JP2001147533A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2001147533A
JP2001147533A JP32836099A JP32836099A JP2001147533A JP 2001147533 A JP2001147533 A JP 2001147533A JP 32836099 A JP32836099 A JP 32836099A JP 32836099 A JP32836099 A JP 32836099A JP 2001147533 A JP2001147533 A JP 2001147533A
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JP
Japan
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semiconductor device
polyimide
resin composition
polyimide film
bis
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JP32836099A
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English (en)
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Satoshi Akimoto
聡 秋本
Masaaki Kakimoto
雅明 柿本
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】パターン作成工程の一部が簡略化でき、工程短
縮が可能となるのみならず、現像時の膨潤がなく、作業
上安全なアルカリ水溶液で現像が可能であり、またより
低温でのキュアーが可能であり、かつキュアー後の残膜
性が高く寸法安定性に優れることを特徴とする感光性樹
脂組成物から形成されるポリイミド膜を備えた半導体装
置を提供する。 【解決手段】導体層とポリイミド膜とを備える半導体装
置において、上記ポリイミド膜が、少なくとも(A)主
鎖中にアセタール構造を有することを特徴とするポリイ
ミド樹脂、(B)光分解性酸発生剤とを含有する樹脂組
成物から形成したポリイミド膜を用いる。なお、ポリイ
ミド膜が、下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中Arは4価の有機残基、R1 は2価の有機
基、R2 は水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキ
ル基、またはハロゲン原子、nは1〜4の整数を示す)
であることも含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のパターン作
成工程の一部が簡略化でき、工程短縮が可能となるのみ
ならず、現像時の膨潤がなく、作業上安全なアルカリ水
溶液で現像が可能であり、またより低温でのキュアーが
可能であり、かつキュアー後の残膜性が高く寸法安定性
に優れることを特徴とする感光性ポリイミド樹脂組成物
を用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の表面保護膜、層間絶
縁膜、パッシベーション膜には、耐熱性が優れ、また卓
越した電気特性、機械特性などを有するポリイミド樹脂
が用いられているが、近年の半導体素子の高集積化、封
止樹脂パッケージの薄型化、小型化、半田リフローによ
る表面実装への移行などにより耐熱サイクル性、耐熱シ
ョック性等の著しい向上の要求があり、更に高性能なポ
リイミド樹脂が必要とされるようになってきた。
【0003】一方、近年、パターン作成工程の一部が簡
略化でき、工程短縮が可能となるポリイミド自身に感光
性を付与したいわゆる感光性ポリイミドの技術が注目を
集めてきている。例えば、特開昭49−115541号
公報、特開昭55−45746号公報によるポリイミド
の前駆体であるポリアミック酸のカルボキシル基にエス
テル結合により感光基を導入したものからなる材料、特
開昭60−100143号公報によるポリアミック酸の
カルボキシル基にアミド結合により感光性基を導入した
ものからなる材料等が提案されているが、これらの材料
は、現像時におけるフィルムの膨潤があること、また現
像の際にN-メチル-2- ピロリドン等の溶剤が必要になる
ため、安全、公害上において問題がある。そこで近年で
は、アルカリ水溶液現像ができるポジ型の感光性樹脂が
開発されている。例えば、特開平2- 181149号公
報によるエステル化ポリアミック酸ポリマーと感光性キ
ノンジアジドとからなる感光性樹脂組成物が提案されて
いる。この感光性樹脂組成物はビアホール部の除去をア
ルカリ水溶液を用いて行うため、従来の感光性ポリイミ
ド樹脂のように有機溶剤は必要ではないので、作業時に
安全性はさらに向上している。
【0004】しかしながら、上記従来の感光性ポリイミ
ド樹脂の多くは、いずれもポリイミド樹脂の前駆体であ
るポリアミック酸に感光性を付与したものであり、最終
的にポリアミック酸からポリイミド樹脂へ転化(イミド
化)させるには、300℃以上の高温で加熱処理(脱水
閉環)を行わなければならず、この熱に耐えられる基板
あるいは素子上でしか使用することが出来ないことや、
またイミド化時に水分子や感光基が脱離するため、イミ
ド化時に得られたパターンは熱による体積収縮等などの
寸法変化が大きく寸法安定性に問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するためになされたものである。即ち、本
発明の目的は、従来のパターン作成工程の一部が簡略化
でき、工程短縮が可能となるのみならず、現像時の膨潤
がなく、作業上安全なアルカリ水溶液で現像が可能であ
り、またより低温でのキュアーが可能であり、かつキュ
アー後の残膜性が高く寸法安定性に優れることを特徴と
する感光性樹脂組成物から形成されるポリイミド膜を備
えた半導体装置であり、しかも簡易でかつ作業上安全な
プロセスによって信頼性の高い半導体装置を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、上記従来技術の問題点を解決することがで
きた。即ち本発明は、請求項1においては、少なくと
も、酸の存在により分解されうるアセタール構造を主鎖
中に有することを特徴とするポリイミド樹脂(A)と、
光分解性酸発生剤(B)とを含有してなることを特徴と
する感光性樹脂組成物により形成したポリイミド膜を用
いたことを特徴とする半導体装置としたものである。ま
た請求項2においては、少なくとも、酸の存在により一
般式(1)の主鎖中のアセタール部位である−O−R1
−O−が切断されフェノール性水酸基を生成することが
可能な上記一般式(1)で表される繰り返し単位を有す
ることを特徴とするポリイミド樹脂(A)と、光分解性
酸発生剤(B)とを含有してなることを特徴とする感光
性樹脂組成物により形成したポリイミド膜を用いたこと
を特徴とする半導体装置としたものである。また、請求
項3においては、一般式(1)中のR1 の2価の有機基
を同一炭素からの2価の有機基としたことを特徴とする
感光性樹脂組成物により形成したポリイミド膜を特徴と
する半導体装置としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明におけるポリイミド樹脂は、前記一般式
(1)で表されるものであり、例えばジアミン化合物と
テトラカルボン酸二無水物から容易に製造することがで
きる。
【0008】上記のジアミン化合物としては、ビス(4-
アミノフェノキシ)メタン、ビス(4-アミノフェノキ
シ)エタン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)プロパ
ン、2、2-ビス(4-アミノフェノキシ)プロパン、2、2-ビ
ス(4-アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビ
ス(3-アミノフェノキシ)メタン、ビス(3-アミノフェ
ノキシ)エタン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)プロ
パン、2、2-ビス(3-アミノフェノキシ)プロパン、2、2-
ビス(3-アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、
α, α- ビス(4-アミノフェノキシ)ジフェニルメタ
ン、α, α- ビス(3-アミノフェノキシ)ジフェニルメ
タン、α, α- ビス(4-アミノフェノキシ)トルエン、
α, α- ビス(3-アミノフェノキシ)トルエン等のジア
ミン化合物を例示することができる。これらのジアミン
化合物はその一種のみを用いてもよく、また二種以上を
併用しても差し支えない。
【0009】上記一般式(1 )で表されるテトラカルボ
ン酸二無水物としては、ピロメリト酸二無水物、3,4,3
’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3, 4,
3 ’, 4 ’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二
無水物、3,4,3', 4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、3, 4, 3', 4'- ジフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸二無水物、2 ,2 −ビス(2, 3−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2 ,2 −
ビス(3, 4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、3, 4, 3", 4"- ターフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、1, 2, 5, 6- ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、2, 3, 6, 7- ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、2, 3, 5, 6- ピリジンテトラカルボン酸
二無水物、1, 4, 5, 8- ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、3, 4, 9, 10-ペリレンテトラカルボン酸二無水
物、2 ,2 −ビス(3, 4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、2 ,2 −ビス(2, 3−ジカルボキシフェ
ニル)プロパン二無水物、2,2 −ビス[ 4-( 2, 3−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル] プロパン二無水物、
2 ,2 −ビス[ 4-( 3, 4−ジカルボキシフェノキシ)フ
ェニル] プロパン二無水物、2 ,2 −ビス[ 4-( 2, 3−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル] ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、2 ,2 −ビス[ 4-( 3, 4−ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル] ヘキサフルオロプロパン二無
水物、下記一般式(2)
【0010】
【化2】
【0011】(但しR3 、R4 はそれぞれ独立して一価
の炭化水素基を示し、nは0又は1以上の整数を示す)
で表されるテトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物やこれら芳香族テトラカルボン酸の
水素添加無水物、及び下記一般式(3)〜(4)で表さ
れる化合物等の脂環式テトラカルボン酸二無水物等
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】を例示することができる.またこれらのテ
トラカルボン酸二無水物の他に耐熱性及び機械特性を低
下させぬ程度に脂肪族テトラカルボン酸二無水物を用い
てもよい。これらのテトラカルボン酸二無水物は、その
一種のみを用いてもよく、また二種以上を併用しても差
し支えない。
【0015】本発明のポリイミド樹脂の製造方法の一例
を示すと、有機溶媒中、ジアミン化合物とテトラカルボ
ン酸二無水物とを−20〜50℃で数分間から数日間反
応させることにより、ポリイミド前駆体であるポリアミ
ド酸を得ることができる。
【0016】ポリアミド酸の合成反応に使用できる有機
溶媒としては、N,N −ジメチルアセトアミド、N −メチ
ル−2 −ピロリドン等のアミド系溶媒、ベンゼン、アニ
ソール、ジフェニルエーテル、ニトロベンゼン、ベンゾ
ニトリル、ピリジンのような芳香族系溶媒、クロロホル
ム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、1 ,1 ,2
,2 −テトラクロロエタンのようなハロゲン系溶媒、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグリムのようなエ
ーテル系溶媒等を例示することができる。特にN,N −
ジメチルアセトアミドや、N−メチル−2−ピロリドン
等のアミド系溶媒を使用すると、高重合体のポリアミド
酸を得ることができる。
【0017】上記のようにして得られたポリアミック酸
は次いで加熱もしくは無水酢酸とピリジンによる脱水閉
環剤による処理などの公知の方法によりポリイミド樹脂
とする。脱水閉環方法の一例を挙げると、例えばトルエ
ン、キシレン等の還流による熱環化法等を使用すること
ができる。このポリイミド樹脂は、脱水する際に用いた
トルエン、キシレン等を含んでいるため、水、メタノー
ル等の貧溶媒へポリイミド樹脂溶液を投入、再沈殿を行
い、更にこれを乾燥しポリイミド樹脂の粉末とする。こ
れを所望の有機溶媒へ溶解させ、本発明に使用するポリ
イミド樹脂の溶液とする。
【0018】この方法において本発明のポリイミド樹脂
の分子量はジアミン化合物との仕込量によって制限さ
れ、等モル量使用したときに高分子量のポリイミド樹脂
を製造することができる。
【0019】本発明において、上述したポリイミド樹脂
(A)と組み合わせて使用される光分解性酸発生剤
(B)としては、アリルジアゾニウム塩(ArN2 +
- )、ジアリルヨードニウム塩(Ar2 + - )、ト
リアリルスルホニル塩(Ar3 + - )、芳香族スル
ホン酸エステル、更に鉄アレーン錯体等を例示すること
ができる。これらの光分解性酸発生剤は、その一種のみ
を用いてもよく、また二種以上を併用しても差し支えな
い。また必要に応じて増感剤を用いることができる。こ
れらの光分解性酸発生剤は活性光線の照射によって酸を
発生し、光分解性酸発生剤から生じた酸は、一般式
(1)の−O−R1 −O−で表されるようなアセタール
結合の分解反応の触媒として作用する。増感剤としては
ペリレン、ピレン、アントラセン、チオキサントン、ミ
ヒラーケトン、ベンソフェノン、9−フルオレノン、ア
ンスロン等を例示することができる。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物は前述した一般
式(1)に示されるポリイミド樹脂(A)と光分解性酸
発生剤(B)とを混合することによって得られる。両者
の配合比率は任意であるが、良好な感光性と保存安定性
を得るためには、ポリイミド樹脂(A)100重量部に
対して光分解性酸発生剤を0.1〜50重量部の量で使
用することが好適であり、更に好ましくは0.5〜30
重量部で使用することが望ましい。ポリイミド樹脂
(A)100重量部に対して光分解性酸発生剤が0.1
重量部以下だと良好な感光性が得られず、また50重量
部以上だと耐熱性、保存安定性に問題がある。
【0021】本発明の感光性樹脂組成物は一般的には適
当な有機溶剤に溶解した形で使用され、基材に塗布され
る。ここで用いられる溶剤としては、 N−メチル−2 −
ピロリドン、N,N −ジメチルアセトアミド、γ−ブチロ
ラクトン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート等を例示すること
ができる。これらの溶剤はその一種のみを用いてもよく
また二種以上を併用しても差し支えない。
【0022】次に本発明の感光性樹脂組成物を用いて、
半導体素子表面にレリーフパターンの絶縁保護膜を形成
し、半導体装置を製造する一例を説明する。まず、ポリ
イミド樹脂溶液、及び光分解性酸発生剤を配合して感光
性樹脂組成物を調製する。この組成物を、半導体基板上
にスピンコート、印刷等の常法により塗布乾燥させて有
機溶剤を除去する。次に得られた塗膜にネガ型のフォト
マスクを通して、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ等で露光す
る。露光後、一般式(1)の主鎖中のアセタール部であ
る−O−R1 −O−構造を生成した酸により分解する反
応を促進するために、60〜160℃の範囲で0.5〜
30分間加熱することが好ましい。
【0023】次に照射部を現像液で溶解除去することに
よりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸
ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の
無機アルカリ類、エチルアミン、n-プロピルアミン等の
第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n-プロピルアミン
等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチル
アミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモ
ニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩等のアル
カリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールの
ごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を
適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。
現像方法としては、スプレー、パドル、侵漬、超音波等
の方式が可能である。次に現像によって形成したレリー
フパターンをリンスする。リンス液としては蒸留水等を
使用する。
【0024】また本発明の感光性樹脂組成物は、その反
応機構として、露光部は、酸により主鎖を分解すること
により分子量が低下するため、有機溶媒に対する溶解性
が増大する。このため現像液として有機溶媒を使用する
こともできる。有機溶媒としてはN −メチル−2 −ピロ
リドン、N,N −ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラク
トン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート等を例示することがで
きる。これらの溶媒はその一種のみを用いてもよくまた
二種以上を併用しても差し支えない。またこれらの有機
溶媒にメタノール、エタノール、イソプロパノール等の
アルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン類、酢酸エチル、プロピオン酸メ
チル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル等の一般溶媒及び水を混合してもよい。
【0025】次に加熱処理を行い、耐熱性に富む最終レ
リーフパターンを得る。
【0026】本発明における半導体装置は、上記のポリ
イミド系樹脂膜を多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面
保護膜として用いてなるものである。この半導体装置の
製造工程の一例を以下に説明する。
【0027】図1は、多層配線構造の半導体装置の製造
工程図である。図1において、回路素子を有するSi基
板、ガラス板、金属板などの半導体基板1は、回路素子
の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆
され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されて
いる。該半導体基板上に感光性樹脂組成物を前述の方法
により塗布、次いで所定の場所にパターンニングを行い
窓5Aがあけられた後、熱処理を行い層間絶縁膜4が形
成させる(工程(a))。更に公知の金属膜形成法及び
写真食刻技術を用いて第2導体層7を形成させ、第1導
体層3との電気的接続が完全に行われる(工程
(b))。
【0028】3層以上の多層配線構造体を形成する場合
は、上記の工程を繰り返して行い各層を形成する。すな
わち導体層の上に絶縁層となる感光性樹脂組成物を塗
布、次いでパターニングを行い、窓を開口して下部に存
する導体層を露出させた後、熱処理を行い層間絶縁膜を
形成する工程(a)、及び上記被膜上に延在し、下部に
存する導体層の所定部分と接続された上部の導体を形成
する工程(b)を繰り返すことになる。
【0029】次に表面保護膜7が形成される。該保護膜
7は、前述の感光性樹脂組成物を多層配線構造の半導体
装置の最上部の導体層上に、層間絶縁膜4の形成と同様
に、感光性樹脂組成物を塗布、次いでパターンニングを
行い窓5Bがあけられた後、熱処理を行い形成して作製
される(工程(c))。この表面保護膜7によって導体
層を外部からの水分、異物などから保護することができ
る。
【0030】尚、本発明の半導体装置においては、前述
の感光性樹脂組成物から形成されたポリイミド膜を半導
体装置の層間絶縁又は表面保護のいずれかのみに用いて
も半導体装置の層間絶縁及び表面保護の両者に用いても
よい。
【0031】本発明の半導体装置は、絶縁保護膜として
特定の感光性樹脂組成物を用いることによって、従来の
フォトレジストを使用したフォトエッチングプロセスを
用いずに、半導体素子上にレリーフパターンの絶縁保護
膜が得られるものである。特定の感光性樹脂組成物と
は、主鎖中にアセタール構造を有することを特徴とする
ポリイミド樹脂のアセタール部を光分解性酸発生剤から
生成する酸により分解することにより、現像液に対して
露光部と未露光部の溶解度差を出現させるものである。
それによって、従来の感光性ポリイミドに比べて、現像
時の膨潤がなく、作業上安全なアルカリ水溶液で現像が
可能であり、またより低温でのキュアーが可能であり、
かつキュアー後の残膜率が高く寸法安定性に優れるレリ
ーフパターンを形成させることができる。また、半導体
装置の製造工程も短縮され、さらに公害、環境問題にも
有利なプロセスの製造工程で信頼性の高い半導体装置を
製造することができた。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定
されるものではない。
【0033】[実施例1] ポリイミド(A )の合成 ビス(4- アミノフェノキシ)メタン4.040g
(0.020mol)を50mLのN−メチル−2−ピ
ロリドンに溶解し、これに8.880g(0.020m
ol)の2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物を固体のまま一度
に加えた。25℃で12時間攪拌を行い、ポリアミック
酸溶液を調整した。このポリアミック酸溶液に無水酢酸
4.08gとピリジン3.16gを加え、10時間攪拌
を行いイミド化を行った。この反応溶液を大量の水とメ
タノールの混合溶液に投入してポリイミド樹脂を再沈殿
し、更にこれを12時間真空乾燥しポリイミド樹脂粉末
を得た。
【0034】感光性樹脂組成物の作成 合成したポリイミド16重量部、下記一般式(5)で表
される光分解性酸発生剤4重量部をN-メチル−2―ピロ
リドン80重量部に溶解し、0.2ミクロンのテフロン
フィルターで濾過し、感光性樹脂組成物溶液を得た。
【0035】
【化5】
【0036】半導体装置の作製 この感光性樹脂組成物溶液を図1の工程(a)において
シリコン酸化膜2と第1導体層3としてアルミニウムを
用いたガラス板の半導体基板1上にスピンコーターによ
り塗布して乾燥した後、層間絶縁層4の所定部分のみを
選択的に除去するため、フォトマスクを通して436n
mの波長の活性光線を照射し、200mJ/cm2 の密
着露光を行い、更に150℃で15分間熱処理を行っ
た。次いで5%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液
で現像、更に純水でリンスを行い、窓5Aをあけ、第1
導体層3をこの部分で露出させた。次に層間絶縁層4を
後処理として230℃で60分間処理を行い、膜厚約3
ミクロンのポリイミド系樹脂膜を得た。
【0037】更に公知の真空蒸着法、スパッタ法、及び
写真食刻技術を用いてアルミニウムの第2導体層6を形
成し、第1導体層3との電気的接続を完全に行った。さ
らに得られた多層配線構造体上に感光性樹脂組成物溶液
を第2導層6の上にスピンコーターにより塗布し、層間
絶縁膜4を形成したときと同様な方法で窓5Bをあけた
後、熱処理を行い、表面保護膜7を形成し、半導体装置
を作製した。尚、その後に半導体基板の封止(パッケー
ジ)処理は行っていない。
【0038】[実施例2]ビス(4-アミノフェノキシ)
メタンの代わりに2、2-ビス(4-アミノフェノキシ)プロ
パンを用いた以外は、実施例1と同様にして半導体装置
の作製を行った。
【0039】[実施例3]ビス(4-アミノフェノキシ)
メタンの代わりにα, α- ビス(4-アミノフェノキシ)
トルエンを用いた以外は、実施例1と同様にして半導体
装置の作製を行った。
【0040】[実施例4]ビス(4-アミノフェノキシ)
メタンの代わりに2、2-ビス(4-アミノフェノキシ)ヘキ
サフルオロプロパンを用いた以外は、実施例1と同様に
して半導体装置の作製を行った。
【0041】[比較例]メタフェニレンジアミン2.1
6g(0.020mol)を50mLのN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し、これに3, 4, 3', 4'−ジフェニ
ルエーテルテトラカルボン酸二無水物6.20g(0.
020mol)を固体のまま一度に加えた。25℃で1
2時間攪拌を行い、ポリアミック酸溶液を調整した。こ
の溶液にN,N、ジエチルアミノエチルアクリレート
7.3g(0.04mol)、N−フェニルジエタノー
ルアミン0.25g、N−フェニルグリシン0.25
g、7−ジメチルアミノ−3−ベンゾイルクマリン0.
1gを加え、0.2ミクロンのテフロンフィルターで濾
過し、感光性樹脂組成物溶液を得た。
【0042】この感光性ワニスを図1の工程(a)にお
いてシリコン酸化膜2と第1導体層3としてアルミニウ
ムを用いたガラス板の半導体基板1上にスピンコーター
により塗布して乾燥した後、層間絶縁層4の所定部分の
みを選択的に除去するため、フォトマスクを通して43
6nmの波長の活性光線を照射し、400mJ/cm 2
の密着露光を行い、次いでN−メチル−2−ピロリド
ン:エタノール=75:25からなる混合溶液で現像、
更にイソプロピルアルコールでリンスを行い、窓5Aを
あけ、第1導体層3をこの部分で露出させた以外は、実
施例1と同様にして半導体装置の作製を行った。
【0043】実施例1〜4、及び比較例で作製した半導
体装置に関して、現像液の種類、キュアー後の残膜率、
及び耐湿信頼性試験の結果に対してまとめた結果を表1
に示した。
【0044】
【表1】
【0045】※プレッシャークッカーテスト(PCT)
によって耐湿信頼性を評価した。121℃、2気圧で断
線不良が発生するまでの時間を500時間を上限として
測定した。
【0046】表1の耐湿信頼性の結果より、実施例1〜
4における本発明による半導体装置は、比較例の半導体
装置と比較して優れた耐湿信頼性を有することが示され
る。これは実施例1〜4で用いたポリイミドが予め閉環
されている可溶性ポリイミドタイプであるのに対して、
比較例で用いたポリアミック酸は230℃の熱処理では
完全にイミド化せず、未反応のポリアミック酸が残存し
ていることを示す。尚、比較例で用いた感光性ワニスを
350℃で熱処理を行った場合には、半導体装置の耐湿
信頼性は実施例1〜4の結果と同程度であった。
【0047】以上の結果より、本発明の半導体装置は、
従来のパターン作成工程の一部が簡略化でき、工程短縮
が可能となるのみならず、現像時の膨潤がなく、作業上
安全なアルカリ水溶液で現像が可能であり、またより低
温でキュアーが可能であり、かつキュアー後の残膜性が
高く寸法安定性に優れることを特徴とする感光性ポリイ
ミド樹脂組成物を用いることから、簡易でかつ作業上安
全なプロセスによって信頼性の高い配線構造体を製造す
ることができることが判明した。
【0048】尚、以上の実施例では半導体装置の導体層
としてアルミニウムを用いたが、本発明においてはアル
ミニウムに限定されるものではない。
【0049】
【発明の効果】本発明の半導体装置は、従来のパターン
作成工程の一部が簡略化でき、工程短縮が可能となるの
みならず、現像時の膨潤がなく、作業上安全なアルカリ
水溶液で現像が可能であり、またより低温でキュアーが
可能であり、かつキュアー後の残膜性が高く寸法安定性
に優れることを特徴とする感光性ポリイミド樹脂組成物
を用いることから、従来のものでは達成できなかった、
簡易でかつ作業上安全なプロセスによって信頼性の高い
配線構造体を製造することができるため、工業材料とし
ての価値が大きい。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】 多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…保護膜 3…第1導体層 4…層間絶縁膜層 5A、5B…窓 6…第2導体層 7…表面保護膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/10 C08L 83/10 5F058 G03F 7/38 511 G03F 7/38 511 7/40 501 7/40 501 H01L 21/027 H01L 21/312 B 21/312 D 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA00 AA10 AA20 AB16 AC01 AD03 BE00 BG00 FA03 FA12 FA17 FA29 2H096 AA25 BA11 BA20 FA01 GA08 HA01 JA03 JA04 4J002 CM041 CP171 EB106 EQ016 EV246 EV296 EZ006 FD146 GQ05 4J035 BA02 FB05 GB05 HA03 4J043 QB31 SA06 SA47 SA54 SA61 TA23 TA71 UA022 UA062 UA132 UA262 UA362 UB012 UB022 UB122 UB302 UB352 5F058 AA04 AC02 AC07 AF04 AG01 AG09 AH01 AH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体層とポリイミド膜とを備える半導体装
    置において、上記ポリイミド膜が、少なくとも(A)主
    鎖中にアセタール構造を有することを特徴とするポリイ
    ミド樹脂、(B)光分解性酸発生剤とを含有する樹脂組
    成物から形成したポリイミド膜を用いたことを特徴とす
    る半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体装置において、主鎖
    中にアセタール構造を有することを特徴とするポリイミ
    ド膜が、下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中Arは4価の有機残基、R1 は2価の有機
    基、R2 は水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキ
    ル基、またはハロゲン原子、nは1〜4の整数を示す)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミドであること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の半導体装置において、一般
    式(1)中のR1 で表される2価の有機基が、同一炭素
    からの2価の有機基であることを特徴とする半導体装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014507377A (ja) * 2010-11-30 2014-03-27 アデッソ アドバーンスト マテリアルズ ウーシー カンパニーリミテッド 再加工可能なエポキシ樹脂のための新規薬剤
WO2016124493A1 (en) 2015-02-02 2016-08-11 Basf Se Latent acids and their use
JP2018112674A (ja) * 2017-01-12 2018-07-19 株式会社ニコン パターン形成方法

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