JP2001139600A - Il−6r・il−6融合蛋白質の精製方法 - Google Patents

Il−6r・il−6融合蛋白質の精製方法

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JP2001139600A
JP2001139600A JP32511799A JP32511799A JP2001139600A JP 2001139600 A JP2001139600 A JP 2001139600A JP 32511799 A JP32511799 A JP 32511799A JP 32511799 A JP32511799 A JP 32511799A JP 2001139600 A JP2001139600 A JP 2001139600A
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Teruhiko Ide
輝彦 井出
Shigeo Tsuchiya
滋夫 土屋
Kiyoshi Yasukawa
清 保川
Norihiko Ishiguro
敬彦 石黒
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業的規模でIL−6R・IL−6融合蛋白質
を変性や失活を生じさせずに高純度に精製するための精
製方法を提供する。 【解決手段】IL−6RとIL−6との融合蛋白質を含
有する溶液を流動床中に浮遊する吸着体粒子に接触させ
た後、溶離液を送液して吸着体粒子への吸着画分を溶出
し回収することを特徴とする、前記IL−6RとIL−
6との融合蛋白質の精製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝子組換え微生
物や遺伝子組換え動物細胞等を培養することによって製
造し得る、人工蛋白質であるIL−6レセプター(イン
ターロイキン−6レセプター、以下「IL−6R」と略
記する)とIL−6(インターロイキン−6、以下「I
L−6」と略記する)との融合蛋白質(以下「IL−6
R・IL−6融合蛋白質」と略記する)を精製する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IL−6R・IL−6融合蛋白質は、I
L−6とその受容体であるIL−6Rを遺伝子工学的手
法により結合させた人工蛋白質であり、例えば全アミノ
酸を含む天然ヒトIL−6Rと全アミノ酸前記を含む天
然ヒトIL−6を3個から18個程度のペプチドリンカ
ーを介して融合したもの(国際公開(WO)97/32
891号、同99/02552号)、天然ヒトIL−6
RのN末端112〜333位までの部分アミノ酸残基の
C末端側に天然ヒトIL−6のN末端38〜212位ま
での部分IL−6を直接(リンカーを介することなく)
融合させたもの(特願平11−88650等)等、種々
のものが知られている。中でもペプチドリンカーを解す
ることなく両者を直接結合したものは、ペプチドリンカ
ーの抗原性を考慮する必要がないために、造血幹細胞増
殖用医薬品等の臨床分野での応用が試みられている(P
roc.Natl.Acad.Sci.USA,92
巻、2859頁、1995年参照、Blood、74
巻、1241頁、1989年)。
【0003】以上のような種々のIL−6R・IL−6
融合蛋白質は天然には存在しないため、遺伝子工学的手
法を用いて遺伝子組換え微生物や遺伝子組換え動物細胞
等を製造し、これを培養することによってはじめて製造
し得る。IL−6R・IL−6融合蛋白質に限らず、生
体成分として本来天然には存在し得ない蛋白質を生産し
臨床応用するためには、通常遺伝子工学的手法により微
生物や動物細胞にこれをコードする遺伝子を導入し、大
量に発現させ、その細胞破砕液や培養液を原料としてク
ロマトグラフィーにより精製し、宿主として使用した微
生物や動物細胞に由来する夾雑蛋白質を除去するための
精製工程が必須である。
【0004】クロマトグラフィーによる蛋白質の精製
は、使用する担体と精製されるべき蛋白質間の相互作用
の原理に基づき、イオン交換クロマトグラフィー、疎水
性相互作用クロマトグラフィー、アフィニテイクロマト
グラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマ
トグラフィーに分類される。そして、通常は精製度を上
げるために、精製されるべき蛋白質と夾雑物の物理的性
質等の差異を指標として異なる種類のクロマトグラフィ
ーを組み合わせた精製工程を実施することになるが、組
み合わせるクロマトグラフィーの種類、順序、そして吸
着、洗浄、溶出条件等は、試行錯誤の後、経験的に決め
ることになる。これは、精製されるべき蛋白質と夾雑物
双方の複雑性、クロマトグラフィー技術の幅広い柔軟性
が原因で、分離に影響するパラメーターを最適化するこ
とが極めて困難であるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、インタ
ーロイキンを始め、蛋白質を高純度に精製するために
は、精製されるべき蛋白質と夾雑物の物理的性質の差異
等を踏まえたうえでのクロマトグラフィーパラメーター
の最適化が要求される。
【0006】一方、IL−6R・IL−6融合蛋白質の
ような融合蛋白質を精製する場合には、該蛋白質が本来
天然には存在しない蛋白質であること、そして融合され
た蛋白質それぞれの物理的性質を考慮する必要があるた
め、天然の蛋白質を精製する場合に比べ、クロマトグラ
フィーパラメーターの最適化は困難になる。しかも、精
製したIL−6R・IL−6融合蛋白質を医薬品等とし
て使用する場合には、精製工程において融合蛋白質の変
性や失活が起こらないことや、一度に大量の原料を処理
し得ることが必須となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本願発明の目的
は、遺伝子組換え微生物や遺伝子組換え動物細胞等を培
養した後の培養液や細胞破砕液から、工業的規模でIL
−6R・IL−6融合蛋白質を変性や失活を生じさせず
に高純度に精製するための精製方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべくな
された本願請求項1の発明は、IL−6R・IL−6融
合蛋白質を変性、失活させることなく工業的に精製し得
る精製方法であり、IL−6R・IL−6融合蛋白質を
含有する溶液を流動床中に浮遊する吸着体粒子に接触さ
せた後、溶離液を送液して吸着体粒子への吸着画分を溶
出し回収することを特徴とする。
【0009】また本願請求項2の発明は、請求項1の発
明に係り、IL−6RとIL−6との融合蛋白質を含有
する溶液を吸着体粒子が浮遊する流動床に対して上方か
ら送液した後、溶離液を下方から送液して吸着体粒子へ
の吸着画分を溶出し回収することを特徴とする。本願請
求項3の発明は、請求項1又は2の発明に係り、前記吸
着体粒子が陽イオン交換体であることを特徴とする。本
願請求項4の発明は、請求項1又は2の発明に係り、溶
離液の送液により回収された画分を、更に陽イオン交換
クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィ
ー、アフィニテイクロマトグラフィ、ゲルろ過クロマト
グラフィー及び限外ろ過膜処理からなる精製処理の一種
以上に供することを特徴とする。そして本願請求項5の
発明は、請求項4の発明に係り、前記精製処理が吸着体
粒子が有する吸着基と同一の吸着基を有する担体を用い
るクロマトグラフィーであることを特徴とする。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0010】精製原料となるIL−6R・IL−6融合
蛋白質を含有する溶液は、該融合蛋白質を生産し得るよ
うに遺伝子組換えされた微生物や動物細胞等であるが、
特にこれらに制限されない。具体的には、遺伝子工学的
手法によりIL−6R・IL−6融合蛋白質遺伝子を微
生物や動物細胞に導入して大量に発現させ、これらの細
胞破砕液や培養液を原料として用いることが例示でき
る。中でもピキア属に属する酵母を宿主細胞として、こ
れにIL−6R・IL−6融合蛋白質遺伝子を導入した
遺伝子組換え酵母の培養液を精製原料として用いること
が特に好ましい。本願発明者らの知見によれば、ピキア
属に属する酵母を宿主として用いることによりIL−6
R・IL−6融合蛋白質の大量発現が容易であるため、
本願発明の精製方法と組み合わせることで高純度のIL
−6R・IL−6融合蛋白質を大量に取得可能となるか
らである。
【0011】なお精製原料としては、細胞破砕液や培養
液等をそのまま用いることもできるが、更にはそれらを
緩衝液や純水によって希釈した調製液や、限外ろ過膜処
理又は硫酸アンモニウム等の無機塩を用いた塩析操作等
を行った濃縮液を用いることもできる。
【0012】上記の精製原料を流動床中に浮遊する吸着
体粒子に接触させた後、溶離液を送液して吸着体粒子へ
の吸着画分を溶出し回収する。流動床中に浮遊した吸着
体粒子を用いて蛋白質を精製する技術(吸着流動床技
術)は、不溶性物質、細胞、固形物等の除去や精製原料
の濃縮等の前処理を必要とせず、クルードな培養液から
直接目的の蛋白質を精製回収することを可能とする技術
である(特表平6−500050号)。本願発明では、
吸着体粒子としてイオン交換基、好ましくは陽イオン交
換基を有する粒子を使用する。好ましい吸着体粒子は、
例えば、イオン交換基としてカルボキシメチル(CM)
基、スルホエチル(SE)基、特に好ましくはスルホプ
ロピル(SP)基を有し、基剤がセルロース基剤、アガ
ロース基剤、デキストラン基剤、シリカ基剤又は合成ポ
リマー基剤の吸着体粒子が例示できる。SP基を有する
吸着体粒子を含む装置(商品名;吸着流動床ストリーム
ライン−SP(カラム;STLEAMLINE C−5
0;5cmID×100cm、ゲル;ストリームライン
用SP;300ml、アマシャムファルマシアバイオテ
ク社製)は本願発明に特に好適な吸着体粒子である。吸
着体粒子の選択は、精製原料に含まれると予想される夾
雑物の物理的性質等を考慮したうえで適当なものを選択
すればよい。夾雑物は精製原料により異なるが、遺伝子
組み換え微生物又は遺伝子組換え動物細胞の培養液が精
製原料である場合には、当該微生物や動物細胞が生産し
分泌する蛋白質等の他、これら微生物や動物細胞の細胞
断片等である。
【0013】まずIL−6R・IL−6融合蛋白質を含
有する精製原料を緩衝液等により希釈してpH及びイオ
ン強度を調製し、吸着体粒子に接触させる。希釈後のp
Hは、前記したように陽イオン交換基を有する吸着体粒
子を使用するのであれば2.0〜7.0、好ましくはp
H4.5〜5.5である。pHの調製は、精製原料を適
当な緩衝液で希釈することで容易に行い得る。希釈液は
酸性側で緩衝能を有するものであれば特に制限はなく、
例えば、酢酸塩緩衝液を例示することができる。そして
最終的には、例えば50%酢酸水溶液等の適当な酸性溶
液を加えることで所望のpHに調製する。希釈後のイオ
ン強度は、電気伝導度計を用いてNaCl濃度に換算し
て200mM以下、好ましくは40〜70mM、さらに
好ましくは50mM程度である。
【0014】吸着体粒子は予め適当な緩衝液で平衡化し
ておく。平衡化は、精製原料pHを調製するのに用いた
のと同一で、精製原料と同程度のpHに調製された緩衝
液を使用することが好ましい。前記好ましく陽イオン交
換基を有する吸着体粒子を用い、精製原料のpHをpH
2.0〜pH7.0程度に調製する場合には、例えばp
H3.0〜6.0、好ましくはpH4.5〜5.5であ
る。
【0015】精製原料を吸着体粒子と接触させ、好まし
くは精製原料の希釈に用いた緩衝液又は前記平衡化に用
いた緩衝液を用いて吸着体粒子を洗浄した後、適当な溶
出液を供することにより吸着体粒子に吸着したIL−6
R・IL−6融合蛋白質を溶出させる。溶出液は、前記
したような条件でIL−6R・IL−6融合蛋白質を吸
着体粒子に吸着させた場合には、例えば弱酸性から弱ア
ルカリ性側のpHを有する及び/又は高イオン強度であ
る、例えば、500mM NaClを含む20mM リ
ン酸塩緩衝液(pH6.4)等を使用することが例示で
きる。
【0016】具体的な精製の一例について説明すると、
ピキア属に属する酵母組換え体の培養液を精製原料とす
るのであれば、吸着体粒子として陽イオン交換基(S
P)を有する粒子を選択することが例示できる。ピキア
属に属する酵母でIL−6R・IL−6融合蛋白質を発
現させると、糖鎖が結合したIL−6R・IL−6融合
蛋白質が得られるため、糖鎖の有無に基づく精製が有効
であり、これを行ううえで陽イオン交換基(SP)が好
適だからである。吸着体粒子は処理しようとする精製原
料の液量、予想される総蛋白質を考慮のうえ、適当量を
適当なサイズのカラム(例えばガラス製のカラム等)に
充填し、pH3.0〜6.0、好ましくはpH4.5〜
5.5に調製した5.0〜100mMの酢酸塩緩衝液で
平衡化しておく。
【0017】吸着体粒子を適当なカラムに充填して平衡
化し、沈降させた後、好ましくはカラム下部開口から上
方向に向けて平衡化に用いた緩衝液を送液し、吸着体粒
子を浮遊させる。この際カラム内では、カラム下方から
上昇する緩衝液の流速と重力により沈降しようとする吸
着体粒子の間で均一な浮遊平衡状態(流動床)が形成さ
れることになる。かかる流動床が形成されたカラム内
に、カラム下部開口から精製原料を上方向に向けて送液
し、吸着体粒子と接触させる。精製されるべきIL−6
R・IL−6融合蛋白質を吸着体粒子に吸着させ、一方
で精製原料中の夾雑物は吸着体粒子を素通りさせてカラ
ム上部出口から排出除去する。また吸着体粒子にゆるく
吸着した夾雑物は、引き続きカラム下部開口から上方に
向けて緩衝液を送液することで洗浄し、カラム上部出口
から排出除去する。前記のとおり洗浄緩衝液としては精
製原料の希釈に用いた緩衝液等を用いれば良いが、IL
−6R・IL−6融合蛋白質と夾雑物の物理的性質等の
相違に着眼し、これらとは異なる洗浄液を別途調製のう
え使用しても良い。
【0018】IL−6R・IL−6融合蛋白質は、上記
における送液方向を逆転し、溶出液をカラム上部開口か
ら下方向に向けて送液することにより回収できる。溶出
液は、上記例の場合には弱酸性から弱アルカリ性側のp
Hを有する及び/又は高イオン強度である、例えば、5
00mM NaClを含む20mM リン酸塩緩衝液
(pH6.4)等を用いれば良い。溶出する蛋白質は2
80nmの吸収を測定することで回収することができ
る。即ち、280nmの吸収を連続的にモニターして吸
収の上昇段階から回収を開始し、吸収が例えば観察され
た最大吸収の10%程度まで減少するまで溶出した液を
連続して回収する等すれば良い。回収画分は2〜8℃で
冷蔵し、又は、−80〜−20℃で冷凍して保管するこ
とが好ましい。
【0019】回収画分中にIL−6R・IL−6融合蛋
白質が存在するか否か、またその量(濃度)は、例えば
SDS−PAGE、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過
クロマトグラフィー等のクロマトグラフィー手法、エン
ザイムイムノアッセイ等の免疫測定の手法、一般的な蛋
白質検定の手法により知ることができる(J.Immu
nol.Meth.,199巻,47頁,1996年等
参照)。
【0020】本願発明の好ましい態様では、上記流動床
から回収したIL−6R・IL−6画分を引き続き陽イ
オン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマト
グラフィー、アフィニテイクロマトグラフィー、ゲルろ
過クロマトグラフィー及び限外ろ過膜処理からなる精製
処理の一種以上に供し、更に高純度化等する。この付加
的な精製処理工程のなかでも限外ろ過膜処理を行えばI
L−6R・IL−6融合蛋白質の濃縮、緩衝液の交換、
脱塩、更には分子量サイズの大きな夾雑物の除去が容易
であり、他のクロマトグラフィー処理ではIL−6R・
IL−6融合蛋白質の更なる高純度化と蛋白質的な均一
性の向上が容易である。従って、精製処理工程を付加的
に実施する場合は、限外ろ過膜処理とクロマトグラフィ
ー処理の少なくとも2種類以上の工程を行うことが好ま
しい。
【0021】上記の付加的な精製処理は、陽イオン交換
クロマトグラフィーであれば前記吸着体粒子が有する陽
イオン交換基と同様の吸着基を有する担体を用いること
が好ましく、特に好ましくはスルホプロピル基を有する
担体(例えば商品名;TSKgel SP−5PW、東
ソー(株)製)であり、疎水性相互作用クロマトグラフ
ィークロマトグラフィーであれば、例えば吸着基として
オクチル基、ベンゾイル基、フェニル基、ブチル基、エ
ーテル基を有するセルロース基剤、アガロース基剤、デ
キストラン基剤、シリカ基剤又は合成ポリマー基剤製の
担体から、IL−6R・IL−6融合蛋白質と夾雑物と
の物理的性質の差異を検討して適当な担体を選択して用
いることが好ましい。またゲルろ過クロマトグラフィー
を行うのであれば、アガロース系、デキストラン系、ポ
リアクリルアミド系、セルロース系又は合成ポリマー系
の担体を用いることが例示できる。ゲルろ過クロマトグ
ラフィーにおいては、一回にカラムに供するIL−6R
・IL−6融合蛋白質画分の液量をゲルろ過剤のカラム
ベッド量の10%以下、さらに好ましくは1〜5%とす
ることが好ましい。このため、ゲルろ過クロマトグラフ
ィーに先立っては限外ろ過等による濃縮を行うことが特
に好ましい。ゲルろ過クロマトグラフィーを行うのであ
れば、アガロース系、デキストラン系、ポリアクリルア
ミド系、セルロース系又は合成ポリマー系の担体で、排
除限界分子量として500万以下、好ましくは50万以
下、特に好ましくは20万程度のもの(例えば商品名;
TSKgel G3000SW、東ソー(株)製)を使
用する。アフィニティクロマトグラフィーを行うのであ
れば、例えば合成ポリマー系の基材に抗IL−6R抗体
又は抗IL−6抗体を固定した担体や、gp130蛋白
質(特許第2898064号)を固定した担体を用いる
ことが例示できる。そして限外ろ過膜処理を行うのであ
れば、その材質には特に制限されることなく、分画分子
量1000〜100万、好ましくは1万〜10万、更に
好ましくは分画分子量が3万程度の限外ろ過膜(例えば
商品名;Pelicon XL、日本ミリポア(株)
製)を用いることが例示できる。
【0022】この付加的な精製処理工程について、ピキ
ア属に属する酵母組換え体の培養液を精製原料とし、流
動床から回収したIL−6R・IL−6溶出画分を例と
して具体的に説明すると、流動床から回収したIL−6
R・IL−6融合蛋白質画分を、まず、好ましくは限外
ろ過膜処理に供する。限外ろ過膜の種類は特に限定され
ず、分画分子量1000〜100万、好ましくは1万〜
10万、さらに好ましくは2万〜5万の限外ろ過膜を例
示できる。限外ろ過膜処理により緩衝液の交換、脱塩、
さらには夾雑物質の除去が容易であるが、目的に応じて
限外ろ過膜処理機構における透過液、保持液にIL−6
R・IL−6融合蛋白質をおき、安定に回収することが
できる。特に引き続き陽イオン交換クロマトグラフィー
を実施する場合は、脱塩及び緩衝液交換を目的として限
外ろ過膜処理を行うことが好ましい。
【0023】次に、限外ろ過膜処理により調製されたI
L−6R・IL−6融合蛋白質画分を好ましくは陽イオ
ン交換クロマトグラフィーに供する。限外ろ過膜処理後
のIL−6R・IL−6融合蛋白質画分中のIL−6R
・IL−6融合蛋白質を分離するうえで好適な陽イオン
交換体として、例えばイオン交換基がスルホプロピル基
であるものを使用することが例示できる。スルホプロピ
ル基を有するイオン交換体を充填後pH3.0〜6.
0、好ましくはpH4.5〜5.5に調製した酢酸塩緩
衝液で平衡化したカラムに、限外ろ過膜処理により調製
されたIL−6R・IL−6融合蛋白質画分を供して陽
イオン交換基に接触させ、前記平衡化緩衝液で洗浄す
る。洗浄による溶出液の280nmにおける吸収が充分
低下した後、塩化ナトリウムの濃度を連続的、あるいは
段階的に変えてIL−6R・IL−6融合蛋白質を溶出
させる。ここで溶出するIL−6R・IL−6融合蛋白
質は、前記した流動床からの回収と同様の方法により回
収することができる。次に陽イオン交換クロマトグラフ
ィーで回収したIL−6R・IL−6融合蛋白質画分
を、好ましくはゲルろ過クロマトグラフィー処理に供す
る。ゲルろ過クロマトグラフィーでは、特にIL−6R
・IL−6融合蛋白質と夾雑物の分子サイズの相違を考
慮し、ゲルろ過剤の排除限界分子量として500万以
下、好ましくは50万以下、さらに好ましくは20万程
度のものを使用することが好ましい。かかるゲルろ過剤
を充填した適当なサイズのカラムをpH5.0〜8.
0、好ましくはpH6.5〜7.5に調製した、10〜
1000mM程度のNaClを含む5〜500mMのリ
ン酸塩緩衝液で平衡化し、前記回収した画分を供する。
IL−6R・IL−6融合蛋白質はカラムに供した後2
80nmにおける吸収を指標にして連続的に回収するこ
とができるが、IL−6R・IL−6融合蛋白質は標準
蛋白質の保持時間から算出して、分子サイズ3〜7万付
近に溶出される。
【0024】
【発明の効果】本願発明の精製方法によれば、遺伝子組
換え微生物や遺伝子組換え動物細胞等により発現させた
IL−6R・IL−6融合蛋白質を精製することができ
る。特に本願発明の方法は一度に大量の精製原料を容易
に処理可能な方法であり、特に純化IL−6R・IL−
6融合蛋白質の工業的な生産に有用である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
するために実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。
【0026】実施例1 特願平11−188650号公報に記載した方法に従
い、IL−6R・IL−6融合蛋白質発現ピキア属酵母
を調製、培養し、培養液(10.0リットル)を得た。
前記培養液を遠心分離操作によりピキア属酵母菌体と上
清(8.5リットル)に分離し、上清を精製原料とし
た。なお、蛋白質の定量は、市販の定量キット(商品
名;プロテインアッセイキット、日本バイオ・ラッドラ
ボラトリー社製)を使用した。また、IL−6R・IL
−6融合蛋白質の確認は、特願平11−188650号
記載の方法に従った。
【0027】精製原料に対し、電気伝導度計でモニター
しながら20mM酢酸塩緩衝液(pH5.0)及び純水
を添加し、NaCl濃度として約50mMとなるまで希
釈した。更にpHメーターをモニターしながら50%酢
酸水溶液を滴下し、pHを5.0とした。
【0028】SP基を有する吸着体粒子を含む市販の装
置(商品名;吸着流動床ストリームライン−SP(カラ
ム;STLEAMLINE C−50;5cmID×1
00cm、ゲル;ストリームライン用SP;300m
l、アマシャムファルマシアバイオテク社製)に対し、
20mM酢酸塩緩衝液(pH5.0)を上方送液するこ
とにより平衡化し、上記のように調製した精製原料(6
2.0リットル、IL−6R・IL−6融合蛋白質量が
109mg、総蛋白質量が2.4g)を線速毎時300
cmで送液した。精製原料の送液後、平衡化緩衝液を引
き続き上方送液することで充分に洗浄し、カラム上部に
純水を注入してアダプターを下降させ、ゲルをパック状
態にした。次いで、75mM NaClを含む20mM
酢酸塩緩衝液(pH5.0)を線速毎時300cmで下
方に向けて送液し、夾雑物を除去した。洗浄による夾雑
物の除去後、200mM NaCl、5%(v/v)グ
リセロールを含む20mM リン酸塩緩衝液(pH6.
5)を線速毎時150cmで下方に向けて送液し、IL
−6R・IL−6融合蛋白質画分(202ミリリット
ル、IL−6R・IL−6融合蛋白質量65mg、総蛋
白質量103mg)を回収した。
【0029】次に、回収したIL−6R・IL−6融合
蛋白質画分を陽イオン交換クロマトグラフィーに供する
ため、限外ろ過膜処理により緩衝液を交換した。市販の
限外ろ過膜(商品名;ペリコンXL、日本ミリポア社
製)に0.45マイクロメーターのメンプランフィルタ
ー(日本ミリポア社製)でろ過した回収画分を供した。
限外ろ過膜処理の間、適宜、5%(v/v)グリセロー
ルを含む20mM 酢酸塩緩衝液を保持液であるIL−
6R・IL−6融合蛋白質溶液に添加することにより、
緩衝液の交換を行った。緩衝液交換はpH及び電気伝導
度の測定値を目安として行った。
【0030】引き続き限外ろ過膜処理後のIL−6R・
IL−6融合蛋白質画分を、陽イオン交換クロマトグラ
フィー処理に供した。陽イオン交換クロマトグラフ用カ
ラム(商品名;TSKgel SP−5PW(21.5
mmID×15cm)東ソー(株)製)を5%(v/
v)グリセロールの20mM 酢酸塩緩衝液(pH5.
0)で平衡化した後、流速8.0(ミリリットル/分)
で前記画分を送液した。送液後、前記平衡化緩衝液でカ
ラムを洗浄し、平衡化緩衝液と1000mM NaCl
を含む20mM 酢酸塩緩衝液を用いて95〜195m
MのNaCl濃度勾配によりIL−6R・IL−6融合
蛋白質画分を流速毎分8.0ミリリットルで溶出させ、
IL−6R・IL−6融合蛋白質画分75ミリリットル
を回収した(IL−6R・IL−6融合蛋白質量58m
g、総蛋白質量71mg)。
【0031】陽イオン交換クロマトグラフィー処理で回
収したIL−6R・IL−6融合蛋白質画分は、引き続
き、ゲルろ過クロマトグラフィー処理に供した。ゲルろ
過クロマトグラフィーの前処理として、0.45マイク
ロメーターのメンプランフィルター(日本ミリポア社
製)でろ過したIL−6R・IL−6融合蛋白質画分
を、限外ろ過膜(商品名;ペリコンXL、日本ミリポア
社製)により濃縮した。濃縮液(21ミリリットル)を
100mM NaClの20mM リン酸塩緩衝液(p
H6.5)で平衡化したゲルろ過クロマトグラフィーカ
ラム(商品名;TSKgel G3000SW(21.
5mmID×30cm)東ソー(株)製)に、毎分5.
0ミリリットルで送液、添加し、280nmにおける吸
収のモニター結果と標準蛋白質の保持時間を指標として
IL−6R・IL−6融合蛋白質画分を回収した。これ
により最終的に45ミリグラムの精製IL−6R・IL
−6融合蛋白質が回収された。
【0032】実施例2 精製物のHPLC分析 実施例1における精製原料である培養遠心上清、流動床
からの回収画分、陽イオン交換クロマトグラフィー処理
での回収画分、そして、ゲルろ過クロマトグラフィー処
理での回収画分中のIL−6R・IL−6融合蛋白質精
製純度を次の二つのHPLC分析による確認した。
【0033】(1)ゲルろ過クロマト分析 ゲルろ過クロマトグラフィー用カラム(商品名;TSK
gel G3000SW(7.8mmID×30cm)東
ソー(株)製)を用い、溶離液(100mMNaClを
含む20mM リン酸塩緩衝液(pH6.5))を流速
毎分1.0ミリリットルで送液し、280nmの吸光度
を検出した。
【0034】(2)逆相クロマト分析 逆相クロマトグラフィー用カラム(商品名;TSKge
l Octyl80ts(4.6mmID×15cm)
東ソー(株)製)を用い、溶離液(0.05%トリフル
オロ酢酸のアセトニトリル20〜80%(v/v)水溶
液)を流速毎分1.0ミリリットルで送液し、280n
mの吸光度を検出した。
【0035】図1は精製原料である遠心培養上清、図2
は流動床からの回収画分、図3は陽イオン交換クロマト
グラフィー処理での回収画分、図4はゲルろ過クロマト
グラフィー処理での回収画分について、それぞれ上記分
析を行った結果を示す。
【0036】図1〜4に示すように各精製処理を経るに
従って夾雑物は除去され、最終処理として行ったゲルろ
過クロマトグラフィーで回収したIL−6R・IL−6
融合蛋白質はシングルピークを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は精製原料である培養遠心上清のHPLC
ゲルろ過クロマト分析(左側のグラフ)及び逆相クロマ
ト分析(右側のグラフ)の結果を示す図である。図中の
矢印はIL−6R・IL−6融合蛋白質のピークを示
す。
【図2】図2は流動床からの回収画分のHPLCゲルろ
過クロマト分析(左側のグラフ)及び逆相クロマト分析
(右側のグラフ)の結果を示す図である。図中の矢印は
IL−6R・IL−6融合蛋白質のピークを示す。
【図3】図3は陽イオン交換クロマトグラフィー処理で
の回収画分のHPLCゲルろ過クロマト分析(左側のグ
ラフ)及び逆相クロマト分析(右側のグラフ)の結果を
示す図である。図中の矢印はIL−6R・IL−6融合
蛋白質のピークを示す。
【図4】図4はゲルろ過クロマトトグラフィー処理での
回収画分のHPLCゲルろ過クロマト分析(左側のグラ
フ)及び逆相クロマト分析(右側のグラフ)の結果を示
す図である。図中の矢印はIL−6R・IL−6融合蛋
白質のピークを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 21/02 C12P 21/02 Z Fターム(参考) 4B064 AG03 AG20 CA06 CA19 CC24 CE06 CE07 CE10 CE11 CE12 DA01 4H045 AA20 BA10 CA40 DA02 DA51 EA24 FA72 FA74 GA21 GA22 GA23 GA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IL−6レセプターとIL−6との融合蛋
    白質を含有する溶液を流動床中に浮遊する吸着体粒子に
    接触させた後、溶離液を送液して吸着体粒子への吸着画
    分を溶出し回収することを特徴とする、前記IL−6レ
    セプターとIL−6との融合蛋白質の精製方法。
  2. 【請求項2】IL−6レセプターとIL−6との融合蛋
    白質を含有する溶液を吸着体粒子が浮遊する流動床に対
    して上方から送液した後、溶離液を下方から送液して吸
    着体粒子への吸着画分を溶出し回収することを特徴とす
    る、請求項1の精製方法。
  3. 【請求項3】前記吸着体粒子は陽イオン交換体であるこ
    とを特徴とする、請求項1又は2に記載の精製方法。
  4. 【請求項4】溶離液の送液により回収された画分を、更
    に陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用ク
    ロマトグラフィー、アフィニテイクロマトグラフィ、ゲ
    ルろ過クロマトグラフィー及び限外ろ過膜処理からなる
    精製処理の一種以上に供することを特徴とする、請求項
    1又は2に記載の精製方法。
  5. 【請求項5】前記精製処理は、吸着体粒子が有する吸着
    基と同一の吸着基を有する担体を用いるクロマトグラフ
    ィーであることを特徴とする、請求項4に記載の精製方
    法。
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