B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング装置用の傾斜磁場コイルユニット
US6262576B1 (en) Phased array planar gradient coil set for MRI systems
JP4847236B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US6278276B1 (en) Phased array gradient coil set with an off center gradient field sweet spot
JP4330477B2 (ja) 傾斜磁場コイル及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置
JPH05212012A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2001149337A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4360662B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP5126652B2 (ja) 可動コイル型リニアモータ
JP4202564B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置用磁場発生装置
JP7212578B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置および超電導磁石
JP2008028146A (ja) 超電導磁石用熱シールド、超電導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置
JP2000333929A (ja) Mri装置用静磁場発生装置およびそれを用いたmri装置
JPH119572A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP5015392B2 (ja) 熱拡散装置および磁気共鳴映像撮像装置
JP2001149335A (ja) 磁気共鳴イメージング装置用磁場発生装置
JPH11178808A (ja) 磁気共鳴イメージング装置用磁界発生装置
JP4202565B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置用磁場発生装置
JP2002102205A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4651236B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US10859649B2 (en) Vibration reduction for a magnetic resonance imaging apparatus
WO2016114198A1 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4023703B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH0654819A (ja) 磁気共鳴イメージング装置