JP2001139873A - 粉体塗料組成物および塗装物 - Google Patents

粉体塗料組成物および塗装物

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JP2001139873A
JP2001139873A JP32481799A JP32481799A JP2001139873A JP 2001139873 A JP2001139873 A JP 2001139873A JP 32481799 A JP32481799 A JP 32481799A JP 32481799 A JP32481799 A JP 32481799A JP 2001139873 A JP2001139873 A JP 2001139873A
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coating composition
softening point
phenol novolak
aerosol
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Takushi Nakamura
卓志 中村
Mitsuo Kuze
光夫 久世
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Abstract

(57)【要約】 【課題】弱酸性を呈し、20%程度の含有水分エアゾー
ル内容物のような高度な耐食性を得るには、通常、粉体
塗料による塗膜とエポキシ樹脂系のプライマーを下塗り
とした2コートの複層塗膜が形成されているが、本発明
では上記エアゾール内容物のエアゾール用金属缶体に粉
体塗料による塗膜を1コートで塗膜を形成しても、耐食
性が良好な粉体塗料組成物、塗装物、好適な塗装物とし
てエアゾール用金属缶体を提供すること。 【解決手段】(1)分子内にカルボキシル基を有するポ
リエステル樹脂、および(2)軟化点が異なる複数種の
フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含有する粉体塗
料組成物。好ましくは、異なる軟化点が、一方は70〜
80℃で、もう一方が60〜69℃である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料組成物に
関し、詳しくは優れた耐食性、塗膜物性を有し、エアゾ
ール缶の内面に1コートで適用可能な粉体塗料組成物お
よびこの粉体塗料組成物による塗膜が形成された塗装物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気製品、OA機器、自動車部品
等の金属製品、建築外装用パネル、内装パネル、フェン
ス等の建材、金属缶その他の塗装にポリエステル系の粉
体塗料を適用し、焼付により硬化塗膜を得ることが広く
実用化されている。このようなものの1つとして粉体塗
料による塗膜が形成されたエアゾール用金属缶体が、特
開平8−85582号公報に記載されている。
【0003】近年、化粧品等のエアゾール製品には、ヘ
アムース等の泡状エアゾール内容物が用いられている。
これらの泡状エアゾール内容物の多くは、弱酸性を呈し
水分の含有率が20%程度以上の水性のものがある。こ
れらのエアゾール内容物を含んだエアゾール製品に対し
ては、十分な耐食性を得るために、粉体塗料による塗膜
とエポキシ樹脂系のプライマーを下塗りとした2コート
の複層塗膜を通常形成しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水分
含有率が20%程度以上の水性のエアゾール内容物を含
むエアゾール用金属缶体に、粉体塗料による塗膜を1コ
ートで塗膜を形成しても、耐食性が良好な粉体塗料組成
物および塗装物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。 1.(1)分子内にカルボキシル基を有するポリエステ
ル樹脂、および(2)軟化点が異なる複数種のフェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂を含有する粉体塗料組成
物。 2.上記(2)軟化点が異なる複数種のフェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂のうち、一方の軟化点が70〜8
0℃、およびもう一方の軟化点が60〜69℃である上
記の粉体塗料組成物。 3.上記軟化点が70〜80℃であるフェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂と軟化点が60〜69℃であるフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂との固形分質量混合比
率が、99/1〜50/50である上記の粉体塗料組成
物。 4.上記分子内にカルボキシル基を有するポリエステル
樹脂のカルボキシル基と、上記フェノールノボラック型
エポキシ樹脂が有するエポキシ基とのモル比が、1/
1.2〜1/0.6である上記の粉体塗料組成物。 5.上記の粉体塗料組成物を塗装した塗装物。 6.上記塗装物がエアゾール用金属缶体である上記の塗
装物。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0007】本発明の熱硬化性粉体塗料は、(1)ポリ
エステル樹脂、および(2)軟化点の異なる複数種のフ
ェノールノボラックエポキシ樹脂とを含有する。ここで
一方の軟化点が、70〜80℃であり、もう一方の軟化
点が60〜69℃であることが好ましい。
【0008】本発明において用いられる(1)ポリエス
テル樹脂としては、分子内にカルボキシル基を有するポ
リエステル樹脂であり、分子内にカルボキシル基を2個
以上有するものが好適に用いられる。このようなものと
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット
酸、フタル酸、コハク酸、グルタン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、デカンジカルボン酸、β−オキシプロピオン
酸等のカルボン酸成分とエチレングリコール、プロパン
ジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等の多価アルコール成分とをカルボン酸
に対してアルコールが過剰となる条件で反応させてなる
ポリエステル樹脂に、カルボン酸を付加させて得ること
ができる。
【0009】上記ポリエステル樹脂が有する、酸価(m
gKOH/g)は、20〜100が好ましい。酸価が2
0未満では、反応性が低下し塗膜物性が低下することが
あり、酸価が100を超えると、反応性が高すぎ、塗膜
のフローが不十分のため、塗膜平滑性が損なわれること
がある。より好ましい酸価は、40〜60である。また
上記ポリエステル樹脂の数平均分子量は、1000〜8
000が好ましい。数平均分子量が1000未満では、
塗膜物性が低下することがあり、数平均分子量が800
0を超えると、塗膜のフローが不十分のため、塗膜平滑
性が損なわれることがある。より好ましい数平均分子量
は、4000〜6000である。さらに上記ポリエステ
ル樹脂の軟化点は、50〜150℃が好ましい。軟化点
が50℃未満では、塗料の粉末粒子が貯蔵中にくっつい
てしまうブロッキングがおき、塗料の貯蔵安定性が損な
われることがあり、軟化点が150℃を超えると塗膜の
フローが不十分のため、塗膜平滑性が損なわれることが
ある。より好ましい軟化点は、80〜120℃である。
【0010】(2)軟化点の異なる複数種のフェノール
ノボラックエポキシ樹脂のうち、一方は、軟化点が60
〜69℃であることが好ましい。軟化点が、60℃未満
では、ブロッキングがおき、塗料の貯蔵安定性が損なわ
れることがあり、軟化点が、69℃を超えると軟化点の
異なる複数種を併用している効果がなく、塗膜物性が低
下することがある。より好ましくは60〜65℃であ
る。
【0011】もう一方の軟化点は70〜80℃が好まし
い。軟化点が、70℃未満では、軟化点の異なる複数種
を併用している効果がなく、20%程度の含有水分エア
ゾール内容物等に対する耐食性が得られないことがあ
り、軟化点が、80℃を超えると塗膜物性が低下するこ
とがある。より好ましくは75〜80℃である。
【0012】低軟化点のフェノールノボラックエポキシ
樹脂には、耐衝撃性試験やエリクセン試験等での塗膜物
性付与機能がある。一方、高軟化点のフェノールノボラ
ックエポキシ樹脂には、80%程度のエタノール溶液、
硫酸溶液や耐沸水性に対する耐食性付与機能がある。な
お軟化点の測定は、JIS K22076.4軟化点試
験方法(環球法)によって行う。
【0013】これらのフェノールノボラックエポキシ樹
脂の軟化点を調整するには、フェノールノボラックエポ
キシ樹脂の分子量を調整することによって行う。分子量
を大きくすると、軟化点の高い樹脂を得ることができ
る。
【0014】また本発明で用いられる(2)軟化点の異
なる複数種のフェノールノボラックエポキシ樹脂は、フ
ェノール系化合物とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に
縮合させて得ることのできるノボラック樹脂をグリシジ
ル化させたものである。
【0015】上記フェノール系化合物としてはフェノー
ル類としてはフェノールの他、フェノールのo−、p
−、m−位がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、オクチル基等のC1〜C12のアルキル基、フッ素、
塩素、臭素のハロゲン基、ニトロ基、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のC1〜C4のアル
コキシ基、アミノ基及びジメチルアミノ基、ジエチルア
ミノ基に代表される各種アルキル置換アミノ基で置換さ
れたフェノール類、レゾルシン、フロログリシノール、
ピロガロール等の水酸基を1つ以上有するフェノール類
が挙げられ、さらにクレゾール類、エチルフェノール
類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、クロ
ロフェノール類、ブロモフェノール類が挙げられ、ポリ
フェノール類としてトリスヒドロキシフェニルメタン、
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール
S、ビスフェノールC、2,2’,6,6’−テトラメ
チル−4,4’−ビフェニルフェノール、4,4’−ビ
フェニルフェノール、テトラブロモビスフェノールAが
挙げられ、ナフトール類としてα−ナフトール、β−ナ
フトール、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,6−
ジヒドロキシナフタレンが挙げられる。これらの各種フ
ェノール類のうち、好ましくはフェノールの他、フェノ
ールのo−、p−、m−位がメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、オクチル基等のC1〜C12のアルキ
ル基、フッ素、塩素、臭素のハロゲン基、ニトロ基、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の
1〜C4のアルコキシ基、アミノ基およびジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基に代表される各種アルキル置換
アミノ基で置換されたフェノール類、レゾルシン、フロ
ログリシノール、ピロガロール等の水酸基を1つ以上有
するフェノール類である。
【0016】アルデヒド類としてはホルマリン、アセト
アルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアル
デヒド、tert−ブチルベンズアルデヒド、メチルベ
ンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、ニトロベン
ズアルデヒド等が挙げられる。
【0017】これら各種フェノール類およびアルデヒド
類を用いて塩酸、硫酸、蓚酸等の各種無機酸、または有
機酸を用いてノボラック樹脂とした後、例えばアルカリ
の存在下エピクロルヒドリンを用いてグリシジル化して
本発明で使用するフェノールノボラック型エポキシ樹脂
が得られる。
【0018】上記高軟化点のフェノールノボラックエポ
キシ樹脂と低軟化点のフェノールノボラックエポキシ樹
脂の固形分混合比率は、99/1〜50/50が好まし
く、50/50を超える(低軟化点のフェノールノボラ
ックエポキシ樹脂が多すぎる)と、ブロッキングがお
き、塗料の貯蔵安定性が損なわれることや20%程度の
含有水分エアゾール内容物等に対する耐食性が得られな
いことがあり、99/1未満(高軟化点のフェノールノ
ボラックエポキシ樹脂が多すぎる)では、塗膜物性が低
下することがある。より好ましくは、90/10〜75
/25である。
【0019】本発明においては、上記分子内にカルボキ
シル基を有するポリエステル樹脂のカルボキシル基と、
上記エポキシ基含有樹脂が有するエポキシ基とのモル比
は、1/1.2〜1/0.6であることが好ましい。こ
の範囲を外れると、塗膜物性が低下することがある。よ
り好ましくは、1/1〜1/0.8である。
【0020】また上記粉体塗料は、着色顔料、防錆顔料
または体質顔料の各種顔料、表面調整剤、ベンゾインや
ベンゾイン誘導体等の発泡防止剤、ワキ防止剤、硬化触
媒、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料分散剤、
難燃剤、流動性付与剤等の各種添加剤を含むことができ
る。
【0021】上記粉体塗料の粒径は、平均粒径で20〜
50μmが好ましく、20μm未満では、粒径を粉砕す
るのに生産コストがかさむ恐れがあり、50μmを超え
ると塗膜外観がよくない恐れがある。
【0022】本発明の粉体塗料組成物は、以下の工程に
より得ることができる。すなわち上記必要な各原料を準
備した後、予備混合工程、溶融混練工程、冷却工程、粉
砕工程、粒度分布調整のための分級工程、および充填工
程を経て塗料粉体が製造される。予備混合工程は各種原
料を混合機に仕込み、予備的に混合する工程である。混
合機としてはスーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等
が代表的に挙げられる。溶融混練工程は、予備的に混合
された原料を加熱下で混合し、分子レベルで分散する工
程である。ブスコニーダー、エクストルーダー等が代表
的に用いられる。冷却工程は溶融混練された分散体を加
圧ロールにてシート状に形成し、冷却固化する。粉砕工
程は、塗料の用途に応じて最適な粒度分布に微粉砕する
工程である。この工程ではアトマイザー、ターボミル、
ジェットミル等が代表的に用いられる。粒度分布調整の
ための分級工程は、大粒子または微小粒子またはその両
方を取り除くために行われる。得られた粉体塗料は容器
に充填され出荷される。
【0023】上記粉体塗料組成物を静電粉体塗装法によ
り、必要により表面処理した導電性被塗物に塗装する。
静電粉体塗装法としては、コロナ荷電法または摩擦荷電
法を用いることができる。
【0024】上記静電粉体塗装法は、被塗物を接地した
後、コロナ帯電型塗装ガンまたは摩擦帯電型塗装ガン等
の粉体塗装ガンを用いて粉体塗料を導電性被塗物にスプ
レーすることにより行われる。形成された塗膜を、15
0〜250℃、0.5〜30分間焼き付けて硬化塗膜を
得る。得られた粉体塗料の硬化膜厚は、30〜80μm
が好ましい。
【0025】塗装物 本発明の塗装物は、上記粉体塗料組成物を塗装したもの
である。被塗物としては、導電性被塗物であればこれに
対して塗膜を形成することができる。特にエアゾール金
属缶に下塗塗膜を省略して、脱脂、化成等の塗装前処理
されたエアゾール金属缶に直接本発明の粉体塗料組成物
を1コートで塗膜を形成することができる。一方何らか
の事情で、下塗塗膜を形成する場合には、硬化膜厚は、
5〜20μmが好ましい。特に、弱酸性を呈し、20%
程度の含有水分エアゾール内容物を含むエアゾール金属
缶に用いた場合に効果が大きい。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断り
のないかぎり質量部を表す。
【0027】製造例1 酸価54mgKOH/gのポリエステル樹脂(「Ura
lac P2612」、DSMジャパン社製)100
部、軟化点が77℃の高軟化点フェノールノボラックエ
ポキシ樹脂(「EPICLON N775」、大日本イ
ンキ化学工業社製)16.8部、軟化点が65℃の低軟
化点フェノールノボラックエポキシ樹脂(「EPICL
ON N770」、大日本インキ化学工業社製)1.9
部およびアクリル系表面調整剤1.2部を乾式混合機
(「スーパーミキサー」、カワタ社製)で、1500R
PMで2分間混合し、次いで溶融混合機(「ブスコニー
ダーPR46」、ブスジャパン社製)にて溶融混合後、
プレスローラーにて圧延冷却し、粗粉砕しペレットを作
成した。このペレットを機械粉砕機(「アトマイザーK
IIW−1型」、不二パウダル社製)にて粉砕し、15
0メッシュの篩を通して平均粒径30〜40μmの粉体
塗料組成物1を得た。
【0028】製造例2〜9 製造例1に準拠し、表1に示す割合にて粉体塗料組成物
2〜9を得た。なお粉体塗料組成物8および9は、フェ
ノールノボラックエポキシ樹脂の軟化点が一種類のもの
を比較例として用いた。
【0029】実施例1〜7,比較例1〜2 厚さ0.8mm×70mm×150mmのダル鋼板(S
PCC−SD)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインDP
4000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理し
た後、表1にそれぞれ示す粉体塗料をコロナ帯電型塗装
ガン(「GX116」、パーカーアイオニクス社製)を
用いて、硬化膜厚40μmで塗装し、粉体塗料による塗
膜を形成した。次いで上記塗膜が形成された被塗物を、
150秒間、210℃をキープし焼き付け試験板とし
た。次いで、耐食性として80%エタノール溶液浸漬
性、5%硫酸溶液浸漬性および耐沸水性を、塗膜物性と
して耐衝撃性およびエリクセン試験を、また塗料の貯蔵
安定性としてブロッキング性を評価した。結果を表1に
示した。
【0030】評価方法 (耐食性) 80%エタノール溶液浸漬性:試験板を40℃に保たれ
た80%エタノール水溶液に30日間浸漬し、試験板を
引き上げ、塗膜の白化程度を目視で評価した。 ○…異常なし △…僅かに白化あり ×…白化あり 5%硫酸溶液浸漬性:試験板を40℃に保たれた5%硫
酸溶液に30日間浸漬し、試験板を引き上げ、塗膜の変
化程度を目視で評価した。 ○…異常なし △…僅かに白化あり ×…白化またはフクレあり 耐沸水性:試験板を98℃に保たれた水道水を沸騰させ
た中に2時間浸漬し、試験板を引き上げ、1時間室温に
て乾燥後カッターナイフで1mm間隔の素地まで達する
碁盤目を100個作成し、セロファン粘着テープでの剥
離テストによる密着試験を行い残存した碁盤目の数で評
価した。 ○…残存碁盤目100個 △…残存碁盤目99〜90個 ×…残存碁盤目89個未満 (塗膜物性) 耐衝撃性:JISK5400 8.3.2準拠(撃ち
型:0.5インチ径、おもり:1kg、高さ:50c
m)し、塗膜外観を目視で評価した。 ○…塗膜異常なし △…僅かに亀裂あり ×…亀裂顕著にあり エリクセン試験:JISK5400 8.2準拠し、塗
膜外観を目視で評価した。 ○…塗膜異常なし △…僅かに亀裂あり ×…亀裂顕著にあり (塗料の貯蔵安定性) ブロッキング性:塗料を4リットル缶に入れ、35℃で
7日間貯蔵し、塗料の凝集状態を目視で評価した。 ○…塗料異常なし △…僅かに凝集あり ×…凝集顕著にあり
【0031】
【表1】
【0032】表1の結果から明らかのように、本実施例
1〜7で得た塗装物は、分子内にカルボキシル基を有す
るポリエステル樹脂と軟化点が異なる複数種のフェノー
ルノボラックエポキシ樹脂を併用することにより耐食
性、塗膜物性および塗料の貯蔵安定性がバランスよく良
好であった。一方、比較例1〜2は、軟化点が一種類の
のフェノールノボラックエポキシ樹脂を用いたもので、
比較例1では塗膜物性が、また比較例2では耐食性およ
び塗料の貯蔵安定性が満足できないものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明は、分子内にカルボキシル基を有
するポリエステル樹脂と軟化点が異なる複数種のフェノ
ールノボラックエポキシ樹脂を併用することにより、高
軟化点のフェノールノボラックエポキシ樹脂が有する耐
食性付与機能、および低軟化点のフェノールノボラック
エポキシ樹脂が有する塗膜物性付与機能が、バランスよ
く得ることが可能となり、含水エアゾール内容物を用い
たエアゾール用金属缶体に、粉体塗料による塗膜を1コ
ートで塗膜を形成しても、耐食性が良好な粉体塗料組成
物および塗装物を提供可能にした。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CA33 DC42 EA02 EB33 EB35 EB53 4J038 DB062 DB072 DB082 DB132 DB142 DB152 DD061 DD071 DD081 GA06 MA02 MA13 NA03 NA09 PA02 PB04 PB05 PB09 PC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)分子内にカルボキシル基を有するポ
    リエステル樹脂、および(2)軟化点が異なる複数種の
    フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含有する粉体塗
    料組成物。
  2. 【請求項2】前記(2)軟化点が異なる複数種のフェノ
    ールノボラック型エポキシ樹脂のうち、一方の軟化点が
    70〜80℃、およびもう一方の軟化点が60〜69℃
    である請求項1記載の粉体塗料組成物。
  3. 【請求項3】前記軟化点が70〜80℃であるフェノー
    ルノボラック型エポキシ樹脂と軟化点が60〜69℃で
    あるフェノールノボラック型エポキシ樹脂との固形分質
    量混合比率が、99/1〜50/50である請求項1ま
    たは2記載の粉体塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記分子内にカルボキシル基を有するポリ
    エステル樹脂のカルボキシル基と、上記フェノールノボ
    ラック型エポキシ樹脂が有するエポキシ基とのモル比
    が、1/1.2〜1/0.6である請求項1ないし3い
    ずれか1項記載の粉体塗料組成物。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4いずれか1項記載の粉体
    塗料組成物を塗装した塗装物。
  6. 【請求項6】前記塗装物がエアゾール用金属缶体である
    請求項5記載の塗装物。
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