JP2001143294A - 光ピックアップ装置及びその組み立て方法 - Google Patents

光ピックアップ装置及びその組み立て方法

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JP2001143294A
JP2001143294A JP32084199A JP32084199A JP2001143294A JP 2001143294 A JP2001143294 A JP 2001143294A JP 32084199 A JP32084199 A JP 32084199A JP 32084199 A JP32084199 A JP 32084199A JP 2001143294 A JP2001143294 A JP 2001143294A
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JP
Japan
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beam splitter
lens
carriage
pickup device
optical pickup
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JP32084199A
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Atsushi Iwanaga
敦 岩永
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストの安い板金からなるキャリッジで精度
良くレンズあるいはビームスプリッターを固定した光ピ
ックアップ装置及びその組立て方法を提供する。 【解決手段】 板金からなる箱状のキャリッジ124
と、このキャリッジ124の底板部126aの一部を切
り起こし形成された一対の切り起こし片138′、13
8′及び139、139と、この切り起こし片13
8′、138′及び139、139の間に所定の隙間を
設けてコリメータレンズ145及びビームスプリッター
200をそれぞれ配置し、このコリメータレンズ145
及びビームスプリッター200を接着剤113を介して
該切り起こし片138′、138′及び139、139
にそれぞれ取り付け固定したことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD(コンパクト
・ディスク)、MD(ミニ・ディスク)、DVD(デジ
タル・ビデオ・ディスク 又は デジタル・バーサタイ
ル・ディスク)あるいは光磁気ディスク等の光ディスク
を用いた光ディスク装置に好適な光ピックアップ装置及
びその組み立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ装置は、光ディスク装置
に取り付けられて、レーザ光を光ディスクに入射させ
て、このディスク面に情報を記録したり、記録された情
報を再生したりするものである。
【0003】図16は従来の光ピックアップ装置50の
部分斜視図、図17はコリメータレンズ21及びビーム
スプリッター20部分の一部断面図、図18は図17に
おける矢印18方向から見たコリメータレンズ21部分
の一部平面図である。
【0004】従来の光ピックアップ装置50は、光ディ
スク装置に取り付けされて往復動するキャリッジ51
と、このキャリッジ51に取り付く発光部18、受光部
19と、ビームスプリッター20と、レンズすなわちコ
リメータレンズ21と、反射ミラー22と、集光レンズ
23とから構成されている。
【0005】発光部18には、金属製の円筒状の本体1
8aと、この本体18aと一体である鍔状のステム部1
8bが形成されており、この本体18a内にレーザダイ
オードなどの発光素子が収納されている。また、本体1
8aのステム部18bとは反対側の前面にはレーザ光が
出射する出射口(図示せず)が形成されており、さら
に、この出射口を塞ぐように透明なガラス板が固着され
本体18a内を封止している。一方、ステム部18bの
本体18aとは反対側の面からは外部端子18cが複数
本突設している。
【0006】受光部19は、方形板状の本体19aとこ
の本体19aから両側にそれぞれ複数本突設した外部端
子19bから構成され、本体19a内にフォトダイオー
ドなどの受光素子が収納されている。また、本体19a
の前面(図16中奥側)にはレーザ光が入射する入射口
(図示せず)が形成されており、さらに、この入射口を
塞ぐように透明なガラス板が固着され本体19a内を封
止している。
【0007】ビームスプリッター20は、発光部18か
ら出射されたレーザ光を透過し、戻り光を受光部19に
反射させる機能を有する光学素子である。
【0008】コリメータレンズ21は、ビームスプリッ
ター20を透過したレーザ光を平行光に変換するための
レンズである。
【0009】反射ミラー22はプリズム状で、その斜面
部には反射膜が形成されて反射面が構成されており、こ
の反射面においてコリメータレンズ21を透過したレー
ザ光を、この反射ミラー22の真上に配置されるように
キャリッジ51に取り付けた対物レンズ(図示せず)に
向かって略90度向きを偏向する光学素子である。
【0010】集光レンズ23は、ビームスプリッター2
0で反射した戻り光を受光部19の受光素子に最適なス
ポットとなるように変換するためのレンズである。
【0011】キャリッジ51は、アルミニウムなどの金
属材料からなる比較的厚みのある略箱状にダイキャスト
成形されたものである。そして、キャリッジ51の中央
部には、方形状の凹部52と、この凹部52と連結する
ように幅狭の細長く溝状となった凹部53が形成されて
いる。また、この凹部53の長さ方向に沿ったキャリッ
ジ51の一方の側壁面には突出部54が形成されてい
る。
【0012】さらに、この突出部54の先端面である取
付面54aの中央部からは凹部53に向かって貫通した
穴部(符号では図示していない)が形成されている。ま
た、キャリッジ51の図16中手前の側壁面である取付
面51aの中央部からも同様に凹部53に向かって貫通
した穴部(符号では図示していない)が形成されてい
る。
【0013】一方、図18に示すように、凹部53の凹
部52側の開口端部には、凹部53の両側壁から内側に
突出した壁部55、55が形成されている。そして、こ
の壁部55、55の凹部52とは反対側の面は二次加工
を施して精度良く形成されて取り付け基準面55a、5
5aとなっている。
【0014】また、壁部55、55と隣接した位置には
同様に凹部53の両側壁から内側に突出した壁部56、
56が形成されている。そして、この壁部56、56の
対向面56a、56aは二次加工を施して精度良く形成
されて取り付け基準面となっている。さらに、壁部5
6、56を繋げるように凹部53の内底面53aに平坦
状の突起部57(図17参照)が形成されている。そし
て、この突起部57の上端面は二次加工を施して精度良
く形成されて取り付け基準面57aとなっている。
【0015】また、図17に示すように、凹部53の長
さ方向の中央部の内底面53aには内底面53aから突
き出ている2つの平坦状の突起部58、58が同じ高さ
に形成されていて、この突起部58、58の上端面は二
次加工を施して精度良く形成されて取り付け基準面58
a、58aとなっている。
【0016】このようなキャリッジ51に発光部18を
組み込む場合において、キャリッジ51の取付面51a
に形成した穴部に発光部18の円筒状の本体18aを嵌
合させ、ステム部18bの前面を取付面51aに押し当
てた状態で、発光部18の取付位置を微調整した後、接
着剤等で固着されるようになっている。
【0017】また、受光部19を組み込む場合は、突出
部54の取付面54aに形成した穴部に発光部18の入
射口を合わせるように本体19aを位置合わせし、本体
19aの前面を取付面54aに押し当てた状態で、接着
剤等で固着されるようになっている。
【0018】また、集光レンズ23は、突出部54の取
付面54aの中央部から凹部53に向かって貫通した穴
部の間の光路中に所定の位置で配設され接着剤等で固着
されるようになっている。また、反射ミラー22は凹部
52の内底面に位置決めして載置され接着剤等で固着さ
れるようになっている。
【0019】そして、このキャリッジ51にコリメータ
レンズ21を組み立てる場合において、図18に示すよ
うに、凹部53に設けた壁部56、56の基準面56
a、56a間にコリメータレンズ21の外径が嵌合する
ように配置し、コリメータレンズ21の下端部が内底面
53aの突起部57の基準面57aに載置され、そし
て、コリメータレンズ21の前面(凹部52側面)にお
ける外周部の両側が壁部55、55の基準面55a、5
5aに当接されることによって、コリメータレンズ21
のキャリッジ51に対する位置決めがなされる。そし
て、この位置を保持させた状態で、紫外線硬化性の接着
剤を壁部56、56近傍に適量塗布して、その後に、紫
外線を照射して、この接着剤を固着させて正確に取り付
け固定する。
【0020】キャリッジ51にビームスプリッター20
を組み立てる場合において、図17に示すように、凹部
53の内底面53aに形成した突起部58、58の基準
面58a、58aにビームスプリッター20の下面が所
定の位置で当接するように、治具にて保持させた状態
で、紫外線硬化性の接着剤を突起部58、58に適量塗
布して、その後に、紫外線を照射して、この接着剤を固
着させて正確に取り付け固定する。
【0021】このように構成された光ピックアップ装置
50において、発光部18の出射口から出射したレーザ
光は、ビームスプリッター20とコリメータレンズ21
を透過し、さらに反射ミラー22を通って、図16の矢
印のように、水平方向から鉛直方向に直角に折り曲げ
て、対物レンズ(図示せず)に入射し図示しない光ディ
スク面に集光されたレーザ光が照射される。また、光デ
ィスク面で反射した戻り光は、上記と逆の経路を辿って
ビームスプリッター20に戻り、このビームスプリッタ
ー20で反射され、この反射したレーザ光が受光部19
で受光されることによって光ディスクの再生等が行われ
るようになっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記従来
例のキャリッジ51は、剛性が高く、精度良く加工でき
るアルミダイキャストが用いられ、そして、組み込み精
度が要求されるコリメータレンズ21あるいはビームス
プリッター20を組み込む際に、このアルミダイキャス
トの加工面を基準に組み立てられている。
【0023】しかし、アルミダイキャスト自体の値段が
高く、また、キャリッジ51の凹部53に設けた壁部5
5、55及び56、56、そして内底面53aに設けた
突起部57、58を二次加工して仕上げているので、コ
ストアップの原因となっていた。
【0024】そこで、近年のコストダウンの要請から、
キャリッジ51をアルミダイキャストからコストの安い
板金に代えて、従来の光ピックアップ装置50と同じ構
造にしてコリメータレンズ21あるいはビームスプリッ
ター20を組み込んだ場合には、壁部55、55及び5
6、56、そして内底面53aに設けた突起部57、5
8を折り曲げなどにより形成して、それらの折り曲げた
折曲片の面にコリメータレンズ21あるいはビームスプ
リッター20を当接させなければならず、位置決め精度
を上述したアルミダイキャストの取付部に二次加工した
ように簡単に出すことができないという問題があった。
【0025】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
であり、コストの安い板金からなるキャリッジを用いて
精度良くレンズあるいはビームスプリッターを取り付け
固定した光ピックアップ装置及びその組立て方法を提供
することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の解決手段として、板金からなるキャリッジと、
該キャリッジの一部を折り曲げて所定の間隔で対向立設
された一対の折曲片と、該折曲片の間に配設されたレン
ズあるいはビームスプリッターとからなり、該レンズあ
るいは該ビームスプリッターは前記両折曲片との間に所
定の隙間をそれぞれ設けて接着手段により固定されたこ
とを特徴とするものである。
【0027】さらに、第2の解決手段として、前記折曲
片は、キャリッジの一部を互いに反対方向に折り曲げ形
成されてなることを特徴とするものである。
【0028】さらに、第3の解決手段として、前記レン
ズあるいは前記ビームスプリッターの一部を前記折曲片
の先端部よりも突出させたことを特徴とするものであ
る。
【0029】さらに、第4の解決手段として、前記隙間
をそれぞれ等しくしたことを特徴とするものである。
【0030】さらに、第5の解決手段として、前記隙間
を0.1mm以下に形成してなることを特徴とするもの
である。
【0031】さらに、第6の解決手段として、前記折曲
片は前記キャリッジの底板部を切り起こして形成され、
前記レンズあるいは前記ビームスプリッターの下端部が
切り起こし開口部から臨出したことを特徴とするもので
ある。
【0032】さらに、第7の解決手段として、前記両折
曲片の対向面には溝部が形成されたことを特徴とするも
のである。
【0033】さらに、第8の解決手段として、前記折曲
片には前記レンズあるいは前記ビームスプリッターを前
記折曲片間の内方へ押圧する弾性部材が装着されたこと
を特徴とするものである。
【0034】さらに、第9の解決手段として、板金から
なるキャリッジの一部を切り起こして一対の折曲片を形
成し、治具にレンズあるいはビームスプリッターを位置
決めして載置し、前記治具に前記キャリッジを載置し
て、一対の前記折曲片の間に隙間を設けて前記を配設レ
ンズあるいは前記ビームスプリッターし、前記隙間に接
着手段を充填して該レンズあるいは該ビームスプリッタ
ーを前記折曲片に固着することを特徴とするものであ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態につい
て、図1乃至7の図面を参照して以下に説明する。
【0036】図1は本発明の実施の形態である光ピック
アップ装置100の一部分解斜視図、図2はキャリッジ
124の斜視図、図3は模式的に示したキャリッジ12
4の一部断面図、図4はコリメータレンズ145及びビ
ームスプリッター200を組み込むための治具を示す斜
視図、図5は光ピックアップ装置100の一部平面図、
図6Aは切り起こし片138′、138′及びコリメー
タレンズ145の一部拡大斜視図、Bはその正面図、図
7Aは切り起こし片139、139及びビームスプリッ
ター200の一部拡大斜視図、Bはその正面図である。
【0037】図1に示すように、光ピックアップ装置1
00は、主に、金属製好ましくは鉄製の板金からなるキ
ャリッジ124内に収納される、対物レンズ122aを
備えた二軸アクチュエータ122と、ビームスプリッタ
ー200と、レンズすなわちコリメータレンズ145
と、反射ミラー160と、対物レンズ122aにビーム
スプリッター200、コリメータレンズ145及び反射
ミラー160を通じてレーザ光を出射し対物レンズ12
2aからの戻り光を入射するCD用及びDVD用のそれ
ぞれ投受光素子131、125と、投受光素子131を
載置するホルダー132とから構成されている。
【0038】キャリッジ124は、図2に示すように、
湾曲部124aと突出部124bとを一部有する略長方
形をした底板部126aと、底板部126aの長手方向
の両縁に沿ってキャリッジ124の一部を折り曲げてそ
れぞれ対向立設させた側壁部126b、126cと、突
出部124bの先端部より底板部126aの長手方向に
沿って折り曲げて立設した側壁部129と、側壁部12
6b及び129と連結するように底板部126aの湾曲
部124aに沿って立設した側壁部170と、側壁部1
26bと126cとの間を橋絡させるように底板部12
6aから折り曲げて立設させた側壁部171から主に構
成されている。
【0039】また、側壁部126b、126cの一端
は、底板部126aから突き出ており、その先端には、
それぞれ、切欠溝128a、128bが形成されてい
る。
【0040】また、側壁部126cにおける切欠溝12
8bを形成した端部とは反対側の端部と、側壁部129
には、貫通した丸孔130、130がそれぞれ形成され
ていて、丸孔130、130の内径は光ディスク装置
(図示せず)に取り付けられた1つのシャフト棒によっ
て挿通される大きさにそれぞれ形成されている。
【0041】そして、底板部126aの略中央部には、
略方形状の切り起こし開口部すなわち第1の開口部13
6が形成されていて、この第1の開口部136の底板部
126aの長手方向と平行な両縁部には、対向立設され
た二対の折曲片すなわち切り起こし片138、138及
び138′、138′が形成されており、それらの対向
面はそれぞれ側壁面138b、138b及び138′
b、138′bとなっている。さらに、切り起こし片1
38、138には、この側壁面138b、138bの外
方隅部を斜めにカットしてなる傾斜部138a、138
aが設けられている。切り起こし片138、138及び
138′、138′は、折り曲げ治具(図示せず)によ
って、底板部126aからそれぞれ互いに逆方向に起こ
し、ほぼ直角に折り曲げて形成されたものである。
【0042】そして、切り起こし片138、138の側
壁面138b、138b間には図1に示すように反射ミ
ラー160が底板部126aに対して傾けて配置され樹
脂接着剤によって取付固定される。
【0043】また、切り起こし片138′、138′の
側壁面138′b、138′b間には後述するコリメー
タレンズ145(図1参照)が配置され取付固定される
ようになっている。
【0044】一方、底板部126aにおいて第1の開口
部136と側壁部171側に隣接した位置には、H字形
状をした切り起こし開口部すなわち第2の開口部137
が形成されていて、この第2の開口部137の底板部1
26aの長手方向と平行な両縁部には、対向立設された
一対の折曲片すなわち切り起こし片139、139が形
成され、その対向面は側壁面139b、139bとなっ
ている。さらに、切り起こし片139、139には、こ
の側壁面139b、139bの外方隅部を斜めにカット
してなる傾斜部139a、139aが設けられている。
切り起こし片139、139は、折り曲げ治具(図示せ
ず)によって、底板部126aからそれぞれ互いに逆方
向に起こし、ほぼ直角に折り曲げて形成されたものであ
る。
【0045】そして、切り起こし片139、139の側
壁面139b、139b間に後述するビームスプリッタ
ー200(図1参照)が配置され取付固定されるように
なっている。
【0046】また、底板部126aに形成した第2の開
口部137の両側の位置における側壁部126b、12
6cの上端部にはそれぞれ図中上方から下方へ切り欠い
た凹状溝126b″、126c″と、これら凹状溝12
6b″、126c″の下部側において第1の開口部13
6側から水平方向に切り込んだ切欠溝126b′、12
6c′とが形成されている。さらに、第2の開口部13
7の前記切欠溝126b′、126c′の方向で底板部
126aの両縁部側には長孔形状の挿通孔126a′、
126a′が形成されている。
【0047】次に、図1に示すコリメータレンズ145
は投受光素子125、131より出射されたレーザ光の
出射角度を略平行光にするための光学ガラスまたは光学
樹脂部材からなるレンズである。このコリメータレンズ
145の代わりに、金属製又は樹脂製等の鏡筒に装着さ
れたコリメータレンズを用いるようにしても良い。
【0048】次に、反射ミラー160は、方形板状の光
学ガラスまたは光学樹脂部材の表面に金属膜等の光学膜
を蒸着などの方法を用いて形成した光学素子である。こ
の反射ミラー160は、投受光素子125、131より
ビームスプリッター200及びコリメータレンズ145
を介して入射したレーザ光を対物レンズ122aの光軸
方向に略90度角度を変えて反射するものである。反射
ミラー160は底板部126a面に対して略45度の角
度をなして切り起こし片138、138の側壁面138
b、138b間に所定の位置となるように配置され、好
ましくは紫外線硬化タイプの樹脂接着剤等の接着剤を用
いて固着される。
【0049】また、ビームスプリッター200は、三角
柱状の光学ガラス又は光学樹脂部材を2個貼り合わせて
直方体状に構成した光学素子である。貼り合わせ面20
0aには波長選択機能を有する光学薄膜(ダイクロイッ
ク膜)が積層コーティングされている。このダイクロイ
ック膜は、CD用のレーザ光を反射し、CDよりも波長
の短いDVD用のレーザ光を透過するように形成されて
いる。そして、このビームスプリッター200は、コリ
メータレンズ145の光軸上に位置するように、キャリ
ッジ124に形成した切り起こし片139、139の側
壁面139b、139b間に所定の位置となるように配
置され、好ましくは紫外線硬化タイプの樹脂接着剤等の
接着剤を用いて固着される。
【0050】次に、二軸アクチュエータ122は、主
に、二軸ベース(図示せず)と、この二軸ベースに固定
した取付部122cと、対物レンズ122aを有するレ
ンズホルダー122eと、このレンズホルダー122e
に一体化したヨーク122fとから構成されている。そ
して、取付部122cには4本のサスペンションワイヤ
ー122dの一方の端部が固定され、他方の端部はレン
ズホルダー122eに固定されることによって、レンズ
ホルダー122eは取付部122cに対して可撓性をも
って保持されるようになっている。
【0051】また、前記二軸ベースがキャリッジ124
の底板部126aに固着されることによって、二軸アク
チュエータ122はキャリッジ124に取付固定されて
いる。
【0052】次に、DVD用の投受光素子125には本
体125aと、この本体125aと一体的に組み立てた
鍔状のステム部125bが形成されていて、この本体1
25a内には図示しないレーザダイオードなどの発光素
子及びフォトダイオードなどの受光素子が主に収納され
ている。さらに、ステム部125bの後部には発光素子
及び受光素子等の複数の端子からなる端子部125cが
外方(図1中、手前方向)に突き出している。
【0053】また、本体125aの前面には、発光素子
から出射されたレーザ光を透過し、光ディスクからの戻
り光を受光素子に導くためのホログラム素子125dが
固着されている。そして、投受光素子125はそのステ
ム部125bが側壁部171に設けた該ステム部125
bの外形と同形状の貫通孔に圧入されることによって、
側壁部171に取付固定されている。
【0054】次に、CD用の投受光素子131は、本体
131aと、この本体131aの前面(図中下面側、図
示せず)に取り付けたホログラム素子(図示せず)から
構成されており、この本体131a内には図示しないレ
ーザダイオードなどの発光素子及びフォトダイオードな
どの受光素子が主に収納されている。さらに、本体13
1aの図中上部側の両縁部からは発光素子及び受光素子
等の端子131cがそれぞれ外方に複数本突き出してい
る。
【0055】また、本体131aの前面に取り付けたホ
ログラム素子は、発光素子から出射されたレーザ光を透
過し、光ディスクからの戻り光を受光素子に導くように
なっている。そして、投受光素子131は、後述するホ
ルダー132に搭載される。
【0056】ホルダー132は金属板からなり、略方形
状のFPC基板133が取付固定されるベース部132
aと、このベース部132aの1つの縁部に沿ってベー
ス部132aの両側に延出形成したアーム状の挟持部1
32b、132bと、挟持部132b、132bの延出
方向側のベース部132aの両縁部から下方に折り曲げ
た折曲片132c、132cと、とから主に構成されて
いる。
【0057】また、ベース部132aとともにFPC基
板133のほぼ中央には略方形状の貫通孔(図示せず)
が形成されている。また、折曲片132c、132cの
下方側は両外方にさらに折り曲げ形成されており、その
下端部側には固着部132c′、132c′が形成され
ている。
【0058】そして、上述したFPC基板133の貫通
孔にCD用の投受光素子131の本体131aの下方部
分が挿通され、また、各端子131cがFPC基板13
3の表面に形成した回路パターンのランド部(図示せ
ず)にハンダ付けされることによって、投受光素子13
1はFPC基板133に保持されている。
【0059】このように、組み立てられたホルダー13
2は、その挟持部132b、132bがキャリッジ12
4の側壁部126b、126cにそれぞれ形成した凹状
溝126b″、126c″に挿入され、さらに切欠溝1
26b′、126c′内にスライドされて挿入される。
このとき、ホルダー132に形成した固着部132
c′、132c′はキャリッジ124の底板部126a
に形成した挿通孔126a′、126a′に挿通されて
おり、その先端部は底板部126aの裏面側に突出する
ようになっている。
【0060】この状態にて、挟持部132b、132b
を挟持して、ホルダー132を微調整することによって
投受光素子131の位置調整を行うようになっている。
この位置調整が完了した後に、ホルダー132は、その
固着部132c′、132c′がキャリッジ124の底
板部126aの裏面側で固着されることによって、キャ
リッジ124に取付固定されるようになっている。
【0061】このように構成された図1に示す光ピック
アップ装置100において、CD用の投受光素子131
から図1中下方向に出射したレーザ光は、ビームスプリ
ッター200に形成したダイクロイック膜で反射し、反
射したレーザ光はコリメータレンズ145を透過し反射
ミラー160に入射し、反射ミラー160で略90度上
方に偏向し、対物レンズ122aに入射する。そして、
対物レンズ122aでレーザ光が絞り込まれるととも
に、図示しない光ディスク(CD)面に最適なスポット
が形成されるように対物レンズ122aのフォーカシン
グ及びトラッキング方向の位置制御が行われるようにな
っている。また、光ディスク面で反射した戻り光は再び
対物レンズ122aを透過し上記した光路の逆を辿って
投受光素子131内の受光素子で受光され、必要な電気
信号に変換されて、光ディスクの情報を読み取ることが
できる。。
【0062】一方、DVD用の投受光素子125から出
射したレーザ光はビームスプリッター200に形成した
ダイクロイック膜を透過し、透過したレーザ光はCDの
場合と同様の光路を辿り、対物レンズ122aに入射さ
れる。対物レンズ122aはCDの場合と同様に図示し
ない光ディスク(DVD)面に最適なスポットとなるよ
うに制御された動きをする。また、光ディスク面で反射
した戻り光は再び対物レンズ122aを透過し上記した
光路の逆を辿って投受光素子125内の受光素子で受光
され、必要な電気信号に変換されて、光ディスクの情報
を読み取ることができる。
【0063】このように、ビームスプリッター200は
CD/DVD用の投受光素子131、125から出射し
た双方の波長の異なるレーザ光をコリメータレンズ14
5方向の同一光路に導く働きをするものである。また、
光ピックアップ装置100のキャリッジ124は、光デ
ィスク面の情報に追従して、光ディスク装置のシャフト
棒に沿って制御された動きをする。
【0064】次に、コリメータレンズ145及びビーム
スプリッター200のキャリッジ124への組み込みに
ついて説明する。
【0065】図3には、光ピックアップ装置100にお
いて、模式的に示したキャリッジ124の中央付近断面
図が示されており、図4には、キャリッジ124にコリ
メータレンズ145及びビームスプリッター200を組
み込み固定するための治具を示した斜視図が示されてい
る。
【0066】最初に、コリメータレンズ145及びビー
ムスプリッター200をキャリッジ124に組み込むた
めの治具について説明する。
【0067】図4において、治具の平坦な基台151の
四隅には、略直方体をした突状部152a、152b、
152c、152dが、この基台151と一体にそれぞ
れ設けられている。そして、突状部152a、152
b、152c、152dには、一部に切り欠きされた段
部153がその外側方向にそれぞれ設けられていて、そ
のうちの突状部152a、152bの段部153には、
係止部154、154がそれぞれ取り付け固定されてい
る。
【0068】そして、突状部152a、152bの段部
153、153間には、細長の円柱状をしたシャフト棒
155が取り付けられて、係止部154、154で押え
固定されている。このシャフト棒155は、光ピックア
ップ装置100をディスク装置に取り付けたときに用い
るシャフト棒と同じ径となっている。
【0069】基台151上面の中央部分よりも突状部1
52c、152d寄りには、前述した突状部152a、
152b、152c、152dよりも低い高さで、V字
状をした切り欠き部156aを備えた直方体状の突起部
156がこの基台151と一体に設けられている。ま
た、突起部156のシャフト棒155側の側壁面には板
状の位置決め部材156bが密着して取付固定されてい
る。なお、位置決め部材156bは光学ガラスや光学樹
脂部材の表面に当接しても傷が付かない程度の硬度を有
する樹脂等の材料から構成されている。
【0070】また、突起部156とシャフト棒155側
に隣り合った位置には、前述した突状部152a、15
2b、152c、152dよりも低い高さで、上端面を
側壁面157a′を残して方形状に座ぐった平坦部15
7aを備えた直方体状の突起部157がこの基台151
と一体に設けられている。また、平坦部157aのシャ
フト棒155の長さ方向の片側にはシャフト158がわ
ずかに平坦部157a面より突出した状態で圧入されて
いる。
【0071】次に、図3、4に基づいて、本発明の光ピ
ックアップ装置100で用いるコリメータレンズ145
及びビームスプリッター200をキャリッジ124のそ
れぞれ切り起こし片138′、138′及び139、1
39に組み込む方法を説明する。
【0072】先ず、治具の突起部156の切り欠き部1
56aにコリメータレンズ145をを載置する。このと
き、コリメータレンズ145の外周面の一部がV字面に
載置されることによって、その直径方向の位置が規制さ
れる。さらに、コリメータレンズ145のシャフト棒1
55側のレンズ面(図示せず)を位置決め部材456b
の側壁面に軽く当接することによりコリメータレンズ1
45の光軸方向の位置決めがなされる。
【0073】次に、治具の突起部157の平坦部157
aにビームスプリッター200を載置する。そして、ビ
ームスプリッター200のシャフト棒155側の側面の
下端部を側壁面157a′に軽く当接させ、さらに、シ
ャフト棒155の長さ方向でビームスプリッター200
の一方の側面の下端部をシャフト158に軽く当接させ
ることによってビームスプリッター200の突起部15
7に対する位置決めがなされる。なお、コリメータレン
ズ145及びビームスプリッター200の治具へ搭載す
る順序は本実施の形態と逆であってもかまわない。
【0074】次に、キャリッジ124を逆さまの状態で
治具の上に配して、キャリッジ124の側壁部126c
の切欠溝128bを治具のシャフト棒155に嵌合させ
る。さらに、キャリッジ124の底板部126aのピン
受け孔(図示せず)にピン159、159を挿通させ、
また、側壁部129(126c)に形成された丸孔13
0(130)にもう1つのシャフト棒を挿通させて、そ
のシャフト棒のキャリッジ124よりも外方に突出した
両端部が突状部152c、152dの段部153、15
3にそれぞれ載置されて、キャリッジ124を動かない
ように治具の基台151上に保持する。そして、キャリ
ッジ124の底板部126aは水平面となり、キャリッ
ジ124の切り起こし片138′、138′及び13
9、139の治具に対する位置決めがなされる。
【0075】このようにして、キャリッジ124の切り
起こし片138′、138′及び139、139に対し
てコリメータレンズ145及びビームスプリッター20
0のそれぞれの基準位置が設定される。
【0076】このとき、コリメータレンズ145及びビ
ームスプリッター200は、切り起こし片138′、1
38′及び139、139のそれぞれ側壁面138′
b、138′b及び139b、139b間(図2参照)
の空間に、切り起こし片138′、138′及び13
9、139の先端部よりもコリメータレンズ145及び
ビームスプリッター200の一部が突き出した状態(図
1の状態)に位置する。
【0077】次に、キャリッジ124の裏側から、切り
起こし片138′、138′及び139、139の側壁
面138′b、138′b及び139b、139bと、
コリメータレンズ145及びビームスプリッター200
の両側部との隙間(図5でのそれぞれの隙間寸法幅H
1、H2は、0.1mm以下である。)に紫外線硬化性
の接着剤113を注入充填させ、紫外線を照射すること
により、図6及び図7に示すように、コリメータレンズ
145及びビームスプリッター200を切り起こし片1
38′、138′及び139、139に接触させずに、
浮かせた状態で固着させる。
【0078】ここで、治具にて、コリメータレンズ14
5及びビームスプリッター200は、それぞれ取付基準
面である突起部156の切り欠き部156a及び突起部
157の平坦部157aに載置されて、位置決め調整さ
れて、切り起こし片138′、138′及び139、1
39と固着されるので、精度良く且つ簡単に取り付け固
定することができる。
【0079】また、図5に示すように、コリメータレン
ズ145の両側部と、折曲片138′、138′の側壁
面138′b、138′bとの隙間はそれぞれH1で等
しくしてあるので、隙間に充填された接着剤113が環
境等の変化により膨張又は収縮した場合でも、それぞれ
の隙間において膨張量又は収縮量が等しくなるので、コ
リメータレンズ145の位置ずれがなくなり安定した位
置決め精度を保つことができる。同様に、ビームスプリ
ッター200の両側部と、折曲片139、139の側壁
面139b、139bとの隙間はそれぞれH2で等しく
してあるので、上述した効果が得られるものである。
【0080】また、図6、7に示すように、切り起こし
片138′、138′及び139、139の上縁からコ
リメータレンズ145及びビームスプリッター200の
上部側が突出されている。したがって、接着剤113が
コリメータレンズ145及びビームスプリッター200
の側部と切り起こし片138′、138′及び139、
139の上縁との境界部分に溜まるので、コリメータレ
ンズ145及びビームスプリッター200と切り起こし
片138′、138′及び139、139との接合を補
強でき接合強度を向上させることができる。
【0081】さらに、図7Aに示すように、切り起こし
片139、139に傾斜部139a、139aを形成し
たことにより、切り起こし片139、139がビームス
プリッター200の張り合わせ面200aを跨いで塗布
されることがなくなり接着剤113も張り合わせ面20
0aよりも下側のみに塗布されるので、接着剤113の
膨張又は収縮があった場合でも、前記張り合わせ面20
0aを引き剥がす又は圧縮するように変位させるなどの
力が働くことがなくビームスプリッター200の光学特
性が変化してしまうことがないようにより安定して取付
固定することができる。
【0082】また、キャリッジ124には、底板部12
6aから切り起こし片138′、138′及び139、
139を切り起こすことにより、第1、第2の開口部1
36、137である空間ができ、図6B、図7Bに示す
ように、この空間からコリメータレンズ145の下端部
145a及びビームスプリッター200の下端部200
bが臨出するようになっており、この空間が接着剤11
3を充填塗布させるための注入口となるので、キャリッ
ジ124の裏側から簡単に接着剤113を注入して接着
固定でき、作業性を向上させることができる。特に、紫
外線硬化性の接着剤においては、接着剤を充填した後に
紫外線を当てるので、特に有効である。
【0083】また、コリメータレンズ145の下端部1
45a及びビームスプリッター200の下端部200b
は前記第1、第2の開口部136、137にそれぞれ挿
入されているので、コリメータレンズ145及びビーム
スプリッター200がキャリッジ124の底板部126
a面上に配置される場合に比べて、コリメータレンズ1
45の光軸の位置を底板部126a面側に下げることが
でき、したがって、キャリッジ124の薄型化ができ、
それによって、光ピックアップ装置100の薄型化が達
成できる。
【0084】なお、図6B、図7Bに示すコリメータレ
ンズ145の下端部145a及びビームスプリッター2
00の下端部200bが第1、第2の開口部136、1
37から底板部126aの裏面から突出させるようにし
ても、同様にコリメータレンズ145の光軸の位置を底
板部126a面側に下げることができるので、キャリッ
ジ124の薄型化が可能となる。
【0085】次に、本発明の第2の実施の形態について
図8、9を用いて説明する。
【0086】図8は切り起こし片140、140にコリ
メータレンズ145を取付固定した状態を説明するため
の説明図、図9は切り起こし片140の一部斜視図であ
る。
【0087】本実施の形態では、図6における切り起こ
し片138′、138′を、切り起こし片140、14
0に変更したものである。この切り起こし片140、1
40の側壁面140b、140bには図に示すように、
複数のV字状断面を有する溝部140cが切り起こし片
140の幅方向に所定の間隔で形成されている。そし
て、切り起こし片140、140の側壁面140b、1
40b間には、コリメータレンズ145が治具により配
置され、接着剤113によって取付固定されている。
【0088】このようにしたことで、接着剤113がコ
リメータレンズ145の両側部と側壁面140b、14
0bとの間の溝部140c内に溜まるので、コリメータ
レンズ145と切り起こし片140、140とを補強し
て接合するように接着剤113の量を増やして塗布でき
接合強度を向上させることができる。また、溝部140
cに接着剤113が溜まった状態で硬化した後は、コリ
メータレンズ145の図中上下方向に振動、衝撃等が加
わった場合であっても、溝部140cの接着剤113が
側壁面140bをグリップするので、接着剤113の側
壁面140bからの剥離強度をより向上できる効果があ
る。なお、コリメータレンズ145に限らずビームスプ
リッター200にも適用できるものである。
【0089】なお、上記溝部140cの断面形状をV字
状としたが、これに限らず、U字状や角状凹部等でも良
い。また、溝部の形成方向も折曲片の幅方向だけに限ら
ず、幅方向と直交する方向またはそれらと所定の角度を
なす方向あるいはそれらを組み合わせた例えば格子パタ
ーン状の溝部等でも良い。
【0090】次に、本発明の第3の実施の形態について
図10、11を用いて説明する。
【0091】図10は切り起こし片141、141に板
バネ300、300を装着し、ビームスプリッター20
0を取付固定した状態を説明するための説明図、図11
は図10における板バネ300の斜視図である。
【0092】本実施の形態では、図7における切り起こ
し片139、139を、切り起こし片141、141に
変更したものである。この切り起こし片141、141
の上端面は図示はしないが、図7のように傾斜部139
a、139aはなく平坦状となっている。そして、切り
起こし片141、141の先端部には弾性部材すなわち
板バネ300、300が装着されている。板バネ300
は、図11に示すように、コの字状に折り曲げた折曲片
300b、300bのうち一方の折曲片300bの中央
部から押圧部300aとなる「く」の字状の折曲片を外
側に切り起こして形成してある。
【0093】そして、同形状の板バネ300、300
を、図10に示すように、コの字部分が切り起こし片1
41、141の先端部に嵌合し、押圧部300a、30
0aが切り起こし片141、141の側壁面141b、
141b側に配置されるように切り起こし片141、1
41に装着する。そして、ビームスプリッター200の
両側部が押圧部300a、300aで押圧されるよう
に、側壁面141b、141b間にビームスプリッター
200が治具により配置され、接着剤113によって取
付固定されている。
【0094】このようにしたことで、ビームスプリッタ
ー200の両側部は常にそれぞれの切り起こし片14
1、141側から均等に押圧されるので、ビームスプリ
ッター200と、切り起こし片141、141の側壁面
141b、141bとの隙間をより安定して等しく保つ
ことができ、したがって、接着剤113が膨張又は収縮
した場合であっても、切り起こし片141、141に対
するビームスプリッター200の位置ずれをよりなくす
ことができる。なお、ビームスプリッター200に限ら
ずコリメータレンズ145にも適用できるものである。
このとき、図11に示す板バネ300における押圧部3
00aを「く」の字状にするのではなく、コリメータレ
ンズ145の外径に沿うような円弧状等にすると好適に
適用ができる。
【0095】次に、本発明の第4の実施の形態について
図12、13を用いて説明する。
【0096】図12は切り起こし片142、142にコ
リメータレンズ145を取付固定した状態を説明するた
めの説明図、図13は切り起こし片142の一部斜視図
である。
【0097】本実施の形態では、図6における切り起こ
し片138′、138′を、切り起こし片142、14
2に変更したものである。この切り起こし片142、1
42の先端部側の側壁面142b、142bが図12に
示すように、コリメータレンズ145の外周面に沿った
円弧状に形成されている。また、図13に示すように、
切り起こし片142、142の幅方向の中央部には、凹
状切欠部142a、142aが形成されている。そし
て、この側壁面142b、142b間にコリメータレン
ズ145が治具により配置され、接着剤113によって
取付固定されている。
【0098】このようにしたことで、コリメータレンズ
145の外周部と側壁面142b、142bとの間の接
着剤113の塗布面積を増大させることができ、コリメ
ータレンズ145の固着強度をより増大させることがで
きる。また、コリメータレンズ145の外周部と側壁面
142b、142bとの間の接着剤113の接着層をほ
ぼ均一の厚さに構成できるので、接着剤113の膨張又
は収縮があってもその膨張力又は収縮力がコリメータレ
ンズ145の外周面にほぼ均一に働くようになり、コリ
メータレンズ145の折曲片142、142に対する所
定位置をより安定して取付固定することができる。ま
た、切り起こし片142、142に形成した凹状切欠部
142a、142aにも接着剤113を充填しているの
で、コリメータレンズ145と切り起こし片142、1
42とを補強して接合するための十分な量を塗布するで
き接合強度をより向上させることができる。
【0099】次に、本発明の第5の実施の形態について
図14、15を用いて説明する。
【0100】図14は折曲片143の斜視図、図15は
折曲片143にコリメータレンズ145を取付固定した
状態を説明するための説明図である。
【0101】本実施の形態は、図15に示すように、上
記した第5の実施の形態において(図12、13参
照)、切り起こし片142、142の先端部を延出して
連結するようにして1つのアーチ状の折曲片143とし
て形成したものである。また、図14に示すように、折
曲片143の幅方向の中央部には、アーチ状部分に沿っ
て切り欠いた切欠部143aが形成されている。そし
て、この側壁面143bにコリメータレンズ145が治
具により配置され、接着剤113によって取付固定され
ている。
【0102】このようにしたことで、上記の第5の実施
の形態と同様の効果が得られるだけでなく、折曲片14
3をアーチ状に形成できるので、折曲片143の外力に
対する強度を向上させることができ、コリメータレンズ
145の位置ずれをよりなくすことができる効果が得ら
れる。
【0103】なお、以上説明した実施の形態では、コリ
メータレンズ及びビームスプリッターの取付固定につい
て本発明を適用したものであったが、これに限らず、コ
リメータレンズ以外のレンズ、あるいは波長板、プリズ
ム、波長フィルタ、ハーフミラーなどについても本発明
が適用できるものである。
【0104】
【発明の効果】以上説明してきたように、板金からなる
キャリッジと、該キャリッジの一部を折り曲げて所定の
間隔で対向立設された一対の折曲片と、該折曲片の間に
配設されたレンズあるいはビームスプリッターとからな
り、該レンズあるいは該ビームスプリッターは前記両折
曲片との間に所定の隙間をそれぞれ設けて接着手段によ
り固定してなることにより、板金の曲げ精度であって
も、単に支えるだけでレンズあるいはビームスプリッタ
ーの位置決めを精度良く調整することができる。
【0105】また、折曲片は、キャリッジの一部を互い
に反対方向に折り曲げ形成されてなることにより、折曲
片がスプリングバックにより折り曲げ方向と逆の方向に
戻ってわずかに変形しやすいが、互いの切り起こし方向
が反対となり、しかもその折曲片の間にレンズあるいは
ビームスプリッターが配されて固定されているので、戻
り方向への変形を抑制し、確実に且つ精度良く取り付け
固定することができる。
【0106】また、レンズあるいはビームスプリッター
の一部を折曲片の先端部よりも突出させたことにより、
接着手段をレンズあるいはビームスプリッターの側部と
折曲片の先端部との境界部分に溜めることができるの
で、レンズあるいはビームスプリッターと折曲片とを接
合するための十分な量を塗布でき接合強度を向上させる
ことができる。
【0107】また、隙間をそれぞれ等しくしたことによ
り、隙間に充填された接着手段が環境等の変化により膨
張又は収縮した場合でも、それぞれの隙間において膨張
量又は収縮量が等しくなるので、レンズあるいはビーム
スプリッターの位置ずれがなくなり安定した位置決め精
度を保つことができる。
【0108】隙間を0.1mm以下に形成してなること
により、取り付け接着面における線膨張係数の変化量を
減らすことができ、より安定した位置決め精度を保つこ
とができる。
【0109】折曲片はキャリッジの底板部を切り起こし
て形成され、レンズあるいはビームスプリッターの下端
部が切り起こし開口部から臨出したことにより、底板部
に空間を形成でき、この空間が接着手段を充填塗布させ
るための注入口となるので、キャリッジの裏面側から簡
単に接着手段を注入して接着固定でき、作業性を向上さ
せることができる。特に、紫外線硬化性の接着剤におい
ては、接着剤を充填した後に紫外線を当てるので、特に
有効である。また、レンズあるいはビームスプリッター
の下端部は開口部に挿入されているので、レンズあるい
はビームスプリッターがキャリッジの底板部面上に配置
される場合に比べて、レンズの光軸の位置を底板部面側
に下げることができ、したがって、キャリッジの薄型化
ができ、それによって、光ピックアップ装置の薄型化が
達成できる。
【0110】折曲片の対向面には溝部が形成されたこと
により、接着手段がレンズあるいはコリメータレンズの
側部と折曲片との間の溝部内に溜まるので、レンズある
いはコリメータレンズと切り起こし片140、140と
を補強して接合するように塗布でき接合強度を向上させ
ることができる。また、溝部に接着手段が溜まった状態
で硬化した後は、レンズあるいはコリメータレンズに振
動、衝撃等が加わった場合であっても、溝部の接着手段
が折曲片をグリップするので、接着手段の折曲片からの
剥離強度をより向上できる。
【0111】折曲片にはレンズあるいはビームスプリッ
ターを前記折曲片間の内方へ押圧する弾性部材が装着さ
れたことにより、レンズあるいはビームスプリッターの
両側部は常にそれぞれの折曲片側から均等に押圧される
ので、レンズあるいはビームスプリッターと折曲片との
隙間をより安定して等しく保つことができ、したがっ
て、接着手段が膨張又は収縮した場合であっても、折曲
片に対するレンズあるいはビームスプリッターの位置ず
れをよりなくすことができる。
【0112】光ピックアップ装置の組み立て方法にあっ
ては、板金からなるキャリッジの一部を切り起こして一
対の折曲片を形成し、治具にレンズあるいはビームスプ
リッターを位置決めして載置し、前記治具に前記キャリ
ッジを載置して、一対の前記折曲片の間に隙間を設けて
前記レンズあるいは前記ビームスプリッターを配設し、
前記隙間に接着手段を充填して該レンズあるいは該ビー
ムスプリッターを前記折曲片に固着することにより、板
金の曲げ精度であっても、治具にて単にレンズあるいは
ビームスプリッターを支えるだけでレンズあるいはビー
ムスプリッターの位置決めが行われ、高い精度でレンズ
あるいはビームスプリッターの位置決めができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置
の一部分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置
におけるキャリッジ124の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置
における模式的に示したキャリッジ124の一部断面図
である。
【図4】本発明の光ピックアップ装置に係り、コリメー
タレンズ145及びビームスプリッター200を組み込
むための治具を示す斜視図である。
【図5】本発明の光ピックアップ装置の一部平面図であ
る。
【図6】Aは本発明の光ピックアップ装置における切り
起こし片138′、138′及びコリメータレンズ14
5の一部拡大斜視図、Bはその正面図である。
【図7】Aは本発明の光ピックアップ装置における切り
起こし片139、139及びビームスプリッター200
の一部拡大斜視図、Bはその正面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態である光ピックアッ
プ装置に係り、切り起こし片140、140にコリメー
タレンズ145を取付固定した状態を説明するための説
明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態である光ピックアッ
プ装置に係り、切り起こし片140の一部斜視図であ
る。
【図10】本発明の第3の実施の形態である光ピックア
ップ装置に係り、切り起こし片141、141に板バネ
300、300を装着し、ビームスプリッター200を
取付固定した状態を説明するための説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態である光ピックア
ップ装置に係り、図10における板バネ300の斜視図
である。
【図12】本発明の第4の実施の形態である光ピックア
ップ装置に係り、切り起こし片142、142にコリメ
ータレンズ145を取付固定した状態を説明するための
説明図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態である光ピックア
ップ装置に係り、切り起こし片142の一部斜視図であ
る。
【図14】本発明の第5の実施の形態である光ピックア
ップ装置に係り、折曲片143の斜視図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態である光ピックア
ップ装置に係り、折曲片143にコリメータレンズ14
5を取付固定した状態を説明するための説明図である。
【図16】従来の光ピックアップ装置の部分斜視図であ
る。
【図17】従来の光ピックアップ装置のコリメータレン
ズ21及びビームスプリッター20部分の一部断面図で
ある。
【図18】従来の光ピックアップ装置に係り、図17に
おける矢印18方向から見たコリメータレンズ21部分
の一部平面図である。
【符号の説明】
100 光ピックアップ装置 124 キャリッジ 113 接着剤 125、131 投受光素子 126a 底板部 136 第1の開口部 137 第2の開口部 138′、139、140、141、142 切り起こ
し片 140c 溝部 143 折曲片 145 コリメータレンズ 160 反射ミラー 200 ビームスプリッター 300 板バネ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金からなるキャリッジと、該キャリッ
    ジの一部を折り曲げて所定の間隔で対向立設された一対
    の折曲片と、該折曲片の間に配設されたレンズあるいは
    ビームスプリッターとからなり、該レンズあるいは該ビ
    ームスプリッターは前記両折曲片との間に所定の隙間を
    それぞれ設けて接着手段により固定されたことを特徴と
    する光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記折曲片は、キャリッジの一部を互い
    に反対方向に折り曲げ形成されてなることを特徴とする
    請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 前記レンズあるいは前記ビームスプリッ
    ターの一部を前記折曲片の先端部よりも突出させたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の光ピックアップ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記隙間をそれぞれ等しくしたことを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ピックア
    ップ装置。
  5. 【請求項5】 前記隙間を0.1mm以下に形成してな
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】 前記折曲片は前記キャリッジの底板部を
    切り起こして形成され、前記レンズあるいは前記ビーム
    スプリッターの下端部が切り起こし開口部から臨出した
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光
    ピックアップ装置。
  7. 【請求項7】 前記両折曲片の対向面には溝部が形成さ
    れたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載
    の光ピックアップ装置。
  8. 【請求項8】 前記折曲片には前記レンズあるいは前記
    ビームスプリッターを前記折曲片間の内方へ押圧する弾
    性部材が装着されたことを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれかに記載の光ピックアップ装置。
  9. 【請求項9】 板金からなるキャリッジの一部を切り起
    こして一対の折曲片を形成し、治具にレンズあるいはビ
    ームスプリッターを位置決めして載置し、前記治具に前
    記キャリッジを載置して、一対の前記折曲片の間に隙間
    を設けて前記レンズあるいは前記ビームスプリッターを
    配設し、前記隙間に接着手段を充填して該レンズあるい
    は該ビームスプリッターを前記折曲片に固着することを
    特徴とする光ピックアップ装置の組み立て方法。
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