JP2001140733A - 電子制御燃料噴射装置 - Google Patents

電子制御燃料噴射装置

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JP2001140733A
JP2001140733A JP32174999A JP32174999A JP2001140733A JP 2001140733 A JP2001140733 A JP 2001140733A JP 32174999 A JP32174999 A JP 32174999A JP 32174999 A JP32174999 A JP 32174999A JP 2001140733 A JP2001140733 A JP 2001140733A
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fuel
injector
plunger
passage
injection device
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Naoki Kobayashi
林 直 樹 小
Toshio Sugii
井 俊 夫 杉
Junichiro Takahashi
橋 淳 一 郎 高
Ryoji Ebara
原 亮 二 江
Shogo Hashimoto
本 省 吾 橋
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Mikuni Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M69/00Low-pressure fuel-injection apparatus ; Apparatus with both continuous and intermittent injection; Apparatus injecting different types of fuel
    • F02M69/46Details, component parts or accessories not provided for in, or of interest apart from, the apparatus covered by groups F02M69/02 - F02M69/44
    • F02M69/54Arrangement of fuel pressure regulators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M51/00Fuel-injection apparatus characterised by being operated electrically
    • F02M51/04Pumps peculiar thereto

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】二輪車に搭載の小排気量のエンジンにおいて、
消費電力が少なく、低コストで小型の電子制御燃料噴射
装置を提供する。 【解決手段】エンジンの吸気通路内に燃料を噴射する電
磁弁駆動式のインジェクタ30と、燃料タンク40内の
燃料をインジェクタに向けて圧送するプランジャポンプ
50と、プランジャポンプ50からインジェクタ30ま
で導かれる燃料の圧力を調整しつつ燃料タンクとの間で
燃料の還流を行なう入口制御あるいは出口制御の燃圧レ
ギュレータ80(90)と、エンジンの運転情報に基づ
いて少なくともインジェクタに制御信号を発するコント
ロールユニット103とにより、電子制御燃料噴射装置
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
単にエンジンと称す)へ燃料を供給するために適用され
る電子制御燃料噴射装置に関し、特に、小排気量のエン
ジンに適用される電子制御燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等に搭載される4サイクル
のガソリンエンジン、特に、3気筒ないし8気筒で総排
気量が660cc〜4000cc位の中排気量ないし大
排気量のガソリンエンジンにおいては、排出ガス規制等
に対処した燃費向上あるいは運転性向上等の観点から、
燃料の噴射タイミング、噴射量等を電子回路によって制
御する電子制御燃料噴射装置が採用されている。
【0003】この電子制御燃料噴射装置としては、例え
ば、図9に示されるように、エンジン1の吸気マニホー
ルド2内の吸気通路に対し、下流に向けて傾斜させて取
り付けられた電磁弁駆動式のインジェクタ3により、エ
ンジン1の吸気ポートに向けて燃料を噴射するポート噴
射式のものが知られている。このポート噴射式の電子制
御燃料噴射装置においては、図示するように、燃料タン
ク4内の燃料(ガソリン)は、内部に収容されたインタ
ンク式の燃料ポンプ5、例えば、円周流式の燃料ポンプ
により加圧されて送り出され、途中、高圧フィルタ6を
経て、高耐圧性の燃料フィードパイプ7及びデリバリパ
イプ(不図示)からインジェクタ3に供給される。
【0004】一方、燃料フィードパイプ7により導かれ
た燃料は、燃圧レギュレータ8にも送られ、インジェク
タ3から噴射された燃料以外の余剰の燃料は、燃料リタ
ーンパイプ9を通って再び燃料タンク4に戻される。こ
れにより、インジェクタ3の上流に位置する燃料の圧力
(燃圧)が、250kPa 〜 400kPaの間、例
えば250kPa前後の一定値に維持される。このよう
に、燃料の圧力を高圧に維持することにより、高温時等
におけるベーパの発生を抑制し、又、インジェクタ3か
ら噴射される燃料噴霧の微粒化を行なっている。
【0005】また、この電子制御燃料噴射装置は、エン
ジン1の状態を適宜検出するべく、エンジン回転速度セ
ンサ10、水温センサ11、O2センサ12、吸気圧セン
サ13、スロットルセンサ14、空気流量センサ15、
吸気温センサ16等を備えており、これらのセンサにて
検出されたエンジン1の状態を表す信号に基づいて、電
子回路を備えたコントロールユニット(ECU)17がそ
の時々の最適な燃料噴射量及び噴射時期を計算し、イン
ジェクタ3に伝達する。これにより、インジェクタ3か
らの燃料の噴射量及び噴射時期が、エンジン1の運転状
態に応じて最適に制御されるようになっている。
【0006】一方、二輪車又は同等の車両あるいはその
他の発動装置等に搭載される比較的排気量の小さいエン
ジン、例えば、1気筒当りの排気量が50cc〜250
cc程度のエンジンにおいては、排出ガス規制等もそれ
ほど厳しくなかったこともあって、従来からキャブレー
タ(気化器)を用いた燃料供給装置が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の地球
温暖化防止あるいは環境保護等の一環として、このよう
な小排気量のエンジンにおいても、燃費低減等による二
酸化炭素、窒素酸化物等の排出量を低減する必要性が生
じている。そこで、従来のキャブレータに代え、既存の
電子制御燃料噴射装置を適用して、排気量の大きい自動
車搭載用エンジンと同様に、最適な燃料噴射を行なわせ
ることが考えられる。
【0008】しかしながら、上記従来の電子制御燃料噴
射装置を、そのまま小排気量のエンジンに適用するにあ
たっては、以下のような問題が生じる。第1に、パルス
駆動により電磁弁を開閉させて、インジェクタ3から高
圧の燃料を噴射させる際に、例えば250kPaでの実
用最小パルス幅当たりの実用最小噴射量が、従来のもの
では約2〜2.2mm3/パルスであるのに対して、1
気筒当たりの排気量が小排気量、例えば50cc前後の
排気量のエンジンで必要とされる最小噴射量は、約1m
3/パルス程度である。従って、従来の高圧燃料噴射
における実用最小噴射量のままで小排気量のエンジンに
適合させるのは困難である。
【0009】第2に、円周流式の燃料ポンプ5は、ポン
プ部及びモータ部等を備えた比較的大型で複雑な構造を
なすものであり、又、この燃料ポンプ5は自給能力がな
いため、一般に燃料タンク4内に配置するインタンク配
置方式を採用することになり、例えば、燃料タンクの形
状及び大きさに制約のある二輪車用エンジンに対して適
合していない。第3に、燃料ポンプ5からインジェクタ
3までの燃料フィードパイプ7には、高圧の燃料が満た
されることになるため、転倒等を考慮しなければならな
い二輪車用エンジンにおいては、安全性の観点から望ま
しいものではない。
【0010】第4に、高圧にて燃料を供給する従来のシ
ステムでは、燃料ポンプ5そのものの消費電力が大き
く、又、燃圧レギュレータ8を介して大流量の燃料を還
流させる必要もあることから、全体としての消費電力が
さらに大きくなる。従って、供給電力に制限があること
により消費電力を小さくすることが要求される小排気量
のエンジンに対しては好ましくない。第5に、高圧にて
燃料を供給する従来のシステムでは、高耐圧性が要求さ
れ、構成部品の材料費、製造の際の高品質管理等をも含
めて一般に高価になる。従って、低コスト化が望まれる
小排気量のエンジンに対しては好ましくない。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、燃圧を
低下させることにより、低消費電力化、低コスト化、小
型化、小スペース化等を図りつつ、小排気量のエンジ
ン、例えば、二輪車等に搭載される小排気量のエンジン
に対して、必要とされる少量の燃料供給を可能にし、き
め細かい制御による最適な燃焼状態をもたらすことので
きる電子制御燃料噴射装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子制御燃料噴
射装置は、エンジンの吸気通路内に燃料を噴射する電磁
弁駆動式のインジェクタと、燃料タンク内の燃料をイン
ジェクタに向けて圧送する燃料ポンプと、燃料ポンプか
らインジェクタまで導かれる燃料の圧力を調整しつつ燃
料タンクに向けて燃料の還流を行なう流量制御型の燃圧
レギュレータと、エンジンの運転情報に基づいて少なく
ともインジェクタに制御信号を発する制御手段とを備え
た電子制御燃料噴射装置であって、上記燃料ポンプは、
電磁力を駆動源として往復動させられるプランジャによ
り、所定容積の燃料を圧送する容積型のプランジャポン
プであり、上記燃圧レギュレータは、インジェクタより
も上流側において、燃料の流入量を制御する入口制御型
レギュレータである、ことを特徴としている。この構成
によれば、制御手段からプランジャポンプに所定の駆動
信号が発せられると、生起された電磁力によりプランジ
ャポンプが作動して、所定量の燃料を比較的低圧にて圧
送する。低圧にて圧送された燃料は、入口制御型レギュ
レータにより圧力が所定の低圧力、例えば50kPa程
度の圧力に調整されて、インジェクタの上流まで供給さ
れる。一方、制御手段からインジェクタに向けて所定の
駆動信号が発せられると、所望のタイミングにて所望の
時間にわたり電磁弁が作動して、所望の(例えば、少量
の)燃料が吸気通路内に向けて噴射される。すなわち、
小排気量のエンジンに対して、例えば50kPa程度の
低圧噴射により、必要とされる少量の例えば1.0mm
3/パルス程度の燃料を供給することができる。
【0013】また、本発明の電子制御燃料墳装置は、エ
ンジンの吸気通路内に燃料を噴射する電磁弁駆動式のイ
ンジェクタと、燃料タンク内の燃料をインジェクタに向
けて圧送する燃料ポンプと、燃料ポンプからインジェク
タまで導かれる燃料の圧力を調整しつつ燃料タンクに向
けて燃料の還流を行なう流量制御型の燃圧レギュレータ
と、エンジンの運転情報に基づいて少なくともインジェ
クタに制御信号を発する制御手段とを備えた電子制御燃
料噴射装置であって、上記燃料ポンプは、電磁力を駆動
源として往復動させられるプランジャにより、所定容積
の燃料を圧送する容積型のプランジャポンプであり、上
記燃圧レギュレータは、インジェクタよりも下流側にお
いて、還流される燃料の流出量を制御する出口制御型レ
ギュレータである、ことを特徴としている。この構成に
よれば、制御手段からプランジャポンプに所定の駆動信
号が発せられると、生起された電磁力によりプランジャ
ポンプが作動して、所定量の燃料を比較的低圧にて圧送
する。低圧にて圧送された燃料は、インジェクタの上流
まで供給されると共に、出口制御型レギュレータにより
圧力が所定の低圧力、例えば50kPa程度の圧力に調
整される。一方、制御手段からインジェクタに向けて所
定の駆動信号が発せられると、所望のタイミングにて所
望の時間にわたり電磁弁が作動して、所望の(例えば、
少量の)燃料が吸気通路内に向けて噴射される。すなわ
ち、小排気量のエンジンに対して、例えば50kPa程
度の低圧噴射により、必要とされる少量の例えば1.0
mm3/パルス程度の燃料を供給することができる。
【0014】上記構成において、燃料ポンプからインジ
ェクタまでの燃料通路内での燃料の脈動を吸収するため
のアキュームレータを設けた、構成を採用することがで
きる。この構成によれば、プランジャポンプの駆動によ
り発生した燃料通路内での脈動が、アキュームレータに
より抑制ないしは完全に吸収されて、より安定した圧力
の燃料がインジェクタの上流に供給される。
【0015】上記構成において、プランジャポンプとし
ては、燃料の通路を形成する筒体と、この筒体の通路内
に密接して所定範囲内を往復動自在に配置されかつ往復
動方向に貫通する燃料通路を有するプランジャと、この
プランジャの燃料通路を閉塞するように付勢されかつプ
ランジャの往動作により燃料通路を開放するように配置
された第1チェックバルブと、筒体に支持されかつプラ
ンジャの両端を往復動方向においてお互いに拮抗するよ
うに付勢する一対の弾性体と、プランジャよりも燃料の
流れ方向下流側に配置されて筒体の通路を閉塞するよう
に付勢されかつプランジャの復動作により筒体の通路を
開放するように配置された第2チェックバルブと、プラ
ンジャに対して電磁力を付与するソレノイドコイルと、
を有する構成を採用することができる。この構成によれ
ば、一対の弾性体により筒体内の所定位置にて保持され
た休止位置から、ソレノイドコイルの励磁作用によりプ
ランジャが往動作を開始すると、第1チェックバルブが
プランジャの燃料通路を開放して、プランジャの背後す
なわち下流側に向けて燃料が吸引される。そして、所定
位置まで達したプランジャが逆向きに復動作を開始する
と、第1チェックバルブは燃料通路を閉塞し、第2チェ
ックバルブが筒体の通路を開放する。これにより、比較
的低圧の状態で、燃料はインジェクタに向けて圧送され
ることになる。
【0016】上記構成において、ソレノイドコイルは、
プランジャの往動作時のみに通電され、一対の弾性体
は、プランジャの往動作に対して拮抗する側の弾性体が
配置された上流側容積が、他方の弾性体が配置された下
流側容積よりも大きくなるように設定された、構成を採
用することができる。この構成によれば、ソレノイドコ
イルの励磁作用により、プランジャが往動作を行なう
と、その後は、一方の弾性体の付勢力によりプランジャ
が逆向きに復動作を開始し、上記同様の燃料の圧送が行
なわれる。この際、プランジャの復動作は、弾性体の付
勢力のみを利用しているため、消費電力が低減する。
【0017】上記構成において、アキュームレータは、
燃圧レギュレータと一体的に形成された、構成を採用す
ることができる。この構成によれば、プランジャポンプ
からインジェクタ及び燃圧レギュレータまでの燃料通路
内における燃料の脈動が、燃圧レギュレータ近傍に配置
されたアキュームレータにより、より効果的に抑制ない
しは完全に吸収される。また、一体形成とすることによ
り、装置をコンパクトに形成できる。
【0018】上記構成において、燃圧レギュレータは、
インジェクタに直接結合され、かつ、燃料のベーパが上
記インジェクタ内に侵入するのを防止するべくベーパを
分離するベーパ分離手段を備えた、構成を採用すること
ができる。この構成によれば、インジェクタの上流近傍
において、燃料の圧力がより安定した一定の値に維持さ
れ、又、低圧故に例えベーパが発生したとしても、ベー
パ分離手段が作用して、このベーパがインジェクタに侵
入するのを防止する。従って、インジェクタからは安定
した所望の燃料が噴射される。
【0019】上記構成において、上記インジェクタが、
エンジンの吸気通路の伸長方向に対して略直交する方向
に燃料を噴射するように配置された、構成を採用するこ
とができる。この構成によれば、吸気の流れに対して、
略直行する方向から燃料が噴射されるため、燃料が比較
的低圧で噴射されても、燃料は吸気の流れに衝突して撹
乱され、噴霧の微粒化が促進される。
【0020】上記構成において、上記インジェクタが、
エンジンの吸気バルブから所定距離隔てた吸気通路の上
流側の位置にて配置された、構成を採用することができ
る。この構成によれば、燃料の噴射位置が、吸気バルブ
から所定距離隔てられているため、この間を噴射された
燃料が移動する際に、吸気通路を形成する吸気マニホー
ルド等からの加熱作用、すなわち、ライザー効果によ
り、燃料の霧化が促進される。また、結果的に、インジ
ェクタがエンジンから隔てられることにより、エンジン
から直接受ける熱による燃料通路内及びインジェクタ内
部でのベーパの発生が抑制される。
【0021】上記構成において、エンジンの吸気通路の
一部を形成すると共にこの吸気通路を開閉するスロット
ルバルブを備えたスロットルボデーを有し、上記インジ
ェクタが、スロットルボデーに直接取り付けられた、構
成を採用することができる。この構成によれば、スロッ
トルボデーとインジェクタとのモジュール化、さらに、
燃圧レギュレータがインジェクタに直接結合される構成
の場合は、スロットルボデー、インジェクタ、及び燃圧
レギュレータのモジュール化が容易に行なわれる。上記
構成において、プランジャポンプが、制御手段により共
振駆動される、構成を採用することができる。この構成
によれば、プランジャの駆動周波数と機械的振動系の共
振周波数が一致して、ポンプが効率良く駆動されること
になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面に基づき説明する。図1は、本発明に係る
電子制御燃料噴射装置の一実施形態を示す概略構成図で
ある。この実施形態に係る電子制御燃料噴射装置は、図
1に示すように、エンジン20の吸気通路内に燃料を噴
射する電磁弁駆動式のインジェクタ30と、燃料タンク
40内の燃料を圧送する燃料ポンプとしての電磁ソレノ
イド型のプランジャポンプ50と、プランジャポンプ5
0からインジェクタ30まで導かれる燃料の圧力を調整
しつつ燃料タンク40に向けて燃料の還流を行なう流量
制御型の燃圧レギュレータ80と、エンジン20の運転
情報に基づいてインジェクタ30等に制御信号を発する
制御手段としてのコントロールユニット(ECU)103
等を、その基本構成として備えている。
【0023】また、その他の構成として、エンジン20
の運転状態を検出するためのセンサとして、クランクシ
ャフト21の回転速度を検出する回転速度センサ10
0、エンジン20の冷却水の温度を検出する水温センサ
101、吸気通路内の吸気の圧力を検出する圧力センサ
102、吸気マニホールド22に接続されて吸気通路2
2aの一部を形成するスロットルチャンバ110におけ
るスロットルバルブ111の開度を検出するスロットル
開度センサ120等を備えている。尚、この他に、排気
マニホールド内における酸素の量を検出するO2センサ、
吸気通路における空気流量を検出する空気流量センサ、
吸気通路内の吸気の温度を検出する吸気温センサ(いず
れも不図示)等を備えていてもよい。
【0024】ここで、燃料経路について説明すると、燃
料タンク40とインジェクタ30あるいは燃圧レギュレ
ータ80との間が、燃料フィードパイプ130により接
続されており、この燃料フィードパイプ130の途中
に、上流側から低圧フィルタ140及びプランジャポン
プ50がインライン形式で接続されている。従って、燃
料タンク40内に配置された燃料フィルタ41及び低圧
フィルタ140を経由した燃料が、プランジャポンプ5
0により圧送されて燃圧レギュレータ80及びインジェ
クタ30に供給される。尚、デリバリパイプ(不図示)
は、燃圧レギュレータ80と一体的に形成されている。
【0025】また、燃圧レギュレータ80と燃料タンク
40との間は、燃料リターンパイプ150により接続さ
れており、インジェクタ30により噴射された燃料以外
の残りの燃料が、この燃料リターンパイプ150を介し
て燃料タンク40に還流される。
【0026】このように、燃料供給系として、インライ
ン配置可能なプランジャポンプ50を採用することによ
り、二輪車等に搭載されるエンジンに適用する際に、レ
イアウトあるいは設計の自由度が大きくなり、又、従来
の燃料タンク等をそのまま流用できるため、全体として
のコストを低減することができる。
【0027】ここで、プランジャポンプ50について説
明すると、この燃料ポンプは電磁駆動の容積型ポンプで
あり、図2に示すように、円筒状をなす筒体としてのシ
リンダ51の外周にコア52が結合されており、このコ
ア52の外周にソレノイドコイル53が巻回されてい
る。シリンダ51の内部には、所定の長さをもつ可動体
としてのプランジャ54が密接して挿入されており、こ
のシリンダ51内を軸方向に摺動して往復動自在となっ
ている。
【0028】このプランジャ54には、その往復動方向
(軸線方向)に貫通した燃料通路54aが形成されてお
り、又、その一端側(燃料の流れ方向下流側)には燃料
通路54aを径方向に拡大した拡張部54bが形成され
ている。そして、この拡張部54b内には、第1チェッ
クバルブ59及びこの第1チェックバルブ59を上流側
すなわち燃料通路54aに向けて付勢する第3コイルス
プリング60が配置されており、この拡張部54bの外
側端部に、プランジャ54の一部を形成すると共に中央
部に燃料通路を有するストッパ54cが嵌合され、この
ストッパ54cの端面により第3コイルスプリング60
の一端側が保持されている。
【0029】すなわち、プランジャの燃料通路54a
は、第3コイルスプリング60により付勢された第1チ
ェックバルブ59により、常時閉塞されるようになって
おり、第1チェックバルブ59を挟む両側の空間(燃料
通路54aと拡張部54b)に所定以上の圧力差(燃料
通路54a側の圧力>拡張部54b側の圧力)が生じた
時に、第1チェックバルブ59が燃料通路54aを開放
するようになっている。尚、第1チェックバルブ59と
しては、図示するように半球状のものに限らず、球状の
ものあるいは円盤状のものでもよく、又、材質はゴムあ
るいは鋼材であってもよい。
【0030】また、このシリンダ51の両端部には、第
1支持部材55及び第2支持部材56がそれぞれ装着さ
れており、第1支持部材55とプランジャ54の一端部
との間には第1コイルスプリング57が配置され、第2
支持部材56とプランジャ54の他端部との間には第2
コイルスプリング58が配置されている。この第1コイ
ルスプリング57及び第2コイルスプリング58が、プ
ランジャ54の両端を往復動方向においてお互いに拮抗
するように付勢する一対の弾性体を形成している。第1
支持部材55は、径方向に拡張するフランジ部55aを
もった筒状体として形成されてその内部に燃料通路55
bを画定すると共に、その外周表面に形成された環状溝
にオーリング61を取り付けて、又、フランジ部55a
を当接させて、シリンダ51に嵌合されている。
【0031】第2支持部材56は、鍔部56aをもった
筒状体として形成されてその内部に燃料通路56bを画
定する外側筒部56cと、同様に燃料通路56bを画定
すると共にこの外側筒部56cに対して嵌合される内側
筒部56dとにより形成されている。この外側筒部56
cは、その鍔部56aがシリンダ51の端部に当接され
てシリンダ51内に嵌合されている。また、外側筒部5
6cの内部には、縮径部56eが形成されており、その
一端面に第2コイルスプリング58が当接されている。
さらに、内側筒部56dの内部には、縮径部56fが形
成されており、この縮径部56fの内側端面と縮径部5
6eの他端面とにより画定される空間には、円盤状の第
2チェックバルブ62及びこの第2チェックバルブ62
を上流側すなわち縮径部56eに向けて付勢する第4コ
イルスプリング63が配置されている。
【0032】すなわち、燃料通路56bは、第4コイル
スプリング63により付勢された第2チェックバルブ6
2により、常時閉塞されるようになっており、第2チェ
ックバルブ62を挟む両側の空間に所定以上の圧力差
(上流側の圧力>下流側の圧力)が生じた時に、第2チ
ェックバルブ62が燃料通路56bを開放するようにな
っている。尚、第2チェックバルブ62としては、図示
するように円盤状のものに限らず、半球状のものあるい
は球状のものでもよく、又、材質はゴムあるいは鋼材で
あってもよい。
【0033】さらに、第1支持部材55の外側には、オ
ーリング64を介して外側コア65が結合されており、
この外側コア65には、軸方向に貫通する燃料通路65
aが形成されており、又、その外側領域には入口パイプ
66が嵌合されている。また、第2支持部材56及びシ
リンダ51を取り囲むように、オーリング67を介して
外側コア68が結合されており、この外側コア68に
は、軸方向に貫通する燃料通路68aが形成されてお
り、又、その外側領域には出口パイプ69が嵌合されて
いる。
【0034】上記構成においては、入口パイプ66の内
部通路、外側コア65の燃料通路65a、第1支持部材
55の燃料通路55b、シリンダ51の内部通路、プラ
ンジャ54の燃料通路54a、第2支持部材56の燃料
通路56b、外側コア68の燃料通路68a、及び出口
パイプ69の内部通路により、全体としての燃料通路が
形成されている。
【0035】また、上記構成においては、ソレノイドコ
イル53が通電されない休止状態で、プランジャ54
は、お互いに拮抗する第1コイルスプリング57と第2
コイルスプリング58との付勢力が釣り合った位置(図
2に示す休止位置)に停止しており、第1コイルスプリ
ング57が含まれる上流側空間Suと第2コイルスプリ
ング58が含まれる下流側空間Sdとが画定されてい
る。ここで、第1コイルスプリング57及び第2コイル
スプリング58の長さ及びばね定数は、休止状態におい
て、第1コイルスプリング57が配置される上流側空間
Suが、第2コイルスプリング58が配置される下流側
空間Sdよりも大きくなるように設定されている。
【0036】上記休止状態において、ソレノイドコイル
53が通電されて、電磁力が発生すると、プランジャ5
4は上流側に向けて(図2中左側に向けて)引き寄せら
れ往動作を開始する。この時、上流側空間Suは縮小さ
れ、一方、下流側空間Sdは拡張されるが、第2チェッ
クバルブ62が燃料通路56bを閉塞しているため、下
流側空間Sdは圧力が低下していく。そして、上流側空
間Suの圧力が、下流側空間Sdの圧力に対して所定値
以上大きくなった時点で、第1チェックバルブ59が第
3コイルスプリング60の付勢力に抗して燃料通路54
aを開放する。これにより、上流側空間Suにある燃料
が燃料通路54aを通って下流側空間Sd内に吸い込ま
れる。
【0037】そして、プランジャ54が所定の距離だけ
移動したところでソレノイドコイル53への通電が解除
されて往動作が終了すると、あるいは、起動させるため
に瞬間的に通電を行なった後即通電を解除し、第1コイ
ルスプリング57の付勢力とのバランスでプランジャ5
4の往動作が終了すると、同時に第1チェックバルブ5
9が燃料通路54aを閉塞する。続いて、圧縮により高
められた第1コイルスプリング57の付勢力により、プ
ランジャ54は下流側に向けて(図2中右側に向けて)
復動作を開始する。このプランジャ54の復動作によ
り、下流側空間Sd内に吸い込まれた燃料が圧縮され始
め、所定の圧力になった時点で、第4コイルスプリング
63の付勢力に抗して第2チェックバルブ62が燃料通
路56bを開放する。これにより、下流側空間Sdに満
たされた燃料は、出口パイプ69を経て所定の圧力で吐
出される。
【0038】上記のように、プランジャ54の駆動にあ
たっては、往動作時のみにソレノイドコイル53に通電
し、復動作を第1コイルスプリング57の圧縮により蓄
えられたばねエネルギを開放することにより行なう、い
わゆる非通電吐出(スプリング送出)を行なうため、消
費電力を低減することができる。尚、プランジャ54の
両端部が、第1コイルスプリング57及び第2コイルス
プリング58により支持されているため、プランジャ5
4の衝突による打音等の発生を防止することができる。
【0039】プランジャポンプ50の駆動手法として
は、上記非通電吐出に限らず、ソレノイドコイル53に
通電してプランジャ54を復動作させる通電吐出を行な
ってもよい。この通電吐出は、駆動パルスに対するタイ
ムラグがないため、応答性を重視する供給システムの場
合に好ましい。尚、この通電吐出を行なう場合は、図2
に示すプランジャ54、第1コイルスプリング57、及
び第2コイルスプリング58との関係は、休止状態にお
いて、第1コイルスプリング57が配置される上流側空
間Suが、第2コイルスプリング58が配置される下流
側空間Sdよりも小さくなるように、すなわち、休止状
態において図2中の左側にプランジャ54が位置するよ
うに設定される。
【0040】プランジャポンプ50の駆動手法として
は、例えば、定電圧立下り制御、40Hz近傍のパルス
駆動を採用することができ、このパルス駆動の周波数
と、機械的振動系の共振周波数を一致させて、共振駆動
を行なうことにより、ポンプ効率を高めることもでき
る。また、定電流制御あるいは過励磁制御を採用するこ
とも可能であり、この場合はより高い周波数で駆動でき
るため、ポンプ吐出量を増加させることができ、又、吐
出される燃料の脈動をより小さくすることができる。さ
らに、エンジン20の始動時と始動後とで、プランジャ
ポンプ50を駆動する際の駆動周波数あるいは電流値を
分けて制御することにより、始動時の立ち上がりを速く
して、始動時間の短縮化を行なうことができる。
【0041】このプランジャポンプ50の特性として
は、電流値を変化させた場合のプランジャ54のストロ
ークに対する推力の関係が図3(a)にて、電流値に対
するストローク(吐出量)の関係が図3(b)にて、電
流値に対する推力(吐出圧)の関係が図3(c)にて、
それぞれ表される。すなわち、ソレノイドコイル53に
流す電流値に対して、プランジャ54のストローク(吐
出量)及び推力(吐出圧)が、それぞれ直線的な比例関
係になるため、電流値を適宜変更あるいは可変とするこ
とにより、燃料の吐出量及び燃料の吐出圧を必要に応じ
て自在に調整することができる。
【0042】図4は、プランジャポンプ50の他の実施
形態を示すものであり、特に、下流側空間Sd領域を変
更したものである。すなわち、図4(a)に示す実施形
態に係るプランジャポンプ50´は、球状の第1チェッ
クバルブ59´、第2支持部材56´を形成する外側筒
部56c´の端部を凸状に形成したものを採用した以外
は、図2に示すプランジャポンプ50と同様の構成をな
すものである。このように、プランジャ54(ストッパ
54c)の凸状の端部に対向するように、第2支持部材
56´に凸状の端部を形成して、第2コイルスプリング
58を内側ガイド形式にて支持することで、下流側空間
Sdすなわちポンプ容積を最適化して圧縮比を高めるこ
とができ、十分な自給能力(セルフプライミング)を確
保することができる。
【0043】また、図4(b)に示す実施形態に係るプ
ランジャポンプ50´´は、球状の第1チェックバルブ
59´に代えて、ポペット型の第1チェックバルブ59
´´を採用した以外は、図4(a)に示すプランジャポ
ンプ50´と同様の構成をなすものである。このような
構成とすることで、ポペット型の第1チェックバルブ5
9´´が配置される空間の分だけ、さらに圧縮比を高め
ることができ、初回の起動時においても十分な自給能力
を確保することができる。以上のようなプランジャポン
プ50、50´、50´´を採用する場合は、従来のよ
うなモータのブラシ摩耗粉等の粒子が発生しないため、
従来のようなポンプの下流側にある高圧フィルタを必要
とせず、その分だけ装置全体としてのコストを低減する
ことができる。
【0044】上記プランジャポンプ50の下流に位置す
る燃圧レギュレータとしては、インジェクタ30よりも
下流側において還流される燃料の流出量を制御する出口
制御型レギュレータ80、又は、インジェクタ30より
も上流側において燃料の流入量を制御する入口制御型レ
ギュレータ90を採用することができる。
【0045】出口制御型レギュレータ(リリーフ弁とも
称す)80は、図5に示すように、アルミニウム材等を
成型して形成されたレギュレータ本体81、制御弁8
2、制御弁82の開閉を制御するダイアフラム83等を
基本構成として備えている。
【0046】レギュレータ本体81には、第1空間部8
1a、第2空間部81b、この第1空間部81aと第2
空間部81bとを連通する連通路81c、第1空間部8
1aの略中央部に柱状に形成された弁座部81d、弁座
部81dの中央を軸方向に通りかつ水平方向に伸びるリ
リーフ通路81eが形成されている。また、第1空間部
81aと反対の側においては、第3空間部81h、この
第3空間部81hと第1空間部81aとを連通する連通
路81kが形成されている。
【0047】そして、上記第1空間部81aには、制御
弁82を保持したダイアフラム83が配置され、その外
側にコイルスプリング84が配置され、このコイルスプ
リング84を所定量圧縮させつつダイアフラム83を挟
むようにして、キャップ状のカバー体85が結合されて
いる。尚、カバー体85には通気孔85aが設けられて
おり、このカバー体85に囲まれる空気室を大気に開放
している。尚、この空気室は、吸気マニホールド22内
に連通されていてもよい。
【0048】すなわち、ダイアフラム83が第1空間部
81aを上側から閉塞し、又、制御弁82が、コイルス
プリング84の付勢力により、弁座部81dのリリーフ
通路81e上端開口部を閉塞するようになっている。こ
の第1空間部81aにより、燃料の圧力を制御する制御
室が構成されている。
【0049】また、第2空間部81bには、その下側に
開口部81mが形成され、この開口部81mにインジェク
タ30の上部(燃料コネクタ32)が嵌合されるように
なっている。尚、多気筒エンジンに対して、この出口制
御型レギュレータ80を用いる場合は、上記第2空間部
81bを水平方向に延ばしてデリバリパイプを形成させ
ることができる。すなわち、第2空間部81bにより、
インジェクタ30へ燃料を供給するデリバリ室が形成さ
れることになる。また、リリーフ通路81eに連通する
リターン通路を画定するリターンパイプ81f及び第2
空間部81bに水平方向から連通する流入通路を画定す
る流入パイプ81gが、レギュレータ本体81に圧入さ
れている。この流入パイプ81gは燃料フィードパイプ
130に接続され、リターンパイプ81fは燃料リター
ンパイプ150に接続される。尚、リターンパイプ81
f及び流入パイプ81gは、レギュレータ本体81に一体
的に成型されてもよい。
【0050】さらに、上記第3空間部81hには、外側
からダイアフラム86が配置され、その外側にコイルス
プリング87が配置され、このコイルスプリング87を
所定量圧縮させつつダイアフラム86を挟むようにし
て、キャップ状のカバー体88が結合されている。すな
わち、ダイアフラム86が第3空間部81hを下側から
閉塞し、コイルスプリング87の付勢力により、ダイア
フラム86が内側に向けて所定の圧力で押圧されてい
る。尚、カバー体88には通気孔88aが設けられてお
り、このカバー体88に囲まれる空気室を大気に開放し
ている。尚、この空気室は、吸気マニホールド22内に
連通されていてもよい。
【0051】上記ダイアフラム86、第3空間部81
h、及び連通路81kは、プランジャポンプ50からイン
ジェクタ30までの燃料通路内での燃料の脈動を吸収す
るためのアキュームレータ(あるいはサイレンサ)の役
割をなすものである。このアキュームレータにより、プ
ランジャポンプ50に起因する燃料の脈動が抑制ないし
は完全に吸収されて、インジェクタ30から噴射される
燃料のバラツキを抑えることができ、又、チェックバル
ブ83が弁座部81dを連打するような振動現象を防止
でき、装置の耐久性を向上させることができる。
【0052】上記構成の出口制御型レギュレータ80に
おいては、プランジャポンプ50から吐出された比較的
低圧の燃料が、燃料フィードパイプ130を介して流入
パイプ81gに導かれると、第2空間部81bからイン
ジェクタ30に向かうと共に、連通路81cを通って制
御室(第1空間部81a)及び第3空間部81hにも導
かれる。
【0053】ここで、制御室内の燃料の圧力が所定レベ
ルを超えると、ダイアフラム83がコイルスプリング8
4の付勢力に抗して上方に押し上げられ、制御弁82が
リリーフ通路81eの上端を開放し、燃料タンク40に
向けて燃料が流出し始める。そして、制御室内の燃料の
圧力が所定レベルまで下がると、再びダイアフラム83
がコイルスプリング84に付勢されて、制御弁82がリ
リーフ通路81eの上端を閉塞する。これにより、イン
ジェクタ30の上流領域における燃料の圧力がほぼ一定
に維持される。この出口制御型レギュレータ80におい
ては、比較的低圧の燃料が供給されるため、燃料タンク
40へリターンさせる燃料の流量も少なく、高圧にて供
給される従来の高圧噴射の場合に比べて消費電力を低減
することができる。
【0054】また、制御室内の燃料の圧力に変動が生
じ、この圧力が所定レベルを超えると、ダイアフラム8
6がコイルスプリング87の付勢力に抗して外側に押し
出され、燃料の圧力を低減させるように作用する。これ
により、燃料の脈動が効率よく抑制ないしは吸収され
る。また、ダイアフラム86、第3空間部81h、コイ
ルスプリング87、及びカバー体88等からなるアキュ
ームレータが、燃圧レギュレータと一体的に形成されて
いることから、装置全体としてのコンパクト化を行なう
ことができる。
【0055】上記構成の出口制御型レギュレータ80に
おいては、燃料のベーパがインジェクタ30内に侵入す
るのを防止するべくベーパを分離するベーパ分離手段を
採用することができる。図6は、このベーパ分離手段を
採用した実施形態を示すものである。図6(a)に示す
出口制御型レギュレータ80´は、その第2空間部81
b´が、図5に示す第2空間部81bよりも大きく形成さ
れており、流入パイプ81gから侵入したベーパあるい
は第2空間部81b´で発生したベーパが、上方に向か
って移動し、連通路81cから制御室に抜けるようにな
っている。これにより、燃料通路内で発生したベーパが
インジェクタ30に侵入あるいは吸い込まれるのを防止
することができる。
【0056】図6(b)に示す出口制御型レギュレータ
80´´は、その第2空間部81b´´が、図5に示す第
2空間部81bよりも大きく形成され、さらに、この第2
空間部81b´´内において、断面L字状の案内板89
が設けられており、特に流入パイプ81gから侵入した
ベーパが、この案内板89により上方に強制的に案内さ
れて、連通路81cから制御室に抜けるようになってい
る。これにより、燃料通路内で発生したベーパがインジ
ェクタ30に侵入あるいは吸い込まれるのをより一層確
実に防止することができる。
【0057】一方、入口制御型レギュレータ(減圧弁と
も称す)90は、図7に示すように、アルミニウム材等
を成型して形成されたレギュレータ本体91、ディスク
バルブ92、ディスクバルブ92の開閉を制御するプッ
シュロッド93、ダイアフラム94等を基本構成として
備えている。
【0058】レギュレータ本体91には、第1空間部9
1a、第2空間部91b、この第1空間部91aと第2
空間部91bとを連通する連通路91c、デリバリ室を
画定する第3空間部91d、この第3空間部91dと第
2空間部91bとを連通する連通路91e、第3空間部
91dから水平に伸びるリターン通路91f等が形成され
ている。この第1空間部91aには、燃料の流入通路を
画定すると共に燃料フィードパイプ130に接続される
流入パイプ91gが圧入されており、又、リターン通路
91fには、燃料リターンパイプ150に接続されるリ
ターンパイプ91hが圧入されている。尚、流入パイプ
91g及びリターンパイプ91hは、レギュレータ本体
91に一体的に成型されてもよい。
【0059】上記第1空間部91aには、略中央部に開
口95aを有する支持キャップ95が固定されており、
その底面にコイルスプリング96が配置され、さらに、
このコイルスプリング96の上にディスクバルブ92が
配置されている。そして、連通路91cの下端部開口9
1kを閉塞するように、コイルスプリング96がディス
クバルブ92を上方に向けて付勢している。
【0060】第2空間部91bには、連通路91cを通
り抜けてディスクバルブ92の上面に当接するプッシュ
ロッド93を保持したダイアフラム94が配置され、そ
の外側にコイルスプリング97が配置され、このコイル
スプリング97を所定量圧縮させつつダイアフラム94
を挟むようにして、キャップ状のカバー体98が結合さ
れている。尚、カバー体98には通気孔98aが設けら
れており、このカバー体98に囲まれる空気室を大気に
開放している。尚、この空気室は、吸気マニホールド2
2内に連通されていてもよい。また、第2空間部91b
には、連通路91cに嵌合されたストッパ99が所定の
高さだけ突出して設けられており、このストッパ99の
上端部にダイアフラム94の下面が当接して、ダイアフ
ラム94すなわちプッシュロッド93の下方への移動を
所定の範囲に規制している。
【0061】第3空間部91dには、その下側に開口部
91mが形成され、この開口部91mにインジェクタ30
の上部(燃料コネクタ32)が嵌合されるようになって
いる。尚、多気筒エンジンに対して、この出口制御型レ
ギュレータ90を用いる場合は、上記第3空間部91d
を水平方向に延ばしてデリバリパイプを形成させること
ができる。すなわち、第3空間部91dにより、インジ
ェクタ30へ燃料を供給するデリバリ室が形成されるこ
とになる。
【0062】第3空間部(デリバリ室)91dの下流に
位置するリターンパイプ91hの内部には、チェックバ
ルブ91n、このチェックバルブ91nをリターン通路9
1fの端部に向けて付勢するコイルスプリング91p、
さらにその下流側に、オリフィス91rが配置されてい
る。
【0063】上記チェックバルブ91nは、燃料の供給
が行なわれない状態において、第3空間部(デリバリ
室)91d内の残圧を所定レベルに保持する役割をなす
ものである。これにより、特に、高温下でエンジンを停
止して再始動する際に、ベーパロック等による始動性不
良を改善して、常に良好な始動性を確保することができ
る。また、オリフィス91rは、発生した燃料のベーパ
を効率よく排出するための流量調整の役割をなすもので
ある。
【0064】上記構成の入口制御型レギュレータ90に
おいては、通常において、コイルスプリング97の付勢
力によりダイアフラム94が押し下げられて、プッシュ
ロッド93がディスクバルブ92を下方に押し下げてい
る。従って、ディスクバルブ92は連通路91cを開放
しており、流入パイプ91gにより第1空間部91a内
に導かれた燃料は、連通路91cを通って第2空間部9
1b内に流れ込み、さらに、連通路91eを通って第3
空間部(デリバリ室)91dに導かれる。
【0065】一方、第2空間部91b内の圧力が所定レ
ベル以上になると、コイルスプリング97の付勢力に抗
してダイアフラム94が上方に押し上げられ、プッシュ
ロッド93も同時に上方に移動する。そして、所定の位
置までプッシュロッド93が移動すると、ディスクバル
ブ92がコイルスプリング96の付勢力により付勢され
て連通路91cの下端開口91kを閉塞する。上記一連
の動作が応答性よく行なわれることで、流入パイプ91
gから導かれる燃料の脈動を効果的に低減することがで
きる。尚、この第1空間部91aよりも上流側におい
て、燃料の脈動を吸収するアキュームレータを採用すれ
ば、より一層脈動を低減することができる。
【0066】上記構成の入口制御型レギュレータ90に
おいては、ディスクバルブ92の代わりにゴムあるいは
鋼製の球状のバルブを採用することができ、又、ディス
クバルブ92及びプッシュロッド93の代わりに、両者
が一体となったポペット弁タイプのものを採用すること
もできる。また、前述の出口制御型レギュレータ80と
同様に、第3空間部91dに、図6に示すようなベーパ
分離手段を採用することも勿論可能である。これによ
り、ベーパがインジェクタ30内に侵入あるいは吸い込
まれるのを防止することができる。
【0067】上記のように、燃圧レギュレータ80,9
0が直接接続されるインジェクタ30は、図1に示すよ
うに、エンジン20の吸気マニホールド22に接続され
たスロットルボデー110に直接取り付けられている。
このインジェクタ30の取り付け位置は、図8に示すよ
うに、スロットルボデー110の吸気通路112内に回
動自在に設けられたスロットルバルブ111よりも下流
側であり、又、その取り付け方向は、吸気通路112の
伸長方向Lに対して略直交する方向、すなわち、吸気通
路112内の吸気の流れに対して略直交する方向から、
燃料が噴射されるように配置されている。このように配
置されることで、インジェクタ30から噴射された燃料
が、吸気の流れに衝突して撹乱される。従って、燃料が
比較的低圧にて噴射されても、噴霧の微粒化が促進され
る。
【0068】また、インジェクタ30は、吸気マニホー
ルド22の上流端に接続されたスロットルボデー110
に取り付けられていることから、結果的に、エンジン2
0の吸気バルブ23(図1参照)から所定距離隔てた吸
気通路の上流側の位置に配置された状態となっている。
この所定距離は、実質的には吸気マニホールド22の吸
気通路22aの長さに支配されることになり、この寸法
を選定するにあたっては、レイアウト上の制約に加え
て、吸気マニホールド22から放出される熱が、内部を
通過する燃料噴霧に伝わるような十分な長さとするのが
好ましい。このような長さとすることで、この吸気通路
22a内を噴射された燃料が移動する際に、吸気マニホ
ールド22からの加熱作用すなわちライザー効果によ
り、燃料の霧化が促進される。
【0069】インジェクタ30は、図8に示すように、
電磁弁駆動式のものであり、略筒状をなす本体31、本
体31の一端部に位置する燃料コネクタ32、本体31
のコネクタ32側に設けられた電気コネクタ33、噴射
部分を形成する先端部34等により構成されている。
【0070】本体31の内部には、燃料通路31aが形
成されており、略中央部に固定鉄芯35が配置され、そ
の周りにソレノイドコイル36が巻回されている。ま
た、燃料通路31a内の略中間領域にはリターンスプリ
ング37が配置され、その下流側に可動鉄芯38が往復
動自在に配置されている。
【0071】この可動鉄芯38の下流側には、一体的に
針弁39が形成されており、この針弁39の弁部39a
が燃料通路31aの弁座に対して当接及び離隔すること
により、燃料通路31aを開閉するようになっている。
また、これら弁部39a等を囲む先端部34の端部に
は、噴口34aが形成されており、この噴口34aから
燃料が噴射されるようになっている。
【0072】すなわち、燃料コネクタ32側から供給さ
れた燃料は、フィルタを通り、燃料通路31aを通って
弁部39aの上流直前まで満たされる。この状態で、コ
ントロールユニット103から電気コネクタ33を介し
て信号が送られてソレノイドコイル36が通電される
と、電磁力が発生して、リターンスプリング37の付勢
力に抗して可動鉄芯38が持ち上げられる。これと同時
に、針弁39も上方に移動し、弁部39aが燃料通路3
1aを開放する。これにより、噴口34aから所定圧力
かつ所定流量の燃料が噴射される。一方、ソレノイドコ
イル36への通電が断たれると、リターンスプリング3
7の付勢力により可動鉄芯38は復帰させられ、弁部3
9aが燃料通路31aを閉塞する。
【0073】以上の構成からなる電子制御燃料噴射装置
の動作について、以下に説明する。先ず、エンジン20
の状態を検出する回転速度センサ100、水温センサ1
01、圧力センサ102、スロットル開度センサ120
等の検出信号に基づき、コントロールユニット103か
らプランジャポンプ50に信号が送られると、プランジ
ャ54が、例えば40Hzにてパルス駆動される。そし
て、燃料タンク40、燃料フィルタ41、低圧フィルタ
140を経由してきた燃料は、比較的低圧にてプランジ
ャポンプ50から吐出される。
【0074】この際の吐出圧は、インジェクタ30上流
での燃圧が、約30kPa〜100kPa程度になるよ
うに設定される。30kPaより小さいと、燃料のベー
パが発生し易くなるため、ベーパ発生の限界としてこれ
以上の値が好ましく、一方、100kPaを超えると、
燃料フィードパイプ130等として簡便な耐圧性の低い
配管を用いることができなくなるため、配管等の耐圧限
界としてこれ以下の値が好ましい。
【0075】そして、燃料フィードパイプ130を通
り、燃圧レギュレータ80,90に導かれた燃料は、適
宜所望の圧力に調整され、又、燃料の脈動が吸収され
る。この状態で、コントロールユニット103からイン
ジェクタ30に信号が送られると、インジェクタ30の
電磁弁(針弁39)が開弁して、吸気通路112内の吸
気の流れに対して略直交する方向から、吸気通路112
内に燃料が噴射される。
【0076】噴射された燃料は、吸気との衝突により撹
乱されて微粒化が促進され、さらに、吸気マニホールド
22内を通過する際にライザー効果によりその霧化が促
進される。これにより、微粒化及び霧化が促進された燃
料が、吸気と共にエンジン20の燃焼室内に導かれて、
好ましい燃焼を生じることになる。
【0077】一方、インジェクタ30で噴射された以外
の燃料は、燃圧レギュレータ80,90のリターンパイ
プ81f、91hから燃料リターンパイプ150を経由し
て、再び燃料タンク40に還流されることになる。この
還流される燃料流量も少ないため、システム全体として
の消費電力が低減される。
【0078】以上述べた実施形態においては、燃料ポン
プとして、電磁駆動でかつ容積型のプランジャポンプ5
0のみを示したが、比較的低圧の燃料吐出が可能なもの
として、電磁駆動でかつ容積型のダイアフラムポンプ又
は回転容積型のローラベーンポンプを採用することもで
きる。また、小排気量のエンジンが搭載されるものとし
て、ここでは二輪車を例に挙げたが、これに限定される
ものではなく、三輪車又は四輪車等のカート、芝刈り
機、発電機用の等の汎用エンジン、あるいはレジャーボ
ート等の船舶及びスノーモービル等の如く、小排気量の
エンジンが搭載されるものであれば好ましく適用するこ
とができる。
【0079】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電子制御燃
料噴射装置によれば、電磁駆動式のプランジャポンプと
入口制御あるいは出口制御の燃圧レギュレータとの組み
合わせにより、例えば1気筒当たり50cc程度の小排
気量のエンジンに対して、必要とされる少量の燃料を噴
射させることができる。
【0080】また、供給系全体が低圧になり、又、燃圧
レギュレータから還流させる燃料の流量も少ないため、
全体としての消費電力を低減することができる。また、
プランジャポンプは、インライン配置が可能なため、レ
イアウトあるいは設計の自由度が増加し、特に二輪車等
に搭載する場合に、従来の燃料タンクを流用しつつコン
パクトな配置構造を達成することができる。
【0081】さらに、低圧吐出のプランジャポンプであ
るが故に、従来のような高圧フィルタを必要とせず、キ
ャブレータを用いたシステムで採用されていた低圧フィ
ルタを適用することができ、又、耐圧構造を必要としな
いため、配管の簡略化、配管材料の薄肉化等により、供
給系全体としての軽量化、小型化、低コスト化を達成す
ることができる。
【0082】さらにまた、ベーパ分離手段を採用し、
又、インジェクタを吸気通路に対して略直交するように
あるいはエンジンの吸気バルブから隔てた吸気通路の上
流側に取り付けることで、燃料通路及びインジェクタ内
部でのベーパの発生を抑えることができ、噴射された燃
料の微粒化及び霧化を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子制御燃料噴射装置の全体構成を示
す概略構成図である。
【図2】本発明に係る電子制御燃料噴射装置の一部を構
成するプランジャポンプの概略構成を示す断面図であ
る。
【図3】図2に示すプランジャポンプの特性を示すもの
であり、図3(a)は所定の電流値におけるプランジャ
のストロークと推力との関係を示す図、図3(b)は電
流値とプランジャのストロークとの関係を示す図、図3
(c)は電流値と推力との関係を示す図である。
【図4】図4(a)及び図4(b)は、それぞれプラン
ジャポンプの他の実施形態を示す部分断面図である。
【図5】本発明に係る電子制御燃料噴射装置の一部を構
成する出口制御型レギュレータの概略構成を示す断面図
である。
【図6】図5に示す出口制御型レギュレータに対して、
ベーパ分離手段を採用した実施形態を示すものであり、
図6(a)はベーパ分離手段として空間を確保した実施
形態を示す部分断面図、図6(b)はベーパ分離手段と
して案内板を採用した実施形態を示す部分断面図であ
る。
【図7】本発明に係る電子制御燃料噴射装置の一部を構
成する入口制御型レギュレータの概略構成を示す断面図
である。
【図8】本発明に係る電子制御燃料噴射装置の一部を構
成するインジェクタの配置構造を示す断面図である。
【図9】従来の電子制御燃料噴射装置の全体構成を示す
概略構成図である。
【符号の説明】
20 エンジン 22 吸気マニホールド 22a 吸気通路 30 インジェクタ 40 燃料タンク 50 プランジャポンプ 53 ソレノイドコイル 54 プランジャ 57 第1コイルスプリング(弾性体) 58 第2コイルスプリング(弾性体) 59 第1チェックバルブ 60 第3コイルスプリング 62 第2チェックバルブ 63 第4コイルスプリング 80 出口制御型レギュレータ(燃圧レギュレータ) 81b´ 第2空間部(ベーパ分離手段) 89 案内板(ベーパ分離手段) 90 入口制御型レギュレータ(燃圧レギュレータ) 100 回転速度センサ 101 水温センサ 102 圧力センサ 103 コントロールユニット(制御手段) 110 スロットルボデー 111 スロットルバルブ 112 吸気通路 120 スロットル開度センサ 130 燃料フィードパイプ 140 低圧フィルタ 150 燃料リターンパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 55/02 310 F02M 55/02 310C 350 350E (72)発明者 高 橋 淳 一 郎 神奈川県小田原市久野2480番地 株式会社 ミクニ小田原事業所内 (72)発明者 江 原 亮 二 神奈川県小田原市久野2480番地 株式会社 ミクニ小田原事業所内 (72)発明者 橋 本 省 吾 神奈川県小田原市久野2480番地 株式会社 ミクニ小田原事業所内 Fターム(参考) 3G066 AA01 AA15 AA16 AB02 AD10 BA01 BA03 BA12 BA17 BA22 BA30 BA37 BA46 BA61 BA63 BA65 BA67 CA01U CA04T CA09 CA22T CB07U CB12 CB15 CC06U CC14 CD01 CD12 CD14 CD17 CD26 CD29 CE13 CE25 CE34 DB01 DB02 DC04 DC09 DC11 DC13 DC14 DC19 DC24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気通路内に燃料を噴射する
    電磁弁駆動式のインジェクタと、燃料タンク内の燃料を
    インジェクタに向けて圧送する燃料ポンプと、燃料ポン
    プからインジェクタまで導かれる燃料の圧力を調整しつ
    つ燃料タンクに向けて燃料の還流を行なう流量制御型の
    燃圧レギュレータと、エンジンの運転情報に基づいて少
    なくともインジェクタに制御信号を発する制御手段と、
    を備えた電子制御燃料噴射装置であって、 前記燃料ポンプは、電磁力を駆動源として往復動させら
    れるプランジャにより、所定容積の燃料を圧送する容積
    型のプランジャポンプであり、 前記燃圧レギュレータは、前記インジェクタよりも上流
    側において、燃料の流入量を制御する入口制御型レギュ
    レータである、ことを特徴とする電子制御燃料噴射装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジンの吸気通路内に燃料を噴射する
    電磁弁駆動式のインジェクタと、燃料タンク内の燃料を
    インジェクタに向けて圧送する燃料ポンプと、燃料ポン
    プからインジェクタまで導かれる燃料の圧力を調整しつ
    つ燃料タンクに向けて燃料の還流を行なう流量制御型の
    燃圧レギュレータと、エンジンの運転情報に基づいて少
    なくともインジェクタに制御信号を発する制御手段と、
    を備えた電子制御燃料噴射装置であって、 前記燃料ポンプは、電磁力を駆動源として往復動させら
    れるプランジャにより、所定容積の燃料を圧送する容積
    型のプランジャポンプであり、 前記燃圧レギュレータは、前記インジェクタよりも下流
    側において、還流される燃料の流出量を制御する出口制
    御型レギュレータである、ことを特徴とする電子制御燃
    料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料ポンプから前記インジェクタま
    での燃料通路内での燃料の脈動を吸収するためのアキュ
    ームレータを有する、ことを特徴とする請求項1又は2
    記載の電子制御燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記プランジャポンプは、燃料の通路を
    形成する筒体と、前記筒体の通路内に密接して所定範囲
    内を往復動自在に配置されかつ往復動方向に貫通する燃
    料通路を有するプランジャと、前記プランジャの燃料通
    路を閉塞するように付勢されかつ前記プランジャの往動
    作により前記燃料通路を開放するように配置された第1
    チェックバルブと、前記筒体に支持されかつ前記プラン
    ジャの両端を往復動方向においてお互いに拮抗するよう
    に付勢する一対の弾性体と、前記プランジャよりも燃料
    の流れ方向下流側に配置されて前記筒体の通路を閉塞す
    るように付勢されかつ前記プランジャの復動作により前
    記筒体の通路を開放するように配置された第2チェック
    バルブと、前記プランジャに対して電磁力を付与するソ
    レノイドコイルと、を有する、ことを特徴とする請求項
    1ないし3いずれかに記載の電子制御燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記ソレノイドコイルは、前記プランジ
    ャの往動作時のみに通電され、前記一対の弾性体は、前
    記プランジャの往動作に対して拮抗する側の弾性体が配
    置された上流側容積が、他方の弾性体が配置された下流
    側容積よりも大きくなるように設定されている、ことを
    特徴とする請求項4記載の電子制御燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】 前記アキュームレータは、前記燃圧レギ
    ュレータと一体的に形成されている、ことを特徴とする
    請求項3記載の電子制御燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】 前記燃圧レギュレータは、前記インジェ
    クタに直接結合され、かつ、燃料のベーパが前記インジ
    ェクタ内に侵入するのを防止するべくベーパを分離する
    ベーパ分離手段を有する、ことを特徴とする請求項1な
    いし6いずれかに記載の電子制御燃料噴射装置。
  8. 【請求項8】 前記インジェクタは、エンジンの吸気通
    路の伸長方向に対して略直交する方向に燃料を噴射する
    ように配置されている、ことを特徴とする請求項1ない
    し7いずれかに記載の電子制御燃料噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記インジェクタは、エンジンの吸気バ
    ルブから所定距離隔てた吸気通路の上流側の位置にて、
    配置されている、ことを特徴とする請求項1ないし8い
    ずれかに記載の電子制御燃料噴射装置。
  10. 【請求項10】 前記エンジンの吸気通路の一部を形成
    すると共に前記吸気通路を開閉するスロットルバルブを
    備えたスロットルボデーを有し、 前記インジェクタは、前記スロットルボデーに直接取り
    付けられている、ことを特徴とする請求項1ないし9い
    ずれかに記載の電子制御燃料噴射装置。
  11. 【請求項11】 前記プランジャポンプは、前記制御手
    段により共振駆動される、ことを特徴とする請求項1な
    いし10いずれかに記載の電子制御燃料噴射装置。
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