JP5622504B2 - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複層塗膜形成方法に関する。さらに詳しくは、従来よりも低い温度で硬化プライマー塗膜を形成する工程を含む複層塗膜形成方法に関する。
プレコート鋼板は建築物の屋根、壁、シャッターなどの建築資材、家電製品、鋼製家具などに幅広く使用されている。このプレコート鋼板は、めっき鋼板にプライマー塗料を塗装し、素材到達最高温度が180℃以上で焼付けた後、さらに上塗塗料を塗装して該温度が180℃以上で焼付けて製造されるが、省エネルギーの観点から素材到達最高温度を低くすることが望まれている。しかしながら、従来のプライマー塗料を塗装し、例えば素材到達最高温度が180℃未満の低い温度で焼付けて得られたプライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装した場合、該プライマー塗膜と上塗塗料との界面で混層が起こり、最終的に得られた複層塗膜の仕上がり外観が低下するだけでなく、屋外使用においては上塗り塗膜外観の劣化が促進されることがあった。
一方、大気中への有機物質の揮発による環境への悪影響が近年問題となっており、環境保全の観点から有機溶剤系塗料から有機溶剤の使用量を削減した水性塗料への置き換えが望まれている。常温乾燥により硬化塗膜を形成することができる1液型水性塗料に好適なカルボニル基含有アクリル樹脂エマルションとジヒドラジド化合物とを含む樹脂組成物が、特許文献1に開示されている。しかし、この樹脂組成物をプレコート鋼板の水性プライマー塗料として使用した場合には、素材到達最高温度が180℃以上で焼付けても耐水性、耐食性に劣ることがあった。
耐水性に優れるエポキシ樹脂を1液型塗料に適用できる技術として、特許文献2には、エポキシ樹脂と、アミノ化合物とアクリルアミド化合物とのマイケル付加物との反応によるアミドエポキシ樹脂が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示の技術は、プレコート鋼板用のプライマー塗料として使用した場合には、該プライマー塗料に含まれるエポキシ基の反応が速いために、プライマー塗料の貯蔵性に劣ることがあった。
特許文献3には、プレコート鋼板用途に好適な低温硬化性の水性塗料組成物としてカルボキシル基を有する水性重合体と架橋剤としてオキサゾリン基を有する水性重合体を含む水性塗料組成物が開示されている。この組成物は貯蔵性に優れるが、得られた塗膜の耐水性、耐食性に劣ることがあった。
特開平8−157775号公報 特開平7−48435号公報 特開平9−328656号公報
従って、本発明は、省エネルギー化のために従来よりも低い温度で硬化プライマー塗膜を形成した場合においても、加工性及び加工部耐食性に優れる複層塗膜を形成することができる複層塗膜形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)、ヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物を含む架橋剤(B)及び防錆顔料(C)を含む水性プライマー組成物を塗装し、従来よりも低い温度で乾燥し、硬化プライマー塗膜を形成する工程、及び該硬化プライマー塗膜上に上塗り塗料組成物を塗装し、加熱硬化する工程を含む複層塗膜形成方法により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の項からなる。
1.金属素材上に、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)、ヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物を含む架橋剤(B)及び防錆顔料(C)を含む水性プライマー組成物を塗装し、素材到達最高温度が10℃〜180℃未満の範囲で乾燥し、硬化プライマー塗膜を形成する工程(1)、及び工程(1)で得られた硬化プライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装し、素材到達最高温度が180℃〜300℃の範囲で乾燥し、上塗り塗膜を形成する工程(2)を含む複層塗膜形成方法。
2.カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)が、窒素原子に結合した活性水素を1分子中に少なくとも1個有し、且つカルボニル基を有するアミン化合物(a)とエポキシ基を1分子中に少なくとも2個有するエポキシ樹脂(b)とを反応させることにより製造されたものである1に記載の複層塗膜形成方法。
3.1又は2の複層塗膜形成方法により、金属素材上に複層塗膜が形成されてなる塗装物品。
本発明の複層塗膜形成方法によれば、従来よりも省エネルギー化した工程で加工性及び加工部耐食性に優れる複層塗膜が得られる。
以下、本発明の複層塗膜形成方法をさらに詳細に説明する。本発明の複層塗膜形成方法は、金属素材上に、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)、ヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物を含む架橋剤(B)及び防錆顔料(C)を含む水性プライマー組成物を塗装し、素材到達最高温度が10℃〜180℃未満の範囲で乾燥し、硬化プライマー塗膜を形成する工程(1)、及び工程(1)で得られた硬化プライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装し、素材到達最高温度が180℃〜300℃の範囲で乾燥し、上塗り塗膜を形成する工程(2)を含む。
上記水性プライマー組成物は、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)、架橋剤(B)及び防錆顔料(C)を含む。
[カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)]
カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)は、窒素原子に結合した活性水素を1分子中に少なくとも1個有し、且つカルボニル基を有するアミン化合物(a)とエポキシ基を1分子中に少なくとも2個有するエポキシ樹脂(b)とを反応させることにより製造することができる。上記アミン化合物(a)は、ダイアセトンアクリルアミドと窒素原子に結合した活性水素を1分子中に2個以上有するアミン化合物(c)とのマイケル付加反応により得ることができる。
上記アミン化合物(c)は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等を含んだ化合物であっても良く、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−メチルチオプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ラウリルイミノビスプロピルアミン、N,N’−ビスアミノプロピル−1,3−プロピレンジアミン、N,N’−ビスアミノプロピル−1,3−ブチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパン、N−ラウリルプロピレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブチルエチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、アリルアミン等のC1〜C16の炭素数を有する脂肪族化合物;シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロオクチルアミン、アミノメチルシクロヘキサン、4−メチルシクロヘキシルアミン、1−シクロヘキシルエチルアミン、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、ビスアミノメチルシクロへキサン等のC1〜C16の炭素数を有する脂環式化合物;ベンジルアミン、フェネチルアミン、4−メチルベンジルアミン、N−アミノプロピルアニリン、2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、9−アミノフルオレン、ベンズヒドリルアミン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、N−ベンジルエチレンジアミン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,3,6−トリアミノピリジン、N−アミノプロピルアニリン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、2−アミノ−3−エチルピリジン、2−アミノ−3−プロピルピリジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、3−アミノ−6−イソプロピルピリジン、2,6−ジアミノピリジン等のC1〜C16の炭素数を有する芳香族化合物;ピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、3−メチルアミノピペリジン、2−アミノメチルピペラジン、3−アミノピロリジン、ホモピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−(ビスアミノプロピル)ピペラジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、2−アミノメチルピペリジン、4−アミノメチルピペリジン、フルフリルアミン、テトラヒドロフルフリルアミン、3−(メチルアミノ)ピロリジン、5−メチルフルフリルアミン、2−(フルフリルチオ)エチルアミン、2−ピコリルアミン、3−ピコリルアミン、4−ピコリルアミン等のC1〜C16の炭素数を有する複素環式化合物;2−ヒドロキシエチルアミン、メチル(2−ヒドロキシエチル)アミン、1−アミノ−2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、ジエタノールアミン、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール等の水酸基を1個以上有する化合物等を挙げることができる。
上記アミン化合物(c)の中で、1級アミノ基を1分子中に1個有するアミン化合物、1級アミノ基と2級アミノ基を夫々1個ずつ1分子中に有するアミン化合物、2級アミノ基を1分子中に2個有するアミン化合物及び1級アミノ基を1分子中に2個有するアミン化合物が、本発明におけるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂のカルボニル基濃度を高くできる観点、或いは該樹脂の分子量の調整が容易な観点から好適である。
アミン化合物(c)として1級アミノ基を1分子中に1個有するn−ブチルアミンを選択した場合、ダイアセトンアクリルアミドへのマイケル付加反応によるアミン化合物(a)を生成する反応は下式(1)で示される。
Figure 0005622504
また、アミン化合物(c)として1級アミノ基と2級アミノ基を1分子中に夫々1個ずつ有するアミン化合物であるN−エチルエチレンジアミンを選択した場合、ダイアセトンアクリルアミドへのマイケル付加反応によるアミン化合物(a)を生成する反応は下式(2)で示される。
Figure 0005622504
本発明におけるマイケル付加反応は、通常、0〜200℃の範囲内、好ましくは、50〜120℃の範囲内で行なうことが、短時間で所望の反応生成物であるアミン化合物(a)を得られること、及び副反応を抑制可能な点から好ましい。ダイアセトンアクリルアミドとアミン化合物(c)とのモル比は、1/0.8〜1/5.0の範囲内、さらに1/0.9〜1/2.2の範囲内となるように混合して、マイケル付加反応を行なうことが未反応のダイアセトンアクリルアミドを残存させない点、エポキシ基と反応する活性水素を持たない化合物の生成を抑制する点から好ましい。
上記マイケル付加反応は、水や有機溶剤の存在下で行なうことができるが、特に用いなくても良い。有機溶剤を使用する場合、その種類は特に限定しないがエステル系、エーテル系、アルコール系等の公知の有機溶剤を使用できる。水や有機溶剤を使用する場合の反応溶液の濃度は好ましくは20%以上さらに好ましくは50%以上である。これより希薄な場合には反応が進行しにくいため好ましくない。また、反応時間としては、使用するアミノ化合物の種類により異なるが、通常30分〜5時間で終了する。
耐食性の見地からはマイケル付加反応は、無色媒で行うことが望ましいが、必要に応じて触媒を用いることもできる。触媒としては、特に制限はないが、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、マグネシウムエトキシド等の金属アルコキシド;ナトリウムフェノキシド等の金属フェノキシド;安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム等の金属カルボキレート;トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザービシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の三級アミン;臭化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化ドデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムアセテート等の四級アンモニウム塩;塩化テトラフェニルホスホニウム、塩化トリフェニルメチルホスホニウム、臭化テトラメチルホスホニウム等の四級ホスホニウム塩;2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−メチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アジン−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等の塩基性化合物が挙げられる。触媒は1種類に限定されることなく、複数種を用いることができる。触媒を使用する場合、その使用量はアミン化合物の使用量に対して10モル%以下が好ましく、必要に応じて複数種を使用することもできる。
前記マイケル付加反応によって製造されたアミン化合物(a)は、未反応のアミン化合物(c)や、マイケル付加反応生成物中のカルボニル基がアミン化合物によってケチミン化された化合物との混合物として得られることがある。
未反応のアミノ化合物が多く含まれていると、後述するアミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との反応において、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の極端な高分子化やそれによるゲル化が生じる場合があるので、除去することが好ましい。
アミン化合物(a)を含む上記混合物からのアミン化合物(c)の除去は、常圧又は減圧条件下で蒸留や、水及び/又は有機溶剤との共沸により行なうことができる。該有機溶剤としては、マイケル付加反応を行なう際に用いた溶媒を用いることができるが、マイケル付加反応を行なった後にさらにアルコール系、エーテル系等の公知の溶剤を添加してもよい。
また、アミン化合物(a)を含む上記混合物にケチミン化された化合物が含まれていると、該混合物とエポキシ樹脂との反応によって製造されたカルボニル基含有変性エポキシ樹脂の粘度が高くなることがある。さらに、該カルボニル基含有変性エポキシ樹脂を含む水性プライマー組成物は、ケチミン化された部分が加水分解して揮発性有機化合物になることがある。従って、マイケル付加反応によって得られた上記混合物に過剰の水を加えて、ケチミン化された化合物のケチミン化された部分を加水分解せしめてカルボニル基を再生することによって、上記問題を解決することが好ましい。この加水分解によって生じたアミン化合物は、前記未反応のアミン化合物と同様にして除去することができる。
ここで示した未反応のアミン化合物の除去及びケチミン化された化合物を加水分解して生成したアミン化合物の除去は、前記マイケル付加反応と同時に行なうことができるし、又はマイケル付加反応の終了後に行なってもよい。
ダイアセトンアクリルアミドは、重クロロホルム溶媒を用いたH−NMRの測定において6.19〜6.23ppmに炭素−炭素二重結合(CH=CH)を形成する炭素原子に結合した水素原子に由来するピークが観察される。反応生成物の重クロロホルム溶媒を用いたH−NMRの測定においては、6.19〜6.23ppmにピークが観察されないため、本発明においては、該NMRの測定によって、マイケル付加反応の反応率を看視することができる。
アミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との反応において、アミン化合物(a)は窒素原子に結合した活性水素を1分子中に少なくとも1個有するものを単独で用いてもよいが、異なる個数の該活性水素を有するアミン化合物、又は異なる種類のアミン化合物を2種類以上混合して用いてもよい。
本発明において1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂(b)は、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されるものではない。該エポキシ樹脂(b)は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA/F型エポキシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などのポリフェノール類と、エピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンとを反応させてグリシジル基を導入してなる樹脂又はこのグリシジル基導入反応生成物にさらにポリフェノール類を反応させて分子量を増大させてなる芳香族エポキシ樹脂;脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;エポキシ基含有重合性不飽和モノマーとその他の重合性不飽和モノマーとを共重合させてなるエポキシ基含有アクリル系共重合体;エポキシ基を有するポリブタジエン樹脂;エポキシ基を有するポリウレタン樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂(b)は、そのエポキシ当量が、140〜5,000の範囲内、好ましくは150〜2,000の範囲内及び数平均分子量が200〜50,000の範囲内、好ましくは160〜10,000の範囲内のものを使用することが変性エポキシ樹脂水分散体の安定性や粘性の点から好ましい。
アミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との配合比は、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂中のカルボニル基濃度が樹脂固形分に基づいて、0.1〜3.5mol/kgの範囲とするように決定することが、本発明における水性プライマー組成物から得られる塗膜の耐食性の観点から好ましく、より好ましくは0.4〜3mol/kgの範囲内である。
カルボニル基含有変性エポキシ樹脂は、重量平均分子量が、2,000〜50,000の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは、5,000〜20,000の範囲内である。重量平均分子量が50,000大きい場合には粘度が高くなり製造が難しく、塗膜の仕上がり性にも不安がある。また、重量平均分子量が5,000よりも小さい場合には十分な耐水性が得られないことがある。
なお、本明細書において、カチオン性基を導入した樹脂以外の樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。具体的には、ゲルパーミエーションクロマトグラフ装置として、「HLC8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」及び「TSKgel G−2000HXL」(商品名、いずれも東ソー社製)の4本を使用し、検出器として、示差屈折率計を使用し、移動相:テトラヒドロフラン、測定温度:40℃、流速:1mL/minの条件下で測定することができる。
カチオン性基を導入した樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量は、具体的にはゲルパーミエーションクロマトグラフ装置として、「HLC−8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel Super−H3000」を1本、及び「TSKgel Super−H2500」を2本(商品名、いずれも東ソー(株)社製)の計3本を用い、検出器として、示差屈折率計を使用し、移動相:テトラヒドロフラン(トリエタノールアミンを0.5重量%含む)、測定温度;25℃、流速:0.6mL/minの条件下で測定することができる。
本発明においてアミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との反応は、有機溶剤の存在下で行なうことができる。有機溶剤としては、特に限定しないが、エステル系、アルコール系、エーテル系、ケトン系等の公知の有機溶剤を使用できる。溶液濃度は好ましくは50〜90質量%の範囲内とすることが反応速度や得られた樹脂を水で分散せしめたときに残存する溶剤を少なくすることができる点から好ましく、より好ましくは55〜80質量%の範囲内である。また、反応温度は、反応速度や粘度の点から40〜160℃の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは60〜140℃の範囲内である。
上記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の分子量は、アミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との配合比により調整することが可能である。また、エポキシ基と反応することの可能な活性水素を2個以上有するイソホロンジアミン、2−エチルヘキシルアミン及びシクロヘキシルアミン等のアミン化合物、フェノール性水酸基を有する化合物及びテレフタル酸、アジピン酸等の二塩基酸等を、アミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との反応系に加えて反応せしめることによってカルボニル基含有変性エポキシ樹脂の分子量の調整を行なうこともできる。
上記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂のアミン価は、10〜200mg−KOH/gの範囲内とすることが、中和したときの水分散性と耐水性を両立する点から好ましく、より好ましくは20〜180mg−KOH/gの範囲内である。本明細書中におけるアミン価は、JIS K 7237に定められた滴定法による測定値を意味する。
本発明におけるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、1000よりも大きいものが好ましい。該エポキシ当量が、1000以下の場合、本発明における水性プライマー組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
上記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂は水又は水を含む媒体(以下、水性媒体と記すことがある)に分散して水分散体として本発明における水性プライマー組成物に利用される。なお、本明細書において該水分散体は、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂が水性媒体に溶解したものも含むこととする。水を含む媒体は水を主成分として水と水溶性有機溶媒などの有機溶媒を混合したものを挙げることができる。水分散は、特に制限なく従来公知の方法で行うことができ、例えばカルボニル基含有変性エポキシ樹脂を乳化剤の存在下においてせん断力を加えて水又は水を含む媒体中で微粒子化して水分散体を得る方法、或いはアニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基等の親水性基を導入したカルボニル基含有変性エポキシ樹脂にせん断力を加えて水性媒体中で微粒子化して水分散体を得る方法、さらに乳化剤の存在下に上記の親水性基を導入したカルボニル基含有変性エポキシ樹脂にせん断力を加えて水性媒体中で微粒子化して水分散体を得る方法などが挙げられる。
乳化剤としては、特に限定されるものではないが、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、両イオン性乳化剤、反応性乳化剤等を用いることができる。
例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩、ロジン酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルスルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル(アリール)硫酸エステル塩等のアニオン性乳化剤;ラウリルトリアルキルアンモニウム塩、ステアリルトリアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩、第1級〜第3級アミン塩、ラウリルピリジニウム塩、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、或は、ラウリルアミンアセテート等のカチオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤;カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸型、イミダゾリン誘導体型等の両性界面活性剤;エレミノールJS−2(三洋化成工業製)、エレミノールRS−30(三洋化成工業製)、ラテムルS−180A(花王製)、アクアロンHS−05(第一工業製薬製)、アクアロンRN−10(第一工業製薬製)、アデカリアソープSE−10N(旭電化製)等の反応性乳化剤等が挙げられる。
本発明では乳化剤の使用量は水分散体の安定性や水性プライマー組成物の塗膜形成成分として使用した場合の耐水性の点から、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の固形分100質量部に対して、0〜20質量部の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは0〜15質量部の範囲内である。
本発明においては、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂にアニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基から選択された1以上の官能基を付与した後に、水を含む媒体中で分散してもよい。
アニオン性基を付与する例としては、カルボキシル基を付与する以下に示す方法を挙げることができる。ジオキサン等の環状エーテル類、グライム、ジグライム等のオキシエチレン鎖のジアルキルエーテル類、アセトン等の非プロトン系有機溶剤を用いて製造したカルボニル基含有変性エポキシ樹脂の溶液に、無水カルボン酸を添加し、約90℃まで昇温して反応せしめることによってカルボキシル基を有するカルボニル基含有変性エポキシ樹脂が得られる。さらに塩基性化合物を用いて該カルボキシル基を中和してから水性媒体で転相すれば、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の水分散体を得ることができる。
無水カルボン酸としては、一分子中にカルボキシル基が2個以上有する化合物の無水物であればよく、例えば、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等を用いることができる。また、塩基性化合物としては、アミン類、アルカリ土類金属の水酸化物及び/又はアルカリ金属の水酸化物等を使用することができる。
カチオン性基を付与する例としては、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂のエポキシ基に塩基性アミノ基を導入し、酸で中和後に水を含む媒体中で分散する方法を挙げることができる。具体的には、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂とアミノ基含有化合物を反応させて、アミノ基を付与した後にカルボン酸等の酸性化合物を使用して中和することができる。
該アミノ基含有化合物のうち、1級アミノ基含有化合物としては、例えばモノエタノールアミン、プロパノールアミン、ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、ジエチレントリアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエチレンテトラミン等を挙げることができる。2級アミノ基含有化合物としてはジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジエタノールアミン、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミン、モノメチルアミノエタノール、モノエチルアミノエタノール等を挙げることができる。上記したアミノ基含有化合物は1種類、或いは2種類以上を混合して用いることができる。
また、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の製造において用いたアミン化合物(a)、又は樹脂の分子量を調整するのために用いたアミン化合物に由来するアミノ基を酸性化合物で中和してから、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂を水性媒体中で分散し、水分散体を得てもよい。
上記のカルボニル基含変性エポキシ樹脂が含有するアミノ基を酸性化合物により中和して水分散する方法において、該酸性化合物は、例えば、ギ酸、酢酸、乳酸、リン酸、有機リン酸などを挙げることができる。これらの酸性化合物は、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂と混合してアミノ基を中和した後に水性媒体を加えながら分散してもよいし、水性媒体と混合したものを、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂と混合しながら中和して分散してもよい。
ノニオン性基を付与する方法としては、具体的には、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の製造において、アミン化合物(a)、エポキシ樹脂(b)及びポリオキシアルキレンアミン化合物とを反応させる方法等を挙げることができる。該ポリオキシアルキレンアミン化合物としては、例えば、エポキシ基と反応することができるアミノ基を有する次式で表わされる化合物を挙げることができる。
Figure 0005622504
(式中、Rは水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、mは2〜220、好ましくは5〜180の整数であり、nは2〜3の整数、好ましくは2である、ここでm個のオキシアルキレン単位(CnH2nO)は同じであっても又は互に異なっていてもよい。)
これらのポリオキシアルキレン化合物は水分散性と耐水性を両立する点から、該カルボニル基含有変性エポキシ樹脂固形分中の1〜25質量%、さらに3〜15質量%の範囲内で用いることがより好ましい。
ノニオン性基を付与する他の方法としては、具体的には、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の製造において、アミン化合物(a)、エポキシ樹脂(b)及びマイケル付加反応し得る不飽和基を有するポリオキシアルキレン不飽和化合物とを反応させる方法等を挙げることができる。ポリオキシアルキレン不飽和化合物としては、例えば次式で表わされる化合物を挙げることができる。
Figure 0005622504
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは2〜220、好ましくは5〜180の整数であり、nは2〜3の整数、好ましくは2である、ここでm個のオキシアルキレン単位(CnH2nO)は同じであっても又は互に異なっていてもよい。)で示される化合物を挙げることができる。その具体例としては、例えば、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレートなどを挙げることができる。
本発明において、アミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)とを反応させてカルボニル基含有変性エポキシ樹脂を得た後にアニオン性基、カチオン性基及びノニオン性基から選択された1以上の官能基を付与してもよいが、アミン化合物(a)とエポキシ樹脂(b)との反応と、上記官能基を付与するための反応とを同時に行なってアニオン性基、カチオン性基及びノニオン性基から選択された1以上の官能基を有するカルボニル基含有変性エポキシ樹脂を得てもよい。
また、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂の水分散体の濃度は、安定性や粘度の点から固形分として10〜50質量%の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは20〜45質量%の範囲内である。
本発明においては、ノニオン性基を導入した場合には、そのまま水性媒体中で水分散体を得ることが可能であるが、必要に応じて樹脂に含まれるアミノ基を酸性化合物で中和して水性媒体中で水分散体を得ることもできる。
[架橋剤(B)]
本発明における架橋剤(B)は、上記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂のカルボニル基と比較的低温で架橋反応し、硬化塗膜を形成できるヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物を必須成分として含む。
上記ヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物は、例えば1分子中にヒドラジド基、及び/またはセミカルバジド基を2個以上有する化合物を好適に用いることができる。例えば蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等の2〜18個の炭素原子を有する飽和脂肪酸ジヒドラジド;マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジドなどのモノオレフィン性不飽和ジカルボン酸ジヒドラジド、フタル酸、テレフタル酸またはイソフタル酸ジヒドラジド、並びにピロメリット酸のジヒドラジド、トリヒドラジドまたはテトラヒドラジド;ニトリロトリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,2,4−ベンゼントリヒドラジド、エチレンジアミンテトラ酢酸テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、カルボン酸低級アルキルエステル基を1分子中に2個以上有する低重合体をヒドラジンまたはヒドラジン水化物(ヒドラジンヒドラード)と反応させてなるポリヒドラジド(特公昭52−22878号参照)、炭酸ジヒドラジド等のポリヒドラジド化合物; ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート及びそれにより誘導されるポリイソシアネート化合物にヒドラジンやモノアルキル置換ヒドラジンを反応させて得られるポリセミカルバジド化合物、ジイソシアネートを含む該ポリイソシアネート化合物に上記例示のジヒドラジド化合物やポリヒドラジド化合物を反応させて得られるポリヒドラジド化合物、該ポリイソシアネート化合物とポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類等の活性水素を有するポリエーテルやポリオールとの反応から得られる変性ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基にヒドラジンやモノアルキル置換ヒドラジンを反応させて得られるポリセミカルバジド化合物、該変性ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に上記例示のジヒドラジドやポリヒドラジドを反応させて得られるポリヒドラジド化合物等が挙げられ、これらは単独で、或いは必要に応じて混合して一緒に用いることができる。
上記ヒドラジン誘導体は、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)のカルボニル基1モルに対して、一般にヒドラジン誘導体に含まれるヒドラジド基とセミカルバジド基の合計が0.01〜2モルの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.5モルの範囲内であることが低温硬化性の点から好ましい。
さらに、架橋剤(B)は、本発明の方法により得られる硬化プライマー塗膜の架橋構造を強化するために、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂が有するカルボニル基、水酸基等の官能基と反応することができるその他の架橋剤を含んでいてもよい。その他の架橋剤は、例えば、アミノ樹脂、ポリアルデヒド化合物、フェノール樹脂、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ブロック化イソシアネート化合物、金属化合物(金属塩、金属錯体、金属酸化物、金属水酸化物等)、シリケート化合物等を挙げることができる。
上記アミノ樹脂は、例えば、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグラナミン、ステログタナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒド類との反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂等が挙げられる。上記反応に用いられるアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等が挙げられる。また、上記メチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエーテル化したものもアミノ樹脂として使用できる。エーテル化に用いられるアルコールの例としてはメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノールなどが挙げられる。
上記ポリアルデヒド化合物は、1分子中に少なくとも2個のアルデヒド基を有する化合物であり、その具体例としてはグリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
上記フェノール樹脂は、例えば、フェノール成分とアルデヒド類とを反応触媒の存在下で加熱して縮合反応させてメチロール基を導入して得られるメチロール化フェノール樹脂のメチロール基の一部または全てをアルコールでアルキルエーテル化してなるレゾール型フェノール樹脂が挙げられる。レゾール型フェノール樹脂の製造においては、出発原料である上記フェノール成分として、2官能性フェノール化合物、3官能性フェノール化合物、4官能性以上のフェノール化合物などを使用することができる。
上記フェノール化合物としては、例えば、2官能性フェノール化合物としては、o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノールなどを挙げることができ、3官能性フェノール化合物としては、石炭酸、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5−キシレノール、m−メトキシフェノールなどが挙げられ、4官能性フェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどを挙げることができる。中でも耐スクラッチ性の向上のためには3官能性以上のフェノール化合物、特に石炭酸及び/又はm−クレゾールを用いることが好ましい。これらのフェノール化合物は1種で、又は2種以上混合して使用することができる。
フェノール樹脂の製造に用いられるアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はトリオキサンなどが挙げられ、1種で又は2種以上混合して使用することができる。
メチロール化フェノール樹脂のメチロール基の一部をアルキルエーテル化するのに用いられるアルコールとしては、炭素原子数1〜8個、好ましくは1〜4個の1価アルコールを好適に使用することができる。好適な1価アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどを挙げることができる。
フェノール樹脂は、上記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂との反応性などの点からベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上、好ましくは0.6〜3.0個有するものが適している。
上記エポキシ化合物としては、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物であり、その代表的な例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセリントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルまたはクレゾールノボラックポリグリシジルエーテルなどの多価アルコールまたは多価フェノールのポリグリシジルエーテル;p−オキシ安息香酸のグリシジルエステル及びグリシジルエーテル化物;フタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルまたは(メタ)アクリル酸グリシジルエステル共重合体などの多価カルボン酸のポリグリシジルエステル;ヒダントイン環などの含窒素ヘテロ環を含むポリエポキシ化合物;上記1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物と多価アルコール、多価フェノールまたは多塩基酸との付加物であるエポキシ樹脂;脂肪酸変性エポキシ樹脂、アミン変性エポキシ樹脂などの変性エポキシ樹脂;側鎖にエポキシ基を有するビニル系重合体などを挙げることができる。エポキシ化合物を配合する場合その配合量は、上記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)に含まれるカルボキシル基及び水酸基の合計1モルに対して、エポキシ化合物中のエポキシ基の量が0.05〜3モル、好ましくは0.1〜2モルの範囲内となるように調整されることが望ましい。
上記イソシアネート化合物は、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物であり、従来からポリウレタンの製造に使用されているものを使用することができる。例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート及びこれらポリイソシアネートの誘導体などを挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(慣用名:イソホロンジイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(慣用名:水添キシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物、ノルボルナンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート、例えば、1,3,5−トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,6−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)−ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタンなどの脂環族トリイソシアネートなどを挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなどの脂肪族ジイソシアネート、例えば、リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアナトオクタン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタンなどの脂肪族トリイソシアネートなどを挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−もしくは1,4−キシリレンジイソシアネートまたはその混合物、ω,ω’−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−または1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン(慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物などの芳香脂肪族ジイソシアネート、例えば、1,3,5−トリイソシアナトメチルベンゼンなどの芳香脂肪族トリイソシアネートなどを挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,4’−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、例えば、トリフェニルメタン−4,4’,4’’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエンなどの芳香族トリイソシアネート、例えば、4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどの芳香族テトライソシアネートなどを挙げることができる。
また、ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記したポリイソシアネート化合物のダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)及びトリレンジイソシアネートの粗製物(クルードTDI)などを挙げることができる。
上記のイソシアネート化合物は必要に応じてイソシアネート基の一部を水酸基やアミノ基等の活性水素を1分子に1〜5個含有する化合物で変性したものを用いてもよい。
上記のイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
架橋剤としてのブロック化イソシアネート化合物は、上記イソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック剤で封鎖した化合物である。
イソシアネート化合物とブロック剤との反応は既知の条件で行なうことができる。また、両成分の比率は、イソシアネート基が残存しないようイソシアネート化合物中の全イソシアネート基に対して若干過剰量のブロック剤となるような比率とするのが好ましい。ブロック化を行なう(ブロック剤を反応させる)にあたっては、必要に応じて溶剤を添加して行なうことができる。ブロック化反応に用いる溶剤としてはイソシアネート基に対して反応性でないものが良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル類、N−メチルピロリドン(NMP)のような溶剤を挙げることができる。
ブロック剤はイソシアネート基を封鎖する化合物である。ブロックされたイソシアネート基は、通常、例えば100℃以上、好ましくは130℃以上に加熱すると、ブロック剤が解離してイソシアネート基が再生され、水酸基等と容易に反応させることができる。
ブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾールなどのフェノール系;ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタムなどのラクタム系;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ラウリルアルコールなどの脂肪族系;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系;ベンジルアルコール;グリコール酸メチル、グリコール酸エチルなどのグリコール酸エステル;乳酸、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどの乳酸エステル;メチロール尿素、ジアセトンアルコールなどのアルコール系;アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム系;マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系;ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオフェノール、エチルチオフェノールなどのメルカプタン系;アセトアニリド、アセトアニシジド、メタクリルアミド、酢酸アミド、ベンズアミドなどの酸アミド系;フタル酸イミド、マレイン酸イミドなどのイミド系;ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、カルバゾール、アニリン、ナフチルアミン、ブチルアミンなどアミン系;イミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾール系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、ジフェニル尿素などの尿素系;N−フェニルカルバミン酸フェニルなどのカルバミン酸エステル系;エチレンイミン、プロピレンイミンなどのイミン系;重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリなどの亜硫酸塩系;3,5−ジメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ニトロ−3,5−ジメチルピラゾール、及び4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール系の化合物などを挙げることができる。上記したブロック剤はそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
ブロック化イソシアネート化合物は、1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ブロック化イソシアネート化合物を配合する場合その配合量は、本発明におけるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)に含まれる水酸基1モルに対して、ブロック化イソシアネート基の量が通常0.05〜3モル、好ましくは0.1〜2モルの範囲内となるように調整されることが望ましい。
[防錆顔料(C)]
防錆顔料(C)としては、クロム酸塩、バナジウム化合物、ケイ素含有化合物、リン酸系化合物、亜リン酸塩系顔料、カルシウム化合物、アルミニウム酸化物、亜鉛酸化物、ジルコン酸、ジルコン酸化合物、モリブデン酸化合物などのいずれか1種または2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で人体への健康面、環境保護の観点からクロム酸塩以外の非クロム系の防錆顔料が好ましい。非クロム系の防錆顔料としては、例えば、バナジウム化合物(c1)、ケイ素含有化合物(c2)及びリン酸系化合物(c3)を含む防錆顔料の混合物が耐食性の観点から特に好ましい。
バナジウム化合物(c1)は、五酸化バナジウム、バナジウム酸カルシウム、メタバナジウム酸アンモニウムのうちの少なくとも1種のバナジウム化合物である。その中でも特に五酸化バナジウム、バナジウム酸カルシウムは、5価バナジウムイオンの水への溶出性に優れており、バナジウム化合物(c1)から放出される5価バナジウムイオンが、素材金属と反応したり、他の防錆顔料混合物からのイオンと反応することにより耐食性向上に効果的に働く。
ケイ素含有化合物(c2)としては、ケイ酸金属塩、シリカ微粒子、金属イオン交換シリカ微粒子から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有するものである。
ケイ酸金属塩は、二酸化珪素と金属酸化物とからなる塩であり、オルト珪酸塩、ポリ珪酸塩などのいずれであってもよい。珪酸塩としては、例えば、珪酸亜鉛、珪酸アルミニウム、オルト珪酸アルミニウム、水化珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムベリリウム、珪酸ナトリウム、オルト珪酸カルシウム、メタ珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ジルコニウム、オルト珪酸マグネシウム、メタ珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカルシウム、珪酸マンガン、珪酸バリウム、カンラン石、ザクロ石、トルトバイタイト、イキョク鉱、ベニトアイト、ネプチュナイト、リョクチュウ石、トウキ石、ケイカイ石、バラキ石、トウセン石、ゾノトラ石、タルク、ギョガン石、アルミノ珪酸塩、ホウ珪酸塩、ベリロ珪酸塩、チョウ石、フッ石などを挙げることができる。ケイ酸金属塩としては、なかでもオルト珪酸カルシウム、メタ珪酸カルシウムが好適である。
シリカ微粒子は、シリカ微粒子である限り特に制限なく使用でき、例えば、表面が無処理のシリカ微粉末、表面が有機物で処理されたシリカ微粉末、カルシウムイオン交換シリカ微粒子、有機溶剤分散性コロイダルシリカなどを挙げることができる。表面が無処理又は有機物で処理されたシリカ微粒子としては、平均粒子径0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmを有するシリカ微粉末、有機溶剤分散性コロイダルシリカが挙げられる。シリカ微粉末としては、吸油量が30〜350ml/100g、好ましくは30〜150ml/100gの範囲内にあるものを好適に使用することができ、市販品として、サイリシア710、サイリシア740、サイリシア550、アエロジルR972(以上、いずれも富士シリシア化学(株)製)、ミズカシルP−73(水澤化学工業(株)製)、ガシル200DF(クロスフィールド社製)などを挙げることができる。
上記の有機溶剤分散性コロイダルシリカは、オルガノシリカゾルとも呼称され、アルコール類、グリコール類、エーテル類などの有機溶剤中に、粒子径が約5〜120nm程度のシリカ微粒子が安定に分散されたものであって、市販品としては、オスカル(OSCAL)シリーズ(触媒化成(株)製)、オルガノゾル(日産化学(株)製)などを挙げることができる。
金属イオン交換シリカ微粒子は、微細な多孔質のシリカ担体にイオン交換によって金属イオンが導入されたシリカ微粒子である。具体的には、カルシウムやマグネシウムを導入したシリカ微粒子である。例えば、カルシウムイオン交換シリカの市販品としては、SHIELDEX(シールデックス、登録商標)C303、SHIELDEXAC−3、 SHIELDEXC−5(以上、いずれもW.R.Grace & Co.社製)などを挙げることができる。
上記リン酸系化合物(c3)としては、例えば、リン酸カルシウム、リン酸カルシウムアンモニウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸塩化フッ化カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素亜鉛、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素アルミニウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸マグネシウムアンモニウム、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム等のリン酸系金属塩、リン酸、有機リン酸系化合物等を挙げることができる。リン酸系化合物(c3)から放出されるリン酸イオン、Ca、Zn、Al又はMgなどの金属イオンが耐食性の向上に効果的に働く。
上記水性プライマー組成物において、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)及び架橋剤(B)の合計固形分100質量部に対して、上記バナジウム化合物(c1)、ケイ素含有化合物(c2)及びリン酸系金属塩(c3)が下記範囲内が好適である。
バナジウム化合物(c1):3〜50質量部、好ましくは5〜30質量部、
ケイ素含有化合物(c2):3〜50質量部、好ましくは5〜30質量部、
リン酸系金属塩(c3):3〜50質量部、好ましくは5〜30質量部。
また、上記プライマー組成物において、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)及び架橋剤(B)の合計固形分100質量部に対して、(c1)、(c2)及び(c3)の総量は10〜150質量部、好ましくは15〜90質量部であることが耐食性の観点から好適である。
また、前記樹脂(A)及び架橋剤(B)の合計固形分100質量部に対して配合される防錆顔料混合物(C)を構成するバナジウム化合物(c1)、ケイ素含有化合物(c2)及び該リン酸系金属塩(c3)の各量的範囲内の質量部量の混合物を、25℃の5質量%濃度の塩化ナトリウム水溶液10000質量部に添加して6時間攪拌し25℃で48時間静置した上澄み液を濾過した濾液のpHが3〜10、好ましくは4〜8であることが、バナジウム化合物(c1)、シリカ微粒子(c2)及びリン酸系金属塩(c3)の水分による溶解性及び防錆顔料の溶解液と金属板との反応性の観点から好適であり、この範囲にあることが耐食性の点からより好適である。
すなわち、上記pH測定をする濾液は、25℃の5質量%濃度の塩化ナトリウム水溶液10000質量部に対して、バナジウム化合物(c1)が3〜50質量部の範囲内のいずれかの量、ケイ素含有化合物(c2)が3〜50質量部となる範囲内のいずれかの量、及びリン酸系金属塩(c3)が3〜50質量部の範囲内のいずれかの量添加し溶解した溶解液の濾液である。
上記水性プライマー組成物には、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)、架橋剤(B)、防錆顔料(C)、及び必要に応じて配合される硬化触媒以外に、塗料分野で使用できる着色顔料、体質顔料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、有機溶剤;沈降防止剤、消泡剤、塗面調整剤などの添加剤等を必要に応じて配合することができる。
上記着色顔料としては、例えばシアニンブルー、シアニングリーン、アゾ系やキナクリドン系などの有機赤顔料などの有機着色顔料;チタン白、チタンエロー、ベンガラ、カーボンブラック、各種焼成顔料などの無機着色顔料を挙げることができ、なかでもチタン白を好適に使用することができる。
上記体質顔料としては、例えばタルク、クレー、シリカ、マイカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、イソオクチル−3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ジ(1,1−ジメチルベンジン)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[ 2−ヒドロキシ−3−ジメチルベンジル−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、メチル− 3 −[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート/ポリエチレングリコール300との縮合物などのベンゾトリアゾール系誘導体;2−[4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2 −ヒドロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン系誘導体;エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N'−(2−エチルフェニル)−(オキサリックアミド)、エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N'−(4−イソドデシルフェニル)−(オキサリックアミド)などの蓚酸アニリド系誘導体などを挙げることができる。
上記紫外線安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物;CHIMASORB944、TINUVIN144、TINUVIN292、TINUVIN770、IRGANOX1010、IRGANOX1098(以上、これらの商品名の製品は、いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社の製品である。)などを挙げることができる。
紫外線吸収剤や紫外線安定剤を水性プライマー組成物中に配合することによって、上層塗膜を通過してプライマー塗膜表面に到達した光によるプライマー表面の劣化を抑制することができるので、プライマー塗膜表面の劣化によるプライマー塗膜と上層塗膜との層間剥離を防止でき、優れた耐食性を維持できる。
上記水性プライマー組成物に配合できる前記有機溶剤は、本発明組成物の塗装性改善などのために必要に応じて配合されるものであり、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)及び架橋剤(B)を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルコール系溶剤を挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
上記水性プライマー組成物は、金属素材上に塗装され、比較的低い温度で硬化した場合においても、最終的に形成された複層塗膜は優れた加工性と加工部耐食性を示す。その理由として本発明者らは、以下のように推察している。上記水性プライマー組成物に含まれるヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物を含む架橋剤(B)が、比較的低い温度においてもカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)のカルボニル基と効率良く反応して、緻密な架橋構造を持つ硬化プライマー塗膜を形成したこと、さらに、前記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)がエポキシ樹脂本来の耐食性を有することに加えて、該樹脂に含まれる極性の高いアミド結合とカルボニル基が金属素材への密着性に寄与したことが優れた耐食性に繋がったと考えている。また、カルボニル基を有するアミン化合物(a)の構造が剛直なエポキシ樹脂骨格の隣に組み込まれることにより前記カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)に柔軟性が付与され、さらにアミン化合物(a)に含まれる極性の高いアミド結合やカルボニル基が該樹脂の凝集力を向上させたことが優れた加工性に繋がったと考えている。
[複層塗膜形成方法]
本発明の複層塗膜形成方法は、上記水性プライマー組成物を金属素材上に塗装し、次いで硬化プライマー塗膜を形成する工程(1)、及び工程(1)で得られた硬化プライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装し、次いで加熱乾燥し、上塗り塗膜を形成する工程(2)を含む。
工程(1)
金属素材上に上記水性プライマー組成物をロールコート法、カーテンフローコート法、スプレー法、刷毛塗り法、浸漬法などの公知の方法により塗装する。硬化プライマー塗膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、通常2〜10μm、好ましくは3〜6μmの範囲である。硬化プライマー塗膜は、塗装した金属素材を素材到達最高温度が10℃〜180℃未満、好ましくは20℃〜160℃となる条件で15秒〜24時間乾燥して形成することができる。上記乾燥は、塗装した金属素材を室温でセッティングしたり、又は加温して行うことができる。素材到達最高温度が10℃未満の場合は、プライマー塗膜の硬化が不十分になることがある。また、素材到達最高温度が180℃以上の場合は、硬化プライマー塗膜の性能上の問題はないものの、省エネルギーの効果が小さくなることがある。金属素材が金属板の場合は、上記と同様の方法で裏面に前記水性プライマー組成物を塗装、乾燥して、該硬化プライマー塗膜を金属板の両面に形成してもよい。
上記金属板としては、例えば、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、鉄−亜鉛合金メッキ鋼板(ガルバニル鋼板)、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板(合金中アルミニウムを約55%含有する「ガルバリウム鋼板」、合金中アルミニウムを約5%含有する「ガルファン」など)、ニッケル−亜鉛合金メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、銅板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板等が挙げられ、これらの金属板表面は、化成処理がなされていてもよい。化成処理としては、例えば、リン酸亜鉛処理やリン酸鉄処理などのリン酸塩処理、複合酸化膜処理、リン酸クロム処理、クロメート処理などを挙げることができる。
工程(2)
工程(1)で得られた硬化プライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装し、素材到達最高温度が180℃〜300℃の範囲で乾燥し、上塗り塗膜を形成する。乾燥時間は5秒〜30分間程度が好ましい。上塗り塗膜の膜厚は、特に限定されるものではないが乾燥膜厚で3〜30μmの範囲が好ましい。素材到達最高温度が180℃未満の場合は、上塗り塗膜の乾燥が不十分になることがある。また、素材到達最高温度が300℃を超える場合は、省エネルギーの効果が小さくなることがある。金属素材が金属板の場合は、上記上塗り塗膜を形成した面の裏面に、上記と同様にして上塗り塗膜を形成してもよい。上塗り塗料としては、ソリッドカラー塗料、メタリック塗料、光干渉色塗料及びクリヤー塗料などが使用でき、これらから選ばれた1種又は2種以上を用いて、単層又は2層以上の複層上塗り塗膜を前記プライマー塗膜上に形成することができる。これらの上塗り塗料としては、それ自体既知の水性又は有機溶剤型の各種塗料が使用できる。
以下、製造例、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、以下、「部」および「%」はいずれも質量基準によるものである。
アミン化合物(a)の製造
[製造例1]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、ダイアセトンアクリルアミド338.4g、脱イオン水180.2g、N−エチルエチレンジアミン352.6gを加え撹拌し、80℃まで昇温して80℃で3時間保持した。次に約100mmHgに減圧しながら60〜80℃で2時間保持し、水と未反応のN−エチルエチレンジアミンの混合物を約240g共沸除去した。その後、水200g加えて80℃で1時間保持した後、約100mmHgに減圧しながら60〜80℃で1.5時間保持し、水とN−エチルエチレンジアミンの混合物を約200g共沸除去する操作を2回繰り返した。その後、約10mmHgに減圧しながら60〜80℃で1.5時間保持し、残存する水とN−エチルエチレンジアミンを除去することで2級アミノ基を2個有し、さらにカルボニル基を有するマイケル付加反応生成物であるアミン化合物(a1)を得た。重クロロホルム溶媒を用いた該生成物のH−NMR測定においてダイアセトンアクリルアミドに起因する6.19〜6.23ppmのピークが観察されないことから、未反応のダイアセトンアクリルアミドが残存しないことを確認した。
100mL三角フラスコに得られたアミン化合物(a1)を0.1g秤量し、酢酸30mLを加え溶解させた後、指示薬(アルファズリンG0.3gを氷酢酸100mLに溶解させた溶液とチモールブルー1.5gをメタノールに溶解させた溶液の混合液)0.2mLを加え、0.1N過塩素酸(酢酸溶液)で溶液が緑色から赤色へ変化するまで滴定した。その結果、アミン化合物(a1)のアミン価は426mg−KOH/gであった。
[製造例2]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、ダイアセトンアクリルアミド507.7g、水270.3g、ブチルアミン438.8gを加え撹拌し、80℃まで昇温して80℃で2時間保持した。次に約100mmHgに減圧しながら60〜80℃で1.5時間保持し、水と未反応のブチルアミンの混合物を約430g共沸除去した。その後、フラスコに水分定量受器を取り付け、水270g加えて105℃まで昇温し、常圧下103〜105℃で1時間保持し、水とブチルアミンの混合物を約200g共沸除去する操作を2回繰り返した。次に約10mmHgに減圧しながら60〜80℃で1.5時間保持し、残存する水とブチルアミンを除去することで2級アミノ基を1分子中に1個有し、さらにカルボニル基を有するマイケル付加反応生成物であるアミン化合物(a2)を得た。重クロロホルム溶媒を用いた該生成物のH−NMR測定においてダイアセトンアクリルアミドに起因する6.19〜6.23ppmのピークが観察されないことから、未反応のダイアセトンアクリルアミドが残存しないことを確認した。得られたアミン化合物(a2)のアミン価は230mg−KOH/gであった。
[製造例3]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、ダイアセトンアクリルアミド507.7g、水270.3g、2−アミノエタノール366.5gを加え撹拌し、80℃まで昇温して80℃で2時間保持した。次に薄膜式蒸留装置(東京理化器械株式会社、型式:MF−10A、蒸発面積0.04m)を用いて5mmHgの減圧、100℃の壁面において薄膜蒸留を行ない、水と未反応の2−アミノエタノールの混合物を除去した。その後、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、薄膜蒸留により未反応の2−アミノエタノールを除去した約720gの反応生成物に水500gを加えて105℃まで昇温し、常圧下103〜105℃で1時間保持しケチミンの加水分解を行なった。さらに5mmHgの減圧、100℃の壁面において薄膜蒸留を行ない、水とケチミンの加水分解により生成した2−アミノエタノールの混合物を除去することで、2級アミノ基を1分子中に1個、且つ水酸基を1個有し、さらにカルボニル基を有するマイケル付加反応生成物であるアミン化合物(a3)を得た。重クロロホルム溶媒を用いた該生成物のH−NMR測定においてダイアセトンアクリルアミドに起因する6.19〜6.23ppmのピークが観察されないことから、未反応のダイアセトンアクリルアミドが残存しないことを確認した。得られたアミン化合物(a3)のアミン価は255mg−KOH/gであった。
カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)及びその水分散体の製造
[製造例4]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)152.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル281.1gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン28.1g、「サーフォナミンL−100」(商品名、ハンツマンコーポレーション製、ポリオキシアルキレンアミン化合物)57.5gの混合物を加え、100℃で2時間保持した後、アミン化合物(a1)を19.3g、アミン化合物(a2)を24.2g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A1)の溶液を得た。その後、該溶液に酢酸15.8g、85%リン酸8.1g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1200gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約980g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.62mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A1)の水分散体(AD1)を得た。この樹脂のアミン価は105mg−KOH/g、重量平均分子量は約11000であった。
[製造例5]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」152.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル282.9gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン32.0g、「サーフォナミンL−100」56.0gの混合物を加え、100℃で2時間保持した後、アミン化合物(a1)を4.1g、アミン化合物(a2)を38.8g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A2)の溶液を得た。した。その後、該溶液に酢酸14.9g、85%リン酸7.6g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1200gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約980g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.62mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A2)の水分散体(AD2)を得た。この樹脂のアミン価は98mg−KOH/g、重量平均分子量は約7200であった。
[製造例6]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」145.9g、プロピレングリコールモノメチルエーテル267.4gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン25.2g、「サーフォナミンL−100」54.4gの混合物を加え、100℃で2時間保持した後、アミン化合物(a1)を26.4g、アミン化合物(a2)を15.5g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A3)の溶液を得た。その後、該溶液に酢酸15.6g、85%リン酸8.0g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1150gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約950g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.62mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A3)の水分散体(AD3)を得た。この樹脂のアミン価は109mg−KOH/g、重量平均分子量は約22000であった。
[製造例7]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」152.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル271.9gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン35.5g、「サーフォナミンL−100」55.0gの混合物を加え、100℃で2時間保持した後、アミン化合物(a1)を5.1g、アミン化合物(a2)を24.2g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A4)の溶液を得た。その後、該溶液に酢酸14.1g、85%リン酸7.2g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1150gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約950g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.45mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A4)の水分散体(AD4)を得た。この樹脂のアミン価は97mg−KOH/g、重量平均分子量は約10000であった。
[製造例8]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」145.9g、プロピレングリコールモノメチルエーテル276.7gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン20.2g、「サーフォナミンL−100」55.2gの混合物を加え、100℃で2時間保持した後、アミン化合物(a1)を32.1g、アミン化合物(a2)を23.3g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A5)の溶液を得た。その後、該溶液に酢酸16.7g、85%リン酸8.6g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1200gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約1000g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.80mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A5)の水分散体(AD5)を得た。この樹脂のアミン価は113mg−KOH/g、重量平均分子量は約12000であった。
[製造例9]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」152.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル271.0gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン22.6g、「サーフォナミンL−100」55.0gの混合物を加え、100℃で2時間保持した後、アミン化合物(a1)を30.9g、ジエタノールアミンを10.5g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A6)の溶液を得た。その後、該溶液に、酢酸17.1g、85%リン酸8.8g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1150gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約950g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.45mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A6)の水分散体(AD6)を得た。この樹脂のアミン価は118mg−KOH/g、重量平均分子量は約11000であった。
[製造例10]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」94.1g、プロピレングリコールモノメチルエーテル201.6gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン15.9g、「サーフォナミンL−100」52.8gの混合物を加え、100℃で2時間保持した。保持後、さらにアミン化合物(a2)を38.8g、「jER154」(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂)56.3g、プロピレングリコールモノメチルエーテル56.3g加え、120℃に昇温して120℃で7.5時間保持し、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A7)の溶液を得た。その後、該溶液に、酢酸10.1g、85%リン酸5.2g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1100gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約900g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈して樹脂固形分中にカルボニル基濃度が0.62mol/Kgであるカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A7)の水分散体(AD7)を得た。この樹脂のアミン価は73mg−KOH/g、重量平均分子量は約13000であった。
[比較製造例1]
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」152.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル253.7gを加え撹拌し、100℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン38.8g、「サーフォナミンL−100」50.0g、ジブチルアミン12.9gの混合物を加え、120℃に昇温して120℃で5時間保持し、カルボニル基を含まない変性エポキシ樹脂(A8)の溶液を得た。その後、該溶液に、酢酸13.5g、85%リン酸6.9g、水100.0gの混合物を添加した。さらに水1100gを添加後、減圧しながら溶剤と水を共沸させながら約900g除去し、加熱残分が約30%になるように水で希釈してカルボニル基を含まない変性エポキシ樹脂(A8)の水分散体(AD8)を得た。この樹脂のアミン価は100mg−KOH/g、重量平均分子量は約11000であった。
水性プライマー組成物の製造、複層塗膜の作成
[実施例1]
製造例1で得られたカルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A1)の水分散体(AD1)を固形分として95部(水分散体として316.7部)、防錆顔料(C)[五酸化バナジウム 5部、リン酸カルシウム 5部、シールデックスC303(W.R.Grace & Co.社製、商品名、カルシウムイオン交換シリカ) 5部]、及びチタン白顔料[TS−6200(DuPont社製)]を30部混合し、ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が15ミクロン以下となるまで顔料分散を行った。次いで、この分散物に架橋剤(B)[ADH(アジピン酸ジヒドラジド) 5部]を加えて均一に混合し、粘度約25秒(フォードカップ#4/25℃)に調整して水性プライマー組成物を得た。
上記水性プライマー組成物、及び下記の他の実施例と比較例で得られた水性プライマー組成物を用いて複層塗膜を形成した試験用塗板を以下のようにして作成した。
化成処理が施された55%アルミ−亜鉛めっき鋼板(ガルバリウム鋼板、板厚み0.35mm、めっきAZ150)に、乾燥膜厚が5μmとなるように、各実施例及び比較例で得られた水性プライマーをバーコーターにて塗布し、素材到達最高温度(以下、PMTと記す)を表1−1及び1−2に記した所定の温度となるように加熱して30秒間焼付け、次いで、該鋼板の反対面にも同様に塗装、焼付を行い、プライマー塗装鋼板を得た。最初に塗装した面に、KPカラー1555茶色フルグロス(関西ペイント社製、ポリエステル/メラミン塗料、ガラス転移温度50℃)を、乾燥膜厚15μmとなるように、PMTが220℃となるように加熱して45秒間焼付け、試験用塗板を作成した。
[実施例2〜16及び比較例1〜5]
実施例1と同様にして後記表1−1及び表1−2に示す固形分による配合比率に従って配合し、各水性プライマー組成物を得た。なお、表中の(注1)〜(注8)は、以下のとおりである。
(注1)ADH:アジピン酸ジヒドラジド、固形分100%
(注2)ハードナーSC:旭化成ケミカルズ社製、セミカルバジド系硬化剤、濃度50%
(注3)サイメル701:日本サイテックインダストリー社製、メチル化メラミン、固形分82%
(注4)バイヒジュールVPLS2310:住化バイエルウレタン社製、水分散性を付与したブロック化ポリイソシアネート化合物、固形分38%
(注5)シールデックスC303:W.R.Grace & Co.社製、カルシウムイオン交換シリカ
(注6)ガシル200DF:クロスフィールド社製、シリカ微粉末
(注7)K−White G105:テイカ社製、リン酸系金属塩化合物
(注8)TS6200:DuPont社製、チタン白顔料
性能試験
得られた各試験用塗板を下記の条件に従って試験したので、併せて結果を表1−1、及び表1−2に示す。
[加工性(4T加工性)]
20℃の室温において、6cm×12cmの大きさに切断した各試験用塗装板に、折り曲げ部の長さが6cmとなるように、4T折り曲げ加工(塗装板の表面側を外側にして折り曲げ、その内側に塗装板と同じ厚さの板を4枚挟み、上記塗装板を万力にて180度折り曲げする加工)を施した。折り曲げ加工部の塗膜の耐ワレ性及び折り曲げ加工部の塗膜の密着性を下記基準により評価した。折り曲げ加工部の塗膜の密着性は、折り曲げ部分にセロハン粘着テープを貼り付け、そのテープを瞬時に剥がした時の折り曲げ加工部の塗膜の剥がれ程度を評価した。
(折り曲げ加工部の塗膜の耐ワレ性)
○:加工部に塗膜のワレが認められないか、又は加工部に塗膜のワレがわずかに認められる程度
△:加工部に塗膜のワレがかなり認められる
×:加工部に塗膜のワレが著しく認められる
(折り曲げ加工部の塗膜の密着性)
○:加工部に塗膜の剥がれが認められないか、又は加工部に塗膜の剥がれがわずかに認められる程度
△:加工部に塗膜の剥がれがかなり認められる
×:加工部全面の塗膜が剥離する。
[複合サイクル腐食試験(CCT試験)]
JASO M609−91(自動車用材料腐食試験 1991年)に準ずる。各試験用塗装板の長辺のエッジ部のバリが表面側塗膜面に向って右側において表面側に向き、左側において裏面側に向くように、6cm×12cmの大きさに切断した各試験用塗装板の表面側中央部に素地に達する狭角30度、線幅0.5mmのクロスカットをカッターナイフの背中を用いて入れ、塗装板上端エッジ部を防錆塗料にてシールし、上端部に4T折り曲げ加工部(塗装板の表面側を外側にして折り曲げ、その内側に塗装板と同じ厚さの板を4枚挟み、上記塗装板を万力にて180度折り曲げする加工)を設けた塗装板について、(35℃で5%食塩水噴霧2時間)−(60℃で乾燥4時間 相対湿度95%)−(50℃で湿潤2時間 相対湿度95%)を1サイクルとして、100サイクル(合計800時間)試験を行った。この試験後の塗装板の4T折り曲げ加工部、クロスカット部、エッジ部の状態を評価した。
(4T加工部) 4T加工部における錆部を観察し、次の基準で評価した。
◎:錆の発生がほとんど認められない
○:わずかな白錆が認められる程度
△:明らかな白錆が認められるが、加工部全体を覆うほどではない
×:加工部全体に白錆が発生、または加工部全体にフクレの発生が認められる
(クロスカット部) クロスカット部の腐食状態を観察し、次の基準で評価した。
◎:白錆の発生が認められない
○:白錆が認められるが、20mm未満
△:白錆の発生が20mm以上でかつ40mm未満
×:白錆の発生が40mm以上
(エッジ部) 塗装板の左右の長辺のエッジクリープ幅の平均値を求め、次の基準により評価した。
◎:腐食進行幅5mm未満
○:腐食進行幅5mm以上でかつ10mm未満
△:腐食進行幅10mm以上でかつ20mm未満
×:腐食進行幅20mm以上
[耐候性試験]
JIS H 8602 5.12(1992)に準拠(水スプレー時間12分間、ブラックパネル温度60℃)し、カーボンアーク灯式促進耐候性試験機(サンシャインウェザオメーター)により、750時間試験を行い、各試験板の試験前後の光沢を測定し、光沢保持率を求め、次の基準で評価した。
◎:60度光沢保持率90%以上
○:60度光沢保持率70%以上90%未満
△:60度光沢保持率30%以上70%未満
×:60度光沢保持率30%未満
Figure 0005622504
Figure 0005622504

Claims (3)

  1. 金属素材上に、カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)、ヒドラジド化合物及び/又はセミカルバジド化合物を含む架橋剤(B)及び防錆顔料(C)を含む水性プライマー組成物を塗装し、素材到達最高温度が10℃〜180℃未満の範囲で乾燥し、硬化プライマー塗膜を形成する工程(1)、及び工程(1)で得られた硬化プライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装し、素材到達最高温度が180℃〜300℃の範囲で乾燥し、上塗り塗膜を形成する工程(2)を含む複層塗膜形成方法。
  2. カルボニル基含有変性エポキシ樹脂(A)が、窒素原子に結合した活性水素を1分子中に少なくとも1個有し、且つカルボニル基を有するアミン化合物(a)とエポキシ基を1分子中に少なくとも2個有するエポキシ樹脂(b)とを反応させることにより製造されたものである請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  3. 請求項1又は2の複層塗膜形成方法により、金属素材上に複層塗膜が形成されてなる塗装物品。
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