JP2001144112A - 導電性ペーストの吐出装置 - Google Patents

導電性ペーストの吐出装置

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JP2001144112A
JP2001144112A JP32261099A JP32261099A JP2001144112A JP 2001144112 A JP2001144112 A JP 2001144112A JP 32261099 A JP32261099 A JP 32261099A JP 32261099 A JP32261099 A JP 32261099A JP 2001144112 A JP2001144112 A JP 2001144112A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラー成分の固着を発生せず、保守が容易
な導電性ペーストの吐出装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 樹脂接着剤に導電性のフィラー成分を混
合した導電性ペーストを吐出する導電性ペーストの吐出
装置において、シリンダ室31aに挿入されたプランジ
ャ35を往復動させてシリンダ室31aに供給されたペ
ースト7を吐出ポートから吐出させる。シリンダ室31
aとプランジャ35との隙間を接触式のシール部材32
で密封し、シリンダ室31aの内径Dとプランジャ35
の外径dとの直径差で示される摺動隙間は、固形のフィ
ラー成分の大きさに基づいて摺動隙間内での固着が発生
しないような隙間に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に導電性ペー
ストを塗布するために使用される導電性ペーストの吐出
装置塗布装置に関するものである。
【従来の技術】半導体チップなどの電子部品をプリント
基板やリードフレームなどに接合する方法として、樹脂
接着剤が多用される。樹脂接着剤の種類として樹脂中に
金属粉など導電性の成分を添加して接合部に導電性を持
たせた導電ペーストが知られている。導電ペーストは、
接着剤としての機能を有するとともに、接合部を電気的
に導通させることができるので、半導体素子を基板に固
着させるとともに基板の電極と導通させる目的などに使
用される。この導電ペーストは、主剤としてのエポキシ
樹脂、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤および硬化促進
剤などの樹脂接着剤としての成分に、導電性を有する金
属粉を混入させたものである。金属粉としては銀粉が多
用され、導電性を向上させるために粒状やフレーク状な
どの各種形状の銀粉を混ぜ合わせて用いられる。そし
て、この導電性ペーストを塗布する塗布装置には、導電
性ペーストを吐出する吐出装置が備えられており、従来
よりプランジャの往復動によってシリンダ室内に導電性
ペーストを吸入し吐出するプランジャ式の吐出装置が知
られている。このプランジャ式吐出装置は、シリンダと
プランジャの摺動面を密封する密封手段を備えている。
上記導電性ペースト用のプランジャとシリンダ内面の密
封手段としては、2つの摺動面が相互に直接コンタクト
しない非接触状態のままで密封目的が達成されるよう、
摺動隙間を所定値以内に設定するクリアランスシールが
用いられる場合がある。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ク
リアランスシールを導電性ペーストの吐出用として用い
た場合には、以下のような問題点があった。すなわち、
クリアランスシールに採用される摺動隙間はきわめて狭
いものであるため、導電性ペーストに含有される銀粉な
どのフィラー成分が摺動隙間内で分離し、溶剤成分のみ
が摺動隙間から漏出してフィラー成分が摺動隙間内に残
留固着する結果、プランジャの動作異常を生じやすく、
正常な吐出が阻害されるとともに、固着物の除去などの
保守作業に手間を要するという問題点があった。そこで
本発明は、フィラー成分の固着を発生せず、保守が容易
な導電性ペーストの吐出装置を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】請求項1記載の導電性ペ
ーストの吐出装置は、粘性体と導電性のフィラー成分と
を混合した導電性ペーストを吐出する導電性ペーストの
吐出装置であって、シリンダ室と、このシリンダ室に挿
入されたプランジャと、このプランジャを往復動させる
駆動手段と、前記シリンダ室と連通し導電性ペーストを
供給する供給ポートおよび導電性ペーストを吐出する吐
出ポートと、前記シリンダ室の内周面と前記プランジャ
外周面との隙間を密封する接触式の密封手段とを備え、
前記シリンダ室とプランジャとの摺動隙間は前記フィラ
ー成分の大きさに基づいて設定されている。本発明によ
れば、シリンダ室の内周面とプランジャ外周面を密封す
る密封手段に接触式シールを採用し、シリンダ室とプラ
ンジャとの摺動隙間をフィラー成分の大きさに基づいて
設定することにより、摺動隙間内でフィラー成分が残留
固着する不具合が発生しない。
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
実施の形態1のダイボンディング装置の斜視図、図2は
同ペースト吐出装置の断面図、図3は同ペースト吐出装
置の拡大断面図、図4は同ペースト吐出装置の動作説明
図、図5は同ペースト吐出装置の動作タイミングを示す
タイミングチャートである。まず図1を参照してダイボ
ンディング装置の構造を説明する。図1においてチップ
供給部1にはウェハシート2が図示しない保持テーブル
によって保持されている。ウェハシート2には多数の半
導体素子であるチップ3が貼着されている。チップ供給
部1の側方には搬送路5が配設されており、搬送路5は
基板であるリードフレーム6を搬送し、ペースト塗布位
置およびボンディング位置にリードフレーム6を位置決
めする。チップ供給部1の上方にはボンディングヘッド
4が配設されており、ボンディングヘッド4は図示しな
い移動機構により水平移動および上下動する。搬送路5
の側方にはペースト塗布部9が配設されている。ペース
ト塗布部9は移動テーブル10にL型のブラケット15
を介して塗布ノズル18を装着して構成されている。塗
布ノズル18は、不動のプレート21上に固定配置され
たペースト吐出装置16と可撓性の管部材であるチュー
ブ17によって連結されている。ペースト吐出装置16
は、さらにチューブ20を介してシリンジ19と連結さ
れている。シリンジ19内にはエポキシ樹脂などの粘性
体と銀粉などの導電性のフィラー成分とを混合した導電
性ペースト(以下、単に「ペースト」と略記する)が貯
溜されており、ペースト吐出装置16を駆動することに
より、シリンジ19内のペーストはペースト吐出装置1
6によって吸入・吐出され、チューブ17を介して塗布
ノズル18へ圧送される。そして塗布ノズル18の下端
部に設けられた塗布口より吐出されてリードフレーム6
の塗布エリア6aに塗布される。移動テーブル10は、
Y軸テーブル11上にX軸テーブル12を段積みし、さ
らにその上にL型のブラケット13を介してZ軸テーブ
ル14を垂直方向に結合して構成されている。Y軸テー
ブル11、X軸テーブル12、Z軸テーブル14は、そ
れぞれY軸モータ11a、X軸モータ12a、Z軸モー
タ14aを備えている。X軸モータ12a、Y軸モータ
11aおよびZ軸モータ14aを駆動することにより、
塗布ノズル18はリードフレーム6上で水平方向および
上下方向に移動する。したがって、移動テーブル10は
塗布ノズル18をリードフレーム6に対して相対的に移
動させる移動手段となっている。リードフレーム6上面
のチップ3の搭載位置は、ペースト7が塗布される塗布
エリア6aとなっている。塗布ノズル18を塗布エリア
6a内に位置させ、塗布ノズル18からペースト7を吐
出させながら塗布ノズル18を移動させることにより、
塗布エリア6a内には所定の描画パターンでチップボン
ディング用のペースト7が描画塗布される。このペース
ト塗布後、リードフレーム6は搬送路5上をボンディン
グ位置8に送られ、位置決めされる。そして塗布エリア
6a内に塗布されたペースト7上に、ボンディングヘッ
ド4のノズル4aによってチップ供給部1からピックア
ップされたチップ3がボンディングされる。次に図2を
参照してペースト吐出装置16の構造について説明す
る。図2において、ペースト吐出装置16は、ペースト
吐出用の駆動機構を収めた駆動ボックス40の下端部に
ポートブロック30を連結した構成となっている。ポー
トブロック30(第1のブロック)にはペーストの供給
ポート30aおよび吐出ポート30bが設けられてい
る。供給ポート30aはチューブ20を介してシリンジ
19と連結されており、吐出ポート30bはチューブ1
7を介して塗布ノズル18と連結されている。そして供
給ポート30a、吐出ポート30bはともにポートブロ
ック30の内部で2つに分岐してそれぞれポートブロッ
ク30の上面に開口した2つの開口30c、および2つ
の開口30dに連通している(図4参照)。ポートブロ
ック30の上面には、シリンダブロック31A,31B
(第2のブロック)が配設されている。ここで、シリン
ダブロック31A,31Bは同一構造であり、それぞれ
のシリンダブロック毎に同様のペースト吐出用の駆動機
構を備えている。以下に述べるシリンダブロック31お
よび付随機構部の説明では、区別する必要がある場合を
除いて、A,Bの添字を省略する。シリンダブロック3
1は、ポートブロック30の上面に沿って密接状態で水
平方向に摺動自在となっており、シリンダブロック31
を上下方向に貫通して設けられたシリンダ室31aの下
端部は、シリンダブロック31のポートブロック30上
での相対位置により、開口31c,31dのいずれかを
介して供給ポート30aまたは吐出ポート30bの何れ
かと連通する。プランジャ保持部材33にはシリンダ3
8のロッド38aが結合されており、シリンダ38を往
復駆動することにより、プランジャ保持部材33に固着
されたシリンダブロック31はポートブロック30の上
面に沿ってスライドする。このスライド移動により、シ
リンダ室31aのポートブロック30上での相対位置が
切り換えられる。シリンダ室31aの上端部のシールハ
ウジング31b(図3参照)には、密封手段としてのシ
ール部材32が装着されており、シール部材32にはプ
ランジャ35が挿通している。シール部材32は、シリ
ンダ室31a内のペースト7がプランジャ35の外周面
とシリンダ室31aの内周面との隙間を伝って上方へ漏
出するのを防止する。シリンダブロック31の上面には
ブロック状のプランジャ保持部33が固着されている。
プランジャ保持部33には上下方向の摺動孔33aが設
けられており、摺動孔33a内には摺動部34が嵌合し
ている。摺動部34の上部および下部は、ローラ部材3
7が装着されたシャフト部34aおよびプランジャ35
とそれぞれ一体となっており、摺動部34はシャフト部
34aおよびプランジャ35と共にコイルバネ36によ
って上方に付勢されている。駆動ボックス40の内側に
はガイドレール41A,41Bが上下方向に配設されて
おり、ガイドレール41A,41Bにスライド自在に装
着されたスライダ42A,42Bには押当部材43A,
43Bが水平方向に固着されている。押当部材43A,
43Bに固着されたナット44A,44Bには上下方向
に送りねじ45A,45Bが螺入しており、送りねじ4
5A,45Bをモータ46A,46Bで回転駆動するこ
とにより、押当部材43A,43Bは上下動する。押当
部材43A,43Bが下降してローラ部材37A,37
Bに当接すると、シャフト部材34aを押し下げ、プラ
ンジャ35はシリンダ室31a内で下方に移動する。シ
リンダ室31a内にペースト7が吸入された状態でこの
下降動作を行うことにより、シリンダ室31a内のペー
スト7は吐出ポート30bより吐出される。また、押当
部材43が上昇するとコイルバネ36の付勢力によって
摺動部34が押し上げられ、これによりプランジャ35
はシリンダ室31a内で上方に移動する。これにより、
シリンダ室31a内には供給ポート30aを介してペー
ストが吸入される。したがって、ナット44A,44
B、送りねじ45A,45B、モータ46A,46B
は、押当部材43A,43Bを上下動させてプランジャ
35A,35Bをシリンダ室31a内で往復動させるこ
とによりペースト7の吸入・吐出を行うプランジャ駆動
手段となっている。図3はプランジャ35のシール部を
示している。シリンダブロック31に設けられたシリン
ダ室31aの上部にはシールハウジング31bが設けら
れており、シールハウジング31bの内部にはシール部
材32が装着されている。シール部材32は略4角断面
のリング状部品であり、NBRなどのエラストマーや樹
脂などより成る。シール部材32のリップ部がプランジ
ャ35の円周面に押圧された状態で接触することによ
り、プランジャ35のシリンダ室31a内での摺動部が
密封される。ここでシリンダ室31a内周面とプランジ
ャ35の外周面との間の摺動隙間について説明する。図
3に示すシリンダ室31aの内径Dとプランジャ35の
外径dは、直径隙間で5〜30μmの範囲となるように
設定されている。ここでこの直径隙間の設定は、ペース
ト7に含有されるフィラー成分の大きさのデータに基づ
いてなされている。すなわち、ペースト吐出時にフィラ
ー成分が上記隙間内で固着することのないよう含まれる
フィラーの最大寸法よりも大きな隙間に設定される。こ
のような隙間設定を行うことにより、粒子状やフレーク
状など各種形状の銀粉などの固形のフィラー成分を含有
する導電性のペースト7を吸入・吐出する動作におい
て、フィラー成分が隙間内で固着することにより生じる
不具合がない。従って、固着物の除去などの保守作業を
頻繁に行う必要がない。このペースト吐出装置は上記の
ように構成されており、以下ペースト吐出動作について
説明する。図5はペースト吐出装置16の吸入・吐出動
作をプランジャ35の上昇・下降動作における速度パタ
ーンによって表したものである。グラフA,Bはそれぞ
れシリンダブロック31A,31Bにおけるプランジャ
35A,35Bの昇降動作の速度パターンを示してい
る。図5より判るように、プランジャ35A,35Bは
交互に上昇・下降動作を繰り返しており、全体的にみれ
ばプランジャ35Aによる吐出が行われている間にプラ
ンジャ35Bは吸引動作を行う動作パターンとなってい
る。図5中に示すタイミング(1),(2),(3)
は、シリンダ38を駆動してシリンダブロック31A
(タイミング(1),(2))、シリンダブロック31
B(タイミング(3))をポートブロック30上でスラ
イドさせるタイミングを示している。すなわちタイミン
グ(1)では、シリンダブロック35Aの移動によりシ
リンダ室31aは吐出ポート30bから供給ポート30
aへ移動し、タイミング(2)ではシリンダブロック3
5Aのシリンダ室31aは逆に供給ポート30aから吐
出ポート30bへ移動する。一方、タイミング(3)で
は、シリンダブロック35Aの移動により、シリンダ室
31aは吐出ポート30bから供給ポート30aへ移動
する。この移動に際し、プランジャ35A,35Bによ
る吐出動作が部分的にオーバラップするように移動タイ
ミングが設定されている。すなわち、プランジャ35A
の下降速度の減速開始のタイミングと、プランジャ35
Bの下降速度の加速開始のタイミングが同期するように
設定されている。これによりペースト吐出装置16から
のペースト7の吐出量の変動が抑えられ、脈動のない安
定した長時間連続吐出が可能となっている。図4は、こ
のときのポートブロック30上でのシリンダブロック3
1A,31Bの移動を示している。図4に示すように、
シリンダブロック31A,31Bがポートブロック30
上で相対的に交互にスライド移動することにより、シリ
ンダ室31aは開口30c,30dと交互に連通する。
シリンダ室31aが開口30cと連通した状態では、シ
リンダ室31a内へのペーストの吸引が、またシリンダ
室31aが開口30dと連通した状態では、シリンダ室
31aからのペーストの吐出が行えるようになってい
る。すなわち上記ペースト吐出装置16は、シリンダ室
31aを形成する第2のブロック(シリンダブロック3
1)と、この第2のブロックの一端側よりシリンダ室3
1aに挿入されたプランジャ35と、シリンジ19と連
通してペーストを供給する供給ポート30aと、吐出ノ
ズル18に連通してペースト7を吐出する吐出ポート3
0bを備え、さらに第2のブロックに密接した状態で相
対的に移動することにより、シリンダ室31aの開口を
供給ポート30aと吐出ポート30bの開口に選択的に
重ねる第1のブロック(シリンダブロック31)を備え
たものとなっている。ペースト7の吸入・吐出は、前述
のプランジャ駆動手段によって行われる。まず、シリン
ダ室31aの開口が供給ポート30aの開口と重なって
いるときに、プランジャ35をシリンダ室31aから引
き抜く方向に移動させてシリンダ室31a内へのペース
トの吸引を行う。そして、シリンダ室31aの開口が吐
出ポート30bと重なっているときにプランジャ35を
シリンダ室31a内へ押し込む方向へ移動させてシリン
ダ室31a内のペースト7を吐出ポート30bへ押し出
して吐出させる。ここで、プランジャ35とシリンダ室
31aの組み合わせは複数(本実施の形態では2組)と
なっており、これらのプランジャ35やシリンダ室31
aによるペーストの吐出動作は、シリンダ室31aの開
口が供給ポート30a、吐出ポート30bと連通した開
口30c,30dへ移動するタイミングをずらした動作
となっている。 (実施の形態2)図6は本発明の実施の形態2のペース
ト吐出装置の断面図、図7は同ペースト吐出装置の動作
説明図、図8は同ペースト吐出装置の動作タイミングを
示すタイミングチャートである。実施の形態1において
は、プランジャを駆動する駆動源を各プランジャ毎に備
えた例を示したが、本実施の形態2では、複数のプラン
ジャの駆動を同一駆動源によって行う構成例を示してい
る。図6において、ペースト吐出装置16’は、ペース
ト吐出用の駆動機構を収めた駆動ボックス66の下端部
にポートブロック50を連結した構成となっている。ポ
ートブロック50(第1のブロック)には実施の形態1
と同様にペーストの供給ポート50aと吐出ポート50
bが設けられている。供給ポート50aはポートブロッ
ク50内で2つに分岐してポートブロック50の上面に
設けられた2つの開口50e,50dと連通している。
また、吐出ポート50bはポートブロック50の上面に
設けられた溝状の開口50cと連通している。この開口
50cの大きさは、シリンダブロック51の2つのシリ
ンダブロック51aが同時に連通するような大きさとな
っている(図7(c)参照)。ポートブロック50の上
面にはシリンダブロック51が摺動自在に装着されてい
る。シリンダブロック51には、実施の形態1と同様の
シリンダ室51aが2ヶ所に設けられており、2つのシ
リンダ室51aの下端部は、供給ポート50aまたは吐
出ポート50bと連通するようになっている。シリンダ
ブロック51の上面には、プランジャ保持部53が固着
されている。プランジャ保持部53は実施の形態1に示
すものと同様の摺動部34とプランジャ35を2本備え
ており、プランジャ35A,35Bはそれぞれシリンダ
室51aに挿入されている。プランジャ35A,35B
の外周面とシリンダ室31aの内周面との間の摺動隙間
の設定、および密封手段としてのシール部材32につい
ては実施の形態1と同様である。摺動部34の上部に一
体的に設けられたシャフト部材34aを上下動させるこ
とにより、プランジャ35A,35Bはシリンダ室51
a内で移動し、これにより実施の形態1と同様にペース
トの吸引・吐出が行われる。次にプランジャ35A,3
5Bを昇降させてペーストの吸入・吐出を行うプランジ
ャ駆動機構について説明する。駆動ボックス66の上面
にはスライドガイド67A,67Bが、また右側面には
スライドガイド68が設けられている。スライドガイド
67A,67Bにはシャフト55A,55Bが、スライ
ドガイド68にはシャフト64が挿通している。シャフ
ト55A,55Bの下端部には押当部材54A,54B
がそれぞれ結合されており、シャフト部材55A,55
Bの上部にはローラ部材56A,56Bが装着されてい
る。シャフト部材64の左端部はプランジャ保持部53
に結合されており、右端部はカムアーム61に装着され
たカムフォロア63に当接している。そしてカムアーム
61の他端のカムフォロア62は上下方向に延伸された
シャフト60の下端部に当接している。シャフト60の
上端部にはカムフォロア56Cが装着されている。ここ
で3個のカムフォロア56A,56B,56Cにはそれ
ぞれ共通のカムシャフトで回転駆動されるカム部材57
A,57B,58が押当しており、これらのカム部材を
モータ59で回転駆動することにより、以下の動作を同
一駆動源により行わせることができる。すなわち、シャ
フト55A,55Bが下降することにより、プランジャ
35A,35Bがシリンダ室51a内で下降する。そし
て実施の形態1と同様に、プランジャ35A,35Bは
コイルバネ36の付勢力により戻り動作を行う。またシ
ャフト60が下降することにより水平方向のシャフト6
4に動作が伝達され、これによりシリンダブロック51
はポートブロック50上面に沿って水平方向にスライド
する。そしてこのスライド動作により、シリンダ室51
aの開口と供給ポート50a、吐出ポート50bとの連
通状態が変化する。このスライド動作によるポートの切
り換えについて図7、図8を参照して説明する。図7
(a)は、図8のタイミングチャートの(1)の状態を
示している。此の状態はプランジャ35Bが下降し、吐
出が終了した状態である。図7(b)は図8のタイミン
グ(2)、すなわちプランジャ35が定速度で下降し、
プランジャ35Bが定速度で上昇している状態であり、
それぞれのシリンダ室51aではペーストの吐出と吸引
が行われている。次に図7(c)は、図8のタイミング
(4)の状態、すなわちプランジャ35Aの下降速度が
減速開始し、またプランジャ35Bの上昇速度が加速開
始するタイミング(3)から、プランジャ35Aが停止
しまたプランジャ35Bが定速に到達するタイミング
(4)までの間の状態を示している。このタイミング
(3)からタイミング(5)までの間では、開口50c
上に2つのシリンダ室51aが重なっており、2つのシ
リンダ室51aからの吐出がオーバーラップされた状態
となっている。次に図7(d)は図8のタイミング
(6)の状態を示しており、タイミング(2)と反対に
プランジャ35Aは上昇してペースト7を吸引し、プラ
ンジャ35Bは下降してペースト7を吐出している。そ
して上記の動作を反復することにより、連続してペース
トの吐出が行われる。このように本実施の形態2に示す
構成では、実施の形態1と同様に吐出装置の変動のない
ペースト吐出が実現されるとともに、プランジャの上下
動作やポート切り換え動作などの複数の動作を同一の駆
動源によって駆動することにより、コンパクトでコスト
効率に優れたペースト吐出装置となっている。
【発明の効果】本発明によれば、シリンダ室の内周面と
プランジャ外周面を密封する密封手段に接触式シールを
採用し、シリンダ室とプランジャとの摺動隙間をフィラ
ー成分の大きさに基づいて設定するようにしたので、摺
動隙間内でフィラー成分が残留固着することにより発生
する不具合がなく、従って、固着物の除去などの保守作
業を頻繁に行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のダイボンディング装置
の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1のペースト吐出装置の断
面図
【図3】本発明の実施の形態1のペースト吐出装置の拡
大断面図
【図4】本発明の実施の形態1のペースト吐出装置の動
作説明図
【図5】本発明の実施の形態1のペースト吐出装置の動
作タイミングを示すタイミングチャート
【図6】本発明の実施の形態2のペースト吐出装置の断
面図
【図7】本発明の実施の形態2のペースト吐出装置の動
作説明図
【図8】本発明の実施の形態2のペースト吐出装置の動
作タイミングを示すタイミングチャート
【符号の説明】
3 チップ 6 リードフレーム 6a 塗布エリア 7 ペースト 16 ペースト吐出装置 18 塗布ノズル 30、50 ポートブロック 30a 供給ポート 30b 吐出ポート 31、51 シリンダブロック 32 シール部材 33、53 プランジャ保持部材 35 プランジャ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘性体と導電性のフィラー成分とを混合し
    た導電性ペーストを吐出する導電性ペーストの吐出装置
    であって、シリンダ室と、このシリンダ室に挿入された
    プランジャと、このプランジャを往復動させる駆動手段
    と、前記シリンダ室と連通し導電性ペーストが供給され
    る供給ポートおよび導電性ペーストを吐出する吐出ポー
    トと、前記シリンダ室の内周面と前記プランジャ外周面
    との隙間を密封する接触式の密封手段とを備え、前記シ
    リンダ室とプランジャとの摺動隙間は前記フィラー成分
    の大きさに基づいて設定されていることを特徴とする導
    電性ペーストの吐出装置。
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JP2011143362A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Ulvac Japan Ltd 液体滴下装置及びその製造方法
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