JP2013194145A - 亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板用防錆塗料組成物 - Google Patents

亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板用防錆塗料組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 クロム系防錆顔料を含まなくても、亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板における一般部の耐食性のみならず、加工部や端面部の耐食性に優れた塗膜を形成できる防錆塗料組成物およびそれを用いた塗装金属板を提供する。
【解決手段】 (A)数平均分子量1000〜10000、アミン価10〜50mgKOH/g及び水酸基価180〜280mgKOH/gを有するアミン変性エポキシ樹脂、(B)硬化剤ならびに(C)防錆顔料を含有する塗料組成物であり、かつ上記アミン変性エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)の合計固形分量100質量部に基づいて、固形分量で、アミン変性エポキシ樹脂(A)が85〜97質量部であり、硬化剤(B)が3〜15質量部である亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板用防錆塗料組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、クロム系防錆顔料を含まなくても、耐食性に優れた亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板用の防錆塗料組成物、この防錆塗料組成物を用いた塗装方法および塗装鋼板に関する。さらに詳しくは、この塗料組成物は、塗装亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板における平面部の耐食性のみならず、加工部や端面部の耐食性の向上に効果的な塗料組成物である。
従来、コイルコーティングなどによって塗装された亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板などのプレコート鋼板は、建築物の屋根、壁、シャッター、ガレージなどの建築資材、各種家電製品、配電盤、冷凍ショーケース、鋼製家具及び厨房器具などの住宅関連商品として幅広く使用されている。
プレコート鋼板から、これらの住宅関連商品を製造するには、通常、プレコート鋼板を切断しプレス成型し接合される。したがって、これらの住宅関連商品 には、切断面である金属露出部やプレス加工によるワレ発生部が存在することが多い。上記金属露出部やワレ発生部は、他の部分に比べて耐食性が低下しやすいので耐食性の向上のため、プレコート鋼板の下塗塗膜中にクロム系の防錆顔料を含ませることが一般的に行われてきた。
しかしながら、クロム系の防錆顔料は、防錆性に優れた6価クロムを含有していたり生成したりし、この6価クロムは人体への健康面、環境保護の観点から問題となっている。
これまで、非クロム系の防錆顔料としては、燐酸亜鉛、トリポリ燐酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛など数多くのものが市場に出ており、非クロム系顔料を組合せたプライマとして、種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1には、エポキシ樹脂とフェノール樹脂のビヒクル成分に、防錆顔料として、珪酸カルシウムとバナジン酸リンとの組合せや、炭酸カルシウムと珪酸カルシウムとリン酸アルミニウムとバナジン酸リンとの組合せの防錆顔料を配合した塗料が記載されている。また、特許文献2には、ポリエステルに、防錆顔料として、第2リン酸マグネシウムと酸化マンガン・酸化バナジウム焼成物との組合せや、リン酸カルシウムと酸化バナジウムとの焼成物を配合した塗料が記載されている。しかしながら、特許文献1及び2に記載された塗料から形成された塗膜は、クロム系顔料を使用した塗料に比べ、耐食性に劣るものであり、特に加工部及び端面部における耐食性が不十分である。また、耐アルカリ性や耐酸性などの耐薬品性が劣ることが多い。また、防錆顔料を多量に使用すると耐水性が劣ることが多く、プレコート鋼板製造においてクロム系の防錆顔料を代替えするまでには至っていない。
特許文献3には、水酸基又はエポキシ基を含有する有機樹脂と硬化剤からなるビヒクル成分に、吸油量が30〜200ml/100g、細孔容積が0.05〜1.2ml/gであるシリカ微粒子を含有する塗料であって、かつ該塗料から形成される硬化塗膜のガラス転移温度が40〜125℃の範囲内である塗料組成物が記載されている。しかしながら、特許文献3に記載された塗料から形成された塗膜は、かなりの耐食性を示すが、クロム系顔料を使用した塗料に比べ、いまだ耐食性及び耐薬品性に劣るものであり、特に端面部における耐食性が不十分である。
特開平11−61001号公報 特開2000−199078号公報 特開2000−129163号公報
本発明の目的は、クロム系防錆顔料を含まなくても、亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板における一般部の耐食性のみならず、加工部や端面部の耐食性に優れた塗膜を形成できる防錆塗料組成物およびそれを用いた塗装金属板を提供することである。
そこで、本発明者らは、従来の上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアミン変性エポキシ樹脂、(B)硬化剤ならびに(C)防錆顔料を含有する塗料組成物によって、平面部の耐食性のみならず、塗装金属板などにおける加工部や端面部の耐食性に優れた塗膜を形成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)数平均分子量1000〜10000、アミン価10〜50mgKOH/g及び水酸基価180〜280mgKOH/gを有するアミン変性エポキシ樹脂、(B)硬化剤ならびに(C)防錆顔料を含有する塗料組成物であり、かつ上記アミン変性エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)の合計固形分量100質量部に基づいて、固形分量で、アミン変性エポキシ樹脂(A)が85〜97質量部であり、硬化剤(B)が3〜15質量部であることを特徴とする亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板用防錆塗料組成物に関する。
また、本発明は、表面に化成処理が施されていてもよい亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記防錆塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法に関する。
さらに、本発明は、表面に化成処理が施されていてもよい亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記防錆塗料組成物に基く硬化塗膜が形成されてなる塗装金属板に関する。
本発明の塗料組成物は、クロム系の防錆顔料を含まなくても、この塗料組成物の塗膜を形成した亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板は、平面部の耐食性に優れるのみならず、これまで非クロム系防錆塗料では達成が困難であった加工部や端面部の耐食性に優れるという効果を発揮するものであり、ストロンチウムクロメートなど、従来のクロメート系防錆顔料を使用した塗料に基く硬化塗膜が形成された塗装鋼板と同等以上の耐食性を有するものである。
本発明の塗料組成物は、被塗物として、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板を使用した場合、優れた耐食性を発揮するものであり、なかでも、被塗物が、Al:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0〜2質量%で、かつAlとMgとの合計が20質量%以下であり、残部が実質的にZnの組成をもつZn−Al−Mg系メッキ層を有する亜鉛合金メッキ鋼板である場合においても、特に優れた平面部、加工部、端面部などの耐食性を発揮することができるものである。
本発明の塗料組成物は、下記アミン変性エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)及び防錆顔料(C)を含有する。
アミン変性エポキシ樹脂(A)
本発明塗料組成物における(A)成分であるアミン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂中にアミノ基を導入したものであり、数平均分子量1000〜10000、好ましくは2000〜6000、アミン価10〜50mgKOH/g、好ましくは15〜40mgKOH/g、及び水酸基価180〜280mgKOH/g、好ましくは200〜260mgKOH/gを有することが必要である。水酸基価のうち、1級水酸基に基づくものが、15〜50mgKOH/g程度であることが好適である。
アミン変性エポキシ樹脂(A)において、数平均分子量、アミン価、水酸基価の各値が、上記範囲内であることによって、アミン変性エポキシ樹脂(A)は、硬化剤(B)との反応性に優れ、得られる塗膜は、強靭性、被塗物金属や上塗塗膜との密着性、耐食性(平面部、切断端面部、加工部における耐食性)に優れた塗膜であることができる。
アミン変性エポキシ樹脂(A)としては、ポリエポキシド化合物にアミノ基含有化合物を付加反応させて得られるアミン付加エポキシ樹脂が好適である。
上記アミン付加エポキシ樹脂としては、例えば、(1)ポリエポキシド化合物と第1級モノ−及びポリアミン、第2級モノ−及びポリアミン又は第1、2級混合ポリアミンとの付加物(例えば、米国特許第3984299号明細書参照);(2)ポリエポキシド化合物とケチミン化された第1級アミノ基を有する第2級モノ−及びポリアミンとの付加物(例えば、米国特許第4017438号明細書参照);(3)ポリエポキシド化合物とケチミン化された第1級アミノ基を有するヒドロキシ化合物とのエーテル化により得られる反応物(例えば、特開昭59−43013号公報参照)等を挙げることができる。
上記のアミン付加エポキシ樹脂の製造に使用されるポリエポキシド化合物は、1分子中にエポキシ基を1個以上、好ましくは2個以上有する化合物であり、一般に少なくとも200、好ましくは400〜4,000、さらに好ましくは800〜2,500の範囲内の数平均分子量、及び少なくとも160、好ましくは180〜2,500、さらに好ましくは400〜1,500の範囲内のエポキシ当量を有するものが適しており、特に、ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるものが好ましい。
本明細において、樹脂の「数平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(
東ソー(株)社製、「HLC8120GPC」)で測定したクロマトグラムから標準ポリ
スチレンの分子量を基準にして算出した値である。カラムは、「TSKgel G−40
00HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500
HXL」、「TSKgel G−2000HXL」(いずれも東ソー(株)社製、商品名
)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1cc/分、
検出器;RIの条件で行ったものである。また、本明細書において、樹脂のガラス転移温
度(Tg)は、示差熱分析(DSC)によるものである。
上記好適なポリエポキシド化合物としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂;これらのエポキシ樹脂中のエポキシ基又は水酸基に各種変性剤が反応せしめられた変性エポキシ樹脂を挙げることができる。変性エポキシ樹脂の製造において、その変性剤による変性時期は、特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂製造の途中段階に変性してもエポキシ樹脂製造の最終段階に変性してもよい。
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、例えばエピクロルヒドリンとビスフェノールとを、必要に応じてアルカリ触媒などの触媒の存在下に高分子量まで縮合させてなる樹脂、エピクロルヒドリンとビスフェノールとを、必要に応じてアルカリ触媒などの触媒の存在下に、縮合させて低分子量のエポキシ樹脂とし、この低分子量エポキシ樹脂とビスフェノールとを重付加反応させることにより得られた樹脂のいずれであってもよい。
上記ビスフェノールとしては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン[ビスフェノールF]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン[ビスフェノールB]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、p−(4−ヒドロキシフェニル)フェノール、オキシビス(4−ヒドロキシフェニル)、スルホニルビス(4−ヒドロキシフェニル)、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタンなどを挙げることができ、なかでもビスフェノールA、ビスフェノールFが好適に使用される。上記ビスフェノール類は、1種で又は2種以上の混合物として使用することができる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱化学(株)製の、jER828EL、同812、同815、同820、同834、同1001、同1004、同1007、同1009、同1010;旭チバ社製の、アラルダイトAER6099;及び三井化学(株)製の、エポミックR−309などを挙げることができる。
前記変性エポキシ樹脂は、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基又は水酸基に各種変性剤が反応せしめられたものである。
本発明塗料組成物のアミン変性エポキシ樹脂(A)に用いられる特に好適なポリエポキシド化合物としては、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂と炭素原子数4〜18のアルキル基含有第1級アミンを反応させて鎖延長したものが挙げられる。両者の反応は、エポキシ基とアミノ基との反応における通常の反応条件により行うことができる。両者の反応において、第1級アミノ基/エポキシ基の当量比が、0.15〜0.35、好ましくは0.2〜0.3の範囲内となるように、ビスフェノール型エポキシ樹脂と炭素原子数4〜18のアルキル基含有第1級アミンとを配合することが好適である。
上記炭素原子数4〜18のアルキル基含有第1級アミンとしては、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミンなどの直鎖状又は分岐鎖状アルキル基含有第1級アミン;シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミンなどの脂環式アルキル基含有第1級アミンを挙げることができる。なかでも炭素原子数6〜12のアルキル基含有第1級アミンが好適である。
前記アミン変性エポキシ樹脂(A)として好適なアミン付加エポキシ樹脂を得るために、ポリエポキシド化合物との付加反応に用いられるアミノ基含有化合物としては、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミン等を挙げることができる。これらのアミノ基含有化合物を公知の方法でエポキシ基と反応させて、樹脂中に第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基等のカチオン性基を導入する。
上記第1級アミンとしては、例えばメチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、モノエタノールアミン、n−プロパノールアミン、イソプロパノールアミン等を挙げることができる。第2級アミンとしては、例えばジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン等を挙げることができる。第3級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等を挙げることができる。ポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン等を挙げることができる。
上記アミノ基含有化合物としては、なかでもモノエタノールアミン、n−プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミンなどの第1級水酸基を含有するアミンが好適であり、特に、ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンなどの第1級水酸基を含有する第2級アミンが好適である。
アミン変性エポキシ樹脂(A)としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂と炭素原子数4〜18のアルキル基含有第1級アミンを反応させて鎖延長してなる変性エポキシ樹脂であるポリエポキシド化合物と、第1級水酸基を含有するアミンとを付加反応させて、樹脂中にアミノ基と第1級水酸基とを導入したアミン変性エポキシ樹脂を特に好適なものとして挙げることができる。
硬化剤(B)
本発明塗料組成物における(B)成分である硬化剤は、上記アミン変性エポキシ樹脂(A)と反応し、硬化塗膜を形成するものであり、加熱などにより上記アミン変性エポキシ樹脂(A)と反応して硬化させることができるものであれば特に制限なく使用することができる。なかでもアミノ樹脂、フェノール樹脂及びブロック化されていてもよいポリイソシアネート化合物が好適である。これらの硬化剤は、1種で又は2種以上組合せて使用することができる。
上記アミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグラナミン、ステログタナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。上記反応に用いられるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等が挙げられる。また、上記メチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエーテル化したものもアミノ樹脂として使用できる。エーテル化に用いられるアルコールの例としてはメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノールなどが挙げられる。
上記硬化剤として使用できるフェノール樹脂としては、フェノール成分とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存在下で加熱して縮合反応させてメチロール基を導入して得られるメチロール化フェノール樹脂のメチロール基の一部または全てをアルコールでアルキルエーテル化してなるレゾール型フェノール樹脂が挙げられる。
レゾール型フェノール樹脂の製造においては、出発原料である上記フェノール成分として、2官能性フェノール化合物、3官能性フェノール化合物、4官能性以上のフェノール化合物などを使用することができる。
上記フェノール化合物として、例えば、2官能性フェノール化合物としては、o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノールなどを挙げることができ、3官能性フェノール化合物としては、石炭酸、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5−キシレノール、m−メトキシフェノールなどが挙げられ、4官能性フェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどを挙げることができる。中でも耐スクラッチ性の向上のためには3官能性以上のフェノール化合物、特に石炭酸及び/又はm−クレゾールを用いることが好ましい。これらのフェノール化合物は1種で、又は2種以上混合して使用することができる。
フェノール樹脂の製造に用いられるホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はトリオキサンなどが挙げられ、1種で又は2種以上混合して使用することができる。
メチロール化フェノール樹脂のメチロール基の一部をアルキルエーテル化するのに用いられるアルコールとしては、炭素原子数1〜8個、好ましくは1〜4個の1価アルコールを好適に使用することができる。 好適な1価アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどを挙げることができる。
フェノール樹脂は、上記アミン変性エポキシ樹脂(A)との反応性などの点からベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上、好ましくは0.6〜3.0個有するものが適している。
上記硬化剤(B)として使用できるブロック化されていてもよいポリイソシアネート化合物におけるブロック化されていないポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードMDIの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同志の環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体等が挙げられる。
ブロック化ポリイソシアネート化合物は、上記ポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロック化剤によってブロック化したものである。上記ブロック化剤としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノールなどのフェノール系;ε−カプロラクタム;δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムなどラクタム系;メタノール、エタノール、n−,i−又はt−ブチルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコールなどのアルコール系;ホルムアミドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系などのブロック化剤を好適に使用することができる。上記ポリイソシアネート化合物と上記ブロック化剤とを混合することによって容易に上記ポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロックすることができる。
前記アミン変性エポキシ樹脂(A)と上記硬化剤(B)との配合割合は、(A)及び(B)成分の合計固形分100重量部に基づいて、アミン変性エポキシ樹脂(A)が85〜97質量部、さらには88〜95質量部であって、硬化剤(B)が3〜15重量部、さらには5〜12重量部の範囲内であることが耐食性、耐沸騰水性、加工性、硬化性などの点から好適である。
本発明塗料組成物の硬化性を上げるため必要に応じて硬化触媒を配合することができる。硬化剤(B)がアミノ樹脂、特に低分子量の、メチルエーテル化またはメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂を含有する場合には、硬化触媒としてスルホン酸化合物又はスルホン酸化合物のアミン中和物が好適に用いられる。スルホン酸化合物の代表例としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などを挙げることができる。スルホン酸化合物のアミン中和物におけるアミンとしては、1級アミン、2級アミン、3級アミンのいずれであってもよい。これらのうち、塗料の安定性、反応促進効果、得られる塗膜の物性などの点から、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物及び/又はドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和物が好適である。
硬化剤(B)がフェノール樹脂である場合、硬化触媒として、上記スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物のアミン中和物が好適に用いられる。
硬化剤(B)がブロック化ポリイソシアネート化合物である場合には、硬化剤であるブロック化ポリイソシアネート化合物のブロック剤の解離を促進する硬化触媒が好適であり、好適な硬化触媒として、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、2−エチルヘキサン酸鉛などの有機金属触媒などを挙げることができる。
架橋剤(B)が2種以上の架橋剤の組合せである場合には、各硬化剤に有効な硬化触媒を組合せて使用することができる。
防錆顔料(C)
防錆顔料(C)としては、防錆性を有する顔料であれば、クロム系顔料、非クロム系顔料のいずれも使用することができるが、人体への健康面、環境保護の観点から非クロム系顔料であることが好適である。
クロム系防錆顔料としては、クロム酸ストロンチウム、クロム酸亜鉛、クロム酸亜鉛カリウム、クロム酸バリウム、クロム酸クロム、リン酸クロムなどを挙げることができる。非クロム系防錆顔料としては、燐酸亜鉛、トリポリ燐酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛珪酸カルシウム、五酸化バナジウム、バナジン酸カルシウム、メタバナジン酸アンモニウム、バナジン酸リン、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、第2リン酸マグネシウム、酸化マンガンと酸化バナジウムとの焼成物、リン酸カルシウムと酸化バナジウムとの焼成物、吸油量が30〜200ml/100g、細孔容積が0.05〜1.2ml/gであるシリカ微粒子など種々のものを挙げることができる。これらの防錆顔料は1種で又は2種以上を組合せて使用することができる。
本発明塗料組成物において、防錆顔料(C)としては、なかでも下記(1)バナジウム化合物、(2)珪素含有化合物及び(3)リン酸系金属塩の組み合わせを好適に用いることができる。
バナジウム化合物(1)
バナジウム化合物(1)は、五酸化バナジウム、バナジン酸カルシウム及びメタバナジン酸アンモニウムのうちの少なくとも1種のバナジウム化合物である。五酸化バナジウム、バナジン酸カルシウム及びメタバナジン酸アンモニウムは、5価バナジウムイオンの水への溶出性に優れており、バナジウム化合物(1)から放出される5価バナジウムイオンが、素材金属と反応したり、他の防錆顔料混合物からのイオンと反応することにより耐食性向上に効果的に働く。
珪素含有化合物(2)
珪素含有化合物(2)は、金属珪酸塩及びシリカ微粒子のうちの少なくとも1種である。 金属珪酸塩は、二酸化珪素と金属酸化物とからなる塩であり、オルト珪酸塩、ポリ珪酸塩などのいずれであってもよい。珪酸塩としては、例えば、珪酸亜鉛、珪酸アルミニウム、オルト珪酸アルミニウム、水化珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムベリリウム、珪酸ナトリウム、オルト珪酸カルシウム、メタ珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ジルコニウム、オルト珪酸マグネシウム、メタ珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカルシウム、珪酸マンガン、オルト珪酸コバルト、メタ珪酸コバルト、オルト珪酸ニッケル、メタ珪酸ニッケル、珪酸バリウム、カンラン石、ザクロ石、トルトバイタイト、イキョク鉱、ベニトアイト、ネプチュナイト、リョクチュウ石、トウキ石、ケイカイ石、バラキ石、トウセン石、ゾノトラ石、タルク、ギョガン石、アルミノ珪酸塩、ホウ珪酸塩、ベリロ珪酸塩、チョウ石、フッ石などを挙げることができる。金属珪酸塩としては、なかでもオルト珪酸カルシウム、メタ珪酸カルシウム、オルト珪酸マグネシウム、メタ珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカルシウム、オルト珪酸コバルト、メタ珪酸コバルト、オルト珪酸ニッケル、メタ珪酸ニッケルが好適である。
シリカ微粒子としては、シリカ微粒子である限り特に制限なく使用でき、例えば、表面が無処理のシリカ微粉末、表面が有機物で処理されたシリカ微粉末、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イオンでイオン交換されたイオン交換シリカ微粒子、有機溶剤分散性コロイダルシリカなどを挙げることができる。
表面が無処理又は有機物で処理されたシリカ微粒子としては、平均粒子径0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmを有するシリカ微粉末、有機溶剤分散性コロイダルシリカが挙げられる。シリカ微粉末としては、吸油量が30〜350ml/100g、好ましくは30〜150ml/100gの範囲内にあるものを好適に使用することができ、市販品として、サイリシア710、サイリシア740、サイリシア550、アエロジルR972(以上、いずれも富士シリシア化学(株)製)、ミズカシルP−73(水澤化学工業(株)製)、ガシル200DF(クロスフィールド社製)などを挙げることができる。
カルシウムイオン交換シリカ微粒子は、微細な多孔質のシリカ担体にイオン交換によってカルシウムイオンが導入されたシリカ微粒子である。カルシウムイオン交換シリカの市販品としては、SHIELDEX(シールデックス、登録商標)C303、同AC−3、 同C−5(以上、いずれもW.R.Grace & Co.社製)などを挙げることができる。マグネシウムイオン交換シリカ微粒子は、微細な多孔質のシリカ担体にイオン交換によってマグネシウムイオンが導入されたシリカ微粒子である。イオン交換シリカは、平均粒子径0.5〜15μm、特に1〜10μmを有することが好ましく、また吸油量が30〜300cc/100g、特に30〜150cc/100gであることが好ましい。
イオン交換シリカから放出されるカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イオンは、電気化学的作用、種々の塩生成作用にかかわり、耐食性の向上に効果的に働く。また、塗膜中に固定化されるシリカは、腐食雰囲気下での塗膜の剥離抑制などに効果的に作用する。
有機溶剤分散性コロイダルシリカは、オルガノシリカゾルとも呼称され、アルコール類、グリコール類、エーテル類などの有機溶剤中に、粒子径が約5〜120nm程度のシリカ微粒子が安定に分散されたものであって、市販品としては、オスカル(OSCAL)シリーズ(触媒化成(株)製)、オルガノゾル(日産化学(株)製)などを挙げることができる。
これらのシリカ微粒子のうち、なかでもカルシウムイオン交換シリカ微粒子、マグネシウムイオン交換シリカ微粒子が好適である。
各金属珪酸塩及び各シリカ微粒子は、1種で又は2種以上を組合せて珪素含有化合物(2)として使用することができる。
リン酸系金属塩(3)
リン酸系金属塩(3)は、リン酸金属塩、リン酸水素金属塩及びトリポリリン酸金属塩のうちの少なくとも1種である。リン酸系金属塩の金属は、特に制限されるものではなく、好適な金属として、Ca、Co、Ni、Mg、Zn又はAlを挙げることができる。
上記リン酸系金属塩としては、例えば、オルトリン酸カルシウム、メタリン酸カルシウム、リン酸カルシウムアンモニウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸塩化フッ化カルシウム、オルトリン酸コバルト、メタリン酸コバルト、亜リン酸コバルト、リン酸水素コバルト、ピロリン酸コバルト、リン酸コバルトアンモニウム、リン酸コバルト・カルシウム共析物、トリポリリン酸ニ水素アルミニウムの酸化コバルトによる表面処理物、オルトリン酸ニッケル、メタリン酸ニッケル、亜リン酸ニッケル、リン酸水素ニッケル、リン酸カルシウムの酸化ニッケルによる表面処理物、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸マグネシウムアンモニウム、リン酸マグネシウム・コバルト共析物、トリポリリン酸マグネシウム、トリポリリン酸ニ水素アルミニウムの酸化マグネシウムによる表面処理物、トリポリリン酸ニ水素亜鉛の酸化マグネシウムによる表面処理物、リン酸アルミニウム、リン酸水素アルミニウム、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸水素亜鉛などを挙げることができる。これらのうち、カルシウム塩、マグネシウム塩、コバルト塩、ニッケル塩が耐食性の面から特に好適である。リン酸系金属塩(3)から放出されるリン酸イオン、Ca、Mg、Co、Niなどの金属イオンが耐食性の向上に効果的に作用する。
本発明塗料組成物において、前記アミン変性エポキシ樹脂(A)と上記硬化剤(B)との合計固形分100質量部に基づいて、防錆顔料(C)の量が10〜150質量部、好ましくは15〜90質量部であることが耐食性の観点から好ましく、なかでも防錆顔料(C)として、上記バナジウム化合物(1)、珪素含有化合物(2)及びリン酸系金属塩(3)が下記範囲内にあることが、非クロム系であり、且つ耐食性向上の面から好適である。
バナジウム化合物(1):1〜50質量部、好ましくは5〜30質量部、
珪素含有化合物(2) :1〜50質量部、好ましくは5〜30質量部、
リン酸系金属塩(3) :1〜50質量部、好ましくは5〜30質量部。
本発明塗料組成物においては、防錆顔料として、これら(1)、(2)及び(3)を所定量組合せることによって、相乗的に耐食性を向上させることができるものである。
本発明塗料組成物には、前記アミン変性エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、防錆顔料(C)、及び必要に応じて配合される硬化触媒以外に、塗料分野で使用できる着色顔料、体質顔料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、有機溶剤;アミン変性エポキシ樹脂(A)や硬化剤(B)以外のその他樹脂;沈降防止剤、消泡剤、塗面調整剤などの添加剤等を必要に応じて配合することができる。
上記着色顔料としては、例えばシアニンブルー、シアニングリーン、アゾ系やキナクリドン系などの有機赤顔料などの有機着色顔料;チタン白、チタンエロー、ベンガラ、カーボンブラック、各種焼成顔料などの無機着色顔料を挙げることができ、なかでもチタン白を好適に使用することができる。
上記体質顔料としては、例えばタルク、クレー、マイカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、イソオクチル−3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ジ(1,1−ジメチルベンジン)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[ 2−ヒドロキシ−3−ジメチルベンジル−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、メチル− 3 −[3−tリアゾール、2−[ 2−ヒドロキシ−3−ジメチルベンジル−5−(1,1,3,3−−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート/ポリエチレングリコール300との縮合物などのベンゾトリアゾール系誘導体;2−[4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2 −ヒドロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン系誘導体;エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N'−(2−エチルフェニル)−(オキサリックアミド)、エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N'−(4−イソドデシルフェニル)−(オキサリックアミド)などの蓚酸アニリド系誘導体などを挙げることができる。
上記紫外線安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物;CHIMASORB944、TINUVIN144、TINUVIN292、TINUVIN770、IRGANOX1010、IRGANOX1098(以上、これらの商品名の製品は、いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社の製品である。)などを挙げることができる。
紫外線吸収剤や紫外線安定剤を塗料中に配合することによって、この塗膜表面の光による劣化を抑制することができ、この塗料をプライマーとして使用した場合にも、上層塗膜を通過してプライマー塗膜表面に到達した光によるプライマー表面の劣化を抑制することができるので、プライマー塗膜表面の劣化によるプライマー塗膜と上層塗膜との層間剥離を防止でき、優れた耐食性を維持できる。
本発明塗料組成物に配合できる前記有機溶剤は、本発明組成物の塗装性改善などのために必要に応じて配合されるものであり、アミン変性エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
アミン変性エポキシ樹脂(A)や硬化剤(B)以外のその他樹脂は、得られる塗膜の改質などの目的で、必要に応じて配合されるものであり、塗料分野で通常使用できる塗膜形成能を有する樹脂を使用することができる。このその他樹脂としては、水酸基含有樹脂であることが好ましく、代表例として、水酸基を含有する、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂などの1種又は2種以上の混合樹脂を挙げることができる。このその他樹脂を配合する場合、その配合量は、アミン変性エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計固形分100質量部に基づいて、30質量部以下である。
本発明塗料組成物は、本発明組成物から得られる硬化塗膜のガラス転移温度が40〜115℃、好ましくは50〜105℃であることが塗膜の耐食性、耐酸性及び加工性などの点から好適である。塗膜のガラス転移温度は、DINAMIC VISCOELASTOMETER MODEL VIBRON(ダイナミックビスコエラストメータ モデルバイブロン) DDV−IIEA型(東洋ボールドウィン社製、自動動的粘弾性測定機)を用いて周波数110Hzにおける温度分散測定によるtanδの変化から求めた極大値の温度である。
本発明塗料組成物が金属板上に塗装され、形成された塗膜は、優れた耐食性を示すが、その理由として本発明者らは、本発明塗料組成物における樹脂成分が、応力緩和能に優れ且つ弾性率と伸びのバランスに優れた塗膜を形成することができることによるものと考えている。
塗装方法
本発明の塗装方法は、表面に化成処理が施されていてもよい亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記本発明の防錆塗料組成物を塗装することを特徴とするものである。
本発明塗料組成物は、上記亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、ロールコート法、カーテンフローコート法、スプレー法、刷毛塗り法、浸漬法などの公知の方法により塗装することができる。本発明組成物から得られる塗膜の硬化膜厚は、特に限定されるものではないが、通常2〜10μm、好ましくは3〜6μmの範囲である。塗膜の硬化は、使用する樹脂や硬化剤の種類、被塗物の厚さ、塗装手段などに応じて適宜設定すればよい。
コイルコーティング法などによって塗装したものを連続的に焼付ける場合には、通常、素材到達最高温度が160〜250℃、好ましくは180〜230℃となる条件で15〜60秒間焼付けられる。バッチ式で焼付ける場合には、通常、80〜200℃で10〜30分間焼付けることによっても行うことができる。また、硬化剤(B)として、ブロック化していないポリイソシアネートを用いる場合のような、塗膜形成過程における硬化反応に特に加熱を必要としない組み合わせの場合には、常法に従い、常温乾燥にて硬化させることが出来る。
塗装金属板
本発明の塗装金属板は、表面に化成処理が施されていてもよい亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記本発明の防錆塗料組成物に基く硬化塗膜が形成されてなるものである。
硬化塗膜が形成される被塗物である亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板としては、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、鉄−亜鉛合金メッキ鋼板(ガルバニル鋼板)、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板(合金中アルミニウムを約55%含有する「ガルバリウム鋼板」、合金中アルミニウムを約5%含有する「ガルファン」)、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム系合金メッキ鋼板(Al:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0〜2質量%で、かつAlとMgとの合計が20質量%以下であり、残部が実質的にZnの組成をもつメッキ層を有する合金メッキ鋼板)、ニッケル−亜鉛合金メッキ鋼板などを挙げることができる。
これらの亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板表面は、化成処理が施されていてもよく、化成処理としては、例えば、リン酸亜鉛処理やリン酸鉄処理などのリン酸塩処理、複合酸化膜処理、ジルコニウム酸化物処理などを挙げることができる。
本発明の塗装金属板は、被塗物上に、上記本発明塗料組成物による塗膜が設けられている。本発明塗料組成物による塗膜は、前記本発明の塗装方法によって形成することができる。
この本発明塗料組成物による塗膜を形成した塗装金属板そのものを使用に供することができるが、さらに、この塗膜の上に上塗塗膜を設けることもできる。上塗塗膜の膜厚は、通常、8〜30μm、好ましくは10〜25μmであることが好適である。
上記上塗塗膜を形成する上塗塗料としては、例えばプレコート鋼板用として公知の、ポリエステル樹脂系、アルキド樹脂系、シリコン変性ポリエステル樹脂系、シリコン変性アクリル樹脂系、フッ素樹脂系などの上塗塗料を挙げることができる。加工性が特に重視される場合には高度加工用のポリエステル系上塗塗料を使用することによって加工性の特に優れた塗装鋼板を得ることができる。本発明の塗装金属板は、耐食性に優れた塗膜性能を示すことができる。
被塗物となる金属板として、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板を使用した場合、平面部の耐食性はかなり向上してきている一方、切断した端面部、成型加工した加工部においては、耐食性が不十分となる場合が多くあったが、本発明塗料組成物を塗装することによって、端面部、加工部においても優れた耐食性を得ることができる。
特に、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム系合金メッキ鋼板が被塗物である場合には、従来、塗膜密着性が劣るという問題があったが、この被塗物の場合においても、被塗物上に形成された本発明塗料組成物に基づく塗膜は優れた塗膜密着性を示すものであり、優れた平面部、加工部、端面部などにおける耐食性を発揮することができるものである。
以下、製造例、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、以下、「部」および「%」はいずれも質量基準によるものである。
製造例1 アミン変性エポキシ樹脂AE1溶液の製造
攪拌機、加温・温度制御装置を具備した反応容器中に、酢酸メトキシブチル溶剤20部、jER828(三菱化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分子量約370、エポキシ当量約190)29.1部、ビスフェノールAを9.5部、オクチルアミン1.5部を仕込み、撹拌しながら、窒素雰囲気下にて、160℃に加温し2時間反応を行った。この反応物に、ジメチロールプロピオン酸3.1部を添加し、撹拌しながら、160℃にて1時間反応を行った。樹脂酸価が1以下であることを確認後、メチルエタノールアミン1.7部を添加し、更に160℃にて1時間反応を行った後、酢酸メトキシブチル溶剤にて希釈し、固形分45%のアミン変性エポキシ樹脂AE1溶液を得た。得られた樹脂の固形分は、アミン価43、水酸基価278、数平均分子量約2000を有していた。
製造例2 アミン変性エポキシ樹脂AE1溶液の製造
攪拌機、加温・温度制御装置を具備した反応容器中に、酢酸メトキシブチル溶剤20部、jER1004(三菱化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分子量約1700、エポキシ当量約920)41.2部、オクチルアミン1.4部を仕込み、窒素雰囲気下にて、撹拌しながら、160℃に加温し2時間反応を行った。この反応物に、ジエタノールアミン2.4部を添加し、更に160℃にて1時間反応を行った後、酢酸メトキシブチル溶剤にて希釈し、固形分45%のアミン変性エポキシ樹脂AE2溶液を得た。得られた樹脂の固形分は、アミン価42、水酸基価246、数平均分子量約4000を有していた。
製造例3、4、8及び10
製造例2において、溶剤以外の原料を、下記表1に示す配合に変更する以外、製造例2と同様にして固形分45%のアミン変性エポキシ樹脂を得た。製造例8及び10で得たアミン変性エポキシ樹脂は、比較例用である。
製造例5〜7、9及び11
製造例1において、溶剤以外の原料を、下記表1に示す配合に変更する以外、製造例1と同様にして固形分45%のアミン変性エポキシ樹脂を得た。製造例7、9、11で得たアミン変性エポキシ樹脂は、比較例用である。
製造例1〜11における配合量及び樹脂の特数値を表1に示す。表1の特数値の欄の1級水酸基による水酸基価の値は、計算値に基づく値(mgKOH/g樹脂)である。また、表1中の配合量は、いずれも固形分質量(有効成分質量)による表示である。
表1中の(注)は、下記の意味を有する。
(注1)jER1007:三菱化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分子量約2900、エポキシ当量約2000。
Figure 2013194145
製造例12 レゾール型フェノール樹脂R1溶液の製造
反応容器に、p−クレゾール100部、37%ホルムアルデヒド水溶液178部及び水酸化ナトリウム1部を配合し、60℃で3時間反応させた後、減圧下、50℃で1時間脱水した。ついでn−ブタノール100部とリン酸3部を加え、110〜120℃で2時間反応を行った。反応終了後、得られた溶液を濾過して生成したリン酸ナトリウムを濾別し、固形分約50%のレゾール型フェノール樹脂R1溶液を得た。得られた樹脂は、数平均分子量880で、ベンゼン核1核当たり平均メチロール基数が0.4個及び平均アルコキシメチル基数が1.0個であった。
製造例13 裏面用塗料の製造
jER1009F(三菱化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約2000)80部を混合溶剤1[シクロヘキサノン/エチレングリコールモノブチルエーテル/スワゾール1500(丸善石油化学(株)製、高沸点芳香族炭化水素系溶剤)=3/1/1(質量比)]120部に溶解したエポキシ樹脂溶液200部に、チタン白40部、バリタ40部及び混合溶剤1の適当量を混合し、ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が20ミクロン以下となるまで顔料分散を行った。次いで、この分散物に、デスモジュールBL−3175(住化バイエルウレタン社製、メチルエチルケトオキシムでブロック化したHDIイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物溶液、固形分約75%)26.7部(固形分量で20部)、タケネートTK−1(武田薬品社製、有機錫系ブロック剤解離触媒、固形分約10%)2部を加えて均一に混合し、さらに上記混合溶剤1を加えて粘度約80秒(フォードカップ#4/25℃)に調整して裏面用塗料を得た。
防錆塗料組成物の製造
実施例1
製造例1で得た固形分45%のアミン変性エポキシ樹脂AE1溶液200部(固形分量で90部)に、五酸化バナジウム20部、リン酸カルシウム20部、メタ珪酸カルシウム20部、チタン白20部、バリタ20部及び混合溶剤1の適当量を混合し、ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が20ミクロン以下となるまで顔料分散を行った。次いで、この分散物に、デスモジュールBL−3175を13.3部(固形分量で10部)、タケネートTK−1(武田薬品社製、有機錫系ブロック剤解離触媒、固形分約10%)2部を加えて均一に混合し、さらに上記混合溶剤1を加えて粘度約80秒(フォードカップ#4/25℃)に調整して防錆塗料組成物を得た。
実施例2〜26及び比較例1〜11
実施例1において、使用するアミン変性エポキシ樹脂、硬化剤、その他樹脂、防錆顔料、その他顔料を下記表2に示すとおりとする以外は、実施例1と同様に行い、各防錆塗料組成物を得た。顔料分散は、樹脂として表2中のアミン変性エポキシ樹脂、その他樹脂を用いて行った。但し、実施例12及び13、ならびに比較例2及び9においては、2部のタケネートTK−1に代えて、ネイキュア5225(米国キングインダストリイズ社製、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和溶液)1部を各々配合した。
比較例12
jER1009F(ジャパンエポキシレジン社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約2000、アミン価0mgKOH/g)80部を混合溶剤1[シクロヘキサノン/エチレングリコールモノブチルエーテル/スワゾール1500=3/1/1(質量比)]149部に溶解して35%エポキシ樹脂溶液229部を得た。得られた35%エポキシ樹脂溶液のうちの160部(固形分量で56部)に、クロム酸ストロンチウム50部、チタン白10部、バリタ10部及び混合溶剤1の適当量を混合し、ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が20ミクロン以下となるまで顔料分散を行った。次いで、この分散物に、35%エポキシ樹脂溶液のうちの残りの69部(固形分量で24部)、デスモジュールBL−3175を26.7部(固形分量で20部)、タケネートTK−1(武田薬品社製、有機錫系ブロック剤解離触媒、固形分約10%)2部を加えて均一に混合し、さらに上記混合溶剤2を加えて粘度約80秒(フォードカップ#4/25℃)に調整して防錆塗料組成物を得た。
比較例13
比較例1において、配合する顔料組成を表2に示すとおりに変更する以外は、比較例1と同様に行い、粘度約80秒(フォードカップ#4/25℃)の防錆塗料組成物を得た。
表2における各成分の量は、いずれも固形分質量による表示である。
Figure 2013194145
Figure 2013194145
Figure 2013194145
上記表2において、表中の(注)は、それぞれ下記の意味を有する。
(注2)サイメル303:日本サイテックインダストリイズ(株)社製、商品名、メチルエーテル化メラミン樹脂。
(注3)jER154:三菱化学(株)製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量約178。
(注4)Caイオン交換シリカ:W.R.Grace & Co.社製のSHIELDEX(シールデックス、登録商標)C303。
(注5)Mgイオン交換シリカ:濃度5質量%の塩化マグネシウム水溶液10000質量部中に、10質量部のサイリシア710(富士シリシア化学(株)製、商品名、平均粒子径約2.8μm、吸油量105cc/100gのシリカ微粒子)を添加し、5時間、撹拌混合した後、濾過して固形分を取出し、固形分をよく水洗し乾燥してマグネシウムイオン交換シリカを得た。
〔試験用塗装板の作成〕
上記実施例及び比較例で得た各防錆塗料組成物、製造例13で得た裏面塗料及び下記上塗塗料を用い、下記の塗装仕様にて各素材に塗装し焼付けを行い、各試験用塗装板を得た。
塗装仕様1:
化成処理が施されたガルバリウム鋼板(板厚0.35mm、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、合金中アルミニウムを約55%含有、合金メッキ目付量150g/m、表2中「GL鋼板」と表示する。)に、前記製造例13で得た裏面用塗料を乾燥膜厚8μmとなるようにバーコーターにて塗装し、素材到達最高温度が180℃となるようにして30秒間焼き付けて裏面塗膜を形成した。この裏面塗膜を形成した塗装板の裏面塗膜と反対側の鋼板面に、上記各例で得た各防錆塗料組成物を乾燥膜厚5μmとなるようにバーコーターにて塗装し、素材到達最高温度が220℃となるようにして40秒間焼き付けて各プライマー塗膜を形成した。冷却後、これらのプライマー塗膜上に、KPカラー1580B40(関西ペイント社製、商品名、ポリエステル系上塗塗料、青色、硬化塗膜のガラス転移温度約70℃)をバーコーターにて乾燥膜厚が約15μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるようにして40秒間焼き付けて各試験用塗装板を得た。
塗装仕様2:
化成処理が施されたアルミニウム−マグネシウム−亜鉛合金メッキ鋼板(新日本製鐵(株)製、板厚0.35mm、合金中、アルミニウムを11%、マグネシウムを3%、微量のケイ素、残量の亜鉛を含有;合金メッキ目付量160g/m、表2中「SD鋼板」と表示する。)に、前記製造例13で得た裏面用塗料を乾燥膜厚8μmとなるようにバーコーターにて塗装し、素材到達最高温度が180℃となるようにして30秒間焼き付けて裏面塗膜を形成した。この裏面塗膜を形成した塗装板の裏面塗膜と反対側の鋼板面に、上記各例で得た各防錆塗料組成物を乾燥膜厚5μmとなるようにバーコーターにて塗装し、素材到達最高温度が220℃となるようにして40秒間焼き付けて各プライマー塗膜を形成した。冷却後、これらのプライマー塗膜上に、KPカラー1580B40(関西ペイント社製、商品名、ポリエステル系上塗塗料、青色、硬化塗膜のガラス転移温度約70℃)をバーコーターにて乾燥膜厚が約15μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるようにして40秒間焼き付けて各試験用塗装板を得た。
塗装仕様3:
化成処理が施された溶融亜鉛メッキ鋼板(板厚0.35mm、亜鉛メッキ目付量250g/m、表2中「GI鋼板」と表示する。)に、前記製造例13で得た裏面用塗料を乾燥膜厚8μmとなるようにバーコーターにて塗装し、素材到達最高温度が180℃となるようにして30秒間焼き付けて裏面塗膜を形成した。この裏面塗膜を形成した塗装板の裏面塗膜と反対側の鋼板面に、上記各例で得た各防錆塗料組成物を乾燥膜厚5μmとなるようにバーコーターにて塗装し、素材到達最高温度が220℃となるようにして40秒間焼き付けて各プライマー塗装板を得た。冷却後、これらのプライマー塗装板上に、KPカラー1580B40(関西ペイント社製、商品名、ポリエステル系上塗塗料、青色、硬化塗膜のガラス転移温度約70℃)をバーコーターにて乾燥膜厚が約15μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるようにして40秒間焼き付けて各試験用塗装板を得た。
〔塗膜性能試験〕
上記塗装仕様により得られた各試験用塗装板について、下記試験方法に従って塗膜性能試験を行った。試験結果を後記表3に示す。
試験方法
折り曲げ加工性:20℃の室温において、6cm×12cmの大きさに切断した各試験用塗装板に、折り曲げ部の長さが6cmとなるように、4T折り曲げ加工(塗装板の表面側を外側にして折り曲げ、その内側に塗装板と同じ厚さの板を4枚挟み、上記塗装板を万力にて180度折り曲げする加工)を施した。折り曲げ加工部の塗膜の耐ワレ性及び折り曲げ加工部の塗膜の密着性を下記基準により評価した。折り曲げ加工部の塗膜の密着性は、折り曲げ部分にセロハン粘着テープを貼り付け、そのテープを瞬時に剥がした時の折り曲げ加工部の塗膜の剥がれ程度を評価した。
(折り曲げ加工部の塗膜の耐ワレ性)
◎:加工部に塗膜のワレが認められない
○:加工部に塗膜のワレがわずかに認められる
△:加工部に塗膜のワレがかなり認められる
×:加工部に塗膜のワレが著しく認められる。
(折り曲げ加工部の塗膜の密着性)
◎:加工部に塗膜の剥がれが認められない
○:加工部に塗膜の剥がれがわずかに認められる
△:加工部に塗膜の剥がれがかなり認められる
×:加工部全面の塗膜が剥離する。
耐衝撃性:JIS K−5400 8.3.2(1990)に準じて、デュポン式衝撃試験機を用い、20℃の室温において、各試験用塗装板の表面側の塗面に対し、落錘重量500g、落錘高さ50cm、撃芯の尖端直径1/2インチの条件で行い、その塗膜表面にセロハン粘着テープを密着させ、急激に剥がした後の塗膜のワレ、剥がれの発生程度を評価した。
○:塗膜にワレ、剥がれが認められない
△:塗膜にワレ、剥がれがわずかに認められる
×:塗膜にワレ、剥がれが多く認められる。
耐沸騰水性:5cm×10cmの大きさに切断した各試験用塗装板を約100℃の沸騰水中に5時間浸漬した後、引き上げて表面側の塗膜外観を評価するとともに、碁盤目テープ付着試験を行い評価した。碁盤目テープ付着試験は、JIS K−5400 8.5.2(1990)碁盤目テープ法に準じて、切り傷の隙間間隔を1mmとし、碁盤目100個を作り、その表面にセロハン粘着テープを密着させ、急激に剥がした後の塗面に残存する碁盤目の数を調べた。
◎:塗膜にフクレの発生、白化などの異常がなく、残存碁盤目数100個、
○:塗膜にフクレの発生、白化などの異常がなく、残存碁盤目数91〜99個、
△:塗膜にフクレ又は白化などの異常がわずかに認められ、残存碁盤目数91〜99個である、又は塗膜にフクレの発生、白化などの異常がないが、残存碁盤目数71〜90個、
×:塗膜にフクレの発生がかなりもしくは著しく認められる、又は残存碁盤目数70個以下。
耐アルカリ性:5cm×10cmの大きさに切断した各試験用塗装板裏面及び切断面を防錆塗料にてシールし、塗装板の表面側中央部に素地に達するクロスカットを入れた。この塗装板を30℃の5%水酸化ナトリウム水溶液に48時間浸漬した後、取出し洗浄し、室温にて乾燥した塗装板の表面側の塗膜外観を評価するとともに、クロスカット部にセロハン粘着テープを密着させ、急激に剥がした後の塗膜におけるカット部からの剥離幅(片側)を評価した。
◎:フクレの発生がなく、カット部からのテープ剥離幅が1.5mm以下、
○:フクレの発生がなく、カット部からのテープ剥離幅が1.5mmを超え、3mm以下、
△:フクレの発生が少し認められるが、カット部からのテープ剥離幅が3mm以下、又はフクレの発生が認められないが、カット部からのテープ剥離幅が3mmを超える、
×:フクレの発生が認められ、かつカット部からのテープ剥離幅が3mmを超える。
耐スクラッチ性:20℃の室温において、各試験用塗装板の表面側の塗面に10円銅貨の縁を約45度の角度で押し当て、1kgの荷重をかけて押し付けながら10円銅貨を10mm/秒の速度で約30mm引っ張って塗面に傷を付けた時の傷の程度及び塗膜の素地からの剥がれ難さから下記基準に従って評価した。
◎:傷の部分に金属の素地は見られない、
○:傷の部分に金属の素地がわずかに見られる、
△:傷の部分に金属の素地がかなり見られる、
×:傷の部分に塗膜がほとんど残らず金属の素地がきれいに見られる。
複合サイクル腐食試験(CCT試験):JASO M609−91(自動車用材料腐食試験 1991年)に準ずる。各試験用塗装板の長辺のエッジ部のバリが表面側塗膜面に向って右側において表面側に向き、左側において裏面側に向くように、6cm×12cm
の大きさに切断した各試験用塗装板の表面側中央部に素地に達する狭角30度、線幅0.5mmのクロスカットをカッターナイフの背中を用いて入れ、塗装板上端エッジ部を防錆塗料にてシールし、上端部に4T折り曲げ加工部(塗装板の表面側を外側にして折り曲げ、その内側に塗装板と同じ厚さの板を4枚挟み、上記塗装板を万力にて180度折り曲げする加工)を設けた塗装板について、(35℃で5%食塩水噴霧2時間)−(60℃で乾燥4時間 相対湿度95%)−(50℃で湿潤2時間 相対湿度95%)を1サイクルとして、100サイクル(合計800時間)試験を行った。この試験後の塗装板の4T折り曲げ加工部、クロスカット部、エッジ部の状態を評価した。
(4T加工部)4T加工部における錆部の合計長さを評価した。
◎:錆の発生が認められない、
○:白錆が認められるが20mm未満、
△:白錆が20mm以上でかつ40mm未満、
×:白錆が40mm以上、又は赤錆の発生が認められる。
(クロスカット部)クロスカット部の腐食状態を、0.5mmのカット幅の地金露出部における白錆発生長さ割合、及びカット部の左右のフクレ幅(両側の和)の平均値により、次の基準で評価した。
◎:地金露出部における白錆発生長さ割合50%未満でかつフクレ幅3mm未満、
○:地金露出部における白錆発生長さ割合50%以上でかつフクレ幅3mm未満、又は地金露出部における白錆発生長さ割合50%未満でかつフクレ幅3mm以上で5mm未満、
△:地金露出部における白錆発生長さ割合50%以上でかつフクレ幅5mm以上で10mm未満、
×:地金露出部における白錆発生長さ割合50%以上でかつフクレ幅10mm以上。
(エッジ部)塗装板の左右の長辺のエッジクリープ幅の平均値を求め、次の基準により評価した。
◎:5mm未満、
○:5mm以上でかつ10mm未満、
△:10mm以上でかつ20mm未満、
×:20mm以上。
耐候塩水噴霧試験:5cm×10cmの大きさに切断した試験用塗装板に、JIS K 5600 7.7に規定の塗膜の長期耐久性 促進耐候性(キセノンランプ法)試験のA法に基き、(湿潤18分間−乾燥102分間)の繰り返しサイクル条件でキセノンウェザメーターで500時間連続照射を行った。ついで裏面及び切断面を防錆塗料にてシールし、塗装板の表面中央に素地に達するクロスカットを入れた。この塗装板について、塩水噴霧試験(JIS Z−2371)を500時間行った後、平面部の外観を下記基準により評価した。
◎:カット部からのフクレ・錆進行幅がカットを跨いで平均3mm以下であり、その他異常が認められない、
○:カット部からのフクレ・錆進行幅が3mmを超え、かつ5mm以下であり、平面部その他に異常は認められない、又は、平面部に若干のフクレ発生が認められるものの、カット部からのフクレ・錆進行幅は、3mm以下である、
△:カット部からのフクレ・錆進行幅が3mmを超え、かつ5mm以下であり、平面部に若干のフクレ発生が認められる、
×:カット部からのフクレ・錆進行幅が5mmを越える、又は平面部に著しいフクレの発生が認められる。
Figure 2013194145
Figure 2013194145
Figure 2013194145

Claims (13)

  1. (A)数平均分子量1000〜10000、アミン価10〜50mgKOH/g及び水酸基価180〜280mgKOH/gを有するアミン変性エポキシ樹脂、(B)硬化剤ならびに(C)防錆顔料を含有する塗料組成物であり、かつ上記アミン変性エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)の合計固形分量100質量部に基づいて、固形分量で、アミン変性エポキシ樹脂(A)が85〜97質量部であり、硬化剤(B)が3〜15質量部であることを特徴とする亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板用防錆塗料組成物。
  2. アミン変性エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール型エポキシ樹脂と第1級水酸基を含有するアミンとを付加反応させてなるものである請求項1記載の防錆塗料組成物。
  3. 上記ビスフェノール型エポキシ樹脂が、ビスフェノール型ポリエポキシドに炭素原子数4〜18のアルキル基含有第1級アミンを反応させて鎖延長したエポキシ樹脂である請求項2記載の防錆塗料組成物。
  4. 硬化剤(B)が、アミノ樹脂及びブロック化されていてもよいポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗料組成物。
  5. 防錆顔料(C)が、非クロム系防錆顔料である請求項1〜4のいずれか一項に記載の防錆塗料組成物。
  6. 防錆顔料(C)が、(1)五酸化バナジウム、バナジン酸カルシウム及びメタバナジン酸アンモニウムのうちの少なくとも1種のバナジウム化合物、(2)金属珪酸塩及びシリカ微粒子のうちの少なくとも1種の珪素含有化合物及び(3)リン酸系金属塩を含有することを特徴する請求項5記載の防錆塗料組成物。
  7. 珪素含有化合物(2)及びリン酸系金属塩(3)のうちの少なくとも1種が、水中において、Caイオン、Mgイオン、Coイオン又はNiイオンを生成するものである請求項6記載の防錆塗料組成物。
  8. 上記アミン変性エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)の合計固形分量100質量部に基づいて、防錆顔料(C)におけるバナジウム化合物(1)の量が1〜50質量部、珪素含有化合物(2)の量が1〜50質量部、及びリン酸系金属塩(3)の量が1〜50質量部である請求項6又は7に記載の防錆塗料組成物。
  9. さらに、樹脂成分として、ノボラック型エポキシ樹脂を含有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の防錆塗料組成物。
  10. 亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板が、Al:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0〜2質量%で、かつAlとMgとの合計が20質量%以下であり、残部が実質的にZnの組成をもつZn−Al−Mg系メッキ層を有する亜鉛合金メッキ鋼板である請求項1〜9のいずれか一項記載の防錆塗料組成物。
  11. 表面に化成処理が施されていてもよい亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記請求項1〜9のいずれか1項に記載の防錆塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法。
  12. 表面に化成処理が施されていてもよい亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板上に、上記請求項1〜9のいずれか1項に記載の防錆塗料組成物に基く硬化塗膜が形成されてなる塗装金属板。
  13. 亜鉛メッキ又は亜鉛合金メッキ鋼板が、Al:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0〜2質量%で、かつAlとMgとの合計が20質量%以下であり、残部が実質的にZnの組成をもつZn−Al−Mg系メッキ層を有する亜鉛合金メッキ鋼板である請求項12記載の塗装金属板。
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