JP2001147250A - 電力ケーブルの絶縁劣化診断方法及びその装置 - Google Patents

電力ケーブルの絶縁劣化診断方法及びその装置

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JP2001147250A
JP2001147250A JP32879399A JP32879399A JP2001147250A JP 2001147250 A JP2001147250 A JP 2001147250A JP 32879399 A JP32879399 A JP 32879399A JP 32879399 A JP32879399 A JP 32879399A JP 2001147250 A JP2001147250 A JP 2001147250A
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deterioration
insulation
voltage
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JP32879399A
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Inventor
Yoshinori Minami
善規 南
Koji Urano
幸治 浦野
Hiroto Ueno
啓人 上野
Hiroaki Kanbara
弘昭 蒲原
Yoshinori Kudo
喜則 工藤
Akira Ito
彰 伊藤
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Daiden Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Daiden Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力ケーブル100のケーブル長に影響を受
けず、高精度に絶縁の劣化の有無・程度を検出し、装置
構成を簡易・小型化できる電力ケーブルの絶縁劣化診断
方法を提供する。 【解決手段】 CVケーブル100に低周波数の交流電
圧Vを印加し、この交流電圧Vを印加して得られる損失
電流Iとから電圧電流の関係式I=(1/R)・Vn
求め、この関係式から電力ケーブル100の劣化程度を
判断しているので、電力ケーブル100の長さに拘わら
ず局部劣化との緊密な相関が得られ、正確な劣化程度の
診断ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルの絶
縁劣化状態を診断する電力ケーブルの絶縁劣化診断方法
に関し、特に未橋絡状態における水トリーの非線形とな
る電気伝導特性を利用して電力ケーブルの絶縁劣化状態
を診断する電力ケーブルの絶縁劣化診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電力ケーブルの絶縁劣化
診断方法は、商用周波電圧を印加してtanδから電力
ケーブルの絶縁劣化を診断するtanδ法として特開平
9−304467号公報に開示されるものがある。この
電力ケーブルの絶縁劣化診断方法は、電気絶縁物(電力
ケーブル)に商用周波電圧を印加してtanδを測定
し、同じ電気絶縁物(電力ケーブル)に超低周波電圧を
印加してtanδを測定し、得られた超低周波数でのt
anδ値と、商用周波数でのtanδ値との比を求め、
この比の大きさに基づいて電気絶縁物(電力ケーブル)
を診断するものである。
【0003】このように従来の電力ケーブルの絶縁劣化
診断方法では、超低周波数でのtanδ値との比、好ま
しくは超低周波数でのtanδ値に対する比を用いるこ
とにより、電気絶縁物(電力ケーブル)の絶縁劣化を正
確に判断することができることとなる。また、他の従来
の電力ケーブルの絶縁劣化診断方法は、高調波成分電流
の大きさと高調波電流の重畳位相を測定して電力ケーブ
ルの絶縁劣化を診断する高調波電流測定法として特開平
10−197593号公報に開示されるものがあり、こ
れを図7に示す。この図7は従来の電力ケーブルの絶縁
劣化診断方法を実行する測定回路構成図である。
【0004】この図7において従来の電力ケーブルの絶
縁劣化診断方法は、電力ケーブル100に電源装置10
から交流電圧を印加した際に流れる接地線電流から容量
成分を除去し、検出された電流信号からデジタイザ10
6、計算機107等を用いて波形解析を行い高調波成分
を抽出し、高調波成分の大きさと、上記電力ケーブル1
00への印加電圧の基本波に対する当該高調波成分の位
相差の両者を総合的に判断することにより劣化状態及び
劣化程度を判定するものである。具体的には、例えば、
測定対象となる電力ケーブル100に交流電圧を印加し
たときに得られる高調波成分の大きさと高調波成分の位
相差を、上記高調波成分の大きさと上記高調波成分の位
相差を2軸とする平面上にプロットし、上記プロットさ
れた点が含まれる平面上の領域を判定することにより電
力ケーブル100の絶縁劣化程度を診断することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電力ケーブルの
絶縁劣化診断方法は以上のように構成されていたことか
ら、tanδ法の場合には充電電流に対する損失電流の
割合により求められるため、部分的に見ると劣化の程度
が同じ電力ケーブル100であっても長尺物の電力ケー
ブル100では劣化状態を検出できないという課題を有
する。
【0006】また、前記従来の高調波電流測定方法にお
いては、電源装置10側からの高調波成分の影響を受け
易く、この影響を排除するために試験用の電源装置10
を別途に用いなければならないという課題を有する。ま
た、この電源装置10は、周波数が高いために大きな容
量が必要となり、装置構成が大きく且つ大重量となる課
題を有する。
【0007】なお、従来の電力ケーブルの絶縁劣化診断
方法としては、6.6kV用の電力ケーブルについて絶
縁劣化診断を行う方法が多種多様実用化されているが、
22kV用以上の電力ケーブルを絶縁劣化診断する方法
につていは実用化されていない。本発明は、前記課題を
解消するためになされたもので、電力ケーブルのケーブ
ル長に影響を受けず、高精度に絶縁の劣化の有無・程度
を検出し、装置構成を簡易・小型化できる電力ケーブル
の絶縁劣化診断方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電力ケーブ
ルの絶縁劣化診断方法は、電力ケーブルの芯線に測定信
号を入力し、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる検出信
号に基づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する電
力ケーブルの絶縁劣化診断方法において、前記測定信号
を電圧値が異なる複数の低周波の印加電圧とし、前記複
数の低周波信号に対応する複数の損失電流を検出信号と
して検出し、前記複数の印加電圧及び損失電流から電圧
電流特性の関係式I=(1/R)・Vnを求め、前記電
圧電流特性の関係式より電力ケーブルの絶縁劣化状態を
診断するものである。このように本発明においては、低
周波数の交流電圧とこれを印加して得られる損失電流と
から電圧電流の関係式を求め、この関係式から電力ケー
ブルの劣化程度を判断しているので、電力ケーブルの長
さに拘わらず局部劣化との緊密な相関が得られ、正確な
劣化程度の診断ができる。
【0009】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断方法は必要に応じて、関係式における印加電圧V
の次数nの値に基づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を
診断するものである。このように本発明においては、低
周波数の交流電圧を印加して得られる損失電流に基づい
て電力ケーブルの劣化程度を判断しているので、簡易且
つ小型・軽量な装置構成で電力ケーブルの劣化程度の診
断ができる。
【0010】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断方法は必要に応じて、交流絶縁抵抗Rx=RV1-n
の比に基づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する
ものである。このように本発明においては、低周波数の
交流電圧を印加して得られる交流絶縁抵抗Rxに基づい
て電力ケーブルの劣化程度を判断しているので、簡易且
つ小型・軽量な装置構成で電力ケーブルの劣化程度の診
断ができる。
【0011】本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣化診断
方法は、電力ケーブルの芯線に測定信号を入力し、当該
電力ケーブルの遮蔽層に生じる検出信号に基づいて電力
ケーブルの絶縁劣化状態を診断する電力ケーブルの絶縁
劣化診断方法において、前記測定信号を低周波の印加電
圧とし、前記低周波の印加電圧に対応する奇数次高調波
電流を検出信号として検出し、前記奇数次高調波電流よ
り電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断するものである。
このように本発明においては、低周波数の交流電圧を印
加して得られる奇数次高調波電流から電力ケーブルの劣
化程度を判断しているので、電力ケーブルの長さに拘わ
らず局部劣化との緊密な相関が得られ、正確な劣化程度
の診断ができる。
【0012】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断方法は必要に応じて、請求項2及び3に記載の電
力ケーブルの絶縁劣化診断方法で得られる前記関係式に
おける印加電圧Vの次数nの値、前記異なる複数の印加
電圧Vに対応する前記関係式における各交流絶縁抵抗R
xの比及び前記請求項4に記載の電力ケーブルの絶縁劣
化診断方法で得られる奇数次高調波電流を任意に組合
せ、この組合せた各値の相互の関係に基づいて劣化状態
診断手段が電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断するもの
である。このように本発明においては、低周波の損失電
流と高調波電流を検出して複数の判断要素に基づいて電
力ケーブルの劣化程度を判断しているので、高精度且つ
総合的な劣化程度の診断ができる。
【0013】本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣化診断
装置は、電力ケーブルの芯線に測定信号を入力する信号
出力手段と、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる検出信
号を検出する信号検出手段と、当該検出信号に基づいて
電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する劣化状態診断手
段とを備える電力ケーブルの絶縁劣化診断装置におい
て、前記信号出力手段が測定信号として電圧値の異なる
複数の低周波を印加電圧とし、前記検出手段が複数の低
周波信号に対応する複数の損失電流を検出信号として検
出し、前記劣化状態診断手段が複数の印加電圧及び損失
電流から電圧電流特性の関係式I=(1/R)・Vn
求め、当該電圧電流特性の関係式より電力ケーブルの絶
縁劣化状態を診断するものである。このように本発明に
おいては、低周波数の交流電圧とこれを印加して得られ
る損失電流とから電圧電流の関係式を求め、この関係式
から電力ケーブルの劣化程度を判断しているので、電力
ケーブルの長さに拘わらず局部劣化との緊密な相関が得
られ、正確な劣化程度の診断ができる。
【0014】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断装置は必要に応じて、劣化状態診断手段が関係式
における印加電圧Vの次数nの値に基づいて電力ケーブ
ルの絶縁劣化状態を診断するものである。このように本
発明においては、低周波数の交流電圧を印加して得られ
る損失電流に基づいて電力ケーブルの劣化程度を判断し
ているので、簡易且つ小型・軽量な装置構成で電力ケー
ブルの劣化程度の診断ができる。
【0015】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断装置は必要に応じて、劣化状態診断手段が異なる
複数の印加電圧Vに対応する前記関係式から求められる
各交流絶縁抵抗Rx=RV1-nの比に基づいて電力ケーブ
ルの絶縁劣化状態を診断するものである。このように本
発明においては、低周波数の交流電圧を印加して得られ
る交流絶縁抵抗Rxに基づいて電力ケーブルの劣化程度
を判断しているので、簡易且つ小型・軽量な装置構成で
電力ケーブルの劣化程度の診断ができる。
【0016】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断装置は、電力ケーブルの芯線に測定信号を入力す
る信号出力手段と、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる
検出信号を検出する信号検出手段と、当該検出信号に基
づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する劣化状態
診断手段とを備える電力ケーブルの絶縁劣化診断装置に
おいて、前記信号出力手段が測定信号として低周波の印
加電圧とし、前記検出手段が低周波の印加電圧に対応す
る奇数次高調波電流を検出信号として検出し、前記劣化
状態診断手段が奇数次高調波電流より電力ケーブルの絶
縁劣化状態を診断するものである。このように本発明に
おいては、低周波数の交流電圧を印加して得られる奇数
次高調波電流から電力ケーブルの劣化程度を判断してい
るので、電力ケーブルの長さに拘わらず局部劣化との緊
密な相関が得られ、正確な劣化程度の診断ができる。
【0017】また、本発明に係る電力ケーブルの絶縁劣
化診断装置は必要に応じて、請求項7及び8に記載の電
力ケーブルの絶縁劣化診断装置で得られる前記関係式に
おける印加電圧Vの次数nの値、前記異なる複数の印加
電圧Vに対応する前記関係式における各交流絶縁抵抗R
xの比及び前記請求項9に記載の電力ケーブルの絶縁劣
化診断方法で得られる奇数次高調波電流を任意に組合
せ、この組合せた各値の相互の関係に基づいて劣化状態
診断手段が電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断するもの
である。このように本発明においては、低周波の損失電
流と高周波の高調波電流を検出して複数の判断要素に基
づいて電力ケーブルの劣化程度を判断しているので、高
精度且つ総合的な劣化程度の診断ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(本発明の第1の実施形態)以
下、本発明の第1の実施形態に係る電力ケーブルの絶縁
劣化診断装置をその方法と共に図1ないし図5に基づい
て説明する。この図1は本実施形態に係る電力ケーブル
の絶縁劣化診断装置の回路ブロック構成図、図2は図1
記載の電力ケーブルの絶縁劣化診断装置における動作フ
ローチャートである。
【0019】前記各図において本実施形態に係る電力ケ
ーブルの絶縁劣化診断装置は、測定の対象となる架橋ポ
リエチレン絶縁ビニルシースケーブル(以下、CVケー
ブル)100の芯線110に低周波数の交流電圧を印加
する低周波電源1と、この低周波電源1から印加される
交流電圧により前記CVケーブル100の遮蔽層120
に流れる損失電流を検出するブリッジ回路2と、このブ
リッジ回路2から出力される損失電流及び低周波電源1
から印加される交流電圧により電圧電流特性を演算する
電圧電流特性演算部3と、前記低周波電源1の印加電圧
値を制御し、前記ブリッジ回路2の出力電流の周波数を
切換えを制御すると共に電圧電流特性演算部3の演算動
作を制御する制御部4と、前記電圧電流特性演算部3で
演算された電圧電流特性に基づいてCVケーブル100
の劣化を判断する劣化判断部5と、前記ブリッジ回路2
から切換えられた出力される高調波電流に基づいてCV
ケーブル100の劣化を判断する高調波電流判断部6
と、この劣化判断部5及び高調波電流判断部6の各判断
結果に基づいてCVケーブル100の劣化状態を診断す
る劣化状態診断部7とを備える構成である。
【0020】前記低周波電源1は、商用周波数より低い
周波数で勝つ低歪み(歪率0.5〜0.1以下)の交流
電圧を前記制御部4の制御に基づいて任意の複数の電圧
値として出力する構成である。前記ブリッジ回路2は、
標準コンデンサCsと可変抵抗RV及び可変コンデンサC
Vの並列回路とを接点2aで接続して直列回路とし、C
Vケーブル100と可変抵抗Rdとを接点2bで接続し
て直列回路とし、前記各直列回路を並列接続すると共に
前記各接点2a、2b間に差動アンプ21を橋絡接続す
る構成である。このCVケーブル100の芯線110と
遮蔽層120とが絶縁層(図示を省略)を介して配設さ
れて静電容量を形成していることから、コンデンサと可
変抵抗とが直列に接続された構成となる。
【0021】前記差動アンプ21は、狭帯域のバンドパ
スフィルタが内蔵されており、このバンドパスフィルタ
の中心周波数を前記制御部4の制御により任意に選択で
きるように構成される。なお、この差動アンプ21に代
えて、前記接点2a、2bとの間に超狭帯域の選択増幅
器(ロックインアンプ)を接続して構成することもでき
る。
【0022】前記電圧電流特性演算部3は、制御部4で
設定されて低周波電源1から出力される交流電圧の印加
電圧値Vと、この印加電圧値Vに基づいて生じる差動ア
ンプ21から出力される損失電流Iとに基づいて電圧電
流特性の関係式I=a・Vnを演算する構成である。こ
こで、印加電圧値Vの次数nが1の場合には、前記関係
式はオームの法則に従う。この場合に交流損失抵抗をR
とすると、定数aは(1/R)となる。
【0023】前記劣化判断部5は、前記関係式における
印加電圧値Vの次数nの値に基づいてCVケーブル10
0の劣化状態を判断する電圧次数判断部51と、前記関
係式の損失抵抗Rにおける前記複数の印加電圧値V1、
V2に対応する各交流絶縁抵抗Rxの各値R1、R2の比に
基づいてCVケーブル100の劣化状態を判断する絶縁
抵抗判断部52とを備える構成である。
【0024】前記電圧次数判断部51は、印加電圧値V
の次数nが大きくなる程CVケーブル100の絶縁劣化
が大きいと判断する。また、前記絶縁抵抗判断部52
は、複数の交流電圧値が印加された場合に、これに対応
する交流絶縁抵抗Rxの各値R1、R2との比から絶縁劣
化を判断する。この低周波の交流電圧が2つの場合に、
この印加電圧の値をV1、V2(V1<V2)とすると、前
記関係式I=(1/R)・Vnは以下のように表され
る。
【0025】 R1=V1/(1/R)・V1n=R・V11-n R2=V2/(1/R)・V2n=R・V21-n となる。従って、印加電圧V1、V2の比を(1−n)乗
した値がR1とR2の比で表されることが解る。
【0026】前記劣化状態診断部7は、前記電圧次数判
断部51、絶縁抵抗判断部52、高調波電流判断部6の
各判断を予め設定された診断基準に基づいて総合的にC
Vケーブル100の劣化状態を診断する構成である。次
に、前記構成に基づく本実施形態に係る電力ケーブルの
絶縁劣化診断装置の診断動作について説明する。まず、
制御部4の制御により低周波電源1は所定の周波数(例
えば、30Hz)の交流電圧を出力してブリッジ回路2
に印加する(ステップ1)。
【0027】このブリッジ回路2に印加された低周波数
の交流電圧は、CVケーブル100と共に可変抵抗Rd
に印加され、標準コンデンサCS、可変抵抗RV及び可変
抵抗CVに印加される。この低周波数の交流電圧がブリ
ッジ回路2に印加された状態で、可変抵抗Rv、Rd及び
可変容量コンデンサCVを調整してブリッジ回路2の平
衡状態とする。
【0028】この低周波数の交流電圧の印加に基づいて
前記CVケーブル100の芯線110及び遮蔽層120
間における絶縁劣化により損失電流、高調波電流が生じ
る。この絶縁劣化に基づく信号は、未橋絡な状態の水ト
リーによって変化することから、この水トリーの程度に
応じた損失電流及び高調波電流が発生することとなる。
この低周波数の交流電圧がブリッジ回路2に印加され、
ブリッジ回路2が平衡状態とされた後、交流電圧により
生じる低周波の損失電流Iを検出するか、高調波電流を
検出するかのいづれかを判断する(ステップ2)。
【0029】前記ステップ2で損失電流Iを検出すると
判断された場合には、制御部4はブリッジ回路2に内蔵
されるバンドパスフィルタの中心周波数を低周波が通過
するように選択し、差動アンプ21が損失電流Iを検出
して出力する(ステップ3)。また、前記ステップ2で
高調波電流を検出すると判断された場合には、制御部4
が前記バンドパスフィルタの中心周波数を高調波が通過
するように選択し、差動アンプ21が高調波電流を検出
して出力する(ステップ4)。
【0030】前記検出された損失電流Iが電圧電流特性
演算部3に入力され、この電圧電流特性演算部3は所定
数の損失電流Iが入力されたか否かを判断する(ステッ
プ5)。この損失電流Iが所定数入力されていないと判
断されていない場合には、制御部4が前記交流電圧にお
ける印加電圧を変化させるように制御する(ステップ
6)。この制御により低周波電源1からブリッジ回路2
へ変化後の低周波の交流電圧が印加されて前記動作を繰
り返す(ステップ1ないし6)。
【0031】前記ステップ5において損失電流Iが所定
数入力されたと電圧電流特性演算部3が判断した場合に
は、この電圧電流特性演算部3は複数の印加電圧Vとこ
れに対応する損失電流Iとから電圧・電流特性の関係式
I=(1/R)・Vnを演算する(ステップ7)。この
演算された関係式に基づいて電圧次数判断部51及び絶
縁抵抗判断部52が各々次数n及び交流絶縁抵抗Rの比
を基準としてCVケーブル100の絶縁劣化を判断する
(ステップ81、82)。また、前記ステップ4で差動
アンプ21から出力される3次高調波電流に基づいて高
調波電流判断部6がCVケーブル100の絶縁劣化を判
断する(ステップ83)。
【0032】この各判断結果に基づいて劣化状態診断部
7はCVケーブル100の絶縁劣化の程度及び有無を推
定絶縁破壊電圧値として診断する(ステップ9)。この
ように同一の回路構成で低周波の損失電流と高周波の任
意の次数の高調波電流を検出して電力ケーブル劣化の判
断要素とできることから、劣化したCVケーブル100
の残りの絶縁耐圧を推定することができることとなり、
より高精度且つ総合的な診断が可能となる。
【0033】(本発明の他の実施形態)図6は本発明の
他の実施形態に係る電力ケーブルの絶縁劣化診断装置の
回路ブロック構成図を示す。同図において本実施形態に
係る電力ケーブルの絶縁劣化診断装置は、前記図1に記
載の電力ケーブルの絶縁劣化診断装置と同様に低歪みの
低周波電源1、電圧電流特性演算部3、制御部4、劣化
判断部5、高調波電流判断部6、劣化状態診断部7を共
通して備え、この構成に加え、ロックインアンプ20を
備える構成である。
【0034】このようにダイナミックリザーブが非常に
大きく取ることができるロックインアンプ20を用いる
ことにより、低歪み電源である低周波電源1を用いたこ
とと相俟って、図1の実施形態では必要であった標準コ
ンデンサCsが不要となり、簡易な装置構成と共に高精
度に高調波電流を測定してCVケーブル100の劣化程
度を正確に診断できる。
【0035】なお、前記各実施形態においては、電圧電
流特性の関係式I=(1/R)・V nの次数n及び交流
絶縁抵抗Rの比と、低周波印加電圧を印加することによ
り生じる奇数次高調波電流とをCVケーブル100の劣
化程度の判断要素としたが、いづれか1つ又は任意の組
合せを判断要素とすることもできる。この場合にはこの
判断要素に応じて、差動アンプ21、ロックインアンプ
20が不要となり、また電圧次数判断部51、絶縁抵抗
判断部52、高調波電流判断部6のいづれか1つ又は2
つを対応させて設ける構成となる。
【0036】
【実施例】前記低周波電源1から印加される低周波電圧
を用いてCVケーブルの劣化状態を診断できることを実
験データに基づいて説明する。この実験結果を図3ない
し図5に印加電圧及び損失電流の電圧電流特性図として
示す。前記実験において使用するCVケーブル100
は、No.1が新品の22kVCVケーブル(EE構
造)、No.2が既設の22kVCVケーブル(EE構
造)、No.3が既設の6.6kVCVケーブル(EE
構造)、No.4及びNo.5が目視で水トリーの存在
を確認できる6.6kVCVケーブル(ET構造)のも
のを使用した。前記CVケーブルの有効絶縁長は、新品
の22kVCVケーブルについては2mとし、これ以外
のものは総て4mとする。
【0037】前記実験の測定条件は、3次高調波電流、
損失電流を測定するために印加電圧をACl〜12.7
kVとし、印加周波数を3.5〜30Hzとした。ま
た、直流漏れ電流を測定測定するために印加電圧をDC
−10〜−30kVとした。前記実験の測定結果を3次
高調波電流と損失電流の周波数依存性、3次高調波電流
と損失電流の電圧依存性、直流漏れ電流にわけて説明す
る。
【0038】まず、3次高調波電流と損失電流の周波数
依存性については、各試料No.1ないしNo.5に
6,900V印加した場合の3次高調波電流と損失電流
の周波数依存性を図3(A)、(B)に示す。3次高調
波電流については、周波数が低いほど、水トリーの存在
が確認されているBタイプ(No.4及びNo.5)と
それ以外のAタイプ(No.1ないしNo.3)の違い
が明確になっていることがわかる。
【0039】損失電流については,いずれの試料におい
ても周波数に比例(IR∝f)して増大する傾向があ
り、3.5〜30Hzの範囲では特異点は確認できな
い。しかし、得られた値を比較するとAタイプ(No.
1ないしNo.3)よりBタイプ(No.4及びNo.
5)の損失電流が2桁程度大きくなっており、違いが明
確に現れている。
【0040】次に3次高調波電流と損失電流の電圧依存
性については、各試料No.1ないしNo.5)に30
Hzを印加した場合の3次高調波電流と、7.5Hzを
印加した場合の損失電流の電圧依存性を図4(A)、
(B)に示す。3次高調波電流については、電圧が高く
なるほど大きくなる傾向があり、Bタイプ(No.4及
びNo.5)ではその傾向が顕著に現れている。
【0041】損失電流についても、Aタイプ(No.1
ないしNo.3)、Bタイプ(No.4及びNo.5)
で明確な差が確認できる。また、図4(B)に示す両対
数プロットでは全ての試料No.1ないしNo.5にお
いてほぼ直線性があることから、損失電流が電圧のn乗
に比例して増大する傾向があることがわかる。そこで、
このn値を算出してみると、Aタイプ(No.1ないし
No.3)ではほぼ1となりオーム則に従うが、水トリ
ーの存在が明らかであるBタイプ(No.4及びNo.
5)では1.5〜1.8と大きくなり、オーム則には従
わないことがわかる。
【0042】さらに、直流漏れ電流については、各試料
No.1ないしNo.5にDC−30kVまでの印加を
行ったが、観測された漏れ電流は1nA未満であった。
従って、今回用いた試料No.1ないしNo.5には橋
絡水トリーは含まれず、存在する水トリーは、全て未橋
絡状態であるものと推定される。前記実験における遮断
電圧との関係については説明する。直流漏れ電流測定後
に行った前駆遮断試験の結果との関係について検討を行
うに際しては、試料No.1ないしNo.5の絶縁厚が
それぞれ異なるために、電圧ではなく電界で整理して相
関分析を行った。電界は各試料の正味の絶縁厚から、平
均電界を求めた。なお、試料No.1については新品ケ
ーブルのため前駆遮断試験は行っていない。
【0043】分析結果を図5(A)、(B)に示すが、
約2kV/mm印加時の3次高調波電流および損失電流
の電圧依存性(n値)と遮断電界との相関係数が0.9
7以上と非常に高い相関が得られた。従来より未橋絡水
トリーにおいては、遮断電圧と水トリー長との間には相
関があると言われており、さらに、水トリーは、非線形
抵抗特性を示すことが確認されている。これらのことに
基づいて考察すると、水トリーが長いものほど水トリー
にかかる電界が大きくなるため非線形特性が大きくな
り、これに伴い、奇数次高調波電流及び損失電流の電圧
依存性が大きくなるものと考えられる。このように考え
れば、遮断電界と3次高調波電流、損失電流の電圧依存
性との相関を説明することができる。
【0044】従って、低周波電圧を用い3次高調波電流
と損失電流を測定する方法は、未橘絡水トリーの検出を
必要とされる22kV以上のケーブル劣化診断法に適用
できる可能性が高いことが示された。以上のことから、
劣化したCVケーブルと劣化していいないCVケーブル
とでは、図3及び図4では低周波損失電流、3次高調波
電流とも明確に差が表れており、さらに、図5では3次
高調波電流の大きさ或いは低周波損失電流の電圧依存性
と破壊電界との相関が非常に高く、絶縁劣化の度合いを
的確に評価できることが解る。
【0045】なお、この測定は低周波電圧のみを印加し
た状態で実施しているが、CVケーブルの導体側或いは
接地線側から低周波電圧(ただし、100V以下程度の
電圧)を重畳しての測定も可能なため、活線状態での絶
縁劣化にも適応可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明においては、低周波数の交流電圧
とこれを印加して得られる損失電流とから電圧電流の関
係式を求め、この関係式から電力ケーブルの劣化程度を
判断しているので、電力ケーブルの長さに拘わらず局部
劣化との緊密な相関が得られ、正確な劣化程度の診断が
できるという効果を奏する。
【0047】また、本発明においては、低周波数の交流
電圧を印加して得られる損失電流に基づいて電力ケーブ
ルの劣化程度を判断しているので、簡易且つ小型・軽量
な装置構成で電力ケーブルの劣化程度の診断ができると
いう効果を有する。また、本発明においては、低周波数
の交流電圧を印加して得られる交流絶縁抵抗に基づいて
電力ケーブルの劣化程度を判断しているので、簡易且つ
小型・軽量な装置構成で電力ケーブルの劣化程度の診断
ができるという効果を有する。
【0048】また、本発明においては、低周波数の交流
電圧を印加して得られる奇数次高調波電流から電力ケー
ブルの劣化程度を判断しているので、電力ケーブルの長
さに拘わらず局部劣化との緊密な相関が得られ、正確な
劣化程度の診断ができる。また、本発明においては、低
周波の損失電流と高調波電流を検出して複数の判断要素
に基づいて電力ケーブルの劣化程度を判断しているの
で、高精度且つ総合的な劣化程度の診断ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電力ケーブルの
絶縁劣化診断装置の回路ブロック構成図である。
【図2】図1記載の電力ケーブルの絶縁劣化診断装置に
おける動作フローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る電力ケーブルの
絶縁劣化診断装置を用いた実験による3次高調波電流及
び損失電流の各周波数依存性の特性図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る電力ケーブルの
絶縁劣化診断装置を用いた実験による3次高調波電流及
び損失電流の電圧依存性の特性図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る電力ケーブルの
絶縁劣化診断装置を用いた実験による3次高調波電流に
対する遮断電界の特性図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る電力ケーブルの絶
縁劣化診断装置における回路ブロック図である。
【図7】従来の電力ケーブルの絶縁劣化診断方法を実行
する測定回路構成図である。
【符号の説明】
1 低周波電源 2、104 ブリッジ回路 2a、2b 接点 3 電圧電流特性演算部 4 制御部 5 劣化判断部 6 高調波電流判断部 7 劣化状態診断部 10 電源装置 20 ロックインアンプ 21 差動アンプ 51 電圧次数判断部 52 絶縁抵抗判断部 100 CVケーブル(電力ケーブル) 102 標準コンデンサ 105 分圧器 106 デジタイザ 107 計算機 110 芯線 120 遮蔽層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦野 幸治 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5−33 住 友電気工業株式会社内 (72)発明者 上野 啓人 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5−33 住 友電気工業株式会社内 (72)発明者 蒲原 弘昭 福岡県久留米市南町660 大電株式会社内 (72)発明者 工藤 喜則 福岡県久留米市南町660 大電株式会社内 (72)発明者 伊藤 彰 福岡県久留米市南町660 大電株式会社内 Fターム(参考) 2G014 AA24 AB33 AC18 2G015 AA27 BA04 CA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力ケーブルの芯線に測定信号を入力
    し、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる検出信号に基づ
    いて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する電力ケーブ
    ルの絶縁劣化診断方法において、 前記測定信号を電圧値が異なる複数の低周波の印加電圧
    とし、 前記複数の低周波信号に対応する複数の損失電流を検出
    信号として検出し、 前記複数の印加電圧及び損失電流から電圧電流特性の関
    係式I=(1/R)・Vnを求め、 前記電圧電流特性の関係式より電力ケーブルの絶縁劣化
    状態を診断することを特徴とする電力ケーブルの絶縁劣
    化診断方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の電力ケーブルの絶
    縁劣化診断方法において、 前記関係式における印加電圧Vの次数nの値に基づいて
    電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断することを特徴とす
    る電力ケーブルの絶縁劣化診断方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の電力ケーブルの絶
    縁劣化診断方法において、 前記異なる複数の印加電圧Vに対応する前記関係式から
    求められる各交流絶縁抵抗Rx=RV1-nの比に基づいて
    電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断することを特徴とす
    る電力ケーブルの絶縁劣化診断方法。
  4. 【請求項4】 電力ケーブルの芯線に測定信号を入力
    し、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる検出信号に基づ
    いて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する電力ケーブ
    ルの絶縁劣化診断方法において、 前記測定信号を低周波の印加電圧とし、 前記低周波の印加電圧に対応する奇数次高調波電流を検
    出信号として検出し、 前記奇数次高調波電流より電力ケーブルの絶縁劣化状態
    を診断することを特徴とする電力ケーブルの絶縁劣化診
    断方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項2及び3に記載の電力ケーブ
    ルの絶縁劣化診断方法で得られる前記関係式における印
    加電圧Vの次数nの値、前記異なる複数の印加電圧Vに
    対応する前記関係式における各交流絶縁抵抗Rの比及び
    前記請求項4に記載の電力ケーブルの絶縁劣化診断方法
    で得られる奇数次高調波電流を任意に組合せ、この組合
    せた各値の相互の関係に基づいて劣化状態診断手段が電
    力ケーブルの絶縁劣化状態を診断することを特徴とする
    電力ケーブルの絶縁劣化診断方法。
  6. 【請求項6】 電力ケーブルの芯線に測定信号を入力す
    る信号出力手段と、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる
    検出信号を検出する信号検出手段と、当該検出信号に基
    づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する劣化状態
    診断手段とを備える電力ケーブルの絶縁劣化診断装置に
    おいて、 前記信号出力手段が測定信号として電圧値の異なる複数
    の低周波を印加電圧とし、 前記検出手段が複数の低周波信号に対応する複数の損失
    電流を検出信号として検出し、 前記劣化状態診断手段が複数の印加電圧及び損失電流か
    ら電圧電流特性の関係式I=(1/R)・Vnを求め、
    当該電圧電流特性の関係式より電力ケーブルの絶縁劣化
    状態を診断することを特徴とする電力ケーブルの絶縁劣
    化診断装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の電力ケーブルの絶
    縁劣化診断装置において、 前記劣化状態診断手段が関係式における印加電圧Vの次
    数nの値に基づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断
    することを特徴とする電力ケーブルの絶縁劣化診断装
    置。
  8. 【請求項8】 前記請求項6に記載の電力ケーブルの絶
    縁劣化診断装置において、 前記劣化状態診断手段が異なる複数の印加電圧Vに対応
    する前記関係式から求められる各交流絶縁抵抗Rxの比
    に基づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断すること
    を特徴とする電力ケーブルの絶縁劣化診断装置。
  9. 【請求項9】 電力ケーブルの芯線に測定信号を入力す
    る信号出力手段と、当該電力ケーブルの遮蔽層に生じる
    検出信号を検出する信号検出手段と、当該検出信号に基
    づいて電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断する劣化状態
    診断手段とを備える電力ケーブルの絶縁劣化診断装置に
    おいて、 前記信号出力手段が測定信号として電圧値の異なる複数
    の低周波を印加電圧とし、 前記検出手段が低周波の印加電圧に対応する奇数次高調
    波電流を検出信号として検出し、 前記劣化状態診断手段が奇数次高調波電流より電力ケー
    ブルの絶縁劣化状態を診断することを特徴とする電力ケ
    ーブルの絶縁劣化診断装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項7及び8に記載の電力ケー
    ブルの絶縁劣化診断装置で得られる前記関係式における
    印加電圧Vの次数nの値、前記異なる複数の印加電圧V
    に対応する前記関係式における各交流絶縁抵抗Rの比及
    び前記請求項9に記載の電力ケーブルの絶縁劣化診断方
    法で得られる奇数次高調波電流を任意に組合せ、この組
    合せた各値の相互の関係に基づいて劣化状態診断手段が
    電力ケーブルの絶縁劣化状態を診断することを特徴とす
    る電力ケーブルの絶縁劣化診断装置。
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Cited By (6)

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